有価証券報告書-第55期(平成29年5月21日-平成30年5月20日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(平成29年5月21日から平成30年5月20日まで)におけるわが国経済は、雇用環境等に引き続き改善が見られた一方、株価や為替の不安定な動向や、個人消費にも停滞感があるなど景気の回復は足踏み状態が続いております。
このような状況の中、当社グループが属するeコマース市場は引き続き成長が見込まれているものの、小売業と通販大手の提携の動きが加速する等、競争が激化しております。また、配送ドライバー不足等に起因する配送運賃の上昇傾向等もあり予断を許さない状況となっております。
当社グループは、当連結会計年度を「ALP首都圏」火災(平成29年2月16日に発生)から完全復活する基礎固めの年と位置づけ、全社一丸となって取り組んでまいりました。
火災の影響により低下していた「LOHACO」のサービスレベルは、「AVC日高」が平成29年9月に全面稼働を開始したことで、概ね従前の状態にまで回復いたしました。また、平成29年9月に稼働を開始した「AVC関西」については、平成30年2月の全面稼働により、関西以西の当社物流増に対応する基幹拠点としてだけでなく、他社に当社の物流とマーケティングのプラットフォームを開放し、物流のシェアリングによる配送費低減に向けた体制を整えてまいりました。両物流センターを含む新センターは概ね予定通り稼働しておりますが、物流倉庫内のオペレーションには課題を残しており、これらを早期に解決し、次期は一層生産性の高い物流センターを目指してまいります。
また、完全復活の一助とすべく、平成29年11月20日に、火災により大きな損傷を受けた「ALP首都圏」を東急不動産株式会社が出資する特定目的会社へ譲渡いたしました。当社は今回の火災を契機に、当社の原点である「持たざる経営」へ回帰することを決め、「ALP福岡」も併せて譲渡いたしました。なお、「ALP首都圏」は全棟解体・新築され、約1年半後に最新の防災設備が導入された安心安全な物流センターとなり、「ALP福岡」は譲渡後も賃借使用し、継続して安定稼働しております。
当連結会計年度の業績については、売上高は前期比7.3%の増収となりました。主力分野であるeコマース事業のBtoB事業が前期比3.7%の増収と順調に推移したことが寄与しました。BtoC事業は、主力事業の「LOHACO」において、上期中は火災の影響により、取り扱い商品数と出荷量に制限があり、販促等も抑制しておりましたが、「AVC日高」の全面稼働に伴い下期には売上高も回復し、当連結会計年度は増収を確保することができ、また、ペット・ガーデニング用品を専門に扱う株式会社チャームを平成29年7月に子会社化したことによる売上高増加が大きく寄与し、BtoC事業全体では30.0%の増収となりました。
差引売上総利益は、当社オリジナル商品の拡大等により、BtoB事業とBtoC事業ともに売上総利益率が上昇したことが寄与し増加いたしました。一方、販売費及び一般管理費は、「AVC日高」等の新設物流センターにおいては高度自動化を支える物流設備等が導入途上にあったこと等により「ALP首都圏」並みの労働生産性には至っていないことから物流変動費が一時的に増加し、また、「AVC関西」全面稼働前の地代家賃等の負担が重く、売上高固定費比率が上昇したため、営業利益は減益となりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高は3,604億45百万円(前期比7.3%増)、営業利益41億92百万円(前期比52.7%減)、経常利益39億40百万円(前期比55.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、「ALP首都圏」および「ALP福岡」に係る土地および建物等の売却損益等を計上したことから、46億93百万円(前期比362.5%増)となりました。
セグメント別(セグメント間取引を含む)の経営成績につきましては、以下のとおりです。
BtoB事業につきましては、BtoCを主力とする企業の参入や特定の業種や商品カテゴリーに強い企業の台頭により、従来からの専門商社や卸企業からの購買がeコマースでの購買へとお客様の購買方法が大きく変化しております。当社が得意とするBtoBのeコマース市場が拡大することを今までと異なるお客様への販売機会の増加と捉え、様々な施策を行っております。
当連結会計年度においては、当社で購入経験のないお客様がサーチエンジンで商品を検索した際に、当社のWEBサイトが上位に掲載される施策や当社で簡単に購入できるように会員登録の仕組みを変更するなどの施策を行い、新規のお客様数が飛躍的に増加いたしました。また、テクノロジーを活用して取引先との情報連携の仕組みを構築したことにより取扱商材の拡大スピードが速まり、お客様のニーズにタイムリーに応えることが可能となりました。これらイノベーションの相乗効果により、売上高は前期比で106億64百万円増収の3,026億2百万円(前期比3.7%増)となりました。
BtoC事業(「LOHACO」と連結子会社である株式会社チャームの合計)につきましては、売上高が前期比で116億97百万円増収の507億14百万円(前期比30.0%増)となりました。主力事業の「LOHACO」の売上高は、「AVC日高」の全面稼働開始等により回復してきておりますが、第4四半期連結会計期間においては、「LOHACO」の成長を加速させるために、定番品については競合他社比で競争優位な価格設定を行い、また、ヤフー株式会社の協力のもとにYahoo!プレミアム会員様向けのポイント施策等を実行した結果、多くの新たなお客様の獲得に繋げることが出来ました。取扱商品数についても順次拡大するとともに、メーカーと協業し、差別化商品(暮らしになじむ商品等)の拡充にも注力しております。また、株式会社チャームの子会社化が増収に大きく寄与いたしました。
マーケットプレイスの流通額の大幅伸長に伴う手数料収入や「LOHACO」サイト内広告収入も増加しており、次期以降の収益改善に向けた取組みも着実に進んでおります。
サービス面においては、当社独自の受取りサービスである「Happy On Time」に「置き場所指定配送」「ダンボール回収」などの機能を追加導入し、お客様から高い評価をいただいております。
以上の結果、両事業を合計したeコマース事業の売上高は3,533億16百万円(前期比6.8%増)となりました。差引売上総利益は、オフィス生活用品やMRO商材等の増収等により、838億16百万円(前期比9.6%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、出荷能力を補完するために一部物流センターで実施した24時間稼働等による業務委託費の増加や、地代家賃等の固定費の増加に加え、物流センター内で働くロボットの生産性を一層高めるための研究施設を設けるなどの先行投資も併せて行い、前期比19.3%増加の800億19百万円となりました。売上高販管費比率については、固定費等の増加により前期比2.3ポイント増加の22.6%となりました。
これらの結果、当連結会計年度のeコマース事業における営業利益は37億97百万円(前期比59.5%減)となりました。
<ロジスティクス事業>子会社である株式会社エコ配の売上高が増加しました。株式会社エコ配は営業損失を計上しておりますが、収益性は改善傾向にあり、引き続き、利益改善のため全力を挙げて配送事業の構造改革に取り組んでまいります。
また、当連結会計年度において株式会社エコ配は株式会社ecoプロパティーズを新規設立し、連結子会社としております。株式会社ecoプロパティーズは不動産のアセットマネジメント事業、不動産コンサルティング等を主力事業とする会社であり、当連結会計年度においては、「ALP首都圏」、「ALP福岡」売却に関する不動産取引の仲介に係る売上高を計上したことで、ロジスティクス事業の営業利益の黒字化に大きく貢献いたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高は70億40百万円(前期比59.9%増)、営業利益は9億97百万円(前期は営業損失4億69百万円)となっております。
<その他>子会社である嬬恋銘水株式会社の売上高が増加しました。前期に製造ラインを増設し販売も好調に推移したことにより売上高は順調に拡大しております。また販路の拡大による製品の増産と稼働率上昇による生産性向上により黒字を確保することが出来ました。
当連結会計年度の売上高は10億13百万円(前期比30.9%増)、営業利益は22百万円(前期は営業損失43百万円)となっております。
当連結会計年度において、前述の通り、「ALP首都圏」および「ALP福岡」の土地、建物等を譲渡いたしました。この取引発生時の財政状態に与える影響は以下の通りであります。
資産の部では、現金及び預金が206億円増加、有形固定資産が197億26百万円減少、繰延税金資産が21億12百万円減少いたしました。負債の部では、火災損失引当金が68億46百万円減少いたしました。
その他の財政状態の増減は以下の通りであります。
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は1,737億13百万円となり、前連結会計年度末と比べ180億35百万円増加いたしました。主な増加要因は、「AVC関西」および「AVC日高」等に係る設備投資等による支出があったものの、前述の「ALP首都圏」等の売却および「AVC関西」の設備に係るセール・アンド・リースバック取引による収入があり現金及び預金が151億27百万円、受取手形及び売掛金が21億35百万円、商品及び製品が29億11百万円、「LOHACO」の売上高の増加等で未収入金が26億66百万円増加したことであります。主な減少要因は、「AVC関西」のリース資産等の取得による増加に対し、「ALP首都圏」等の建物及び構築物、土地等の減少により、有形固定資産が54億24百万円減少したことであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債は1,243億69百万円となり、前連結会計年度末と比べ149億22百万円増加いたしました。主な増加要因は、支払手形及び買掛金が37億36百万円、電子記録債務が32億56百万円、未払金が33億61百万円、リース債務が102億33百万円増加したことであります。主な減少要因は、「ALP首都圏」の譲渡等に伴い、火災損失引当金が79億60百万円減少したことであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は493億44百万円となり、前連結会計年度末と比べ31億12百万円増加いたしました。主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上46億93百万円に対し、配当金の支払18億32百万円等により、利益剰余金が28億24百万円増加したことであります。
以上の結果、自己資本比率は28.3%(前連結会計年度末は29.6%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は621億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ151億17百万円増加いたしました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、101億50百万円(前期比60億76百万円減)となりました。これは税金等調整前当期純利益84億9百万円、減損損失11億96百万円、固定資産の減価償却費とソフトウエア償却費およびのれん償却額の合計59億51百万円、仕入債務の増加61億96百万円、未払金の増加25億64百万円等の増加要因に対し、火災損失引当金戻入額68億46百万円、売上債権の増加8億48百万円、たな卸資産の増加17億25百万円、未収入金の増加25億93百万円、火災による支払額11億13百万円、法人税等の支払額30億90百万円等の減少要因があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、15億88百万円(前期比36億29百万円減)となりました。これは、「ALP首都圏」等に係る有形固定資産の売却による収入206億6百万円の増加要因に対し、主に「AVC関西」等に係る有形固定資産の取得による支出169億89百万円、ソフトウエアの取得による支出28億49百万円、差入保証金の差入による支出21億22百万円の減少要因があったこと等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、65億53百万円(前期比6億88百万円減)となりました。これは、「AVC関西」の設備に係るセール・アンド・リースバックによる収入106億92百万円、長期借入れによる収入17億円の増加要因に対し、長期借入金の返済による支出27億83百万円、リース債務の返済による支出9億66百万円、配当金の支払18億32百万円等の減少要因があったことによります。
③ 生産、仕入および販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、水の製造を行っております。
2 金額は、製造原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、仕入価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 ロジスティクス事業につきましては、物流・小口貨物輸送サービスの提供が主要な事業であるため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
a. 経営成績等
「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
b. キャッシュ・フローの分析
「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすと思われる事項については、次の事項が挙げられます。
a.競争環境
当社グループが属するeコマース市場は引き続き成長が見込まれているものの、BtoC事業については、小売業と通販大手の提携の動きが加速する等、競争が激化しております。当社グループといたしましては、当社オリジナル商品の拡充等や取扱商品も順次拡大することで他社との差別化を図ってまいります。
b. 配送ドライバー不足等に起因する配送運賃の増加等
配送ドライバー不足等に起因する配送運賃の上昇傾向や国内物流業者による取扱い総量規制等は、eコマース事業者にとって重要な経営課題となっております。当社グループといたしましては、グループの配送会社を最大限活用し、配送ドライバーの増員や自社グループ配送網の拡大を図ってまいります。
④ 資本の財源および資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要の主なものは、物流センターの新設やWEBサイトの刷新等の設備投資資金、BtoC事業の成長を加速させるためのシナジー効果のある事業者の買収資金等があります。
設備投資資金や買収資金等の資金については、金利コスト等を勘案しながら、自己資金または金融機関からの借入金、リース契約等により調達しております。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、当社グループのさらなる成長のために、eコマースのBtoC事業を、BtoB事業と並ぶ収益の柱となる事業に成長させることを目指しております。そのため、中期経営戦略の目標指標として、BtoC事業に係る流通総額1,000億円を目標に掲げております。
当連結会計年度におけるBtoC事業に係る流通総額は、514億85百万円となっております。
引き続き、効果的なマーケティング施策の実行により、新たなお客様の獲得とご利用頻度を高めることに注力し、流通総額目標の達成と収益性の改善に努めてまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(平成29年5月21日から平成30年5月20日まで)におけるわが国経済は、雇用環境等に引き続き改善が見られた一方、株価や為替の不安定な動向や、個人消費にも停滞感があるなど景気の回復は足踏み状態が続いております。
このような状況の中、当社グループが属するeコマース市場は引き続き成長が見込まれているものの、小売業と通販大手の提携の動きが加速する等、競争が激化しております。また、配送ドライバー不足等に起因する配送運賃の上昇傾向等もあり予断を許さない状況となっております。
当社グループは、当連結会計年度を「ALP首都圏」火災(平成29年2月16日に発生)から完全復活する基礎固めの年と位置づけ、全社一丸となって取り組んでまいりました。
火災の影響により低下していた「LOHACO」のサービスレベルは、「AVC日高」が平成29年9月に全面稼働を開始したことで、概ね従前の状態にまで回復いたしました。また、平成29年9月に稼働を開始した「AVC関西」については、平成30年2月の全面稼働により、関西以西の当社物流増に対応する基幹拠点としてだけでなく、他社に当社の物流とマーケティングのプラットフォームを開放し、物流のシェアリングによる配送費低減に向けた体制を整えてまいりました。両物流センターを含む新センターは概ね予定通り稼働しておりますが、物流倉庫内のオペレーションには課題を残しており、これらを早期に解決し、次期は一層生産性の高い物流センターを目指してまいります。
また、完全復活の一助とすべく、平成29年11月20日に、火災により大きな損傷を受けた「ALP首都圏」を東急不動産株式会社が出資する特定目的会社へ譲渡いたしました。当社は今回の火災を契機に、当社の原点である「持たざる経営」へ回帰することを決め、「ALP福岡」も併せて譲渡いたしました。なお、「ALP首都圏」は全棟解体・新築され、約1年半後に最新の防災設備が導入された安心安全な物流センターとなり、「ALP福岡」は譲渡後も賃借使用し、継続して安定稼働しております。
当連結会計年度の業績については、売上高は前期比7.3%の増収となりました。主力分野であるeコマース事業のBtoB事業が前期比3.7%の増収と順調に推移したことが寄与しました。BtoC事業は、主力事業の「LOHACO」において、上期中は火災の影響により、取り扱い商品数と出荷量に制限があり、販促等も抑制しておりましたが、「AVC日高」の全面稼働に伴い下期には売上高も回復し、当連結会計年度は増収を確保することができ、また、ペット・ガーデニング用品を専門に扱う株式会社チャームを平成29年7月に子会社化したことによる売上高増加が大きく寄与し、BtoC事業全体では30.0%の増収となりました。
差引売上総利益は、当社オリジナル商品の拡大等により、BtoB事業とBtoC事業ともに売上総利益率が上昇したことが寄与し増加いたしました。一方、販売費及び一般管理費は、「AVC日高」等の新設物流センターにおいては高度自動化を支える物流設備等が導入途上にあったこと等により「ALP首都圏」並みの労働生産性には至っていないことから物流変動費が一時的に増加し、また、「AVC関西」全面稼働前の地代家賃等の負担が重く、売上高固定費比率が上昇したため、営業利益は減益となりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高は3,604億45百万円(前期比7.3%増)、営業利益41億92百万円(前期比52.7%減)、経常利益39億40百万円(前期比55.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、「ALP首都圏」および「ALP福岡」に係る土地および建物等の売却損益等を計上したことから、46億93百万円(前期比362.5%増)となりました。
セグメント別(セグメント間取引を含む)の経営成績につきましては、以下のとおりです。
当連結会計年度においては、当社で購入経験のないお客様がサーチエンジンで商品を検索した際に、当社のWEBサイトが上位に掲載される施策や当社で簡単に購入できるように会員登録の仕組みを変更するなどの施策を行い、新規のお客様数が飛躍的に増加いたしました。また、テクノロジーを活用して取引先との情報連携の仕組みを構築したことにより取扱商材の拡大スピードが速まり、お客様のニーズにタイムリーに応えることが可能となりました。これらイノベーションの相乗効果により、売上高は前期比で106億64百万円増収の3,026億2百万円(前期比3.7%増)となりました。
BtoC事業(「LOHACO」と連結子会社である株式会社チャームの合計)につきましては、売上高が前期比で116億97百万円増収の507億14百万円(前期比30.0%増)となりました。主力事業の「LOHACO」の売上高は、「AVC日高」の全面稼働開始等により回復してきておりますが、第4四半期連結会計期間においては、「LOHACO」の成長を加速させるために、定番品については競合他社比で競争優位な価格設定を行い、また、ヤフー株式会社の協力のもとにYahoo!プレミアム会員様向けのポイント施策等を実行した結果、多くの新たなお客様の獲得に繋げることが出来ました。取扱商品数についても順次拡大するとともに、メーカーと協業し、差別化商品(暮らしになじむ商品等)の拡充にも注力しております。また、株式会社チャームの子会社化が増収に大きく寄与いたしました。
マーケットプレイスの流通額の大幅伸長に伴う手数料収入や「LOHACO」サイト内広告収入も増加しており、次期以降の収益改善に向けた取組みも着実に進んでおります。
サービス面においては、当社独自の受取りサービスである「Happy On Time」に「置き場所指定配送」「ダンボール回収」などの機能を追加導入し、お客様から高い評価をいただいております。
以上の結果、両事業を合計したeコマース事業の売上高は3,533億16百万円(前期比6.8%増)となりました。差引売上総利益は、オフィス生活用品やMRO商材等の増収等により、838億16百万円(前期比9.6%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、出荷能力を補完するために一部物流センターで実施した24時間稼働等による業務委託費の増加や、地代家賃等の固定費の増加に加え、物流センター内で働くロボットの生産性を一層高めるための研究施設を設けるなどの先行投資も併せて行い、前期比19.3%増加の800億19百万円となりました。売上高販管費比率については、固定費等の増加により前期比2.3ポイント増加の22.6%となりました。
これらの結果、当連結会計年度のeコマース事業における営業利益は37億97百万円(前期比59.5%減)となりました。
<ロジスティクス事業>子会社である株式会社エコ配の売上高が増加しました。株式会社エコ配は営業損失を計上しておりますが、収益性は改善傾向にあり、引き続き、利益改善のため全力を挙げて配送事業の構造改革に取り組んでまいります。
また、当連結会計年度において株式会社エコ配は株式会社ecoプロパティーズを新規設立し、連結子会社としております。株式会社ecoプロパティーズは不動産のアセットマネジメント事業、不動産コンサルティング等を主力事業とする会社であり、当連結会計年度においては、「ALP首都圏」、「ALP福岡」売却に関する不動産取引の仲介に係る売上高を計上したことで、ロジスティクス事業の営業利益の黒字化に大きく貢献いたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高は70億40百万円(前期比59.9%増)、営業利益は9億97百万円(前期は営業損失4億69百万円)となっております。
<その他>子会社である嬬恋銘水株式会社の売上高が増加しました。前期に製造ラインを増設し販売も好調に推移したことにより売上高は順調に拡大しております。また販路の拡大による製品の増産と稼働率上昇による生産性向上により黒字を確保することが出来ました。
当連結会計年度の売上高は10億13百万円(前期比30.9%増)、営業利益は22百万円(前期は営業損失43百万円)となっております。
当連結会計年度において、前述の通り、「ALP首都圏」および「ALP福岡」の土地、建物等を譲渡いたしました。この取引発生時の財政状態に与える影響は以下の通りであります。
資産の部では、現金及び預金が206億円増加、有形固定資産が197億26百万円減少、繰延税金資産が21億12百万円減少いたしました。負債の部では、火災損失引当金が68億46百万円減少いたしました。
その他の財政状態の増減は以下の通りであります。
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は1,737億13百万円となり、前連結会計年度末と比べ180億35百万円増加いたしました。主な増加要因は、「AVC関西」および「AVC日高」等に係る設備投資等による支出があったものの、前述の「ALP首都圏」等の売却および「AVC関西」の設備に係るセール・アンド・リースバック取引による収入があり現金及び預金が151億27百万円、受取手形及び売掛金が21億35百万円、商品及び製品が29億11百万円、「LOHACO」の売上高の増加等で未収入金が26億66百万円増加したことであります。主な減少要因は、「AVC関西」のリース資産等の取得による増加に対し、「ALP首都圏」等の建物及び構築物、土地等の減少により、有形固定資産が54億24百万円減少したことであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債は1,243億69百万円となり、前連結会計年度末と比べ149億22百万円増加いたしました。主な増加要因は、支払手形及び買掛金が37億36百万円、電子記録債務が32億56百万円、未払金が33億61百万円、リース債務が102億33百万円増加したことであります。主な減少要因は、「ALP首都圏」の譲渡等に伴い、火災損失引当金が79億60百万円減少したことであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は493億44百万円となり、前連結会計年度末と比べ31億12百万円増加いたしました。主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上46億93百万円に対し、配当金の支払18億32百万円等により、利益剰余金が28億24百万円増加したことであります。
以上の結果、自己資本比率は28.3%(前連結会計年度末は29.6%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は621億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ151億17百万円増加いたしました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、101億50百万円(前期比60億76百万円減)となりました。これは税金等調整前当期純利益84億9百万円、減損損失11億96百万円、固定資産の減価償却費とソフトウエア償却費およびのれん償却額の合計59億51百万円、仕入債務の増加61億96百万円、未払金の増加25億64百万円等の増加要因に対し、火災損失引当金戻入額68億46百万円、売上債権の増加8億48百万円、たな卸資産の増加17億25百万円、未収入金の増加25億93百万円、火災による支払額11億13百万円、法人税等の支払額30億90百万円等の減少要因があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、15億88百万円(前期比36億29百万円減)となりました。これは、「ALP首都圏」等に係る有形固定資産の売却による収入206億6百万円の増加要因に対し、主に「AVC関西」等に係る有形固定資産の取得による支出169億89百万円、ソフトウエアの取得による支出28億49百万円、差入保証金の差入による支出21億22百万円の減少要因があったこと等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、65億53百万円(前期比6億88百万円減)となりました。これは、「AVC関西」の設備に係るセール・アンド・リースバックによる収入106億92百万円、長期借入れによる収入17億円の増加要因に対し、長期借入金の返済による支出27億83百万円、リース債務の返済による支出9億66百万円、配当金の支払18億32百万円等の減少要因があったことによります。
③ 生産、仕入および販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| その他 (注)1 | 682 | +23.1 |
| 合計 | 682 | +23.1 |
(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、水の製造を行っております。
2 金額は、製造原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 仕入高(百万円) | 前年同期比(%) |
| eコマース事業 | 272,332 | +7.4 |
| 合計 | 272,332 | +7.4 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、仕入価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 ロジスティクス事業につきましては、物流・小口貨物輸送サービスの提供が主要な事業であるため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| eコマース事業 | 353,316 | +6.8 |
| ロジスティクス事業 | 6,422 | +45.9 |
| その他 | 706 | +26.4 |
| 合計 | 360,445 | +7.3 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
a. 経営成績等
「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
b. キャッシュ・フローの分析
「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすと思われる事項については、次の事項が挙げられます。
a.競争環境
当社グループが属するeコマース市場は引き続き成長が見込まれているものの、BtoC事業については、小売業と通販大手の提携の動きが加速する等、競争が激化しております。当社グループといたしましては、当社オリジナル商品の拡充等や取扱商品も順次拡大することで他社との差別化を図ってまいります。
b. 配送ドライバー不足等に起因する配送運賃の増加等
配送ドライバー不足等に起因する配送運賃の上昇傾向や国内物流業者による取扱い総量規制等は、eコマース事業者にとって重要な経営課題となっております。当社グループといたしましては、グループの配送会社を最大限活用し、配送ドライバーの増員や自社グループ配送網の拡大を図ってまいります。
④ 資本の財源および資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要の主なものは、物流センターの新設やWEBサイトの刷新等の設備投資資金、BtoC事業の成長を加速させるためのシナジー効果のある事業者の買収資金等があります。
設備投資資金や買収資金等の資金については、金利コスト等を勘案しながら、自己資金または金融機関からの借入金、リース契約等により調達しております。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、当社グループのさらなる成長のために、eコマースのBtoC事業を、BtoB事業と並ぶ収益の柱となる事業に成長させることを目指しております。そのため、中期経営戦略の目標指標として、BtoC事業に係る流通総額1,000億円を目標に掲げております。
当連結会計年度におけるBtoC事業に係る流通総額は、514億85百万円となっております。
引き続き、効果的なマーケティング施策の実行により、新たなお客様の獲得とご利用頻度を高めることに注力し、流通総額目標の達成と収益性の改善に努めてまいります。