有価証券報告書-第144期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 14:08
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【項目】
137項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「営業成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加などもあり、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、物価や金利の上昇に加え、地政学リスクの高まりによる景気の下振れも懸念されるなど、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社においては、大阪・関西万博関連の旅客輸送による増収に加え、インバウンド需要の拡大などもあり、自動車運送事業の業績は好調に推移しました。また、生活創造事業においても、飲食事業や道の駅等の指定管理事業が新商品の販売や売価改定等により好調に推移したほか、不動産賃貸事業や駐車場・駐輪事業等も堅調に推移しました。
これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、リース資産等の有形固定資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ1,481,208千円増加し、35,065,360千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、借入金は減少したものの、リース債務の増加などにより、前連結会計年度末に比べ597,829千円増加し、22,453,342千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、利益剰余金が前連結会計年度末に比較して777,953千円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ883,378千円増加し、12,612,018千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は25,575,917千円(前年同期比5.6%増)となりました。一方費用面では、原材料価格の高騰等による売上原価の増加に加え、人件費をはじめとした諸経費の増加などもありましたが、営業利益は1,055,005千円(前年同期比40.4%増)となりました。また、各地方自治体等から燃料高騰等に伴う助成金収入は減少となりましたが、経常利益は1,153,806千円(前年同期比31.9%増)となり、これに特別利益及び特別損失を加減し、法人税等を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期に比較して101,875千円増益の906,295千円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
自動車運送事業
乗合事業では、沿線人口の減少が続いているものの、インバウンド需要の増加に加え、金額式ICカード定期券「CI-CA plus」の販売拡大による増収などにより、路線バスは好調に推移しました。こうした中、訪日外国人に対応した案内人「奈良バスコンシェルジュ」の充実などにより増収とサービス向上を図るとともに、不採算路線についても、関係自治体との路線維持協議を通じて、収支均衡を目指した路線の効率化を推進しました。また、高速バスでは、奈良県内から大阪・関西万博会場への直行バスを2路線運行し収益の確保に努めたほか、空港バスでも、利用実態に応じて昨年12月に奈良関空線の大幅な増便を実施しました。さらに、定期観光バスでは、訪日外国人向けコース「Perfect Nara Park Tour」の運行日数を拡大したほか、昨年11月からは「Wakakusa Hilltop Bus」の運行を開始するなど、新規需要の獲得と奈良の魅力向上に取り組みました。これらの結果、増収となりました。
貸切事業では、堺万博パーク&ライド駐車場等からのシャトルバスをはじめとする大阪・関西万博関連輸送を積極的に受注するとともに、インバウンド団体を含む一般団体の受注拡大により収益の確保に努めました。また、「リモート案内システム」の利用拡大や、車椅子昇降用リフト付き車両の増車など、サービス向上にも取り組みました。これらに加え、昨年11月の公示運賃の改定などの効果もあり、増収となりました。
タクシー事業では、一昨年11月に実施した運賃改定の効果に加え、観光客や駅からの乗込客の増加により、増収となりました。
貨物事業では、運送委託契約運賃の値上げに加え、新規で2路線を受託したことなどにより、増収となりました。
旅行事業では、外販営業における新規顧客の開拓に加え、ビューティフルツアーでは特別車両「四神」を利用した特別感のあるコースの造成などにより集客を図り、収益の確保に努めました。
こうした結果、当事業の売上高は18,548,615千円(前年同期比6.3%増)となり、セグメント利益は193,570千円(同1,166.1%増)となりました。
不動産事業
賃貸事業では、新規テナントの誘致等による資産の有効活用を図るとともに、保守費用の増加を踏まえたテナントビル等の賃料改定などに努めたほか、駐輪・駐車場事業では、機械化やWEB定期の拡大などを推進し、サービス向上と管理コストの効率化を図りました。こうした結果、当事業の売上高は1,523,067千円(前年同期比2.5%増)となり、セグメント利益は476,333千円(同13.3%増)となりました。
物品販売事業
飲食事業では、ミスタードーナツ松原ステーション店のリニューアルなどのサービス向上に取り組むとともに、各飲食店舗においても新商品の販売や物価上昇に伴う売価改定等により収益確保を図ったほか、民間企業の福利厚生施設の運営受託についても、引き続き安定的な運営に努めました。こうした結果、当事業の売上高は4,634,085千円(前年同期比4.0%増)、セグメント利益は388,911千円(同20.0%増)となりました。
その他事業
道の駅における地元特産品や地産地消メニュー等の販売が好調に推移したほか、自動車教習所事業では、昨年12月の教習料金の改定や高齢者向け免許更新講習の強化などにより、収益の確保に努めました。こうした結果、当事業の売上高は870,149千円(前年同期比6.3%増)となり、セグメント損失は535千円改善の415千円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により2,438,779千円の資金を獲得し、投資活動により726,686千円、財務活動により1,015,990千円の資金を使用したことにより、資金残高は前連結会計年度末に比較して696,102千円増加の2,419,642千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益は1,116,983千円となり、前年同期に比較して478,916千円増加し、売上債権も増加したほか、仕入債務などの減少もあり、営業活動により得られた資金は、前年同期に比較して146,884千円増加の2,438,779千円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
固定資産の取得による支出が減少したことなどにより、投資活動により使用した資金は、前年同期に比較して34,891千円減少の726,686千円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の純減少額が減少したことなどにより、財務活動により使用した資金は、前年同期に比較して687,656千円減少の1,015,990千円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また受注形態をとらない商品も多いため、セグメントごとに受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため、生産、受注及び販売の状況については「(1) 経営成績等の状況の概要」においてセグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比較し1,481,208千円増加の35,065,360千円となりました。流動資産合計は、現金及び預金の増加などにより、前連結会計年度末に比較して752,216千円増加の5,487,548千円となりました。固定資産合計は、設備投資の実施などにより、前連結会計年度末に比較して728,991千円増加の29,577,812千円となりました。
負債合計は、リース債務の増加などにより前連結会計年度末に比較して597,829千円増加の22,453,342千円となりました。
純資産合計は、利益剰余金が前連結会計年度末に比較して777,953千円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比較して883,378千円増加の12,612,018千円となりました。なお、自己資本比率については、前連結会計年度末と比較して1.1ポイント上昇し36.0%となりました。
②当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、インバウンド需要の増加に加え、大阪・関西万博関連輸送の積極的な受注などもあり、前年同期に比較して1,365,820千円増収の25,575,917千円となりました。
売上原価は、原材料価格の高騰や人件費の増加などにより前年同期に比較して801,309千円増加の19,397,595千円となり、また販売費及び一般管理費は、前年同期に比較して260,722千円増加の5,123,316千円となりました。
これらの結果、営業利益は、303,788千円増益の1,055,005千円となりました。
経常利益は、営業利益の増加等により、278,802千円増益の1,153,806千円となりました。
特別利益は、補助金収入の減少により、前年同期に比較して34,767千円減益の170,721千円となりました。
特別損失は、昨年度に減損損失があったことなどにより、前年同期に比較して234,881千円減少の207,544千円となりました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前年同期に比較して478,916千円増益の1,116,983千円となりました。法人税、住民税及び事業税は、前年同期に比較して21,274千円増加し、法人税等調整額は、前年同期に比較して355,766千円増加しました。このため、当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期に比較して101,875千円増益の906,295千円となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループを取り巻く経営環境については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々な要因により影響を受け、変動する可能性があります。自動車運送事業では、外部環境が改善されず、旅客減少が続いた場合、事業規模の縮小につながる可能性があります。さらに世界的な原油需要、産油地域の情勢により、燃料価格が高騰した場合、経営成績に重要な影響があります。また、物品販売事業では、フランチャイズ契約により営業している事業が大半を占めているため、本部の経営方針の転換や業績の悪化により、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
④キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループは、運転資金及びバス車両などの設備資金については、自己資金、借入金及びリースにより資金調達することとしています。このうち、借入については、運転資金は短期借入金で、設備投資などの長期資金は、長期借入金で調達しています。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成していますが、その作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与える見積りを必要としています。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の連結財務諸表の注記事項「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。
また、会計上の見積りを行う上での将来課税所得の考え方については、「第5 経理の状況」の注記事項「重要な会計上の見積り」に記載しています。
⑥経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度は、インバウンド需要の増加に加え、大阪・関西万博関連輸送の積極的な受注などにより、計画比にて増収増益となりました。さらに、助成金収入の増加などにより、経常利益及び税引前当期純利益は計画を上回りました。
当事業年度の目標達成状況(単体)は以下の通りです。
指標当事業年度(計画)当事業年度(実績)計画比
売上高20,199百万円21,167百万円968百万円 ( 4.8% )
営業利益650百万円771百万円121百万円 (18.7% )
経常利益667百万円922百万円255百万円 (38.3% )
税引前当期純利益508百万円892百万円384百万円 (75.7% )

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