有価証券報告書-第30期(平成31年3月1日-令和2年2月29日)
(1)経営成績等の状況の概要
当会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績等の状況
当事業年度(2019年3月1日~2020年2月29日)における我が国の経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復基調にありました。
一方で中・低価格帯のカジュアルウェア市場におきましては、消費税率引き上げによる消費者マインドへの影響などにより、消費者の生活防衛意識は依然として高く、経営環境は厳しい状況で推移しております。
かかる状況におきまして、当社は、「多くのお客様に信頼され、魅力あるお店」作りをスローガンに、企業風土・企業文化の再構築、商品改革、店舗運営改革、店舗開発の方向転換の4つの改革に取り組んでまいりました。商品改革については、低価格商品に偏りすぎないよう、クオリティを向上させ、ターゲット・グレード・テイストの統一を図るべく、取扱カテゴリの見直し、品目数の絞込みを行っております。店舗運営改革においては、お客様と向き合うために、店舗作業の削減と効率化を図るとともに、安売りに頼ることなく、お客様に商品の魅力・価値をしっかり伝える取り組みを行っております。店舗開発の方向転換については、これまでの売場坪数が300坪を超える大型店舗の出店を見直し、売場坪数が100坪前後の新業態「NAVY®」を10月にスタートしました。「NAVY®」は当社の登録商標ブランド名であり、プライベートブランドである「NAVY®」の厳選したアイテムに加え、コーディネートの幅を広げるナショナルブランドアイテムを揃えたショップです。また、既存店舗の店内の視認性及び回遊性の改善、提案力の向上を目的に、什器の見直しとともにレイアウトの変更を実施しました。さらに、既存大型店舗の新たなマーチャンダイジングとして、50坪前後のアウトドア・アスレジャー売場を店内に新設し、新たなお客様の開拓を図りました。
当事業年度における売上概況としては、創業30周年企画、モバイル会員様向け特典等により集客を図りましたが、7月の低気温及び長梅雨による季節商品販売の下振れ、台風被害による一部の店舗の休業のほか、記録的な暖冬により年間の最大商戦である年末年始商戦が盛り上りに欠けるなど、天候要因が販売に大きく影響しました。また、取扱商品の見直しを進めてきたことにより点単価は改善傾向にあるものの、滞留在庫の処分に加え、季節商品の立ち上がりの遅れによる値引きにより客単価が低下しました。
これらにより、既存店売上高は、前年同期比4.0%減、既存店客数は0.9%増、既存店客単価は3.1%減となりました。
また、当事業年度末の店舗数は、11店舗の出店、38店舗の閉鎖により、371店舗(前年同期比27店舗減)となりました。
利益面につきましては、商品改革に伴い、滞留在庫の早期処分に加え、新たな滞留在庫を残さないよう適切な値下げにより積極的な売り切りを進めた結果、売上総利益率は前年を下回りました。
経費面におきましては、店舗数の減少に加え、販売費を中心にコントロールしたことにより、販売費及び一般管理費は前年同期比9.4%減となりました。
以上の結果、当事業年度における売上高は25,610百万円(前年同期比8.6%減)となりました。また、営業損失は1,357百万円(前年同期は営業損失1,238百万円)、経常損失は1,338百万円(前年同期は経常損失1,147百万円)、当期純損失は2,129百万円(前年同期は当期純損失2,831百万円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
流動資産は、前事業年度末に比べ2,009百万円減少し、11,662百万円となりました。これは主に商品が1,937百万円減少したこと等によるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べ812百万円減少し、4,465百万円となりました。これは主に敷金及び保証金が365百万円、建物附属設備(純額)が202百万円及び、リース資産(純額)が196百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
(負債)
流動負債は、前事業年度末に比べ493百万円減少し、5,196百万円となりました。これは主に買掛金が327百万円、電子記録債務が62百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
固定負債は、前事業年度末に比べ52百万円減少し、2,792百万円となりました。これは主にリース債務が60百万円減少した一方で、退職給付引当金が36百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当事業年度における純資産合計は、前事業年度末に比べ2,276百万円減少し、純資産は8,138百万円となりました。これは主に当期純損失2,129百万円を計上したこと、剰余金の配当支払153百万円等によるものであります。また、総資産に占める自己資本比率は50.3%となり前事業年度末に比べ4.4ポイント減となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ41百万円減少し、6,161百万円となりました。
また、当事業年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、374百万円(前年同期比1,030百万円の収入減少)となりました。
これは主に、税引前当期純損失を1,976百万円計上した一方で、たな卸資産の減少による収入1,937百万円、減損損失の計上597百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、187百万円(前年同期比89百万円の支出減少)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出380百万円を計上した一方で、敷金及び保証金の回収による収入331百万円を計上したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、228百万円(前年同期比152百万円の支出減少)となりました。
これは主に、配当金の支払額153百万円等によるものであります。
④ 販売及び仕入の状況
(a) 商品部門別売上高
当事業年度の商品部門別売上高を商品部門別に示すと、次のとおりであります。
(注) 「その他」はビジカジ、インナー・レッグ、雑貨等であります。
(b) 地区別売上実績
当事業年度の地区別売上実績を地区別に示すと、次のとおりであります。
(c) 単位当たりの売上高
(注) 1 売り場面積は、倉庫及び事務所を除いた面積であります。
2 従業員数は、社員、契約社員、パートタイマー及びアルバイトが含まれております。
なお、契約社員、パートタイマー及びアルバイト(1人1日8時間換算)は、期中平均在籍人員を加算しております。
(d) 主要顧客別売上状況
主要顧客(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
(e) 仕入実績
当事業年度の仕入実績を商品部門別に示すと、次のとおりであります。
(注) 「その他」はビジカジ、インナー・レッグ、雑貨等であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当事業年度末(2020年2月29日)現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第一部 企業情報 第5 経理の状況」に記載しております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)売上高
通期既存店売上前年比が96.0%と前期実績よりは改善したものの、まだお客様のニーズを捉える商品の展開が十分でなかったこと、長梅雨、台風被害、暖冬と天候要因が影響したこと、折込チラシを大幅に削減した事による客数減などから、売上高は前期に比べ2,399百万円減少し25,610百万円となりました。現在当社はそれまで数年間続けた低単価品大量販売路線からの修正を図っているところであり、この修正に時間を要しているところです。
(b)売上総利益
売上総利益は、前期に比べ1,513百万円減少し、12,059百万円となりました。また売上総利益率は1.4ポイント下落し47.1%となりました。滞留在庫の早期処分に加え、天候不順により季節商品の値引き販売が大きくなったこと、通期で594百万円の商品評価損を売上原価に計上したことなどが影響しました。
(c)販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、店舗数の減少に加えて、販売費を中心にその圧縮に努めた結果、前期に比べ1,394百万円減少し、13,417百万円となりました。
(d)営業利益
営業利益は、売上総利益の減少により前期に比べ119百万円減少し、営業損失1,357百万円となりました。
(e)営業外損益
営業外収益は、前期比41百万円減少の376百万円、営業外費用は前期比30百万円増加の357百万円となりました。
(f)経常利益
経常利益は、営業損失の計上により前期に比べ190百万円減少し、経常損失1,338百万円となりました。
(g)特別損益
特別利益は、当事業年度では発生しませんでした。特別損失は、収益性が悪化していると認識した店舗について386百万円、共有資産について210百万円の減損損失を計上したことから、638百万円となりました。
(h)当期純損失
税引前当期純損失1,976百万円、法人税、住民税及び事業税163百万円、法人税等調整額△10百万円により、当期純損失は2,129百万円となり前期比701百万円損失が縮小しました。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の運転資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また投資資金需要の主なものは、新規出店や改装に係る設備投資等によるものであります。
運転資金及び投資資金については、自己資金(手元資金と営業活動によって獲得した資金)によって賄う予定であります。資金の流動性については、事業活動を行う上での資金需要に対して十分に確保しておりますが、今後、新型コロナウイルス感染症が当社資金に与える影響によっては、何らかの資金調達も検討します。なお、当事業年度末における有利子負債は無く、現金及び現金同等物残高は前年同期比41百万円減少し6,161百万円となっております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績等の状況
当事業年度(2019年3月1日~2020年2月29日)における我が国の経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復基調にありました。
一方で中・低価格帯のカジュアルウェア市場におきましては、消費税率引き上げによる消費者マインドへの影響などにより、消費者の生活防衛意識は依然として高く、経営環境は厳しい状況で推移しております。
かかる状況におきまして、当社は、「多くのお客様に信頼され、魅力あるお店」作りをスローガンに、企業風土・企業文化の再構築、商品改革、店舗運営改革、店舗開発の方向転換の4つの改革に取り組んでまいりました。商品改革については、低価格商品に偏りすぎないよう、クオリティを向上させ、ターゲット・グレード・テイストの統一を図るべく、取扱カテゴリの見直し、品目数の絞込みを行っております。店舗運営改革においては、お客様と向き合うために、店舗作業の削減と効率化を図るとともに、安売りに頼ることなく、お客様に商品の魅力・価値をしっかり伝える取り組みを行っております。店舗開発の方向転換については、これまでの売場坪数が300坪を超える大型店舗の出店を見直し、売場坪数が100坪前後の新業態「NAVY®」を10月にスタートしました。「NAVY®」は当社の登録商標ブランド名であり、プライベートブランドである「NAVY®」の厳選したアイテムに加え、コーディネートの幅を広げるナショナルブランドアイテムを揃えたショップです。また、既存店舗の店内の視認性及び回遊性の改善、提案力の向上を目的に、什器の見直しとともにレイアウトの変更を実施しました。さらに、既存大型店舗の新たなマーチャンダイジングとして、50坪前後のアウトドア・アスレジャー売場を店内に新設し、新たなお客様の開拓を図りました。
当事業年度における売上概況としては、創業30周年企画、モバイル会員様向け特典等により集客を図りましたが、7月の低気温及び長梅雨による季節商品販売の下振れ、台風被害による一部の店舗の休業のほか、記録的な暖冬により年間の最大商戦である年末年始商戦が盛り上りに欠けるなど、天候要因が販売に大きく影響しました。また、取扱商品の見直しを進めてきたことにより点単価は改善傾向にあるものの、滞留在庫の処分に加え、季節商品の立ち上がりの遅れによる値引きにより客単価が低下しました。
これらにより、既存店売上高は、前年同期比4.0%減、既存店客数は0.9%増、既存店客単価は3.1%減となりました。
また、当事業年度末の店舗数は、11店舗の出店、38店舗の閉鎖により、371店舗(前年同期比27店舗減)となりました。
利益面につきましては、商品改革に伴い、滞留在庫の早期処分に加え、新たな滞留在庫を残さないよう適切な値下げにより積極的な売り切りを進めた結果、売上総利益率は前年を下回りました。
経費面におきましては、店舗数の減少に加え、販売費を中心にコントロールしたことにより、販売費及び一般管理費は前年同期比9.4%減となりました。
以上の結果、当事業年度における売上高は25,610百万円(前年同期比8.6%減)となりました。また、営業損失は1,357百万円(前年同期は営業損失1,238百万円)、経常損失は1,338百万円(前年同期は経常損失1,147百万円)、当期純損失は2,129百万円(前年同期は当期純損失2,831百万円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
流動資産は、前事業年度末に比べ2,009百万円減少し、11,662百万円となりました。これは主に商品が1,937百万円減少したこと等によるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べ812百万円減少し、4,465百万円となりました。これは主に敷金及び保証金が365百万円、建物附属設備(純額)が202百万円及び、リース資産(純額)が196百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
(負債)
流動負債は、前事業年度末に比べ493百万円減少し、5,196百万円となりました。これは主に買掛金が327百万円、電子記録債務が62百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
固定負債は、前事業年度末に比べ52百万円減少し、2,792百万円となりました。これは主にリース債務が60百万円減少した一方で、退職給付引当金が36百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当事業年度における純資産合計は、前事業年度末に比べ2,276百万円減少し、純資産は8,138百万円となりました。これは主に当期純損失2,129百万円を計上したこと、剰余金の配当支払153百万円等によるものであります。また、総資産に占める自己資本比率は50.3%となり前事業年度末に比べ4.4ポイント減となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ41百万円減少し、6,161百万円となりました。
また、当事業年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、374百万円(前年同期比1,030百万円の収入減少)となりました。
これは主に、税引前当期純損失を1,976百万円計上した一方で、たな卸資産の減少による収入1,937百万円、減損損失の計上597百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、187百万円(前年同期比89百万円の支出減少)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出380百万円を計上した一方で、敷金及び保証金の回収による収入331百万円を計上したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、228百万円(前年同期比152百万円の支出減少)となりました。
これは主に、配当金の支払額153百万円等によるものであります。
④ 販売及び仕入の状況
(a) 商品部門別売上高
当事業年度の商品部門別売上高を商品部門別に示すと、次のとおりであります。
商品部門 | 第30期(自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) | |
売上高(百万円) | 前年同期比(%) | |
メンズトップス | 7,276 | 94.8 |
メンズボトムス | 4,876 | 91.6 |
レディーストップス | 3,267 | 99.1 |
レディースボトムス | 2,828 | 91.6 |
キッズ | 2,942 | 90.5 |
その他 | 4,419 | 82.1 |
合計 | 25,610 | 91.4 |
(注) 「その他」はビジカジ、インナー・レッグ、雑貨等であります。
(b) 地区別売上実績
当事業年度の地区別売上実績を地区別に示すと、次のとおりであります。
地区別 | 第30期(自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) | ||||
売上高(百万円) | 構成比(%) | 期末店舗数(店) | 前年同期比(%) | 店舗増減数(店) | |
北海道 | 1,465 | 5.7 | 22 | 87.7 | △3 |
東北 | 2,658 | 10.4 | 42 | 87.0 | △1 |
関東 | 5,912 | 23.1 | 79 | 89.2 | △9 |
中部 | 4,280 | 16.7 | 61 | 93.6 | △2 |
近畿 | 4,329 | 16.9 | 62 | 95.9 | △8 |
中国 | 1,832 | 7.2 | 27 | 87.2 | △4 |
四国 | 793 | 3.1 | 11 | 84.9 | △2 |
九州 | 4,338 | 16.9 | 67 | 95.8 | 2 |
合計 | 25,610 | 100.0 | 371 | 91.4 | △27 |
(c) 単位当たりの売上高
項目 | 第30期(自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) | 前年同期比(%) |
売上高 | 25,610百万円 | 91.4 |
売り場面積(期中平均) | 195,134.0㎡ | 99.2 |
1㎡当たり売上高 | 131千円 | 92.2 |
従業員数(期中平均) | 1,416人 | 91.4 |
1人当たり売上高 | 18,086千円 | 100.0 |
(注) 1 売り場面積は、倉庫及び事務所を除いた面積であります。
2 従業員数は、社員、契約社員、パートタイマー及びアルバイトが含まれております。
なお、契約社員、パートタイマー及びアルバイト(1人1日8時間換算)は、期中平均在籍人員を加算しております。
(d) 主要顧客別売上状況
主要顧客(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
(e) 仕入実績
当事業年度の仕入実績を商品部門別に示すと、次のとおりであります。
商品部門 | 第30期(自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) | |
仕入高(百万円) | 前年同期比(%) | |
メンズトップス | 3,347 | 106.0 |
メンズボトムス | 2,485 | 100.1 |
レディーストップス | 1,460 | 108.0 |
レディースボトムス | 1,248 | 83.2 |
キッズ | 1,432 | 86.9 |
その他 | 1,639 | 82.7 |
合計 | 11,613 | 95.8 |
(注) 「その他」はビジカジ、インナー・レッグ、雑貨等であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当事業年度末(2020年2月29日)現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第一部 企業情報 第5 経理の状況」に記載しております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)売上高
通期既存店売上前年比が96.0%と前期実績よりは改善したものの、まだお客様のニーズを捉える商品の展開が十分でなかったこと、長梅雨、台風被害、暖冬と天候要因が影響したこと、折込チラシを大幅に削減した事による客数減などから、売上高は前期に比べ2,399百万円減少し25,610百万円となりました。現在当社はそれまで数年間続けた低単価品大量販売路線からの修正を図っているところであり、この修正に時間を要しているところです。
(b)売上総利益
売上総利益は、前期に比べ1,513百万円減少し、12,059百万円となりました。また売上総利益率は1.4ポイント下落し47.1%となりました。滞留在庫の早期処分に加え、天候不順により季節商品の値引き販売が大きくなったこと、通期で594百万円の商品評価損を売上原価に計上したことなどが影響しました。
(c)販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、店舗数の減少に加えて、販売費を中心にその圧縮に努めた結果、前期に比べ1,394百万円減少し、13,417百万円となりました。
(d)営業利益
営業利益は、売上総利益の減少により前期に比べ119百万円減少し、営業損失1,357百万円となりました。
(e)営業外損益
営業外収益は、前期比41百万円減少の376百万円、営業外費用は前期比30百万円増加の357百万円となりました。
(f)経常利益
経常利益は、営業損失の計上により前期に比べ190百万円減少し、経常損失1,338百万円となりました。
(g)特別損益
特別利益は、当事業年度では発生しませんでした。特別損失は、収益性が悪化していると認識した店舗について386百万円、共有資産について210百万円の減損損失を計上したことから、638百万円となりました。
(h)当期純損失
税引前当期純損失1,976百万円、法人税、住民税及び事業税163百万円、法人税等調整額△10百万円により、当期純損失は2,129百万円となり前期比701百万円損失が縮小しました。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の運転資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また投資資金需要の主なものは、新規出店や改装に係る設備投資等によるものであります。
運転資金及び投資資金については、自己資金(手元資金と営業活動によって獲得した資金)によって賄う予定であります。資金の流動性については、事業活動を行う上での資金需要に対して十分に確保しておりますが、今後、新型コロナウイルス感染症が当社資金に与える影響によっては、何らかの資金調達も検討します。なお、当事業年度末における有利子負債は無く、現金及び現金同等物残高は前年同期比41百万円減少し6,161百万円となっております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。