有価証券報告書-第71期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあるものの、景気は持ち直しの動きがみられます。今後については、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていくなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあり、持ち直していくことが期待されております。一方で、新型コロナウイルス感染症の動向が内外経済に与える影響と金融資本市場の変動等の影響に留意が必要な状況になっております。
当社は「サービス先端企業」を経営理念に、お客様の利便性を徹底的に追求し、系列や業態などの枠組みを超えた多様な提携パートナーとともに革新的なサービスを創造し続けております。当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済に与える影響や金融資本市場の変動影響に留意が必要な状況であることに加えて、先進的テクノロジーの活用や異業種参入によって新たな金融サービスが次々と創出されるなど、企業間競争が激しさを増すものと予想されます。
このような経営環境の中、当社は「Neo Finance Company in Asia」を中期経営ビジョンとして掲げ、『お客様と50年間を共に歩むファイナンスカンパニーへ~お金に関する「安心」と「なるほど」を~』をミッションステートメントとする2022年3月期までの中期経営計画の2年目を迎え、「ペイメント事業における成長戦略と構造改革」「デジタルイノベーションと新規ビジネスの創造」「リース事業やファイナンス事業の更なる拡大」「将来を見据えたグローバル事業の収益基盤の拡大」などに取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
(a)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して520億18百万円増加し、3兆4,092億47百万円となりました。これは主に、資産形成ローンの新規取扱高による残高の積み増し等により営業債権及びその他の債権が424億29百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して54億37百万円増加し、2兆8,771億90百万円となりました。これは主に、有利子負債が159億22百万円増加した一方で、利息返還損失引当金が57億76百万円減少したこと、未払法人所得税が32億84百万円減少したこと及びその他の金融負債が28億20百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末と比較して465億80百万円増加し、5,320億57百万円となりました。これは主に、利益剰余金が300億77百万円増加したこと及びその他の資本の構成要素が162億30百万円増加したことによるものです。
(b)経営成績
当連結会計年度における経営成績は次のとおりです。なお、純収益は収益から原価を控除して算出した指標であり、事業利益は当社グループが定める経常的な事業の業績を測る利益指標です。
新型コロナウイルス感染症による提携先の休業や外出自粛等の影響が大きく、純収益は2,826億25百万円(前期比9.2%減)となりました。一方で、カード取扱高等に連動する営業費用や貸倒引当金の減少に加え、前連結会計年度の一過性要因である利息返還損失引当金の追加繰入及びICカードの前倒し更新費用の剥落等により事業利益は483億52百万円(前期比33.6%増)、税引前利益は509億15百万円(前期比85.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は361億32百万円(前期比58.0%増)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントの業績は次のとおりです。
(注)各セグメントの純収益及び事業利益又は事業損失は、セグメント間取引消去前の数値を記載しております。
<ペイメント事業>国内では、新型コロナウイルス感染症がもたらした「非対面」「非接触」など顧客心理・行動変容への対応とUX(ユーザーエクスペリエンス)を磨くことを目的としたDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進の必要性を認識しております。これらを解決すべく「ペイメント事業」「周辺サービス」「社内IT」「マーケティング」の「4つのDX」の推進に加えて、「若年層」「女性」「富裕層」向けの新プロダクト開発にも取り組むことで成長軌道への基盤構築に取り組んでおります。
<新たな取り組みの一例>・「非対面」「非接触」推進の取り組みとして、スマートフォンでクレジットカードの申込完了から最短5分でアプリ上にデジタルカードを発行し、オンラインショッピングや実店舗での非接触決済を利用できるサービス「SAISON CARD Digital」の発行開始、また、Google Pay™に対応し、Android™搭載スマートフォンユーザーを対象とした、国内のQUICPay加盟店での非接触決済を開始
・大和証券㈱が提供する「ダイワファンドラップ プレミアム(プレミアム特約付ダイワファンドラップ)」をご契約いただいているお客様向けに、「大和証券セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス®・カード」の発行開始
・日本初となる「ローズゴールドカラー」並びに「月会費制」を採用した「セゾンローズゴールド・アメリカン・エキスプレス®・カード」の発行開始
・拡大し続ける日本のゲーム市場におけるゲームユーザーにフォーカスし、ゲームの持つ世界観を提供する新しいコンセプトカード「セゾンゲーミングカード」の発行開始
・Z世代などの若年層をコアターゲットとしたコンセプトカード「Likeme♡by saison card」の発行開始
※「アメリカン・エキスプレス」は、アメリカン・エキスプレスの登録商標です。㈱クレディセゾンは、アメリカン・エキスプレスのライセンスに基づき使用しています。
海外では、ベトナムのHD SAISON Finance Company Ltd.において、二輪車や家電などの個品割賦事業に加え、クレジットカード事業をローンチし、ベトナム全土へ展開いたしました。今後の会員獲得拡大に向けて体制を整えるとともに、機能開発等にも取り組んでまいります。また、海外のアーリーステージのスタートアップを中心に投融資を行うSaison Capital Pte. Ltd.では、新型コロナウイルス感染症の影響により一時中断しておりました新規投資も状況を注視しながら再開するとともに、インパクト投資事業の実行に向けて準備を進めております。本事業を通じ、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、挑戦を続けてまいります。さらに、インドのKisetsu Saison Finance (India) Pvt Ltd.では、デジタルレンディング事業を順調に拡大させ、インドの格付会社よりAA+の長期格付けを取得いたしました。今後もインドの経済成長に寄与すべく、事業の一層の拡大に取り組んでまいります。
一方で、新型コロナウイルス感染症に伴う提携小売施設の休業や外出自粛影響等により、当連結会計年度及び当連結会計年度末における主要指標は、新規カード会員数は125万人(前期比30.4%減)、カード会員数は2,570万人(前期末比2.6%減)、カードの年間稼動会員数は1,395万人(前期比6.8%減)となりました。また、ショッピング取扱高は4兆5,003億円(前期比9.0%減)、カードキャッシング取扱高は1,585億円(前期比34.6%減)、ショッピングのリボルビング残高は3,888億円(前期末比8.9%減)、カードキャッシング残高は1,943億円(前期末比16.0%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における純収益は2,091億30百万円(前期比10.0%減)となりました。一方で、カード取扱高等に連動する営業費用や貸倒引当金の減少に加え、前連結会計年度における一過性要因である利息返還損失引当金の追加繰入及びICカード前倒し更新費用の剥落等により、事業利益は179億68百万円(前期比185.3%増)となりました。
(A) 取扱高
(注)上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
(B) 純収益
(C) 会員数及び利用者数
(注)1 クレジットカード発行枚数は自社カードと提携カードの発行枚数の合計であります。
2 利用者数は主として2020年3月及び2021年3月における顧客に対する請求件数であります。
<リース事業>事業者の設備投資計画に合わせ、OA通信機器や厨房機器などを中心に営業を推進しております。既存主力販売店との信頼関係強化や、新規重点販売店への営業強化に取り組んだものの、新型コロナウイルス感染症の影響による提携先の営業自粛等により、当連結会計年度における取扱高は1,150億円(前期比10.0%減)、純収益は122億90百万円(前期比0.2%増)となりました。加えて、新型コロナウイルス感染症関連の政府による各種給付金支給の影響もあり、貸倒引当金が減少したことにより、事業利益は54億55百万円(前期比84.8%増)となりました。
(A) 取扱高
(注)上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
(B) 純収益
(C) 利用者数
(注) 利用者数は主として連結会計年度末における残高保有件数であります。
<ファイナンス事業>信用保証事業、ファイナンス関連事業から構成されております。信用保証事業では、資金使途を事業性資金にも広げた個人向け証書貸付型フリーローンの保証業務を通じて、地域金融機関等とのきめ細かな連携体制の構築に努めたものの、新型コロナウイルス感染症により提携金融機関が政府の事業者支援に傾注した影響が継続し、当連結会計年度における保証残高(金融保証負債控除前)は3,299億円(前期末比5.4%減)、提携先数は合計で401先(前期末差1先増)となりました。
ファイナンス関連事業では、「フラット35」及び「セゾンの資産形成ローン」を中心に提携先のニーズを汲み取り、良質な資産の積み上げに取り組みました。新型コロナウイルス感染症の影響によるマンションギャラリーの閉鎖等があったものの、「フラット35」は、カード会員向け優待やクレジットカード事業で培ったセゾンブランドが持つ信頼感・安心感等を背景に「フラット35PLUS」、「フラット35つなぎローン」、「セゾンのリフォームローン」等を含めた「セゾンの住宅ローン」として住宅購入時のサポートを推進した結果、当連結会計年度の実行金額は2,250億円(前期比10.7%減)、貸出残高(住宅金融支援機構への債権譲渡済み残高1兆765億円含む)は1兆1,199億円(前期末比16.5%増)となりました。「セゾンの資産形成ローン」(投資用マンション購入ローン)は、引き続き提携先との連携による良質債権の積み上げに注力し、当連結会計年度の実行金額は1,301億円(前期比12.0%減)、貸出残高は7,196億円(前期末比15.7%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度末におけるファイナンス事業の債権残高は9,785億円(前期末比15.8%増)、当連結会計年度における純収益は434億12百万円(前期比0.7%増)、事業利益は212億79百万円(前期比18.2%増)となりました。
(A) 取扱高
(注) 上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
(B) 純収益
(C) 利用者数
(注) 信用保証は連結会計年度末における残高保有件数であります。また、ファイナンス関連は主として2020年3月及び2021年3月における顧客に対する請求件数であります。
<不動産関連事業>不動産事業、不動産賃貸事業等から構成されております。新型コロナウイルス感染症による営業自粛等の影響により、当連結会計年度の純収益は145億95百万円(前期比15.3%減)、事業利益は53億90百万円(前期比22.5%減)となりました。
<エンタテインメント事業>アミューズメント事業等から構成されております。新型コロナウイルス感染症によるアミューズメント施設の休業等の影響により、当連結会計年度の純収益は55億36百万円(前期比37.2%減)、事業損失は17億45百万円(前連結会計年度は事業利益19億69百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動に使用したキャッシュ・フローは、46億95百万円の支出(前連結会計年度は1,698億64百万円の支出)となりました。
これは主に、税引前利益509億15百万円の計上による収入がある一方で、営業債権及びその他の債権の純増額512億22百万円の支出及び利息返還損失引当金の純減額57億76百万円の支出によるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動に使用したキャッシュ・フローは、106億22百万円の支出(前連結会計年度は296億54百万円の収入)となりました。
これは主に、貸付金の回収による107億50百万円の収入がある一方で、有形固定資産及び無形資産の取得による171億43百万円の支出及び投資不動産の取得による166億97百万円の支出によるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動により得られたキャッシュ・フローは、62億25百万円の収入(前連結会計年度は1,677億76百万円の収入)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による1,348億14百万円の支出がある一方で、長期借入れによる1,467億21百万円の収入及び社債発行による1,124億49百万円の収入によるものです。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して、87億59百万円減少し、1,010億1百万円となりました。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の業績は「経営成績等の状況の概要」で述べたとおり、純収益は2,826億25百万円(前期比9.2%減)、事業利益は483億52百万円(前期比33.6%増)、税引前利益は509億15百万円(前期比85.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は361億32百万円(前期比58.0%増)となりました。
① 純収益
表1は、純収益の内訳を記載しております。当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症による提携先の休業や外出自粛等の影響が大きく、純収益は2,826億25百万円(前期比9.2%減)となりました。
表1 連結損益計算書の主要項目
表2は、表1のペイメント事業収益の内訳であります。
表2 ペイメント事業収益の内訳
② 販売費及び一般管理費・金融資産の減損
表3は、販売費及び一般管理費並びに金融資産の減損の内訳を記載したものであります。販売費及び一般管理費・金融資産の減損は、カード取扱高等に連動する営業費用や貸倒引当金の減少に加え、前連結会計年度の一過性要因である利息返還損失引当金の追加繰入及びICカードの前倒し更新費用の剥落等により、2,342億48百万円(前期比15.2%減)となりました。
表3 販売費及び一般管理費・金融資産の減損の内訳
③ 金融費用
金融費用は、112億66百万円(前期比7.6%増)となりました。
④ 持分法による投資利益
持分法による投資利益は、41億68百万円(前期比35.3%減)となりました。
⑤ その他の収益
その他の収益は、投資有価証券評価益を計上したことなどにより、124億75百万円(前期比123.4%増)となりました。
⑥ その他の費用
その他の費用は、前連結会計年度に㈱キュービタスの会社分割に伴うソフトウエアに係る減損損失を計上したことなどにより、28億39百万円(前期比69.2%減)となりました。
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は361億32百万円(前期比58.0%増)となりました。
(3) 割賦売掛金の状況及び債権リスクの状況
以下の分析におきましては、連結財務諸表の報告数値に基づく情報(以下「報告ベース」という。)に加え、「貸倒引当金」を直接控除する前の情報(以下「管理ベース」という。)を記載しております。なお、当連結会計年度における管理ベースの情報は、条件変更が行われた債権及び求償債権について、対象債権から貸倒引当金を控除する前の情報を記載しております。
また、文中で特に断りが無い限り、当該情報は管理ベースの情報であります。これは、事業運営に際して、特に事業の動向を把握する際、控除される債権も含め、一括して捉えることが不可欠であると考えているからであります。
表4は、割賦売掛金残高の内訳を記載したものであり、カッコ書きによって報告ベースの数値を表示しております。当連結会計年度末の割賦売掛金残高は、管理ベースでは2兆3,612億64百万円(前期比2.3%増)、報告ベースでは2兆2,987億69百万円(前期比2.4%増)となりました。
表4 割賦売掛金残高の内訳(管理ベース。ただし、カッコ内の数値は報告ベース。)
表5は、営業債権に対する延滞及び引当状況を記載したものであります。
管理ベースの割賦売掛金残高、買取債権及びファイナンス・リース債権残高に偶発負債を加算した残高(以下「営業債権」という。)のうち、3ヶ月以上延滞債権残高は561億4百万円(前期比11.3%減)となりました。これに対する期末の貸倒引当金残高は、697億15百万円(前期比1.3%減)となりました。これらの結果、3ヶ月以上延滞債権残高に対する充足率は前期末の155.8%から177.1%に上昇いたしました。
表5 営業債権に対する延滞及び引当状況
表6は、当社グループの貸倒引当金の動態を記載したものであります。
表6 貸倒引当金の動態
(4) 資本の財源及び資金の流動性
① 調達政策
当社グループでは資金調達において安定性とコストを重視し、調達手法の多様化を図っております。主な調達方法では、銀行、系統金融機関、生命保険会社、損害保険会社との相対取引のほか、シンジケートローンやコミットメントラインの設定といった間接調達、また普通社債やコマーシャル・ペーパー(CP)の発行等の直接調達に取り組んでおります。2021年3月31日現在の連結有利子負債(リース負債184億円を含む)は2兆4,294億円であり、借入金54.8%、社債20.7%、CP19.8%、営業債権の流動化等4.7%から構成されております。
間接調達については既存取引先とのリレーションを図る一方で、長期の安定的な取引が望める金融機関を対象に、新たな取引先を開拓し調達先の分散化を図るなど、リファイナンスリスクの軽減及びコスト削減に努めております。また、直接調達については普通社債やCP以外に、当社の信用状況に左右されない債権の流動化など資金調達手法の多様化により、流動性リスクの軽減やコスト削減を図っております。
当社では資本市場から円滑な資金調達を行うため、発行する債券について㈱格付投資情報センター(R&I)から国内無担保社債に「A+」、国内CPに「a-1」の格付けを取得しております。
② 流動性の確保
当社グループの保有する資産のうち67.4%がペイメント事業を中心とした割賦売掛金であり、その回転率も年間平均3回を上回り、高い流動性を維持しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあるものの、景気は持ち直しの動きがみられます。今後については、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていくなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあり、持ち直していくことが期待されております。一方で、新型コロナウイルス感染症の動向が内外経済に与える影響と金融資本市場の変動等の影響に留意が必要な状況になっております。
当社は「サービス先端企業」を経営理念に、お客様の利便性を徹底的に追求し、系列や業態などの枠組みを超えた多様な提携パートナーとともに革新的なサービスを創造し続けております。当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済に与える影響や金融資本市場の変動影響に留意が必要な状況であることに加えて、先進的テクノロジーの活用や異業種参入によって新たな金融サービスが次々と創出されるなど、企業間競争が激しさを増すものと予想されます。
このような経営環境の中、当社は「Neo Finance Company in Asia」を中期経営ビジョンとして掲げ、『お客様と50年間を共に歩むファイナンスカンパニーへ~お金に関する「安心」と「なるほど」を~』をミッションステートメントとする2022年3月期までの中期経営計画の2年目を迎え、「ペイメント事業における成長戦略と構造改革」「デジタルイノベーションと新規ビジネスの創造」「リース事業やファイナンス事業の更なる拡大」「将来を見据えたグローバル事業の収益基盤の拡大」などに取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
(a)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して520億18百万円増加し、3兆4,092億47百万円となりました。これは主に、資産形成ローンの新規取扱高による残高の積み増し等により営業債権及びその他の債権が424億29百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して54億37百万円増加し、2兆8,771億90百万円となりました。これは主に、有利子負債が159億22百万円増加した一方で、利息返還損失引当金が57億76百万円減少したこと、未払法人所得税が32億84百万円減少したこと及びその他の金融負債が28億20百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末と比較して465億80百万円増加し、5,320億57百万円となりました。これは主に、利益剰余金が300億77百万円増加したこと及びその他の資本の構成要素が162億30百万円増加したことによるものです。
(b)経営成績
当連結会計年度における経営成績は次のとおりです。なお、純収益は収益から原価を控除して算出した指標であり、事業利益は当社グループが定める経常的な事業の業績を測る利益指標です。
| (単位:百万円) | (単位:円) | ||||
| 純収益 | 事業利益 | 税引前利益 | 親会社の所有者に 帰属する当期利益 | 基本的1株当たり 当期利益 | |
| 当連結会計年度 | 282,625 | 48,352 | 50,915 | 36,132 | 231.24 |
| 前連結会計年度 | 311,410 | 36,184 | 27,458 | 22,863 | 143.43 |
| 伸び率 | △9.2% | 33.6% | 85.4% | 58.0% | 61.2% |
新型コロナウイルス感染症による提携先の休業や外出自粛等の影響が大きく、純収益は2,826億25百万円(前期比9.2%減)となりました。一方で、カード取扱高等に連動する営業費用や貸倒引当金の減少に加え、前連結会計年度の一過性要因である利息返還損失引当金の追加繰入及びICカードの前倒し更新費用の剥落等により事業利益は483億52百万円(前期比33.6%増)、税引前利益は509億15百万円(前期比85.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は361億32百万円(前期比58.0%増)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントの業績は次のとおりです。
| (単位:百万円) | ||||||
| 純収益 | 事業利益又は事業損失(△) | |||||
| 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | 伸び率 | 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | 伸び率 | |
| ペイメント | 232,441 | 209,130 | △10.0% | 6,297 | 17,968 | 185.3% |
| リース | 12,269 | 12,290 | 0.2% | 2,951 | 5,455 | 84.8% |
| ファイナンス | 43,112 | 43,412 | 0.7% | 18,004 | 21,279 | 18.2% |
| 不動産関連 | 17,227 | 14,595 | △15.3% | 6,957 | 5,390 | △22.5% |
| エンタテインメント | 8,822 | 5,536 | △37.2% | 1,969 | △1,745 | - |
| 計 | 313,873 | 284,965 | △9.2% | 36,180 | 48,349 | 33.6% |
| 調整額 | △2,462 | △2,340 | - | 3 | 3 | - |
| 連結 | 311,410 | 282,625 | △9.2% | 36,184 | 48,352 | 33.6% |
(注)各セグメントの純収益及び事業利益又は事業損失は、セグメント間取引消去前の数値を記載しております。
<ペイメント事業>国内では、新型コロナウイルス感染症がもたらした「非対面」「非接触」など顧客心理・行動変容への対応とUX(ユーザーエクスペリエンス)を磨くことを目的としたDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進の必要性を認識しております。これらを解決すべく「ペイメント事業」「周辺サービス」「社内IT」「マーケティング」の「4つのDX」の推進に加えて、「若年層」「女性」「富裕層」向けの新プロダクト開発にも取り組むことで成長軌道への基盤構築に取り組んでおります。
<新たな取り組みの一例>・「非対面」「非接触」推進の取り組みとして、スマートフォンでクレジットカードの申込完了から最短5分でアプリ上にデジタルカードを発行し、オンラインショッピングや実店舗での非接触決済を利用できるサービス「SAISON CARD Digital」の発行開始、また、Google Pay™に対応し、Android™搭載スマートフォンユーザーを対象とした、国内のQUICPay加盟店での非接触決済を開始
・大和証券㈱が提供する「ダイワファンドラップ プレミアム(プレミアム特約付ダイワファンドラップ)」をご契約いただいているお客様向けに、「大和証券セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス®・カード」の発行開始
・日本初となる「ローズゴールドカラー」並びに「月会費制」を採用した「セゾンローズゴールド・アメリカン・エキスプレス®・カード」の発行開始
・拡大し続ける日本のゲーム市場におけるゲームユーザーにフォーカスし、ゲームの持つ世界観を提供する新しいコンセプトカード「セゾンゲーミングカード」の発行開始
・Z世代などの若年層をコアターゲットとしたコンセプトカード「Likeme♡by saison card」の発行開始
※「アメリカン・エキスプレス」は、アメリカン・エキスプレスの登録商標です。㈱クレディセゾンは、アメリカン・エキスプレスのライセンスに基づき使用しています。
海外では、ベトナムのHD SAISON Finance Company Ltd.において、二輪車や家電などの個品割賦事業に加え、クレジットカード事業をローンチし、ベトナム全土へ展開いたしました。今後の会員獲得拡大に向けて体制を整えるとともに、機能開発等にも取り組んでまいります。また、海外のアーリーステージのスタートアップを中心に投融資を行うSaison Capital Pte. Ltd.では、新型コロナウイルス感染症の影響により一時中断しておりました新規投資も状況を注視しながら再開するとともに、インパクト投資事業の実行に向けて準備を進めております。本事業を通じ、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、挑戦を続けてまいります。さらに、インドのKisetsu Saison Finance (India) Pvt Ltd.では、デジタルレンディング事業を順調に拡大させ、インドの格付会社よりAA+の長期格付けを取得いたしました。今後もインドの経済成長に寄与すべく、事業の一層の拡大に取り組んでまいります。
一方で、新型コロナウイルス感染症に伴う提携小売施設の休業や外出自粛影響等により、当連結会計年度及び当連結会計年度末における主要指標は、新規カード会員数は125万人(前期比30.4%減)、カード会員数は2,570万人(前期末比2.6%減)、カードの年間稼動会員数は1,395万人(前期比6.8%減)となりました。また、ショッピング取扱高は4兆5,003億円(前期比9.0%減)、カードキャッシング取扱高は1,585億円(前期比34.6%減)、ショッピングのリボルビング残高は3,888億円(前期末比8.9%減)、カードキャッシング残高は1,943億円(前期末比16.0%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における純収益は2,091億30百万円(前期比10.0%減)となりました。一方で、カード取扱高等に連動する営業費用や貸倒引当金の減少に加え、前連結会計年度における一過性要因である利息返還損失引当金の追加繰入及びICカード前倒し更新費用の剥落等により、事業利益は179億68百万円(前期比185.3%増)となりました。
(A) 取扱高
| (単位:百万円) | ||
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
| カードショッピング | 4,946,908 | 4,500,366 |
| カードキャッシング | 242,649 | 158,586 |
| 証書ローン | 5,211 | 4,178 |
| プロセシング・他社カード代行 | 2,984,137 | 2,608,577 |
| ペイメント関連 | 42,197 | 41,927 |
| ペイメント事業計 | 8,221,103 | 7,313,637 |
(注)上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
| カードショッピング | 取扱高は、当社が発行するクレジットカードによるカード会員のショッピング利用額であります。カードショッピングにより得られる主な手数料[主要な料率]は、カード会員がリボルビング払い等を利用した場合の会員(顧客)手数料[クレジット対象額に対して実質年率9.6%~15.0%]、加盟店より得られる加盟店手数料[クレジット対象額の1.3%]であります。 |
| カードキャッシング | 取扱高は、当社グループが発行するクレジットカード又はローン専用カードによるカード会員のキャッシング利用額であります。カードキャッシングにより得られる主な手数料[主要な料率]は、利息[融資額に対して実質年率6.5%~18.0%]であります。 |
| 証書ローン | 取扱高は、当社グループがカードキャッシング以外で直接会員又は顧客に金銭を貸付ける取引における融資元本の期中平均残高であります。主な手数料[主要な料率]は、利息[融資額に対して実質年率3.8%~17.4%]であります。 |
| プロセシング・ 他社カード代行 | 取扱高は、当社がプロセシング業務を受託している会社のカードによるショッピング利用額及び、当社ATM機の利用について提携している他社カードのカード会員のキャッシング利用額であります。手数料については提携会社より得られる代行手数料等であります。 |
(B) 純収益
| (単位:百万円) | ||
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
| カードショッピング | 140,579 | 131,029 |
| カードキャッシング | 32,932 | 28,882 |
| 証書ローン | 844 | 654 |
| プロセシング・他社カード代行 | 31,014 | 27,402 |
| 業務代行 | 12,491 | 5,069 |
| ペイメント関連 | 12,297 | 13,684 |
| 金融収益 | 767 | 1,024 |
| セグメント間の内部純収益又は振替高 | 1,512 | 1,384 |
| ペイメント事業計 | 232,441 | 209,130 |
(C) 会員数及び利用者数
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
| クレジットカード発行枚数(枚) | 26,396,594 | 25,709,434 |
| 利用者数 | ||
| カードショッピング(人) | 11,009,929 | 10,230,325 |
| カードキャッシング(人) | 718,745 | 608,564 |
| 証書ローン(人) | 13,982 | 11,276 |
| プロセシング・他社カード代行(件) | 42 | 36 |
| ペイメント関連(人) | 44,598 | 43,690 |
(注)1 クレジットカード発行枚数は自社カードと提携カードの発行枚数の合計であります。
2 利用者数は主として2020年3月及び2021年3月における顧客に対する請求件数であります。
<リース事業>事業者の設備投資計画に合わせ、OA通信機器や厨房機器などを中心に営業を推進しております。既存主力販売店との信頼関係強化や、新規重点販売店への営業強化に取り組んだものの、新型コロナウイルス感染症の影響による提携先の営業自粛等により、当連結会計年度における取扱高は1,150億円(前期比10.0%減)、純収益は122億90百万円(前期比0.2%増)となりました。加えて、新型コロナウイルス感染症関連の政府による各種給付金支給の影響もあり、貸倒引当金が減少したことにより、事業利益は54億55百万円(前期比84.8%増)となりました。
(A) 取扱高
| (単位:百万円) | ||
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
| リース | 127,871 | 115,024 |
| リース事業計 | 127,871 | 115,024 |
(注)上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
| リース | 当社が顧客に事務用機器等を賃貸するファイナンス・リース取引であり、取扱高の範囲はリース契約額であります。主な手数料[主要な料率]は、リース契約残高に含まれる利息[リース契約期間に応じてリース取得価額の1.4%~4.6%]であります。 |
(B) 純収益
| (単位:百万円) | ||
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
| リース | 12,266 | 12,286 |
| 金融収益 | 0 | 2 |
| セグメント間の内部純収益又は振替高 | 1 | 1 |
| リース事業計 | 12,269 | 12,290 |
(C) 利用者数
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
| リース(件) | 438,134 | 438,055 |
(注) 利用者数は主として連結会計年度末における残高保有件数であります。
<ファイナンス事業>信用保証事業、ファイナンス関連事業から構成されております。信用保証事業では、資金使途を事業性資金にも広げた個人向け証書貸付型フリーローンの保証業務を通じて、地域金融機関等とのきめ細かな連携体制の構築に努めたものの、新型コロナウイルス感染症により提携金融機関が政府の事業者支援に傾注した影響が継続し、当連結会計年度における保証残高(金融保証負債控除前)は3,299億円(前期末比5.4%減)、提携先数は合計で401先(前期末差1先増)となりました。
ファイナンス関連事業では、「フラット35」及び「セゾンの資産形成ローン」を中心に提携先のニーズを汲み取り、良質な資産の積み上げに取り組みました。新型コロナウイルス感染症の影響によるマンションギャラリーの閉鎖等があったものの、「フラット35」は、カード会員向け優待やクレジットカード事業で培ったセゾンブランドが持つ信頼感・安心感等を背景に「フラット35PLUS」、「フラット35つなぎローン」、「セゾンのリフォームローン」等を含めた「セゾンの住宅ローン」として住宅購入時のサポートを推進した結果、当連結会計年度の実行金額は2,250億円(前期比10.7%減)、貸出残高(住宅金融支援機構への債権譲渡済み残高1兆765億円含む)は1兆1,199億円(前期末比16.5%増)となりました。「セゾンの資産形成ローン」(投資用マンション購入ローン)は、引き続き提携先との連携による良質債権の積み上げに注力し、当連結会計年度の実行金額は1,301億円(前期比12.0%減)、貸出残高は7,196億円(前期末比15.7%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度末におけるファイナンス事業の債権残高は9,785億円(前期末比15.8%増)、当連結会計年度における純収益は434億12百万円(前期比0.7%増)、事業利益は212億79百万円(前期比18.2%増)となりました。
(A) 取扱高
| (単位:百万円) | ||
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
| 信用保証 | 132,526 | 102,347 |
| ファイナンス関連 | 752,957 | 907,151 |
| ファイナンス事業計 | 885,483 | 1,009,498 |
(注) 上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
| 信用保証 | 提携金融機関が行っている融資に関して、当社グループが顧客の債務を保証する取引であり、取扱高の範囲は保証元本であります。主な手数料[主要な料率]は、保証残高に対して得られる保証料[平均保証料率6.3%]であります。 |
| ファイナンス関連 | 当社グループが直接顧客に金銭を貸付ける取引であり、取扱高の範囲は融資元本の期中平均残高であります。主な手数料[主要な料率]は、不動産融資におきましては利息[融資額に対して実質年率0.9%~15.0%と諸手数料(融資額の3.0%以内)]であります。 |
(B) 純収益
| (単位:百万円) | ||
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
| 信用保証 | 18,991 | 17,573 |
| ファイナンス関連 | 24,121 | 25,838 |
| セグメント間の内部純収益又は振替高 | - | - |
| ファイナンス事業計 | 43,112 | 43,412 |
(C) 利用者数
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
| 信用保証(件) | 308,299 | 273,570 |
| ファイナンス関連(件) | 94,540 | 116,290 |
(注) 信用保証は連結会計年度末における残高保有件数であります。また、ファイナンス関連は主として2020年3月及び2021年3月における顧客に対する請求件数であります。
<不動産関連事業>不動産事業、不動産賃貸事業等から構成されております。新型コロナウイルス感染症による営業自粛等の影響により、当連結会計年度の純収益は145億95百万円(前期比15.3%減)、事業利益は53億90百万円(前期比22.5%減)となりました。
<エンタテインメント事業>アミューズメント事業等から構成されております。新型コロナウイルス感染症によるアミューズメント施設の休業等の影響により、当連結会計年度の純収益は55億36百万円(前期比37.2%減)、事業損失は17億45百万円(前連結会計年度は事業利益19億69百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動に使用したキャッシュ・フローは、46億95百万円の支出(前連結会計年度は1,698億64百万円の支出)となりました。
これは主に、税引前利益509億15百万円の計上による収入がある一方で、営業債権及びその他の債権の純増額512億22百万円の支出及び利息返還損失引当金の純減額57億76百万円の支出によるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動に使用したキャッシュ・フローは、106億22百万円の支出(前連結会計年度は296億54百万円の収入)となりました。
これは主に、貸付金の回収による107億50百万円の収入がある一方で、有形固定資産及び無形資産の取得による171億43百万円の支出及び投資不動産の取得による166億97百万円の支出によるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動により得られたキャッシュ・フローは、62億25百万円の収入(前連結会計年度は1,677億76百万円の収入)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による1,348億14百万円の支出がある一方で、長期借入れによる1,467億21百万円の収入及び社債発行による1,124億49百万円の収入によるものです。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して、87億59百万円減少し、1,010億1百万円となりました。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の業績は「経営成績等の状況の概要」で述べたとおり、純収益は2,826億25百万円(前期比9.2%減)、事業利益は483億52百万円(前期比33.6%増)、税引前利益は509億15百万円(前期比85.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は361億32百万円(前期比58.0%増)となりました。
① 純収益
表1は、純収益の内訳を記載しております。当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症による提携先の休業や外出自粛等の影響が大きく、純収益は2,826億25百万円(前期比9.2%減)となりました。
表1 連結損益計算書の主要項目
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| ペイメント事業収益 | 230,160 | 206,722 | △10.2 |
| リース事業収益 | 12,266 | 12,286 | 0.2 |
| ファイナンス事業収益 | 43,112 | 43,412 | 0.7 |
| 不動産関連事業利益 | 16,276 | 13,639 | △16.2 |
| エンタテインメント事業利益 | 8,821 | 5,535 | △37.2 |
| 金融収益 | 771 | 1,028 | 33.4 |
| 純収益合計 | 311,410 | 282,625 | △9.2 |
表2は、表1のペイメント事業収益の内訳であります。
表2 ペイメント事業収益の内訳
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| カードショッピング | 140,579 | 131,029 | △6.8 |
| うち加盟店手数料 | 77,849 | 69,862 | △10.3 |
| うち顧客手数料 | 54,242 | 52,188 | △3.8 |
| うち年会費等 | 8,487 | 8,978 | 5.8 |
| カードキャッシング | 32,932 | 28,882 | △12.3 |
| 証書ローン | 844 | 654 | △22.6 |
| プロセシング・他社カード代行 | 31,014 | 27,402 | △11.6 |
| 業務代行 | 12,491 | 5,069 | △59.4 |
| ペイメント関連 | 12,297 | 13,684 | 11.3 |
| ペイメント事業収益合計 | 230,160 | 206,722 | △10.2 |
② 販売費及び一般管理費・金融資産の減損
表3は、販売費及び一般管理費並びに金融資産の減損の内訳を記載したものであります。販売費及び一般管理費・金融資産の減損は、カード取扱高等に連動する営業費用や貸倒引当金の減少に加え、前連結会計年度の一過性要因である利息返還損失引当金の追加繰入及びICカードの前倒し更新費用の剥落等により、2,342億48百万円(前期比15.2%減)となりました。
表3 販売費及び一般管理費・金融資産の減損の内訳
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 貸倒関連費用 | 50,556 | 31,867 | △37.0 |
| うち金融資産の減損(債権) | 29,338 | 26,493 | △9.7 |
| うち金融資産の減損(金融保証契約) | 10,038 | 5,373 | △46.5 |
| うち利息返還損失引当金繰入額 | 11,180 | - | - |
| 貸倒関連費用を除く販売費及び一般管理費 | 225,729 | 202,380 | △10.3 |
| うち広告宣伝費 | 24,872 | 23,421 | △5.8 |
| うちポイント引当金繰入額 | 14,968 | 13,941 | △6.9 |
| うち人件費(従業員給付費用) | 48,589 | 47,464 | △2.3 |
| うち支払手数料 | 75,622 | 63,468 | △16.1 |
| 販売費及び一般管理費・金融資産の減損合計 | 276,286 | 234,248 | △15.2 |
③ 金融費用
金融費用は、112億66百万円(前期比7.6%増)となりました。
④ 持分法による投資利益
持分法による投資利益は、41億68百万円(前期比35.3%減)となりました。
⑤ その他の収益
その他の収益は、投資有価証券評価益を計上したことなどにより、124億75百万円(前期比123.4%増)となりました。
⑥ その他の費用
その他の費用は、前連結会計年度に㈱キュービタスの会社分割に伴うソフトウエアに係る減損損失を計上したことなどにより、28億39百万円(前期比69.2%減)となりました。
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は361億32百万円(前期比58.0%増)となりました。
(3) 割賦売掛金の状況及び債権リスクの状況
以下の分析におきましては、連結財務諸表の報告数値に基づく情報(以下「報告ベース」という。)に加え、「貸倒引当金」を直接控除する前の情報(以下「管理ベース」という。)を記載しております。なお、当連結会計年度における管理ベースの情報は、条件変更が行われた債権及び求償債権について、対象債権から貸倒引当金を控除する前の情報を記載しております。
また、文中で特に断りが無い限り、当該情報は管理ベースの情報であります。これは、事業運営に際して、特に事業の動向を把握する際、控除される債権も含め、一括して捉えることが不可欠であると考えているからであります。
表4は、割賦売掛金残高の内訳を記載したものであり、カッコ書きによって報告ベースの数値を表示しております。当連結会計年度末の割賦売掛金残高は、管理ベースでは2兆3,612億64百万円(前期比2.3%増)、報告ベースでは2兆2,987億69百万円(前期比2.4%増)となりました。
表4 割賦売掛金残高の内訳(管理ベース。ただし、カッコ内の数値は報告ベース。)
| 前連結会計年度 (2020年3月31日) | 当連結会計年度 (2021年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| ペイメント事業計 | 1,393,966 | 1,313,150 | △5.8 |
| (1,348,442) | (1,267,104) | (△6.0) | |
| うちカードショッピング | 1,054,534 | 1,008,782 | △4.3 |
| (参考)リボルビング払い債権 | 426,826 | 388,811 | △8.9 |
| うちカードキャッシング | 231,273 | 194,315 | △16.0 |
| うち証書ローン | 7,640 | 5,783 | △24.3 |
| うちプロセシング・他社カード代行 | 94,370 | 95,056 | 0.7 |
| うちペイメント関連 | 6,147 | 9,212 | 49.9 |
| リース事業計 | 68,332 | 69,546 | 1.8 |
| (65,456) | (66,805) | (2.1) | |
| ファイナンス事業計 | 845,345 | 978,534 | 15.8 |
| (830,650) | (964,851) | (16.2) | |
| うち信用保証 | 1,544 | 1,386 | △10.3 |
| うちファイナンス関連 | 843,800 | 977,148 | 15.8 |
| 不動産関連事業計 | 55 | 32 | △42.1 |
| (18) | (7) | (△58.9) | |
| 割賦売掛金残高 | 2,307,699 | 2,361,264 | 2.3 |
| (2,244,568) | (2,298,769) | (2.4) |
表5は、営業債権に対する延滞及び引当状況を記載したものであります。
管理ベースの割賦売掛金残高、買取債権及びファイナンス・リース債権残高に偶発負債を加算した残高(以下「営業債権」という。)のうち、3ヶ月以上延滞債権残高は561億4百万円(前期比11.3%減)となりました。これに対する期末の貸倒引当金残高は、697億15百万円(前期比1.3%減)となりました。これらの結果、3ヶ月以上延滞債権残高に対する充足率は前期末の155.8%から177.1%に上昇いたしました。
表5 営業債権に対する延滞及び引当状況
| 前連結会計年度 (2020年3月31日) | 当連結会計年度 (2021年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 営業債権残高 ① | 2,986,535 | 3,056,116 | 2.3 |
| 3ヶ月以上延滞債権残高 ② | 63,283 | 56,104 | △11.3 |
| ②のうち担保相当額 ③ | 17,945 | 16,738 | △6.7 |
| 貸倒引当金残高 ④ | 70,646 | 69,715 | △1.3 |
| 3ヶ月以上延滞比率(=②÷①) | 2.1% | 1.8% | - |
| 3ヶ月以上延滞債権に対する充足率 (=④÷(②-③)) | 155.8% | 177.1% | - |
| (参考)担保相当額控除後3ヶ月 以上延滞比率(=(②-③)÷①) | 1.5% | 1.3% | - |
表6は、当社グループの貸倒引当金の動態を記載したものであります。
表6 貸倒引当金の動態
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 期首貸倒引当金残高 | 69,070 | 72,462 | 4.9 |
| 増加 | 37,474 | 32,251 | △13.9 |
| 減少 | 34,082 | 33,173 | △2.7 |
| 期末貸倒引当金残高 | 72,462 | 71,539 | △1.3 |
| (参考)貸倒損失 | 0 | 0 | - |
(4) 資本の財源及び資金の流動性
① 調達政策
当社グループでは資金調達において安定性とコストを重視し、調達手法の多様化を図っております。主な調達方法では、銀行、系統金融機関、生命保険会社、損害保険会社との相対取引のほか、シンジケートローンやコミットメントラインの設定といった間接調達、また普通社債やコマーシャル・ペーパー(CP)の発行等の直接調達に取り組んでおります。2021年3月31日現在の連結有利子負債(リース負債184億円を含む)は2兆4,294億円であり、借入金54.8%、社債20.7%、CP19.8%、営業債権の流動化等4.7%から構成されております。
間接調達については既存取引先とのリレーションを図る一方で、長期の安定的な取引が望める金融機関を対象に、新たな取引先を開拓し調達先の分散化を図るなど、リファイナンスリスクの軽減及びコスト削減に努めております。また、直接調達については普通社債やCP以外に、当社の信用状況に左右されない債権の流動化など資金調達手法の多様化により、流動性リスクの軽減やコスト削減を図っております。
当社では資本市場から円滑な資金調達を行うため、発行する債券について㈱格付投資情報センター(R&I)から国内無担保社債に「A+」、国内CPに「a-1」の格付けを取得しております。
② 流動性の確保
当社グループの保有する資産のうち67.4%がペイメント事業を中心とした割賦売掛金であり、その回転率も年間平均3回を上回り、高い流動性を維持しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。