有価証券報告書-第171期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/25 9:31
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の拡大により、わが国経済は深刻な影響を被りました。当社グループの事業についても、昨年4月の緊急事態宣言以降、旅行・出張等の抑制による出控え、観光の利用減や消費の減退等、非常に厳しい状況下におかれました。当初、新型コロナウイルス感染症は早期に終息するのではないかとの予想をしていましたが、新型コロナウイルス感染症の更なる再拡大等により、当連結会計年度を通じて事業の回復は見通せない状況で推移しました。
当社グループの当連結会計年度の財政状態は、総資産について前連結会計年度末に比べ4.9%増の29,931,918千円となりました。
流動資産は、現金及び預金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ14.9%増の5,956,246千円となりました。
固定資産は、建設仮勘定が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ2.7%増の23,975,672千円となりました。
当連結会計年度の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ16.4%増の30,379,298千円となりました。
流動負債は、短期借入金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ6.8%減の9,988,719千円となりました。
固定負債は、長期借入金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ32.6%増の20,390,578千円となりました。
当連結会計年度の純資産は、利益剰余金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ118.4%減の△447,379千円となりました。
今後も、当社グループ内での効率的な資金運用や遊休不動産の売却、事業収益による財務体質の改善に取り組んで参ります。
当社グループの当連結会計年度の連結業績につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大により、当社グループの主力事業である「運輸業」、「サービス業」、「小売業」がこれまで経験のない非常に厳しい状況となり多大な減収を余儀なくされ、営業収益は前期比33.7%減の13,165,383千円となり、営業損失は2,837,486千円(前年同期は414,197千円の営業損失)、経常損失は2,300,846千円(前年同期は854,024千円の経常損失)となりました。特別損失にホテル新館建設に伴う解体予定の建物の固定資産除却損1,037,498千円等を計上した結果、法人税等を控除した親会社株主に帰属する当期純損失は2,917,758千円となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
イ.運輸業
鉄道事業では、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態宣言等の影響から旅行抑制による観光客数の減、学校の休校による通学利用者の減等により、年間の旅客数は前年比30.9%減の100万2千158人と大きく落込みました。
乗合旅客自動車運送事業においてもコロナ禍による利用者減少により大きく減収となりました。特に高速路線は、出張・旅行の抑制等による利用者減ならびに運休・減便もあり、著しく減収となりました。空港連絡バスにおいても同様な状況となり、減収を余儀なくされました。
貸切旅客自動車運送事業は、修学旅行の需要があったものの、ツアー旅行の中止等から減収となりました。
乗用旅客自動車運送事業においてもコロナ禍による飲食店利用者の激減に伴いタクシー利用者も落込み減収となりました。
以上の結果、運輸業の営業収益は前期に比べて△48.9%、1,794,893千円減の1,878,384千円となりました。



(運輸業営業成績)
業種当連結会計年度
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
営業収益(千円)前年同期比(%)
鉄道事業291,551△37.9
乗合旅客自動車運送事業658,982△60.6
貸切旅客自動車運送事業381,928△50.8
乗用旅客自動車運送事業575,816△29.2
消去△29,894△49.1
1,878,384△48.9

ロ.サービス業
旅行業は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による経済活動の落ち込みの直撃を受けた業種となりました。修学旅行による売上があったものの、国内・国外の旅行の抑制から営業店舗の休業を余儀なくされ、大きく減収となりました。
航空代理業は、JAL便、FDA便ともに減便となりましたが、ハンドリング業務の請負契約により1割程度の減収に留まりました。
ホテル業においても新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けることになり、4月緊急事態宣言時の休館、観光客、出張者激減による稼働率の大幅低下、またホテル一畑については新館建替えにより11月中旬より全館休館したことから営業収益は前期比67.9%減となりました。
自動車教習業では、普通車科の入所者が、例年7、8月の夏季休暇時に集中していますが、緊急事態宣言による学校の休校から4、5月に入所者が増加する事象が見られましたが、ほぼ前期並み売上を確保いたしました。
調理食品製造販売業では、採算の低い一般事業所用弁当の配送事業を大幅に縮小し、高齢者福祉施設への配送事業へ経営資源の集中、人件費の見直しを行いましたが、コロナ禍により福祉施設への新規開拓の営業活動が制限され、計画した売上の確保ができませんでした。これにより調理食品製造販売業は、令和3年3月31日を以て事業を終了することとし、令和3年4月1日に同業他社へ事業譲渡を行いました。
観光施設管理運営業である松江フォーゲルパークの受託運営事業も新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言により休館を余儀なくされ、年間を通して入園者が低位に推移し減収となりました。
以上の結果、サービス業の営業収益は前期に比べて△50.4%、1,675,330千円減の1,645,506千円となりました。
(サービス業営業成績)
業種当連結会計年度
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
営業収益(千円)前年同期比(%)
航空代理業385,891△11.0
旅行業86,435△75.3
ホテル業541,363△67.9
自動車教習業212,626△0.4
調理食品製造販売業123,635△40.3
観光施設管理運営業321,004△34.1
消去△25,451△55.0
1,645,506△50.4

ハ.卸・小売業
百貨店業においては、コロナ禍による「三密」の回避・敬遠から集客力が高く、売上貢献も高い食料品の販売や飲食を中心とした「食の催事」を中止せざるを得なくなりました。小売業は緊急事態宣言の解除に伴う経済活動の再開後の売上の戻りは、当社グループの他業種に比べ早いものの、前期売上までの回復はできず減収となりました。
土産品販売・飲食業は、旅行者を対象としているため旅行業同様に影響を直接受け、出雲大社への観光客激減により大きく減少となりました。
自動車販売・整備業では、整備士の人員不足によるバス・一般車両の整備減少ならびに中古車・タイヤ販売の減少が大きく減収となりました。
以上の結果、卸・小売業の営業収益は、前期に比べて△29.8%、2,369,762千円減の5,587,904千円となりました。
(卸・小売業営業成績)
業種当連結会計年度
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
営業収益(千円)前年同期比(%)
百貨店業4,756,725△26.1
土産品販売・飲食業313,355△69.4
自動車販売・整備業726,652△3.4
消去△208,829△17.2
5,587,904△29.8

ニ.建設業
建築工事は、繰越工事ならびに大型物件工事の竣工により完成工事高を大きく伸ばすことができました。土木工事では長期間に及ぶ繰越工事により現場管理者の人員不足から新規受注を控えなければならない状況となり、受注に苦戦を強いられました。鉄道工事では、人員増による適切な人員配置で計画的な作業を進めることができたことから増収ならびに生産性が向上しました。
設備工事では、国の補助金を利用したソーラー工事の受注が完成工事高、収益に貢献しました。通信事業は、上越市の有線放送設備工事の大口完成工事があり、電話設備、ネットワーク工事も堅調に推移しました。
以上の結果、建設業の営業収益は、前期に比べて△21.1%、872,220千円減の3,262,489千円となりました。
(建設業営業成績)
業種当連結会計年度
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
営業収益(千円)前年同期比(%)
建設業4,827,074△4.7
消去△1,564,58468.2
3,262,489△21.1

ホ.その他事業
不動産業は、前期は実績のあった商品不動産の販売収益が無かったことから、全体では減収となりました。また、アパート等の賃貸物件の保守・清掃業等を行っていた管理サービス事業については、事業の採算等から令和3年4月1日に事業譲渡を行いました。
広告代理業は、新型コロナウイルス感染症拡大により各種イベントが中止となり、それに伴う広告や媒体の受注減少から減収となりました。
保険代理業は、自動車保険・火災保険の契約や医療保険の推進に努めましたが、前期実績のあった大口火災保険の売上を補うことができず減収となりました。自動車リース代理業では、新規契約の獲得に苦戦し、減収となりました。
古代出雲歴史博物館につきましては、メンテナンスによる長期休館から4月24日にリフレッシュオープン予定でしたが、コロナ禍の緊急事態宣言により5月31日まで臨時休館となりました。再オープンしたものの観光客減少から入館者数も減少しました。
開設2年目となる有料老人ホーム「ホームいちばた」並びに、同ホーム併設の訪問介護事業所「ヘルパーステーションいちばた」を運営する介護事業部門は、当初計画した入居者数が確保できず、引続き厳しい状況となりました。
企業主導型保育園「キッズいちばた」は、入園者数は順調に推移し、子育てをするグループ社員の働きやすい環境を整え、雇用の安定を図ることができました。また、地域枠としてグループ社員以外のお子様も受入れており、地域との繋がりも図っています。
以上の結果、その他の営業収益は、前期に比べて、+2.8%、21,343千円増の791,098千円となりました。
(その他事業営業成績)
業種当連結会計年度
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
営業収益(千円)前年同期比(%)
不動産業906,336△11.2
その他891,948△14.7
消去△1,007,185△22.3
791,0982.8

② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ928,795千円増加し、当連結会計年度末には2,854,071千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は340,607千円(前年同期は769,257千円の獲得)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純損益が前連結会計年度に比べ2,330,789千円減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,555,061千円(前年同期比41.7%増)となりました。増加の主な要因は、固定資産の取得による支出が前連結会計年度に比べ996,194千円増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は3,824,464千円(前年同期比452.8%増)となりました。主な要因は、長期借入金による収入が増加したこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ。)の販売品目は受注生産形態をとらないものが多いため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容
イ.当社グループの当連結会計年度の経営成績等について
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響等により、運輸業、サービス業を中心に大幅な減収となりました。その結果、当連結会計年度の経営成績は、営業収益13,165,383千円(前年同期比33.7%減)、営業損失2,837,486千円(前年同期比585.1%増)、経常損失2,300,846千円(前年同期比169.4%増)、親会社株主に帰属する当期純損失2,917,758千円(前年同期比439.0%増)を計上し、前年同期に対し減収減益の結果となりました。
ロ.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、地域に根ざした企業であり、当地域の観光動向や経済状況の変化等に大きく左右される特性をもっていることから、その動向等を的確に捉えることが重要であると考えております。また、運輸、観光、卸・小売業に資源を集中し、安定的な収益の確保を図るとともに、グループ経営資源を有効活用できる新規事業を模索し、積極的に新しい分野へ進出しグループの活性化を図ることとしております。
ハ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための指標等について
当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に対し、公共交通、ホテル、百貨店等この地域のインフラを維持していくために、「Withコロナ」、「Afterコロナ」の環境下で経営基盤強化を図るため、令和7年3月期までの経営再建計画「構造改革計画」を令和2年10月に策定し、着手しました。具体的には、採算の低い調理食品製造販売業を令和3年3月31日を以て事業を終了する等、グループ横断でのコスト削減を実行する一方、グループ事業施設の整備として、ホテル一畑新館建設を令和3年5月のリニューアルオープンに向け着実に進捗させる等、新たな収益拡大への取り組みを行いました。今後は、同計画の着実な進捗により、経営再建に注力して参ります。
ニ.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容について
運輸業、サービス業、卸・小売業は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により減収減益となりました。建設業は、現場管理者の人員不足から新規受注に苦戦を強いられたこと等により減収となりましたが、売上原価等の減少により増益となりました。その他事業は、介護事業における入居者増加等に伴い増収となりましたが、営業費等の増加により減益となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資本の流動性に係る情報
イ.キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ.資本の財源及び資金の流動性について
当社グループは、運輸業、ホテル業、百貨店業等の大規模な設備を運用し収益を得ており、これらの設備の修繕や更新等、計画的・継続的な設備投資を行う必要があります。これらの資金の大部分は金融機関による借入によって調達していますが、このほか、当社グループ内での資金流用により効率的な運用を行うことで賄っております。今後もグループ内での効率的な資金運用や遊休不動産の売却、事業収益による財務体質の改善に取り組んで参ります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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