有価証券報告書-第120期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/26 15:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の堅調さを背景に、設備投資や雇用環境を中心に持ち直しの動きがみられ、緩やかな回復基調で推移しました。個人消費は、引き続き消費者物価の上昇による影響が残るものの、賃金上昇やインバウンド需要の拡大が下支えとなりました。一方で、米国の通商政策や中東情勢の緊迫化、海外経済の減速懸念など、外部環境の不確実性が企業活動に影響を及ぼす局面もみられました。
このような状況下、当社グループは「健康」と「環境」をテーマに掲げ、皆様の健やかな暮らしの実現と持続可能な社会への貢献を目指し、製品・サービスの提供に取り組んでまいりました。卸売事業においては、生活関連事業では素材から最終製品に至るまで、日々の暮らしに寄り添う商品の提案を通じて、より快適で質の高いライフスタイルの創出に努めてまいりました。産業関連事業では、国内外に広がるネットワークを活用し、将来を見据えた商材及びサービスの提供に継続的に取り組んでまいりました。また、医薬事業においては、柔軟な発想と技術力を基盤に、品質及び安全性に配慮した製品の安定供給に注力してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高5,322億6千9百万円(前年同期比4.4%減)、営業利益35億5千6百万円(前年同期比67.4%減)、経常利益16億9千2百万円(前年同期比76.0%減)、親会社株主に帰属する当期純損失3億6千9百万円(前年同期は85億3千4百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
以下、事業セグメント別の営業概況をご報告いたします。
a. 生活関連事業
釣具部門では、仕入価格の上昇や米国の輸入関税引き上げの影響を受けたものの、欧州や米国では市場環境の改善により持ち直しの動きがみられた一方、日本市場は停滞が続きました。今後は、付加価値の高い分野を中心に、競争力の強化とシェア拡大を図ってまいります。
ファッションアパレル部門はインバウンド需要や堅調な消費に支えられ、全体としては底堅く推移しました。消費者ニーズの多様化を踏まえ、取引先との連携や商品構成の見直しを進め、事業の安定化を図りました。今後は、仕入・物流コストや原油価格の動向を注視しつつ、調達先の分散を通じたリスク軽減に努めてまいります。
ユニフォーム部門では、企業別注ユニフォームの拡充に取り組んでまいりました。売上規模の拡大は限定的であったものの、採算面では一定の改善がみられました。今後は、品質と納期の安定性を前提とした海外生産体制を維持しながら、生産拠点の多様化を進めることでコスト競争力を高め、大型案件への対応力を含め部門全体の成長を目指してまいります。
キャラクター部門では、関連商品の販売が前期に続き堅調に推移しました。均一ショップを中心とした品ぞろえの拡充が寄与し、業績は底堅く推移しました。今後も、新商品投入などを通じて、安定的な事業運営に取り組んでまいります。
テキスタイル部門では、国内ではユニフォーム用途を中心とした定番素材の販売が堅調に推移しました。海外では、中東市場が市況や地政学的リスクの影響を受けた一方で、米国ブランド向けビジネスが拡大したほか、欧州及び米国の高級ブランド各社からの素材需要も底堅く推移しました。引き続き、日本製デニムや中東向け高級民族衣装素材、ASEAN生産による価格競争力の高い、高付加価値品の開発・販売を強化し、素材から最終製品までの一貫提案を通じて国内外での販売拡大を図ってまいります。
リコヴィータ㈱の“TENERITA”ブランドでは、SNS広告の強化により既存の販売チャネル及び自社ECサイトともに売上が伸長し、限定色タオルやパジャマなどの新規商材も好調に推移しました。また、“STUDIO NICHOLSON”ブランドでは、直販体制強化を軸に、バッグなど服飾雑貨の取り扱い拡大に取り組んでいます。㈱インコントロの“Vivienne Westwood”ブランドは、外国人需要の鈍化や価格改定の影響がある中でもブランド力を維持しており、アクセサリーや革小物を中心としたインポート雑貨が牽引し、売上増加につながりました。
以上の結果、生活関連事業の業績は、売上高567億5千6百万円(前年同期比12.9%増)、営業利益44億9千9百万円(前年同期比39.6%増)となりました。
b. 産業関連事業
環境インフラ部門では、インド生産の太陽光パネルを米国向けに供給する三国間貿易は、米国の関税政策の影響を受け、新規案件の進展が限定的となりました。一方、日本からインド向けの太陽光パネル部材は、特殊添加剤を中心に供給が着実に拡大しています。今後は、太陽光に加え、風力やバイオマスなど再生可能エネルギー領域へと対象を広げるとともに、グリーンアンモニアをはじめとする次世代エネルギー分野での需要開拓を進め、事業基盤の強化に取り組んでまいります。
環境資材部門では、ベトナム製ガラスやエクステリア資材は想定をやや下回り、解体用資材レンタル事業も大型案件の獲得が限られたことから、全体としては大きな伸長に至りませんでした。今後は、日本製建築資材を中心とした輸出案件の開拓を進め、事業基盤の強化に取り組んでまいります。
化学素材部門では、米国の輸入関税や欧州の景気減速などの影響を受け、輸出は総じて伸び悩む状況となりました。一方、アジア向けの販売や輸入医薬品原料の取り扱いは堅調であったものの、円安や仕入価格の上昇の影響もあり、業績への寄与は限定的な水準となりました。今後は、需要動向を踏まえた戦略的な商品展開に加え、リン酸タンクの整備による安定供給体制の強化を進め、収益基盤の強化に取り組んでまいります。
資源素材部門では、リチウム塩類については需要環境の持ち直しを背景に、産業用途や蓄電池向けを中心に収益を確保しました。一方、活性炭は用途ごとに需要動向に差がみられる中、原料価格の影響を受ける局面もありました。今後は、市況変動や調達集中リスクの低減を図るため、付加価値の高いリチウム化合物や活性炭フィルターなど、用途を踏まえた製品の拡充を進めるとともに、調達地域の分散を通じて、安定した収益基盤の構築に取り組んでまいります。
食品部門では、原材料価格の高騰や円安に加え、地政学的リスクに伴う燃料・輸送コストの上昇などにより、事業環境は引き続き厳しい状況にあります。主力の植物油脂及び関連製品について価格競争の影響を受ける中、ベトナムで製造する加工食品については、日本向けを中心に販売を行い、一定の需要がみられました。今後は、調達地域の分散によるリスク軽減に取り組むとともに、品質管理体制の一層の強化を図ってまいります。
3つの専門領域で事業を展開する興和江守グループでは、ケミカル事業は、原材料市況や需要動向の変動が続く中、既存取引の深耕に加え、化粧品原料や環境対応型商材など新規分野の取り扱いを進めました。グリーンテック事業は、市況低迷の影響を受けつつも、環境配慮型商材や新たな加工分野への取り組みを通じて、顧客基盤の拡充を図りました。エレクトロニクス事業は、EV・車載や産業機器市場の調整局面の影響がみられたものの、主要取引先向けを中心とした取引を継続しました。
以上の結果、産業関連事業の業績は、売上高2,318億7千6百万円(前年同期比11.6%減)、営業利益83億7千6百万円(前年同期比10.6%増)となりました。
c. 医薬事業
医療用医薬品部門では、高脂血症治療剤「パルモディア錠」の1日1回タイプ「パルモディアXR錠」、2型糖尿病治療剤「デベルザ錠」、緑内障・高眼圧症治療剤「グラアルファ配合点眼液」、アルツハイマー型認知症治療剤「アリドネパッチ」を中心に、情報提供活動を通じた市場浸透を進めました。
OTC医薬品部門では、市場環境が総じて低調に推移する中、リニューアルを行った「ウナコーワエースプレミアム」や「エルペインコーワα」などに加え、キューピーコーワドリンク類も堅調に推移しました。また、昨春新発売した「シンクロンコーワ」については、各種プロモーションを通じて商品認知を深める取り組みを進めております。医療機器部門では、白内障手術数の増加を背景に眼内レンズの需要が拡大し、検査機器についても用途別に堅調に推移しました。
海外展開におきましては、米国での「リバロ錠」が後発品参入の影響を受ける一方、アジア、欧州などでは提携先を通じた事業展開を継続しました。OTC医薬品・ヘルスケア品についても、主力ブランドを中心に各地域での展開を進めるとともに、眼科機器及び眼内レンズについては、規制動向を踏まえた品質管理のもとで販売地域の拡大に取り組みました。
なお、米国内における皮膚科領域の新規製品については、共同販促による取り組みを行ってまいりましたが、採算性の観点から、事業運営の効率性を踏まえた見直しを行いました。
今後も、国内外における製品展開を着実に進めるとともに、収益性や効率性を重視した運営を通じて、医薬事業全体の持続的な成長を目指してまいります。
以上の結果、医薬事業の業績は、売上高1,640億2千9百万円(前年同期比2.6%増)、営業損失14億7千7百万円(前年同期は営業利益65億8千7百万円)となりました。
d. 環境・省エネ事業
産業用光学機器分野では、生産設備等にAI画像処理技術を組み込んだビジョンユニットの開発・製造・販売を推進いたしました。また、ロボットや半導体関連向けを中心に、需要環境の改善の兆しがみられました。
コンシューマー光学機器分野では、PROMINARブランドを中心とした高級光学製品のグローバル展開を継続するとともに、観光用望遠鏡については利便性向上に向けた機能追加を実施しております。
ロボティクス分野では、工場や物流分野における人手不足を背景に、顧客ニーズに対応した省人化・合理化ユニットの提案を進めてまいりました。
また、創エネ・省エネソリューション分野では、太陽光発電設備、系統用蓄電池、LED照明などの取り扱いを通じて、エネルギー効率の向上や環境負荷低減に関する取り組みを展開しております。
以上の結果、環境・省エネ事業の業績は、売上高150億6千8百万円(前年同期比0.8%減)、営業利益2億3千1百万円(前年同期は営業損失4億9千1百万円)となりました。
e. 不動産事業
不動産事業においては、建設コストの上昇や人手不足の影響が続く中、賃貸市場では都心部や築浅物件を中心に需給が引き締まり、賃料相場は上昇基調で推移しました。一方、郊外や設備の古い物件では空室率が相対的に高く、物件特性による差がみられました。引き続き、グループ保有不動産の有効活用や入居促進を進め、安定的な収益の確保に取り組んでまいります。
以上の結果、不動産事業の業績は、売上高153億1千6百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益16億7千4百万円(前年同期比9.2%減)となりました。
f. ホスピタリティ事業
国内ホテル事業では、サービス価値の向上に取り組み、付加価値に見合った収益水準の確保を進めました。また、最高級ブランド「エスパシオ」の旗艦店となる「エスパシオ ナゴヤキャッスル」を2025年10月に開業し、ブランド力やサービス品質を体現する拠点として、国内外から高い関心を集めております。一方、リゾート挙式事業については、婚姻数の減少や主要エリアにおける市場競争の激化の影響を受け、事業環境は依然として厳しい状況が続いております。こうした環境変化を受け、事業の多様化に積極的に取り組んでおります。
以上の結果、ホスピタリティ事業の業績は、売上高349億4千万円(前年同期比9.1%減)、営業損失67億7千6百万円(前年同期は営業損失45億5千8百万円)となりました。
g. その他の事業
保険代理店業及びリース事業では、グループ内取引を中心に販促に努め、安定した収益を確保しています。
以上の結果、その他の事業の業績は、売上高142億8千1百万円(前年同期比10.1%減)、営業損失4億7千2百万円(前年同期は営業損失12億1千2百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末より22億6千1百万円減少し、775億3千7百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は4億7千3百万円(前年同期は115億3千4百万円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の増減額が増加したこと等によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は328億7千7百万円となり、前年同期と比べ249億6百万円増加しました。これは主に、固定資産の取得による支出が増加したこと等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は292億2千6百万円となり、前年同期と比べ202億9千万円増加しました。これは主に、短期借入金の純増減額が増加したこと等によります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
生活関連事業 (百万円)33079.6
産業関連事業 (百万円)552149.3
医薬事業 (百万円)149,572101.2
環境・省エネ事業 (百万円)7,97296.1
その他の事業 (百万円)3632.9
合計 (百万円)158,464100.9

(注)金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当社グループは主として見込み生産を行っているため、受注実績を記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
生活関連事業 (百万円)56,756112.9
産業関連事業 (百万円)231,87688.4
医薬事業 (百万円)164,029102.6
環境・省エネ事業 (百万円)15,06899.2
不動産事業 (百万円)15,316101.7
ホスピタリティ事業 (百万円)34,94090.9
報告セグメント計(百万円)517,98795.7
その他の事業 (百万円)14,28189.9
合計 (百万円)532,26995.6

なお、主要な販売先については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (セグメント情報等) 関連情報 3 主要な顧客ごとの情報」に記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ581億1千9百万円増加し、7,447億7千4百万円となりました。その内訳は次のとおりであります。
流動資産は、リース債権の増加等により前連結会計年度末に比べ22億7千6百万円増加し、3,251億1千2百万円となりました。固定資産は、建物及び構築物の増加等により前連結会計年度末に比べ558億4千3百万円増加し、4,196億6千2百万円となりました。
総負債につきましては、前連結会計年度末に比べ260億2千1百万円増加し、5,123億2千8百万円となりました。その内訳は次のとおりであります。
流動負債は、電子記録債務の減少等により前連結会計年度末に比べ72億9千2百万円減少し、2,733億1千5百万円となりました。固定負債は、長期借入金の増加等により前連結会計年度末に比べ333億1千4百万円増加し、2,390億1千3百万円となりました。
正味運転資本(流動資産から流動負債を控除した金額)につきましては517億9千7百万円となり、流動比率は119.0%となっております。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ320億9千8百万円増加し、2,324億4千6百万円となりました。この主な要因は、その他有価証券評価差額金の増加等によるものです。自己資本比率につきましては、29.7%となっております。
経営成績の分析
売上高は、5,322億6千9百万円となり、前年同期に比べ4.4%の減収となりました。
売上総利益は、前年同期比3.1%増の1,735億1千3百万円となりました。
営業利益は、販売費及び一般管理費が研究開発費の増加等により前年同期比8.0%増の1,699億5千7百万円となったことから、前年同期比67.4%減の35億5千6百万円となりました。
経常利益は、支払利息の増加等により、前年同期比76.0%減の16億9千2百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純損益は、投資有価証券売却益、事業整理損等の特別損益の計上及び法人税等の負担額の計上の結果、3億6千9百万円の損失(前年同期は85億3千4百万円の利益)となりました。
なお、各セグメント別の内容については、「4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金需要としての商品の仕入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用と設備資金需要としての工場等における建物、機械装置等設備投資によるものであります。
また、当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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