有価証券報告書-第74期(2023/04/01-2024/03/31)
経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、今後のグローバル展開拡大への取り組みに伴い、損益管理区分の見直しを行い「ペイメント事業」に含まれていたグローバル展開に関する事業及び関係会社について「グローバル事業」として独立して記載する方法に変更し、さらに、各セグメントの業績をより適切に評価するために、金融費用の配賦方法を変更し、合理的な基準に基づき各報告セグメントへ配賦しております。当該セグメント変更に伴い、前連結会計年度の情報は、変更後の報告セグメント区分に組み替えて表示しております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあり、景気は緩やかな回復が続いております。一方、世界的な金融引き締め等が続く中、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分に留意する必要があります。
当社は「サービス先端企業」を経営理念に、お客様の利便性を徹底的に追求し、系列や業態などの枠組みを超えた多様な提携パートナーとともに革新的なサービスを創造し続けております。当社グループを取り巻く経営環境は、海外景気の下振れがわが国経済に与える影響や金融資本市場の変動影響に留意が必要な状況であることに加えて、先進的テクノロジーの活用や異業種参入によって新たな金融サービスが次々と創出されるなど、企業間競争が激しさを増すものと予想されます。このような経営環境の中、当社グループは、『総合生活サービスグループへの転換~リアルとデジタルの融合でカスタマーサクセスを実現~』を中期経営ビジョンとして掲げ、「Innovative」「Digital」「Global」を基本コンセプトとした、「総合生活サービスグループ」への転換に向けて、グループや提携先と「セゾン・パートナー経済圏」の確立に注力し、グループ企業間の事業シナジーによる他社にはない価値の創造を目指しております。加えて、お客様のあらゆる困りごとを、親切に適切に素早く解消することで顧客満足度向上に努めております。既存事業においては、「ペイメント事業の再生」「ファイナンス事業の健全な成長及び新たな事業領域への進出」「グローバル事業の展開加速」を重点方針とする成長戦略を実行し、更なる成長拡大を図っております。
また、当社は2021年9月に策定したデジタルトランスフォーメーション戦略(CSDX戦略)における取り組みが評価され、2023年5月に経済産業省と東京証券取引所が選定する「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)2023」に選定されております。2023年12月にシステム開発プロセスでの成果や課題を踏まえ、全社員がDX推進に携わることができる新たな開発体制の構築を目指し、CSDX戦略をアップデートいたしました。社員が自ら手挙げで参加でき、データ活用などのデジタル技術に関する知識を習得するデジタル認定制度の開講や、事業ごとの特性や解決したい課題内容に合わせて、専門的な知識やスキルが不要な「ノーコード・ローコード開発」を活用していく体制の構築を目指してまいります。また、文章の要約や企画アイデアの検討に役立つAIアシスタント「SAISON ASSIST」を内製開発し、全社員を対象に提供することで、生成AIの活用を軸とした業務プロセスの見直しや新たなサービス創出に向けた取り組みを開始しております。
今後、更なる感動体験の創出に向けて、デジタルを活用した新たなお客様体験の提供や、デジタル人材によるイノベーションの創出に向けて取り組んでまいります。
さらに、バンクとノンバンク双方の強みを融合させた新しいビジネスモデルを創出することで、両社の中長期的な企業価値の向上を目指すべく、2023年5月にスルガ銀行㈱と資本業務提携契約を締結いたしました。2023年10月よりスルガ銀行㈱が取り扱う住宅ローンの保証を当社が行う取り組みを開始し、さらに、スルガ銀行㈱を所属銀行とする銀行代理業委託契約を締結し、2024年3月よりスルガ銀行㈱の住宅ローンの取り扱いを開始しております。今後も両社のリテールノウハウを最大限活用し、金融分野におけるあらゆる「困りごと」や「不」(不安、不便、不満等を意味します。)の問題に対するソリューションの提供を目指してまいります。
2023年8月より、CO2排出量削減に向けコールセンター機能・オペレーション業務を行う「東京ユビキタスビル」における使用電力の全量について、トラッキング付非化石証書を活用した実質再生可能エネルギー由来100%の電力 への切り替えを実施しており、これらの導入により、当社が2022年6月から開示を始めた「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に沿った情報開示」における当社グループ6社の2030年GHG排出量削減目標42%のうち12%を削減できる計画となっております。加えて、2021年8月のサステナビリティ推進委員会設置以降、サステナビリティ重要課題の設定、TCFD提言への賛同及びTCFDコンソーシアムへの参画など、グループ全体で事業を通じた社会・環境課題解決への取り組みを強化した結果、当社は、世界最大規模の年金基金である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が採用しているESG総合指数「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」の構成銘柄に初めて選定されました。今後も、グループ全体でさらにサステナビリティ領域の取り組みを深耕させ、今よりもっと便利で豊かな持続可能な社会の発展に貢献してまいります。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
(a)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して4,397億47百万円増加し、4兆3,358億52百万円となりました。これは主に、ショッピング取扱高の増加及びレンディング事業拡大に伴う貸付残高増加等により営業債権及びその他の債権が3,540億54百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して3,221億77百万円増加し、3兆6,182億40百万円となりました。これは主に、社債及び借入金が2,436億21百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末と比較して1,175億70百万円増加し、7,176億11百万円となりました。これは主に、利益剰余金が614億39百万円増加したこと及びスルガ銀行㈱を処分先とする第三者割当による自己株式の処分等により、自己株式が149億1百万円減少したことによるものです。
(b)経営成績
当連結会計年度における経営成績は次のとおりです。なお、純収益は収益から原価を控除して算出した指標であり、事業利益は当社グループが定める経常的な事業の業績を測る利益指標です。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類へ移行されたことに伴い、経済活動の回復、個人消費の持ち直しの動きが続き、「ペイメント事業」「ファイナンス事業」「グローバル事業」が伸長した結果、純収益は3,616億4百万円(前期比12.1%増)、事業利益は719億41百万円(前期比18.0%増)、スルガ銀行㈱への持分法適用開始に伴う負ののれん発生益の影響等により親会社の所有者に帰属する当期利益は729億87百万円(前期比67.4%増)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントの業績は次のとおりです。
なお、当連結会計年度より、今後のグローバル展開拡大への取り組みに伴い、損益管理区分の見直しを行い「ペイメント事業」に含まれていたグローバル展開に関する事業及び関係会社について「グローバル事業」として独立して記載する方法に変更し、さらに、各セグメントの業績をより適切に評価するために、金融費用の配賦方法を変更し、合理的な基準に基づき各報告セグメントへ配賦しております。
上記セグメント変更に伴い、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメント区分に組み替えて 表示しております。
(注)各セグメントの純収益及び事業利益は、セグメント間取引消去前の数値を記載しております。
<ペイメント事業>他社のポイント戦略や異業種参入などにより競争環境が激化しているペイメント事業において、AMEXブランド拡販に加えて、新たなカードビジネスモデルの確立としてGOLDカード戦略に重点を置き、ペイメント事業の強化に取り組んでおります。個人領域においては、お客様に選ばれるメインカードを目指し、当社の強みである幅広いアライアンスに「新たなロイヤリティサービス」を加え、新プロダクトとして、2022年7月より「SAISON GOLD Premium」、2023年3月より「JQ CARDセゾンGOLD」の募集活動を本格化しております。また、公益財団法人日本サッカー協会(以下「JFA」という。)と、2023年から8年間の「JFA メジャーパートナー」契約を締結し、既に発行しているサッカー日本代表を応援するクレジットカード「JAPANカードセゾン」を、2023年11月にさまざまなサービスが加わった新たなクレジットカード「SAMURAI BLUE カード セゾン」にリニューアルして新規募集を開始いたしました。また、2024年1月よりセゾン投信㈱と連携し、セゾン投信㈱が提供する投資信託の積立投資を、当社発行のセゾンカード・UCカードで決済できるサービスを開始いたしました。さらに、2024年1月より、大和コネクト証券㈱と連携し提供している当社発行のクレジットカードでの積立投資サービスの上限額を、新NISA制度移行後の非課税保有限度額拡大に合わせて拡大いたしました。法人領域においては、SME(Small and Medium Enterprises:中小企業)マーケットに資源を投下し、ビジネスカードと法人関連商材のクロスセルの取り組みを加速させることで法人マーケットのシェア拡大を目指しております。
<今年度の新たな取り組みの一例>・2023年4月より、お客様ご自身やご家族の将来のためになる終活に関するさまざまな困りごとや悩みごとを気軽に相談いただけ、お客様へ適切な解決策を提供するトータルサポートサービス「セゾンの相続」を提供開始
・2023年5月より、順天堂大学医学部附属順天堂医院と連携し、先進の遺伝関連ドックや会員様一人ひとりに綿密な医療サポートを行う会員制医療クラブ「セゾンマイドクター」を設立し、会員募集を開始
・2023年7月より、ブロードマインド㈱と連携し、オンライン上でファイナンシャルプランナーの指名や面談予約ができるオンラインFPショップ「セゾンのマネナビ」を提供開始
・2023年9月より、スマートフォンを活用した新たな顧客コミュニケーションの創出を目的に、「もっと身近にセゾンカードを。」をコンセプトとしたセゾンカードLINE公式アカウントを開設。ご利用状況の確認や各種お手続きがLINE上で可能なサービスを提供開始
・2023年11月より、JFAと連携して「JAPANカードセゾン」をリニューアルし、カード会員様限定のチケット販売枠ご案内や限定イベントへのご招待など、利用額に応じた特典を提供する「SAMURAI BLUE カード セゾン」の募集を開始
・2023年12月より、これから増加が見込まれる外国人留学生や労働者など、日本に在住される外国籍の方のニーズに応えるため、母国語による言語サポートや、スルガ銀行㈱と連携し「外国籍のお客様専用銀行口座」をご案内できる家賃保証プラン「セゾンの家賃保証・外国籍プラン」を提供開始
・2023年12月より、スルガ銀行㈱にて法人のお客様を対象に、業務効率化や、資金繰り、未回収リスクの改善にお応えできるよう開発した、後払い決済・請求代行サービス「セゾンインボイス」の紹介業務を開始
・2024年1月より、セゾン投信㈱と連携し、セゾン投信㈱が提供する投資信託の積立投資を、当社発行のクレジットカードで決済できるサービスを開始
・2024年1月より、大和コネクト証券㈱と連携し、提供している当社発行のクレジットカードでの積立投資サービスの上限額を、新NISA制度移行後の非課税保有限度額拡大に合わせて拡大し提供開始
・2024年1月より、管理会社への早期精算と入居者様の多様な支払方法のニーズに応えるべく、賃貸物件の入居初期費用をカード決済できるサービス「セゾンの住まい決済サポート」を提供開始
・2024年2月より、スルガ銀行㈱にて、中小企業の事業者を対象に、企業の福利厚生サービスとして、全国25,000以上の施設を割引価格で使える充実した「セゾンフクリコ」の紹介業務を開始
上記のような諸施策に取り組んだ結果、当連結会計年度における主要指標は、新規カード会員数は172万人(前期比1.2%増)、カード会員数は2,462万人(前期末比1.6%減)、カードの年間稼動会員数は1,372万人(前期比0.7%減)となりました。また、ショッピング取扱高は5兆6,876億円(前期比7.6%増)、カードキャッシング取扱高は1,659億円(前期比1.7%減)、ショッピングのリボルビング残高は4,534億円(前期末比10.8%増)、カードキャッシング残高は1,897億円(前期末比3.6%増)となりました。
当連結会計年度における純収益は、2,352億37百万円(前期比6.8%増)、事業利益は192億70百万円(前期比90.0%増)となりました。
(A) 取扱高
(注)上記の区分別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
(B) 純収益
(C) 会員数及び利用者数
(注)1 クレジットカード発行枚数は自社カードと提携カードの発行枚数の合計であります。
2 利用者数は主として2023年3月及び2024年3月における顧客に対する請求件数であります。
<リース事業>事業者の設備投資計画に合わせ、OA通信機器や厨房機器などを中心に営業を推進しております。既存主力販売店への営業活動深耕・関係構築に加え、新商品であるメンテナンス付リースの取扱高が好調に推移し、当連結会計年度における取扱高は1,468億円(前期比15.8%増)、純収益は125億44百万円(前期比4.1%増)となりました。一方、市況の変化に伴い貸倒コストが増加した結果、事業利益は43億55百万円(前期比16.0%減)となりました。
(A) 取扱高
(注)上記の区分別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
(B) 純収益
(C) 利用者数
(注) 利用者数は主として連結会計年度末における残高保有件数であります。
<ファイナンス事業>信用保証事業、ファイナンス関連事業から構成されております。信用保証事業では、金融機関向け「住宅ローン保証」が好調に推移し、保証商品のラインナップを広げるとともに、地域金融機関等とのきめ細かな連携体制の構築に努めました。その結果、当連結会計年度における保証残高(金融保証負債控除前)は5,577億円(前期末比30.6%増)、提携先数は合計で404先(前期末差2先増)となりました。
ファイナンス関連事業では、「フラット35」及び「セゾンの資産形成ローン」については従来同様、良質な資産の積み上げに取り組みました。「フラット35」については、長期金利上昇に伴い固定金利型住宅ローン市場の融資実行金額が、前期比として56.1%減少する中、当連結会計年度の実行金額は1,204億円(前期比31.6%減)、サービシング債権残高等は1兆3,734億円(前期末比2.5%増)となりました。「セゾンの資産形成ローン」については、当連結会計年度の実行金額は991億円(前期比1.0%増)、貸出残高は7,292億円(前期末比1.7%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるファイナンス事業の債権残高は1兆1,847億円(前期末比6.9%増)、当連結会計年度における純収益は585億2百万円(前期比15.3%増)、事業利益は282億65百万円(前期比27.3%増)となりました。
※固定金利型住宅ローン市場の動向については、独立行政法人住宅金融支援機構が開示している「[フラット35]の申請戸数等について」を参照しております。
(A) 取扱高
(注) 上記の区分別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
(B) 純収益
(C) 利用者数
(注)1 信用保証は連結会計年度末における残高保有件数であります。
2 ファイナンス関連は主として2023年3月及び2024年3月における顧客に対する請求件数であります。
<不動産関連事業>不動産事業、不動産賃貸事業等から構成されております。堅調な市況を背景に、実需向けの不動産を中心に需要が継続したものの、前期に物件販売が集中した影響等により、当連結会計年度の純収益は239億42百万円(前期比1.0%減)、事業利益は164億7百万円(前期比25.6%増)となりました。
<グローバル事業>インド・東南アジア・ラテンアメリカ地域にてアンダーサーブド層をメインターゲットとしたレンディング事業及びFintech、Web3領域を中心に有望なスタートアップやVCファンドへの投資を行うインベストメント事業を展開しております。インドのKisetsu Saison Finance(India)Pvt. Ltd.(以下「Credit Saison India」という。)では、これまで事業拡大の牽引役であった「パートナーシップレンディング」を含むシニア資金の提供モデルに加えて、Credit Saison Indiaが直接エンドユーザーに貸付を行う「ダイレクトレンディング」の強化に取り組んでまいりました。インド全土に設置した40以上の支店を拠点に展開している「ブランチレンディング」は、中小零細企業向けビジネスローンに加え有担保ローンなどを追加し商品の多角化を推進しました。また個人に向けた同社による直接貸付「エンベデッドファイナンス」では、大手携帯キャリアやECサイト事業者など提携パートナーを順調に増やしております。その結果、当連結会計年度での債権残高は2,152億円(貸倒引当金控除前)(前期末比20.6%増)となりました。また、2023年に新たに設立したブラジルとメキシコのレンディング子会社においても事業開発・組織体制両面で基盤構築を推進させ、順調に投融資実績を積み上げており、今後グローバル事業の次なる柱とすべくインドの事業モデルやノウハウ・知見を活用し、事業拡大を推進してまいります。
以上の結果、当連結会計年度における純収益は272億8百万円(前期比139.3%増)となりました。一方、インベストメント事業において出資先の評価損の計上、前期の保有ファンドの評価益計上の反動等により、事業利益は24億78百万円(前期比72.6%減)となりました。今後も国際統括会社であるSaison International Pte. Ltd.と連携のもと、グローバル事業全体の更なる収益拡大に向けた各国事業のスケールアップ及び管理体制の強化を進めてまいります。
<エンタテインメント事業>アミューズメント事業等から構成されております。当連結会計年度は、イベントの復調によりチケット販売が好調に推移したことで、純収益は63億19百万円(前期比1.7%増)、事業利益は10億79百万円(前期比50.1%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動に使用したキャッシュ・フローは、2,134億4百万円の支出(前連結会計年度は1,300億92百万円の支出)となりました。
これは主に、税引前利益979億52百万円の計上による収入がある一方で、営業債権及びその他の債権の純増額3,467億87百万円の支出によるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動に使用したキャッシュ・フローは、857億54百万円の支出(前連結会計年度は438億28百万円の支出)となりました。
これは主に、定期預金の預入による451億42百万円の支出及び投資不動産の取得による360億21百万円の支出によるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動により得られたキャッシュ・フローは、2,466億99百万円の収入(前連結会計年度は2,245億36百万円の収入)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による1,672億74百万円の支出及び社債の償還による850億16百万円の支出がある一方で、長期借入れによる3,343億97百万円の収入、社債の発行による1,244億64百万円の収入によるものです。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して、509億25百万円減少し、1,087億45百万円となりました。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針並びに見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の業績は「経営成績等の状況の概要」で述べたとおり、純収益は3,616億4百万円(前期比12.1%増)、事業利益は719億41百万円(前期比18.0%増)、税引前利益は979億52百万円(前期比60.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は729億87百万円(前期比67.4%増)となりました。
① 純収益
表1は、純収益の内訳を記載しております。当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類へ移行されたことに伴い、経済活動の回復、個人消費の持ち直しの動きが続き、「ペイメント事業」のショッピング取扱高や「ファイナンス事業」の債権残高が堅調に推移したことに加え、「グローバル事業」の海外におけるレンディング事業の貸付残高の拡大等により、純収益は3,616億4百万円(前期比12.1%増)となりました。
表1 連結損益計算書の主要項目
表2は、表1のペイメント事業収益の内訳であります。
表2 ペイメント事業収益の内訳
② 販売費及び一般管理費・金融資産の減損
表3は、販売費及び一般管理費並びに金融資産の減損の内訳を記載したものであります。販売費及び一般管理費・金融資産の減損は、ショッピング取扱高増加による連動費用の増加やグローバル事業の拡大に伴う費用の増加に加え、利息返還請求の動向予測等を踏まえ利息返還損失引当金を繰入れた影響等により、2,810億64百万円(前期比6.9%増)となりました。
表3 販売費及び一般管理費・金融資産の減損の内訳
③ 金融費用
金融費用は、248億96百万円(前期比63.2%増)となりました。
④ 持分法による投資利益
持分法による投資利益は、負ののれん発生益などの影響より、292億62百万円(前期比389.1%増)となりました。
⑤ その他の収益
その他の収益は、141億91百万円(前期比22.0%増)となりました。
⑥ その他の費用
その他の費用は、14億33百万円(前期比40.9%増)となりました。
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は729億87百万円(前期比67.4%増)となりました。
(3) 割賦売掛金の状況及び債権リスクの状況
以下の分析におきましては、連結財務諸表の報告数値に基づく情報(以下「報告ベース」という。)に加え、「貸倒引当金」を直接控除する前の情報(以下「管理ベース」という。)を記載しております。なお、管理ベースの情報は、条件変更が行われた債権及び求償債権について、対象債権から貸倒引当金を控除する前の情報を記載しております。
また、文中で特に断りが無い限り、当該情報は管理ベースの情報であります。これは、事業運営に際して、特に事業の動向を把握する際、控除される債権も含め、一括して捉えることが不可欠であると考えているからであります。
表4は、割賦売掛金残高の内訳を記載したものであり、カッコ書きによって報告ベースの数値を表示しております。当連結会計年度末の割賦売掛金残高は、管理ベースでは3兆749億6百万円(前期末比12.6%増)、報告ベースでは2兆9,849億39百万円(前期末比12.4%増)となりました。
表4 割賦売掛金残高の内訳(管理ベース。ただし、カッコ内の数値は報告ベース。)
表5は、営業債権に対する延滞及び引当状況を記載したものであります。
管理ベースの割賦売掛金残高、買取債権及びファイナンス・リース債権残高に偶発負債を加算した残高(以下「営業債権」という。)のうち、3ヶ月以上延滞債権残高は806億95百万円(前期末比27.6%増)となりました。これに対する当連結会計年度末の貸倒引当金残高は、969億62百万円(前期末比16.7%増)となりました。これらの結果、3ヶ月以上延滞債権残高に対する充足率は前期末の190.5%から177.2%に下落いたしました。
表5 営業債権に対する延滞及び引当状況
表6は、当社グループの貸倒引当金の動態を記載したものであります。
表6 貸倒引当金の動態
(4) 資本の財源及び資金の流動性
① 調達政策
当社グループでは資金調達において安定性とコストを重視し、調達手法の多様化を図っております。主な調達方法では、銀行、系統金融機関、生命保険会社、損害保険会社との相対取引のほか、シンジケートローンやコミットメントラインの設定といった間接調達、また普通社債やコマーシャル・ペーパー(CP)の発行等の直接調達に取り組んでおります。当連結会計年度末の連結有利子負債(リース負債176億円を含む)は3兆487億円であり、借入金57.4%、社債18.7%、CP14.6%、営業債権の流動化等9.3%から構成されております。
間接調達については既存取引先とのリレーションを図る一方で、長期の安定的な取引が望める金融機関を対象に、新たな取引先を開拓し調達先の分散化を図るなど、リファイナンスリスクの軽減及びコスト削減に努めております。また、直接調達については普通社債やCP以外に、当社の信用状況に左右されない債権の流動化など資金調達手法の多様化により、流動性リスクの軽減やコスト削減を図っております。
当社では資本市場から円滑な資金調達を行うため、発行する債券について㈱格付投資情報センター(R&I)から国内無担保社債に「A+」、国内CPに「a-1」の格付けを取得しております。
② 流動性の確保
当社グループの保有する資産のうち68.8%がペイメント事業を中心とした割賦売掛金であり、その回転率も年間平均3回であり、高い流動性を維持しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5) 特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく営業貸付金の状況
「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社個別における営業貸付金の状況は以下のとおりです。
① 貸付金の種別残高内訳
(注)事業者向貸付残高には、関係会社向け貸付473,980百万円が含まれております。
② 資金調達内訳
(注)当事業年度における貸付金譲渡金額は、80百万円であります。
③ 業種別貸付金残高内訳
④ 担保別貸付金残高内訳
⑤ 期間別貸付金残高内訳
(注)期間は約定期間によっております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、今後のグローバル展開拡大への取り組みに伴い、損益管理区分の見直しを行い「ペイメント事業」に含まれていたグローバル展開に関する事業及び関係会社について「グローバル事業」として独立して記載する方法に変更し、さらに、各セグメントの業績をより適切に評価するために、金融費用の配賦方法を変更し、合理的な基準に基づき各報告セグメントへ配賦しております。当該セグメント変更に伴い、前連結会計年度の情報は、変更後の報告セグメント区分に組み替えて表示しております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあり、景気は緩やかな回復が続いております。一方、世界的な金融引き締め等が続く中、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分に留意する必要があります。
当社は「サービス先端企業」を経営理念に、お客様の利便性を徹底的に追求し、系列や業態などの枠組みを超えた多様な提携パートナーとともに革新的なサービスを創造し続けております。当社グループを取り巻く経営環境は、海外景気の下振れがわが国経済に与える影響や金融資本市場の変動影響に留意が必要な状況であることに加えて、先進的テクノロジーの活用や異業種参入によって新たな金融サービスが次々と創出されるなど、企業間競争が激しさを増すものと予想されます。このような経営環境の中、当社グループは、『総合生活サービスグループへの転換~リアルとデジタルの融合でカスタマーサクセスを実現~』を中期経営ビジョンとして掲げ、「Innovative」「Digital」「Global」を基本コンセプトとした、「総合生活サービスグループ」への転換に向けて、グループや提携先と「セゾン・パートナー経済圏」の確立に注力し、グループ企業間の事業シナジーによる他社にはない価値の創造を目指しております。加えて、お客様のあらゆる困りごとを、親切に適切に素早く解消することで顧客満足度向上に努めております。既存事業においては、「ペイメント事業の再生」「ファイナンス事業の健全な成長及び新たな事業領域への進出」「グローバル事業の展開加速」を重点方針とする成長戦略を実行し、更なる成長拡大を図っております。
また、当社は2021年9月に策定したデジタルトランスフォーメーション戦略(CSDX戦略)における取り組みが評価され、2023年5月に経済産業省と東京証券取引所が選定する「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)2023」に選定されております。2023年12月にシステム開発プロセスでの成果や課題を踏まえ、全社員がDX推進に携わることができる新たな開発体制の構築を目指し、CSDX戦略をアップデートいたしました。社員が自ら手挙げで参加でき、データ活用などのデジタル技術に関する知識を習得するデジタル認定制度の開講や、事業ごとの特性や解決したい課題内容に合わせて、専門的な知識やスキルが不要な「ノーコード・ローコード開発」を活用していく体制の構築を目指してまいります。また、文章の要約や企画アイデアの検討に役立つAIアシスタント「SAISON ASSIST」を内製開発し、全社員を対象に提供することで、生成AIの活用を軸とした業務プロセスの見直しや新たなサービス創出に向けた取り組みを開始しております。
今後、更なる感動体験の創出に向けて、デジタルを活用した新たなお客様体験の提供や、デジタル人材によるイノベーションの創出に向けて取り組んでまいります。
さらに、バンクとノンバンク双方の強みを融合させた新しいビジネスモデルを創出することで、両社の中長期的な企業価値の向上を目指すべく、2023年5月にスルガ銀行㈱と資本業務提携契約を締結いたしました。2023年10月よりスルガ銀行㈱が取り扱う住宅ローンの保証を当社が行う取り組みを開始し、さらに、スルガ銀行㈱を所属銀行とする銀行代理業委託契約を締結し、2024年3月よりスルガ銀行㈱の住宅ローンの取り扱いを開始しております。今後も両社のリテールノウハウを最大限活用し、金融分野におけるあらゆる「困りごと」や「不」(不安、不便、不満等を意味します。)の問題に対するソリューションの提供を目指してまいります。
2023年8月より、CO2排出量削減に向けコールセンター機能・オペレーション業務を行う「東京ユビキタスビル」における使用電力の全量について、トラッキング付非化石証書を活用した実質再生可能エネルギー由来100%の電力 への切り替えを実施しており、これらの導入により、当社が2022年6月から開示を始めた「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に沿った情報開示」における当社グループ6社の2030年GHG排出量削減目標42%のうち12%を削減できる計画となっております。加えて、2021年8月のサステナビリティ推進委員会設置以降、サステナビリティ重要課題の設定、TCFD提言への賛同及びTCFDコンソーシアムへの参画など、グループ全体で事業を通じた社会・環境課題解決への取り組みを強化した結果、当社は、世界最大規模の年金基金である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が採用しているESG総合指数「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」の構成銘柄に初めて選定されました。今後も、グループ全体でさらにサステナビリティ領域の取り組みを深耕させ、今よりもっと便利で豊かな持続可能な社会の発展に貢献してまいります。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
(a)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して4,397億47百万円増加し、4兆3,358億52百万円となりました。これは主に、ショッピング取扱高の増加及びレンディング事業拡大に伴う貸付残高増加等により営業債権及びその他の債権が3,540億54百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して3,221億77百万円増加し、3兆6,182億40百万円となりました。これは主に、社債及び借入金が2,436億21百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末と比較して1,175億70百万円増加し、7,176億11百万円となりました。これは主に、利益剰余金が614億39百万円増加したこと及びスルガ銀行㈱を処分先とする第三者割当による自己株式の処分等により、自己株式が149億1百万円減少したことによるものです。
(b)経営成績
当連結会計年度における経営成績は次のとおりです。なお、純収益は収益から原価を控除して算出した指標であり、事業利益は当社グループが定める経常的な事業の業績を測る利益指標です。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類へ移行されたことに伴い、経済活動の回復、個人消費の持ち直しの動きが続き、「ペイメント事業」「ファイナンス事業」「グローバル事業」が伸長した結果、純収益は3,616億4百万円(前期比12.1%増)、事業利益は719億41百万円(前期比18.0%増)、スルガ銀行㈱への持分法適用開始に伴う負ののれん発生益の影響等により親会社の所有者に帰属する当期利益は729億87百万円(前期比67.4%増)となりました。
| (単位:百万円) | (単位:円) | ||||
| 純収益 | 事業利益 | 税引前利益 | 親会社の所有者に 帰属する当期利益 | 基本的1株当たり 当期利益 | |
| 当連結会計年度 | 361,604 | 71,941 | 97,952 | 72,987 | 453.08 |
| 前連結会計年度 | 322,638 | 60,977 | 61,044 | 43,599 | 278.92 |
| 伸び率 | 12.1% | 18.0% | 60.5% | 67.4% | 62.4% |
当連結会計年度におけるセグメントの業績は次のとおりです。
なお、当連結会計年度より、今後のグローバル展開拡大への取り組みに伴い、損益管理区分の見直しを行い「ペイメント事業」に含まれていたグローバル展開に関する事業及び関係会社について「グローバル事業」として独立して記載する方法に変更し、さらに、各セグメントの業績をより適切に評価するために、金融費用の配賦方法を変更し、合理的な基準に基づき各報告セグメントへ配賦しております。
上記セグメント変更に伴い、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメント区分に組み替えて 表示しております。
| (単位:百万円) | ||||||
| 純収益 | 事業利益 | |||||
| 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | 伸び率 | 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | 伸び率 | |
| ペイメント | 220,222 | 235,237 | 6.8% | 10,141 | 19,270 | 90.0% |
| リース | 12,049 | 12,544 | 4.1% | 5,182 | 4,355 | △16.0% |
| ファイナンス | 50,754 | 58,502 | 15.3% | 22,211 | 28,265 | 27.3% |
| 不動産関連 | 24,177 | 23,942 | △1.0% | 13,064 | 16,407 | 25.6% |
| グローバル | 11,368 | 27,208 | 139.3% | 9,039 | 2,478 | △72.6% |
| エンタテインメント | 6,214 | 6,319 | 1.7% | 719 | 1,079 | 50.1% |
| 計 | 324,786 | 363,754 | 12.0% | 60,359 | 71,856 | 19.0% |
| 調整額 | △2,148 | △2,150 | - | 618 | 84 | - |
| 連結 | 322,638 | 361,604 | 12.1% | 60,977 | 71,941 | 18.0% |
(注)各セグメントの純収益及び事業利益は、セグメント間取引消去前の数値を記載しております。
<ペイメント事業>他社のポイント戦略や異業種参入などにより競争環境が激化しているペイメント事業において、AMEXブランド拡販に加えて、新たなカードビジネスモデルの確立としてGOLDカード戦略に重点を置き、ペイメント事業の強化に取り組んでおります。個人領域においては、お客様に選ばれるメインカードを目指し、当社の強みである幅広いアライアンスに「新たなロイヤリティサービス」を加え、新プロダクトとして、2022年7月より「SAISON GOLD Premium」、2023年3月より「JQ CARDセゾンGOLD」の募集活動を本格化しております。また、公益財団法人日本サッカー協会(以下「JFA」という。)と、2023年から8年間の「JFA メジャーパートナー」契約を締結し、既に発行しているサッカー日本代表を応援するクレジットカード「JAPANカードセゾン」を、2023年11月にさまざまなサービスが加わった新たなクレジットカード「SAMURAI BLUE カード セゾン」にリニューアルして新規募集を開始いたしました。また、2024年1月よりセゾン投信㈱と連携し、セゾン投信㈱が提供する投資信託の積立投資を、当社発行のセゾンカード・UCカードで決済できるサービスを開始いたしました。さらに、2024年1月より、大和コネクト証券㈱と連携し提供している当社発行のクレジットカードでの積立投資サービスの上限額を、新NISA制度移行後の非課税保有限度額拡大に合わせて拡大いたしました。法人領域においては、SME(Small and Medium Enterprises:中小企業)マーケットに資源を投下し、ビジネスカードと法人関連商材のクロスセルの取り組みを加速させることで法人マーケットのシェア拡大を目指しております。
<今年度の新たな取り組みの一例>・2023年4月より、お客様ご自身やご家族の将来のためになる終活に関するさまざまな困りごとや悩みごとを気軽に相談いただけ、お客様へ適切な解決策を提供するトータルサポートサービス「セゾンの相続」を提供開始
・2023年5月より、順天堂大学医学部附属順天堂医院と連携し、先進の遺伝関連ドックや会員様一人ひとりに綿密な医療サポートを行う会員制医療クラブ「セゾンマイドクター」を設立し、会員募集を開始
・2023年7月より、ブロードマインド㈱と連携し、オンライン上でファイナンシャルプランナーの指名や面談予約ができるオンラインFPショップ「セゾンのマネナビ」を提供開始
・2023年9月より、スマートフォンを活用した新たな顧客コミュニケーションの創出を目的に、「もっと身近にセゾンカードを。」をコンセプトとしたセゾンカードLINE公式アカウントを開設。ご利用状況の確認や各種お手続きがLINE上で可能なサービスを提供開始
・2023年11月より、JFAと連携して「JAPANカードセゾン」をリニューアルし、カード会員様限定のチケット販売枠ご案内や限定イベントへのご招待など、利用額に応じた特典を提供する「SAMURAI BLUE カード セゾン」の募集を開始
・2023年12月より、これから増加が見込まれる外国人留学生や労働者など、日本に在住される外国籍の方のニーズに応えるため、母国語による言語サポートや、スルガ銀行㈱と連携し「外国籍のお客様専用銀行口座」をご案内できる家賃保証プラン「セゾンの家賃保証・外国籍プラン」を提供開始
・2023年12月より、スルガ銀行㈱にて法人のお客様を対象に、業務効率化や、資金繰り、未回収リスクの改善にお応えできるよう開発した、後払い決済・請求代行サービス「セゾンインボイス」の紹介業務を開始
・2024年1月より、セゾン投信㈱と連携し、セゾン投信㈱が提供する投資信託の積立投資を、当社発行のクレジットカードで決済できるサービスを開始
・2024年1月より、大和コネクト証券㈱と連携し、提供している当社発行のクレジットカードでの積立投資サービスの上限額を、新NISA制度移行後の非課税保有限度額拡大に合わせて拡大し提供開始
・2024年1月より、管理会社への早期精算と入居者様の多様な支払方法のニーズに応えるべく、賃貸物件の入居初期費用をカード決済できるサービス「セゾンの住まい決済サポート」を提供開始
・2024年2月より、スルガ銀行㈱にて、中小企業の事業者を対象に、企業の福利厚生サービスとして、全国25,000以上の施設を割引価格で使える充実した「セゾンフクリコ」の紹介業務を開始
上記のような諸施策に取り組んだ結果、当連結会計年度における主要指標は、新規カード会員数は172万人(前期比1.2%増)、カード会員数は2,462万人(前期末比1.6%減)、カードの年間稼動会員数は1,372万人(前期比0.7%減)となりました。また、ショッピング取扱高は5兆6,876億円(前期比7.6%増)、カードキャッシング取扱高は1,659億円(前期比1.7%減)、ショッピングのリボルビング残高は4,534億円(前期末比10.8%増)、カードキャッシング残高は1,897億円(前期末比3.6%増)となりました。
当連結会計年度における純収益は、2,352億37百万円(前期比6.8%増)、事業利益は192億70百万円(前期比90.0%増)となりました。
(A) 取扱高
| (単位:百万円) | ||
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
| カードショッピング | 5,287,073 | 5,687,693 |
| カードキャッシング | 168,785 | 165,968 |
| 証書ローン | 3,044 | 2,554 |
| プロセシング・他社カード代行 | 2,893,873 | 3,016,958 |
| ペイメント関連 | 155,307 | 229,431 |
| ペイメント事業計 | 8,508,083 | 9,102,607 |
(注)上記の区分別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
| カードショッピング | 取扱高は、当社が発行するクレジットカードによるカード会員のショッピング利用額であります。カードショッピングにより得られる主な手数料[主要な料率]は、カード会員がリボルビング払い等を利用した場合の会員(顧客)手数料[クレジット対象額に対して実質年率9.6%~15.0%]、加盟店より得られる加盟店手数料[クレジット対象額の平均料率1.3%]であります。 |
| カードキャッシング | 取扱高は、当社グループが発行するクレジットカード又はローン専用カードによるカード会員のキャッシング利用額であります。カードキャッシングにより得られる主な手数料[主要な料率]は、利息[融資額に対して実質年率2.8%~18.0%]であります。 |
| 証書ローン | 取扱高は、当社グループがカードキャッシング以外で直接会員又は顧客に金銭を貸付ける取引における融資元本の期中平均残高であります。主な手数料[主要な料率]は、利息[融資額に対して実質年率3.8%~17.4%]であります。 |
| プロセシング・ 他社カード代行 | 取扱高は、当社がプロセシング業務を受託している会社のカードによるショッピング利用額及び、当社ATM機の利用について提携している他社カードのカード会員のキャッシング利用額であります。手数料については提携会社より得られる代行手数料等であります。 |
(B) 純収益
| (単位:百万円) | ||
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
| カードショッピング | 143,024 | 152,143 |
| カードキャッシング | 24,741 | 25,166 |
| 証書ローン | 412 | 344 |
| プロセシング・他社カード代行 | 27,213 | 27,829 |
| 業務代行 | 5,286 | 5,790 |
| ペイメント関連 | 17,580 | 21,491 |
| 金融収益 | 586 | 741 |
| セグメント間の内部純収益又は振替高 | 1,377 | 1,730 |
| ペイメント事業計 | 220,222 | 235,237 |
(C) 会員数及び利用者数
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
| クレジットカード発行枚数(枚) | 25,034,225 | 24,628,919 |
| 利用者数 | ||
| カードショッピング(人) | 9,318,543 | 9,076,546 |
| カードキャッシング(人) | 557,981 | 573,888 |
| 証書ローン(人) | 9,188 | 8,219 |
| プロセシング・他社カード代行(件) | 32 | 16 |
| ペイメント関連(人) | 99,472 | 142,221 |
(注)1 クレジットカード発行枚数は自社カードと提携カードの発行枚数の合計であります。
2 利用者数は主として2023年3月及び2024年3月における顧客に対する請求件数であります。
<リース事業>事業者の設備投資計画に合わせ、OA通信機器や厨房機器などを中心に営業を推進しております。既存主力販売店への営業活動深耕・関係構築に加え、新商品であるメンテナンス付リースの取扱高が好調に推移し、当連結会計年度における取扱高は1,468億円(前期比15.8%増)、純収益は125億44百万円(前期比4.1%増)となりました。一方、市況の変化に伴い貸倒コストが増加した結果、事業利益は43億55百万円(前期比16.0%減)となりました。
(A) 取扱高
| (単位:百万円) | ||
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
| リース | 126,787 | 146,819 |
(注)上記の区分別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
| リース | 当社が顧客に事務用機器等を賃貸するファイナンス・リース取引であり、取扱高の範囲はリース契約額であります。主な手数料[主要な料率]は、リース契約残高に含まれる利息[リース契約期間に応じてリース取得価額の1.4%~4.6%]であります。 |
(B) 純収益
| (単位:百万円) | ||
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
| リース | 12,048 | 12,542 |
| セグメント間の内部純収益又は振替高 | 1 | 1 |
| リース事業計 | 12,049 | 12,544 |
(C) 利用者数
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
| リース(件) | 436,501 | 447,481 |
(注) 利用者数は主として連結会計年度末における残高保有件数であります。
<ファイナンス事業>信用保証事業、ファイナンス関連事業から構成されております。信用保証事業では、金融機関向け「住宅ローン保証」が好調に推移し、保証商品のラインナップを広げるとともに、地域金融機関等とのきめ細かな連携体制の構築に努めました。その結果、当連結会計年度における保証残高(金融保証負債控除前)は5,577億円(前期末比30.6%増)、提携先数は合計で404先(前期末差2先増)となりました。
ファイナンス関連事業では、「フラット35」及び「セゾンの資産形成ローン」については従来同様、良質な資産の積み上げに取り組みました。「フラット35」については、長期金利上昇に伴い固定金利型住宅ローン市場の融資実行金額が、前期比として56.1%減少する中、当連結会計年度の実行金額は1,204億円(前期比31.6%減)、サービシング債権残高等は1兆3,734億円(前期末比2.5%増)となりました。「セゾンの資産形成ローン」については、当連結会計年度の実行金額は991億円(前期比1.0%増)、貸出残高は7,292億円(前期末比1.7%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるファイナンス事業の債権残高は1兆1,847億円(前期末比6.9%増)、当連結会計年度における純収益は585億2百万円(前期比15.3%増)、事業利益は282億65百万円(前期比27.3%増)となりました。
※固定金利型住宅ローン市場の動向については、独立行政法人住宅金融支援機構が開示している「[フラット35]の申請戸数等について」を参照しております。
(A) 取扱高
| (単位:百万円) | ||
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
| 信用保証 | 190,920 | 264,015 |
| ファイナンス関連 | 1,077,675 | 1,115,979 |
| ファイナンス事業計 | 1,268,596 | 1,379,995 |
(注) 上記の区分別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
| 信用保証 | 提携金融機関が行っている融資に関して、当社グループが顧客の債務を保証する取引であり、取扱高の範囲は保証元本であります。主な手数料[主要な料率]は、保証残高に対して得られる保証料[平均保証料率6.1%]であります。 |
| ファイナンス関連 | 当社グループが直接顧客に金銭を貸付ける取引等であり、取扱高の範囲は融資元本の期中平均残高であります。主な手数料[主要な料率]は、不動産融資におきましては利息[融資額に対して実質年率1.4%~15.0%と諸手数料(融資額の3.0%以内)]であります。 |
(B) 純収益
| (単位:百万円) | ||
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
| 信用保証 | 17,250 | 19,124 |
| ファイナンス関連 | 33,504 | 39,377 |
| ファイナンス事業計 | 50,754 | 58,502 |
(C) 利用者数
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
| 信用保証(件) | 246,775 | 243,311 |
| ファイナンス関連(件) | 82,982 | 82,914 |
(注)1 信用保証は連結会計年度末における残高保有件数であります。
2 ファイナンス関連は主として2023年3月及び2024年3月における顧客に対する請求件数であります。
<不動産関連事業>不動産事業、不動産賃貸事業等から構成されております。堅調な市況を背景に、実需向けの不動産を中心に需要が継続したものの、前期に物件販売が集中した影響等により、当連結会計年度の純収益は239億42百万円(前期比1.0%減)、事業利益は164億7百万円(前期比25.6%増)となりました。
<グローバル事業>インド・東南アジア・ラテンアメリカ地域にてアンダーサーブド層をメインターゲットとしたレンディング事業及びFintech、Web3領域を中心に有望なスタートアップやVCファンドへの投資を行うインベストメント事業を展開しております。インドのKisetsu Saison Finance(India)Pvt. Ltd.(以下「Credit Saison India」という。)では、これまで事業拡大の牽引役であった「パートナーシップレンディング」を含むシニア資金の提供モデルに加えて、Credit Saison Indiaが直接エンドユーザーに貸付を行う「ダイレクトレンディング」の強化に取り組んでまいりました。インド全土に設置した40以上の支店を拠点に展開している「ブランチレンディング」は、中小零細企業向けビジネスローンに加え有担保ローンなどを追加し商品の多角化を推進しました。また個人に向けた同社による直接貸付「エンベデッドファイナンス」では、大手携帯キャリアやECサイト事業者など提携パートナーを順調に増やしております。その結果、当連結会計年度での債権残高は2,152億円(貸倒引当金控除前)(前期末比20.6%増)となりました。また、2023年に新たに設立したブラジルとメキシコのレンディング子会社においても事業開発・組織体制両面で基盤構築を推進させ、順調に投融資実績を積み上げており、今後グローバル事業の次なる柱とすべくインドの事業モデルやノウハウ・知見を活用し、事業拡大を推進してまいります。
以上の結果、当連結会計年度における純収益は272億8百万円(前期比139.3%増)となりました。一方、インベストメント事業において出資先の評価損の計上、前期の保有ファンドの評価益計上の反動等により、事業利益は24億78百万円(前期比72.6%減)となりました。今後も国際統括会社であるSaison International Pte. Ltd.と連携のもと、グローバル事業全体の更なる収益拡大に向けた各国事業のスケールアップ及び管理体制の強化を進めてまいります。
<エンタテインメント事業>アミューズメント事業等から構成されております。当連結会計年度は、イベントの復調によりチケット販売が好調に推移したことで、純収益は63億19百万円(前期比1.7%増)、事業利益は10億79百万円(前期比50.1%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動に使用したキャッシュ・フローは、2,134億4百万円の支出(前連結会計年度は1,300億92百万円の支出)となりました。
これは主に、税引前利益979億52百万円の計上による収入がある一方で、営業債権及びその他の債権の純増額3,467億87百万円の支出によるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動に使用したキャッシュ・フローは、857億54百万円の支出(前連結会計年度は438億28百万円の支出)となりました。
これは主に、定期預金の預入による451億42百万円の支出及び投資不動産の取得による360億21百万円の支出によるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動により得られたキャッシュ・フローは、2,466億99百万円の収入(前連結会計年度は2,245億36百万円の収入)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による1,672億74百万円の支出及び社債の償還による850億16百万円の支出がある一方で、長期借入れによる3,343億97百万円の収入、社債の発行による1,244億64百万円の収入によるものです。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して、509億25百万円減少し、1,087億45百万円となりました。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針並びに見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の業績は「経営成績等の状況の概要」で述べたとおり、純収益は3,616億4百万円(前期比12.1%増)、事業利益は719億41百万円(前期比18.0%増)、税引前利益は979億52百万円(前期比60.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は729億87百万円(前期比67.4%増)となりました。
① 純収益
表1は、純収益の内訳を記載しております。当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類へ移行されたことに伴い、経済活動の回復、個人消費の持ち直しの動きが続き、「ペイメント事業」のショッピング取扱高や「ファイナンス事業」の債権残高が堅調に推移したことに加え、「グローバル事業」の海外におけるレンディング事業の貸付残高の拡大等により、純収益は3,616億4百万円(前期比12.1%増)となりました。
表1 連結損益計算書の主要項目
| 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| ペイメント事業収益 | 218,258 | 232,765 | 6.6 |
| リース事業収益 | 12,048 | 12,542 | 4.1 |
| ファイナンス事業収益 | 50,754 | 58,502 | 15.3 |
| 不動産関連事業利益 | 23,406 | 23,522 | 0.5 |
| グローバル事業収益 | 11,078 | 25,036 | 126.0 |
| エンタテインメント事業利益 | 6,214 | 6,319 | 1.7 |
| 金融収益 | 877 | 2,915 | 232.2 |
| 純収益合計 | 322,638 | 361,604 | 12.1 |
表2は、表1のペイメント事業収益の内訳であります。
表2 ペイメント事業収益の内訳
| 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| カードショッピング | 143,024 | 152,143 | 6.4 |
| うち加盟店手数料 | 83,331 | 86,576 | 3.9 |
| うち顧客手数料 | 49,749 | 54,346 | 9.2 |
| うち年会費等 | 9,943 | 11,220 | 12.8 |
| カードキャッシング | 24,741 | 25,166 | 1.7 |
| 証書ローン | 412 | 344 | △16.5 |
| プロセシング・他社カード代行 | 27,213 | 27,829 | 2.3 |
| 業務代行 | 5,286 | 5,790 | 9.5 |
| ペイメント関連 | 17,580 | 21,491 | 22.2 |
| ペイメント事業収益合計 | 218,258 | 232,765 | 6.6 |
② 販売費及び一般管理費・金融資産の減損
表3は、販売費及び一般管理費並びに金融資産の減損の内訳を記載したものであります。販売費及び一般管理費・金融資産の減損は、ショッピング取扱高増加による連動費用の増加やグローバル事業の拡大に伴う費用の増加に加え、利息返還請求の動向予測等を踏まえ利息返還損失引当金を繰入れた影響等により、2,810億64百万円(前期比6.9%増)となりました。
表3 販売費及び一般管理費・金融資産の減損の内訳
| 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 貸倒関連費用 | 34,611 | 40,601 | 17.3 |
| うち金融資産の減損(債権) | 29,378 | 30,176 | 2.7 |
| うち金融資産の減損(金融保証契約) | 5,233 | 8,108 | 54.9 |
| うち利息返還損失引当金繰入額 | - | 2,315 | - |
| 貸倒関連費用を除く販売費及び一般管理費 | 228,367 | 240,462 | 5.3 |
| うち広告宣伝費 | 28,619 | 29,409 | 2.8 |
| うちポイント引当金繰入額 | 20,365 | 19,106 | △6.2 |
| うち人件費(従業員給付費用) | 53,088 | 57,171 | 7.7 |
| うち支払手数料 | 68,243 | 73,956 | 8.4 |
| 販売費及び一般管理費・金融資産の減損合計 | 262,979 | 281,064 | 6.9 |
③ 金融費用
金融費用は、248億96百万円(前期比63.2%増)となりました。
④ 持分法による投資利益
持分法による投資利益は、負ののれん発生益などの影響より、292億62百万円(前期比389.1%増)となりました。
⑤ その他の収益
その他の収益は、141億91百万円(前期比22.0%増)となりました。
⑥ その他の費用
その他の費用は、14億33百万円(前期比40.9%増)となりました。
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は729億87百万円(前期比67.4%増)となりました。
(3) 割賦売掛金の状況及び債権リスクの状況
以下の分析におきましては、連結財務諸表の報告数値に基づく情報(以下「報告ベース」という。)に加え、「貸倒引当金」を直接控除する前の情報(以下「管理ベース」という。)を記載しております。なお、管理ベースの情報は、条件変更が行われた債権及び求償債権について、対象債権から貸倒引当金を控除する前の情報を記載しております。
また、文中で特に断りが無い限り、当該情報は管理ベースの情報であります。これは、事業運営に際して、特に事業の動向を把握する際、控除される債権も含め、一括して捉えることが不可欠であると考えているからであります。
表4は、割賦売掛金残高の内訳を記載したものであり、カッコ書きによって報告ベースの数値を表示しております。当連結会計年度末の割賦売掛金残高は、管理ベースでは3兆749億6百万円(前期末比12.6%増)、報告ベースでは2兆9,849億39百万円(前期末比12.4%増)となりました。
表4 割賦売掛金残高の内訳(管理ベース。ただし、カッコ内の数値は報告ベース。)
| 前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| ペイメント事業計 | 1,445,659 | 1,574,028 | 8.9 |
| (1,380,844) | (1,496,895) | (8.4) | |
| うちカードショッピング | 1,152,219 | 1,273,885 | 10.6 |
| (参考)リボルビング払い債権 | 409,073 | 453,412 | 10.8 |
| うちカードキャッシング | 183,068 | 189,741 | 3.6 |
| うち証書ローン | 3,827 | 3,130 | △18.2 |
| うちプロセシング・他社カード代行 | 106,248 | 106,892 | 0.6 |
| うちペイメント関連 | 295 | 379 | 28.1 |
| リース事業計 | 76,617 | 84,826 | 10.7 |
| (73,295) | (80,925) | (10.4) | |
| ファイナンス事業計 | 1,108,666 | 1,184,750 | 6.9 |
| (1,102,037) | (1,180,348) | (7.1) | |
| うち信用保証 | 1,452 | 1,609 | 10.8 |
| うちファイナンス関連 | 1,107,214 | 1,183,141 | 6.9 |
| 不動産関連事業計 | 26 | 25 | △3.6 |
| (3) | (8) | (121.3) | |
| グローバル事業計 | 100,238 | 231,274 | 130.7 |
| (98,670) | (226,762) | (129.8) | |
| 割賦売掛金残高 | 2,731,208 | 3,074,906 | 12.6 |
| (2,654,852) | (2,984,939) | (12.4) |
表5は、営業債権に対する延滞及び引当状況を記載したものであります。
管理ベースの割賦売掛金残高、買取債権及びファイナンス・リース債権残高に偶発負債を加算した残高(以下「営業債権」という。)のうち、3ヶ月以上延滞債権残高は806億95百万円(前期末比27.6%増)となりました。これに対する当連結会計年度末の貸倒引当金残高は、969億62百万円(前期末比16.7%増)となりました。これらの結果、3ヶ月以上延滞債権残高に対する充足率は前期末の190.5%から177.2%に下落いたしました。
表5 営業債権に対する延滞及び引当状況
| 前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 営業債権残高 ① | 3,673,836 | 4,306,328 | 17.2 |
| 3ヶ月以上延滞債権残高 ② | 63,239 | 80,695 | 27.6 |
| ②のうち担保相当額 ③ | 19,622 | 25,974 | 32.4 |
| 貸倒引当金残高 ④ | 83,082 | 96,962 | 16.7 |
| 3ヶ月以上延滞比率(=②÷①) | 1.7% | 1.9% | - |
| 3ヶ月以上延滞債権に対する充足率 (=④÷(②-③)) | 190.5% | 177.2% | - |
| (参考)担保相当額控除後3ヶ月 以上延滞比率(=(②-③)÷①) | 1.2% | 1.3% | - |
表6は、当社グループの貸倒引当金の動態を記載したものであります。
表6 貸倒引当金の動態
| 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 期首貸倒引当金残高 | 71,428 | 85,040 | 19.1 |
| 増加 | 35,537 | 37,677 | 6.0 |
| 減少 | 21,926 | 23,804 | 8.6 |
| 期末貸倒引当金残高 | 85,040 | 98,912 | 16.3 |
(4) 資本の財源及び資金の流動性
① 調達政策
当社グループでは資金調達において安定性とコストを重視し、調達手法の多様化を図っております。主な調達方法では、銀行、系統金融機関、生命保険会社、損害保険会社との相対取引のほか、シンジケートローンやコミットメントラインの設定といった間接調達、また普通社債やコマーシャル・ペーパー(CP)の発行等の直接調達に取り組んでおります。当連結会計年度末の連結有利子負債(リース負債176億円を含む)は3兆487億円であり、借入金57.4%、社債18.7%、CP14.6%、営業債権の流動化等9.3%から構成されております。
間接調達については既存取引先とのリレーションを図る一方で、長期の安定的な取引が望める金融機関を対象に、新たな取引先を開拓し調達先の分散化を図るなど、リファイナンスリスクの軽減及びコスト削減に努めております。また、直接調達については普通社債やCP以外に、当社の信用状況に左右されない債権の流動化など資金調達手法の多様化により、流動性リスクの軽減やコスト削減を図っております。
当社では資本市場から円滑な資金調達を行うため、発行する債券について㈱格付投資情報センター(R&I)から国内無担保社債に「A+」、国内CPに「a-1」の格付けを取得しております。
② 流動性の確保
当社グループの保有する資産のうち68.8%がペイメント事業を中心とした割賦売掛金であり、その回転率も年間平均3回であり、高い流動性を維持しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5) 特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく営業貸付金の状況
「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社個別における営業貸付金の状況は以下のとおりです。
① 貸付金の種別残高内訳
| 2024年3月31日現在 | ||||||
| 貸付種別 | 件数 | 残高 | 平均約定金利 | |||
| 構成割合 | 構成割合 | |||||
| 消費者向 | 無担保 (住宅向を除く) | 件 | % | 百万円 | % | % |
| 611,336 | 90.20 | 177,006 | 10.92 | 14.48 | ||
| 有担保 (住宅向を除く) | 21 | 0.00 | 1,090 | 0.07 | 2.79 | |
| 住宅向 | 66,033 | 9.74 | 939,289 | 57.94 | 2.19 | |
| 計 | 677,390 | 99.94 | 1,117,387 | 68.93 | 4.14 | |
| 事業者向 | 計 | 390 | 0.06 | 503,690 | 31.07 | 1.54 |
| 合計 | 677,780 | 100.00 | 1,621,077 | 100.00 | 3.33 | |
(注)事業者向貸付残高には、関係会社向け貸付473,980百万円が含まれております。
② 資金調達内訳
| 2024年3月31日現在 | |||
| 借入先等 | 残高 | 平均調達金利 | |
| 金融機関等からの借入 | 百万円 | % | |
| 1,586,789 | 0.53 | ||
| 関係会社 | 1,000 | 0.33 | |
| その他 | 1,270,583 | 0.35 | |
| 社債・CP | 1,012,000 | 0.30 | |
| 合計 | 2,858,372 | 0.44 | |
| 自己資本 | 712,075 | - | |
| 資本金・出資額 | 75,929 | - | |
(注)当事業年度における貸付金譲渡金額は、80百万円であります。
③ 業種別貸付金残高内訳
| 2024年3月31日現在 | ||||
| 業種別 | 先数 | 残高 | ||
| 構成割合 | 構成割合 | |||
| 製造業 | 件 | % | 百万円 | % |
| 12 | 0.00 | 7 | 0.00 | |
| 建設業 | 26 | 0.00 | 27 | 0.00 |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | - | - | - | - |
| 運輸・通信業 | 5 | 0.00 | 4 | 0.00 |
| 卸売・小売業、飲食店 | 36 | 0.01 | 79 | 0.00 |
| 金融・保険業 | 5 | 0.00 | 294,830 | 18.19 |
| 不動産業・物品賃貸業 | 183 | 0.03 | 200,792 | 12.39 |
| サービス業 | 16 | 0.00 | 1,219 | 0.08 |
| 個人 | 677,295 | 99.95 | 1,117,387 | 68.93 |
| その他 | 35 | 0.01 | 6,728 | 0.41 |
| 合計 | 677,613 | 100.00 | 1,621,077 | 100.00 |
④ 担保別貸付金残高内訳
| 2024年3月31日現在 | |||
| 受入担保の種類 | 残高 | 構成割合 | |
| 有価証券 | 百万円 | % | |
| 5 | 0.00 | ||
| うち株式 | 5 | 0.00 | |
| 債権 | - | - | |
| うち預金 | - | - | |
| 商品 | - | - | |
| 不動産 | 827,696 | 51.06 | |
| 財団 | - | - | |
| その他 | - | - | |
| 計 | 827,702 | 51.06 | |
| 保証 | 109,787 | 6.77 | |
| 無担保 | 683,587 | 42.17 | |
| 合計 | 1,621,077 | 100.00 | |
⑤ 期間別貸付金残高内訳
| 2024年3月31日現在 | ||||
| 期間別 | 件数 | 残高 | ||
| 構成割合 | 構成割合 | |||
| 1年以下 | 件 | % | 百万円 | % |
| 611,933 | 90.29% | 654,743 | 40.39% | |
| 1年超 5年以下 | 368 | 0.05% | 26,669 | 1.64% |
| 5年超 10年以下 | 256 | 0.04% | 6,065 | 0.37% |
| 10年超 15年以下 | 564 | 0.08% | 3,003 | 0.19% |
| 15年超 20年以下 | 1,100 | 0.16% | 8,437 | 0.52% |
| 20年超 25年以下 | 2,081 | 0.31% | 21,722 | 1.34% |
| 25年超 | 61,478 | 9.07% | 900,435 | 55.55% |
| 合計 | 677,780 | 100.00% | 1,621,077 | 100.00% |
| 1件当たりの平均約定期間 | 2.80年 | |||
(注)期間は約定期間によっております。