有価証券報告書-第44期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/29 13:27
【資料】
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【項目】
112項目
業績等の概要
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、不安定な海外政治情勢などにより先行き不透明感が残るものの、企業収益の回復や雇用環境の改善などにより緩やかな回復基調が続いてまいりました。
衣料品小売業界におきましては、衣料品に対する消費者の節約志向が続いておりますが、気温の影響などを受けつつ堅調に推移するなど、回復の兆しも見られました。
このような環境の下、当社グループにおきましては「健康」をキーワードに事業を展開するなどの差別化戦略がお客様の支持を得たこともあり、「客数」が好調に推移いたしました。
商品面では、前期に続き「ストレス対策スーツ」やファイテン株式会社と共同開発した「ファイテンシリーズ」、着るだけでカロリー消費をサポートする「スラテクノシリーズ」などの「健康」をキーワードにした機能性商品がお客様からご好評をいただき、売上に貢献いたしました。また、当社のワイシャツ部門における最大のヒット商品である完全ノーアイロンの「アイシャツ」の累計販売着数が275万枚を突破するなど、お客様の声を反映した商品の販売も好調な結果となりました。
一方で、商品面だけでなく、地域の健康ステーションをコンセプトに既存店をリニューアルするなど、お客様の健康推進を目指した取り組みに加え、「ノー残業手当制度」を導入するなど社員の健康推進を目指した取り組みも実施してまいりました。
店舗数に関しましては、グループ全体で49店舗を新規出店した一方で、契約満了などにより25店舗を閉店した結果、当連結会計年度末の総店舗数は530店舗となりました。
なお当社グループは衣料品販売事業以外に、広告代理業等を営んでおりますが、重要性が乏しいため記載を省略しております。
また、ビッグサイズの衣料品等を取り扱う「フォーエル事業」の市場シェア拡大と加速するEC化の流れに対応するため、株式会社マンチェス及び株式会社ミッド・インターナショナルの全株式を取得し、連結子会社といたしました。
これらの結果、当連結会計年度におきましては、売上高570億7千1百万円(前年同期比2.0%増)と増収となり、三期連続増収の結果となりました。利益面では、主力事業は好調に推移したものの、新規連結に伴う株式取得関連費用や子会社での先行投資などにより、営業利益24億1千3百万円(前年同期比12.5%減)、経常利益27億4千4百万円(前年同期比9.4%減)となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は13億2千万円(前年同期比3.6%増)となり、三期連続最終利益増益の結果となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ6億4千7百万円増加し、75億5千7百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は17億1千5百万円(前年同期比27.4%減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益を22億4千5百万円計上したこと、減価償却費の計上が15億4千8百万円あった一方で、法人税等の支払額が22億7千6百万円あったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は22億2千3百万円(前年同期比3.6%減)となりました。これは主に新規出店・既存店の改装等による有形固定資産の取得及び差入保証金の差入による支出が11億8千1百万円あった事に加え、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が11億2千9百万円あったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は11億5千6百万円(前年同期は22億5千5百万円の使用)となりました。これは主に短期借入金の純増加額が16億8千万円あったことに加え長期借入による収入が16億5千万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が15億4百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出が2億4千9百万円、配当金の支払額が3億2千5百万円あったことなどによるものであります。
③販売及び仕入の実績
a.販売実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
重衣料26,184,85399.1
[スーツ・礼服・コート]
中衣料5,266,93898.9
[ジャケット・スラックス]
軽衣料24,604,269106.0
[ワイシャツ・ネクタイ・カジュアル・小物・その他]
補修加工賃収入1,015,688101.6
衣料品販売事業(千円)57,071,749102.0
合計(千円)57,071,749102.0

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
重衣料9,236,43495.1
[スーツ・礼服・コート]
中衣料2,308,32196.0
[ジャケット・スラックス]
軽衣料10,958,94497.8
[ワイシャツ・ネクタイ・カジュアル・小物・その他]
衣料品販売事業(千円)22,503,70096.5
合計(千円)22,503,70096.5

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与えております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表において採用する会計方針は、第5(経理の状況)の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、貸倒引当金の設定、ポイント引当金の設定については、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、差別化戦略の取り組みや着実な新規出店により、売上高570億7千1百万円(前年同期比2.0%増)となりました。
営業利益・経常利益につきましては、広告宣伝や出店の効率化などで主力事業は好調に推移したものの、新規連結に伴う株式取得関連費用や子会社での先行投資などにより、営業利益24億1千3百万円(前年同期比12.5%減)、経常利益27億4千4百万円(前年同期比9.4%減)となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は13億2千万円(前年同期比3.6%増)となり、三期連続最終利益増益の結果となりました。
当連結会計年度末の資産につきましては、商品が4億8千4百万円減少した一方で、未収還付法人税等が増加したことなどにより流動資産が21億6千6百万円増加いたしました。一方で、株式取得に伴いのれんなどの無形固定資産が増加しましたが、新店の効率的な出店により有形固定資産が12億3千7百万円減少したことなどで固定資産が4億3百万円減少いたしました。その結果、総資産は前連結会計年度末に比べ17億6千2百万円増加し、618億6千8百万円となりました。
負債につきましては、株式取得などで借入金が20億1千7百万円増加した一方で、リース債務の減少が2億5千8百万円あったことなどの理由により、前連結会計年度末に比べ7億6千2百万円増加し、246億3千万円となりました。
純資産につきましては、3億2千5百万円の期末配当を実施いたしましたが、親会社株主に帰属する当期純利益が13億2千万円あったことなどにより利益剰余金が増加し、372億3千7百万円となりました。