有価証券報告書-第33期(2022/04/01-2023/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)経営成績の分析
① 連結業績
当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)における当社グループの経営環境は、国内については、新型コロナウイルス感染拡大防止のため緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が実施された前期と比較して、人の移動量が大幅に増加し、外食の客数も回復基調で推移しました。海外においては、欧米では行動規制がほぼ撤廃され、アジアでも規制緩和が進んだことで商況の回復が見られました。
このような環境において当社グループは、国内では訴求力の高い商品開発、店舗設計と来店動機の訴求に取り組みました。海外ではアジア、欧州、北米を中心に積極的に出店したことに加えて、グローバル展開を視野に入れたリブランディングや新しい事業パートナー(ローカルバディ(注1))の開拓に注力しました。
これらの結果、本格讃岐うどん専門店の丸亀製麺、海外事業が過去最高の売上収益を達成し、その他を含む全セグメントで増収となったことにより、売上収益は過去最高の1,883億20百万円(前期比22.8%増)となりました。
利益面では、世界的な原材料、人件費、水道光熱費の高騰の影響を受けましたが、増収で吸収し、丸亀製麺、海外事業に加えて、過去最高となったその他の全セグメントで増益となり、全社費用である調整額が増加したものの、事業利益(注2)は69億84百万円(前期比28.6%増)と大幅な増益となりました。
一方、前期は新型コロナウイルス感染症に係る時短協力金などの政府補助金128億66百万円を計上しましたが、当期は44億3百万円に留まったことにより、その他の営業収益は前期比99億66百万円減少しました。また、その他の営業費用に中国事業にかかる一過性の事業整理費用12億27百万円を計上しました。これらの結果、営業利益(注3)は74億66百万円(前期比47.6%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は38億27百万円(前期比57.4%減)と減益となりました。
(注1)ローカルバディ:感動体験に共感した特別な知識とノウハウを持つ世界中の仲間
(注2)事業利益:売上収益-売上原価-販売費及び一般管理費
(注3)営業利益:事業利益-減損損失+その他の営業収益-その他の営業費用
(単位:百万円)
(注4)2022年11月11日修正
② セグメント別業績
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(注5)調整額は各報告セグメントに配分していない全社費用であります。
(単位:店)
(注6)フランチャイズ、合弁会社など直営以外の形態
(注7)当連結会計年度においてToridoll and Heyi Holding Limitedが運営する店舗をFC等から直営に移管したため、海外事業セグメントの直営出店に17店、FC等閉店に17店、移管分が含まれています。
<丸亀製麺>丸亀製麺セグメントにおいては、ブランド戦略と商品戦略をハイブリッド型で組み合わせ、オフライン(店舗)とオンライン(TVCM、デジタルマーケティング、SNS等)をマージして展開する統合マーケティングが奏功したことにより、年間を通して好調に推移しました。
2022年6月15日から「うどんで、あなたを驚かせたい。」をキャッチフレーズに新たなブランドキャンペーンを開始し、打ち立てのうどんのおいしさと職人による手づくりの価値を訴求するとともに、ブランドへの共感と好意度を高めるコミュニケーションを強化しました。
商品戦略においては、お客様から多くの支持をいただいたシーズナルの人気フェア商品をさらに改良し、品質を高めただけでなく、新作も投入して食材や味の違いを楽しんでいただき、リピート促進やシリーズ認知の強化につなげました。
共創型パートナーである株式会社TOKIOの松岡昌宏さんと共同開発した新商品「俺たちの豚汁うどん」と「俺たちのニラバタ豚汁うどん」は、うどんに最も合う独自の豚汁を追究し、松岡昌宏さんならではのアイデアと丸亀製麺の商品開発力およびマーケティング力が融合した結果、2023年1月23日までに255万食を販売する大ヒットとなりました。続いて販売した「肉がさね玉子あんかけうどん」も2023年3月6日までに163万食を販売し、冬季の大ヒット商品となりました。
当期においては原材料費、水道光熱費、人件費の高騰に対処するため、2022年10月25日に一部商品の価格改定を実施、さらに2023年3月7日に看板商品の釜揚げうどんを含む価格改定を実施しました。また既存店70店舗で老朽化した店舗の改修・改装を実施しました。
これらの取り組みにより、売上収益は1,021億円(前期比10.8%増)と過去最高を達成しました。原価、人件費、電気料金、広告宣伝費も増加しましたが、増収で吸収し、事業利益は116億24百万円(前期比9.8%増)と大幅な増益となりました。
<海外事業>世界各国で人の移動量が回復する中、2023年1月に中国でゼロコロナ規制が撤廃され、周辺国にも経済効果の波及が期待されました。このような環境において、香港を拠点とするスパイシーヌードル業態のTam Jaiはアジアで40店舗増加し、大幅な増収となりました。利益面では当第4四半期連結会計期間に徐々に回復したものの、第3四半期まで中国の行動規制の影響を強く受けたことにより減益となりました。
Marugame Udonは、米国ではハワイ店の好調が持続したことに加えて新店も順調に推移し、大幅な増収となりました。台湾はコロナ影響下で人材教育に注力した成果やプロモーションが奏功したことなどにより大幅な増収増益となりました。英国では当期6店出店して計10店舗となり、現地メディアに掲載されたりアワードに選出されたりするなど認知度が高まりました。
これらの結果、為替影響もあって売上収益は614億83百万円(前期比49.7%増)と大幅な増収となり、過去最高を達成しました。利益面では、原材料高騰や人件費上昇に加えて、複数業態においてグローバル展開に伴うマーケティング費用などの先行投資が増加しましたが、増収で吸収し、事業利益は18億9百万円(前期比24.9%増)と増益となりました。
<その他>その他セグメントには、「コナズ珈琲」、「肉のヤマキ商店」、「豚屋とん一」、「とりどーる」、「長田本庄軒」、「天ぷらまきの」、「らー麺ずんどう屋」、「晩杯屋」等が含まれております。
「らー麺ずんどう屋」「晩杯屋」「とりどーる」は緊急事態宣言やまん延防止等重点措置により休業・時短営業を余儀なくされた前期と比較して事業環境が改善したことにより、増収増益となりました。特に姫路発祥の濃厚豚骨ラーメン業態の「らー麺ずんどう屋」は、当期19店舗出店して大幅な増収となり、原価および人件費の比率低下により事業利益率が大きく上昇し、当セグメントの増収増益を牽引しました。
「いちばん近いハワイの食卓」をコンセプトとする「コナズ珈琲」は、期間限定のフェアメニューやイベントなどの施策が奏功したほか、2022年10月にオープンした多摩ニュータウン店も好調に推移し、増収増益となりました。
「とりどーる」は「もも一枚焼き弁当」の看板商品化に成功し、客数が大幅に増加したことで、大幅な増収増益となりました。
「豚屋とんー」は、注文を受けてから肉を切り、その都度店内で製造したパン粉を付けるなど手の込んだ職人技を訴求する店舗作りに注力した一方で、不採算店の整理も進めたことから大幅な増益となりました。
「肉のヤマキ商店」は手作り出来立ての焼き肉丼と総菜を日常使い出来る価格で提供する商品戦略が顧客の支持を獲得し、2022年11月にオープンした新店もグローサラントモデルを早期確立するなど堅調に推移し、増収増益となりました。
これらの結果、売上収益は247億37百万円(前期比22.7%増)となり、増収に加えて、人員配置の適正化などにより原価率と販管費率がともに低下したことから、事業利益は過去最高の30億44百万円(前期比264.2%増)と大幅な増益となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
営業活動により得られた資金は325億95百万円(前期比7.2%減)となりました。これは主に減価償却費及び償却費が255億59百万円、税引前利益が77億26百万円あったこと等によるものです。
投資活動により使用した資金は118億63百万円(前期比109.6%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が114億10百万円あったこと等によるものです。
財務活動により使用した資金は87億83百万円(前期比202.6%増)となりました。これは主に長期借入れによる収入が209億78百万円あった一方で、リース負債の返済による支出が185億95百万円、長期借入金の返済による支出が139億86百万円あったこと等によるものです。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ139億93百万円増加し、674億56百万円(前期比26.2%増)となりました。
(3)財政状態の分析
(単位:百万円)
※ネットレバレッジ・レシオ=純有利子負債(有利子負債-現預金)÷調整後EBITDA
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ253億95百万円増加し、2,662億35百万円(前期比10.5%増)となりました。これは主に現金及び現金同等物、無形資産及びのれんがそれぞれ前連結会計年度末に比べ139億93百万円、28億74百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ172億15百万円増加し、1,880億78百万円(前期比10.1%増)となりました。これは主に1年以内返済予定の長期借入金、社債がそれぞれ前連結会計年度末に比べ42億47百万円、31億84百万円増加した一方で、未払法人所得税が前連結会計年度末に比べ17億94百万円減少したことによるものです。
資本は、前連結会計年度末に比べ81億80百万円増加し、781億58百万円(前期比11.7%増)となりました。これは主にその他の資本の構成要素、利益剰余金がそれぞれ前連結会計年度末に比べ47億84百万円、28億69百万円増加したことによるものです。
親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末に比べ1.5%増加し、26.1%となりました。これは主にその他の資本の構成要素、利益剰余金がそれぞれ前連結会計年度末に比べ47億84百万円、28億69百万円増加したことによるものです。
1株当たり親会社所有者帰属持分は前連結会計年度末に比べ84.44円増加し、798.90円(前期比11.8%増)となりました。
また、ネットレバレッジ・レシオは前連結会計年度末に比べて0.54回復し、2.76となりました。これは主に調整後EBITDAが52億29百万円増加したことによるものです。
(4)生産、受注および販売の実績
当社グループは、最終消費者へ直接販売する飲食業を行っておりますので、生産実績と受注実績は記載しておりません。
a.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
(単位:百万円)
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
(単位:百万円)
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(6)重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額および収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断および仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断および仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断および仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎(4)見積りおよび判断の利用 3.重要な会計方針」に記載されているとおりであります。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
(8)当社グループの資本の財源および資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入を、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入等を基本としております。なお、当連結会計年度末における社債、借入金およびリース負債を含む有利子負債の残高は1,573億79百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は674億56百万円となっております。
また、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による事業環境の急速な変化の経験から、運転資金および財政基盤の安定性向上のために機動的かつ安定的な資金調達手段を確保することの重要性を再認識し、主要取引行と当座貸越契約による短期借入金40億円を継続しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)経営成績の分析
① 連結業績
当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)における当社グループの経営環境は、国内については、新型コロナウイルス感染拡大防止のため緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が実施された前期と比較して、人の移動量が大幅に増加し、外食の客数も回復基調で推移しました。海外においては、欧米では行動規制がほぼ撤廃され、アジアでも規制緩和が進んだことで商況の回復が見られました。
このような環境において当社グループは、国内では訴求力の高い商品開発、店舗設計と来店動機の訴求に取り組みました。海外ではアジア、欧州、北米を中心に積極的に出店したことに加えて、グローバル展開を視野に入れたリブランディングや新しい事業パートナー(ローカルバディ(注1))の開拓に注力しました。
これらの結果、本格讃岐うどん専門店の丸亀製麺、海外事業が過去最高の売上収益を達成し、その他を含む全セグメントで増収となったことにより、売上収益は過去最高の1,883億20百万円(前期比22.8%増)となりました。
利益面では、世界的な原材料、人件費、水道光熱費の高騰の影響を受けましたが、増収で吸収し、丸亀製麺、海外事業に加えて、過去最高となったその他の全セグメントで増益となり、全社費用である調整額が増加したものの、事業利益(注2)は69億84百万円(前期比28.6%増)と大幅な増益となりました。
一方、前期は新型コロナウイルス感染症に係る時短協力金などの政府補助金128億66百万円を計上しましたが、当期は44億3百万円に留まったことにより、その他の営業収益は前期比99億66百万円減少しました。また、その他の営業費用に中国事業にかかる一過性の事業整理費用12億27百万円を計上しました。これらの結果、営業利益(注3)は74億66百万円(前期比47.6%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は38億27百万円(前期比57.4%減)と減益となりました。
(注1)ローカルバディ:感動体験に共感した特別な知識とノウハウを持つ世界中の仲間
(注2)事業利益:売上収益-売上原価-販売費及び一般管理費
(注3)営業利益:事業利益-減損損失+その他の営業収益-その他の営業費用
(単位:百万円)
| 2022年 3月期 実績 | 2023年 3月期 実績 | 前期比 | 2023年 3月期 修正計画 (注4) | 修正計画比 | |||
| 増減額 | 増減率 | 増減額 | 増減率 | ||||
| 売上収益 | 153,355 | 188,320 | +34,965 | +22.8% | 191,900 | △3,580 | △1.9% |
| 事業利益 | 5,431 | 6,984 | +1,553 | +28.6% | 7,300 | △316 | △4.3% |
| 営業利益 | 14,243 | 7,466 | △6,777 | △47.6% | 7,100 | +366 | +5.2% |
| 親会社の所有者に 帰属する当期利益 | 8,979 | 3,827 | △5,151 | △57.4% | 4,000 | △173 | △4.3% |
(注4)2022年11月11日修正
② セグメント別業績
(単位:百万円)
| 売上収益 | 2022年 3月期 実績 | 2023年 3月期 実績 | 前期比 | 2023年 3月期 修正計画 (注4) | 修正計画比 | ||
| 増減額 | 増減率 | 増減額 | 増減率 | ||||
| 丸亀製麺 | 92,129 | 102,100 | +9,971 | +10.8% | 103,500 | △1,400 | △1.4% |
| 海外事業 | 41,069 | 61,483 | +20,414 | +49.7% | 65,000 | △3,517 | △5.4% |
| その他 | 20,156 | 24,737 | +4,581 | +22.7% | 23,400 | +1,337 | +5.7% |
| 連結 | 153,355 | 188,320 | +34,965 | +22.8% | 191,900 | △3,580 | △1.9% |
(単位:百万円)
| 事業利益 | 2022年 3月期 実績 | 2023年 3月期 実績 | 前期比 | 2023年 3月期 修正計画 (注4) | 修正計画比 | ||
| 増減額 | 増減率 | 増減額 | 増減率 | ||||
| 丸亀製麺 | 10,586 | 11,624 | +1,038 | +9.8% | 11,800 | △176 | △1.5% |
| 海外事業 | 1,448 | 1,809 | +361 | +24.9% | 1,600 | +209 | +13.1% |
| その他 | 836 | 3,044 | +2,208 | +264.2% | 2,700 | +344 | +12.8% |
| 調整額(注5) | △7,439 | △9,494 | △2,055 | - | △8,800 | △694 | - |
| 連結 | 5,431 | 6,984 | +1,553 | +28.6% | 7,300 | △316 | △4.3% |
(注5)調整額は各報告セグメントに配分していない全社費用であります。
(単位:店)
| 店舗数 | 丸亀製麺 | 海外 | その他 | 連結 | ||||
| 事業形態 | 直営 | 直営 | FC等 (注6) | 計 | 直営 | FC等 (注6) | 計 | |
| 2022年3月末 店舗数 | 832 | 254 | 390 | 644 | 236 | 8 | 244 | 1,720 |
| 2023年3月期 出店 | 14 | 76 | 84 | 160 | 29 | 0 | 29 | 203 |
| 2023年3月期 閉店 | 13 | 14 | 83 | 97 | 39 | 4 | 43 | 153 |
| 2023年3月末 店舗数 | 833 | 316 | 391 | 707 | 226 | 4 | 230 | 1,770 |
(注6)フランチャイズ、合弁会社など直営以外の形態
(注7)当連結会計年度においてToridoll and Heyi Holding Limitedが運営する店舗をFC等から直営に移管したため、海外事業セグメントの直営出店に17店、FC等閉店に17店、移管分が含まれています。
<丸亀製麺>丸亀製麺セグメントにおいては、ブランド戦略と商品戦略をハイブリッド型で組み合わせ、オフライン(店舗)とオンライン(TVCM、デジタルマーケティング、SNS等)をマージして展開する統合マーケティングが奏功したことにより、年間を通して好調に推移しました。
2022年6月15日から「うどんで、あなたを驚かせたい。」をキャッチフレーズに新たなブランドキャンペーンを開始し、打ち立てのうどんのおいしさと職人による手づくりの価値を訴求するとともに、ブランドへの共感と好意度を高めるコミュニケーションを強化しました。
商品戦略においては、お客様から多くの支持をいただいたシーズナルの人気フェア商品をさらに改良し、品質を高めただけでなく、新作も投入して食材や味の違いを楽しんでいただき、リピート促進やシリーズ認知の強化につなげました。
共創型パートナーである株式会社TOKIOの松岡昌宏さんと共同開発した新商品「俺たちの豚汁うどん」と「俺たちのニラバタ豚汁うどん」は、うどんに最も合う独自の豚汁を追究し、松岡昌宏さんならではのアイデアと丸亀製麺の商品開発力およびマーケティング力が融合した結果、2023年1月23日までに255万食を販売する大ヒットとなりました。続いて販売した「肉がさね玉子あんかけうどん」も2023年3月6日までに163万食を販売し、冬季の大ヒット商品となりました。
当期においては原材料費、水道光熱費、人件費の高騰に対処するため、2022年10月25日に一部商品の価格改定を実施、さらに2023年3月7日に看板商品の釜揚げうどんを含む価格改定を実施しました。また既存店70店舗で老朽化した店舗の改修・改装を実施しました。
これらの取り組みにより、売上収益は1,021億円(前期比10.8%増)と過去最高を達成しました。原価、人件費、電気料金、広告宣伝費も増加しましたが、増収で吸収し、事業利益は116億24百万円(前期比9.8%増)と大幅な増益となりました。
<海外事業>世界各国で人の移動量が回復する中、2023年1月に中国でゼロコロナ規制が撤廃され、周辺国にも経済効果の波及が期待されました。このような環境において、香港を拠点とするスパイシーヌードル業態のTam Jaiはアジアで40店舗増加し、大幅な増収となりました。利益面では当第4四半期連結会計期間に徐々に回復したものの、第3四半期まで中国の行動規制の影響を強く受けたことにより減益となりました。
Marugame Udonは、米国ではハワイ店の好調が持続したことに加えて新店も順調に推移し、大幅な増収となりました。台湾はコロナ影響下で人材教育に注力した成果やプロモーションが奏功したことなどにより大幅な増収増益となりました。英国では当期6店出店して計10店舗となり、現地メディアに掲載されたりアワードに選出されたりするなど認知度が高まりました。
これらの結果、為替影響もあって売上収益は614億83百万円(前期比49.7%増)と大幅な増収となり、過去最高を達成しました。利益面では、原材料高騰や人件費上昇に加えて、複数業態においてグローバル展開に伴うマーケティング費用などの先行投資が増加しましたが、増収で吸収し、事業利益は18億9百万円(前期比24.9%増)と増益となりました。
<その他>その他セグメントには、「コナズ珈琲」、「肉のヤマキ商店」、「豚屋とん一」、「とりどーる」、「長田本庄軒」、「天ぷらまきの」、「らー麺ずんどう屋」、「晩杯屋」等が含まれております。
「らー麺ずんどう屋」「晩杯屋」「とりどーる」は緊急事態宣言やまん延防止等重点措置により休業・時短営業を余儀なくされた前期と比較して事業環境が改善したことにより、増収増益となりました。特に姫路発祥の濃厚豚骨ラーメン業態の「らー麺ずんどう屋」は、当期19店舗出店して大幅な増収となり、原価および人件費の比率低下により事業利益率が大きく上昇し、当セグメントの増収増益を牽引しました。
「いちばん近いハワイの食卓」をコンセプトとする「コナズ珈琲」は、期間限定のフェアメニューやイベントなどの施策が奏功したほか、2022年10月にオープンした多摩ニュータウン店も好調に推移し、増収増益となりました。
「とりどーる」は「もも一枚焼き弁当」の看板商品化に成功し、客数が大幅に増加したことで、大幅な増収増益となりました。
「豚屋とんー」は、注文を受けてから肉を切り、その都度店内で製造したパン粉を付けるなど手の込んだ職人技を訴求する店舗作りに注力した一方で、不採算店の整理も進めたことから大幅な増益となりました。
「肉のヤマキ商店」は手作り出来立ての焼き肉丼と総菜を日常使い出来る価格で提供する商品戦略が顧客の支持を獲得し、2022年11月にオープンした新店もグローサラントモデルを早期確立するなど堅調に推移し、増収増益となりました。
これらの結果、売上収益は247億37百万円(前期比22.7%増)となり、増収に加えて、人員配置の適正化などにより原価率と販管費率がともに低下したことから、事業利益は過去最高の30億44百万円(前期比264.2%増)と大幅な増益となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 増減率(%) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 35,118 | 32,595 | △7.2 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △5,659 | △11,863 | 109.6 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △2,903 | △8,783 | 202.6 |
| 現金及び現金同等物 | 53,463 | 67,456 | 26.2 |
営業活動により得られた資金は325億95百万円(前期比7.2%減)となりました。これは主に減価償却費及び償却費が255億59百万円、税引前利益が77億26百万円あったこと等によるものです。
投資活動により使用した資金は118億63百万円(前期比109.6%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が114億10百万円あったこと等によるものです。
財務活動により使用した資金は87億83百万円(前期比202.6%増)となりました。これは主に長期借入れによる収入が209億78百万円あった一方で、リース負債の返済による支出が185億95百万円、長期借入金の返済による支出が139億86百万円あったこと等によるものです。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ139億93百万円増加し、674億56百万円(前期比26.2%増)となりました。
(3)財政状態の分析
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (2022年3月31日) | 当連結会計年度 (2023年3月31日) | 増減率(%) | |
| 資産合計 | 240,840 | 266,235 | 10.5 |
| 負債合計 | 170,862 | 188,078 | 10.1 |
| 資本合計 | 69,978 | 78,158 | 11.7 |
| 親会社所有者帰属持分比率(%) | 25.8 | 26.1 | 1.5 |
| 1株当たり親会社所有者帰属持分(円) | 714.46 | 798.90 | 11.8 |
| 純有利子負債 | 90,371 | 89,923 | △0.5 |
| ネットレバレッジ・レシオ | 3.30 | 2.76 | △16.5 |
※ネットレバレッジ・レシオ=純有利子負債(有利子負債-現預金)÷調整後EBITDA
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ253億95百万円増加し、2,662億35百万円(前期比10.5%増)となりました。これは主に現金及び現金同等物、無形資産及びのれんがそれぞれ前連結会計年度末に比べ139億93百万円、28億74百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ172億15百万円増加し、1,880億78百万円(前期比10.1%増)となりました。これは主に1年以内返済予定の長期借入金、社債がそれぞれ前連結会計年度末に比べ42億47百万円、31億84百万円増加した一方で、未払法人所得税が前連結会計年度末に比べ17億94百万円減少したことによるものです。
資本は、前連結会計年度末に比べ81億80百万円増加し、781億58百万円(前期比11.7%増)となりました。これは主にその他の資本の構成要素、利益剰余金がそれぞれ前連結会計年度末に比べ47億84百万円、28億69百万円増加したことによるものです。
親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末に比べ1.5%増加し、26.1%となりました。これは主にその他の資本の構成要素、利益剰余金がそれぞれ前連結会計年度末に比べ47億84百万円、28億69百万円増加したことによるものです。
1株当たり親会社所有者帰属持分は前連結会計年度末に比べ84.44円増加し、798.90円(前期比11.8%増)となりました。
また、ネットレバレッジ・レシオは前連結会計年度末に比べて0.54回復し、2.76となりました。これは主に調整後EBITDAが52億29百万円増加したことによるものです。
(4)生産、受注および販売の実績
当社グループは、最終消費者へ直接販売する飲食業を行っておりますので、生産実績と受注実績は記載しておりません。
a.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 丸亀製麺 | 24,164 | 111.4 |
| 海外事業 | 16,536 | 156.1 |
| その他 | 7,489 | 120.1 |
| 合計 | 48,189 | 125.1 |
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 丸亀製麺 | 102,100 | 110.8 |
| 海外事業 | 61,483 | 149.7 |
| その他 | 24,737 | 122.7 |
| 合計 | 188,320 | 122.8 |
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(6)重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額および収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断および仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断および仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断および仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎(4)見積りおよび判断の利用 3.重要な会計方針」に記載されているとおりであります。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
(8)当社グループの資本の財源および資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入を、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入等を基本としております。なお、当連結会計年度末における社債、借入金およびリース負債を含む有利子負債の残高は1,573億79百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は674億56百万円となっております。
また、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による事業環境の急速な変化の経験から、運転資金および財政基盤の安定性向上のために機動的かつ安定的な資金調達手段を確保することの重要性を再認識し、主要取引行と当座貸越契約による短期借入金40億円を継続しております。