有価証券報告書-第73期(2022/04/01-2023/03/31)
経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、2022年10月に行った組織改定に伴い、「ファイナンス事業」に含まれていた家賃保証事業を「ペイメント事業」に含めて記載する方法に変更しております。当該セグメント変更に伴い、前連結会計年度の情報は、変更後の報告セグメント区分に組替えて表示しております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響はあるものの、景気は持ち直しの動きが見られます。今後については、ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあり、景気の持ち直しの動きが続くことが期待されております。一方で、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、エネルギーの安定供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に十分に留意する必要があります。
当社は「サービス先端企業」を経営理念に、お客様の利便性を徹底的に追求し、系列や業態などの枠組みを超えた多様な提携パートナーと共に革新的なサービスを創造し続けております。当社グループを取り巻く経営環境は、海外景気の下振れがわが国経済に与える影響や金融資本市場の変動影響に留意が必要な状況であることに加えて、先進的テクノロジーの活用や異業種参入によって新たな金融サービスが次々と創出されるなど、企業間競争が激しさを増すものと予想されます。このような経営環境の中、当社グループは、『総合生活サービスグループへの転換~リアルとデジタルの融合でカスタマーサクセスを実現~』を中期経営ビジョンとして掲げ、「Innovative」「Digital」「Global」を基本コンセプトとした、「総合生活サービスグループ」への転換に向けて、グループや提携先と「セゾン・パートナー経済圏」の確立に注力し、グループ企業間の事業シナジーによる他社にはない価値の創造を目指しております。加えて、お客様のあらゆる困りごとを、親切に適切に素早く解消することで顧客満足度向上に努めております。既存事業においては、「ペイメント事業の再生」「ファイナンス事業の健全な成長及び新たな事業領域への進出」「グローバル事業の展開加速」を重点方針とする成長戦略を実行し、更なる成長拡大を図っております。
また、2021年8月に代表取締役(兼)社長執行役員COOを委員長とするサステナビリティ活動に関する諮問機関として「サステナビリティ推進委員会」を設置し、2022年5月には気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同及びTCFDコンソーシアムへ参画いたしました。さらに、2022年6月にはTCFD提言に基づき、気候変動への対応に関する「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」についての情報開示を行いました。加えて、2022年6月より気候変動対策をテーマとして提供を開始した、決済データに基づきCO2排出量を可視化できるクレジットカード「SAISON CARD Digital for becoz」が、日本経済新聞社主催の「NIKKEI脱炭素アワード2022」の「プロジェクト部門」において大賞を受賞するなど、持続可能な社会の実現に向け、グループ全体で社会・環境課題解決への取り組みを加速しております。さらに、2021年9月に策定したデジタルトランスフォーメーション戦略(CSDX戦略)を強化しており、2022年11月に事業ごとの特性やデジタルの浸透度に合わせた適切な配置、デジタルイノベーションを推進するため基本骨子や推進目標を更新するなどの取り組みを実施しております。今後もデジタル技術の活用によるビジネス変革・転換に取り組み、お客様及び社員の期待を超える感動体験を提供する、デジタル時代を先導する企業を目指し、CSDX戦略を推進してまいります。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
(a)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して2,853億26百万円増加し、3兆8,961億5百万円となりました。これは主に、ショッピング取扱高の増加等により営業債権及びその他の債権が1,959億73百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して2,490億23百万円増加し、3兆2,960億63百万円となりました。これは主に、社債及び借入金が2,361億34百万円増加したこと及び営業債務及びその他の債務が89億79百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末と比較して363億2百万円増加し、6,000億41百万円となりました。これは主に、利益剰余金が386億12百万円増加したことによるものです。
(b)経営成績
当連結会計年度における経営成績は次のとおりです。なお、純収益は収益から原価を控除して算出した指標であり、事業利益は当社グループが定める経常的な事業の業績を測る利益指標です。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの、ペイメント事業のショッピング取扱高やファイナンス事業の債権残高が堅調に推移したことに加え、海外におけるレンディング事業の貸付残高の拡大等により、純収益は 3,226億38百万円(前期比7.9%増)、保有しているファンドの公正価値による評価益等の影響により、事業利益は609億77百万円(前期比16.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は435億99百万円(前期比23.2%増)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントの業績は次のとおりです。
(注)各セグメントの純収益及び事業利益は、セグメント間取引消去前の数値を記載しております。
<ペイメント事業>国内では、他社のポイント戦略や異業種参入などにより競争環境が激化しているペイメント事業において、AMEXブランド拡販に加えて、新たなカードビジネスモデルの確立としてGOLDカード戦略に重点を置き、ペイメント事業の強化に取り組んでおります。個人領域においては、お客様に選ばれるメインカードを目指し、当社の強みである幅広いアライアンスに「新たなロイヤリティサービス」を加え、2022年7月に募集を開始した新プロダクト「SAISON GOLD Premium」の活動を本格化しております。法人領域においては、SME(Small and Medium Enterprises:中小企業)マーケットに資源を投下し、ビジネスカードと法人関連商材のクロスセルの取り組みを加速させることで法人マーケットのシェア拡大を目指しております。
海外では、シンガポールに設置した国際統括拠点(IHQ)を中心に、レンディング事業、インベストメント事業の両軸で拡大を加速しております。インドのKisetsu Saison Finance(India)Pvt. Ltd.では、現地FinTech企業との提携レンディング事業が成長を牽引しつつ、今年度より開始したダイレクトレンディング(同社による直接融資)についても、当連結会計年度末において20支店となり、今後も順次支店の展開を検討するなど順調に拡大を続けております。また、2023年3月には、CARE Ratings社に加えてCRISIL Ratings社からもAAAの長期格付を取得いたしました(前回格付はAA+)。新たな市場への展開では、順調に拡大を続けるインドでの事業モデル・戦略を横展開することで収益の拡大を図るべく、アジアを越え、ブラジルとメキシコの2ヶ国に会社を設立いたしました。今後もグローバル事業を当社の主柱に成長させるべく挑戦を続けるとともに、これらの事業を通じて、ファイナンシャル・インクルージョン並びに国際連合が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みを推進し、世界的な社会課題の解決に貢献してまいります。
<今年度の新たな取り組みの一例>・2022年4月より、シンガポールの子会社を通して、インドネシアにおいて金融サービスを十分に享受できないアンダーサーブド層の人々を対象にデジタルレンディング事業を行うJulo Holdings Pte. Ltd.に対し、8,000万米ドルの投融資を実行
・2022年4月より、㈱UPSIDERと新たなBtoB決済サービス構築に向けた業務提携契約を締結し、すべてのBtoB取引でクレジットカードが利用できる決済サービス「支払い.com」の共同提供を開始
・2022年6月より、一年中いつでもおトクに指定席をご利用いただける新幹線の会員制ネット予約「エクスプレス予約サービス」を付帯した九州旅客鉄道㈱との提携クレジットカード「JQ CARD セゾンエクスプレス」の募集開始
・2022年6月より、東海道・山陽・九州新幹線区間がいつでもおトクに利用できるネット予約&チケットレス乗車サービス「エクスプレス予約サービス(プラスEX会員)」との連携開始
・2022年6月より、㈱DATAFLUCTと提携し、決済データに基づきCO2排出量を可視化できるクレジットカード「SAISON CARD Digital for becoz」の発行開始
・2022年7月より、動物病院のビジネス環境の改善をサポートするサービス「セゾンのVETsサポートクラブ」を提供開始
・2022年7月より、デジタルコンテンツを提供する㈱メディアドゥへ出資し、カード会員向けに購入額の50%のポイント還元をする電子コミックサービス「まんがセゾン」を提供開始
・2022年7月より、SORABITO㈱と提携し、建設業界における DX(デジタルトランスフォーメーション)推進と建設業界のキャッシュレス化促進を図るため、建設業界専用のクレジットカード「建設スマート・セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス®・カード」を募集開始
・2022年7月より、新たなロイヤルティプログラムを搭載したゴールドカード「SAISON GOLD Premium」の募集開始
・2022年8月より、㈱ナウキャストとクレジットカードデータの不動産業界向けデータへの活用について協業し、商業施設のテナント選定支援サービスを提供開始
・2022年8月より、ブロードマインド㈱と協業及び新規サービスに向けた取り組みを強化するため、資本業務提携契約を締結
・2020年にゲームユーザーをターゲットとしたコンセプトカードとして募集開始した「セゾンゲーミングカード」を、2022年8月よりホログラム仕様のデザインで完全ナンバーレスカードへリニューアルし、「セゾンゲーミングカード Digital」として新たに募集開始
・2022年9月より、「セゾンの家賃保証 Rent Quick」において、セゾンカードの会員情報を活用し、簡易的な手続きで、即時に家賃保証の申し込み結果をお知らせするサービスの提供開始
・2022年10月より、ROADGET BUSINESS PTE. LTD.が展開するアメリカ発ファッションブランド「SHEIN」と、オリジナル特典の付いたスマホ完結型のクレジットカード「SAISON CARD Digital」の発行や、セゾンカード・UCカード会員向け優待など、ペイメントサービスにおける協業を開始
・2022年11月より、㈱フクリコと協業し、中小企業経営者の支援を目的とした福利厚生サービス「セゾンフクリコ」の提供開始
・2023年1月より、㈱CONNECTとの業務提携の取り組みの一環として、クレディセゾン発行のセゾンカード・UC カードを対象にCONNECTの証券口座で投資信託の定期買付を行うことができる「クレカ積立」サービスの提供開始
・2023年1月より、学校法人廣池学園麗澤大学との教育連携協定の一環として、学生が中心となりサービスを開発した「SAISON CARD Digital〈麗澤大学 オリジナルクレジットカード〉」の募集開始
・2023年2月より、富裕層のお客様を対象とした協業及び新規サービスに向けた取り組みの強化を目的として、日本の魅力を感動体験として届けるJapan Culture and Technology㈱と資本業務提携契約を締結
・2023年2月より、「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」及び「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」でご利用いただける、中小企業・個人事業主の経営を支援する新たな融資サービス「セゾンビジネスサポートローン」の提供開始
・2023年2月より、九州旅客鉄道㈱との提携クレジットカード「JQ CARD セゾン」に加え、ワンランク上のサービスを提供する「JQ CARD セゾン GOLD」の募集開始
・2023年3月より、デジタルマーケティング事業を展開する㈱オムニバスより、Z世代やミレニアル世代を主な対象とした「友人・知人へのお礼を寄付に代える新しい寄付プラットフォーム『Pay it Forward Project ®』」の提供開始
※「アメリカン・エキスプレス」は、アメリカン・エキスプレスの登録商標です。㈱クレディセゾンは、アメリカン・エキスプレスのライセンスに基づき使用しています。
上記のような諸施策に取り組んだ結果、当連結会計年度における主要指標は、新規カード会員数は170万人(前期比11.9%増)、カード会員数は2,503万人(前期末比1.4%減)、カードの年間稼動会員数は1,381万人(前期比0.5%減)となりました。また、ショッピング取扱高は5兆2,870億円(前期比9.6%増)、カードキャッシング取扱高は1,687億円(前期比2.7%増)、ショッピングのリボルビング残高は4,090億円(前期末比6.7%増)、カードキャッシング残高は1,830億円(前期末比0.1%減)となりました。
当連結会計年度における純収益は、2,315億90百万円(前期比8.7%増)、事業利益は199億69百万円(前期比41.0%増)となりました。
(A) 取扱高
(注)上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
(B) 純収益
(C) 会員数及び利用者数
(注)1 クレジットカード発行枚数は自社カードと提携カードの発行枚数の合計であります。
2 利用者数は主として2022年3月及び2023年3月における顧客に対する請求件数であります。
<リース事業>事業者の設備投資計画に合わせ、OA通信機器や厨房機器などを中心に営業を推進しております。既存主力販売店の販売促進強化となる各種キャンペーン実施等に取り組んだ結果、当連結会計年度における取扱高は1,267億円(前期比12.1%増)、純収益は120億49百万円(前期比1.8%増)、事業利益は50億18百万円(前期比13.5%減)となりました。
また、2022年8月にサイクラーズ㈱と設立した合弁会社である㈱リ・セゾンでは、OA機器を中心としたリースアップ物件の引き揚げ、販売、マテリアルリサイクルを通じた再循環・再資源化を行っております。
さらに、2022年9月にリースの提携先である㈱No.1と設立した合弁会社である㈱セゾンビジネスサポートでは、中小企業の事業者が抱える経営課題の解決をサポートすることを目的に、ペイメント、ファイナンス領域における法人ソリューションに加え、情報セキュリティ、OA関連ソリューションの提供を開始しております。
(A) 取扱高
(注)上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
(B) 純収益
(C) 利用者数
(注) 利用者数は主として連結会計年度末における残高保有件数であります。
<ファイナンス事業>信用保証事業、ファイナンス関連事業から構成されております。
信用保証事業では、2022年4月より開始した金融機関向け「住宅ローン保証」により、保証商品のラインナップを広げるとともに、地域金融機関等とのきめ細かな連携体制の構築に努めました。その結果、当連結会計年度における保証残高(金融保証負債控除前)は4,270億円(前期末比19.3%増)、提携先数は合計で402先(前期末差3先増)となりました。
ファイナンス関連事業では、「フラット35」及び「セゾンの資産形成ローン」については従来同様、良質な資産の積み上げに取り組みました。「フラット35」については、長期金利上昇に伴い固定金利型住宅ローン市場の融資実行金額が、前期比として21.0%減少する中、お客様のニーズにきめ細かにお応えし続けた結果、当連結会計年度の実行金額は1,761億円(前期比13.4%減)、サービシング債権残高等は1兆3,401億円(前期末比7.6%増)となりました。「セゾンの資産形成ローン」(投資用マンション購入ローン)については、今後の金利上昇局面を想定し、実行案件を可能な限り吟味した結果、当連結会計年度の実行金額は981億円(前期比12.5%減)、債権の一部売却により貸出残高は7,167億円(前期末比5.1%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるファイナンス事業の債権残高は1兆1,086億円(前期末比2.6%増)、当連結会計年度における純収益は507億54百万円(前期比7.7%増)、事業利益は220億56百万円(前期比11.5%増)となりました。
また、ファイナンス事業の多角化を目指し、2023年2月から提供を開始した「セゾンの資産形成ローン プレミア」や、2023年3月から提供を開始した「セゾンの不動産フリーローン」など、富裕層向けの新たな不動産ファイナンスサービスの開発をはじめとして、新規マーケットへの挑戦にも注力しております。
※固定金利型住宅ローン市場の動向については、独立行政法人住宅金融支援機構が開示している「[フラット35]の申請戸数等について」を参照しております。
(A) 取扱高
(注) 上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
(B) 純収益
(C) 利用者数
(注)1 信用保証は連結会計年度末における残高保有件数であります。
2 ファイナンス関連は主として2022年3月及び2023年3月における顧客に対する請求件数であります。
<不動産関連事業>不動産事業、不動産賃貸事業等から構成されております。堅調な市況を背景に、実需向けの不動産を中心に需要が継続したことにより、当連結会計年度の純収益は241億77百万円(前期比6.5%増)、事業利益は125億95百万円(前期比2.0%増)となりました。
<エンタテインメント事業>アミューズメント事業等から構成されております。当連結会計年度の純収益については、店舗閉鎖の影響により62億14百万円(前期比3.0%減)となりました。事業利益については、イベントの復調によりチケット販売が好調に推移したことにより7億19百万円(前期比203.3%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動に使用したキャッシュ・フローは、1,300億92百万円の支出(前連結会計年度は704億41百万円の支出)となりました。
これは主に、税引前利益610億44百万円の収入がある一方で、営業債権及びその他の債権の純増額1,917億17百万円の支出によるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動に使用したキャッシュ・フローは、438億28百万円の支出(前連結会計年度は516億19百万円の支出)となりました。
これは主に、投資不動産の取得による231億31百万円の支出及び貸付けによる159億8百万円の支出によるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動により得られたキャッシュ・フローは、2,245億36百万円の収入(前連結会計年度は1,292億60百万円の収入)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による1,491億63百万円の支出がある一方で、長期借入れによる2,998億44百万円の収入及び債権流動化借入金(長期)による692億55百万円の収入によるものです。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して、507億円増加し、1,596億71百万円となりました。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針並びに見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の業績は「経営成績等の状況の概要」で述べたとおり、純収益は3,226億38百万円(前期比7.9%増)、事業利益は609億77百万円(前期比16.5%増)、税引前利益は610億44百万円(前期比22.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は435億99百万円(前期比23.2%増)となりました。
① 純収益
表1は、純収益の内訳を記載しております。当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの、ペイメント事業のショッピング取扱高やファイナンス事業の債権残高が堅調に推移したことに加え、海外におけるレンディング事業の貸付残高の拡大等により、純収益は3,226億38百万円(前期比7.9%増)となりました。
表1 連結損益計算書の主要項目
表2は、表1のペイメント事業収益の内訳であります。
表2 ペイメント事業収益の内訳
② 販売費及び一般管理費・金融資産の減損
表3は、販売費及び一般管理費並びに金融資産の減損の内訳を記載したものであります。販売費及び一般管理費・金融資産の減損は、主に新型コロナウイルス感染症対策として実施された実質無利子・無担保融資の返済が開始されることによる資金繰りの悪化など、不確実性に対応するために将来を見据えて引当金を増額したことにより、2,639億34百万円(前期比6.8%増)となりました。
表3 販売費及び一般管理費・金融資産の減損の内訳
③ 金融費用
金融費用は、152億57百万円(前期比33.1%増)となりました。
④ 持分法による投資利益
持分法による投資利益は、59億82百万円(前期比30.4%増)となりました。
⑤ その他の収益
その他の収益は、投資有価証券評価益の増加などにより、125億90百万円(前期比101.1%増)となりました。
⑥ その他の費用
その他の費用は、10億17百万円(前期比24.6%減)となりました。
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は435億99百万円(前期比23.2%増)となりました。
(3) 割賦売掛金の状況及び債権リスクの状況
以下の分析におきましては、連結財務諸表の報告数値に基づく情報(以下「報告ベース」という。)に加え、「貸倒引当金」を直接控除する前の情報(以下「管理ベース」という。)を記載しております。なお、管理ベースの情報は、条件変更が行われた債権及び求償債権について、対象債権から貸倒引当金を控除する前の情報を記載しております。
また、文中で特に断りが無い限り、当該情報は管理ベースの情報であります。これは、事業運営に際して、特に事業の動向を把握する際、控除される債権も含め、一括して捉えることが不可欠であると考えているからであります。
表4は、割賦売掛金残高の内訳を記載したものであり、カッコ書きによって報告ベースの数値を表示しております。当連結会計年度末の割賦売掛金残高は、管理ベースでは2兆7,312億8百万円(前期比7.5%増)、報告ベースでは2兆6,548億52百万円(前期比7.1%増)となりました。
表4 割賦売掛金残高の内訳(管理ベース。ただし、カッコ内の数値は報告ベース。)
表5は、営業債権に対する延滞及び引当状況を記載したものであります。
管理ベースの割賦売掛金残高、買取債権及びファイナンス・リース債権残高に偶発負債を加算した残高(以下「営業債権」という。)のうち、3ヶ月以上延滞債権残高は632億39百万円(前期比16.9%増)となりました。これに対する当連結会計年度末の貸倒引当金残高は、830億82百万円(前期比19.4%増)となりました。これらの結果、3ヶ月以上延滞債権残高に対する充足率は前期末の183.9%から190.5%に上昇いたしました。
表5 営業債権に対する延滞及び引当状況
表6は、当社グループの貸倒引当金の動態を記載したものであります。
表6 貸倒引当金の動態
(4) 資本の財源及び資金の流動性
① 調達政策
当社グループでは資金調達において安定性とコストを重視し、調達手法の多様化を図っております。主な調達方法では、銀行、系統金融機関、生命保険会社、損害保険会社との相対取引のほか、シンジケートローンやコミットメントラインの設定といった間接調達、また普通社債やコマーシャル・ペーパー(CP)の発行等の直接調達に取り組んでおります。当連結会計年度末の連結有利子負債(リース負債139億円を含む)は2兆8,051億円であり、借入金55.4%、社債18.9%、CP17.5%、営業債権の流動化等8.2%から構成されております。
間接調達については既存取引先とのリレーションを図る一方で、長期の安定的な取引が望める金融機関を対象に、新たな取引先を開拓し調達先の分散化を図るなど、リファイナンスリスクの軽減及びコスト削減に努めております。また、直接調達については普通社債やCP以外に、当社の信用状況に左右されない債権の流動化など資金調達手法の多様化により、流動性リスクの軽減やコスト削減を図っております。
当社では資本市場から円滑な資金調達を行うため、発行する債券について㈱格付投資情報センター(R&I)から国内無担保社債に「A+」、国内CPに「a-1」の格付けを取得しております。
② 流動性の確保
当社グループの保有する資産のうち68.1%がペイメント事業を中心とした割賦売掛金であり、その回転率も年間平均3回を上回り、高い流動性を維持しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5) 特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく営業貸付金の状況
「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社個別における営業貸付金の状況は以下のとおりです。
① 貸付金の種別残高内訳
(注)事業者向貸付残高には、関係会社向け貸付392,671百万円が含まれております。
② 資金調達内訳
(注)当事業年度における貸付金譲渡金額は、80,045百万円であります。
③ 業種別貸付金残高内訳
④ 担保別貸付金残高内訳
⑤ 期間別貸付金残高内訳
(注)期間は約定期間によっております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、2022年10月に行った組織改定に伴い、「ファイナンス事業」に含まれていた家賃保証事業を「ペイメント事業」に含めて記載する方法に変更しております。当該セグメント変更に伴い、前連結会計年度の情報は、変更後の報告セグメント区分に組替えて表示しております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響はあるものの、景気は持ち直しの動きが見られます。今後については、ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあり、景気の持ち直しの動きが続くことが期待されております。一方で、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、エネルギーの安定供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に十分に留意する必要があります。
当社は「サービス先端企業」を経営理念に、お客様の利便性を徹底的に追求し、系列や業態などの枠組みを超えた多様な提携パートナーと共に革新的なサービスを創造し続けております。当社グループを取り巻く経営環境は、海外景気の下振れがわが国経済に与える影響や金融資本市場の変動影響に留意が必要な状況であることに加えて、先進的テクノロジーの活用や異業種参入によって新たな金融サービスが次々と創出されるなど、企業間競争が激しさを増すものと予想されます。このような経営環境の中、当社グループは、『総合生活サービスグループへの転換~リアルとデジタルの融合でカスタマーサクセスを実現~』を中期経営ビジョンとして掲げ、「Innovative」「Digital」「Global」を基本コンセプトとした、「総合生活サービスグループ」への転換に向けて、グループや提携先と「セゾン・パートナー経済圏」の確立に注力し、グループ企業間の事業シナジーによる他社にはない価値の創造を目指しております。加えて、お客様のあらゆる困りごとを、親切に適切に素早く解消することで顧客満足度向上に努めております。既存事業においては、「ペイメント事業の再生」「ファイナンス事業の健全な成長及び新たな事業領域への進出」「グローバル事業の展開加速」を重点方針とする成長戦略を実行し、更なる成長拡大を図っております。
また、2021年8月に代表取締役(兼)社長執行役員COOを委員長とするサステナビリティ活動に関する諮問機関として「サステナビリティ推進委員会」を設置し、2022年5月には気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同及びTCFDコンソーシアムへ参画いたしました。さらに、2022年6月にはTCFD提言に基づき、気候変動への対応に関する「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」についての情報開示を行いました。加えて、2022年6月より気候変動対策をテーマとして提供を開始した、決済データに基づきCO2排出量を可視化できるクレジットカード「SAISON CARD Digital for becoz」が、日本経済新聞社主催の「NIKKEI脱炭素アワード2022」の「プロジェクト部門」において大賞を受賞するなど、持続可能な社会の実現に向け、グループ全体で社会・環境課題解決への取り組みを加速しております。さらに、2021年9月に策定したデジタルトランスフォーメーション戦略(CSDX戦略)を強化しており、2022年11月に事業ごとの特性やデジタルの浸透度に合わせた適切な配置、デジタルイノベーションを推進するため基本骨子や推進目標を更新するなどの取り組みを実施しております。今後もデジタル技術の活用によるビジネス変革・転換に取り組み、お客様及び社員の期待を超える感動体験を提供する、デジタル時代を先導する企業を目指し、CSDX戦略を推進してまいります。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
(a)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して2,853億26百万円増加し、3兆8,961億5百万円となりました。これは主に、ショッピング取扱高の増加等により営業債権及びその他の債権が1,959億73百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して2,490億23百万円増加し、3兆2,960億63百万円となりました。これは主に、社債及び借入金が2,361億34百万円増加したこと及び営業債務及びその他の債務が89億79百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末と比較して363億2百万円増加し、6,000億41百万円となりました。これは主に、利益剰余金が386億12百万円増加したことによるものです。
(b)経営成績
当連結会計年度における経営成績は次のとおりです。なお、純収益は収益から原価を控除して算出した指標であり、事業利益は当社グループが定める経常的な事業の業績を測る利益指標です。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの、ペイメント事業のショッピング取扱高やファイナンス事業の債権残高が堅調に推移したことに加え、海外におけるレンディング事業の貸付残高の拡大等により、純収益は 3,226億38百万円(前期比7.9%増)、保有しているファンドの公正価値による評価益等の影響により、事業利益は609億77百万円(前期比16.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は435億99百万円(前期比23.2%増)となりました。
| (単位:百万円) | (単位:円) | ||||
| 純収益 | 事業利益 | 税引前利益 | 親会社の所有者に 帰属する当期利益 | 基本的1株当たり 当期利益 | |
| 当連結会計年度 | 322,638 | 60,977 | 61,044 | 43,599 | 278.92 |
| 前連結会計年度 | 299,017 | 52,336 | 49,936 | 35,375 | 226.35 |
| 伸び率 | 7.9% | 16.5% | 22.2% | 23.2% | 23.2% |
当連結会計年度におけるセグメントの業績は次のとおりです。
| (単位:百万円) | ||||||
| 純収益 | 事業利益 | |||||
| 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | 伸び率 | 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | 伸び率 | |
| ペイメント | 213,148 | 231,590 | 8.7% | 14,166 | 19,969 | 41.0% |
| リース | 11,837 | 12,049 | 1.8% | 5,800 | 5,018 | △13.5% |
| ファイナンス | 47,144 | 50,754 | 7.7% | 19,777 | 22,056 | 11.5% |
| 不動産関連 | 22,704 | 24,177 | 6.5% | 12,350 | 12,595 | 2.0% |
| エンタテインメント | 6,407 | 6,214 | △3.0% | 237 | 719 | 203.3% |
| 計 | 301,241 | 324,786 | 7.8% | 52,332 | 60,359 | 15.3% |
| 調整額 | △2,224 | △2,148 | - | 3 | 618 | - |
| 連結 | 299,017 | 322,638 | 7.9% | 52,336 | 60,977 | 16.5% |
(注)各セグメントの純収益及び事業利益は、セグメント間取引消去前の数値を記載しております。
<ペイメント事業>国内では、他社のポイント戦略や異業種参入などにより競争環境が激化しているペイメント事業において、AMEXブランド拡販に加えて、新たなカードビジネスモデルの確立としてGOLDカード戦略に重点を置き、ペイメント事業の強化に取り組んでおります。個人領域においては、お客様に選ばれるメインカードを目指し、当社の強みである幅広いアライアンスに「新たなロイヤリティサービス」を加え、2022年7月に募集を開始した新プロダクト「SAISON GOLD Premium」の活動を本格化しております。法人領域においては、SME(Small and Medium Enterprises:中小企業)マーケットに資源を投下し、ビジネスカードと法人関連商材のクロスセルの取り組みを加速させることで法人マーケットのシェア拡大を目指しております。
海外では、シンガポールに設置した国際統括拠点(IHQ)を中心に、レンディング事業、インベストメント事業の両軸で拡大を加速しております。インドのKisetsu Saison Finance(India)Pvt. Ltd.では、現地FinTech企業との提携レンディング事業が成長を牽引しつつ、今年度より開始したダイレクトレンディング(同社による直接融資)についても、当連結会計年度末において20支店となり、今後も順次支店の展開を検討するなど順調に拡大を続けております。また、2023年3月には、CARE Ratings社に加えてCRISIL Ratings社からもAAAの長期格付を取得いたしました(前回格付はAA+)。新たな市場への展開では、順調に拡大を続けるインドでの事業モデル・戦略を横展開することで収益の拡大を図るべく、アジアを越え、ブラジルとメキシコの2ヶ国に会社を設立いたしました。今後もグローバル事業を当社の主柱に成長させるべく挑戦を続けるとともに、これらの事業を通じて、ファイナンシャル・インクルージョン並びに国際連合が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みを推進し、世界的な社会課題の解決に貢献してまいります。
<今年度の新たな取り組みの一例>・2022年4月より、シンガポールの子会社を通して、インドネシアにおいて金融サービスを十分に享受できないアンダーサーブド層の人々を対象にデジタルレンディング事業を行うJulo Holdings Pte. Ltd.に対し、8,000万米ドルの投融資を実行
・2022年4月より、㈱UPSIDERと新たなBtoB決済サービス構築に向けた業務提携契約を締結し、すべてのBtoB取引でクレジットカードが利用できる決済サービス「支払い.com」の共同提供を開始
・2022年6月より、一年中いつでもおトクに指定席をご利用いただける新幹線の会員制ネット予約「エクスプレス予約サービス」を付帯した九州旅客鉄道㈱との提携クレジットカード「JQ CARD セゾンエクスプレス」の募集開始
・2022年6月より、東海道・山陽・九州新幹線区間がいつでもおトクに利用できるネット予約&チケットレス乗車サービス「エクスプレス予約サービス(プラスEX会員)」との連携開始
・2022年6月より、㈱DATAFLUCTと提携し、決済データに基づきCO2排出量を可視化できるクレジットカード「SAISON CARD Digital for becoz」の発行開始
・2022年7月より、動物病院のビジネス環境の改善をサポートするサービス「セゾンのVETsサポートクラブ」を提供開始
・2022年7月より、デジタルコンテンツを提供する㈱メディアドゥへ出資し、カード会員向けに購入額の50%のポイント還元をする電子コミックサービス「まんがセゾン」を提供開始
・2022年7月より、SORABITO㈱と提携し、建設業界における DX(デジタルトランスフォーメーション)推進と建設業界のキャッシュレス化促進を図るため、建設業界専用のクレジットカード「建設スマート・セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス®・カード」を募集開始
・2022年7月より、新たなロイヤルティプログラムを搭載したゴールドカード「SAISON GOLD Premium」の募集開始
・2022年8月より、㈱ナウキャストとクレジットカードデータの不動産業界向けデータへの活用について協業し、商業施設のテナント選定支援サービスを提供開始
・2022年8月より、ブロードマインド㈱と協業及び新規サービスに向けた取り組みを強化するため、資本業務提携契約を締結
・2020年にゲームユーザーをターゲットとしたコンセプトカードとして募集開始した「セゾンゲーミングカード」を、2022年8月よりホログラム仕様のデザインで完全ナンバーレスカードへリニューアルし、「セゾンゲーミングカード Digital」として新たに募集開始
・2022年9月より、「セゾンの家賃保証 Rent Quick」において、セゾンカードの会員情報を活用し、簡易的な手続きで、即時に家賃保証の申し込み結果をお知らせするサービスの提供開始
・2022年10月より、ROADGET BUSINESS PTE. LTD.が展開するアメリカ発ファッションブランド「SHEIN」と、オリジナル特典の付いたスマホ完結型のクレジットカード「SAISON CARD Digital」の発行や、セゾンカード・UCカード会員向け優待など、ペイメントサービスにおける協業を開始
・2022年11月より、㈱フクリコと協業し、中小企業経営者の支援を目的とした福利厚生サービス「セゾンフクリコ」の提供開始
・2023年1月より、㈱CONNECTとの業務提携の取り組みの一環として、クレディセゾン発行のセゾンカード・UC カードを対象にCONNECTの証券口座で投資信託の定期買付を行うことができる「クレカ積立」サービスの提供開始
・2023年1月より、学校法人廣池学園麗澤大学との教育連携協定の一環として、学生が中心となりサービスを開発した「SAISON CARD Digital〈麗澤大学 オリジナルクレジットカード〉」の募集開始
・2023年2月より、富裕層のお客様を対象とした協業及び新規サービスに向けた取り組みの強化を目的として、日本の魅力を感動体験として届けるJapan Culture and Technology㈱と資本業務提携契約を締結
・2023年2月より、「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」及び「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」でご利用いただける、中小企業・個人事業主の経営を支援する新たな融資サービス「セゾンビジネスサポートローン」の提供開始
・2023年2月より、九州旅客鉄道㈱との提携クレジットカード「JQ CARD セゾン」に加え、ワンランク上のサービスを提供する「JQ CARD セゾン GOLD」の募集開始
・2023年3月より、デジタルマーケティング事業を展開する㈱オムニバスより、Z世代やミレニアル世代を主な対象とした「友人・知人へのお礼を寄付に代える新しい寄付プラットフォーム『Pay it Forward Project ®』」の提供開始
※「アメリカン・エキスプレス」は、アメリカン・エキスプレスの登録商標です。㈱クレディセゾンは、アメリカン・エキスプレスのライセンスに基づき使用しています。
上記のような諸施策に取り組んだ結果、当連結会計年度における主要指標は、新規カード会員数は170万人(前期比11.9%増)、カード会員数は2,503万人(前期末比1.4%減)、カードの年間稼動会員数は1,381万人(前期比0.5%減)となりました。また、ショッピング取扱高は5兆2,870億円(前期比9.6%増)、カードキャッシング取扱高は1,687億円(前期比2.7%増)、ショッピングのリボルビング残高は4,090億円(前期末比6.7%増)、カードキャッシング残高は1,830億円(前期末比0.1%減)となりました。
当連結会計年度における純収益は、2,315億90百万円(前期比8.7%増)、事業利益は199億69百万円(前期比41.0%増)となりました。
(A) 取扱高
| (単位:百万円) | ||
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
| カードショッピング | 4,823,174 | 5,287,073 |
| カードキャッシング | 164,363 | 168,785 |
| 証書ローン | 3,633 | 3,044 |
| プロセシング・他社カード代行 | 2,736,568 | 2,893,873 |
| ペイメント関連 | 163,501 | 333,871 |
| ペイメント事業計 | 7,891,240 | 8,686,647 |
(注)上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
| カードショッピング | 取扱高は、当社が発行するクレジットカードによるカード会員のショッピング利用額であります。カードショッピングにより得られる主な手数料[主要な料率]は、カード会員がリボルビング払い等を利用した場合の会員(顧客)手数料[クレジット対象額に対して実質年率9.6%~15.0%]、加盟店より得られる加盟店手数料[クレジット対象額の平均料率1.3%]であります。 |
| カードキャッシング | 取扱高は、当社グループが発行するクレジットカード又はローン専用カードによるカード会員のキャッシング利用額であります。カードキャッシングにより得られる主な手数料[主要な料率]は、利息[融資額に対して実質年率2.8%~18.0%]であります。 |
| 証書ローン | 取扱高は、当社グループがカードキャッシング以外で直接会員又は顧客に金銭を貸付ける取引における融資元本の期中平均残高であります。主な手数料[主要な料率]は、利息[融資額に対して実質年率3.8%~17.4%]であります。 |
| プロセシング・ 他社カード代行 | 取扱高は、当社がプロセシング業務を受託している会社のカードによるショッピング利用額及び、当社ATM機の利用について提携している他社カードのカード会員のキャッシング利用額であります。手数料については提携会社より得られる代行手数料等であります。 |
(B) 純収益
| (単位:百万円) | ||
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
| カードショッピング | 132,081 | 143,024 |
| カードキャッシング | 26,106 | 24,741 |
| 証書ローン | 517 | 412 |
| プロセシング・他社カード代行 | 27,437 | 27,213 |
| 業務代行 | 5,061 | 5,306 |
| ペイメント関連 | 19,573 | 28,638 |
| 金融収益 | 987 | 876 |
| セグメント間の内部純収益又は振替高 | 1,383 | 1,377 |
| ペイメント事業計 | 213,148 | 231,590 |
(C) 会員数及び利用者数
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
| クレジットカード発行枚数(枚) | 25,401,592 | 25,034,225 |
| 利用者数 | ||
| カードショッピング(人) | 9,805,554 | 9,318,543 |
| カードキャッシング(人) | 569,326 | 557,981 |
| 証書ローン(人) | 9,980 | 9,188 |
| プロセシング・他社カード代行(件) | 39 | 32 |
| ペイメント関連(人) | 317,719 | 578,661 |
(注)1 クレジットカード発行枚数は自社カードと提携カードの発行枚数の合計であります。
2 利用者数は主として2022年3月及び2023年3月における顧客に対する請求件数であります。
<リース事業>事業者の設備投資計画に合わせ、OA通信機器や厨房機器などを中心に営業を推進しております。既存主力販売店の販売促進強化となる各種キャンペーン実施等に取り組んだ結果、当連結会計年度における取扱高は1,267億円(前期比12.1%増)、純収益は120億49百万円(前期比1.8%増)、事業利益は50億18百万円(前期比13.5%減)となりました。
また、2022年8月にサイクラーズ㈱と設立した合弁会社である㈱リ・セゾンでは、OA機器を中心としたリースアップ物件の引き揚げ、販売、マテリアルリサイクルを通じた再循環・再資源化を行っております。
さらに、2022年9月にリースの提携先である㈱No.1と設立した合弁会社である㈱セゾンビジネスサポートでは、中小企業の事業者が抱える経営課題の解決をサポートすることを目的に、ペイメント、ファイナンス領域における法人ソリューションに加え、情報セキュリティ、OA関連ソリューションの提供を開始しております。
(A) 取扱高
| (単位:百万円) | ||
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
| リース | 113,061 | 126,787 |
(注)上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
| リース | 当社が顧客に事務用機器等を賃貸するファイナンス・リース取引であり、取扱高の範囲はリース契約額であります。主な手数料[主要な料率]は、リース契約残高に含まれる利息[リース契約期間に応じてリース取得価額の1.4%~4.6%]であります。 |
(B) 純収益
| (単位:百万円) | ||
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
| リース | 11,835 | 12,048 |
| 金融収益 | 0 | - |
| セグメント間の内部純収益又は振替高 | 1 | 1 |
| リース事業計 | 11,837 | 12,049 |
(C) 利用者数
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
| リース(件) | 434,010 | 436,501 |
(注) 利用者数は主として連結会計年度末における残高保有件数であります。
<ファイナンス事業>信用保証事業、ファイナンス関連事業から構成されております。
信用保証事業では、2022年4月より開始した金融機関向け「住宅ローン保証」により、保証商品のラインナップを広げるとともに、地域金融機関等とのきめ細かな連携体制の構築に努めました。その結果、当連結会計年度における保証残高(金融保証負債控除前)は4,270億円(前期末比19.3%増)、提携先数は合計で402先(前期末差3先増)となりました。
ファイナンス関連事業では、「フラット35」及び「セゾンの資産形成ローン」については従来同様、良質な資産の積み上げに取り組みました。「フラット35」については、長期金利上昇に伴い固定金利型住宅ローン市場の融資実行金額が、前期比として21.0%減少する中、お客様のニーズにきめ細かにお応えし続けた結果、当連結会計年度の実行金額は1,761億円(前期比13.4%減)、サービシング債権残高等は1兆3,401億円(前期末比7.6%増)となりました。「セゾンの資産形成ローン」(投資用マンション購入ローン)については、今後の金利上昇局面を想定し、実行案件を可能な限り吟味した結果、当連結会計年度の実行金額は981億円(前期比12.5%減)、債権の一部売却により貸出残高は7,167億円(前期末比5.1%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるファイナンス事業の債権残高は1兆1,086億円(前期末比2.6%増)、当連結会計年度における純収益は507億54百万円(前期比7.7%増)、事業利益は220億56百万円(前期比11.5%増)となりました。
また、ファイナンス事業の多角化を目指し、2023年2月から提供を開始した「セゾンの資産形成ローン プレミア」や、2023年3月から提供を開始した「セゾンの不動産フリーローン」など、富裕層向けの新たな不動産ファイナンスサービスの開発をはじめとして、新規マーケットへの挑戦にも注力しております。
※固定金利型住宅ローン市場の動向については、独立行政法人住宅金融支援機構が開示している「[フラット35]の申請戸数等について」を参照しております。
(A) 取扱高
| (単位:百万円) | ||
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
| 信用保証 | 144,804 | 190,920 |
| ファイナンス関連 | 1,007,777 | 1,077,675 |
| ファイナンス事業計 | 1,152,581 | 1,268,596 |
(注) 上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
| 信用保証 | 提携金融機関が行っている融資に関して、当社グループが顧客の債務を保証する取引であり、取扱高の範囲は保証元本であります。主な手数料[主要な料率]は、保証残高に対して得られる保証料[平均保証料率6.0%]であります。 |
| ファイナンス関連 | 当社グループが直接顧客に金銭を貸付ける取引等であり、取扱高の範囲は融資元本の期中平均残高であります。主な手数料[主要な料率]は、不動産融資におきましては利息[融資額に対して実質年率1.5%~15.0%と諸手数料(融資額の3.0%以内)]であります。 |
(B) 純収益
| (単位:百万円) | ||
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
| 信用保証 | 16,647 | 17,250 |
| ファイナンス関連 | 30,496 | 33,504 |
| 金融収益 | 0 | - |
| セグメント間の内部純収益又は振替高 | - | - |
| ファイナンス事業計 | 47,144 | 50,754 |
(C) 利用者数
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
| 信用保証(件) | 257,522 | 246,775 |
| ファイナンス関連(件) | 86,771 | 82,982 |
(注)1 信用保証は連結会計年度末における残高保有件数であります。
2 ファイナンス関連は主として2022年3月及び2023年3月における顧客に対する請求件数であります。
<不動産関連事業>不動産事業、不動産賃貸事業等から構成されております。堅調な市況を背景に、実需向けの不動産を中心に需要が継続したことにより、当連結会計年度の純収益は241億77百万円(前期比6.5%増)、事業利益は125億95百万円(前期比2.0%増)となりました。
<エンタテインメント事業>アミューズメント事業等から構成されております。当連結会計年度の純収益については、店舗閉鎖の影響により62億14百万円(前期比3.0%減)となりました。事業利益については、イベントの復調によりチケット販売が好調に推移したことにより7億19百万円(前期比203.3%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動に使用したキャッシュ・フローは、1,300億92百万円の支出(前連結会計年度は704億41百万円の支出)となりました。
これは主に、税引前利益610億44百万円の収入がある一方で、営業債権及びその他の債権の純増額1,917億17百万円の支出によるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動に使用したキャッシュ・フローは、438億28百万円の支出(前連結会計年度は516億19百万円の支出)となりました。
これは主に、投資不動産の取得による231億31百万円の支出及び貸付けによる159億8百万円の支出によるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動により得られたキャッシュ・フローは、2,245億36百万円の収入(前連結会計年度は1,292億60百万円の収入)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による1,491億63百万円の支出がある一方で、長期借入れによる2,998億44百万円の収入及び債権流動化借入金(長期)による692億55百万円の収入によるものです。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して、507億円増加し、1,596億71百万円となりました。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針並びに見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の業績は「経営成績等の状況の概要」で述べたとおり、純収益は3,226億38百万円(前期比7.9%増)、事業利益は609億77百万円(前期比16.5%増)、税引前利益は610億44百万円(前期比22.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は435億99百万円(前期比23.2%増)となりました。
① 純収益
表1は、純収益の内訳を記載しております。当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの、ペイメント事業のショッピング取扱高やファイナンス事業の債権残高が堅調に推移したことに加え、海外におけるレンディング事業の貸付残高の拡大等により、純収益は3,226億38百万円(前期比7.9%増)となりました。
表1 連結損益計算書の主要項目
| 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| ペイメント事業収益 | 210,777 | 229,336 | 8.8 |
| リース事業収益 | 11,835 | 12,048 | 1.8 |
| ファイナンス事業収益 | 47,143 | 50,754 | 7.7 |
| 不動産関連事業利益 | 21,863 | 23,406 | 7.1 |
| エンタテインメント事業利益 | 6,407 | 6,214 | △3.0 |
| 金融収益 | 989 | 877 | △11.3 |
| 純収益合計 | 299,017 | 322,638 | 7.9 |
表2は、表1のペイメント事業収益の内訳であります。
表2 ペイメント事業収益の内訳
| 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| カードショッピング | 132,081 | 143,024 | 8.3 |
| うち加盟店手数料 | 74,002 | 83,331 | 12.6 |
| うち顧客手数料 | 48,761 | 49,749 | 2.0 |
| うち年会費等 | 9,318 | 9,943 | 6.7 |
| カードキャッシング | 26,106 | 24,741 | △5.2 |
| 証書ローン | 517 | 412 | △20.2 |
| プロセシング・他社カード代行 | 27,437 | 27,213 | △0.8 |
| 業務代行 | 5,061 | 5,306 | 4.8 |
| ペイメント関連 | 19,573 | 28,638 | 46.3 |
| ペイメント事業収益合計 | 210,777 | 229,336 | 8.8 |
② 販売費及び一般管理費・金融資産の減損
表3は、販売費及び一般管理費並びに金融資産の減損の内訳を記載したものであります。販売費及び一般管理費・金融資産の減損は、主に新型コロナウイルス感染症対策として実施された実質無利子・無担保融資の返済が開始されることによる資金繰りの悪化など、不確実性に対応するために将来を見据えて引当金を増額したことにより、2,639億34百万円(前期比6.8%増)となりました。
表3 販売費及び一般管理費・金融資産の減損の内訳
| 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 貸倒関連費用 | 38,225 | 34,611 | △9.5 |
| うち金融資産の減損(債権) | 20,532 | 29,378 | 43.1 |
| うち金融資産の減損(金融保証契約) | 4,043 | 5,233 | 29.4 |
| うち利息返還損失引当金繰入額 | 13,650 | - | - |
| 貸倒関連費用を除く販売費及び一般管理費 | 208,890 | 229,322 | 9.8 |
| うち広告宣伝費 | 23,539 | 28,619 | 21.6 |
| うちポイント引当金繰入額 | 16,909 | 20,365 | 20.4 |
| うち人件費(従業員給付費用) | 47,917 | 53,088 | 10.8 |
| うち支払手数料 | 64,056 | 68,243 | 6.5 |
| 販売費及び一般管理費・金融資産の減損合計 | 247,116 | 263,934 | 6.8 |
③ 金融費用
金融費用は、152億57百万円(前期比33.1%増)となりました。
④ 持分法による投資利益
持分法による投資利益は、59億82百万円(前期比30.4%増)となりました。
⑤ その他の収益
その他の収益は、投資有価証券評価益の増加などにより、125億90百万円(前期比101.1%増)となりました。
⑥ その他の費用
その他の費用は、10億17百万円(前期比24.6%減)となりました。
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は435億99百万円(前期比23.2%増)となりました。
(3) 割賦売掛金の状況及び債権リスクの状況
以下の分析におきましては、連結財務諸表の報告数値に基づく情報(以下「報告ベース」という。)に加え、「貸倒引当金」を直接控除する前の情報(以下「管理ベース」という。)を記載しております。なお、管理ベースの情報は、条件変更が行われた債権及び求償債権について、対象債権から貸倒引当金を控除する前の情報を記載しております。
また、文中で特に断りが無い限り、当該情報は管理ベースの情報であります。これは、事業運営に際して、特に事業の動向を把握する際、控除される債権も含め、一括して捉えることが不可欠であると考えているからであります。
表4は、割賦売掛金残高の内訳を記載したものであり、カッコ書きによって報告ベースの数値を表示しております。当連結会計年度末の割賦売掛金残高は、管理ベースでは2兆7,312億8百万円(前期比7.5%増)、報告ベースでは2兆6,548億52百万円(前期比7.1%増)となりました。
表4 割賦売掛金残高の内訳(管理ベース。ただし、カッコ内の数値は報告ベース。)
| 前連結会計年度 (2022年3月31日) | 当連結会計年度 (2023年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| ペイメント事業計 | 1,388,157 | 1,545,644 | 11.3 |
| (1,340,167) | (1,479,506) | (10.4) | |
| うちカードショッピング | 1,060,453 | 1,152,219 | 8.7 |
| (参考)リボルビング払い債権 | 383,312 | 409,073 | 6.7 |
| うちカードキャッシング | 183,250 | 183,068 | △0.1 |
| うち証書ローン | 4,711 | 3,827 | △18.8 |
| うちプロセシング・他社カード代行 | 101,252 | 106,248 | 4.9 |
| うちペイメント関連 | 38,489 | 100,280 | 160.5 |
| リース事業計 | 72,618 | 76,870 | 5.9 |
| (68,925) | (73,304) | (6.4) | |
| ファイナンス事業計 | 1,080,327 | 1,108,666 | 2.6 |
| (1,068,700) | (1,102,037) | (3.1) | |
| うち信用保証 | 1,367 | 1,452 | 6.2 |
| うちファイナンス関連 | 1,078,960 | 1,107,214 | 2.6 |
| 不動産関連事業計 | 28 | 26 | △8.4 |
| (5) | (3) | (△28.5) | |
| 割賦売掛金残高 | 2,541,132 | 2,731,208 | 7.5 |
| (2,477,798) | (2,654,852) | (7.1) |
表5は、営業債権に対する延滞及び引当状況を記載したものであります。
管理ベースの割賦売掛金残高、買取債権及びファイナンス・リース債権残高に偶発負債を加算した残高(以下「営業債権」という。)のうち、3ヶ月以上延滞債権残高は632億39百万円(前期比16.9%増)となりました。これに対する当連結会計年度末の貸倒引当金残高は、830億82百万円(前期比19.4%増)となりました。これらの結果、3ヶ月以上延滞債権残高に対する充足率は前期末の183.9%から190.5%に上昇いたしました。
表5 営業債権に対する延滞及び引当状況
| 前連結会計年度 (2022年3月31日) | 当連結会計年度 (2023年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 営業債権残高 ① | 3,318,712 | 3,673,836 | 10.7 |
| 3ヶ月以上延滞債権残高 ② | 54,086 | 63,239 | 16.9 |
| ②のうち担保相当額 ③ | 16,263 | 19,622 | 20.7 |
| 貸倒引当金残高 ④ | 69,562 | 83,082 | 19.4 |
| 3ヶ月以上延滞比率(=②÷①) | 1.6% | 1.7% | - |
| 3ヶ月以上延滞債権に対する充足率 (=④÷(②-③)) | 183.9% | 190.5% | - |
| (参考)担保相当額控除後3ヶ月 以上延滞比率(=(②-③)÷①) | 1.1% | 1.2% | - |
表6は、当社グループの貸倒引当金の動態を記載したものであります。
表6 貸倒引当金の動態
| 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 伸び率 (%) | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 期首貸倒引当金残高 | 71,539 | 71,428 | △0.2 |
| 増加 | 25,514 | 35,537 | 39.3 |
| 減少 | 25,625 | 21,926 | △14.4 |
| 期末貸倒引当金残高 | 71,428 | 85,040 | 19.1 |
| (参考)貸倒損失 | 0 | - | - |
(4) 資本の財源及び資金の流動性
① 調達政策
当社グループでは資金調達において安定性とコストを重視し、調達手法の多様化を図っております。主な調達方法では、銀行、系統金融機関、生命保険会社、損害保険会社との相対取引のほか、シンジケートローンやコミットメントラインの設定といった間接調達、また普通社債やコマーシャル・ペーパー(CP)の発行等の直接調達に取り組んでおります。当連結会計年度末の連結有利子負債(リース負債139億円を含む)は2兆8,051億円であり、借入金55.4%、社債18.9%、CP17.5%、営業債権の流動化等8.2%から構成されております。
間接調達については既存取引先とのリレーションを図る一方で、長期の安定的な取引が望める金融機関を対象に、新たな取引先を開拓し調達先の分散化を図るなど、リファイナンスリスクの軽減及びコスト削減に努めております。また、直接調達については普通社債やCP以外に、当社の信用状況に左右されない債権の流動化など資金調達手法の多様化により、流動性リスクの軽減やコスト削減を図っております。
当社では資本市場から円滑な資金調達を行うため、発行する債券について㈱格付投資情報センター(R&I)から国内無担保社債に「A+」、国内CPに「a-1」の格付けを取得しております。
② 流動性の確保
当社グループの保有する資産のうち68.1%がペイメント事業を中心とした割賦売掛金であり、その回転率も年間平均3回を上回り、高い流動性を維持しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5) 特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく営業貸付金の状況
「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社個別における営業貸付金の状況は以下のとおりです。
① 貸付金の種別残高内訳
| 2023年3月31日現在 | ||||||
| 貸付種別 | 件数 | 残高 | 平均約定金利 | |||
| 構成割合 | 構成割合 | |||||
| 消費者向 | 無担保 (住宅向を除く) | 件 | % | 百万円 | % | % |
| 602,223 | 90.35 | 172,667 | 11.44 | 14.61 | ||
| 有担保 (住宅向を除く) | 13 | 0.00 | 12 | 0.00 | 7.39 | |
| 住宅向 | 64,001 | 9.60 | 925,353 | 61.29 | 2.05 | |
| 計 | 666,237 | 99.95 | 1,098,034 | 72.73 | 4.02 | |
| 事業者向 | 計 | 343 | 0.05 | 411,781 | 27.27 | 1.51 |
| 合計 | 666,580 | 100.00 | 1,509,816 | 100.00 | 3.34 | |
(注)事業者向貸付残高には、関係会社向け貸付392,671百万円が含まれております。
② 資金調達内訳
| 2023年3月31日現在 | |||
| 借入先等 | 残高 | 平均調達金利 | |
| 金融機関等からの借入 | 百万円 | % | |
| 1,473,289 | 0.44 | ||
| 関係会社 | - | - | |
| その他 | 1,239,671 | 0.26 | |
| 社債・CP | 1,023,000 | 0.23 | |
| 合計 | 2,712,960 | 0.36 | |
| 自己資本 | 669,260 | - | |
| 資本金・出資額 | 75,929 | - | |
(注)当事業年度における貸付金譲渡金額は、80,045百万円であります。
③ 業種別貸付金残高内訳
| 2023年3月31日現在 | ||||
| 業種別 | 先数 | 残高 | ||
| 構成割合 | 構成割合 | |||
| 製造業 | 件 | % | 百万円 | % |
| 15 | 0.00 | 17 | 0.00 | |
| 建設業 | 28 | 0.00 | 39 | 0.01 |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 1 | 0.00 | 0 | 0.00 |
| 運輸・通信業 | 7 | 0.00 | 7 | 0.00 |
| 卸売・小売業、飲食店 | 41 | 0.01 | 103 | 0.01 |
| 金融・保険業 | 7 | 0.00 | 214,619 | 14.21 |
| 不動産業・物品賃貸業 | 32 | 0.01 | 195,363 | 12.94 |
| サービス業 | 16 | 0.00 | 662 | 0.04 |
| 個人 | 657,407 | 99.97 | 1,098,034 | 72.73 |
| その他 | 38 | 0.01 | 968 | 0.06 |
| 合計 | 657,592 | 100.00 | 1,509,816 | 100.00 |
④ 担保別貸付金残高内訳
| 2023年3月31日現在 | |||
| 受入担保の種類 | 残高 | 構成割合 | |
| 有価証券 | 百万円 | % | |
| 7 | 0.00 | ||
| うち株式 | 7 | 0.00 | |
| 債権 | - | - | |
| うち預金 | - | - | |
| 商品 | - | - | |
| 不動産 | 803,759 | 53.23 | |
| 財団 | - | - | |
| その他 | - | - | |
| 計 | 803,766 | 53.23 | |
| 保証 | 94,618 | 6.27 | |
| 無担保 | 611,431 | 40.50 | |
| 合計 | 1,509,816 | 100.00 | |
⑤ 期間別貸付金残高内訳
| 2023年3月31日現在 | ||||
| 期間別 | 件数 | 残高 | ||
| 構成割合 | 構成割合 | |||
| 1年以下 | 件 | % | 百万円 | % |
| 603,272 | 90.50 | 578,476 | 38.32 | |
| 1年超 5年以下 | 346 | 0.05 | 23,587 | 1.56 |
| 5年超 10年以下 | 216 | 0.03 | 539 | 0.04 |
| 10年超 15年以下 | 533 | 0.08 | 3,228 | 0.21 |
| 15年超 20年以下 | 1,046 | 0.16 | 8,469 | 0.56 |
| 20年超 25年以下 | 2,058 | 0.31 | 22,087 | 1.46 |
| 25年超 | 59,109 | 8.87 | 873,428 | 57.85 |
| 合計 | 666,580 | 100.00 | 1,509,816 | 100.00 |
| 1件当たりの平均約定期間 | 2.80年 | |||
(注)期間は約定期間によっております。