有価証券報告書-第140期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

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2022/06/23 13:37
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「営業成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、昨秋から年末にかけては新型コロナウイルスの感染者数が一時期減少し、人流や消費にも回復の兆しが見られましたが、年間を通しては社会経済活動が昨年に引き続き制限されたことに加え、原油価格等の高騰などもあり、厳しい状況が続きました。
このような状況のもと、奈良県を中心とした当社の事業エリアにおきましても、生活スタイルの変化やイベントの中止などがあり、自動車運送事業や旅行事業を中心に大きな影響を受けることとなりました。一方、生活創造事業では、飲食事業の一部がテイクアウト需要の増加などにより好調に推移したほか、不動産事業や自動車教習所事業においても、コロナ禍前の水準の実績を達成するなど、比較的好調に推移しました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,417,424千円減少し、33,309,419千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,015,102千円減少し、23,879,906千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ402,321千円減少し、9,429,512千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は18,033,198千円(前年同期比10.0%増)となりました。一方費用面では、燃料油脂費の増加がありましたが、人件費をはじめ諸経費の削減に努めた結果、営業損失は1,346,631千円改善の1,097,508千円、経常損失は1,048,540千円改善の415,837千円となりました。これに特別利益及び特別損失を加減し、法人税等を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は51,262千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失2,059,332千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
自動車運送事業
乗合事業では、沿線人口の減少等に加え、新型コロナウイルス感染症の度重なる拡大の影響を受け、路線バスは生活路線、観光路線とも低調に推移しました。こうした中、前回の消費税改定時に税率加算を見送ってきたICカード乗車券「CI-CA」のプレミア率や定期券発売額を6月に改定したほか、10月および3月には、利用実態に応じた運行計画に改めるなど、乗合事業の収支改善を図りました。さらに、フリー乗車券のモバイル化や、65歳以上の高齢者向けの「奈良交通ゴールドパス」のサービス拡充、観光庁の補助制度を活用した「十津川村路線バス運賃キャッシュバックキャンペーン」などを実施するとともに、2月からバス停の最寄りに提携駐輪場を確保し、自転車とバスの一体的利用を図ることを目的とした「サイクル&バスライド」の実証実験を開始するなど、路線バスの利用促進にも取り組みました。また、関西空港リムジンバスは、航空会社の海外便が本格回復していない実態に鑑み引き続き運休しましたが、大阪空港リムジンバス、高速バスおよび定期観光バスにおいては、同感染症の状況などを見極めながら運行の確保に努めました。さらに、12月には脱炭素化の流れの中で、環境にやさしいバスの導入に向け、観光庁の補助制度を活用した電気(EV)バスの実証実験も実施しました。これらの結果、増収となりました。
貸切事業では、コロナ禍の影響を受け観光への手控え感が続く中で、昨秋には修学旅行などの学生団体の需要が一時的に予想を超えて回復したほか、8月の東京パラリンピックにおける選手およびメディア関係者の輸送や、コロナ禍特有の一時的業務であるワクチン接種関連のバス輸送を受注するなど、収益の確保に努めました。こうした結果、増収となりました。
タクシー事業では、タクシー利用が回復しているほか、ワクチン接種会場への送迎輸送もあり、増収となりました。
貨物事業では、コロナ禍の反動増により、増収となりました。
旅行事業では、四神シリーズを利用したコースや奈良県の「いまなら。キャンペーン2021」に合わせたツアーの造成や、市町村のワクチン接種会場への人材派遣により、増収となりました。
これらの結果、当事業の売上高は12,703,410千円(前年同期比11.0%増)となり、セグメント損失は1,200,318千円改善の1,807,786千円となりました。
不動産事業
賃貸事業では、同感染症拡大により入居テナントからの賃料減額の要求やテナントの撤退も出てきているものの、新規テナントの誘致等の空室対策に努めることにより、その影響を最小限に抑えましたが、駐輪場の受託契約終了もあり、当事業の売上高は1,564,575千円(前年同期比2.7%減)、セグメント利益は556,356千円(同1.5%増)となりました。
物品販売事業
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 令和2年3月31日)の適用に伴い、小売業における売上高は前連結会計年度と比較して大きく減少しております。一方で、飲食事業では、ミスタードーナツでテイクアウトや新商品の販売が好調に推移したほか、民間企業の福利厚生施設の運営を8月より追加受託し、収益の確保に努めました。こうした結果、当事業の売上高は4,209,881千円(前年同期比3.6%減)、セグメント利益は76,883千円(前年同期は70,032千円のセグメント損失)となりました。
その他事業
自動車教習所事業では、普通免許取得希望者の入所や高齢者講習などが好調に推移したため、当事業の売上高は804,663千円(前年同期比6.4%増)、セグメント利益は69,121千円(同14.2%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により1,096,789千円、投資活動により366,585千円の資金を獲得し、財務活動により1,258,107千円の資金を使用したことにより、資金残高は前連結会計年度末に比較して205,268千円増加の2,905,350千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益は125,370千円(前年同期は1,495,517千円の税金等調整前当期純損失)となり、未払及び未収消費税等の増減額等を加えた、営業活動により得られた資金は、1,096,789千円(前年同期は1,247,728千円の使用)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券を売却したため、投資活動により獲得した資金は、366,585千円(前年同期は450,603千円の使用)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金を返済したことにより、財務活動により使用した資金は、1,258,107千円(前年同期は3,076,297千円の獲得)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また受注形態をとらない商品も多いため、セグメントごとに受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため、生産、受注及び販売の状況については「(1) 経営成績等の状況の概要」においてセグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比較し1,417,424千円減少の33,309,419千円となりました。流動資産合計は、新型コロナウイルス感染症に対応するために手元流動性を高めたことにより、現金及び預金が増加し、前連結会計年度末に比較して5,341千円増加の5,555,466千円となりました。固定資産合計は、設備投資の減少や、投資有価証券の売却などにより、前連結会計年度末に比較して1,422,765千円減少の27,753,952千円となりました。
負債合計は、借入金の減少などにより前連結会計年度末に比較して1,015,102千円減少の23,879,906千円となりました。
純資産合計は、収益認識会計基準の適用に伴い、累積的影響額として利益剰余金の期首残高106,135千円の減少や、その他有価証券評価差額金の減少などにより、前連結会計年度末に比較して402,321千円減少の9,429,512千円となりました。なお、自己資本比率については、前連結会計年度末と同じく28.3%となりました。
②当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、自動車運送事業等営業収益において運賃制度の改定や、ワクチン接種関連業務の受注などの積極的な活動により、前年同期に比較して1,645,251千円増収の18,033,198千円となりました。
売上原価は、燃料油脂費の増加などにより前年同期に比較して184,773千円増加の15,340,120千円となり、また販売費及び一般管理費は、前年同期に比較して113,845千円増加の3,790,586千円となりました。
これらの結果、営業損失は、1,346,631千円改善の1,097,508千円となり、経常損失は、1,048,540千円改善の415,837千円となりました。
特別利益は、投資有価証券売却益や受取補償金を計上したため、前年同期に比較して620,606千円増加の691,239千円となりました。
特別損失は、固定資産除却損及び固定資産圧縮損の増加等により、前年同期に比較して48,259千円増加の150,031千円となりました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、125,370千円(前年同期は1,495,517千円の税金等調整前当期純損失)となりました。法人税、住民税及び事業税は、課税所得の増加により、前年同期に比較して16,517千円増加し、法人税等調整額は、前年同期に比較して506,224千円減少しました。このため、当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は、51,262千円(前年同期は2,059,332千円の当期純損失及び親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループを取り巻く経営環境については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々な要因により影響を受け、変動する可能性があります。自動車運送事業では、外部環境が改善されず、旅客減少が続いた場合、事業規模の縮小につながる可能性があります。さらに世界的な原油需要、産油地域の情勢により、燃料価格が高騰した場合、経営成績に重要な影響があります。また、物品販売事業では、フランチャイズ契約により営業している事業が大半を占めているため、本部の経営方針の転換や業績の悪化により、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
④キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループは、運転資金及びバス車両などの設備資金については、自己資金、借入金及びリースにより資金調達することとしています。このうち、借入については、運転資金は短期借入金で、設備投資などの長期資金は、長期借入金で調達しています。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成していますが、その作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与える見積りを必要としています。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の連結財務諸表の注記事項「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。
また、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルスの影響の考え方については、「第5 経理の状況」の
注記事項「重要な会計上の見積り」に記載しています。
⑥経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の再拡大により消費需要が減少したため、自動車運送事業で計画比にて減収減益となりましたが、投資有価証券売却益の計上などにより、税引前当期純利益は計画を上回りました。
当事業年度の目標達成状況(単体)は以下の通りです。
指標当事業年度(計画)当事業年度(実績)計画比
売上高15,897百万円14,693百万円△1,203百万円 ( 7.6%減)
営業損失(△)△307百万円△867百万円△559百万円 (182.4%減)
経常損失(△)△293百万円△223百万円69百万円 ( 23.9%増)
税引前当期純利益79百万円315百万円235百万円 (295.4%増)

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