有価証券報告書-第172期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

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2022/06/30 9:16
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。
これに伴い、当連結会計年度における営業収益は、前連結会計年度と比較して大きく減少しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、我が国経済は一進一退を続けました。感染再拡大に伴う昨年4月ならびに7月の度重なる緊急事態宣言の発出による経済活動の制限が繰り返され、個人消費の落ち込みや設備投資の減少などにより、2021年7~9月期の実質GDPはマイナス成長となりました。その後、ワクチン接種が進んだことに伴い感染者数が減少し、昨年9月末には緊急事態宣言が解除されたことから、経済活動の正常化への動きの中で景気が上向く兆しが見られました。しかしながら、変異株であるオミクロン株の流行に伴い、年明け以降、個人消費に減速が見られるなど新型コロナウイルス感染症の収束には依然時間がかかると思われるほか、原油価格の高騰や円安、ウクライナ情勢もあり、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの当連結会計年度の財政状態は、総資産について前連結会計年度末に比べ9.3%増の32,712,436千円となりました。
流動資産は、その他に含まれる未収消費税等が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ18.1%増の7,033,258千円となりました。
固定資産は、建物及び構築物が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ7.1%増の25,679,177千円となりました。
当連結会計年度の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ12.2%増の34,089,470千円となりました。
流動負債は、短期借入金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ5.6%増の10,552,148千円となりました。
固定負債は、長期借入金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ15.4%増の23,537,321千円となりました。
当連結会計年度の純資産は、利益剰余金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ207.8%減の△1,377,034千円となりました。
今後も、当社グループ内での効率的な資金運用や遊休不動産の売却、事業収益による財務体質の改善に取り組んで参ります。
当社グループの当連結会計年度の連結業績につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、当社グループの主力事業である「運輸業」、「サービス業」、「小売業」は非常に厳しい経営環境が続くこととなり、営業収益は収益認識に関する会計基準の変更に伴う影響があり、前期比10.7%減の11,757,128千円となり、営業損失は1,950,232千円(前年同期は2,837,486千円の営業損失)、経常損失は1,849,057千円(前年同期は2,300,846千円の経常損失)となりました。特別損益にホテル新館建設に伴う補助金ならびに解体費用を計上した結果、法人税等を控除した親会社株主に帰属する当期純損失は940,463千円となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
イ.運輸業
運輸業の各事業の利用者数は、前期比では増加したものの、コロナ前の水準との比較では大きな乖離があり、営業収益も前期に引き続き厳しい状況となりました。また営業費面では、軽油単価が上昇し、利益を圧迫する一因となりました。
鉄道事業では、年間の旅客数は前期比109.7%の109万9千511人と増加しましたが、緊急事態宣言等の影響から旅行抑制による観光客数の減少を受け、コロナ前の7割水準に留まりました。
乗合旅客自動車運送事業は、一般路線において生活利用は戻りつつあるものの、コロナ禍の影響から観光利用は回復せず、高速路線は繰り返し発出された緊急事態宣言並びにまん延防止措置に伴う県を跨いでの移動の自粛要請及び減便の影響を受け、思うような利用者の回復に至りませんでした。空港連絡バスにおいても出雲-羽田線の減便が続き同様な状況となりました。
貸切旅客自動車運送事業は、事業者向けの送迎利用は堅調に推移し、修学旅行の需要はあったものの、ツアー旅行については中止によるキャンセルがまだ続く状況となりました。
乗用旅客自動車運送事業においても緊急事態宣言により飲食店利用者が戻らず、厳しい経営環境を強いられました。
そのような中、利用者の利便性向上を図るため、一般路線のバス車両へICカード端末を設置いたしました。
以上の結果、運輸業の営業収益は前期に比べて+9.0%、168,976千円増の2,047,360千円となりました。
(運輸業営業成績)
業種当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
営業収益(千円)前年同期比(%)
鉄道事業319,7229.7
乗合旅客自動車運送事業761,05015.5
貸切旅客自動車運送事業436,33114.2
乗用旅客自動車運送事業568,151△1.3
消去△37,89426.8
2,047,3609.0

ロ.サービス業
当社グループのサービス業の各事業においても、新型コロナウイルス感染症の影響を引き続き受ける1年となりました。
旅行業は、修学旅行による売上があったものの、国内・国外の旅行抑制、ツアーの中止が相次ぎ、前年同様に厳しい経営環境が続きました。
航空代理業は、JAL便、FDA便ともに減便が続きましたが、ハンドリング業務の請負契約により、コロナ前売上の9割水準となる前期並み売上高を確保いたしました。
ホテル業においては、2020年11月中旬からの全館休館を経て、2021年5月16日に客室数132室、大小宴会場4室、ビュッフェスタイルのレストランを構える新館をオープンいたしました。緊急事態宣言が解除された10月から12月にかけて客室稼働率は高く推移し、明るい兆しがみえたものの、緊急事態宣言が発出された期間においては厳しい経営を余儀なくされました。
自動車教習業では、特殊車科の入所者数が、前期を下回りましたが、普通車科の入所者数が前期に比べ増加したことにより、ほぼ前期並み売上高を確保いたしました。
観光施設管理運営業である松江フォーゲルパークの受託運営事業は、まん延防止措置に伴う1ヶ月間の休館を余儀なくされる等、1年を通して新型コロナウイルス感染症の影響を受けました。入園者数は前期比147.7%と増加しましたが、コロナ前となる2020年度比では76.9%と平時の水準には回復しませんでした。
以上の結果、サービス業の営業収益は前期に比べて+17.4%、286,404千円増の1,931,911千円となりました。
(サービス業営業成績)
業種当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
営業収益(千円)前年同期比(%)
航空代理業381,577△1.1
旅行業150,00373.5
ホテル業828,29553.0
自動車教習業213,5160.4
調理食品製造販売業-△100.0
観光施設管理運営業392,93622.4
消去△34,41935.2
1,931,91117.4

ハ.卸・小売業
百貨店業は、集客力の高い「食の催事」において出店業者へのPCR検査実施等コロナ対策を徹底して実施し、賑わいのある売り場演出に努めてまいりました。しかしながら、これまで百貨店売上の大きなウェートを占めていた衣料品において、前期の衣料品メーカーの地方百貨店からの撤退ならびに破綻による主力ブランドの撤退の影響から衣料品の売上は前期に比べ減収となり全体の売上高も前期並みに留まりました。また、2021年3月に新たな顧客層獲得を目指し、出雲市の大型商業施設である「ゆめタウン出雲」内へ「一畑百貨店ゆめタウン店」をテナント出店いたしましたが、当初計画の収益確保が厳しい状況のため、2022年7月中旬を以て閉店することといたしました。
土産品販売・飲食業は、旅行者を対象としているため前期同様にコロナ禍の影響を受け、出雲大社への観光客数が回復しないことから前期に続き厳しい状況となりました。
自動車販売・整備業では、同業他社との差別化が図られている大型車両・特殊建機車両の整備に注力しましたが、新車の販売が減少したことから減収となりました。
以上の結果、卸・小売業の営業収益は、収益認識に関する会計基準の変更に伴う影響もあり、前期に比べて△30.7%、1,715,764千円減の3,872,139千円となりました。
(卸・小売業営業成績)
業種当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
営業収益(千円)前年同期比(%)
百貨店業4,948,1314.0
土産品販売・飲食業324,0983.4
自動車販売・整備業629,013△13.4
消去△2,029,104871.7
3,872,139△30.7

ニ.建設業
建築工事は、大口工事である松江市役所庁舎新築工事で進捗の遅れ、新規受注の苦戦があり、完成工事高は減収となりましたが、経費管理に注力したことにより増益となりました。土木工事は、公共工事を中心に受注が順調に推移し、現場管理者が効率的に配置出来たことから増収となりました。鉄道部門では、受注件数は増加しましたが、一畑電車関連の大口工事が終了したこと等を要因に減収となりました。
設備工事では、見込んでいた大型太陽光発電工事が取り止めとなったこと、ウッドショックの影響による住宅着工件数の減少、電話設備・ネットワーク工事の来期への繰越等の要因から減収となりました。
以上の結果、建設業の営業収益は、前期に比べて△5.3%、171,839千円減の3,090,650千円となりました。
(建設業営業成績)
業種当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
営業収益(千円)前年同期比(%)
建設業4,462,746△7.5
消去△1,372,096△12.3
3,090,650△5.3

ホ.その他事業
不動産業は、自社所有物件の入居率が低下したことから減収となりましたが、不採算であった管理サービス事業を前期末に事業譲渡したことから収益性が改善され増益となりました。
広告代理業は、前年に続き新型コロナウイルス感染症の影響を受け、イベントの中止・縮小、それに伴う広告や媒体も受注が伸びず、若干の増収に留まりました。
保険代理業は、グループ内外に対し自動車保険・火災保険の契約や医療保険の推進に努め、前期並みの売上を確保いたしました。自動車リース代理事業は、新規契約の獲得に苦戦し、減収となりました。
指定管理業務である古代出雲歴史博物館については、まん延防止措置による1ヶ月間の休館の実施、出雲大社への観光客が回復しないことから入館者数は前期に続き低調に推移しました。
開設3年目となる有料老人ホーム「ホームいちばた」並びに同ホーム併設の訪問介護事業所「ヘルパーステーションいちばた」を運営する介護事業部門は、入居者数は増加していますが、当初計画した入居者数が確保出来ず、引き続き厳しい状況となりました。
企業主導型保育園「キッズいちばた」は、入園者数は順調に推移し、子育てするグループ社員の働きやすい環境を整え、雇用の安定を図るとともに、地域枠としてグループ社員以外のお子様も受入れており、地域との繋がりも図っています。
以上の結果、その他の営業収益は、前期に比べて+3.0%、23,967千円増の815,066千円となりました。
(その他事業営業成績)
業種当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
営業収益(千円)前年同期比(%)
不動産業1,118,40423.4
その他789,547△11.5
消去△1,092,8858.5
815,0663.0

② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ377,726千円増加し、当連結会計年度末には3,231,798千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は1,329,997千円(前年同期比290.5%増)となりました。主な要因は、仕入債務の増減額が664,693千円減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,267,194千円(前年同期比11.3%減)となりました。主な要因は、工事負担金等受入による収入が前連結会計年度に比べ296,577千円増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は3,974,918千円(前年同期比3.9%増)となりました。主な要因は、短期借入金の返済による支出が973,800千円減少したこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ。)の販売品目は受注生産形態をとらないものが多いため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容
イ.当社グループの当連結会計年度の経営成績等について
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、収益認識に関する会計基準等の適用による純額表示の影響により、営業収益は前連結会計年度と比較して1,408,254千円減少し、11,757,128千円となりました。営業費は前連結会計年度と比較して2,295,508千円減少し、営業損失は前連結会計年度の2,837,486千円に対し、1,950,232千円となりました。経常損失は、営業外収益が前連結会計年度の952,110千円と比較して449,579千円減少しましたが、前連結会計年度の2,300,846千円に対して1,849,057千円となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、前連結会計年度の2,917,758千円と比較して1,977,295千円改善し、940,463千円となりました。
ロ.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、地域に根ざした企業であり、当地域の観光動向や経済状況の変化等に大きく左右される特性をもっていることから、その動向等を的確に捉えることが重要であると考えております。また、運輸、観光、卸・小売業に資源を集中し、安定的な収益の確保を図るとともに、グループ経営資源を有効活用できる新規事業を模索し、積極的に新しい分野へ進出しグループの活性化を図ることとしております。
ハ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための指標等について
当社グループは、創立120周年を迎える2032年までを長期経営戦略期間とし、長期ビジョンの達成に向け当社グループが総合力を発揮して取り組んでおります。新型コロナウイルス感染症拡大の影響に対し、公共交通、ホテル、百貨店等この地域のインフラを維持していくために、「Withコロナ」、「Afterコロナ」の環境下で経営基盤強化を図るため、2025年3月期までの経営再建計画「構造改革期」として、着手しております。具体的には、グループ事業施設の整備として、ホテル一畑の新館を建設し、2021年5月にリニューアルオープンいたしました。今後も、同計画の着実な進捗により、経営再建に注力して参ります。
ニ.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容について
運輸業は、新型コロナウイルス感染症の影響は大きく残るものの、利用者数に一定の回復がみられたこと等により、増収増益となりました。サービス業は、ホテル一畑の新館建設に伴うリニューアルオープン等により増収となりましたが、販売費及び一般管理費等の増加等により減益となりました。卸・小売業は、収益認識に関する会計基準適用の影響等により減収減益となりました。建設業は、大口工事の進捗の遅れや新規受注の苦戦等により減収となりましたが、売上原価等の減少等により増益となりました。その他事業は、新型コロナウイルス感染症の影響は大きく残るものの、利用者数に一定の回復がみられたこと等により、増収増益となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資本の流動性に係る情報
イ.キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ.資本の財源及び資金の流動性について
当社グループは、運輸業、ホテル業、百貨店業等の大規模な設備を運用し収益を得ており、これらの設備の修繕や更新等、計画的・継続的な設備投資を行う必要があります。これらの資金の大部分は金融機関による借入によって調達していますが、このほか、当社グループ内での資金流用により効率的な運用を行うことで賄っております。今後もグループ内での効率的な資金運用や遊休不動産の売却、事業収益による財務体質の改善に取り組んで参ります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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