四半期報告書-第83期第3四半期(平成26年9月1日-平成26年11月30日)

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2015/01/13 15:05
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財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間(平成26年3月1日~平成26年11月30日)におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和の効果により企業収益の改善が図られ、輸出は横ばいとなっているものの、設備投資は増加傾向にあります。個人消費については、持ち直しの動きがみられるものの、このところ足踏みがみられ、雇用・所得環境については改善傾向が続いています。総じて、景気は、一部に弱さがみられるものの、緩やかな回復基調が続いています。しかしながら、円安進行による原材料費高騰や消費者マインドの低下、海外景気の下振れなど、景気を下押しするリスクもあり、先行きについては予断を許さない状況となっています。
百貨店業界におきましては、3月の売上高は消費税率引き上げ前の駆け込み需要により前年対比で大幅に増加いたしましたが、その反動により4月以降の売上高は前年対比で減少が続きました。その後、次第に影響は和らぎ、多くの地区で減少幅は縮小してきているものの、訪日外国人売上高の増収効果が大きい大都市の百貨店に比べ、地方・郊外の百貨店は厳しい状況が続いています。
このような状況の下、当社は今年度を「強固な企業体質を構築する年度」と位置づけ、2年目を迎える中期経営計画の数値目標を現在の営業状況を考慮した数値目標に修正するとともに、新たに策定した重要戦略である「売上高増加のための売場改善」、「収益力強化」、「外商機能の強化」の実行に取り組んでまいりました。
当第3四半期連結累計期間におきましては、3月は消費税率引き上げ前の駆け込み需要により、美術・宝飾品などの高額品、寝具・家電などの家庭用品が好調に推移し、大幅に売上高を伸ばし好調なスタートとなりました。4月以降は駆け込み需要の反動や、7月、8月の天候不順による影響で売上高は前年対比で減少が続きましたが、営業施策の積極的な展開や経費削減に努めたことにより、営業利益は黒字を確保することができました。
当第3四半期連結累計期間において実施した今年度の重要戦略に基づく施策といたしましては、利益率向上のため各店において自主編集売場で販売する商品の取扱いを増やすとともに、手数料収入の増加を図るため、外部との提携により外商担当者が取扱う商品・サービス拡充に努めました。また、5月から開始した通信販売など、株式会社エーエフシーとの提携による健康食品の販売施策が成果を挙げているほか、9月1日から、京浜急行電鉄株式会社が運営する「京急プレミアポイント」の加盟店に加わり、京浜急行沿線顧客の販促強化、新規顧客開拓を図るとともに、11月1日からは、横須賀店において、神奈川県内の百貨店としては初となる移動販売車による営業を開始するなど、より地域に密着した営業施策を展開いたしました。
一方、ローコストオペレーションを更に推進するため、引き続き、店舗の維持管理費用などの物件費や広告宣 伝費削減を中心とした経費削減に取り組むとともに、経営資源の集中を図るため、8月に非連結子会社である株式会社エフ・アンド・エス・ツーの全株式を売却し、グループの体質強化を図りました。
以上のような諸施策を積極的に展開したものの、商圏間や近隣商業施設との競争激化による売上高の減少が依然として続いており、経費削減に努めましたが、減収減益となりました。また横須賀店の収益力低下が長期化し、減損の兆候が認められたことから、精査の結果、固定資産の減損損失1,405百万円を計上するにいたりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の連結業績は、売上高は25,723百万円(前年同期比92.7%)、営業利益は321百万円(前年同期比75.2%)、経常利益は230百万円(前年同期比99.2%)、四半期純損失は1,228百万円(前年同期は185百万円の四半期純利益)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ724百万円増加し2,100百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,793百万円の収入(前年同期比307百万円の収入の増加)となりました。主な増加項目は、減損損失1,405百万円および減価償却費788百万円ならびに仕入債務の増加額594百万円等であり、主な減少項目は、税金等調整前四半期純損失1,233百万円および売上債権の増加額267百万円ならびにたな卸資産の増加額176百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、326百万円の支出(前年同期比86百万円の支出の減少)となりました。主な増加項目は、定期預金の払戻による収入170百万円等であり、主な減少項目は有形固定資産の取得による支出145百万円および長期前払費用の取得による支出250百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、742百万円の支出(前年同期比13百万円の支出の増加)となりました。主な減少項目は、長期借入金の返済による支出657百万円等であります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。