有価証券報告書-第69期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/25 15:32
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2024年12月10日に行われた株式会社犬の家との企業結合について、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定しております。この暫定的な会計処理の確定に伴い、当連結会計年度の連結財務諸表に含まれる比較情報において取得原価の当初配分額に重要な見直しが反映されております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、中核会社である株式会社バローの既存店売上高が前年同期比105.2%、客数も101.9%と好調に推移するなど、スーパーマーケット(SM)事業がグループ全体の収益を牽引した結果、営業収益は31期連続して増収となり、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも過去最高を更新しました。さらに、中期経営計画の最終年度となる2027年3月期の定量目標(営業収益9,100億円、営業利益272億円、経常利益300億円、親会社株主に帰属する当期純利益140億円)も1年前倒しで達成しました。
SM事業では、来店動機となる魅力ある商品・カテゴリーを持つ「デスティネーション・ストア」を目指す戦略の下、圧倒的な商品の専門性と品質で選ばれる店づくりを推進しました。「食べて美味しい価値ある食材をバローから食卓へ」をスローガンに強化してきた生鮮及び製造小売(PB(プライベート・ブランド)、惣菜、ベーカリー)が大きく集客の武器となり、好調な売上及び利益に繋がりました。また、昨年春からの精米不足に対しても、流通段階での改善に注力した結果、供給体制の維持ができました。特に関西エリアでは株式会社バローや株式会社ヤマタなどによるドミナントの深耕を図った結果、滋賀県を含むSMグループ計で52店舗、売上高は750億円へ拡大しました。
また、インフラ面でも各物流センターの機能整備を進め、ベーカリー生地工場やフルーツデザート工場等の設備投資を実施した結果、出店エリアと規模の拡大に対して品質向上とコスト抑制が両立できました。製造工場の投資では閉店店舗からの転換や、他社工場のM&Aなど、居抜き型の施設活用を積極的に進め、工場稼働の早期化を実現しました。
一方で、中部フーズ株式会社は、株式会社バローの売場から派生した惣菜・弁当の「デリカキッチン」やカレーパンの「ガラムとマサラ」といった専門店の多店舗展開を百貨店やショッピングモールなどで進めており、商品開発や売場提案のノウハウを蓄積しています。そうした取り組みがさらに株式会社バローの売場へ還元される好循環となっています。
こうした個店強化の取り組みに対して、関東エリア初出店の「SMバロー横浜下永谷店(神奈川県横浜市港南区)」が業界団体主催の「ストア・オブ・ザ・イヤー2026」の店舗部門で第1位を獲得するなど、複数の受賞も含め高い評価を得ています。
ドラッグストア事業では、調剤取扱店舗の拡大と地域医療インフラの機能強化に取り組んだ一方で、物販においては核カテゴリーを絞り込み、構造改革と改装を進めた結果、下期から収益が改善しました。
ホームセンター(HC)事業では、収益基盤の強化に向けた「MD(マーチャンダイジング)改革」としてPB売上構成比の引き上げと地域一番商品の育成を重点課題に位置付け、売上総利益率の改善を進めました。
その他事業では、主にクレジットカード事業において、SM事業を中心とした高い集客力を会員獲得活動に活かした結果、当期末現在の自社電子マネー「Lu Vit(ルビット)カード」会員は553万会員、アプリ登録会員は159万会員、「Lu Vitクレジットカード」のカード申込受付件数は37万口座となりました。また、ショッピング利用単価の上昇に加え、会員獲得コストの低減などを進めた結果、計画を上回る事業開始3年目で黒字化を達成しました。
なお、当連結会計年度の経営成績は次のとおりであります。
前連結会計年度
(自2024年4月1日 至2025年3月31日)
当連結会計年度
(自2025年4月1日 至2026年3月31日)
増減増減(率)
営業収益854,435百万円924,114百万円69,678百万円8.2%
営業利益23,173百万円27,580百万円4,407百万円19.0%
経常利益26,161百万円30,019百万円3,858百万円14.7%
親会社株主に帰属する
当期純利益
13,655百万円16,476百万円2,820百万円20.7%

(注)当連結会計年度において企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度に係る数値については暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。
また、当期末現在のグループ店舗数は1,535店舗となっております。
連結業績の分析
① 営業収益
株式会社バローの全店売上高が前年同期比10.2%増加したほか、当期に完全子会社化した株式会社ドミーの営業収益も一部加わるなど、SM事業がグループ売上高の伸長を牽引した結果、営業収益は31期連続増収の9,241億14百万円(前年同期比8.2%増)となりました。
② 営業利益
販売費及び一般管理費が2,461億98百万円と前年同期比9.1%増加したものの、売上総利益率が同0.6ポイント上昇するなど、営業総利益が同10.1%増の2,737億79百万円となった結果、営業利益は過去最高の275億80百万円(同19.0%増)、営業収益営業利益率は前年同期比で0.3ポイント改善し、3.0%となりました。
③ 経常利益
金利の上昇や有利子負債の増加などによって営業外費用が24億32百万円(前年同期比28.4%増)となったものの、経常利益は過去最高の300億19百万円(同14.7%増)、営業収益経常利益率は前年同期比で0.1ポイント改善し、3.2%となりました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益は前年同期比21.9%増加した一方で、特別損失は同1.7%増に抑制した結果、税金等調整前当期純利益は262億99百万円(同17.3%増)となりました。また、法人税等の合計は83億46百万円(同10.2%増)、非支配株主に帰属する当期純利益は14億76百万円(同24.7%増)を計上したものの、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高の164億76百万円(同20.7%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
セグメント別の経営成績
営業収益
前連結会計年度
(自2024年4月1日 至2025年3月31日)
当連結会計年度
(自2025年4月1日 至2026年3月31日)
増減増減(率)
スーパーマーケット事業483,357百万円540,761百万円57,404百万円11.9%
ドラッグストア事業177,344百万円184,459百万円7,115百万円4.0%
ホームセンター事業127,422百万円124,073百万円△3,349百万円△2.6%
ペットショップ事業30,490百万円35,504百万円5,013百万円16.4%
スポーツクラブ事業10,472百万円11,251百万円778百万円7.4%
流通関連事業21,221百万円22,475百万円1,253百万円5.9%
その他の事業4,126百万円5,589百万円1,463百万円35.5%
合計854,435百万円924,114百万円69,678百万円8.2%


営業利益又は営業損失
前連結会計年度
(自2024年4月1日 至2025年3月31日)
当連結会計年度
(自2025年4月1日 至2026年3月31日)
増減増減(率)
スーパーマーケット事業19,469百万円22,123百万円2,654百万円13.6%
ドラッグストア事業4,017百万円3,784百万円△232百万円△5.8%
ホームセンター事業3,564百万円4,771百万円1,206百万円33.9%
ペットショップ事業1,039百万円509百万円△529百万円△51.0%
スポーツクラブ事業△462百万円174百万円636百万円-
流通関連事業4,195百万円4,657百万円461百万円11.0%
その他の事業△795百万円182百万円978百万円-
セグメント間取引消去△4,926百万円△4,593百万円333百万円-
全社費用等(注)△2,928百万円△4,029百万円△1,101百万円-
合計23,173百万円27,580百万円4,407百万円19.0%

(注) 全社費用等は、主に関係会社からの配当収入及び報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
<スーパーマーケット(SM)事業>SM事業の営業収益は5,407億61百万円(前年同期比11.9%増)、営業利益は221億23百万円(同13.6%増)となりました。なお、当連結会計年度より、2025年11月19日付で完全子会社化した株式会社ドミー及びその子会社の業績の一部が加わっております。
同事業におきましては、株式会社バローが2025年4月に「SMバロー稲沢平和店」(愛知県稲沢市)、7月に「SMバロー香里園店」(大阪府寝屋川市)、9月に「SMバロー尼崎潮江店」(兵庫県尼崎市)、10月に「SMバロー東岸和田店」(大阪府岸和田市)、さらに11月には同社初の関東出店となる「SMバロー横浜下永谷店」など、8店舗を新設し、4店舗を閉鎖しました。また、株式会社公正屋は2026年1月にSMグループとして東京都内初となる「公正屋あきる野引田店」(東京都あきる野市)を新設しました。
これらの結果、当期末のSM店舗数は新設12店舗、閉鎖5店舗、新たに子会社化した株式会社ドミーの32店舗を加えてグループ合計364店舗となりました。
株式会社バローでは、グループの調達、製造、加工を活かした差別化戦略を進めました。鮮魚部門では、「頭から尻尾まで見せて販売する魚屋を目指す」方針の下、丸魚や魚惣菜、寿司等の販売に注力した一方、青果部門では、2025年11月に開設した「バローデザートセンター」により「八百屋の生フルーツデザート」の供給体制を強化し、導入店舗は当期末時点で90店舗へと展開し、同カテゴリーの売上伸長とオペレーション軽減による利益の底上げに対応できています。
さらに、ベーカリー部門では、2025年9月に中部フーズ株式会社の北欧倶楽部恵那工場が稼働を開始し、グループのベーカリー事業の成長拡大に向けて供給面を支えたほか、専門店ではカレーパンの「ガラムとマサラ」を関西エリア中心に9店舗新設するなど、カテゴリーの深掘りを進めました。
こうした成長投資を継続する一方で、株式会社タチヤや株式会社八百鮮の新設店が早期黒字化を実現するなど、投資効率の向上も進んでおります。
これらの結果、人件費や施設費を中心に販売費及び一般管理費は増加したものの、営業総利益の増加で吸収し、増収増益となりました。
<ドラッグストア事業>ドラッグストア事業の営業収益は1,844億59百万円(前年同期比4.0%増)、営業利益は37億84百万円(同5.8%減)となりました。
同事業におきましては、地域医療インフラとしての機能強化に向けた調剤薬局の併設推進により、調剤取扱店舗比率が40.0%(前期は37.9%)に達し、処方箋枚数の増加が寄与した結果、調剤部門の既存店売上高は前年同期比9.1%増加しました。物販部門においても、ヘルスケア・ビューティーなどが堅調に推移したほか、新設店の売上高も寄与し、同事業全体では増収となりました。
しかしながら、収益面では新規採用に伴う人件費や出店費用が先行し、減益となりました。そのため、2025年9月より組織について、本部のスリム化と、現場マネジメント層の充足を行い、MD改革や在庫マネジメント、食品ロス削減といった構造改革を進めています。下期は営業利益が前年同期比6.9%増と増益に転じるなど、回復傾向にあります。
また、個店強化を目的として、立地特性に応じた店舗フォーマットを設定し、これに基づく既存店の改装やカテゴリーの絞り込みを推進しました。さらに、介護事業へ本格参入し、「バロー介護支援センター茜部南店」(岐阜県岐阜市)や「バロー介護支援センター岡崎医療センター前店」(愛知県岡崎市)をV・drug店舗内に開設したほか、デイサービス事業所「バローデイサービス多治見笠原」(岐阜県多治見市)を新設するなど、薬局・ドラッグストアとの連携により在宅医療・介護を一体的に支援する体制の構築を進めております。
また公立東濃中部医療センターでは、病院施設内に売店及び食堂を開設するなど、グループ資源を総合的に活用した取り組みを進めています。
なお、当期末の店舗数は、新設38店舗、閉鎖5店舗及び子会社化による3店舗増により、合計571店舗(うち調剤取扱店舗228店舗)となりました。
<ホームセンター(HC)事業>HC事業の営業収益は1,240億73百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益は47億71百万円(同33.9%増)となりました。当連結会計年度に含まれるアレンザホールディングス株式会社及びその子会社の当該事業の業績は、2025年3月1日から2026年2月28日を対象としております。
同事業におきましては、株式会社ダイユーエイト、株式会社ホームセンターバロー及び株式会社タイムの3社合計の既存店ベースで、客単価は前年同期比2.8%増加したものの、継続的な節約志向や前年の防災関連特需の反動により客数が同5.2%減少した結果、既存店売上高は同2.5%減となりました。
商品別では、精米価格の高騰を背景に米の売上が伸長したほか、ダイユーエイトにおける「50周年大創業祭」の開催やEC部門での即日発送対応の拡大が寄与しました。タイムでは散水用品や自社生産植物「Time's Farm」が好調に推移し、ホームセンターバローでは契約農家と連携した種苗や、猛暑に伴う空調服等の暑さ対策商品が売上を下支えしました。また、中長期的な成長の柱として「介護」カテゴリー等の育成・売場改装を推進いたしました。
収益面におきましては、アレンザホールディングス主導によるグループ統一商談の継続や仕入条件の見直し、並びにPB商品の売上比率引き上げに取り組んだ結果、売上総利益率が同2ポイント増の32.8%へ改善いたしました。加えて、週次単位での徹底した在庫マネジメントによるロス低減、紙媒体広告からデジタル販促へのシフト、並びに作業計画に基づいた人員配置の最適化による人時生産性の向上に努めた結果、販売費及び一般管理費の増加を抑制し、大幅な増益となりました。
なお、当期末の店舗数は、新設2店舗、閉鎖4店舗により、グループ合計で163店舗となりました。
<ペットショップ事業>ペットショップ事業の営業収益は355億4百万円(前年同期比16.4%増)、営業利益は5億9百万円(同51.0%減)となりました。当連結会計年度に含まれるアレンザホールディングス株式会社及びその子会社の当該事業の業績は、2025年3月1日から2026年2月28日を対象としております。
同事業におきましては、株式会社アミーゴの既存店客数が前年同期比2.0%減、客単価は同0.6%減となり、既存店売上高は同2.6%減少したものの、2024年12月に子会社化した株式会社犬の家の業績が通期で寄与したことに加え、生体価格の下落傾向が続く中、積極的な販売による頭数の増加や生体販売時の付帯サービス強化などに取り組んだ結果、増収となりました。
商品別では、犬・猫フード部門においてプレミアムフードやおやつの売上が堅調に推移したものの、特別療法食の取扱高減少が響き、部門全体では減収となりました。また、サービス部門では、メニューを拡充したトリミングやドッグトレーニングに加え、プレミアムスパコース等の付加価値サービスが引き続き好調に推移いたしました。社内でもトリミングコンテストなどを開催し、人材育成を継続して強化しております。
収益面では、2024年9月のペットショップ事業3社の統合に伴う商品調達の共通化や原価低減等のシナジー効果が発現し、売上総利益率は改善しました。しかしながら、新規出店に伴う初期費用の発生やキャッシュレス決済手数料の増加に加え、深刻化する人手不足への対応で人件費が上昇した結果、減益となりました。
なお、当期末の店舗数は、株式会社アミーゴが10店舗を新設し、2店舗を閉鎖して133店舗となり、株式会社犬の家が7店舗を新設、1店舗を閉鎖したため64店舗となった結果、グループ合計197店舗となりました。
<スポーツクラブ事業>スポーツクラブ事業の営業収益は112億51百万円(前年同期比7.4%増)、営業利益は1億74百万円(前年同期4億62百万円の営業損失)となりました。
同事業におきましては、前年度に実施した会費改定の効果に加え、既存施設を活かしたスクール部門の強化が収益改善を後押ししました。主力のスイミングスクールでは、AI技術を活用したスマートスイミングレッスンの導入店舗拡大により指導品質の向上を進めるとともに、短期教室の開催や土日の開講枠拡充等を通じて地域の子供向けスクール需要を着実に取り込みました。その結果、水泳教室参加者数は前年度の約4,500名から約6,500名へ増加し、今後10,000名を目標として取り組んでまいります。
また、小学校のプール老朽化や教職員の負担軽減といったニーズに対し、水泳授業の受託実績は8自治体・11校(前年度は7校)まで拡大し、公共運動施設の指定管理業務を新たに受託するなど、自治体との連携強化が安定的な収益源の確保と新規会員の獲得導線となっております。
さらに、不採算店舗の閉店による固定費の圧縮を進めるとともに、完全子会社化した株式会社アーデル・フィットネス・リゾート及び株式会社ウィングとの現場交流を通じ、スイミングスクールの運営ノウハウを既存店へ水平展開したことも収益改善に繋がり、結果、6期ぶりに営業黒字を確保しました。
なお、当期末の店舗数は、アクトスWill_Gの17店舗閉鎖及び子会社化した株式会社ウィングの1店舗を加え、グループ合計156店舗(うちフランチャイズ33店舗)となりました。
<流通関連事業>流通関連事業の営業収益は224億75百万円(前年同期比5.9%増)、営業利益は46億57百万円(同11.0%増)となりました。
同事業におきましては、物流機能を担う中部興産株式会社が、SM事業の新設店舗や好調な既存店売上を背景に、物流センターにおける集荷・仕分けにかかる収益が引き続き拡大した一方で、枚方物流センター及び名古屋みなとドライ物流センターの稼働に伴い賃借料や減価償却費が増加したものの、配送ルートの再設計や作業段取りの見直しによる人件費及び販売費等のコスト抑制に努めました。
また、外販拡大の一環として、コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社及び株式会社スギ薬局との間で、各務原フロントセンターを拠点とした共同配送スキームを構築するなど、メーカー・卸・同業他社との東海地方における物流網の高度化・効率化を進めました。
一方、資材・消耗品等の販売を行う中部流通株式会社では、調達機能や外販機能の強化を通じて消耗品の供給拡大などにより利益率が改善しました。アレンザホールディングスを含めたグループ横断的な調達連携や、高利益率商品の販売強化も進み、収益性が向上しております。結果、事業全体で増収増益となりました。
<その他の事業>その他の事業の営業収益は55億89百万円(前年同期比35.5%増)、営業利益は1億82百万円(前年同期7億95百万円の営業損失)となりました。同事業には、不動産賃貸業、クレジットカード事業、衣料品等の販売業などが含まれております。
クレジットカード事業におきましては、これまで蓄積した運営ノウハウを活かし、会員獲得効率の向上と利用単価の引き上げに注力したほか、既存会員向けの外部提携キャンペーンの実施やショッピング利用の拡大に伴い加盟店手数料収入が増加した一方、会員獲得コストの管理徹底や入会インセンティブの最適化など販売費の抑制に努めました。また、関東エリア初の「SMバロー横浜下永谷店」の新設に合わせ、WEBと店頭を連動させた事前募集を新たに実施するなど、新規エリアや改装店舗を中心とした積極的な会員募集活動により、当期末現在の「Lu Vitクレジットカード」のカード申込受付件数は37万口座に達しました。これらの結果、計画を上回る事業開始3年目で営業黒字を達成しました。
当連結会計年度末における総資産、負債及び純資産の残高、前期末対比の増減額及び増減要因は次のとおりであります。
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
増減
総資産460,843百万円514,858百万円54,015百万円
負債272,523百万円311,546百万円39,023百万円
純資産188,320百万円203,311百万円14,991百万円

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ540億15百万円増加し、5,148億58百万円となりました。これは主に、現金及び預金103億51百万円、受取手形、売掛金及び契約資産60億26百万円、有形固定資産226億30百万円がそれぞれ増加したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ390億23百万円増加し、3,115億46百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金77億76百万円、短期及び長期借入金113億86百万円、社債100億88百万円がそれぞれ増加したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ149億91百万円増加し、2,033億11百万円となりました。なお、非支配株主持分及び新株予約権を除く純資産は1,852億28百万円となり、自己資本比率は36.0%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ97億40百万円増加し、317億39百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、501億83百万円(前年同期377億71百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益262億99百万円及び資金支出を伴わない減価償却費260億94百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、449億68百万円(前年同期398億92百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出395億9百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出33億1百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、45億88百万円(前年同期46億91百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の純増加額54億19百万円によるものであります。
③ 販売及び仕入の実績
a. 販売実績
セグメント別営業収益
セグメントの名称営業収益(百万円)前年同期比(%)
スーパーマーケット(SM)事業540,76111.9
ドラッグストア事業184,4594.0
ホームセンター(HC)事業124,073△2.6
ペットショップ事業35,50416.4
スポーツクラブ事業11,2517.4
流通関連事業22,4755.9
その他の事業5,58935.5
合計924,1148.2

(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。
b. 商品仕入実績
セグメント別商品仕入
セグメントの名称仕入高(百万円)前年同期比(%)
スーパーマーケット(SM)事業322,23512.5
ドラッグストア事業125,9873.2
ホームセンター(HC)事業81,612△5.9
ペットショップ事業16,9957.7
スポーツクラブ事業1,2849.0
流通関連事業10,554△16.0
その他の事業613△29.6
合計559,2846.4

(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、営業収益9,241億14百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益275億80百万円(前年同期比19.0%増)、経常利益300億19百万円(前年同期比14.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益164億76百万円(前年同期比20.7%増)となりました。営業収益は31期連続増収で過去最高となりました。営業利益以下の各段階利益も増益となり、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高となりました。
経営成績に対するセグメント別の影響を測るために、前連結会計年度の営業収益と比較をした場合、増収分(696億78百万円)に対する主要セグメントの内訳は、SM事業574億4百万円、ドラッグストア事業71億15百万円及びペットショップ事業50億13百万円の増収、HC事業33億49百万円の減収となりました。SM事業では、中核の株式会社バローにおいて、生鮮及び製造小売(PB、惣菜、ベーカリー)の商品力強化により既存店売上高が前年同期比5.2%伸長したほか、新規出店、株式会社ドミー及びその子会社の業績寄与、グループの調達・製造・加工機能を活かした差別化戦略が奏功し、大幅な増収となりました。ドラッグストア事業では、調剤取扱店舗の拡大により調剤部門の既存店売上高が前年同期比9.1%増加したほか、物販部門のヘルスケア・ビューティーなどが堅調に推移し、新設店の売上高も寄与した結果、増収となりました。HC事業では、客単価は前年同期比2.8%増加したものの、継続的な節約志向や前年の防災関連特需の反動により客数が同5.2%減少し、既存店売上高は同2.5%減となった結果、事業全体では減収となりました。また、ペットショップ事業では、株式会社アミーゴの既存店売上高は前年同期比2.6%減少したものの、株式会社犬の家の業績が通期で寄与したことや、生体販売時の付帯サービス強化、トリミング等のサービス部門拡充により、増収となりました。
同様に、前連結会計年度の営業利益と比較をした場合、増益分(44億7百万円)に対する主要セグメントの内訳は、SM事業26億54百万円及びHC事業12億6百万円の増益、ドラッグストア事業2億32百万円の減益となりました。SM事業では、生鮮及び製造小売の強化や既存店売上高の伸長等により営業総利益が増加し、人件費や施設費の増加を吸収して増益となりました。HC事業では、仕入条件の見直しやPB商品の売上比率引き上げによる売上総利益率の改善に加え、在庫ロス低減や人時生産性の向上により、大幅な増益となりました。ドラッグストア事業では、売上は堅調に推移したものの、人件費や出店費用が先行し減益となりましたが、構造改革の進展により下期以降は回復傾向にあります。ペットショップ事業では、売上総利益率は改善したものの、新規出店費用や決済手数料、人件費の増加により減益となりました。なお、スポーツクラブ事業は6期ぶりに営業黒字を確保し、流通関連事業は増収増益、その他の事業ではクレジットカード事業が事業開始3年目で営業黒字を達成しました。
財政状態につきましては、総資産が前連結会計年度末に比べ540億15百万円増加し、5,148億58百万円となりました。負債の部において、有利子負債は、前連結会計年度末に比べ193億70百万円増加し、1,479億40百万円となりました。また、純資産の部において、非支配株主持分及び新株予約権を除く純資産は1,852億28百万円となり、自己資本比率は36.0%となっております。これらの結果、デット・エクイティ・レシオは0.7倍となりました。
経営効率につきましては、営業収益経常利益率が前期の3.1%から3.2%へ改善したことによりROAが前期の5.8%から6.2%へ上昇しました。また、親会社株主に帰属する当期純利益の増加により、営業収益親会社株主に帰属する当期純利益率が前期の1.6%から1.8%へ上昇したことにより、ROEが前期の8.1%から9.2%へ上昇しております。なお当社グループは、資本コストをより意識した経営へ移行するため、経営効率指標として投下資本利益率(ROIC)を採用しておりますが、ROICも前期の5.0%から5.6%へ上昇しております。引き続き本業利益の拡大と店舗に係る固定資産の減損損失縮小の双方が課題と考えております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりで、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は317億39百万円となりました。
キャッシュ・フローの創出及び資金使途について、2025年3月期から2027年3月期を対象とした中期3ヵ年経営計画期間(3ヵ年累計)の計画は、営業活動によるキャッシュ・フローの創出は約1,200億円、M&Aを除く設備投資額は約1,000億円、資金使途は新店投資35%、改装投資30%、物流関連投資15%、食品製造関連投資10%、DXを含むIT投資10%の構成を計画しております。また、株主還元については、連結配当性向30%を目処に累進配当を継続し、株主資本配当率(DOE)2%を下限として安定的な株主還元を目指します。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは501億83百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは449億68百万円の支出となり、フリー・キャッシュ・フローは52億15百万円の増加となりました。設備投資額は前期を上回る405億77百万円となり、資金使途における支払ベースの構成比においては株式会社バローの新規出店が増加したことから、新規投資の構成比が約51%となり既存店投資の構成比約44%を上回りました。
なお、当社グループの主な資金需要は、事業活動に必要な運転資金(商品仕入に伴う決済資金、販売費及び一般管理費等の営業費用)及び設備投資(新店投資、既存店の改装費用等)であり、営業活動によるキャッシュ・フローを財源とすることを基本とし、必要に応じて銀行借入や社債等による資金調達を行うこととしております。
当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、グループ内資金の活用を基本として、子会社の資金を含め一元管理を行い、当社グループ内の資金需要に備えるとともに、資金の短期流動性を確保するため、取引金融機関と総額808億円の当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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