有価証券報告書-第80期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、米国では関税政策の影響等により特に個人消費に景気の下押し圧力が見られたものの、活況なAI関連に対する投資が見られました。欧州では製造業の外需は落ち込みが見られましたが内需は底堅く推移し、中国では不動産市況の低迷の影響が継続して見られました。地域及び需要分野によって景況感に差がありますが、中東情勢の悪化による先行き不透明な状態が見られております。
また、日本経済は、訪日外国人数が継続して過去最高を記録し、サービス産業においては回復基調が見られました。製造業については、活況である半導体関連や人手不足に対応する設備投資等は継続して堅調に推移しました。ただ、世界動向と同様に中東情勢悪化の影響が顕在化し、先行き不透明な状態が見られております。
このような経済環境の中、当社グループでは中期3ヵ年計画「GP2026」に基づく施策に取り組んだ結果、2026年3月期連結業績は、売上高558億27百万円(前年同期比2.0%増)、営業利益35億37百万円(同8.9%減)、経常利益38億97百万円(同7.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益31億80百万円(同11.9%増)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。当社グループは、顧客の属する業界ごとに業績管理を行っており、「鉄鋼」「自動車」「電子・半導体」「ゴム・タイヤ」「工作機械」「高機能材」「環境」及び「紙パルプ」の8業界を報告セグメントとしております。
(鉄鋼業界)
同業界では、世界の動向として、経済発展が著しいインドにおいては粗鋼生産が前年同期比で継続して増加しましたが、世界最大の生産国である中国においては不動産不況の継続や中東情勢悪化の影響等により粗鋼生産に低迷が見られ、世界全体としては前年同期比で微減にて推移しました。日本の動向としては、人手不足による建設業回復の遅れ等が継続して影響し、粗鋼生産量は微減にて推移しました。
当社グループにおきましては、海外市場の更なる開拓に加え、生産比例品のみならず整備部門への営業活動にも注力した結果、製鋼工程及び熱延工程向けの設備機器の更新案件や製鉄所内の老朽設備のメンテナンス案件、電炉向けの設備機器の案件等により、売上が増加しました。
この結果、鉄鋼業界向け全体としての売上高は158億22百万円(前年同期比1.2%増)、セグメント利益は20億25百万円(前年同期比1.0%増)となりました。
(自動車業界)
同業界では、世界の動向として、中国での新エネルギー車の生産・販売は税優遇措置終了等の影響もあり低迷が見られました。経済成長が著しいインドにおいては自動車生産量は継続して堅調に推移しました。日本の動向としては、前年同期と同水準にて推移しましたが、自動車メーカーにおける工場再編や中東情勢悪化による減産の兆しが見られました。
当社グループにおきましては、CASE市場で注目されている電池やモーター分野への営業・提案活動に注力した結果、電池製造工程向け設備機器の販売や製造工程向け搬送装置類の販売等により、前年同期比で売上が増加しました。
この結果、自動車業界向け全体としての売上高は121億79百万円(前年同期比3.9%増)、セグメント利益は13億66百万円(前年同期比5.1%増)となりました。
(電子・半導体業界)
同業界では、世界の動向として、AI技術進歩に伴うロジック半導体の需要は増加しており、半導体販売額は増加しました。日本の動向としては、世界動向と連動したAI関連需要増加の恩恵を受け、半導体製造装置関連の売上は前年同期に比べて継続して増加しました。
当社グループにおきましては、修理・再生ビジネスに加え、現場・設備・保全部門に対する営業活動に注力した結果、半導体製造装置で使われる各種部材の販売が増加し、当社オリジナル品であるロータリージョイントの販売も増加したこと等により、売上が増加しました。
この結果、電子・半導体業界向け全体としての売上高は78億58百万円(前年同期比6.1%増)、セグメント利益は9億59百万円(前年同期比7.8%増)となりました。
(ゴム・タイヤ業界)
同業界では、日本の動向として、自動車生産の回復に伴い、新車用タイヤの販売は前年同期比で増加しました。一方、市販用タイヤについては前年同期と同水準で推移しました。
当社グループにおきましては、開発部門への営業活動に加え、設備投資に関する営業活動に注力した結果、ユーティリティ設備のメンテナンス案件や海外のタイヤ製造工場向け設備部品の販売等の好調な要因はあったものの、前年同期に発生した大型案件が今期はなく、売上が減少しました。
この結果、ゴム・タイヤ業界向け全体としての売上高は37億64百万円(前年同期比2.7%減)、セグメント利益は3億39百万円(前年同期比18.3%減)となりました。
(工作機械業界)
同業界では、活況を呈するAI投資に関連する工作機械の受注が継続して増加しており、自動車向けについても増加傾向が見られた等、海外向けの工作機械受注は継続して堅調に推移しました。国内向けにおいては半導体関連に伴う需要が増加しましたが、トータルとしては前年同期と同水準で推移しました。
当社グループにおきましては、工作機械の5軸化・複合化の要求に対応する用途開発・機器の営業に加え、付帯設備の拡販活動に注力した結果、当社オリジナル品であるロータリージョイントの販売が増加したことや顧客での開発案件に寄与する装置の販売等により、売上が増加しました。
この結果、工作機械業界向け全体としての売上高は26億33百万円(前年同期比13.5%増)、セグメント利益は6億36百万円(前年同期比26.6%増)となりました。
(高機能材業界)
同業界では、中国での増産及び中東情勢の悪化が影響し、国内におけるエチレンの生産量が継続して低迷しました。
当社グループにおきましては、医薬・化粧品分野の開拓に加え、修理・再生ビジネスにも注力した結果、高機能材料メーカーでの能力増強投資に伴う設備機器の販売や生産ライン向け設備機器の販売等の好調な要因はあったものの、前期からの落ち込みを埋めるまでには至らず、売上が減少しました。
この結果、高機能材業界向け全体としての売上高は22億52百万円(前年同期比11.3%減)、セグメント利益は2億45百万円(前年同期比8.1%減)となりました。
(環境業界)
同業界では、環境装置関連の受注は前年同期に比べ減少しており、需要部門によって差が見られました。
当社グループにおきましては、近年重要視されている環境及びエネルギー産業、水処理関連事業への深耕に注力した結果、水処理関連事業向けに設備部品の販売や排水処理設備向けに当社オリジナル品の販売等の好調な要因はあったものの、前期からの落ち込みを埋めるまでには至らず、売上が減少しました。
この結果、環境業界向け全体としての売上高は27億42百万円(前年同期比10.0%減)、セグメント利益は2億31百万円(前年同期比21.4%減)となりました。
(紙パルプ業界)
同業界では、紙類全体で需要の減少が継続して見られており、国内及び海外向け問わず紙類の生産は減少しました。
当社グループにおきましては、バイオマス素材であるCNF分野やエネルギー・ケミカル素材分野、既存設備のメンテナンス事業への深耕に注力した結果、ポンプ類やフィルター類といった生産活動における設備備品の販売は好調でしたが、前期からの落ち込みを埋めるまでには至らず、売上は減少しました。
この結果、紙パルプ業界向け全体としての売上高は8億93百万円(前年同期比2.8%減)、セグメント利益は1億7百万円(前年同期比1.1%増)となりました。
各段階損益の分析は次のとおりであります。
売上高は前年同期比で2.0%の増収となりました。売上総利益は利益率の高い当社オリジナル品の販売が伸び、前年同期比で8.5%増となりました。販売費及び一般管理費は、新たな研究開発施設の稼働開始に伴う関連費用の増加や米国非連結孫会社(RIX Machining and Manufacturing, LLC.)の業績悪化に伴い、同社に対する貸付金に対して貸倒引当金を計上したことなどにより、前年同期比で15.4%増となり、その結果、営業利益は前年同期比8.9%減となりました。
経常利益は持分法による投資利益が11百万円、為替差益が11百万円、前年同期比でそれぞれ増加したことなどにより、前年同期比7.2%減となりました。
なお、親会社株主に帰属する当期純利益は旧本社土地建物の売却等により特別利益が前年同期比で7億17百万円増加したことなどにより前年同期比11.9%増となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 当社グループの製品は、特定のセグメントに区分することが困難であるため、生産実績については一括して記載しております。
2 金額は販売価格によっております。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 当連結会計年度末における受注残高の集計につきましては、翌連結会計年度より稼働する新販売管理システムへの移行・データ整備に伴い、より精緻な情報の把握が可能となったため、前連結会計年度末と比較して受注残高が大きく増加しております。
2 金額は販売価格によっております。
3 比較可能性を担保するため、旧販売管理システムに基づき算出した数値を下表に記載しております。
(参考)旧販売管理システムによる集計
(注) 金額は販売価格によっております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2) 財政状態
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて4.2%増加し337億72百万円となりました。これは、主に現金及び預金が2億31百万円、売上債権が7億23百万円、棚卸資産が3億88百万円それぞれ増加したことなどによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて20.4%増加し137億33百万円となりました。これは主に有形固定資産が6億94百万円、無形固定資産が8億32百万円、投資有価証券が8億60百万円それぞれ増加したことなどによるものです。
これらの結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて8.4%増加し、475億5百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて0.5%減少し162億8百万円となりました。これは、主に未払消費税等が3億40百万円、契約負債が2億15百万円、未払費用が1億77百万円、その他が9億6百万円それぞれ増加し、一方で、仕入債務が18億57百万円減少したことなどによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて42.9%増加し21億9百万円となりました。これは、主に繰延税金負債が4億46百万円、リース債務が1億47百万円それぞれ増加したことなどによるものです。
これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて3.1%増加し、183億17百万円となりました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べて12.0%増加し291億87百万円となりました。これは、主に利益剰余金が21億57百万円、その他有価証券評価差額金が6億82百万円それぞれ増加したことなどによるものです。
なお、当社グループではセグメントに資産を配分していないため、セグメントごとの財政状態の状況に関する記載は行っておりません。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、新規連結に伴う現金及び現金同等物2億41百万円増加の影響もあり、前連結会計年度末に比べ1億84百万円増加し、67億53百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、全体として13億43百万円の収入となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益45億85百万円、減価償却費8億15百万円、貸倒引当金の増加額3億37百万円であり、支出の主な内訳は、仕入債務の減少額19億4百万円、売上債権の増加額6億8百万円、法人税等の支払額15億22百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、全体として3億79百万円の支出となりました。収入の主な内訳は、有形固定資産の売却による収入9億15百万円であり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出10億36百万円、無形固定資産の取得による支出1億90百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、全体として11億87百万円の支出となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額12億30百万円であります。
資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は、固定金利の長期借入金で調達しております。
当連結会計年度末の長期借入金残高は2億94百万円であります。また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計20億円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、この契約による借入実行残高はありません。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
① 退職給付
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されています。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は蓄積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
② 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
③ 固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、米国では関税政策の影響等により特に個人消費に景気の下押し圧力が見られたものの、活況なAI関連に対する投資が見られました。欧州では製造業の外需は落ち込みが見られましたが内需は底堅く推移し、中国では不動産市況の低迷の影響が継続して見られました。地域及び需要分野によって景況感に差がありますが、中東情勢の悪化による先行き不透明な状態が見られております。
また、日本経済は、訪日外国人数が継続して過去最高を記録し、サービス産業においては回復基調が見られました。製造業については、活況である半導体関連や人手不足に対応する設備投資等は継続して堅調に推移しました。ただ、世界動向と同様に中東情勢悪化の影響が顕在化し、先行き不透明な状態が見られております。
このような経済環境の中、当社グループでは中期3ヵ年計画「GP2026」に基づく施策に取り組んだ結果、2026年3月期連結業績は、売上高558億27百万円(前年同期比2.0%増)、営業利益35億37百万円(同8.9%減)、経常利益38億97百万円(同7.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益31億80百万円(同11.9%増)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。当社グループは、顧客の属する業界ごとに業績管理を行っており、「鉄鋼」「自動車」「電子・半導体」「ゴム・タイヤ」「工作機械」「高機能材」「環境」及び「紙パルプ」の8業界を報告セグメントとしております。
(鉄鋼業界)
同業界では、世界の動向として、経済発展が著しいインドにおいては粗鋼生産が前年同期比で継続して増加しましたが、世界最大の生産国である中国においては不動産不況の継続や中東情勢悪化の影響等により粗鋼生産に低迷が見られ、世界全体としては前年同期比で微減にて推移しました。日本の動向としては、人手不足による建設業回復の遅れ等が継続して影響し、粗鋼生産量は微減にて推移しました。
当社グループにおきましては、海外市場の更なる開拓に加え、生産比例品のみならず整備部門への営業活動にも注力した結果、製鋼工程及び熱延工程向けの設備機器の更新案件や製鉄所内の老朽設備のメンテナンス案件、電炉向けの設備機器の案件等により、売上が増加しました。
この結果、鉄鋼業界向け全体としての売上高は158億22百万円(前年同期比1.2%増)、セグメント利益は20億25百万円(前年同期比1.0%増)となりました。
(自動車業界)
同業界では、世界の動向として、中国での新エネルギー車の生産・販売は税優遇措置終了等の影響もあり低迷が見られました。経済成長が著しいインドにおいては自動車生産量は継続して堅調に推移しました。日本の動向としては、前年同期と同水準にて推移しましたが、自動車メーカーにおける工場再編や中東情勢悪化による減産の兆しが見られました。
当社グループにおきましては、CASE市場で注目されている電池やモーター分野への営業・提案活動に注力した結果、電池製造工程向け設備機器の販売や製造工程向け搬送装置類の販売等により、前年同期比で売上が増加しました。
この結果、自動車業界向け全体としての売上高は121億79百万円(前年同期比3.9%増)、セグメント利益は13億66百万円(前年同期比5.1%増)となりました。
(電子・半導体業界)
同業界では、世界の動向として、AI技術進歩に伴うロジック半導体の需要は増加しており、半導体販売額は増加しました。日本の動向としては、世界動向と連動したAI関連需要増加の恩恵を受け、半導体製造装置関連の売上は前年同期に比べて継続して増加しました。
当社グループにおきましては、修理・再生ビジネスに加え、現場・設備・保全部門に対する営業活動に注力した結果、半導体製造装置で使われる各種部材の販売が増加し、当社オリジナル品であるロータリージョイントの販売も増加したこと等により、売上が増加しました。
この結果、電子・半導体業界向け全体としての売上高は78億58百万円(前年同期比6.1%増)、セグメント利益は9億59百万円(前年同期比7.8%増)となりました。
(ゴム・タイヤ業界)
同業界では、日本の動向として、自動車生産の回復に伴い、新車用タイヤの販売は前年同期比で増加しました。一方、市販用タイヤについては前年同期と同水準で推移しました。
当社グループにおきましては、開発部門への営業活動に加え、設備投資に関する営業活動に注力した結果、ユーティリティ設備のメンテナンス案件や海外のタイヤ製造工場向け設備部品の販売等の好調な要因はあったものの、前年同期に発生した大型案件が今期はなく、売上が減少しました。
この結果、ゴム・タイヤ業界向け全体としての売上高は37億64百万円(前年同期比2.7%減)、セグメント利益は3億39百万円(前年同期比18.3%減)となりました。
(工作機械業界)
同業界では、活況を呈するAI投資に関連する工作機械の受注が継続して増加しており、自動車向けについても増加傾向が見られた等、海外向けの工作機械受注は継続して堅調に推移しました。国内向けにおいては半導体関連に伴う需要が増加しましたが、トータルとしては前年同期と同水準で推移しました。
当社グループにおきましては、工作機械の5軸化・複合化の要求に対応する用途開発・機器の営業に加え、付帯設備の拡販活動に注力した結果、当社オリジナル品であるロータリージョイントの販売が増加したことや顧客での開発案件に寄与する装置の販売等により、売上が増加しました。
この結果、工作機械業界向け全体としての売上高は26億33百万円(前年同期比13.5%増)、セグメント利益は6億36百万円(前年同期比26.6%増)となりました。
(高機能材業界)
同業界では、中国での増産及び中東情勢の悪化が影響し、国内におけるエチレンの生産量が継続して低迷しました。
当社グループにおきましては、医薬・化粧品分野の開拓に加え、修理・再生ビジネスにも注力した結果、高機能材料メーカーでの能力増強投資に伴う設備機器の販売や生産ライン向け設備機器の販売等の好調な要因はあったものの、前期からの落ち込みを埋めるまでには至らず、売上が減少しました。
この結果、高機能材業界向け全体としての売上高は22億52百万円(前年同期比11.3%減)、セグメント利益は2億45百万円(前年同期比8.1%減)となりました。
(環境業界)
同業界では、環境装置関連の受注は前年同期に比べ減少しており、需要部門によって差が見られました。
当社グループにおきましては、近年重要視されている環境及びエネルギー産業、水処理関連事業への深耕に注力した結果、水処理関連事業向けに設備部品の販売や排水処理設備向けに当社オリジナル品の販売等の好調な要因はあったものの、前期からの落ち込みを埋めるまでには至らず、売上が減少しました。
この結果、環境業界向け全体としての売上高は27億42百万円(前年同期比10.0%減)、セグメント利益は2億31百万円(前年同期比21.4%減)となりました。
(紙パルプ業界)
同業界では、紙類全体で需要の減少が継続して見られており、国内及び海外向け問わず紙類の生産は減少しました。
当社グループにおきましては、バイオマス素材であるCNF分野やエネルギー・ケミカル素材分野、既存設備のメンテナンス事業への深耕に注力した結果、ポンプ類やフィルター類といった生産活動における設備備品の販売は好調でしたが、前期からの落ち込みを埋めるまでには至らず、売上は減少しました。
この結果、紙パルプ業界向け全体としての売上高は8億93百万円(前年同期比2.8%減)、セグメント利益は1億7百万円(前年同期比1.1%増)となりました。
各段階損益の分析は次のとおりであります。
売上高は前年同期比で2.0%の増収となりました。売上総利益は利益率の高い当社オリジナル品の販売が伸び、前年同期比で8.5%増となりました。販売費及び一般管理費は、新たな研究開発施設の稼働開始に伴う関連費用の増加や米国非連結孫会社(RIX Machining and Manufacturing, LLC.)の業績悪化に伴い、同社に対する貸付金に対して貸倒引当金を計上したことなどにより、前年同期比で15.4%増となり、その結果、営業利益は前年同期比8.9%減となりました。
経常利益は持分法による投資利益が11百万円、為替差益が11百万円、前年同期比でそれぞれ増加したことなどにより、前年同期比7.2%減となりました。
なお、親会社株主に帰属する当期純利益は旧本社土地建物の売却等により特別利益が前年同期比で7億17百万円増加したことなどにより前年同期比11.9%増となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 全セグメント | 6,919,578 | 120.0 |
(注) 1 当社グループの製品は、特定のセグメントに区分することが困難であるため、生産実績については一括して記載しております。
2 金額は販売価格によっております。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 鉄鋼 | 16,981,089 | 105.2 | 3,752,073 | 144.7 |
| 自動車 | 12,466,984 | 103.3 | 2,226,749 | 114.8 |
| 電子・半導体 | 8,667,144 | 115.3 | 1,631,042 | 198.3 |
| ゴム・タイヤ | 3,814,127 | 92.6 | 881,342 | 105.9 |
| 工作機械 | 2,968,526 | 128.4 | 448,265 | 394.4 |
| 高機能材 | 2,810,159 | 121.3 | 716,210 | 451.2 |
| 環境 | 2,972,536 | 96.3 | 940,156 | 132.4 |
| 紙パルプ | 1,054,227 | 118.2 | 210,566 | 423.7 |
| その他 | 8,089,447 | 106.4 | 2,129,724 | 123.9 |
| 合計 | 59,824,243 | 106.7 | 12,936,129 | 144.7 |
(注) 1 当連結会計年度末における受注残高の集計につきましては、翌連結会計年度より稼働する新販売管理システムへの移行・データ整備に伴い、より精緻な情報の把握が可能となったため、前連結会計年度末と比較して受注残高が大きく増加しております。
2 金額は販売価格によっております。
3 比較可能性を担保するため、旧販売管理システムに基づき算出した数値を下表に記載しております。
(参考)旧販売管理システムによる集計
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 鉄鋼 | 16,352,118 | 101.3 | 3,123,102 | 120.4 |
| 自動車 | 12,270,501 | 101.7 | 2,030,266 | 104.7 |
| 電子・半導体 | 8,103,884 | 107.8 | 1,067,782 | 129.8 |
| ゴム・タイヤ | 3,679,323 | 89.4 | 746,537 | 89.7 |
| 工作機械 | 2,704,966 | 117.0 | 184,705 | 162.5 |
| 高機能材 | 2,574,356 | 111.2 | 480,406 | 302.7 |
| 環境 | 2,809,177 | 91.0 | 776,797 | 109.4 |
| 紙パルプ | 986,784 | 110.6 | 143,124 | 288.0 |
| その他 | 7,838,811 | 103.1 | 1,879,088 | 109.3 |
| 合計 | 57,319,924 | 102.3 | 10,431,810 | 116.7 |
(注) 金額は販売価格によっております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 鉄鋼 | 15,822,331 | 101.2 |
| 自動車 | 12,179,853 | 103.9 |
| 電子・半導体 | 7,858,658 | 106.1 |
| ゴム・タイヤ | 3,764,855 | 97.3 |
| 工作機械 | 2,633,923 | 113.5 |
| 高機能材 | 2,252,678 | 88.7 |
| 環境 | 2,742,525 | 90.0 |
| 紙パルプ | 893,359 | 97.2 |
| その他 | 7,679,162 | 105.6 |
| 合計 | 55,827,347 | 102.0 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| 日本製鉄㈱ | 6,268,329 | 11.5 | 6,265,962 | 11.2 |
(2) 財政状態
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて4.2%増加し337億72百万円となりました。これは、主に現金及び預金が2億31百万円、売上債権が7億23百万円、棚卸資産が3億88百万円それぞれ増加したことなどによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて20.4%増加し137億33百万円となりました。これは主に有形固定資産が6億94百万円、無形固定資産が8億32百万円、投資有価証券が8億60百万円それぞれ増加したことなどによるものです。
これらの結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて8.4%増加し、475億5百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて0.5%減少し162億8百万円となりました。これは、主に未払消費税等が3億40百万円、契約負債が2億15百万円、未払費用が1億77百万円、その他が9億6百万円それぞれ増加し、一方で、仕入債務が18億57百万円減少したことなどによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて42.9%増加し21億9百万円となりました。これは、主に繰延税金負債が4億46百万円、リース債務が1億47百万円それぞれ増加したことなどによるものです。
これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて3.1%増加し、183億17百万円となりました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べて12.0%増加し291億87百万円となりました。これは、主に利益剰余金が21億57百万円、その他有価証券評価差額金が6億82百万円それぞれ増加したことなどによるものです。
なお、当社グループではセグメントに資産を配分していないため、セグメントごとの財政状態の状況に関する記載は行っておりません。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、新規連結に伴う現金及び現金同等物2億41百万円増加の影響もあり、前連結会計年度末に比べ1億84百万円増加し、67億53百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、全体として13億43百万円の収入となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益45億85百万円、減価償却費8億15百万円、貸倒引当金の増加額3億37百万円であり、支出の主な内訳は、仕入債務の減少額19億4百万円、売上債権の増加額6億8百万円、法人税等の支払額15億22百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、全体として3億79百万円の支出となりました。収入の主な内訳は、有形固定資産の売却による収入9億15百万円であり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出10億36百万円、無形固定資産の取得による支出1億90百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、全体として11億87百万円の支出となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額12億30百万円であります。
資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は、固定金利の長期借入金で調達しております。
当連結会計年度末の長期借入金残高は2億94百万円であります。また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計20億円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、この契約による借入実行残高はありません。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
① 退職給付
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されています。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は蓄積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
② 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
③ 固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。