有価証券報告書-第45期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/24 15:19
【資料】
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【項目】
117項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるユニゾグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当該会計基準を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の経済情勢を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況が続いております。国内の賃貸オフィスビル市場においては、東京都心5区の空室率は6%の水準まで上昇し、賃料は東京都心も含め全国的に下落が続く状況にあります。
また、米国の賃貸オフィス市場においては、外出抑制や長引く在宅勤務の影響もあり、引き続き不透明な環境にあると認識しております。
国内のホテル業界においては、新型コロナウイルス感染症の影響による、訪日外国人及び日本人の宿泊需要は低迷が続いており、引き続き厳しい事業環境が続くと認識しております。
以上のような事業環境の下、ユニゾグループでは、不動産事業とホテル事業の2本の柱で成長していくことに注力しつつ、事業への影響について慎重かつ注意深くみてまいります。
当連結会計年度の連結業績につきましては、売上高は14,296百万円(前期270,910百万円 前期比94.7%減)、営業損失は784百万円(前期営業利益109,421百万円)、経常損失は3,004百万円(前期経常利益106,990百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,859百万円(前期77,796百万円 前期比95.0%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
[不動産事業]
当連結会計年度は、前期は物件売却を行ったこと等により、売上高は、10,407百万円(前期222,525百万円 前期比95.3%減)、営業利益は、2,882百万円(前期94,549百万円 前期比97.0%減)と減収減益となりました。
[ホテル事業]
当連結会計年度は、前期は物件売却を行ったこと等により、売上高は、3,890百万円(前期48,459百万円 前期比92.0%減)、営業損失は、2,333百万円(前期営業利益15,298百万円)と減収減益となりました。
当連結会計年度末の資産合計は、426,027百万円となり、前連結会計年度末比26,324百万円の減少となりました。これは、新規調達を行った一方で、社債等の返済を行ったこと等により現金及び預金が前連結会計年度末比30,069百万円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、252,512百万円となり、前連結会計年度末比33,132百万円の減少となりました。なお、当連結会計年度末の有利子負債残高は、前連結会計年度末比33,668百万円減少いたしました。
当連結会計年度末の純資産合計は、173,515百万円となり、前連結会計年度末比6,807百万円の増加となりました。これは、利益剰余金が2,809百万円増加したこと等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により1,246百万円増加、投資活動により8,815百万円増加、財務活動により40,978百万円減少した結果、前連結会計年度末に比べ30,069百万円減少し、当連結会計年度末は11,156百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益5,972百万円、非資金項目である減価償却費4,744百万円の計上がありましたが、投資有価証券売却損益9,092百万円等がありました。この結果1,246百万円の資金の増加(前連結会計年度比181,652百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入12,423百万円等がありましたが、有形固定資産の取得による支出4,482百万円等があり、この結果8,815百万円の資金の増加(前連結会計年度は166,460百万円の資金の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入83,367百万円、長期借入金の返済による支出103,294百万円等があり、この結果40,978百万円の資金の減少(前連結会計年度比95,538百万円の減少)となりました。
③ 生産、受注及び販売実績
ユニゾグループにおいては受注生産形態をとらない事業活動がほとんどであり、生産実績及び受注実績について記載は行っておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
不動産事業10,407△95.3
ホテル事業3,890△92.0
合計14,296△94.7

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。なお、当連結会計年度については、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
住友不動産株式会社95,74935.3
合同会社のぞみインベストメント34,94812.9

3 販売実績の著しい変動につきましては、3(1)①におけるセグメントの状況に記載のとおりであります。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項における将来に関する事項は、提出日現在においてユニゾグループが判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
ⅰ 売上高及び営業利益
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比256,613百万円減少の14,296百万円となり、営業損失は、784百万円(前連結会計年度は営業利益109,421百万円)となりました。これは、不動産事業及びホテル事業において、前期販売用不動産の売却があり、ホテル事業において、前期から引き続き世界的な新型コロナウイルス感染症の感染拡大等により、需要が著しく減少したこと等によるものであります。
なお、セグメントごとの売上高と営業利益の概況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
ⅱ 営業外損益及び経常利益
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度比11百万円増加の1,178百万円となりました。これは、受取利息が増加したものの受取配当金が減少したこと等によるものです。
また、営業外費用は、前連結会計年度比200百万円減少の3,398百万円となりました。これは、支払利息が153百万円減少したこと等によるものです。
この結果、当連結会計年度の経常損失は3,004百万円(前連結会計年度経常利益106,990百万円)となりました。
ⅲ 特別損益及び税金等調整前当期純利益
当連結会計年度は、投資有価証券売却益9,373百万円を計上したこと等により、特別損益は8,976百万円の純利益となり、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比109,452百万円減少の5,972百万円となりました。
ⅳ 法人税等(法人税等調整額を含む。)及び親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の法人税等は、前連結会計年度の37,629百万円に対し2,112百万円となり、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比73,936百万円減少の3,859百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における資金は、営業活動により1,246百万円増加、投資活動により8,815百万円増加、財務活動により40,978百万円減少した結果、前連結会計年度末に比べ30,069百万円減少し、当連結会計年度末は11,156百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益5,972百万円、非資金項目である減価償却費4,744百万円の計上がありましたが、投資有価証券売却損益9,092百万円等があり、1,246百万円の資金の増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入12,423百万円等がありましたが、有形固定資産の取得による支出4,482百万円等があり、8,815百万円の資金の増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入83,367百万円、長期借入金の返済による支出103,294百万円等があり、40,978百万円の資金の減少となりました。

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
ユニゾグループの連結財務諸表及び財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。