有価証券報告書-第67期(平成31年2月1日-令和2年1月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
1.経営成績等の状況の概要
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度(2019年2月1日から2020年1月31日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善などから緩やかな回復基調で推移したものの、通商問題を巡る動向など世界経済は不確実性を増し、加えて10月に実施された消費税率引き上げに伴う消費マインドの動向、日韓関係の冷え込みによるインバウンド需要の減少など、先行き不透明な状況が継続いたしました。
また、当社グループが属します業務用食品卸売業界におきましては、仕入価格や物流費の上昇、食品小売業界におきましては、日常消費への節約志向や業界の垣根を越えた競争激化など、厳しい経営環境が継続いたしました。
このような状況の中、当社グループは、第七次中期経営計画(3ヵ年計画)「IMPACT 2020」(2019年1月期(2018年度)~2021年1月期(2020年度))の2年目として、「収益力向上」「グループ連携強化」「海外事業力強化」により、更なる企業価値の向上を図るべく、8つの重点施策に沿った具体的な取組みを推進いたしました。
以上の結果、前期及び当期に実施したM&Aの寄与もあり、売上高は2,312億66百万円(前期比6.2%増)となりました。一方、営業利益は物流費の上昇などにより14億33百万円(同12.5%減)、経常利益は15億18百万円(同13.4%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前期に計上した固定資産売却益の反動もあり4億74百万円(同44.1%減)となりました。
セグメント別の経営成績については、次のとおりであります。
〈ディストリビューター(業務用食品卸売)事業部門〉
当事業部門におきましては、当期も全国8会場で実施した総合展示商談会などを通じて、調理工程の時間短縮・省力化につながる食材やメニュー、業務用調理機器など、外食業界の喫緊の課題である人手不足に対応した提案を強化するとともに、インバウンド需要への対応として、宿泊業態向けの朝食提案も継続して実施いたしました。
また、外食事業者のニーズに即したプライベートブランド(PB)商品の開発及び販売を強化し、売上拡大と収益力の向上に努めました。
国内事業基盤の強化につきましては、2月に同じ神奈川県に本社を置く㈱トーホー・共栄と㈱ハマヤコーポレーションを合併するとともに、3月に群馬県・埼玉県で学校・病院・老健施設等の給食事業者向けに業務用食品卸売を営む関東食品㈱(群馬県高崎市)を連結子会社化いたしました。
一方、海外事業基盤の強化につきましては、3月に海外進出3ヵ国目となる香港でTOHO FOODS HK CO.,LTD.の営業を開始した他、8月にシンガポールで活き水産品の業務用卸売を営むGolden Ocean Seafood(S)Pte Ltdを連結子会社化いたしました。更に8月、シンガポールで日本食材等の業務用食品卸売を営む連結子会社3社(TOHO Singapore Pte. Ltd.、Marukawa Trading(S)Pte. Ltd.、Tomo-Ya Japanese Food Trading Pte. Ltd.)を合併すると同時に、基幹システムの刷新と拠点の集約も行い、事業力の強化を図りました。
以上の結果、当事業部門の売上高はM&Aの寄与に加え、既存事業会社の堅調な推移もあり1,568億63百万円(前期比9.6%増)、営業利益は物流費の上昇などが影響し、12億40百万円(同13.4%減)となりました。
〈キャッシュアンドキャリー(業務用食品現金卸売)事業部門〉
当事業部門におきましては、㈱トーホーキャッシュアンドキャリーが運営するA-プライスにおいて、主要顧客である中小飲食店に対して、「冬のあったかフェア」「ごちそう洋食フェア」などの全店統一フェアを定期的に開催し、業態や季節に応じた食材を提案するとともに、10月には自社工場で焙煎する「toho coffee」の全面リニューアルを行い、販売の強化に努めました。また、11会場で開催した展示商談会では、産地直送食材や専門食材をはじめ、品質管理サービスや調理工程の効率化につながる調理機器など、グループの機能を活かした課題解決提案も強化いたしました。
一方、顧客にタイムリーな販促情報等をお届けする「A-プライスアプリ」につきましては、レシピコンテンツを追加するなど利便性の向上を図り、会員数の拡大に努めました。
事業基盤の強化につきましては、3月に鳥栖店(佐賀県鳥栖市)、6月に大村店(長崎県大村市)を出店するとともに、2月に中広店(広島市西区)・諫早店(長崎県諫早市)、4月に岡山店(岡山市北区)、5月に延岡店(宮崎県延岡市)、6月に京都南店(京都市伏見区)、7月に下松店(山口県下松市)、8月に八幡西店(北九州市八幡西区)、10月に行橋店(福岡県行橋市)、11月に八代店(熊本県八代市)の計9店舗を改装いたしました。一方、1月に府中店(東京都府中市)を閉店いたしました。
以上の結果、A-プライス既存店は堅調に推移したものの、前期に実施した閉店(4店舗)の影響もあり、当事業部門の売上高は399億75百万円(前期比1.5%減)、営業利益は閉店による減収によって売上総利益が減少したことなどにより、3億91百万円(同18.4%減)となりました。
〈食品スーパー事業部門〉
当事業部門におきましては、日常消費への節約志向や業界の垣根を越えた競争の激化など、厳しい経営環境が継続する中、地域密着型の食品スーパー「トーホーストア」として、生鮮三品、惣菜を中心に商品力の強化を図るとともに、収益力の向上に注力いたしました。
商品面では、かんで野菜(農業法人㈱トーホーファーム(神戸市西区)やその近郊農家で栽培され、収穫後、原則24時間以内に店舗に搬入された高鮮度野菜)や兵庫県産牛肉など、兵庫県ならではの品揃えを充実させるとともに、九州や山陰などそれぞれの産地の特色を活かした食材を提供する「産地フェア」を定期開催するなど、差別化商品の育成を図りました。
一方、収益力の向上を図るべく、商品の改廃や発注量の適正化を図り、ロスの管理を強化するとともに、データ入力業務の一部で自動化を進めるなど、生産性の向上にも継続して取組みました。
なお、事業基盤の強化につきましては、3月に六甲アイランド店(神戸市東灘区)を出店いたしました。
以上の結果、当事業部門の売上高は197億円(前期比5.2%減)となりましたが、営業損失は3億44百万円(前期は3億71百万円の営業損失)と改善いたしました。
〈フードソリューション事業部門〉
当事業部門におきましては、品質管理サービス、業務支援システム、業務用調理機器、店舗内装設計・施工など、「外食ビジネスをトータルにサポートする機能」の販売を引き続き強化するとともに、ディストリビューター事業やキャッシュアンドキャリー事業が開催する展示商談会への出展等、グループ連携強化を図り、シナジー効果の最大化を図りました。
なお、食品衛生法等の一部改正(2020年6月施行)により、食品事業者に対し「HACCPに沿った衛生管理」が制度化される中、品質管理サービスを展開する㈱トーホービジネスサービス(神戸市東灘区)は11月に、食品安全マネジメントシステム認証(「JFS-A/B 規格」(食品製造セクター))の監査会社として認定を受け、食品業界の安心・安全に一層貢献できる体制を構築いたしました。
以上の結果、当事業部門の売上高は147億27百万円(前期比11.1%増)、営業利益は1億46百万円(同49.8%増)となりました。
(2) 財政状態の状況
(総資産)
当期末の総資産は907億45百万円となりました。前期末に比べ14億88百万円の増加となりました。主に増加したのは、受取手形及び売掛金11億76百万円、リース資産7億22百万円、たな卸資産4億66百万円であります。主に減少したのは、のれん5億79百万円、関係会社株式5億70百万円であります。
(負債)
当期末の負債は前期末に比べ13億46百万円増加し、661億32百万円となりました。主に増加したのは、支払手形及び買掛金12億57百万円、未払法人税等3億44百万円であります。主に減少したのは、長期借入金6億84百万円であります。なお、借入金の総額は298億85百万円(前期310億26百万円)となりました。
(純資産)
当期末の純資産は前期末に比べ1億41百万円増加し、246億13百万円となりました。主な要因は親会社株主に帰属する当期純利益による増加4億74百万円、非支配株主持分の増加1億88百万円、その他有価証券評価差額金の増加1億9百万円、為替換算調整勘定の増加28百万円がある一方で、退職給付に係る調整累計額の減少1億24百万円、配当金の支払5億37百万円(前期末1株当たり25円、中間期末1株当たり25円)によるものであります。自己資本比率については当期末26.2%と前連結会計年度末の26.7%に比べ0.5ポイント低下いたしました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、25億円の収入(前期33億26百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益による増加16億72百万円(前期19億83百万円)、減価償却費22億41百万円(前期19億63百万円)に対して、たな卸資産の増加2億77百万円(前年76百万円の増加)、その他債権の増加6億65百万円(前期1億28百万円の減少)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、7億54百万円の支出(前期61億17百万円の支出)となりました。これは主に、キャッシュアンドキャリー事業部門における店舗の新規出店・改装やフードソリューション事業の店舗系システムの入替など、固定資産の取得等による支出18億82百万円(前期23億73百万円の支出)に対して、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入7億40百万円(前期82百万円の収入)、固定資産の売却等による収入6億71百万円(前期16億85百万円の収入)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、22億2百万円の支出(前期20億97百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入105億50百万円(前期131億50百万円の収入)に対して、長期借入金の返済による支出116億91百万円(前期101億85百万円の支出)、リース債務の返済による支出4億93百万円(前期3億7百万円の返済による支出)、配当金(前期末1株につき25円、中間期末1株につき25円)の支払による支出5億38百万円(前期5億37百万円の支出)によるものであります。
以上の結果、当期末の連結ベースの現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ、4億55百万円減少し、67億90百万円となりました。
(4) 仕入及び販売の実績
① 仕入の実績
仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント内及びセグメント間の取引については相殺消去しております。
② 販売の実績
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント内及びセグメント間の取引については相殺消去しております。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、連結決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に投資の減損、資産除去債務、繰延税金資産の回収可能性、貸倒引当金、退職給付債務及び退職給付費用であり、継続的な評価を行っております。これらの見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 財政状態の分析
財政状態の分析については、「1 経営成績等の状況の概要(2) 財政状態の状況」をご参照ください。
② 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は2,312億66百万円(前期比6.2%増)となりました。不採算店舗の閉店などの影響もありましたが、当期及び前期に実施したM&Aなどによりグループ入りした会社の寄与があり増収となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は441億4百万円(前期比5.6%増)となりました。売上総利益率については前期の19.2%に比べ19.1%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は14億33百万円(前期比12.5%減)となりました。継続的なコスト・コントロール(費用対効果の検証)と業務改革に取組みましたが、主に減価償却費やM&A関連費用などの増加により、営業利益率は0.6%と前期の0.8%に比べ0.2ポイント減少いたしました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は15億18百万円(前期比13.4%減)となりました。前期その他金融収益を計上したことによる反動もあり経常利益は前期に比べ2億34百万円減少いたしました。売上高経常利益率は0.7%と前期の0.8%に比べ0.1ポイント減少いたしました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は4億74百万円(前期比44.1%減)となりました。特別損益の主なものは、特別利益として、負ののれん発生益241百万円、受取補償金100百万円を計上いたしましたが、一方で特別損失として、段階取得による差損95百万円、固定資産除却損78百万円を計上いたしました。
③ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「1 経営成績等の状況の概要(3) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
a.資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、成長戦略に基づく設備投資やM&A投資などの長期資金需要と商品仕入などの運転資金需要であります。当連結会計年度では店舗の新規出店・改装等19億80百万円の設備投資を実施しております。翌連結会計年度の設備投資は事業所・店舗等への投資を計画しております。
b.財務政策
当社グループは事業活動のための流動性の維持と、適切な財務バランスの実現を方針としております。設備投資・出資などの長期資金需要に対しては、主に内部留保や金融機関からの長期借入金により、運転資金需要には主に短期借入金により調達しております。なお、短期流動性を補完する目的でコミットメントライン契約を締結しております。
また、グループ内資金の効率化を目的に、当社と主要な子会社での資金一元管理を行っております。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、事業の成長を示す「売上高」と収益力を示す「営業利益」、最終的に事業のリスクを負担する株主から預かっている資金に対し、そのリスクに見合う利回りが確保されているかという観点から「ROE」を中長期的な指標として位置付けております。
当連結会計年度における売上高は2,312億66百万円(前期比6.2%増)、営業利益は14億33百万円(前期比12.5%減)、ROEは2.0%(前期比1.5ポイント減)となりました。引続きこれらの指標の継続的な改善に向け、取組んでまいります。
1.経営成績等の状況の概要
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度(2019年2月1日から2020年1月31日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善などから緩やかな回復基調で推移したものの、通商問題を巡る動向など世界経済は不確実性を増し、加えて10月に実施された消費税率引き上げに伴う消費マインドの動向、日韓関係の冷え込みによるインバウンド需要の減少など、先行き不透明な状況が継続いたしました。
また、当社グループが属します業務用食品卸売業界におきましては、仕入価格や物流費の上昇、食品小売業界におきましては、日常消費への節約志向や業界の垣根を越えた競争激化など、厳しい経営環境が継続いたしました。
このような状況の中、当社グループは、第七次中期経営計画(3ヵ年計画)「IMPACT 2020」(2019年1月期(2018年度)~2021年1月期(2020年度))の2年目として、「収益力向上」「グループ連携強化」「海外事業力強化」により、更なる企業価値の向上を図るべく、8つの重点施策に沿った具体的な取組みを推進いたしました。
以上の結果、前期及び当期に実施したM&Aの寄与もあり、売上高は2,312億66百万円(前期比6.2%増)となりました。一方、営業利益は物流費の上昇などにより14億33百万円(同12.5%減)、経常利益は15億18百万円(同13.4%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前期に計上した固定資産売却益の反動もあり4億74百万円(同44.1%減)となりました。
セグメント別の経営成績については、次のとおりであります。
〈ディストリビューター(業務用食品卸売)事業部門〉
当事業部門におきましては、当期も全国8会場で実施した総合展示商談会などを通じて、調理工程の時間短縮・省力化につながる食材やメニュー、業務用調理機器など、外食業界の喫緊の課題である人手不足に対応した提案を強化するとともに、インバウンド需要への対応として、宿泊業態向けの朝食提案も継続して実施いたしました。
また、外食事業者のニーズに即したプライベートブランド(PB)商品の開発及び販売を強化し、売上拡大と収益力の向上に努めました。
国内事業基盤の強化につきましては、2月に同じ神奈川県に本社を置く㈱トーホー・共栄と㈱ハマヤコーポレーションを合併するとともに、3月に群馬県・埼玉県で学校・病院・老健施設等の給食事業者向けに業務用食品卸売を営む関東食品㈱(群馬県高崎市)を連結子会社化いたしました。
一方、海外事業基盤の強化につきましては、3月に海外進出3ヵ国目となる香港でTOHO FOODS HK CO.,LTD.の営業を開始した他、8月にシンガポールで活き水産品の業務用卸売を営むGolden Ocean Seafood(S)Pte Ltdを連結子会社化いたしました。更に8月、シンガポールで日本食材等の業務用食品卸売を営む連結子会社3社(TOHO Singapore Pte. Ltd.、Marukawa Trading(S)Pte. Ltd.、Tomo-Ya Japanese Food Trading Pte. Ltd.)を合併すると同時に、基幹システムの刷新と拠点の集約も行い、事業力の強化を図りました。
以上の結果、当事業部門の売上高はM&Aの寄与に加え、既存事業会社の堅調な推移もあり1,568億63百万円(前期比9.6%増)、営業利益は物流費の上昇などが影響し、12億40百万円(同13.4%減)となりました。
〈キャッシュアンドキャリー(業務用食品現金卸売)事業部門〉
当事業部門におきましては、㈱トーホーキャッシュアンドキャリーが運営するA-プライスにおいて、主要顧客である中小飲食店に対して、「冬のあったかフェア」「ごちそう洋食フェア」などの全店統一フェアを定期的に開催し、業態や季節に応じた食材を提案するとともに、10月には自社工場で焙煎する「toho coffee」の全面リニューアルを行い、販売の強化に努めました。また、11会場で開催した展示商談会では、産地直送食材や専門食材をはじめ、品質管理サービスや調理工程の効率化につながる調理機器など、グループの機能を活かした課題解決提案も強化いたしました。
一方、顧客にタイムリーな販促情報等をお届けする「A-プライスアプリ」につきましては、レシピコンテンツを追加するなど利便性の向上を図り、会員数の拡大に努めました。
事業基盤の強化につきましては、3月に鳥栖店(佐賀県鳥栖市)、6月に大村店(長崎県大村市)を出店するとともに、2月に中広店(広島市西区)・諫早店(長崎県諫早市)、4月に岡山店(岡山市北区)、5月に延岡店(宮崎県延岡市)、6月に京都南店(京都市伏見区)、7月に下松店(山口県下松市)、8月に八幡西店(北九州市八幡西区)、10月に行橋店(福岡県行橋市)、11月に八代店(熊本県八代市)の計9店舗を改装いたしました。一方、1月に府中店(東京都府中市)を閉店いたしました。
以上の結果、A-プライス既存店は堅調に推移したものの、前期に実施した閉店(4店舗)の影響もあり、当事業部門の売上高は399億75百万円(前期比1.5%減)、営業利益は閉店による減収によって売上総利益が減少したことなどにより、3億91百万円(同18.4%減)となりました。
〈食品スーパー事業部門〉
当事業部門におきましては、日常消費への節約志向や業界の垣根を越えた競争の激化など、厳しい経営環境が継続する中、地域密着型の食品スーパー「トーホーストア」として、生鮮三品、惣菜を中心に商品力の強化を図るとともに、収益力の向上に注力いたしました。
商品面では、かんで野菜(農業法人㈱トーホーファーム(神戸市西区)やその近郊農家で栽培され、収穫後、原則24時間以内に店舗に搬入された高鮮度野菜)や兵庫県産牛肉など、兵庫県ならではの品揃えを充実させるとともに、九州や山陰などそれぞれの産地の特色を活かした食材を提供する「産地フェア」を定期開催するなど、差別化商品の育成を図りました。
一方、収益力の向上を図るべく、商品の改廃や発注量の適正化を図り、ロスの管理を強化するとともに、データ入力業務の一部で自動化を進めるなど、生産性の向上にも継続して取組みました。
なお、事業基盤の強化につきましては、3月に六甲アイランド店(神戸市東灘区)を出店いたしました。
以上の結果、当事業部門の売上高は197億円(前期比5.2%減)となりましたが、営業損失は3億44百万円(前期は3億71百万円の営業損失)と改善いたしました。
〈フードソリューション事業部門〉
当事業部門におきましては、品質管理サービス、業務支援システム、業務用調理機器、店舗内装設計・施工など、「外食ビジネスをトータルにサポートする機能」の販売を引き続き強化するとともに、ディストリビューター事業やキャッシュアンドキャリー事業が開催する展示商談会への出展等、グループ連携強化を図り、シナジー効果の最大化を図りました。
なお、食品衛生法等の一部改正(2020年6月施行)により、食品事業者に対し「HACCPに沿った衛生管理」が制度化される中、品質管理サービスを展開する㈱トーホービジネスサービス(神戸市東灘区)は11月に、食品安全マネジメントシステム認証(「JFS-A/B 規格」(食品製造セクター))の監査会社として認定を受け、食品業界の安心・安全に一層貢献できる体制を構築いたしました。
以上の結果、当事業部門の売上高は147億27百万円(前期比11.1%増)、営業利益は1億46百万円(同49.8%増)となりました。
(2) 財政状態の状況
(総資産)
当期末の総資産は907億45百万円となりました。前期末に比べ14億88百万円の増加となりました。主に増加したのは、受取手形及び売掛金11億76百万円、リース資産7億22百万円、たな卸資産4億66百万円であります。主に減少したのは、のれん5億79百万円、関係会社株式5億70百万円であります。
(負債)
当期末の負債は前期末に比べ13億46百万円増加し、661億32百万円となりました。主に増加したのは、支払手形及び買掛金12億57百万円、未払法人税等3億44百万円であります。主に減少したのは、長期借入金6億84百万円であります。なお、借入金の総額は298億85百万円(前期310億26百万円)となりました。
(純資産)
当期末の純資産は前期末に比べ1億41百万円増加し、246億13百万円となりました。主な要因は親会社株主に帰属する当期純利益による増加4億74百万円、非支配株主持分の増加1億88百万円、その他有価証券評価差額金の増加1億9百万円、為替換算調整勘定の増加28百万円がある一方で、退職給付に係る調整累計額の減少1億24百万円、配当金の支払5億37百万円(前期末1株当たり25円、中間期末1株当たり25円)によるものであります。自己資本比率については当期末26.2%と前連結会計年度末の26.7%に比べ0.5ポイント低下いたしました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、25億円の収入(前期33億26百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益による増加16億72百万円(前期19億83百万円)、減価償却費22億41百万円(前期19億63百万円)に対して、たな卸資産の増加2億77百万円(前年76百万円の増加)、その他債権の増加6億65百万円(前期1億28百万円の減少)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、7億54百万円の支出(前期61億17百万円の支出)となりました。これは主に、キャッシュアンドキャリー事業部門における店舗の新規出店・改装やフードソリューション事業の店舗系システムの入替など、固定資産の取得等による支出18億82百万円(前期23億73百万円の支出)に対して、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入7億40百万円(前期82百万円の収入)、固定資産の売却等による収入6億71百万円(前期16億85百万円の収入)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、22億2百万円の支出(前期20億97百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入105億50百万円(前期131億50百万円の収入)に対して、長期借入金の返済による支出116億91百万円(前期101億85百万円の支出)、リース債務の返済による支出4億93百万円(前期3億7百万円の返済による支出)、配当金(前期末1株につき25円、中間期末1株につき25円)の支払による支出5億38百万円(前期5億37百万円の支出)によるものであります。
以上の結果、当期末の連結ベースの現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ、4億55百万円減少し、67億90百万円となりました。
(4) 仕入及び販売の実績
① 仕入の実績
仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年2月1日 至 2020年1月31日) | 前期比(%) |
| ディストリビューター事業(百万円) | 148,792 | 108.8 |
| キャッシュアンドキャリー事業(百万円) | 10,912 | 92.3 |
| 食品スーパー事業(百万円) | 14,033 | 93.5 |
| フードソリューション事業(百万円) | 4,136 | 99.9 |
| 合計(百万円) | 177,874 | 106.0 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント内及びセグメント間の取引については相殺消去しております。
② 販売の実績
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年2月1日 至 2020年1月31日) | 前期比(%) |
| ディストリビューター事業(百万円) | 156,863 | 109.6 |
| キャッシュアンドキャリー事業(百万円) | 39,975 | 98.5 |
| 食品スーパー事業(百万円) | 19,700 | 94.8 |
| フードソリューション事業(百万円) | 14,727 | 111.1 |
| 合計(百万円) | 231,266 | 106.2 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント内及びセグメント間の取引については相殺消去しております。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、連結決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に投資の減損、資産除去債務、繰延税金資産の回収可能性、貸倒引当金、退職給付債務及び退職給付費用であり、継続的な評価を行っております。これらの見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 財政状態の分析
財政状態の分析については、「1 経営成績等の状況の概要(2) 財政状態の状況」をご参照ください。
② 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は2,312億66百万円(前期比6.2%増)となりました。不採算店舗の閉店などの影響もありましたが、当期及び前期に実施したM&Aなどによりグループ入りした会社の寄与があり増収となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は441億4百万円(前期比5.6%増)となりました。売上総利益率については前期の19.2%に比べ19.1%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は14億33百万円(前期比12.5%減)となりました。継続的なコスト・コントロール(費用対効果の検証)と業務改革に取組みましたが、主に減価償却費やM&A関連費用などの増加により、営業利益率は0.6%と前期の0.8%に比べ0.2ポイント減少いたしました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は15億18百万円(前期比13.4%減)となりました。前期その他金融収益を計上したことによる反動もあり経常利益は前期に比べ2億34百万円減少いたしました。売上高経常利益率は0.7%と前期の0.8%に比べ0.1ポイント減少いたしました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は4億74百万円(前期比44.1%減)となりました。特別損益の主なものは、特別利益として、負ののれん発生益241百万円、受取補償金100百万円を計上いたしましたが、一方で特別損失として、段階取得による差損95百万円、固定資産除却損78百万円を計上いたしました。
③ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「1 経営成績等の状況の概要(3) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
a.資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、成長戦略に基づく設備投資やM&A投資などの長期資金需要と商品仕入などの運転資金需要であります。当連結会計年度では店舗の新規出店・改装等19億80百万円の設備投資を実施しております。翌連結会計年度の設備投資は事業所・店舗等への投資を計画しております。
b.財務政策
当社グループは事業活動のための流動性の維持と、適切な財務バランスの実現を方針としております。設備投資・出資などの長期資金需要に対しては、主に内部留保や金融機関からの長期借入金により、運転資金需要には主に短期借入金により調達しております。なお、短期流動性を補完する目的でコミットメントライン契約を締結しております。
また、グループ内資金の効率化を目的に、当社と主要な子会社での資金一元管理を行っております。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、事業の成長を示す「売上高」と収益力を示す「営業利益」、最終的に事業のリスクを負担する株主から預かっている資金に対し、そのリスクに見合う利回りが確保されているかという観点から「ROE」を中長期的な指標として位置付けております。
当連結会計年度における売上高は2,312億66百万円(前期比6.2%増)、営業利益は14億33百万円(前期比12.5%減)、ROEは2.0%(前期比1.5ポイント減)となりました。引続きこれらの指標の継続的な改善に向け、取組んでまいります。