有価証券報告書-第47期(2022/01/01-2022/12/31)

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2023/03/29 11:03
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(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当社グループは、事業基盤拡大に向けて取り組んでおり、当連結会計年度においては、総資産が1,115,927百万円(対前期末比82.7%増)となり、初めて1兆円を超えることになりました。その結果、営業収益は82,419百万円(前年同期比94.7%増)、営業利益は14,399百万円(前年同期比173.7%増)とこれまでで最大の結果となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は12,632百万円(前年同期比11,508百万円の増加)となり、2018年3月期に国際財務報告基準(以下、「IFRS」という。)に移行してからでは、最高となりました。
このように営業成績が著しく向上したのは、PT Bank JTrust Indonesia Tbk.(以下、「Jトラスト銀行インドネシア」という。)の黒字転換を始めとする収益向上に向けた経営努力や、Nexus Bank株式会社(以下、「Nexus Bank」という。)、Jトラストグローバル証券株式会社(旧 エイチ・エス証券株式会社、以下、「Jトラストグローバル証券」という。)の取得など積極的なM&A戦略による成果であると考えております。
詳細は以下のとおりです。
a.日本での事業展開について
当社は、2022年3月にHSホールディングス株式会社(旧 澤田ホールディングス株式会社、東証スタンダード市場、証券コード:8699、以下、「HSホールディングス」という。)より、Jトラストグローバル証券を取得して連結子会社とし、金融商品取引法に基づく金融商品取引業(以下、「証券業務」という。)を新たな事業として開始いたしました。Jトラストグローバル証券は、2022年7月より、Jグランド株式会社(旧 日本ファンディング株式会社、以下、「Jグランド」という。)とビジネスマッチング(顧客紹介)契約書を締結し、Jグランドが企画・販売をしている投資用不動産のJトラストグローバル証券の顧客への紹介を開始しております。また、2022年11月より、株式会社西京銀行、株式会社日本保証(以下、「日本保証」という。)及びJトラストグローバル証券が提携し、日本保証において「有価証券担保ローン」に対する保証を開始しております。
日本保証では、保証商品の多角化の一環として不動産担保ローンに対する保証を強化しており、2022年6月に、川崎信用金庫が取り扱うローン商品「不動産担保ビジネスローン」に係る保証業務の取扱いを、2022年7月に、株式会社東和銀行が取り扱う「賃貸住宅ローン」及び「リバースモーゲージ」に係る保証業務の取扱いを開始いたしました。また、Jグランドでは、2022年8月に投資物件ブランド「J-ARC(ジェイアーク)シリーズ」の販売を開始しております。
また、当社は、Nexus Bankを2022年4月に株式交換により取得し連結子会社としており、その子会社であったNexus Card株式会社(以下、「Nexus Card」という。)を連結子会社としております。
持分法適用関連会社である株式会社KeyHolderでは、2022年7月に、今後のデジタル広告関連分野におけるリレーションの強化を図ることを目的とし、株式会社フォースリーからインターネット広告事業及びインターネットメディア事業に関する権利義務の一部を承継いたしました。また、2022年9月に、SDGsに係る課題解決に向けた取り組みの一環として、ウエルネス事業を展開しているオイテル株式会社との間で、資本参加を含む業務提携契約を締結いたしました。
b.海外での事業展開について
インドネシアでは、Jトラスト銀行インドネシアが、日系大手デベロッパーの現地法人やインドネシアのデベロッパーとの間で住宅販売に係る業務提携を拡大しております。引き続き、インドネシアの皆様の豊かな社会づくり及び生活に貢献できるよう、SDGs目標の一つである「住み続けられるまちづくりを」に取り組み、企業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えております。
主な業務提携先は以下のとおりです。
(住宅販売)

提携年月提携先親会社等開発場所
2021年11月PT.ABDILUHUR KAWULOALIT飯田グループホールディングス㈱(東証プライム市場、証券コード:3291)傘下のインドネシア法人デポック市サワンガン地区
2021年11月PT.IONE HOME INDONESIAロンボク島・バリ島
2022年2月PT.HAJIME INDONESIA JAYA西ジャワ州チカラン市デルタマス
2022年3月PT.DAX JAYA INDONESIA㈱ダックス(本社:福岡県福岡市)傘下のインドネシア法人南スラウェシ州マカッサル

提携年月提携先親会社等開発場所
2022年6月PT Springhill Mizumi Serpong阪急阪神ホールディングス㈱(東証プライム市場、証券コード:9042)傘下の阪急阪神不動産㈱(本社:大阪市北区)とインドネシアの不動産デベロッパーであるSpringhillグループのPT NHL(本社:ジャカルタ)との合弁会社バンテン州タンゲラン県チサウ郡
2022年8月PT Grahabuana Cikarangインドネシア大手不動産開発会社JABABEKAグループの子会社西ジャワ州ブカシ県東チカラン
PT Jababeka Creed Residence上記PT Grahabuana CikarangとCREED GROUP(本社:東京都千代田区)の合弁会社
2022年11月PT.Pakuan.Tbkインドネシアの不動産デベロッパーであるVasantaグループの子会社(三菱商事グループ会社と共同開発)西ジャワ州デポック

また、当社グループでは、建設業、鉱業、農林事業分野において益々の成長が見込まれると期待しており、業務提携契約を締結しております。これからもこのような取り組みを通して、インドネシアの産業発展、経済成長に積極的な寄与を続けてまいります。
主な業務提携先は以下のとおりです。
(重機販売)

提携年月提携先親会社等
2022年7月PT Daya Kobelco Construction Machinery Indonesia㈱神戸製鋼所(東証プライム市場、証券コード:5406)傘下のインドネシア法人
2022年8月PT Hexindo Adiperkasa日立建機㈱(東証プライム市場、証券コード:6305)傘下のインドネシア法人

韓国では、Nexus Cardの連結子会社化に伴い、子会社のJT親愛貯蓄銀行株式会社(以下、「JT親愛貯蓄銀行」という。)を連結子会社としております。また、昨今の景気状況の急変や新型コロナウイルス感染症による影響により、個人回生の件数が徐々に増加傾向にあるため、現状況では貸付残高を維持する戦略と正常的な返済が行われるよう管理することが長期的に会社の発展に役に立つものと判断し、徹底した延滞管理を通じて貸倒償却費の抑制に向けて最大限努力しております。
カンボジアでは、流動性預金獲得のため、①口座維持手数料が無料(Debitカード無料発行)の普通預金商品「The One」、②貯蓄、積立目的専用の貯蓄型普通預金商品「Goal Saving」、③預金額に応じ優遇金利が適用され、専用ラウンジでの接客応対等、他普通預金商品と差別化を図った富裕層向け普通預金商品「Premier Saving Plus」などによる普通預金商品獲得を目指しております。また、資金調達につきましても、通常預金とは別枠で資金調達を検討しており、さらに、FaceBook、SNS等各種メディアを中心にマーケティング施策強化を継続しております。
以上の結果、当連結会計年度における営業収益は、Jトラストグローバル証券やJT親愛貯蓄銀行が第2四半期連結会計期間から損益上連結対象となったことに加えて、韓国や東南アジアの金融事業において銀行業における貸出金残高の増加により、利息収益が好調に推移したことから過去最高となる82,419百万円(前年同期比94.7%増)となりました。
営業利益につきましても、日本金融事業、韓国及びモンゴル金融事業、東南アジア金融事業の金融3事業のセグメント利益の合計が18,428百万円(前年同期は1,425百万円のセグメント利益)と増加したことや、韓国及びモンゴル金融事業において、Nexus Bankとの株式交換により発生した負ののれん発生益を計上したこと等により14,399百万円(前年同期比173.7%増)となりました。第2四半期連結累計期間以降、四半期毎の過去最高益が続いており、会計年度としても、過去最高益となりました。
また、親会社の所有者に帰属する当期利益につきましても、12,632百万円(前年同期は1,123百万円の親会社の所有者に帰属する当期利益)となり、2018年3月期のIFRSに移行後、現行の会計基準における利益としては過去最高益となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
なお、文中の営業債権の残高につきましては、貸倒引当金(損失評価引当金)控除前の残高で記載しております。
(日本金融事業)
信用保証業務につきましては日本保証が、国内の債権回収業務につきましては主に日本保証、パルティール債権回収株式会社が、その他の金融業務につきましては日本保証が行っております。また、2022年4月1日付けで取得したNexus Cardが、クレジット・信販業務を行っております。さらに、2022年3月31日付けで取得したJトラストグローバル証券が証券業務を行っております。
営業債権の残高は以下のとおりです。
(単位:百万円)

2021/122022/12増減額増減率主な増減要因
債務保証残高204,278209,5875,3092.6%
有担保195,716202,8557,1393.6%中古アパートローンに対する保証の増加
無担保8,5626,732△1,829△21.4%個品割賦に対する保証について取扱いが減少
買取債権残高16,78716,277△510△3.0%買取債権回収が好調に推移
商業手形残高1,6721,570△102△6.2%商手割引実行の減少
営業貸付金残高2,6263,08345717.4%プロパー貸付の増加
割賦立替金残高-4,0024,002-Nexus Cardの取得
証券業に関連する資産-27,43227,432-Jトラストグローバル証券の取得

営業収益は、債権回収業務における回収が好調に推移しているものの実効金利法に基づく簿価修正益が減少し買取債権における利息収益が減少した一方で、Jトラストグローバル証券及びNexus Cardが当連結会計年度から連結対象となりそれぞれの営業収益が加算されたことから11,774百万円(前年同期比20.4%増)、セグメント利益は3,931百万円(前年同期比14.3%減)となりました。なお、このセグメント利益には、Jトラストグローバル証券の取得に伴う148百万円の負ののれん発生益が含まれております。
(韓国及びモンゴル金融事業)
韓国において、JT貯蓄銀行株式会社が貯蓄銀行業務を、主にTA資産管理貸付株式会社が不良債権の買取及び回収業務を行っております。また、2022年4月1日付けで取得したJT親愛貯蓄銀行も貯蓄銀行業務を行っております。さらに、モンゴルにおいて、J Trust Credit NBFIが金融業務を行っております。
営業債権の残高は以下のとおりです。
(単位:百万円)

2021/122022/12増減額増減率主な増減要因
銀行業における貸出金残高166,315414,626248,310149.3%積極的な残高積み上げ及びJT親愛貯蓄銀行の取得による増加
営業貸付金残高1,6381,691523.2%回収等による減少
(現地通貨ベース)
買取債権残高1,7481,99624714.1%定期的な債権買取による増加

営業収益はJT親愛貯蓄銀行が当連結会計年度から連結対象となり営業収益が加算されたことに加えて、銀行業における貸出金残高の増加に伴い貯蓄銀行業務における利息収益が増加したことから38,451百万円(前年同期比159.7%増)となりました。また、セグメント利益は、JT親愛貯蓄銀行が連結対象となったことにより貯蓄銀行預金業務における利息費用や販売費及び一般管理費が増加した一方で、Nexus Bankとの株式交換により発生した9,719百万円の負ののれん発生益を計上したこと等により14,437百万円(前年同期比349.9%増)となりました。
(東南アジア金融事業)
インドネシアにおいて、主にJトラスト銀行インドネシアが銀行業務を、PT JTRUST INVESTMENTS INDONESIA(以下、「JTII」という。)及びPT TURNAROUND ASSET INDONESIAが債権回収業務を、PT JTRUST OLYMPINDO MULTI FINANCE(以下、「JTO」という。)が農機具ローン等のファイナンス業務を行っております。また、カンボジアにおいて、J Trust Royal Bank Plc.(以下、「Jトラストロイヤル銀行」という。)が銀行業務を行っております。
営業債権の残高は以下のとおりです。
(単位:百万円)

2021/122022/12増減額増減率主な増減要因
銀行業における貸出金残高182,617292,689110,07160.3%新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、順調に残高は増加
インドネシア80,500163,96083,459103.7%厳格な審査体制の下で積極的な貸出増強策を推進
カンボジア102,116128,72826,61126.1%預金残高増加に比例し、貸出残高が増加
営業貸付金残高1,538767△771△50.1%現在JTOでは農機具融資のみの取り扱いとなっているため残高減少が継続、JTIIへ一部債権譲渡
買取債権残高25,04427,1922,1478.6%他の金融機関からの債権買取による増加、JTOから一部債権譲受

営業収益は、Jトラスト銀行インドネシア及びJトラストロイヤル銀行において、銀行業における貸出金及び社債の残高増加に伴い利息収益が増加したことにより29,173百万円(前年同期比73.7%増)となりました。また、セグメント損益については、JTOにおいて、のれんの減損損失を884百万円計上したことや、前連結会計年度に、インドネシアにおける訴訟の進展を踏まえ訴訟損失引当金を取り崩したことに比べ減少した一方で、Jトラスト銀行インドネシアにおいて黒字化を実現したことが大きく貢献し58百万円のセグメント利益(前年同期は6,372百万円のセグメント損失)と大幅な改善が図れました。
(投資事業)
投資事業につきましては、主にJTRUST ASIA PTE.LTD.(以下、「Jトラストアジア」という。)が投資事業及び投資先の経営支援を行っております。
営業収益は226百万円(前年同期比64.8%減)、セグメント損益は、前連結会計年度に、シンガポールにおける訴訟に係る勝訴判決の履行を受けたことに比べ減少し、2,205百万円のセグメント損失(前年同期は5,445百万円のセグメント利益)となりました。
(その他の事業)
その他の事業につきましては、主にJ Sync株式会社(旧 Robotシステム株式会社)が当社グループのシステム開発、コンピュータの運用及び管理業務、Jグランドが不動産業務を行っております。
営業収益はJグランドの不動産販売実績の拡大に伴い3,463百万円(前年同期比294.3%増)、セグメント利益は202百万円(前年同期比52.9%減)となりました。
② 資産・負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ505,296百万円増加し1,115,927百万円となり、第2四半期連結会計期間末以降1兆円を超える規模で推移しております。これは主に、JT親愛貯蓄銀行やJトラストグローバル証券を連結子会社としたこと等に加えて、銀行業における貸出金が順調に増加したことから、銀行業における貸出金が342,356百万円、現金及び現金同等物が57,312百万円、証券業に関連する資産が27,432百万円増加したこと等により増加したものです。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ480,893百万円増加し983,578百万円となりました。これは主に、JT親愛貯蓄銀行やJトラストグローバル証券を連結子会社としたことにより、銀行業における預金が426,792百万円、証券業に関連する負債が25,187百万円増加したこと等により増加したものです。
資本につきましては、前連結会計年度末に比べ24,402百万円増加し132,348百万円となりました。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期利益を計上したことにより利益剰余金が12,614百万円、Nexus Bankとの株式交換等により資本剰余金が4,832百万円、海外子会社等の換算差額の増加等によりその他の資本の構成要素が4,153百万円増加したこと等により増加したものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ57,312百万円増加し、131,960百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、49,518百万円(前年同期比221.4%増)となりました。これは主に、銀行業における貸出金の増加額が89,032百万円と資金が減少した一方で、税引前利益を16,995百万円計上したうえに、銀行業における預金の増加額が136,491百万円と資金が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、9,121百万円(前年同期は10,002百万円の資金の減少)となりました。これは主に、銀行業における有価証券の売却及び償還による収入が24,166百万円、株式交換における子会社の支配獲得による収入が20,519百万円とそれぞれ資金が増加した一方で、銀行業における有価証券の取得による支出が54,501百万円と資金が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、7,289百万円(前年同期は6,129百万円の資金の減少)となりました。これは主に、長期借入金の純増額が8,560百万円と資金が増加したことによるものです。
(2)営業実績
貸付金残高の内訳
区分前連結会計年度末
(2021年12月31日現在)
当連結会計年度末
(2022年12月31日現在)
金額(百万円)構成割合(%)金額(百万円)構成割合(%)
国内消費者向業務無担保貸付890.0630.0
有担保貸付3340.14090.1
小計4230.14720.1
事業者向貸付業務商業手形割引1,6720.51,5700.2
無担保貸付5000.18000.1
有担保貸付1,7030.51,8100.3
小計3,8761.14,1800.6
商業手形割引 合計1,6720.51,5700.2
営業貸付金 合計2,6260.73,0830.5
合計4,2991.24,6530.7
海外消費者向貸付業務無担保貸付1,4170.41,2070.2
有担保貸付1,7410.51,2350.2
小計3,1590.92,4430.4
事業者向貸付業務無担保貸付----
有担保貸付180.0150.0
小計180.0150.0
営業貸付金 合計3,1770.92,4590.4
銀行業における貸出金韓国166,31546.7414,62658.0
インドネシア80,50022.6163,96022.9
カンボジア102,11628.6128,72818.0
小計348,93397.9707,31598.9
合計352,11198.8709,77499.3
総合計356,410100.0714,428100.0

(注)貸倒引当金(損失評価引当金)控除前の貸付金残高であります。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中に将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、有価証券報告書提出日現在(2023年3月29日)において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針及び4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ505,296百万円増加し1,115,927百万円となり、第2四半期連結会計期間末以降1兆円を超える規模で推移しております。これは主に、当連結会計年度においてJトラストグローバル証券やNexus Card、及びJT親愛貯蓄銀行等を連結子会社としたこと(以下、「新規連結」という。)や、特にJトラスト銀行インドネシアにおいて、審査部門との連携強化により不良債権リスクの低減を図りつつ積極的に貸出金残高の増強に努めた結果、前連結会計年度末に比べ倍増したことなどを要因として、銀行業における貸出金が342,356百万円、現金及び現金同等物が57,312百万円、銀行業における有価証券が54,269百万円、証券業に関連する資産が27,432百万円とそれぞれ増加したこと等により増加したものです。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ480,893百万円増加し983,578百万円となりました。これは主に、新規連結による増加のほか、特にJトラスト銀行インドネシアにおいて、市中金利の高騰への対応や収益基盤の強化に向けて、流動性預金の獲得による調達金利の低下を企図し、各種イベントやキャンペーン、SNS活用などマーケティング活動による新規預金獲得に努めたことなどを要因として、銀行業における預金が426,792百万円、証券業に関連する負債が25,187百万円とそれぞれ増加したこと等により増加したものです。
資本につきましては、前連結会計年度末に比べ24,402百万円増加し132,348百万円となりました。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期利益を計上したこと等により利益剰余金が12,614百万円、Nexus Bankとの株式交換等により資本剰余金が4,832百万円、海外子会社等の換算差額の増加等によりその他の資本の構成要素が4,153百万円増加したこと等により増加したものです。
b.経営成績
営業収益は、新規連結や、韓国や東南アジアの金融事業において積極的に銀行業における貸出金や保有有価証券の残高増強に努めたことにより、利息収益が好調に推移したことや、証券業務やクレジット・信販業務における手数料収益やトレーディング利益が増加したことに加えて、Jグランドが当連結会計年度から実質的に不動産事業の稼働を開始し販売収益を計上したこと等により、過去最高となる82,419百万円(前年同期比94.7%増)となりました。
営業費用につきましては、市中金利の高騰に伴い預金コストが増加している状況に加えて、新規連結や、韓国や東南アジアの金融事業において、調達金利の低下を企図し、各種マーケティング活動による新規預金獲得を積極的に行なった結果、銀行業における預金が増加したこと等により銀行業預金利息費用が増加したことや、貸倒引当金(損失評価引当金)が増加したこと、さらにJグランドの販売原価を計上したこと等により46,099百万円(前年同期比100.3%増)となりました。また、当連結会計年度の営業収益に対する営業費用比率は55.9%となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、新規連結等により増加し31,075百万円(前年同期比44.1%増)となりました。
その他の収益につきましては、前連結会計年度に、Jトラストアジアが提起していた訴訟に係る勝訴判決の履行を受けたことや、インドネシアにおいて現地にて提起されている訴訟における進展を踏まえて訴訟損失引当金を取り崩したこと等に比べ減少した一方で、Nexus Bankとの株式交換やJトラストグローバル証券の株式取得により発生した負ののれん発生益を計上したことにより10,488百万円(前年同期比20.1%増)となりました。
その他の費用につきましては、JTOにおいてポストコロナ時代における事業実態の変化を踏まえ、のれんの減損損失を計上したこと等により1,332百万円(前年同期比9.4%増)となりました。
以上の結果、営業利益につきましては14,399百万円(前年同期比173.7%増)となりました。
金融収益につきましては、為替差益が減少したことや、前連結会計年度に、Nexus Bankの株式売却に伴い投資有価証券売却益を計上したことや、HSホールディングスの投資有価証券評価益を計上したことに対し、当連結会計年度は、Nexus Bankの上場廃止に伴い株式を公正価値で再測定した結果、投資有価証券評価益が発生したこと等により2,663百万円(前年同期比11.8%減)となりました。
金融費用につきましては、前連結会計年度に、Nexus Bankの投資有価証券評価損を計上したことに対し、当連結会計年度は、HSホールディングスの株式売却に伴う投資有価証券売却損を計上したこと等により611百万円(前年同期比77.6%減)となりました。
持分法による投資利益は544百万円(前年同期比56.8%増)となりました。
主な内訳につきましては以下のとおりです。
(単位:百万円)

金融収益投資有価証券評価益Nexus Bank株式評価益2,009
為替差益398
金融費用投資有価証券売却損HSホールディングス株式売却損△453
持分法による投資利益544

以上の結果、税引前利益につきましては16,995百万円の税引前利益(前年同期比188.1%増)となりました。
法人所得税費用につきましては、前連結会計年度に、HSホールディングスの投資有価証券評価益に係る繰延税金負債を計上した一方で、Nexus Bankの株式の評価益に対する繰延税金負債の戻入れを行ったこと等に対し、当連結会計年度は、HSホールディングスの全株式を売却したことにより前期計上した繰延税金負債を戻入れした一方で、Nexus Bankの株式の評価益に対する繰延税金負債の計上や、JT親愛貯蓄銀行の留保利益に係る繰延税金負債の計上を行ったこと等により3,553百万円(前年同期比53.7%増)となりました。
主な内訳につきましては以下のとおりです。
(単位:百万円)

法人所得税費用法人税等調整額Nexus Bank株式評価益に係る税効果△377
HSホールディングス株式を全て売却したことによる
前期税効果計上額の戻し
607
JT親愛貯蓄銀行の留保利益に係る税効果△721

以上の結果、継続事業からの当期利益は13,441百万円(前年同期比274.6%増)となりました。
また、非継続事業からの当期損失は、前連結会計年度に、JTキャピタル株式会社(現 Aキャピタル株式会社)の株式売却損等を計上したことに対し、当連結会計年度は、SAMURAI TECHNOLOGY株式会社の株式売却損等の計上により18百万円(前年同期は2,646百万円の非継続事業からの当期損失)となりました。
非支配持分に帰属する当期損益につきましては、東南アジア金融事業の収益改善等により790百万円の非支配持分に帰属する当期利益(前年同期は181百万円の非支配持分に帰属する当期損失)となりました。
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は12,632百万円の親会社の所有者に帰属する当期利益(前年同期は1,123百万円の親会社の所有者に帰属する当期利益)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
(日本金融事業)
営業収益は、債権回収業務における回収が好調に推移しているものの実効金利法に基づく簿価修正益が減少し買取債権における利息収益が減少した一方で、Jトラストグローバル証券及びNexus Cardが当連結会計年度から連結対象となりそれぞれの営業収益が加算されたことから11,774百万円(前年同期比20.4%増)、セグメント利益はJトラストグローバル証券の取得に伴い発生した負ののれん発生益148百万円を含め3,931百万円(前年同期比14.3%減)となりました。債権回収業務におきましては、債権購入時のキャッシュ・フロー計画(回収計画)に対する回収実績の増減が収益・利益に大きく影響するため、高い利益率が見込まれる債権について積極的に買取を進めていくことにより収益の確保に努めてまいります。
(韓国及びモンゴル金融事業)
営業収益はJT親愛貯蓄銀行が当連結会計年度から連結対象となり営業収益が加算されたことに加えて、銀行業における貸出金残高の増加に伴い貯蓄銀行業務における利息収益が増加したことから38,451百万円(前年同期比159.7%増)となりました。また、セグメント利益は、JT親愛貯蓄銀行が連結対象となったことに加えて、Nexus Bankとの株式交換により発生した9,719百万円の負ののれん発生益を計上したこと等により14,437百万円(前年同期比349.9%増)となりました。なお、市中金利の高騰による調達金利の上昇の影響を受けて、貯蓄銀行では預金コストの増加により営業利益の伸びが鈍化しており今後も厳しい収益環境にあるものと認識しております。また、韓国全体での延滞増加、個人回生・信用回復の増加傾向など懸念材料もあり、調達金利の上昇に対応するべく、預金金利の検討、貸出金利の引上げ等影響額の縮小に努めるとともに、徹底した延滞管理を通じて貸倒償却費の抑制に向けて最大限努力してまいります。
(東南アジア金融事業)
営業収益は、Jトラスト銀行インドネシア及びJトラストロイヤル銀行において、銀行業における貸出金や社債の大幅な増加に伴い利息収益が増加したことにより29,173百万円(前年同期比73.7%増)となりました。また、セグメント損益については、コロナ禍において不動産市況が低迷し、競売手続の長期化や担保不動産の売却鈍化により債権回収が低調に推移したことや、Jトラストロイヤル銀行において当期発生した不良債権の法的手続き移行に伴い貸倒引当金(損失評価引当金)繰入額を積み増したこと、JTOにおいて、のれんの減損損失を計上したこと等により減少した一方で、市中金利の引き上げにより調達金利が上昇している中でも、Jトラスト銀行インドネシアにおいて、銀行業において優良な貸出金の積み上げによる営業収益の増加に加えて、審査体制の見直し等により貸出債権のリスク低下が図れたことや、各種キャンペーンによる新規口座の獲得や、高金利定期預金金利の引き下げ等により資金調達コストの低下に努めたこと、経費の削減が進んだこと等により、黒字化を実現したことが大きく貢献し58百万円のセグメント利益(前年同期は6,372百万円のセグメント損失)と大幅な改善が図れました。今後は、Jトラスト銀行インドネシア及びJトラストロイヤル銀行が両輪として利益を牽引していくステージに入ったものと考えており、当連結会計年度に大幅な赤字を計上したJTIIにおいても、今後コロナ禍から経済活動が再開されるにつれ、不動産売却市場の活性化が図られ、買取債権増加による収益機会の拡大や回収の最大化に向け好転していくものと考えております。
(投資事業)
営業収益は226百万円(前年同期比64.8%減)、セグメント損益は、前連結会計年度に、シンガポールにおける訴訟に係る勝訴判決の履行を受けたことに比べ減少し、2,205百万円のセグメント損失(前年同期は5,445百万円のセグメント利益)となりました。
(その他の事業)
営業収益はJグランドの不動産販売実績の拡大に伴い3,463百万円(前年同期比294.3%増)、セグメント利益は不動産販売原価の計上により202百万円(前年同期比52.9%減)となりました。Jグランドにおいては、実質的に稼働を開始したばかりであり、今後、富裕層を対象とした投資用物件をメインの事業に据えることで、事業規模が順調に拡大することが見込まれており、今後の信用力の向上を目指して上場に向けた準備を開始していきたいと考えております。
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、銀行業における貸出金の増加等により資金が減少した一方で、銀行業における預金の増加等により資金が増加した結果、前連結会計年度末に比べ57,312百万円増加し、131,960百万円となりました。
なお、キャッシュ・フローの詳細は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「2 事業等のリスク」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
・財務政策
当社グループの資金需要の主なものは、当社グループ各社の経常的な運転資金のほか、当社グループの長期的な成長に資する企業のM&Aに要する資金であります。
資金需要に対しては、原則としてグループ各社の営業活動により生ずる手元流動資金を充当する方針としており、グループ全体の効率的な資金活用に努めておりますが、必要に応じて外部からの資金調達を検討することとしております。
外部からの資金調達の手法としては、金融機関からの借入や社債、コマーシャルペーパーの発行、貸付債権の流動化(証券化)等であり、今後も資金調達環境や条件等を総合的に勘案して対応してまいります。
なお、当連結会計年度末においての社債及び借入金の残高は39,749百万円となっており、前連結会計年度末と比較し12,809百万円増加しております。

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