四半期報告書-第38期第3四半期(平成28年9月1日-平成28年11月30日)

【提出】
2017/01/06 10:31
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【項目】
33項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、2016年7-9月期の実質GDP成長率がプラス0.3%(年率換算1.3%)となり、3四半期連続のプラス成長となりました。低金利を背景とした住宅投資及び家計支出が牽引しており、個人消費は総じて底堅い動きとなっております。
また、世界経済は、米国の2016年7-9月期の実質GDPが、前期比年率プラス3.2%となり、2014年7-9月期実績のプラス5.0%以来となる高い水準の伸びとなりました。ユーロ圏でも経済は緩やかな回復基調が続いており、ユーロ圏の2016年7-9月期の実質GDP成長率は前期比プラス0.3%となり、2016年4-6月と同水準の成長ペースを維持いたしました。ポンド安及びユーロ安に伴う輸出改善が底支えしており、懸念された英国のEU離脱選択の影響は限定的と見られております。また、中国における2016年7-9月期の実質GDP成長率は、前年同期比プラス6.7%となり、2016年度の目標である「プラス6.5%~7.0%」の範囲内ではありますが、3四半期連続で横ばいとなりました。
このような状況の中、当社グループは“「感じ良いくらし」を実現する企業”として、『ムダをなくす取組み(廃棄物削減)』『天然資源の保全』『安心・安全への配慮』『絆を大切にする活動』『温暖化への配慮』といったテーマを軸に、より良い商品の開発、店舗数の拡大に努めてまいりました。
当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は、次のとおりであります。
営業収益 2,470億27百万円(前年同期比 8.9%増)
売上高 2,465億円 (前年同期比 8.8%増)
営業利益 296億51百万円(前年同期比 14.5%増)
経常利益 291億11百万円(前年同期比 12.1%増)
親会社株主に帰属する四半期純利益 199億96百万円(前年同期比 16.7%増)
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
① 国内事業
国内事業の当第3四半期連結累計期間の営業収益は1,644億96百万円(前年同期比9.6%増)、セグメント利益は186億77百万円(同27.7%増)となりました。
同連結会計期間末の無印良品店舗数は、423店舗(前年同期差5店舗増)、うち直営店328店舗(同17店舗増)、ライセンスドストア67店舗(同2店舗増)、西友28店舗(同14店舗減)となりました。
衣服・雑貨では「ウールシルク」「オーガニックコットンフランネル」シリーズのニットやシャツが好調に推移いたしました。また、「脇に縫い目のない」シリーズのパジャマが高い支持を受け、主力商品に育ってまいりました。
生活雑貨ではスキンケア及びアロマ関連商材が継続的に伸長いたしております。また、前年同期に生産ラインを増設したことにより大きく伸長した「体にフィットするソファ」が、アイテム数を拡大したことも寄与し前年と同等の売上を続けております。
食品ではテレビの情報番組等で取り上げられた「不揃いチョコがけいちご」シリーズに宇治抹茶味を増やしたことで大きく伸長いたしました。
② 東アジア地域事業
東アジア地域事業の当第3四半期連結累計期間の営業収益は632億17百万円(同7.6%増)、セグメント利益は115億95百万円(同0.4%減)となりました。
同連結会計期間末の無印良品店舗数は、260店舗(前年同期差53店舗増)となりました。中国をはじめ各国で計画通りの多店舗出店が進みました。
当第3四半期会計期間においては、急激な為替変動により一時的に売上高営業利益率が悪化いたしました。しかしながら、中国における商業施設の増加及びネットストア市場の伸長に伴い、実店舗の競争環境が激化する中、生活雑貨関連商材の競合店は少ないため、周囲の過度な価格競争に巻き込まれることなく、安定した価格政策による営業を行うことができております。
③ 欧米地域事業
欧米地域事業の当第3四半期連結累計期間の営業収益は121億40百万円(同2.9%増)、セグメント損失は11億47百万円(前年同期は5億78百万円の損失)となりました。
同連結会計期間末の無印良品店舗数は、70店舗(前年同期も70店舗)となりました。
欧州各国における改装に伴う閉店期間の一時費用、及び欧州物流拠点の移設に伴う一時費用により、赤字が継続いたしました。一方で、各国の1番店及び2番店の改装後の実績はそれぞれ好調に推移いたしており、次年度に向けて期待が持てます。
また、米国では、2015年11月にオープンした「MUJI Fifth Avenue」を起点とした情報発信が効果を上げて全体の売上を底支えいたしております。なかでも2016年3月に開催した東京都及び東京都観光財団との共同プロジェクト「MUJI 10,000 shapes of TOKYO」は大きな話題を呼びました。
④ 西南アジア・オセアニア地域事業
西南アジア・オセアニア地域事業の当第3四半期連結累計期間の営業収益は71億72百万円(同17.1%増)、セグメント利益は1億4百万円(同277.8%増)となりました。
同連結会計期間末の無印良品店舗数は、54店舗(前年同期差11店舗増)となりました。
各国の新店及び改装店が継続的に好調を維持いたしており、成長率及び収益率が安定してまいりました。また新規国のインドにおける2店舗の出店も計画以上の実績を上げており、今後の展開に期待が持てます。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は9億29百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当第3四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通しについて、重要な変更はありません。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第3四半期連結会計期間末における当社グループの総資産は、2,006億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億28百万円減少いたしました。これは主に、商品の増加89億42百万円、未収入金の増加35億52百万円、受取手形及び売掛金の増加31億20百万円、現金及び預金の減少163億77百万円によるものです。
負債は560億32百万円となり、17億13百万円減少いたしました。これは主に、買掛金の増加25億77百万円、短期借入金の増加35億97百万円、1年内返済予定の長期借入金及び長期借入金の減少67億59百万円によるものです。
純資産は1,446億58百万円となり、14億85百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金の増加127億31百万円、為替換算調整勘定の減少85億36百万円、自己株式の増加43億4百万円、その他有価証券評価差額金の増加18億67百万円によるものです。
この結果、連結ベースの自己資本比率は、前連結会計年度末の69.4%から70.3%となりました。