有価証券報告書-第15期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
(財政状態及び経営成績の状況)
当連結会計年度の業績につきましては、以下のとおりとなりました。
資産の部につきましては、有価証券及び現金預け金の減少等により前連結会計年度比1兆6,759億円減少して、35兆6,696億円となりました。負債の部につきましては、預金の減少等により1兆6,208億円減少して、33兆5,974億円となりました。純資産の部につきましては、利益剰余金が増加する一方、繰延ヘッジ損益及び退職給付に係る調整累計額の減少等により550億円減少して、2兆722億円となりました。
また、信託財産総額につきましては、包括信託及び投資信託の受託残高の増加等により14兆1,606億円増加して、271兆9,235億円となりました。
損益の状況につきましては、当社の本業の期間損益を示す連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前・信託勘定償却前)は、前連結会計年度比184億円減少して1,499億円となりました。
セグメント別の内訳では、リテール部門が△29億円(前連結会計年度比△43億円)、法人マーケット部門が512億円(同+25億円)、受託財産部門が694億円(同△70億円)、市場部門が598億円(同△16億円)となりました。法人マーケット部門の各事業内訳は、不動産事業が239億円(同+40億円)、証券代行事業が234億円(同+1億円)、資産金融事業が38億円(同△17億円)であります。
なお、「市場部門」は、当連結会計年度より、部署の新設・廃止及び一部業務の移管を行い、市場国際部門から名称変更したものであります。
税金等調整前当期純利益は1,603億円となり、これに法人税等合計・非支配株主に帰属する当期純利益を加味した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比102億円増加の1,142億円となりました。
当連結会計年度末の連結自己資本比率(バーゼルⅢ:国際統一基準)は、連結普通株式等Tier1比率19.46%、連結Tier1比率21.90%、連結総自己資本比率25.46%となりました。
(キャッシュ・フローの状況)
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、借用金の増加及び預け金の減少等に伴い収入が増加する一方、預金の減少及びコールローン等の増加等により、1兆7,984億円の支出(前連結会計年度比支出が1,478億円減少)となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、子会社株式の取得による支出等により支出が増加する一方、国内外の債券投資等による収入により、1兆537億円の収入(同収入が5,159億円減少)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、劣後特約付借入れの増加等に伴い収入が増加し、555億円の収入(同収入が5,525億円増加)となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末比7,415億円減少して13兆7,265億円となりました。
① 国内・海外別収支
信託報酬は、前連結会計年度比57億円増加して1,183億円となりました。資金運用収支は、国内では207億円減少して932億円、海外では82億円減少して218億円となり、相殺消去額を控除した結果、合計で333億円減少の955億円となりました。また、役務取引等収支は、国内では15億円増加して1,463億円、海外では380億円増加して716億円となり、相殺消去額を控除した結果、合計で400億円増加の2,215億円となりました。
(注) 1.「国内」とは、当社(海外店を除く)及び国内に本店を有する連結子会社(以下、「国内連結子会社」とい
う。)であります。
「海外」とは、当社の海外店及び海外に本店を有する連結子会社(以下、「海外連結子会社」という。)で
あります。
2.連結会社間の相殺消去額については、上記「相殺消去額」欄に計上しております。
3.「資金調達費用」は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度147百万円、当連結会計年度144百万円)を控除
して表示しております。
② 国内・海外別資金運用/調達の状況
資金運用勘定の平均残高は、国内・海外合計で預け金を中心に前連結会計年度比2兆9,807億円減少して27兆6,005億円となり、利回りは0.09ポイント低下して1.20%となりました。一方、資金調達勘定の平均残高は、預金を中心に5兆5,843億円減少して32兆2,827億円となり、利回りは0.02ポイント上昇して0.73%となりました。
(ⅰ) 国内
(注) 1.「国内」とは、当社(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.平均残高は、当社については日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、国内連結子会社については 月末毎の残高等に基づく平均残高を利用しております。
3.平均残高及び利息は、当社と国内連結子会社を単純合算したものを表示しております。
4.「資金運用勘定」は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度5,016,173百万円、当連結会計年度4,784,670百万円)を、「資金調達勘定」は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度114,587百万円、当連結 会計年度111,449百万円)及び利息(前連結会計年度147百万円、当連結会計年度144百万円)をそれぞれ控除し て表示しております。
(ⅱ) 海外
(注) 1.「海外」とは、当社の海外店及び海外連結子会社であります。
2.平均残高は、当社については日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、海外連結子会社については 月末毎の残高等に基づく平均残高を利用しております。
3.平均残高及び利息は、当社と海外連結子会社を単純合算したものを表示しております。
4.「資金運用勘定」は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度38,944百万円、当連結会計年度68,227百万円)を控除して表示しております。
(ⅲ) 合計
(注) 1.平均残高は、当社については日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については月末 毎の残高等に基づく平均残高を利用しております。
2.連結会社間の相殺消去額については、上記「相殺消去額」欄に計上しております。
3.「資金運用勘定」は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度5,049,680百万円、当連結会計年度4,845,975 百万円)を、「資金調達勘定」は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度114,587百万円、当連結会計年度111,449百万円)及び利息(前連結会計年度147百万円、当連結会計年度144百万円)をそれぞれ控除し て表示しております。
③ 国内・海外別役務取引の状況
役務取引等収益は、国内・海外合計で投資信託委託・投資顧問業務を中心に前連結会計年度比442億円増加して2,869億円となりました。一方、役務取引等費用は、国内・海外合計で42億円増加して653億円となりました。
(注) 1.「国内」とは、当社(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
「海外」とは、当社の海外店及び海外連結子会社であります。
2.連結会社間の相殺消去額については、上記「相殺消去額」欄に計上しております。
④ 「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む連結会社毎の信託財産額を合算しております。
(ⅰ) 信託財産の運用/受入状況
○ 信託財産残高表(連結)
(注) 1.上記残高表には、金銭評価の困難な信託および自己信託に係る分を除いております。
自己信託に係る信託財産残高 前連結会計年度末 1,504百万円
当連結会計年度末 850,748百万円
2.合算対象の連結子会社 前連結会計年度末 日本マスタートラスト信託銀行株式会社
当連結会計年度末 日本マスタートラスト信託銀行株式会社
3.共同信託他社管理財産 前連結会計年度末 247,006百万円
当連結会計年度末 246,129百万円
(参考)
信託財産残高表(単体)
(注) 1.上記残高表には、金銭評価の困難な信託および自己信託に係る分を除いております。
なお、自己信託に係る信託財産残高は、前事業年度末1,504百万円、当事業年度末850,748百万円であります。
2.共同信託他社管理財産 前事業年度末73,163,139百万円、当事業年度末74,069,343百万円
3.元本補てん契約のある信託の貸出金 前事業年度末14,083百万円のうち、延滞債権額は0百万円、3ヵ月以上延滞債権額は7百万円、貸出条件緩和債権額は117百万円であります。
また、これらの債権額の合計額は124百万円であります。
4.元本補てん契約のある信託の貸出金 当事業年度末12,285百万円のうち、延滞債権額は0百万円、貸出条件緩和債権額は3百万円であります。
また、これらの債権額の合計額は3百万円であります。
なお、前記(注)2.共同信託他社管理財産には、当社と日本マスタートラスト信託銀行株式会社が職務分担型共同受託方式により受託している信託財産(以下、「職務分担型共同受託財産」という。)が前事業年度末72,916,133百万円、当事業年度末73,823,213百万円含まれております。
前記信託財産残高表に職務分担型共同受託財産を合算した信託財産残高表は次のとおりであります。
信託財産残高表(職務分担型共同受託財産合算分)
(ⅱ) 貸出金残高の状況(業種別貸出状況)(末残・構成比)
(ⅲ) 有価証券残高の状況(末残・構成比)
(ⅳ) 元本補てん契約のある信託の運用/受入状況(末残)
金銭信託
(注) 1.信託財産の運用のため再信託された信託を含みます。
2.リスク管理債権の状況
前連結会計年度末 貸出金14,083百万円のうち、延滞債権額は0百万円、3ヵ月以上延滞債権額は7百万円、貸出条件緩和債権額は117百万円であります。また、これらの債権額の合計額は124百万円であります。
当連結会計年度末 貸出金12,285百万円のうち、延滞債権額は0百万円、貸出条件緩和債権額は3百万円であります。また、これらの債権額の合計額は3百万円であります。
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、貸出金等の各勘定について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
⑤ 銀行業務の状況
(ⅰ) 国内・海外別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1.「国内」とは、当社(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
「海外」とは、当社の海外店及び海外連結子会社であります。
2.連結会社間の相殺消去額については、上記「相殺消去額」欄に計上しております。
3.流動性預金=当座預金+普通預金+通知預金
4.定期性預金=定期預金
(ⅱ) 国内・海外別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(注) 1.「国内」とは、当社(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
「海外」とは、当社の海外店及び海外連結子会社であります。
2.連結会社間の相殺消去額については、上記「相殺消去額」欄に計上しております。
3.「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
(自己資本比率等の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
当社は、国際統一基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては先進的内部格付手法、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては先進的計測手法を採用するとともに、マーケット・リスク規制を導入しております。
また、自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準の補完的指標として定めるレバレッジに係る健全性を判断するための基準(平成31年金融庁告示第11号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
連結自己資本比率(国際統一基準)
連結レバレッジ比率(国際統一基準)
単体自己資本比率(国際統一基準)
単体レバレッジ比率(国際統一基準)
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当社の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
(生産、受注及び販売の状況)
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(リテール部門)
リテール部門では、多様化する個人のお客さまのニーズに対し、資産運用・ローン・不動産・資産管理・資産承継等に関する信託銀行ならではの商品・サービスをご提供し、お客さまからの評価向上に努めてまいりました。また、「つみたてNISA」の取扱いや、「ずっと安心信託」、「教育資金贈与信託」、「暦年贈与信託」、「結婚・子育て支援信託」、「解約制限付信託」、「代理出金機能付信託」に続き、2019年12月に、信託を活用したノンリコース型のリバースモーゲージ商品として「リバースモーゲージ信託(ゆとりの約束)」の取扱いを開始、2020年2月に、将来の認知機能低下に備えられる代理出金機能をファンドラップに追加した本邦初の商品として「つかえてラップ(MUFGファンドラップ代理出金特約)」の取扱いを開始する等、信託商品の提供を通じた顧客基盤の拡大のための活動にも取り組んでまいりました。
一方、長引く低金利の影響による資金収益の減少や、不透明な市場環境下における投資商品収益の減少等、厳しい収益環境が続きました。
以上の結果、当連結会計年度のリテール部門の連結実質業務純益は△29億円(前連結会計年度比△43億円)となりました。
(法人マーケット部門)
法人マーケット部門のうち、不動産事業では、不動産に係る売買・賃貸借の仲介・管理業務・鑑定評価・コンサルティング業務等の多様な商品・サービスの提供に努めるとともに、お客さまの不動産に関するニーズに対応した提案を実施してまいりました。
証券代行事業では、コーポレートガバナンス・コードを背景としたお客さまのニーズに対応すべく、株主との対話を支援するコンサルティングサービスの提供に注力してまいりました。
資産金融事業では、企業の保有資産を活用した資金調達ニーズと資金運用ニーズを繋ぐ信託機能の提供を目指し、企業への調達ソリューションの提案及び法人・個人向け運用商品の開発・提供に注力してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の法人マーケット部門の連結実質業務純益は512億円(前連結会計年度比+25億円)となりました。
(受託財産部門)
受託財産部門では、高度かつ専門的なノウハウを活用し、運用力や商品開発力の向上に取り組み、お客さまの多様なニーズにお応えすることに努めてまいりました。
インベスターサービス業務においては、グローバル展開を重点戦略と位置付け、買収した海外のファンド管理会社を通じて専門性を高めながら、効率的・安定的なサービスを提供する態勢を整備し、事業の拡大を進めるとともに、事業拡大戦略の一環として、2019年10月に、アセットマネジメント会社向けミドル・バック業務のアウトソーシング受託を主要業務とし、同業務にかかるシステム開発に強みを持つ海外資産管理会社であるPoint Nine Limited(現MUFG Investor Services FinTech Limited)の株式を取得し、子会社化しました。
アセットマネジメント業務においては、2019年8月に、オーストラリア連邦の大手金融グループであるCommonwealth Bank of Australia及びその完全子会社であるColonial First State Group Limitedからの、Colonial First State Group Limitedが保有する主要完全子会社9社の株式を取得し、子会社化しました。
年金業務においては、退職給付制度の設計・運営に関するコンサルティングや企業年金の資産運用・資産管理サービスの提供を進めるとともに、法人のお客さまの福利厚生に資するサービスの拡充に努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の受託財産部門の連結実質業務純益は694億円(前連結会計年度比△70億円)となりました。
(市場部門)
当社は、ビジネスのグローバル化進展に伴い、各事業のグローバル展開を支える態勢の構築を目的として、市場国際部を廃止し、それまで同部で培ってきた海外における事業の企画・統括機能を経営企画部に、市場業務にかかる企画・統括機能を市場企画部に移管いたしました。これに伴い、市場国際部門は、2019年4月1日付で市場業務に特化し、市場部門に名称変更しました。
市場部門では、証券投資・資金為替取引等の市場業務において、市場環境の変化に応じた適切なリスク管理や内外の金融規制への対応を行いつつ、安定的な収益確保に努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の市場部門の連結実質業務純益は598億円(前連結会計年度比△16億円)となりました。
加えて、当社は、中期経営計画において掲げた、目指す姿である「「安心・豊かな社会」を創り出す信託銀行」を実現するため、慶應義塾大学及び野村ホールディングス株式会社との一般社団法人 金融ジェロントロジー協会の設立、東京大学及びソフトバンク株式会社との「ヘルシー・エイジング・システム」を構築するための産学共同研究の開始、情報銀行プラットフォーム「Dprime」の提供に向けた活動等に取り組んでまいりました。
今後とも、当社グループの総合力強化と持続的な成長を図るべく、経営の効率化に努めるとともに強固な経営・財務基盤の構築を目指してまいります。
連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前・信託勘定償却前)は、前連結会計年度比184億円減少して1,499億円となりました。
連結普通株式等Tier1比率は最低所要水準4.5%を上回る19.46%となりました。
当連結会計年度における主な項目は、次のとおりであります。
① 経営成績の分析
(ⅰ) 主な収支
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 国内・海外別収支」をご参照ください。
(ⅱ) 与信関係費用総額
前表をご参照ください。
(ⅲ) 株式等関係損益
前表をご参照ください。
② 財政状態の分析
(ⅰ) 有価証券
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 (有価証券関係)」をご参照ください。
(ⅱ) 預金
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ⑤ 銀行業務の状況 (ⅰ) 国内・海外別預金残高の状況」をご参照ください。
(ⅲ) 純資産の部
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 ③ 連結株主資本等変動計算書」をご参照ください。
③ 連結自己資本比率(国際統一基準)
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 (自己資本比率等の状況)」に記載しております。
④ キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 (キャッシュ・フローの状況)」に記載しております。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
(買収・出資に伴うのれん及びその他の無形固定資産の評価)
〇 企業結合における無形資産への取得原価の配分
MUFGグループは、世界に選ばれる、信頼のグローバル金融グループを目指し、その戦略的施策の一環として、グローバルベースで買収・出資・資本提携等を実施しており、これらの企業結合取引により生じた無形資産を連結貸借対照表に計上しております。
注記事項の(企業結合等関係)に記載のとおり、当連結会計年度において、First Sentier Investors(以下、「FSI」という。)は、当社の連結子会社となりました。
当該企業結合取引の結果として、当社が連結貸借対照表に計上した無形資産の企業結合時における時価には、「顧客関連資産」(1,008億円)が含まれております。
無形資産の企業結合日における時価は、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローの現在価値として算定されており、当該キャッシュ・フローの算定に使用される仮定は、機関決定された買収価格の基礎となった中期計画に基づいております。また、時価評価に適用した重要な見積りや、当該見積りに用いた仮定のうち、主なものは以下のとおりです。
・FSI取得により資産計上した無形資産に用いた主な見積り・仮定
将来キャッシュ・フローに使用される前提は、機関決定された買収価格の基礎となった中期計画に基づいており、公正価値評価の方法として、インカムアプローチ法を用いております。
「顧客関連資産」においては、既存顧客との取引が継続する期間において享受できる超過収益に基づくキャッシュ・フローを現在価値に割引くことにより価値を算定しております。当該キャッシュ・フローには、株式、債券、インフラ等の投資対象の市場成長予測等を反映した預り資産残高の増加率及び過去実績に基づく既存顧客の剥落率などの見積り・仮定を用いています。
無形資産に適用する割引率の基礎として、株主資本コストを使用しております。当該割引率には、顧客関連資産に関連するビジネスのリスクを考慮したリスクプレミアムなどの見積り・仮定を用いています。
経営者は、企業結合時の無形資産の時価及びのれんの額に用いた見積り・仮定は合理的であると考えています。しかしながら、これらの見積り・仮定には不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化などにより当該見積り・仮定が変化した場合には、結果として、企業結合時の無形資産への取得原価及びのれんの額への配分が適切に測定されない可能性があります。
(財政状態及び経営成績の状況)
当連結会計年度の業績につきましては、以下のとおりとなりました。
資産の部につきましては、有価証券及び現金預け金の減少等により前連結会計年度比1兆6,759億円減少して、35兆6,696億円となりました。負債の部につきましては、預金の減少等により1兆6,208億円減少して、33兆5,974億円となりました。純資産の部につきましては、利益剰余金が増加する一方、繰延ヘッジ損益及び退職給付に係る調整累計額の減少等により550億円減少して、2兆722億円となりました。
また、信託財産総額につきましては、包括信託及び投資信託の受託残高の増加等により14兆1,606億円増加して、271兆9,235億円となりました。
損益の状況につきましては、当社の本業の期間損益を示す連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前・信託勘定償却前)は、前連結会計年度比184億円減少して1,499億円となりました。
セグメント別の内訳では、リテール部門が△29億円(前連結会計年度比△43億円)、法人マーケット部門が512億円(同+25億円)、受託財産部門が694億円(同△70億円)、市場部門が598億円(同△16億円)となりました。法人マーケット部門の各事業内訳は、不動産事業が239億円(同+40億円)、証券代行事業が234億円(同+1億円)、資産金融事業が38億円(同△17億円)であります。
なお、「市場部門」は、当連結会計年度より、部署の新設・廃止及び一部業務の移管を行い、市場国際部門から名称変更したものであります。
税金等調整前当期純利益は1,603億円となり、これに法人税等合計・非支配株主に帰属する当期純利益を加味した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比102億円増加の1,142億円となりました。
当連結会計年度末の連結自己資本比率(バーゼルⅢ:国際統一基準)は、連結普通株式等Tier1比率19.46%、連結Tier1比率21.90%、連結総自己資本比率25.46%となりました。
(キャッシュ・フローの状況)
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、借用金の増加及び預け金の減少等に伴い収入が増加する一方、預金の減少及びコールローン等の増加等により、1兆7,984億円の支出(前連結会計年度比支出が1,478億円減少)となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、子会社株式の取得による支出等により支出が増加する一方、国内外の債券投資等による収入により、1兆537億円の収入(同収入が5,159億円減少)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、劣後特約付借入れの増加等に伴い収入が増加し、555億円の収入(同収入が5,525億円増加)となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末比7,415億円減少して13兆7,265億円となりました。
① 国内・海外別収支
信託報酬は、前連結会計年度比57億円増加して1,183億円となりました。資金運用収支は、国内では207億円減少して932億円、海外では82億円減少して218億円となり、相殺消去額を控除した結果、合計で333億円減少の955億円となりました。また、役務取引等収支は、国内では15億円増加して1,463億円、海外では380億円増加して716億円となり、相殺消去額を控除した結果、合計で400億円増加の2,215億円となりました。
種類 | 期別 | 国内 | 海外 | 相殺消去額(△) | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
信託報酬 | 前連結会計年度 | 119,744 | - | 7,107 | 112,636 |
当連結会計年度 | 126,564 | - | 8,228 | 118,336 | |
資金運用収支 | 前連結会計年度 | 114,009 | 30,043 | 15,234 | 128,818 |
当連結会計年度 | 93,243 | 21,802 | 19,545 | 95,501 | |
うち資金運用収益 | 前連結会計年度 | 280,581 | 146,019 | 29,496 | 397,104 |
当連結会計年度 | 239,436 | 122,384 | 28,475 | 333,345 | |
うち資金調達費用 | 前連結会計年度 | 166,571 | 115,976 | 14,262 | 268,285 |
当連結会計年度 | 146,192 | 100,582 | 8,930 | 237,844 | |
役務取引等収支 | 前連結会計年度 | 144,802 | 33,627 | △3,103 | 181,533 |
当連結会計年度 | 146,368 | 71,688 | △3,515 | 221,571 | |
うち役務取引等収益 | 前連結会計年度 | 218,593 | 45,100 | 20,988 | 242,705 |
当連結会計年度 | 221,344 | 89,964 | 24,354 | 286,953 | |
うち役務取引等費用 | 前連結会計年度 | 73,791 | 11,472 | 24,091 | 61,172 |
当連結会計年度 | 74,975 | 18,276 | 27,870 | 65,381 | |
特定取引収支 | 前連結会計年度 | 27,425 | 2,736 | - | 30,161 |
当連結会計年度 | 9,316 | 4,570 | - | 13,887 | |
うち特定取引収益 | 前連結会計年度 | 27,448 | 2,957 | - | 30,406 |
当連結会計年度 | 9,536 | 4,627 | - | 14,164 | |
うち特定取引費用 | 前連結会計年度 | 23 | 221 | - | 244 |
当連結会計年度 | 219 | 57 | - | 276 | |
その他業務収支 | 前連結会計年度 | △20,778 | 5,079 | 88 | △15,787 |
当連結会計年度 | 14,802 | 8,600 | 394 | 23,008 | |
うちその他業務収益 | 前連結会計年度 | 27,167 | 15,633 | 4,154 | 38,646 |
当連結会計年度 | 54,741 | 29,946 | 12,195 | 72,492 | |
うちその他業務費用 | 前連結会計年度 | 47,945 | 10,554 | 4,065 | 54,433 |
当連結会計年度 | 39,938 | 21,346 | 11,801 | 49,483 |
(注) 1.「国内」とは、当社(海外店を除く)及び国内に本店を有する連結子会社(以下、「国内連結子会社」とい
う。)であります。
「海外」とは、当社の海外店及び海外に本店を有する連結子会社(以下、「海外連結子会社」という。)で
あります。
2.連結会社間の相殺消去額については、上記「相殺消去額」欄に計上しております。
3.「資金調達費用」は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度147百万円、当連結会計年度144百万円)を控除
して表示しております。
② 国内・海外別資金運用/調達の状況
資金運用勘定の平均残高は、国内・海外合計で預け金を中心に前連結会計年度比2兆9,807億円減少して27兆6,005億円となり、利回りは0.09ポイント低下して1.20%となりました。一方、資金調達勘定の平均残高は、預金を中心に5兆5,843億円減少して32兆2,827億円となり、利回りは0.02ポイント上昇して0.73%となりました。
(ⅰ) 国内
種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 25,040,994 | 280,581 | 1.12 |
当連結会計年度 | 22,501,166 | 239,436 | 1.06 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | 5,687,726 | 54,507 | 0.95 |
当連結会計年度 | 4,665,492 | 35,704 | 0.76 | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 10,288,790 | 213,222 | 2.07 |
当連結会計年度 | 10,376,549 | 192,974 | 1.85 | |
うちコールローン 及び買入手形 | 前連結会計年度 | 31,157 | 284 | 0.91 |
当連結会計年度 | 59,928 | 69 | 0.11 | |
うち買現先勘定 | 前連結会計年度 | 2,645 | △2 | △0.07 |
当連結会計年度 | 13,683 | △13 | △0.10 | |
うち債券貸借取引 支払保証金 | 前連結会計年度 | 119,080 | △320 | △0.26 |
当連結会計年度 | 157,993 | △289 | △0.18 | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | 8,341,759 | 8,138 | 0.09 |
当連結会計年度 | 6,406,698 | 4,050 | 0.06 | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | 32,264,669 | 166,571 | 0.51 |
当連結会計年度 | 26,849,069 | 146,192 | 0.54 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 12,744,587 | 15,291 | 0.11 |
当連結会計年度 | 10,827,530 | 12,194 | 0.11 | |
うち譲渡性預金 | 前連結会計年度 | 933,344 | 21 | 0.00 |
当連結会計年度 | 636,572 | 20 | 0.00 | |
うちコールマネー 及び売渡手形 | 前連結会計年度 | 561,236 | 617 | 0.10 |
当連結会計年度 | 387,711 | 16 | 0.00 | |
うち売現先勘定 | 前連結会計年度 | 3,596,398 | 47,046 | 1.30 |
当連結会計年度 | 4,222,274 | 53,542 | 1.26 | |
うち債券貸借取引 受入担保金 | 前連結会計年度 | 33,101 | 5 | 0.01 |
当連結会計年度 | - | - | - | |
うちコマーシャル・ ペーパー | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | 1,414,208 | 19,322 | 1.36 |
当連結会計年度 | 1,157,017 | 17,674 | 1.52 | |
うち信託勘定借 | 前連結会計年度 | 9,370,094 | 13,620 | 0.14 |
当連結会計年度 | 8,960,127 | 12,984 | 0.14 |
(注) 1.「国内」とは、当社(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.平均残高は、当社については日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、国内連結子会社については 月末毎の残高等に基づく平均残高を利用しております。
3.平均残高及び利息は、当社と国内連結子会社を単純合算したものを表示しております。
4.「資金運用勘定」は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度5,016,173百万円、当連結会計年度4,784,670百万円)を、「資金調達勘定」は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度114,587百万円、当連結 会計年度111,449百万円)及び利息(前連結会計年度147百万円、当連結会計年度144百万円)をそれぞれ控除し て表示しております。
(ⅱ) 海外
種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 6,637,772 | 146,019 | 2.19 |
当連結会計年度 | 6,260,246 | 122,384 | 1.95 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | 190,051 | 5,486 | 2.88 |
当連結会計年度 | 163,078 | 4,361 | 2.67 | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 2,672,269 | 62,574 | 2.34 |
当連結会計年度 | 2,562,699 | 56,548 | 2.20 | |
うちコールローン 及び買入手形 | 前連結会計年度 | 854 | 19 | 2.33 |
当連結会計年度 | 2,566 | 65 | 2.55 | |
うち買現先勘定 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | 668 | 9 | 1.43 | |
うち債券貸借取引 支払保証金 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | 3,769,212 | 72,787 | 1.93 |
当連結会計年度 | 3,524,646 | 57,295 | 1.62 | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | 6,429,350 | 115,976 | 1.80 |
当連結会計年度 | 6,108,993 | 100,582 | 1.64 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 2,225,139 | 28,051 | 1.26 |
当連結会計年度 | 2,118,033 | 24,936 | 1.17 | |
うち譲渡性預金 | 前連結会計年度 | 1,807,048 | 35,875 | 1.98 |
当連結会計年度 | 1,817,187 | 32,992 | 1.81 | |
うちコールマネー 及び売渡手形 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - | |
うち売現先勘定 | 前連結会計年度 | 1,405,025 | 19,523 | 1.38 |
当連結会計年度 | 1,176,639 | 12,967 | 1.10 | |
うち債券貸借取引 受入担保金 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - | |
うちコマーシャル・ ペーパー | 前連結会計年度 | 751,900 | 18,778 | 2.49 |
当連結会計年度 | 733,755 | 17,298 | 2.35 | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | 7,584 | 200 | 2.64 |
当連結会計年度 | 12,627 | 180 | 1.42 | |
うち信託勘定借 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - |
(注) 1.「海外」とは、当社の海外店及び海外連結子会社であります。
2.平均残高は、当社については日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、海外連結子会社については 月末毎の残高等に基づく平均残高を利用しております。
3.平均残高及び利息は、当社と海外連結子会社を単純合算したものを表示しております。
4.「資金運用勘定」は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度38,944百万円、当連結会計年度68,227百万円)を控除して表示しております。
(ⅲ) 合計
種類 | 期別 | 平均残高(百万円) | 利息(百万円) | 利回り (%) | ||||
小計 | 相殺消去額 (△) | 合計 | 小計 | 相殺消去額 (△) | 合計 | |||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 31,678,766 | 1,097,438 | 30,581,328 | 426,601 | 29,496 | 397,104 | 1.29 |
当連結会計年度 | 28,761,413 | 1,160,863 | 27,600,549 | 361,821 | 28,475 | 333,345 | 1.20 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | 5,877,778 | 95,134 | 5,782,643 | 59,993 | 3,318 | 56,674 | 0.98 |
当連結会計年度 | 4,828,570 | 21,094 | 4,807,475 | 40,066 | 172 | 39,893 | 0.82 | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 12,961,060 | 276,756 | 12,684,304 | 275,797 | 15,886 | 259,910 | 2.04 |
当連結会計年度 | 12,939,248 | 493,985 | 12,445,262 | 249,523 | 21,100 | 228,422 | 1.83 | |
うちコールローン 及び買入手形 | 前連結会計年度 | 32,012 | 6,027 | 25,984 | 304 | △4 | 309 | 1.18 |
当連結会計年度 | 62,495 | - | 62,495 | 134 | - | 134 | 0.21 | |
うち買現先勘定 | 前連結会計年度 | 2,645 | - | 2,645 | △2 | - | △2 | △0.07 |
当連結会計年度 | 14,352 | - | 14,352 | △4 | - | △4 | △0.02 | |
うち債券貸借取引 支払保証金 | 前連結会計年度 | 119,080 | - | 119,080 | △320 | - | △320 | △0.26 |
当連結会計年度 | 157,993 | - | 157,993 | △289 | - | △289 | △0.18 | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | 12,110,971 | 675,915 | 11,435,055 | 80,926 | 10,295 | 70,630 | 0.61 |
当連結会計年度 | 9,931,345 | 609,106 | 9,322,238 | 61,346 | 7,233 | 54,112 | 0.58 | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | 38,694,020 | 826,956 | 37,867,064 | 282,548 | 14,262 | 268,285 | 0.70 |
当連結会計年度 | 32,958,062 | 675,303 | 32,282,759 | 246,774 | 8,930 | 237,844 | 0.73 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 14,969,727 | 676,495 | 14,293,231 | 43,343 | 10,362 | 32,980 | 0.23 |
当連結会計年度 | 12,945,563 | 609,205 | 12,336,357 | 37,130 | 7,235 | 29,894 | 0.24 | |
うち譲渡性預金 | 前連結会計年度 | 2,740,392 | 1,880 | 2,738,511 | 35,896 | 0 | 35,896 | 1.31 |
当連結会計年度 | 2,453,760 | 2,478 | 2,451,281 | 33,012 | 0 | 33,012 | 1.34 | |
うちコールマネー 及び売渡手形 | 前連結会計年度 | 561,236 | 6,027 | 555,209 | 617 | △4 | 621 | 0.11 |
当連結会計年度 | 387,711 | - | 387,711 | 16 | - | 16 | 0.00 | |
うち売現先勘定 | 前連結会計年度 | 5,001,424 | - | 5,001,424 | 66,570 | - | 66,570 | 1.33 |
当連結会計年度 | 5,398,913 | - | 5,398,913 | 66,509 | - | 66,509 | 1.23 | |
うち債券貸借取引 受入担保金 | 前連結会計年度 | 33,101 | - | 33,101 | 5 | - | 5 | 0.01 |
当連結会計年度 | - | - | - | - | - | - | - | |
うちコマーシャル・ ペーパー | 前連結会計年度 | 751,900 | - | 751,900 | 18,778 | - | 18,778 | 2.49 |
当連結会計年度 | 733,755 | - | 733,755 | 17,298 | - | 17,298 | 2.35 | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | 1,421,793 | 95,134 | 1,326,658 | 19,523 | 2,388 | 17,135 | 1.29 |
当連結会計年度 | 1,169,645 | 21,094 | 1,148,550 | 17,854 | 197 | 17,657 | 1.53 | |
うち信託勘定借 | 前連結会計年度 | 9,370,094 | 3,812 | 9,366,282 | 13,620 | 0 | 13,620 | 0.14 |
当連結会計年度 | 8,960,127 | 5,847 | 8,954,280 | 12,984 | 0 | 12,984 | 0.14 |
(注) 1.平均残高は、当社については日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については月末 毎の残高等に基づく平均残高を利用しております。
2.連結会社間の相殺消去額については、上記「相殺消去額」欄に計上しております。
3.「資金運用勘定」は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度5,049,680百万円、当連結会計年度4,845,975 百万円)を、「資金調達勘定」は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度114,587百万円、当連結会計年度111,449百万円)及び利息(前連結会計年度147百万円、当連結会計年度144百万円)をそれぞれ控除し て表示しております。
③ 国内・海外別役務取引の状況
役務取引等収益は、国内・海外合計で投資信託委託・投資顧問業務を中心に前連結会計年度比442億円増加して2,869億円となりました。一方、役務取引等費用は、国内・海外合計で42億円増加して653億円となりました。
種類 | 期別 | 国内 | 海外 | 相殺消去額(△) | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
役務取引等収益 | 前連結会計年度 | 218,593 | 45,100 | 20,988 | 242,705 |
当連結会計年度 | 221,344 | 89,964 | 24,354 | 286,953 | |
うち信託関連業務 | 前連結会計年度 | 99,093 | ― | 4,905 | 94,188 |
当連結会計年度 | 103,958 | ― | 5,440 | 98,517 | |
うち投資信託委託・ 投資顧問業務 | 前連結会計年度 | 83,724 | 3,888 | 4,157 | 83,455 |
当連結会計年度 | 82,891 | 42,291 | 4,684 | 120,499 | |
うち海外カストディ・ファンドアドミニストレーション業務 | 前連結会計年度 | ―― | 36,245 | 4,097 | 32,147 |
当連結会計年度 | ―― | 40,028 | 5,529 | 34,499 | |
うち証券関連業務 | 前連結会計年度 | 16,346 | 3,175 | 6,172 | 13,349 |
当連結会計年度 | 16,236 | 3,138 | 6,313 | 13,061 | |
うち預金・貸出業務 | 前連結会計年度 | 2,418 | 612 | 61 | 2,969 |
当連結会計年度 | 2,023 | 1,905 | 83 | 3,846 | |
うち為替業務 | 前連結会計年度 | 1,021 | 0 | 51 | 969 |
当連結会計年度 | 1,045 | 0 | 101 | 944 | |
うち代理業務 | 前連結会計年度 | 1,071 | ― | ― | 1,071 |
当連結会計年度 | 1,085 | ― | ― | 1,085 | |
うち保証業務 | 前連結会計年度 | 1,759 | 37 | 372 | 1,425 |
当連結会計年度 | 1,524 | 35 | 331 | 1,228 | |
役務取引等費用 | 前連結会計年度 | 73,791 | 11,472 | 24,091 | 61,172 |
当連結会計年度 | 74,975 | 18,276 | 27,870 | 65,381 | |
うち為替業務 | 前連結会計年度 | 667 | 2,095 | 50 | 2,712 |
当連結会計年度 | 672 | 2,132 | 53 | 2,751 |
(注) 1.「国内」とは、当社(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
「海外」とは、当社の海外店及び海外連結子会社であります。
2.連結会社間の相殺消去額については、上記「相殺消去額」欄に計上しております。
④ 「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む連結会社毎の信託財産額を合算しております。
(ⅰ) 信託財産の運用/受入状況
○ 信託財産残高表(連結)
資産 | ||||
科目 | 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | ||
金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
貸出金 | 360,708 | 0.14 | 359,832 | 0.13 |
有価証券 | 116,120,081 | 45.05 | 117,436,222 | 43.19 |
投資信託有価証券 | 56,765,293 | 22.02 | 60,879,647 | 22.39 |
投資信託外国投資 | 14,878,840 | 5.77 | 16,632,012 | 6.12 |
信託受益権 | 381,340 | 0.15 | 712,520 | 0.26 |
受託有価証券 | 5,667,036 | 2.20 | 6,098,591 | 2.24 |
金銭債権 | 20,648,133 | 8.01 | 24,330,966 | 8.95 |
有形固定資産 | 14,466,100 | 5.61 | 15,875,747 | 5.84 |
無形固定資産 | 134,221 | 0.05 | 135,543 | 0.05 |
その他債権 | 5,249,333 | 2.04 | 5,826,127 | 2.14 |
コールローン | 6,201,063 | 2.41 | 7,926,910 | 2.91 |
銀行勘定貸 | 10,289,472 | 3.99 | 9,815,526 | 3.61 |
現金預け金 | 6,601,285 | 2.56 | 5,893,903 | 2.17 |
合計 | 257,762,911 | 100.00 | 271,923,551 | 100.00 |
負債 | ||||
科目 | 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | ||
金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
金銭信託 | 33,010,751 | 12.81 | 33,134,178 | 12.19 |
年金信託 | 11,957,774 | 4.64 | 11,700,334 | 4.3 |
財産形成給付信託 | 7,528 | 0.00 | 6,842 | 0.00 |
投資信託 | 84,634,927 | 32.83 | 92,086,729 | 33.86 |
金銭信託以外の金銭の信託 | 4,088,974 | 1.59 | 4,939,720 | 1.82 |
有価証券の信託 | 9,974,456 | 3.87 | 10,927,242 | 4.02 |
金銭債権の信託 | 17,364,307 | 6.74 | 20,301,045 | 7.47 |
動産の信託 | 80,967 | 0.03 | 90,563 | 0.03 |
土地及びその定着物の信託 | 43,889 | 0.02 | 42,300 | 0.02 |
包括信託 | 96,599,333 | 37.47 | 98,694,593 | 36.29 |
合計 | 257,762,911 | 100.00 | 271,923,551 | 100.00 |
(注) 1.上記残高表には、金銭評価の困難な信託および自己信託に係る分を除いております。
自己信託に係る信託財産残高 前連結会計年度末 1,504百万円
当連結会計年度末 850,748百万円
2.合算対象の連結子会社 前連結会計年度末 日本マスタートラスト信託銀行株式会社
当連結会計年度末 日本マスタートラスト信託銀行株式会社
3.共同信託他社管理財産 前連結会計年度末 247,006百万円
当連結会計年度末 246,129百万円
(参考)
信託財産残高表(単体)
資産 | ||||
科目 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | ||
金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
貸出金 | 360,708 | 0.30 | 359,832 | 0.27 |
有価証券 | 515,104 | 0.42 | 678,729 | 0.51 |
信託受益権 | 79,327,198 | 65.49 | 87,881,183 | 65.75 |
受託有価証券 | 12,721 | 0.01 | 12,246 | 0.01 |
金銭債権 | 17,442,666 | 14.40 | 20,738,495 | 15.51 |
有形固定資産 | 14,466,100 | 11.94 | 15,875,747 | 11.88 |
無形固定資産 | 134,221 | 0.11 | 135,543 | 0.10 |
その他債権 | 213,445 | 0.18 | 239,862 | 0.18 |
銀行勘定貸 | 7,725,909 | 6.38 | 6,703,133 | 5.01 |
現金預け金 | 934,928 | 0.77 | 1,041,403 | 0.78 |
合計 | 121,133,005 | 100.00 | 133,666,177 | 100.00 |
負債 | ||||
科目 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | ||
金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
金銭信託 | 3,353,933 | 2.77 | 3,901,534 | 2.92 |
財産形成給付信託 | 7,528 | 0.01 | 6,842 | 0.01 |
投資信託 | 84,634,927 | 69.87 | 92,086,729 | 68.89 |
金銭信託以外の金銭の信託 | 609,951 | 0.50 | 751,015 | 0.56 |
有価証券の信託 | 12,786 | 0.01 | 12,311 | 0.01 |
金銭債権の信託 | 17,364,307 | 14.33 | 20,301,045 | 15.19 |
動産の信託 | 80,967 | 0.07 | 90,563 | 0.07 |
土地及びその定着物の信託 | 43,889 | 0.04 | 42,300 | 0.03 |
包括信託 | 15,024,712 | 12.40 | 16,473,834 | 12.32 |
合計 | 121,133,005 | 100.00 | 133,666,177 | 100.00 |
(注) 1.上記残高表には、金銭評価の困難な信託および自己信託に係る分を除いております。
なお、自己信託に係る信託財産残高は、前事業年度末1,504百万円、当事業年度末850,748百万円であります。
2.共同信託他社管理財産 前事業年度末73,163,139百万円、当事業年度末74,069,343百万円
3.元本補てん契約のある信託の貸出金 前事業年度末14,083百万円のうち、延滞債権額は0百万円、3ヵ月以上延滞債権額は7百万円、貸出条件緩和債権額は117百万円であります。
また、これらの債権額の合計額は124百万円であります。
4.元本補てん契約のある信託の貸出金 当事業年度末12,285百万円のうち、延滞債権額は0百万円、貸出条件緩和債権額は3百万円であります。
また、これらの債権額の合計額は3百万円であります。
なお、前記(注)2.共同信託他社管理財産には、当社と日本マスタートラスト信託銀行株式会社が職務分担型共同受託方式により受託している信託財産(以下、「職務分担型共同受託財産」という。)が前事業年度末72,916,133百万円、当事業年度末73,823,213百万円含まれております。
前記信託財産残高表に職務分担型共同受託財産を合算した信託財産残高表は次のとおりであります。
信託財産残高表(職務分担型共同受託財産合算分)
資産 | ||||
科目 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | ||
金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
貸出金 | 360,708 | 0.19 | 359,832 | 0.17 |
有価証券 | 58,002,805 | 29.89 | 57,931,822 | 27.92 |
信託受益権 | 79,369,495 | 40.90 | 87,938,640 | 42.38 |
受託有価証券 | 3,367,036 | 1.74 | 3,798,591 | 1.83 |
金銭債権 | 18,475,973 | 9.52 | 22,272,297 | 10.74 |
有形固定資産 | 14,466,100 | 7.45 | 15,875,747 | 7.65 |
無形固定資産 | 134,221 | 0.07 | 135,543 | 0.07 |
その他債権 | 3,414,876 | 1.76 | 3,759,125 | 1.81 |
コールローン | 1,062,298 | 0.55 | 1,147,427 | 0.55 |
銀行勘定貸 | 9,531,008 | 4.91 | 8,980,934 | 4.33 |
現金預け金 | 5,860,812 | 3.02 | 5,284,528 | 2.55 |
合計 | 194,045,337 | 100.00 | 207,484,491 | 100.00 |
負債 | ||||
科目 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | ||
金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
金銭信託 | 25,237,376 | 13.01 | 25,711,403 | 12.39 |
年金信託 | 11,957,774 | 6.16 | 11,700,334 | 5.64 |
財産形成給付信託 | 7,528 | 0.00 | 6,842 | 0.00 |
投資信託 | 84,634,927 | 43.62 | 92,086,729 | 44.38 |
金銭信託以外の金銭の信託 | 4,088,974 | 2.11 | 4,939,720 | 2.38 |
有価証券の信託 | 5,528,493 | 2.85 | 6,631,349 | 3.20 |
金銭債権の信託 | 17,364,307 | 8.95 | 20,301,045 | 9.79 |
動産の信託 | 80,967 | 0.04 | 90,563 | 0.04 |
土地及びその定着物の信託 | 43,889 | 0.02 | 42,300 | 0.02 |
包括信託 | 45,101,098 | 23.24 | 45,974,200 | 22.16 |
合計 | 194,045,337 | 100.00 | 207,484,491 | 100.00 |
(ⅱ) 貸出金残高の状況(業種別貸出状況)(末残・構成比)
業種別 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
電気、ガス、熱供給、水道業 | 45,000 | 12.47 | 45,000 | 12.51 |
運輸業、郵便業 | 20,000 | 5.54 | 20,000 | 5.56 |
金融業、保険業 | 67,027 | 18.58 | 74,779 | 20.78 |
不動産業、物品賃貸業 | 3,233 | 0.90 | 2,298 | 0.64 |
地方公共団体 | 4,565 | 1.27 | 4,516 | 1.25 |
その他 | 220,882 | 61.24 | 213,237 | 59.26 |
合計 | 360,708 | 100.00 | 359,832 | 100.00 |
(ⅲ) 有価証券残高の状況(末残・構成比)
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |||
金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
国債 | 14,279,948 | 12.30 | 13,784,734 | 11.74 |
地方債 | 3,793,906 | 3.27 | 3,739,085 | 3.18 |
短期社債 | 1,760,467 | 1.51 | 2,315,951 | 1.97 |
社債 | 8,426,710 | 7.26 | 8,382,025 | 7.14 |
株式 | 10,213,114 | 8.79 | 11,654,176 | 9.92 |
その他の証券 | 77,645,933 | 66.87 | 77,560,248 | 66.05 |
合計 | 116,120,081 | 100.00 | 117,436,222 | 100.00 |
(ⅳ) 元本補てん契約のある信託の運用/受入状況(末残)
金銭信託
科目 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | |
貸出金 | 14,083 | 12,285 |
有価証券 | 62,808 | 59,190 |
その他 | 7,555,920 | 6,673,143 |
資産計 | 7,632,813 | 6,744,620 |
元本 | 7,617,688 | 6,744,156 |
債権償却準備金 | 42 | 36 |
その他 | 15,082 | 426 |
負債計 | 7,632,813 | 6,744,620 |
(注) 1.信託財産の運用のため再信託された信託を含みます。
2.リスク管理債権の状況
前連結会計年度末 貸出金14,083百万円のうち、延滞債権額は0百万円、3ヵ月以上延滞債権額は7百万円、貸出条件緩和債権額は117百万円であります。また、これらの債権額の合計額は124百万円であります。
当連結会計年度末 貸出金12,285百万円のうち、延滞債権額は0百万円、貸出条件緩和債権額は3百万円であります。また、これらの債権額の合計額は3百万円であります。
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、貸出金等の各勘定について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
債権の区分 | 2019年3月31日 | 2020年3月31日 |
金額(億円) | 金額(億円) | |
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 0 | 0 |
危険債権 | 0 | 0 |
要管理債権 | 1 | ― |
正常債権 | 139 | 122 |
⑤ 銀行業務の状況
(ⅰ) 国内・海外別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
種類 | 期別 | 国内 | 海外 | 相殺消去額(△) | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
預金合計 | 前連結会計年度 | 11,858,805 | 2,233,703 | 680,800 | 13,411,708 |
当連結会計年度 | 10,124,312 | 2,088,898 | 645,557 | 11,567,654 | |
うち流動性預金 | 前連結会計年度 | 4,394,905 | 1,002,571 | 37,607 | 5,359,870 |
当連結会計年度 | 3,570,990 | 1,118,296 | 45,957 | 4,643,329 | |
うち定期性預金 | 前連結会計年度 | 6,849,027 | 1,231,114 | 543,193 | 7,536,947 |
当連結会計年度 | 5,973,098 | 970,598 | 499,600 | 6,444,096 | |
うちその他 | 前連結会計年度 | 614,872 | 17 | 100,000 | 514,890 |
当連結会計年度 | 580,223 | 4 | 100,000 | 480,228 | |
譲渡性預金 | 前連結会計年度 | 581,380 | 1,743,331 | 1,700 | 2,323,011 |
当連結会計年度 | 491,810 | 1,711,663 | 1,980 | 2,201,493 | |
総合計 | 前連結会計年度 | 12,440,185 | 3,977,035 | 682,500 | 15,734,720 |
当連結会計年度 | 10,616,122 | 3,800,562 | 647,537 | 13,769,148 |
(注) 1.「国内」とは、当社(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
「海外」とは、当社の海外店及び海外連結子会社であります。
2.連結会社間の相殺消去額については、上記「相殺消去額」欄に計上しております。
3.流動性預金=当座預金+普通預金+通知預金
4.定期性預金=定期預金
(ⅱ) 国内・海外別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
種類 | 期別 | 国内 | 海外 | 相殺消去額(△) | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
国債 | 前連結会計年度 | 2,554,435 | - | - | 2,554,435 |
当連結会計年度 | 1,449,810 | - | - | 1,449,810 | |
地方債 | 前連結会計年度 | 25,417 | - | - | 25,417 |
当連結会計年度 | 25,309 | - | - | 25,309 | |
社債 | 前連結会計年度 | 183,578 | - | - | 183,578 |
当連結会計年度 | 237,169 | - | - | 237,169 | |
株式 | 前連結会計年度 | 1,144,550 | 1 | 150,126 | 994,424 |
当連結会計年度 | 1,022,207 | 1 | 194,918 | 827,289 | |
その他の証券 | 前連結会計年度 | 7,275,421 | 2,724,621 | 180,406 | 9,819,636 |
当連結会計年度 | 7,140,960 | 2,637,008 | 462,529 | 9,315,439 | |
合計 | 前連結会計年度 | 11,183,403 | 2,724,622 | 330,533 | 13,577,493 |
当連結会計年度 | 9,875,456 | 2,637,010 | 657,448 | 11,855,018 |
(注) 1.「国内」とは、当社(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
「海外」とは、当社の海外店及び海外連結子会社であります。
2.連結会社間の相殺消去額については、上記「相殺消去額」欄に計上しております。
3.「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
(自己資本比率等の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
当社は、国際統一基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては先進的内部格付手法、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては先進的計測手法を採用するとともに、マーケット・リスク規制を導入しております。
また、自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準の補完的指標として定めるレバレッジに係る健全性を判断するための基準(平成31年金融庁告示第11号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
連結自己資本比率(国際統一基準)
(単位:億円、%) | ||
2019年3月31日 | 2020年3月31日 | |
1. 連結総自己資本比率(4/7) | 24.40 | 25.46 |
2. 連結Tier1比率(5/7) | 21.26 | 21.90 |
3. 連結普通株式等Tier1比率(6/7) | 19.57 | 19.46 |
4. 連結における総自己資本の額 | 22,131 | 18,899 |
5. 連結におけるTier1資本の額 | 19,289 | 16,257 |
6. 連結における普通株式等Tier1資本の額 | 17,755 | 14,443 |
7. リスク・アセットの額 | 90,692 | 74,206 |
8. 連結総所要自己資本額 | 7,255 | 5,936 |
連結レバレッジ比率(国際統一基準)
(単位:%) | ||
2019年3月31日 | 2020年3月31日 | |
連結レバレッジ比率 | 5.09 | 4.51 |
単体自己資本比率(国際統一基準)
(単位:億円、%) | ||
2019年3月31日 | 2020年3月31日 | |
1. 単体総自己資本比率(4/7) | 24.25 | 25.42 |
2. 単体Tier1比率(5/7) | 21.12 | 22.27 |
3. 単体普通株式等Tier1比率(6/7) | 19.42 | 20.11 |
4. 単体における総自己資本の額 | 21,950 | 21,315 |
5. 単体におけるTier1資本の額 | 19,112 | 18,677 |
6. 単体における普通株式等Tier1資本の額 | 17,582 | 16,867 |
7. リスク・アセットの額 | 90,494 | 83,839 |
8. 単体総所要自己資本額 | 7,239 | 6,707 |
単体レバレッジ比率(国際統一基準)
(単位:%) | ||
2019年3月31日 | 2020年3月31日 | |
単体レバレッジ比率 | 5.55 | 5.87 |
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当社の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
債権の区分 | 2019年3月31日 | 2020年3月31日 | |
金額(億円) | 金額(億円) | ||
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 5 | 0 | |
危険債権 | 32 | 22 | |
要管理債権 | 22 | ― | |
正常債権 | 47,210 | 41,868 |
(生産、受注及び販売の状況)
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(リテール部門)
リテール部門では、多様化する個人のお客さまのニーズに対し、資産運用・ローン・不動産・資産管理・資産承継等に関する信託銀行ならではの商品・サービスをご提供し、お客さまからの評価向上に努めてまいりました。また、「つみたてNISA」の取扱いや、「ずっと安心信託」、「教育資金贈与信託」、「暦年贈与信託」、「結婚・子育て支援信託」、「解約制限付信託」、「代理出金機能付信託」に続き、2019年12月に、信託を活用したノンリコース型のリバースモーゲージ商品として「リバースモーゲージ信託(ゆとりの約束)」の取扱いを開始、2020年2月に、将来の認知機能低下に備えられる代理出金機能をファンドラップに追加した本邦初の商品として「つかえてラップ(MUFGファンドラップ代理出金特約)」の取扱いを開始する等、信託商品の提供を通じた顧客基盤の拡大のための活動にも取り組んでまいりました。
一方、長引く低金利の影響による資金収益の減少や、不透明な市場環境下における投資商品収益の減少等、厳しい収益環境が続きました。
以上の結果、当連結会計年度のリテール部門の連結実質業務純益は△29億円(前連結会計年度比△43億円)となりました。
(法人マーケット部門)
法人マーケット部門のうち、不動産事業では、不動産に係る売買・賃貸借の仲介・管理業務・鑑定評価・コンサルティング業務等の多様な商品・サービスの提供に努めるとともに、お客さまの不動産に関するニーズに対応した提案を実施してまいりました。
証券代行事業では、コーポレートガバナンス・コードを背景としたお客さまのニーズに対応すべく、株主との対話を支援するコンサルティングサービスの提供に注力してまいりました。
資産金融事業では、企業の保有資産を活用した資金調達ニーズと資金運用ニーズを繋ぐ信託機能の提供を目指し、企業への調達ソリューションの提案及び法人・個人向け運用商品の開発・提供に注力してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の法人マーケット部門の連結実質業務純益は512億円(前連結会計年度比+25億円)となりました。
(受託財産部門)
受託財産部門では、高度かつ専門的なノウハウを活用し、運用力や商品開発力の向上に取り組み、お客さまの多様なニーズにお応えすることに努めてまいりました。
インベスターサービス業務においては、グローバル展開を重点戦略と位置付け、買収した海外のファンド管理会社を通じて専門性を高めながら、効率的・安定的なサービスを提供する態勢を整備し、事業の拡大を進めるとともに、事業拡大戦略の一環として、2019年10月に、アセットマネジメント会社向けミドル・バック業務のアウトソーシング受託を主要業務とし、同業務にかかるシステム開発に強みを持つ海外資産管理会社であるPoint Nine Limited(現MUFG Investor Services FinTech Limited)の株式を取得し、子会社化しました。
アセットマネジメント業務においては、2019年8月に、オーストラリア連邦の大手金融グループであるCommonwealth Bank of Australia及びその完全子会社であるColonial First State Group Limitedからの、Colonial First State Group Limitedが保有する主要完全子会社9社の株式を取得し、子会社化しました。
年金業務においては、退職給付制度の設計・運営に関するコンサルティングや企業年金の資産運用・資産管理サービスの提供を進めるとともに、法人のお客さまの福利厚生に資するサービスの拡充に努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の受託財産部門の連結実質業務純益は694億円(前連結会計年度比△70億円)となりました。
(市場部門)
当社は、ビジネスのグローバル化進展に伴い、各事業のグローバル展開を支える態勢の構築を目的として、市場国際部を廃止し、それまで同部で培ってきた海外における事業の企画・統括機能を経営企画部に、市場業務にかかる企画・統括機能を市場企画部に移管いたしました。これに伴い、市場国際部門は、2019年4月1日付で市場業務に特化し、市場部門に名称変更しました。
市場部門では、証券投資・資金為替取引等の市場業務において、市場環境の変化に応じた適切なリスク管理や内外の金融規制への対応を行いつつ、安定的な収益確保に努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の市場部門の連結実質業務純益は598億円(前連結会計年度比△16億円)となりました。
加えて、当社は、中期経営計画において掲げた、目指す姿である「「安心・豊かな社会」を創り出す信託銀行」を実現するため、慶應義塾大学及び野村ホールディングス株式会社との一般社団法人 金融ジェロントロジー協会の設立、東京大学及びソフトバンク株式会社との「ヘルシー・エイジング・システム」を構築するための産学共同研究の開始、情報銀行プラットフォーム「Dprime」の提供に向けた活動等に取り組んでまいりました。
今後とも、当社グループの総合力強化と持続的な成長を図るべく、経営の効率化に努めるとともに強固な経営・財務基盤の構築を目指してまいります。
連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前・信託勘定償却前)は、前連結会計年度比184億円減少して1,499億円となりました。
連結普通株式等Tier1比率は最低所要水準4.5%を上回る19.46%となりました。
当連結会計年度における主な項目は、次のとおりであります。
前連結会計年度 (A) (億円) | 当連結会計年度 (B) (億円) | 前連結 会計年度比 (B-A) (億円) | ||
信託報酬 | ① | 1,126 | 1,183 | 56 |
うち信託勘定償却 | ② | - | △0 | △0 |
資金運用収益 | ③ | 3,971 | 3,336 | △634 |
資金調達費用(金銭の信託運用見合費用控除後) | ④ | 2,682 | 2,381 | △301 |
役務取引等収益 | ⑤ | 2,427 | 2,869 | 442 |
役務取引等費用 | ⑥ | 611 | 653 | 42 |
特定取引収益 | ⑦ | 304 | 141 | △162 |
特定取引費用 | ⑧ | 2 | 2 | 0 |
その他業務収益 | ⑨ | 386 | 724 | 338 |
その他業務費用 | ⑩ | 544 | 494 | △49 |
連結業務粗利益(信託勘定償却前) | ⑪ | 4,373 | 4,723 | 349 |
(=①+②+③-④+⑤-⑥+⑦-⑧+⑨-⑩) | ||||
営業経費(臨時費用控除後) | ⑫ | 2,689 | 3,223 | 534 |
うちのれん償却額 | ⑬ | 10 | 49 | 38 |
連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前、信託勘定・のれ ん償却前) (=⑪-⑫+⑬) | 1,694 | 1,548 | △145 | |
連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前、信託勘定償却前) (=⑪-⑫) | 1,684 | 1,499 | △184 | |
その他経常費用(一般貸倒引当金繰入額) | ⑭ | - | - | - |
連結業務純益(=⑪-②-⑫-⑭) | 1,684 | 1,499 | △184 | |
その他経常収益 | ⑮ | 488 | 561 | 73 |
うち貸倒引当金戻入益 | 24 | 7 | △17 | |
うち償却債権取立益 | 0 | 0 | 0 | |
うち株式等売却益 | 338 | 487 | 149 | |
資金調達費用(金銭の信託運用見合費用) | ⑯ | 1 | 1 | △0 |
営業経費(臨時費用) | ⑰ | 115 | △4 | △120 |
その他経常費用(一般貸倒引当金繰入額控除後) | ⑱ | 679 | 445 | △234 |
うち与信関係費用 | 8 | 0 | △8 | |
うち偶発損失引当金繰入(与信関連) | △0 | 0 | 0 | |
うち株式等売却損 | 542 | 216 | △325 | |
うち株式等償却 | 8 | 74 | 65 | |
臨時損益(=⑮-⑯-⑰-⑱) | △308 | 119 | 428 | |
経常利益 | 1,375 | 1,619 | 243 | |
特別損益 | 120 | △15 | △136 | |
うち固定資産処分損益 | 69 | 7 | △62 | |
うち減損損失 | △22 | △22 | △0 | |
税金等調整前当期純利益 | 1,495 | 1,603 | 107 | |
法人税等合計 | 416 | 456 | 40 | |
当期純利益 | 1,079 | 1,146 | 67 | |
非支配株主に帰属する当期純利益 | 39 | 4 | △35 | |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,039 | 1,142 | 102 |
① 経営成績の分析
(ⅰ) 主な収支
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 国内・海外別収支」をご参照ください。
(ⅱ) 与信関係費用総額
前表をご参照ください。
(ⅲ) 株式等関係損益
前表をご参照ください。
② 財政状態の分析
(ⅰ) 有価証券
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 (有価証券関係)」をご参照ください。
(ⅱ) 預金
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ⑤ 銀行業務の状況 (ⅰ) 国内・海外別預金残高の状況」をご参照ください。
(ⅲ) 純資産の部
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 ③ 連結株主資本等変動計算書」をご参照ください。
③ 連結自己資本比率(国際統一基準)
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 (自己資本比率等の状況)」に記載しております。
④ キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 (キャッシュ・フローの状況)」に記載しております。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
(買収・出資に伴うのれん及びその他の無形固定資産の評価)
〇 企業結合における無形資産への取得原価の配分
MUFGグループは、世界に選ばれる、信頼のグローバル金融グループを目指し、その戦略的施策の一環として、グローバルベースで買収・出資・資本提携等を実施しており、これらの企業結合取引により生じた無形資産を連結貸借対照表に計上しております。
注記事項の(企業結合等関係)に記載のとおり、当連結会計年度において、First Sentier Investors(以下、「FSI」という。)は、当社の連結子会社となりました。
当該企業結合取引の結果として、当社が連結貸借対照表に計上した無形資産の企業結合時における時価には、「顧客関連資産」(1,008億円)が含まれております。
無形資産の企業結合日における時価は、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローの現在価値として算定されており、当該キャッシュ・フローの算定に使用される仮定は、機関決定された買収価格の基礎となった中期計画に基づいております。また、時価評価に適用した重要な見積りや、当該見積りに用いた仮定のうち、主なものは以下のとおりです。
・FSI取得により資産計上した無形資産に用いた主な見積り・仮定
将来キャッシュ・フローに使用される前提は、機関決定された買収価格の基礎となった中期計画に基づいており、公正価値評価の方法として、インカムアプローチ法を用いております。
「顧客関連資産」においては、既存顧客との取引が継続する期間において享受できる超過収益に基づくキャッシュ・フローを現在価値に割引くことにより価値を算定しております。当該キャッシュ・フローには、株式、債券、インフラ等の投資対象の市場成長予測等を反映した預り資産残高の増加率及び過去実績に基づく既存顧客の剥落率などの見積り・仮定を用いています。
無形資産に適用する割引率の基礎として、株主資本コストを使用しております。当該割引率には、顧客関連資産に関連するビジネスのリスクを考慮したリスクプレミアムなどの見積り・仮定を用いています。
経営者は、企業結合時の無形資産の時価及びのれんの額に用いた見積り・仮定は合理的であると考えています。しかしながら、これらの見積り・仮定には不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化などにより当該見積り・仮定が変化した場合には、結果として、企業結合時の無形資産への取得原価及びのれんの額への配分が適切に測定されない可能性があります。