有価証券報告書-第93期(平成29年3月1日-平成30年2月28日)

【提出】
2018/05/24 16:15
【資料】
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【項目】
139項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
近年、人口動態の変化、さらにはITをはじめとする技術革新により、これまでの常識では考えられなかったスピードで、非常に大きな環境変化が生じています。また、「モノ」から「コト」への支出の変化や、健康・予防意識の高まり、さらなる低価格志向等、お客さまのニーズも変化しており、小売業を取り巻く環境は激変しています。
このような環境の中、当社グループは、“絶えず革新し続ける企業集団”として、将来起こりうる様々な変化を予測し、グローバルトップ企業に伍する売上規模と利益水準を実現するグループを目指してまいります。そのために、平成32年に向けて、それぞれの地域と事業においてNo.1企業へと革新を図るとともに、デジタル分野とアジア地域に資源を大幅に配分することで、持続的な成長と収益性の向上を実現してまいります。
(1) グループの持続的な成長
① グループ事業構造改革に向けた主要取り組み
当社グループは、食を取り巻く環境変化に対応し、お客さまのより豊かな生活を実現するため、健康志向や低価格志向の高まりに対応したプライベートブランドの強化や食のSPA化に取り組んでまいります。また、グループの中核であるSM事業とGMS事業の食品分野を再編・統合し、規模を確保することで、地域に密着し、より鮮度の高い商品の安定供給、地域食材の開発、物件開発、物流・プロセスセンターの整備等を推進し、圧倒的な差別化を図ってまいります。
また、現在グループ各社にある4,000億円規模のディスカウントストアの統合を進めます。
独自商品の開発や商品数の絞り込みや物流の効率化により、圧倒的な低価格を実現し、新たなディスカウントストアモデルを確立します。
GMS事業の食品については地域分社化、衣料や住居余暇、H&BC(ヘルス&ビューティーケア)については、商販一体型の専門会社として分社化を進め、それぞれの専門領域でNo.1を目指してまいります。食品については、地域毎の特色を活かし、強い食品売場を構築します。衣料については、成長が見込まれる分野に資源を集中させ、SPAを確立します。住居余暇については、イオンのホームファッションブランド「HOME COORDY」を中核とし、機能性やデザイン性に優れたプライベートブランドの開発を進めます。H&BCについては、当社グループの事業規模を活かし、独自商品の開発や共同商品調達を行い、サービスレベルと収益性の向上を図ります。加えて、食とH&BC、飲食を組み合わせた新しい食中心の3,000㎡規模の新業態を出店し、GMS事業の成長を実現してまいります。
Eコマース事業のさらなる強化のため、当社グループ企業をはじめ、テナント企業や地域の生産者や販売者が出品できるマーケットプレイスを構築し、地域の名産品やプライベートブランドをオンラインだけではなく店舗でも販売し、地域とともに成長できるモデルを目指します。また、お客さまの利便性向上のため、店舗での受け取りやレジレス化等店舗のデジタル化も推進します。ネットスーパーについては、専任の責任者を配置し、注文・配達時間の短縮、グループ全店舗での受け取り等、利便性のさらなる向上を図り、新たな事業モデルを確立してまいります。
② 事業基盤の刷新
前記の改革を実現するために、IT・物流等の事業基盤を刷新します。SM事業とGMS事業の食品分野を再編するにあたり、事業別に収益を最大化してきたIT・物流・サプライチェーンマネジメント基盤を地域単位で見直し、食のSPA化、よりフレッシュな商品の提供、Eコマースでリアル店舗とオンラインをシームレスにつなぐ体制を構築します。さらにはアジア域内でお客さまが求める商品を自在に、グローバルに供給できる体制を構築し、競争力をより一層高めます。
また、事業基盤の構築に加え、プライベートブランドの拡大、Eコマースや店舗のデジタル化等のデジタル分野において、3カ年で5,000億円の投資を行い、食品改革・デジタル改革の早期の完遂を目指します。
(2) 人材の活躍・ダイバーシティの推進
当社は、お客さまに対する価値創造を担う従業員を最大の経営資源と位置付け、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮し、多様な価値観を活かした革新ある経営を実践するため、グループをあげてダイバーシティ経営を推進しています。グループ内のベストプラクティスの共有や、組織の業績成果を出しつつ自身と部下のワークライフバランスを考える管理職の育成、事業所内保育施設の増設等に努めました。また、これまでの女性活躍推進に加え、障がい者や外国籍人材、LGBT(性的マイノリティ)に対象を拡大し、全従業員がダイバーシティの実態を「知る」、社内制度や働く環境が「変わる」、事業へと「拡げる」を目標とした3カ年の取り組みをスタートしました。なお、こうした取り組みの結果、平成30年3月には、経済産業省と東京証券取引所より、女性活躍推進に優れた上場企業として「なでしこ銘柄」に選定されました。
(3) 会社の支配に関する基本方針
① 基本方針の内容及びその実現に資する取り組みの概要
イオンは、お客さまへの貢献を永遠の使命とし最もお客さま志向に徹する企業集団であり、小売業と関連産業を通してお客さまのより豊かな生活に貢献すべく、事業を展開してまいりました。お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献するという不変の理念を堅持し、お客さま満足の実践と継続的な企業価値の向上に努めてきており、この理念がイオンの企業価値の根幹をなしています。また、イオンの企業価値は、継続的かつ長期的な企業成長や同士・朋友との協力・提携に加え、雇用の確保、生活文化の向上や環境保全・社会貢献など様々な価値を包含し形成されているものです。
これらの正しい商売の実践と社会的責任を全うするためには、長期的視野でイオンの理念を具現化していくことが必要であり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、上記のイオンの企業価値を維持、発展させていく者でなければならないと考えています。
② 不適切な支配の防止のための取り組みの概要
当社株式は、金融商品取引所(証券取引所)に上場され自由な売買が可能ですが、万一短期的な利益を追求するグループ等による買収が開始されて不公正な買収提案がなされると、株主の皆さまに結果として不利益を与えるおそれもあります。買収提案を受け入れるか否かは株主の皆さまの判断によるべきものですが、買収提案のあった際に、株主の皆さまが、十分かつ正確な情報と十分な時間のもとにご判断いただけるように十分な資料提供をするように所定の手順をふむことを求めるとともに、明らかに株主一般の利益を害すると判断される買収行為には対策を講じることができるように、「当社株式の大量取得行為に関わる対応方針(買収防衛策)継続の件」を平成30年5月23日開催の第93期定時株主総会に付議し、株主の皆さまのご承認をいただきました。
これは「事前警告型」買収防衛策であり、当社議決権の20%以上の株式取得を行おうとする者に対しては、大量株式取得者らの概要、取得対価の算定根拠、買取方法、買収資金源、買収後の経営方針等につき当社への十分な情報提供を行うことなどの買収ルールの遵守を要請します。
当社取締役会は、大量株式取得者が登場し次第、その事実を開示するとともに、外部の専門家1名以上と社外取締役から成る独立委員会を設置し、提供された情報(追加提供を求める場合にも意向表明書受領日から60日以内の日を最終回答期限とします)をもとに、同委員会に意見を求め、その意見を最大限尊重した上で、所定の評価期間(60日間または90日間)内に、当該買収提案に対する評価結果等を発表します。この取締役会及び独立委員会においては、判断の客観性をさらに高めるため、適宜他の専門家にも意見を求めることができます。また、上記ルールが守られない場合や、株式の高値買戻要求や高値売抜けが目的であると推測されるなど、株主の皆さまの利益が害されることが明らかである場合には、所定の評価期間の経過を待たずに、当社取締役会が新株発行、新株予約権発行などの対抗策をとり得ることとします。なお、大量株式取得者の権利行使が制限される行使条件差別型新株予約権を発行するときは、株主の皆さまにわずらわしい手続をしていただかなくてもいいように、会社による取得条項付とさせていただきます。また、対抗措置の内容・採否は、取締役としての善管注意義務に従い、原則として取締役会が決定・実施していきますが、例外的には、その内容・効果等に鑑みて株主の皆さまのご判断を仰ぐべきであるとして、当社株主総会にその採否をご決議いただくことがあります。
株主の皆さまには、手続の各段階において、適時に十分に情報開示し、ご判断に供していただけるようにしていきます。
なお、この買収防衛策の有効期間は平成33年5月に開催予定の定時株主総会の終結時までです。
③ 上記②の取り組みについての基本方針等との整合性に係る取締役会の判断
大量株式取得者に要請する各種資料は、大量株式取得者らの概要だけでなく、資金面の背景及び資金スキーム、株式取得方法の適法性に関する事項、買収後の経営計画等であり、これらの資料開示を通じて、イオンの理念(上記基本方針)に対する大量株式取得者の具体的な態度が明示されることになるとともに、何よりも、株主の皆さまの判断材料が充実したものになります。
従って、当社取締役会は、上記対応方針は、上記基本方針及び当社の株主の共同の利益に沿うものであり、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。

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