有価証券報告書-第34期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/22 10:30
【資料】
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【項目】
99項目
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態および経営成績の状況
当期は、新型コロナウイルス感染症の流行が長期化し、鉄道業界はもとより社会経済活動全般が大きな影響を受けました。当社の事業についても、緊急事態宣言の発出、まん延防止等重点措置の要請に伴う出勤抑制や外出自粛等により、輸送人員の回復が緩慢なものにとどまり、極めて厳しい環境におかれました。 1) 経営成績
当事業年度のみなとみらい21線の輸送人員は、沿線企業のテレワークの普及、施設や店舗の休業・時短営業、イベントの開催制限等が要因となり、定期が前期比6.5%減の2,956万5千人(1日当たり8万1千人)、定期外が前期比34.6%増の2,748万3千人(同7万5千296人)となりました。合計で前期比9.6%増の5,704万8千人(同15万6千296人)となりました。
これにより、運輸収入は、定期が3.3%減、定期外が34.8%増となり、合計で前期比11億4千万円 (17.3%)増加しました。また、運輸雑収は、2千8百万円(2.5%)増加しました。営業収益全体としては、11億7千1百万円(14.7%)増加し、91億5千2百万円となりました。一方、営業費は、鉄道運行を維持しながらもコスト削減に努め、前期比6千4百万円(0.6%)減少し、103億1千5百万円となりました。この結果、営業損益は11億6千2百万円の営業損失となりました(前年同期は23億9千8百万円の営業損失)。 また、経常損益は、支払利息などの営業外費用が減少したものの、21億5千4百万円の経常損失となりました(前年同期は35億8百万円の経常損失)。特別利益は、2億9千3百万円で当期は、こどもの国線の運営に係る補助金2億6千5百万円、鉄道施設受贈財産評価額2千8百万円を計上しており、特別損失は固定資産圧縮損1億7千6百万円、法人税等として4百万円を計上した結果、当期純損益は、20億4千1百万円の当期純損失となりました(前年同期は34億7千5百万の当期純損失)。
みなとみらい21線事業、こどもの国線事業、駅施設貸付、運輸雑収の収入
単位第33期第34期
(1)みなとみらい21線事業
営業距離km4.14.1
客車走行キロ千km7,6587,590
旅客乗車人員千人52,04957,048
定期千人31,63129,565
定期外千人20,41827,483
旅客運輸収入千円6,601,5527,741,613
定期千円3,035,2982,936,047
定期外千円3,566,2534,805,565
(2)こどもの国線事業
鉄道線路使用料収入千円31,82538,723
(3)駅施設貸付
駅施設貸付収入千円200,108196,221
(4)運輸雑収千円1,147,7061,175,987
構内営業千円255,585287,577
構内広告千円204,975210,478
車両使用料千円603,476596,706
その他千円83,66881,224


2) 財政状態の状況
当事業年度末における財政状態につきましては、資産2,046億1千9百万円(前事業年度末比37億7百万円減)、負債1,695億3千1百万円(同15億2千4百万円減)、純資産350億8千8百万円(同21億8千2百万円減)となりました。
資産減少の主な要因は、固定資産の減価償却の進捗です。なお、運行管理装置及び電力管理システム等(14億5千9百万円)の更新投資も行っております。負債減少の主な要因は、鉄道施設購入長期未払金及び長期借入金の約定償還です。純資産は、当期純損失20億4千1百万円及び収益認識時期の変更に伴う期首繰越利益余剰金の減少1億4千1百万円の計上により減少し、自己資本比率は17.1%と前事業年度比0.8ポイント減少しました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前事業年度に比べて1億5千5百万円(△1.5%)減少し、101億5千7百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税引前当期純損失に、減価償却費、車両修繕引当金繰入額といった非資金項目の加算等を行った結果、前事業年度比25億9千5百万円(147.0%)増加し、43億6千万円の余剰となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
更新投資やソフトウェアの改良等固定資産取得のための支出を30億6千1百万円行った結果、26億2千4百万円の支出超過となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入金や鉄道施設購入長期未払金の返済として169億1千万円の支出を行う一方、長期借入金による調達71億8千5百万円、社債の発行による調達79億5千1百万円の収入がありましたので、財務活動では18億9千1百万円の支出超過となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社の事業内容は、そのほとんどが生産、受注及び販売の形態をとっていないため、「生産、受注および販売の状況」については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「①財政状態および経営成績の状況」「1)経営成績」において、みなとみらい線21事業、こどもの国線事業、駅施設貸付、運輸雑収の収入として記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討の内容等
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。その作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積もりについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性の存在により、これらの見積りと異なる場合があります。
「繰延税金資産の回収可能性」を評価するに際しては、将来の課税所得を十分に検討し、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しております。
また、「車両修繕引当金」は、「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」(平成13年12月25日 国土交通省令 第151号)第90条の定めによる車両の重要部検査及び全般検査の費用に備えるためのもので、当社では車両の走行距離を基準に、当事業年度末までに発生していると見込まれる額を引当計上しています。
なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方については、「第5 経理の状況」「2 財務諸表等」「注記事項」「重要な会計上の見積り」及び同「追加情報」に記載しております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容
1) 経営成績等
2021年から4年間の中期経営計画(第4期)をスタートしました。ポストコロナ時代を見据えて持続的な経営を行うため、2024年度までの4か年を将来の進化・成長に備えた基盤構築を推進する期間と位置付けし、経営目標となる「経営の健全化」と「お客様視点のサービスの提供」に向け、運営構造の改革に取り組んでいます。
しかし、沿線企業のテレワークの普及や沿線のイベント開催制限などライフスタイルの変容により、定期及び定期外の輸送人員が、新型コロナウイルス感染症拡大前に比べ減少した状況が続いており、2021年度の輸送人員は、5,705万人で中期経営計画の計数は未達となりました。
(年間輸送人員の実績及び指標)
2019年度 実績値2020年度 実績値2021年度 実績値中期経営計画
2021年度 指標
年間輸送人員(万人)8,0615,2055,7057,030

2) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
新型コロナウイルス感染症の影響から脱却して経営を健全化し、それを持続していくため、あらゆる面において収益確保策やコスト抑制策を講じて、安定した経営基盤を創り、企業価値の向上を図って参ります。
また、ポテンシャルをもった横浜都心臨海部の活力を最大限に引き出すとともに、お客様視点に立ったサービスを提供して、持続的に沿線地域に集う人々の豊かな生活に貢献して参ります。
これら目標を具体化したものとして、営業収益、経常損益の指標を掲げておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響により、2021年度の営業収益は、91億5千2百万円にとどまりました。そのため、経費削減を進めたものの、経常損益は21億5千4百万円の経常損失となり、いずれも中期経営計画の計数は未達となりました。
(営業収益・経常損益及び指標)
2019年度 実績値2020年度 実績値2021年度 実績値中期経営計画
2021年度 指標
営業収益 (億円)124.779.891.5110.0
経常損益 (億円)7.7△35.0△21.51.0

3) 資本の財源及び資金の流動性
当社は、収入の大部分を鉄道事業が占めており、旅客運輸収入が減少したものの営業活動によるキャッシュ・フローはプラスを維持しています。一方、みなとみらい21線の建設にあたっては多額の資金を要し、有利子負債金額も多いことから、借入金返済の一部を借換えています。その必要な資金は、内部資金の活用、銀行等からの借入および社債の発行等により資金調達を行っています。有利子負債の残高は、前事業年度より16億8千1百万円減少し、1千2百15億8百万円となっております。また、金融機関と20億円のコミットメントライン契約を締結し、緊急時の流動性確保に備えております。
資金調達については、資金の安定性を確保するために、長期の調達を主としております。また、金利変動リスクを考慮し、固定金利と変動金利の割合にも配慮しています。
年間における資金調達額が多額になることから、資金調達手段を多様化するとともに、借入先については、銀行のほか生命保険会社等も加え、資金の流動性、安定性にも留意しています。

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