有価証券報告書-第76期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/24 14:55
【資料】
PDFをみる
【項目】
160項目

経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1)経営成績の状況
① 売上高
売上高は、前連結会計年度比16.0%増加し、664億1千万円となりました。主な増加要因は、商品単価が上昇したこと、ならびにメモリ需要などの低迷により本格的な回復には至っていないものの、生成AI関連ならびに中国向けの需要拡大により半導体製造装置業界向けの販売量が増加したほか、OA機器業界向けの販売量が増加したことによるものです。
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人給与所得環境の改善から個人消費に持ち直しの動きが見られたことや、インバウンド需要の拡大などを背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、円安の進行や長期化する地政学的リスクを背景とする原材料・エネルギー価格の高止まり、欧米を中心とした金融引き締め政策継続による景気後退懸念や米国の大規模な関税政策による影響など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社グループ業績に影響が大きい半導体製造装置業界については、生成AI向けおよび中国の半導体用設備投資需要の拡大を受けて一部回復の動きが見られ、スマートフォンやパソコンなどの需要減速に伴う半導体メーカーの在庫調整、生産調整にも底打ちの兆しが見られました。一方、EV需要の鈍化など、生成AI関連以外の需要回復の遅れもあり、市場全体の本格的な回復時期については、不透明感が増している状況となっております。
その他、航空・宇宙業界については、民間機需要の回復、防衛関連を中心に官需向けも好調に推移している一方で、工作機械業界については世界的なインフレや高金利による景気減速の懸念などにより設備投資が先延ばしにされる傾向から、需要回復が遅延しております。
このような状況のなか、当社グループは、品質・サービスの改善などにより全社一丸となった受注率向上への取り組みに注力したほか、アルミニウム・ステンレスの薄板在庫の拡充ならびに滋賀工場におけるファイバーレーザー加工機の導入による新規需要の取り込み、成長領域として捉えている航空・宇宙業界および自動車業界を中心に新規顧客の開拓、休眠顧客の再稼働に積極的に取り組んでまいりました。さらに図面加工品や環境に配慮したエコシリーズの拡販、24時間365日見積り・注文可能なWEBサイト「白銅ネットサービス」の取扱アイテム数を2024年3月末の84,900アイテムから2025年3月末には155,200アイテムへ拡充するなど利便性の更なる向上に努めました。
また、専門人員を配置し、金属3Dプリンター造形品および図面加工品の即時見積り・注文機能、3DCADファイルのアップロードにより即時に自動で材料の大きさを計算する材料取りアシスト機能など、前連結会計年度に追加した「白銅ネットサービス」の新機能の普及に努めてまいりました。
製造面においては2024年12月に九州地方で2拠点目となる福岡工場を新設し、九州地方での半導体関連需要の拡大を踏まえた体制強化を図ってまいりました。
連結子会社の状況につきましては、株式会社AQRの売上高は半導体製造装置向けの販売量増加により前連結会計年度比で売上高が増加したほか、海外子会社である上海白銅精密材料有限公司、Hakudo(Thailand)Co., Ltd.、West Coast Aluminum & Stainless, LLCの売上高はいずれも前連結会計年度比で増加いたしました。
以上、顧客満足度の向上および事業領域拡大等の施策を着実に実行いたしました結果、売上高は、前連結会計年度比で増加となりました。
② 営業利益
営業利益は、前連結会計年度比18.2%増加し、29億8千3百万円となりました。
営業利益の増加要因は、売上高の増加に加えて、単位当たりの粗利益額の増加、原材料市況の影響による棚卸資産影響額差益の増加などです。なお、前連結会計年度比の棚卸資産影響額は1億5百万円の差益でしたが、当期末の棚卸資産影響額は、3億7千8百万円の差益となりました。
棚卸資産影響額を除いた営業利益は、前連結会計年度比で7.8%増加し、26億4百万円となりました。
③ 経常利益
経常利益は、営業利益の増加により前連結会計年度比12.9%増加し、32億1千4百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比16.7%増加し、22億3千6百万円となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりとなります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
セグメント売上高営業利益
又は
営業損失(△)
経常利益
又は
経常損失(△)
親会社株主に帰属する
当期純利益
又は
親会社株主に帰属する
当期純損失(△)
日本57,910百万円3,129百万円3,233百万円2,275百万円
北米5,099百万円△285百万円△184百万円△179百万円
中国1,753百万円△13百万円13百万円16百万円
その他1,647百万円153百万円152百万円124百万円

(2)財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、447億4千5百万円と、対前連結会計年度末比で27億2千9百万円増加しました。
流動資産は、350億2千8百万円と、対前連結会計年度末比で29億円増加しました。増加額内訳は、商品及び製品23億2百万円、電子記録債権6億5千9百万円、受取手形及び売掛金1億2千万円等です。減少額内訳は、現金及び預金2億2千6百万円等です。
固定資産は、97億1千6百万円と、対前連結会計年度末比で1億7千1百万円減少しました。減少額内訳は、有形固定資産2億4千8百万円等です。
(負債)
負債合計は、209億9千万円と、対前連結会計年度末比で14億5千5百万円増加しました。
流動負債は、209億1千9百万円と、対前連結会計年度末比で14億9千9百万円増加しました。増加額内訳は、電子記録債務9億2百万円、買掛金5億4千8百万円、未払法人税等2億2千3百万円等です。減少額内訳は、流動負債その他2億9千7百万円等です。
固定負債は、7千万円と、対前連結会計年度末比で微減となりました。
(純資産)
純資産は、237億5千5百万円と、対前連結会計年度末比で12億7千4百万円増加しました。増加額内訳は、利益剰余金11億7千万円、為替換算調整勘定1億6百万円等です。
自己資本比率は、前連結会計年度末の53.5%から53.1%となりました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)残高は、前連結会計年度末に比べ、2億2千6百万円減少し、54億7千3百万円となりました。その内訳は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、17億8千2百万円の資金の増加(前年同期は25億2千7百万円の資金の増加)となりました。
増加額内訳は、税金等調整前当期純利益32億1千4百万円、仕入債務の増加13億7千4百万円、減価償却費11億5千3百万円等です。減少額内訳は、棚卸資産の増加21億9千8百万円、法人税等の支払額7億5千8百万円、売上債権の増加7億1千9百万円、その他の流動負債の減少3億1千6百万円、営業活動によるキャッシュ・フローその他1億5千3百万円等です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、8億9千3百万円の資金の減少(前年同期は16億1千2百万円の資金の減少)となりました。
減少額内訳は、有形固定資産の取得による支出6億7千8百万円、無形固定資産の取得による支出1億9千8百万円等です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、11億2千7百万円の資金の減少(前年同期は13億2千8百万円の資金の減少)となりました。
減少額内訳は、配当金の支払10億6千4百万円等です。
(4)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
該当事項はありません。
② 商品仕入実績
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
品目日本北米中国その他合計対前期増減率
(%)
アルミ(千円)30,186,9641,571,051674,041355,44332,787,50229.2%
伸銅(千円)7,042,359-11,603307,0977,361,06010.5%
ステンレス(千円)5,548,9992,574,54016,951185,4988,325,98916.9%
その他(千円)2,358,978329,008452,92211,2143,152,12467.7%
合計(千円)45,137,3034,474,6001,155,519859,25451,626,67625.8%

③ 受注実績
該当事項はありません。
④ 販売実績
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
品目日本北米中国その他合計対前期増減率
(%)
アルミ(千円)37,318,9731,960,687937,166598,07040,814,89719.2%
伸銅(千円)8,747,058-62,425692,8419,502,32512.7%
ステンレス(千円)9,197,4792,954,984123,962327,86812,604,2946.6%
その他(千円)2,646,928183,779629,51028,4513,488,66926.2%
合計(千円)57,910,4395,099,4511,753,0641,647,23266,410,18716.0%

(注)1. セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先はありません。
3. 外部顧客への売上高は自社(当社グループ)の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 売上高
ダントツの品質、ダントツのスピード、ダントツのサービス、納得してご購入頂ける価格の実現を目指すことで顧客満足度の向上を図っております。当連結会計年度は半導体製造装置業界向けの販売量が増加したほか、OA機器業界向けの販売量が増加したことにより、売上高は前連結会計年度比で16.0%増加し、664億1千万円となりました。
② 売上原価および売上総利益
売上高の増加に伴う仕入高の増加等により、売上原価は前連結会計年度比で16.4%増加し、558億3千7百万円となりました。
この結果、当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度比で14.1%増加し、105億7千3百万円となりました。
③ 販売費及び一般管理費および営業損益
半導体製造装置向けおよびOA機器業界向けの販売量が増加したことにより、販売費及び一般管理費は前連結会計年度比で12.5%増加し、75億8千9百万円となりました。
この結果、当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度比で18.2%増加し、29億8千3百万円となりました。
④ 営業外損益、経常損益および親会社株主に帰属する当期純損益
受取配当金等の営業外収益は、前連結会計年度比30.8%減少し2億5千7百万円となりました。不動産賃貸費用等の営業外費用は、前連結会計年度比44.8%減少し、2千6百万円となりました。
この結果、当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度比で12.9%増加し、32億1千4百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比で16.7%増加し、22億3千6百万円となりました。
⑤ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び・検討内容
(日本)
業績に影響が大きい半導体製造装置業界は、生成AI向けおよび中国の半導体用設備投資需要の拡大を受けて一部回復の動きが見られたものの、市場全体の本格的な回復時期については、不透明感が増している状況となっております。売上高は579億1千万円(対前期16.1%増)、営業利益は31億2千9百万円(対前期19.1%増)、セグメント資産は431億1千7百万円(対前期6.3%増)となりました。
(北米)
アメリカ合衆国での新規顧客開拓や新規事業の準備など、新たな海外事業の拡大にも積極的に取り組んでまいりました。売上高は50億9千9百万円(対前期11.2%増)、営業損失は2億8千5百万円(対前期8千万円増)、セグメント資産は28億1千1百万円(対前期16.6%増)となりました。
(中国)
品質向上と原価低減に努め、また代理店開拓や加工品拡販に注力した結果、売上高は17億5千3百万円(対前期28.8%増)、営業損失は1千3百万円(対前期2千6百万円改善)、セグメント資産は18億5千6百万円(対前期2.9%減)となりました。
(その他)
その他事業においても、業績向上に努め、売上高は16億4千7百万円(対前期17.2%増)、営業利益は1億5千3百万円(対前期8.6%増)、セグメント資産は10億5千万円(対前期31.1%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係わる情報
① キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況については、第一部 企業情報 第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(3)当期のキャッシュ・フローの概況をご参照ください。
② 資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、販売および在庫のための商品購入ならびに商品の加工費用のほか、販売費及び一般管理費等であります。販売費及び一般管理費の主なものは、人件費、運賃、業務委託費等であります。
③ 財務政策
当社グループは現在、運転資金については短期借入金により、設備資金については内部留保により調達することを基本としております。また、当社においては、取引銀行3行と貸出コミットメント契約を締結し、機動的な資金調達を行っております。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に際して、特に以下の項目が当社グループの財政状態および経営成績にとって重要であり、かつ経営判断および見積りに影響を及ぼすものと考えております。
① 債権の回収可能性
当社グループの債権のうち、損失が合理的に予想される債権に対しては、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。貸倒引当金の見積りをより適切に行うため、取引先について、財政状況、与信状況などを勘案して個々について検証することとしております。
② 有価証券および投資有価証券の評価
投資有価証券(「その他有価証券」)は、市場価格のない株式等以外のものと市場価格のない株式等に分類し、市場価格のない株式等以外のものは当連結会計年度末の市場価格に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)により評価しております。また、市場価格のない株式等は1株当たり純資産額と取得価額とを比較して1株当たり純資産額が著しく低下した場合に減損処理の要否を検討することとしております。
③ 在庫商品の評価
当社グループの在庫商品は、総平均法に基づく原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法)を採用し、グルーピングした商品毎に当連結会計年度末の再調達原価と取得原価を比較して評価損を計上しております。
なお、長期滞留の在庫商品に対しては販売可能性を判定して評価損を計上しております。
また、当連結会計年度末において、在庫商品のうち残材について、帳簿価額の切下げに係る一定の販売回転期間を変更しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表 注記事項 (会計上の見積りの変更)」をご参照ください。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、非鉄金属素材の販売を中核の事業としていることから、非鉄金属の市況の動向が当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となります。当連結会計年度末において、電気銅建値・アルミニウム地金は前連結会計年度末比で上昇しました。なお、ステンレス鋼板は前連結会計年度末と同水準でありました。
また、当社の主要販売分野が半導体製造装置業界および液晶製造装置業界、工作機械業界等であることから、各業界の設備投資の動向が当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となります。
景気の先行きについては、長期化する地政学的リスクを背景とする原材料・エネルギー価格の高止まりや、欧米を中心とした金融引き締め政策による景気後退もあり、先行き不透明な状況が続くと見込まれますが、差別化商品をはじめとする標準在庫品の品揃えを充実させるとともに、3Dプリンターによる金属製品の受託製造の技術力向上、24時間365日お見積り・ご注文可能な「白銅ネットサービス」の普及により、売上高の向上に努めてまいります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。