有価証券報告書-第52期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/20 11:26
【資料】
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【項目】
123項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債の数値、並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える様々な要因・仮定に対し、継続して可能な限り正確な見積りと適正な評価を行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
[当連結会計年度の経営成績について]
① 売上高、受注工事高の状況
当連結会計年度の売上高は250億62百万円(前年同期比0.6%減)で、その内訳は商品売上高が116億12百万円(前年同期比8.3%増)、完成工事高は134億49百万円(前年同期比7.2%減)、受注工事高は120億61百万円(前年同期比22.6%減)となりました。
② 営業利益、経常利益の状況
収益面につきましては、採算性を重視した選別受注を行うとともに原価低減を一層徹底した結果、販売費及び一般管理費は48億80百万円(前年同期比4.4%増)となりましたが、売上総利益が増加したことにより、営業利益27億87百万円(前年同期比39.1%増)、経常利益27億81百万円(前年同期比40.5%増)となりました。
③ 親会社株主に帰属する当期純利益の状況
固定資産売却損を計上した結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は14億93百万円(前年同期比21.6%増)と前期に引き続き過去最高益を更新いたしました。
[当連結会計年度の財政状態について]
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて5億91百万円減少した結果、202億21百万円となりました。
① 資産の部
流動資産は、135億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億93百万円(前年同期比3.8%増)の増加となりました。これは主に、未成工事支出金の増加によるものであります。固定資産は、67億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億80百万円(前年同期比13.9%減)の減少となりました。これは主に、土地の売却によるものであります。
② 負債の部
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて18億15百万円減少した結果、104億41百万円となりました。
流動負債は、88億94百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億96百万円(前年同期比12.7%減)の減少となりました。これは主に、買掛金の減少によるものであります。固定負債は、15億46百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億19百万円(前年同期比25.1%減)の減少となりました。これは主に、長期借入金の減少によるものであります。
③ 純資産の部
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ12億23百万円(前年同期比14.3%増)増加し、97億79百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加によるものであります。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、営業活動における資金は、税金等調整前当期純利益23億2百万円(前年同期比24.8%増)を計上し、固定資産売却損5億2百万円を計上したものの、たな卸資産が11億16百万円増加したことなどにより、5億17百万円の支出(前年同期は15億45百万円の収入)となりました。投資活動における資金は、有形固定資産の売却による収入などにより、7億28百万円の収入(前年同期は4億9百万円の支出)となりました。財務活動における資金は長期借入金の返済による支出などにより、10億97百万円の支出(前年同期は14億20百万円の支出)となりました。
(5)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、ファスニング業界のリーディングカンパニーとして常に顧客ニーズに対応した付加価値の高い商品及び施工技術を提供できる企業を目指してまいりました。当社グループをとりまく経済環境は厳しい状況が続いておりますが、当社グループは、平成27年3月4日の会社設立50周年を一つの節目として、今後50年、100年と持続的な成長が可能な永続性のある企業を目指し、今一度原点に立ち返って中期的な課題である「本業の再強化」の徹底を図り、当社グループが永年培ってまいりました技術力・営業力を結集し「顧客重視の姿勢を徹底」する観点から社会のニーズに対応した新商品、新工法の開発に力を入れるとともに、既存事業の活性化や固定費の圧縮を行い、更なる企業競争力、企業体質の強化を実現することによってケー・エフ・シーグループ全体として企業価値向上を目指してまいる所存であります。
ケー・エフ・シーグループは今後も社会インフラの整備・維持を担う企業として、震災復興はもとより日本全体の復興・再生に向けた取り組みを継続し、さらにはお客様に信頼される企業として“ファスニング分野におけるエンジニアリングの専門家集団”を標榜し新しい価値を提供することによって、社会の発展に貢献してまいります。