有価証券報告書-第77期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/29 13:17
【資料】
PDFをみる
【項目】
130項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べ986百万円減少し、207,026百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べ6,675百万円減少し、126,506百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べ5,688百万円増加し、80,520百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高605,922百万円(前連結会計年度比0.3%減)、営業利益5,604百万円(同11.5%増)、経常利益6,520百万円(同0.4%増)、税金等調整前当期純利益6,604百万円(同1.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,808百万円(同0.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
・酒類・食品等
当事業につきましては、売上高は604,324百万円(同0.3%減)、営業利益は4,959百万円(同20.2%増)となりました。
・不動産
当事業につきましては、売上高は1,480百万円(同14.0%増)、営業利益は1,044百万円(同8.9%増)となりました。
・その他
当事業につきましては、売上高は116百万円(同60.3%増)、営業利益は32百万円(同36.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、仕入債務の減少7,188百万円がありましたが、定期預金の払戻による収入6,600百万円、棚卸資産の減少3,205百万円があったことなどから、前連結会計年度末に比べ1,696百万円増加し、当連結会計年度末には30,524百万円(同5.9%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は3,134百万円(前連結会計年度は7,350百万円の使用)となりました。これは主に仕入債務の減少7,188百万円がありましたが、税金等調整前当期純利益の計上6,604百万円と棚卸資産の減少3,205百万円、売上債権の減少1,956百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は764百万円(同90.5%減)となりました。これは主に定期預金の預入による支出5,602百万円、有形固定資産の取得による支出1,683百万円、定期預金の払戻による収入6,600百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は666百万円(同29.0%増)となりました。これは主に配当金の支払602百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
酒類・食品等54595.3

(注)金額は販売価格によっております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(百万円)前年同期比(%)
酒類・食品等572,27698.5

c.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は見込生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
酒類・食品等604,32499.7
不動産1,480114.0
その他116160.3
合計605,92299.7

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識・分析及び検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識・分析及び検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、所得の増加に伴う個人消費の回復や、好調な企業収益に支えられた株価の大幅な上昇など、緩やかな回復基調が見られました。一方、中東情勢の緊迫化により地政学的リスクが高まり、原油をはじめとする資源価格の高騰など、景気の先行きは不透明な状況となりました。
酒類・食品流通業界においては、異常気象の常態化や消費者嗜好の多様化が消費動向に大きく影響を与える一方で、生活必需品を中心とした価格高騰により、消費者の節約志向が高まりをみせた一年となりました。
当社グループは、このような状況の中、「お酒と食でつながりを『価値』に変える会社」を経営ビジョンとして掲げ、「基盤づくりから進化させる3年間へ」を基本方針とし、「第二次中期経営計画」における重要課題に取り組みました。
主な取り組みといたしましては、当期においても各業態への新規開拓・深耕に注力するとともに、首都圏エリアにおいて業務用酒販店様からの料飲店様向け代理配送業務の受託を引き続き推進し、京浜L.C.では代配受託センターとしての機能拡充を図りました。また、近畿圏エリアにおいても、新たな物流拠点を開設し、業務用酒販店様との取り組みを拡大するとともに、東海エリアにおける物流拠点の再配置を行いました。
物流効率化におきましては、引き続き、荷待ち時間の短縮や積載効率の向上に取り組みました。また、2026年4月から義務化された改正物流効率化法における特定荷主としての責務を果たすべく物流統括管理者選任などの準備を進めました。
前期に物流事業者との共同出資により設立いたしました「エヌリンクロジスティクス株式会社」は、当社物流センターの一部業務を受託し、物流事業者と当社が有する豊富なリソースとノウハウを活用することにより、酒類・食品物流業務の標準化・効率化に取り組んでおります。また、メーカー物流の受託により、サプライチェーン機能の強化と荷主様との連携を深め、物流機能のさらなる向上に努めております。
新たな成長戦略に向けた取り組みといたしましては、昨今、社会全般において利用が広がりをみせている生成AIを積極的に業務効率化・生産性向上に取り入れており、個人レベルの利活用から全社的な展開を図り、提案力の強化や営業コアタイムの創出、本社バックオフィス機能の強化を進めております。
また、グループ会社全社員を対象に、既存事業にプラスアルファの発想を出し合う企画を開始しており、当社グループの持続的な成長と企業価値の向上につなげてまいります。
海外事業の取り組みといたしましては、2024年11月に当社グループ初の海外連結子会社となりましたベトナム・ホーチミンに拠点を置く「プロトレーダー株式会社」および「エルドラゴン株式会社」は、成長著しいベトナム市場において、日本産酒類・食品の輸出先拠点として、現地のホテルや料飲店などに日本酒の供給を開始し、今後も海外事業の拡充に取り組んでまいります。
開業4年目となりました「Shop Café & Bar TASU+(タスプラス)」では、引き続き「日本酒復権」に注力し、各地の蔵元様とのイベントの開催により、造り手と消費者が直接触れ合う場を提供いたしました。また、SNSの活用により、集客力の高まりが見られるとともに、メーカー様と若者主体の日本酒啓発コミュニティとのコラボレーション企画への支援やお得意先様店舗における試飲イベント企画に協賛するなど、新たな情報発信に取り組みました。
日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録され、日本酒をはじめとする和酒への関心が高まりをみせるなか、当社は日本酒の魅力を伝えたいメーカー様、小売店様および卸売事業者各社が共同で設立した任意団体「日本酒需要創造会議」に事務局として参画し、業務用市場を中心とした需要喚起策の第一弾として、日本酒を炭酸で割った「日本酒ハイボール(酒ハイ)」の普及に努め、酒ハイを導入する料飲店は1万店を超えるなど、着実な広がりをみせております。現在は、酒ハイに続く施策として、「燗酒」の普及に着手しており、さらなる需要促進に努めてまいります。
新へのチャレンジへの取り組みとして、「酒米未来創造プロジェクト」を発足いたしました。日本酒の源である「酒米」の生産が危機に瀕している現実を踏まえ、日本酒の文化・未来を守ることを大きな社会課題と捉え、持続可能な供給体制の構築に向けた取り組みを進めてまいります。
中期経営計画を推進する社内体制の整備としては、当社グループのパーパスである「豊かで安全な食生活の提供を通じて、人々の幸福実現に貢献する」ため、持続可能な社会の実現に向け、「サステナビリティ経営」を推進いたします。
人的資本への取り組みとしては、研修制度や内部通報制度の拡充などにより、従業員が意欲的に、かつ安心して活躍できる環境づくりを整備いたしました。
なお、第77期より量販業態への営業の効率化、営業力強化を図るため、東日本・西日本各支社の量販業態部署を流通各エリア支店(第78期に流通各エリア支社へ名称変更)に移管いたしました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態の状況に関する認識・分析及び検討内容
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は150,260百万円(前連結会計年度末は154,742百万円)となり、4,481百万円減少しました。棚卸資産が減少(19,839百万円から16,608百万円へ3,230百万円減)、受取手形及び売掛金が減少(84,876百万円から83,019百万円へ1,857百万円減)したことが大きく影響しております。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は56,766百万円(前連結会計年度末は53,271百万円)となり、3,494百万円増加しました。建物及び構築物が増加(8,076百万円から9,726百万円へ1,649百万円増)、投資有価証券が増加(13,980百万円から15,731百万円へ1,751百万円増)したことが大きく影響しております。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は118,717百万円(前連結会計年度末は125,928百万円)となり、7,210百万円減少しました。支払手形及び買掛金が減少(109,526百万円から102,287百万円へ7,239百万円減)したことが大きく影響しております。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は7,788百万円(前連結会計年度末は7,253百万円)となり、535百万円増加しました。繰延税金負債が増加(1,793百万円から2,633百万円へ839百万円増)したことが大きく影響しております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は80,520百万円(前連結会計年度末は74,831百万円)となり、5,688百万円増加しました。利益剰余金が増加(61,318百万円から65,523百万円へ4,205百万円増)したことが大きく影響しております。
b.経営成績の状況に関する認識・分析及び検討内容
当連結会計年度の売上高は、各業態への新規・深耕に取り組みましたが、605,922百万円(前連結会計年度比0.3%減)となりました。
一方利益面では、売上総利益が増加し、物流効率化をはじめとした収益管理に取り組んだ結果、経常利益は6,520百万円(同0.4%増)、税金等調整前当期純利益は6,604百万円(同1.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,808百万円(同0.5%増)となりました。
c.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識・分析及び検討内容
・酒類・食品等
当事業の商品の販売状況は、日本酒は、需要創造策に取り組んだほか、2025年10月の大手銘柄の価格改定もありましたが、消費量の漸減傾向が続いており、前期実績をわずかながら確保できませんでした。「八重寿」では、「白神山地の四季 純米吟醸 花火ラベル」などの季節商品を数量限定で販売し、蔵元12社による当社企画の「倶楽部・蔵」では、「旬の酒企画」に加え通年商品としての「乾杯ラベル」を展開いたしました。
焼酎乙類は、当社オリジナル企画の樽熟成長期貯蔵本格焼酎「CRAFT CASK」は、第3弾として3アイテムを数量限定で販売し、引き続きお得意先様より高い評価をいただきました。また、需要喚起策として、当社オリジナル企画の焼酎ハイボール缶について、常温陳列ケースでの展開を提案するなどの施策を実施いたしましたが、主要銘柄において価格改定以降の需要減退や芋焼酎では一部商品の休売が継続していたこともあり、前期実績を確保できませんでした。
焼酎甲類は、市場規模全体が漸減傾向にありますが、量販企業の帳合移動により、前期実績を上回りました。
洋酒については、長らく続いていたウイスキーブームが落ち着きを見せたほか、量販企業の帳合移動もあったことで、洋酒全体としては前期実績を確保できませんでした。
ビール類については、2025年4月に実施されたビール大手4社の価格改定により、前期末に発生した駆け込み需要の反動もありましたが、量販企業の帳合移動もあり、前期実績を上回りました。
食品については、量販企業への拡売や季節要因が寄与しました。また、若年層の酒離れや多様な飲酒スタイルを背景としたノンアルコール市場の拡大もあり、飲料水、加工食品ともに前期実績を上回りました。
これらの結果、当事業の売上高は、604,324百万円(同0.3%減)となりました。
・不動産
当事業につきましては、賃貸用オフィス等の売上増加により、売上高は1,480百万円(同14.0%増)となりました。
・その他
当事業につきましては、主に保険代理業の売上高は22百万円(同15.6%増)、情報処理業務受託の売上高は10百万円(同8.1%減)、売電事業の売上高は32百万円(同5.1%増)となりました。また、当連結会計年度より開始いたしました物流業務受託の売上高40百万円を計上し、全体で116百万円(同60.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金調達を行っております。
当社グループの運転資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備資金需要の主なものは、建物やソフトウエア等固定資産購入によるものであります。
なお、当連結会計年度末における借入金、リース債務及び預り保証金を含む有利子負債の残高は9,797百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は30,524百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。