有価証券報告書-第73期(2022/04/01-2023/03/31)
① 人財
1)人財戦略の全体像
人財戦略の最終目標は、持続的な企業価値の向上(経済的価値・社会的価値)と、社員とその家族、当社グループに関わる人たちの豊かな人生の実現です。経営戦略を実現するための「人財・組織のありたい姿」として、①航空と非航空の2軸の経営戦略に合致した人財ポートフォリオの構築、②変革を生み出しやすい組織文化の醸成、③多様なグループ社員がいきいきと働いて個々の強みを発揮する「全員活躍」を目指すとともに、従業員エンゲージメントの向上を追求します。具体的な対応として、社内環境整備や人財育成に関する6つの重点施策に取り組んでいます。

2)指標及び目標(ANAグループ社員意識調査「ANA’s Way Survey」)
当社グループでは、「人財・組織のありたい姿」の達成度を測るため「社員意識調査」を毎年実施しています。この調査は「ANA’s Way」に掲げる「安全」、「お客様視点」、「社会への責任」、「チームスピリット」、「努力と挑戦」の5項目や「エンゲージメント」に関わる設問を含む64問で構成されています。2022年度はグループ従業員35,337名が回答(回答率96.1%)し、全設問の平均スコアは3.96(5点満点)と高い水準を維持しました。「私はANAグループで働いていることを誇りに思っている」のスコアが4.05となるなど、従業員が会社に対して高い愛着心を持ちながら働いていることも当社グループの経営基盤となっています。
3)重点施策
<社内環境整備>働く基盤の整備
・従業員がいきいきと働き、持続的な成長を図っていくためには、まず従業員が心身ともに健康であることが必要です。「2023-2029年度中期健康経営計画」に基づきグループ全体で従業員の心身の健康に向けた取り組み、「健康経営」を推進します。
[KPI]BMI適正者率 男女とも70%以上
喫煙率 男性20%未満 女性3%未満
メタボ該当率 男性12%未満 女性1.3%未満
身体愁訴該当率 男性20%未満 女性30%未満 ※いずれも2030年3月の目標値
・当社はグループで推進している健康経営が評価され、経済産業省と東京証券取引所が共同で認定する「健康経営銘柄2023」に選定されました。
・なお、従業員個々のライフプランに応じた柔軟な働き方を推進するため、短時間勤務、短日数勤務、ワークプレイス選択制度、サバティカル休暇制度等、様々な制度を導入しています。
組織文化、マネジメントづくり
・ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン(DEI)への取り組みを推進しています。(23ページ参照)
・グループ従業員の一体感をより強固なものとするため、公募による社内兼業制度の運用や、ミドルマネジメントの活躍推進に向けた施策等を実施します。
雇用・人事制度の見直し
・専門性の発揮を重視した評価・登用や年齢・年次を問わない人財登用など、ジョブ型の要素や考え方を取り入れながら、高度専門人財の確保と定着を図ります。
<人財育成方針>従業員の自律成長支援
・キャリアデザイン研修を20~60代までの幅広い層へ展開します。そこで各自が設定した目標を支援するため、従業員講師による「学びのコミュニティ」、オープンセミナー、通信教育等を強化します。
・グループ内異動・転籍等の公募制度を充実させることで、従業員のキャリア自律を支援します。
・新規事業を提案するためのプログラム「Da Vinch Camp」や、サービス提案制度「がっつり広場」等、従業員が直接的に経営に参画する場を提供し、手挙げ文化の浸透を図ります。
・シニア人財の活躍を支援するため、50代のキャリア研修やリスキリング研修を実施します。
タレントマネジメントの強化
・航空事業と非航空事業の2軸の経営の推進に向け、人財育成プランやキャリアパスの考え方、目指すべき人財ポートフォリオを明確化してAs is-To beギャップの解消に取り組みます。
・社員のグローバル対応力を強化するため、海外雇用社員の日本での就業機会の提供や、日本と海外拠点とのオンラインによる交流プログラム等を実施しています。
・DXを推進するため、デジタル教育の実施やキャリア採用の強化によりデジタル人財を増強します。
[KPI]2025年度にデジタル人財を2022年度比1.6倍とする
・グループ企業の自律的経営を進めるべく、グループ各社における役員・部長のプロパー比率を向上します。
[KPI]2025年度のグループ会社プロパー比率 役員級40%/部長級70%
人的生産性の向上
・DXなどによる空港サービスのセルフ化・リモート化を進めるなど、「ANA Smart Travel」を推進し省人化を図るとともに、人は人でしかできないサービスに特化することでサービス品質の向上を追求します。
[KPI]2025年度のANAブランド稼働人員数 約29,000名
② DEI(多様性、公正性、受容・共生)
大きく変化するグローバル環境において、当社グループが持続的な成長と価値創造を実現し、よりよい社会と豊かな生活に貢献していくため、「多様化推進」(ジェンダー・障がいの有無・外国人従業員・キャリア人財・世代など)と「エクイティ・インクルージョン浸透」を進めています。その進捗状況を可視化し、指標に基づいた課題抽出と対応策を実施していきます。
ジェンダー平等
人事サポート制度の見直しや能力開発・意識醸成を進め、女性役員・女性管理職の比率を向上させ、意思決定の場における多様性を確保していきます。
[KPI]2020年代の可能な限り早い時期に当社グループの女性役員・女性管理職比率を30%以上とする
LGBTQ+
2022年度に「多様な性に関する基本ポリシー」を策定し、従業員がその性的指向や性自認に関わらず、いきいきと働くことが出来る環境整備と職場の理解促進に取り組んでいます。
多様な働き方(両立支援)の推進
従業員の育児や介護等と仕事との両立、一人一人の多様な働き方を支援する制度の整備と職場の意識醸成を進めています。2023年度から男性社員の「3日間の育児休暇制度」をグループ全体で整備し、男性の育児参画を促進することにより、従業員や家族の生活・人生の充実のサポートに取り組んでいます。
[KPI]「育児休暇制度」対象男性社員の休暇取得率100%
障がい者雇用の推進
障がい者雇用に関わる行動規範「3万6千人のスタート」を策定し、グループ全体で障がい者雇用に関わる理解促進を図っています。
[KPI]2025年のグループ全体の障がい者雇用率2.80%(2022年6月 2.75%)
③ 人権尊重
空港ハンドリングにかかわる当社グループの協力会社では、多数の外国人が就労しています。これらの人たちの雇用環境に問題がないかどうかを正確に把握するため、定期的に労働状況調査や本人への直接インタビュー等を実施しています。
また、国際線航空機を利用した違法な人身取引の防止を徹底するため、全客室乗務員に対して人身取引防止に関わる教育を行っています。
これらの人権尊重に関わる当社グループの活動を取りまとめた「人権報告書」を、2018年に企業としては日本で初めて発行しました。
1)人財戦略の全体像
人財戦略の最終目標は、持続的な企業価値の向上(経済的価値・社会的価値)と、社員とその家族、当社グループに関わる人たちの豊かな人生の実現です。経営戦略を実現するための「人財・組織のありたい姿」として、①航空と非航空の2軸の経営戦略に合致した人財ポートフォリオの構築、②変革を生み出しやすい組織文化の醸成、③多様なグループ社員がいきいきと働いて個々の強みを発揮する「全員活躍」を目指すとともに、従業員エンゲージメントの向上を追求します。具体的な対応として、社内環境整備や人財育成に関する6つの重点施策に取り組んでいます。

2)指標及び目標(ANAグループ社員意識調査「ANA’s Way Survey」)
当社グループでは、「人財・組織のありたい姿」の達成度を測るため「社員意識調査」を毎年実施しています。この調査は「ANA’s Way」に掲げる「安全」、「お客様視点」、「社会への責任」、「チームスピリット」、「努力と挑戦」の5項目や「エンゲージメント」に関わる設問を含む64問で構成されています。2022年度はグループ従業員35,337名が回答(回答率96.1%)し、全設問の平均スコアは3.96(5点満点)と高い水準を維持しました。「私はANAグループで働いていることを誇りに思っている」のスコアが4.05となるなど、従業員が会社に対して高い愛着心を持ちながら働いていることも当社グループの経営基盤となっています。
| 2019年度実績 | 2022年度実績 | 2025年度目標 (KPI) | ||||
| (a)全体指標 | ||||||
| 全設問平均スコア | 3.80 | 3.96 | 4.03 | |||
| (b)エンゲージメント関連指標 | ||||||
| 「私はANAグループで働いて いることを誇りに思っている」 | 4.09 | 4.05 | 4.09 | |||
| 「私は今の仕事にやりがい ・達成感を感じている」 | 3.74 | 3.75 | 3.88 |
3)重点施策
<社内環境整備>働く基盤の整備
・従業員がいきいきと働き、持続的な成長を図っていくためには、まず従業員が心身ともに健康であることが必要です。「2023-2029年度中期健康経営計画」に基づきグループ全体で従業員の心身の健康に向けた取り組み、「健康経営」を推進します。
[KPI]BMI適正者率 男女とも70%以上
喫煙率 男性20%未満 女性3%未満
メタボ該当率 男性12%未満 女性1.3%未満
身体愁訴該当率 男性20%未満 女性30%未満 ※いずれも2030年3月の目標値
・当社はグループで推進している健康経営が評価され、経済産業省と東京証券取引所が共同で認定する「健康経営銘柄2023」に選定されました。
・なお、従業員個々のライフプランに応じた柔軟な働き方を推進するため、短時間勤務、短日数勤務、ワークプレイス選択制度、サバティカル休暇制度等、様々な制度を導入しています。
組織文化、マネジメントづくり
・ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン(DEI)への取り組みを推進しています。(23ページ参照)
・グループ従業員の一体感をより強固なものとするため、公募による社内兼業制度の運用や、ミドルマネジメントの活躍推進に向けた施策等を実施します。
雇用・人事制度の見直し
・専門性の発揮を重視した評価・登用や年齢・年次を問わない人財登用など、ジョブ型の要素や考え方を取り入れながら、高度専門人財の確保と定着を図ります。
<人財育成方針>従業員の自律成長支援
・キャリアデザイン研修を20~60代までの幅広い層へ展開します。そこで各自が設定した目標を支援するため、従業員講師による「学びのコミュニティ」、オープンセミナー、通信教育等を強化します。
・グループ内異動・転籍等の公募制度を充実させることで、従業員のキャリア自律を支援します。
・新規事業を提案するためのプログラム「Da Vinch Camp」や、サービス提案制度「がっつり広場」等、従業員が直接的に経営に参画する場を提供し、手挙げ文化の浸透を図ります。
・シニア人財の活躍を支援するため、50代のキャリア研修やリスキリング研修を実施します。
タレントマネジメントの強化
・航空事業と非航空事業の2軸の経営の推進に向け、人財育成プランやキャリアパスの考え方、目指すべき人財ポートフォリオを明確化してAs is-To beギャップの解消に取り組みます。
・社員のグローバル対応力を強化するため、海外雇用社員の日本での就業機会の提供や、日本と海外拠点とのオンラインによる交流プログラム等を実施しています。
・DXを推進するため、デジタル教育の実施やキャリア採用の強化によりデジタル人財を増強します。
[KPI]2025年度にデジタル人財を2022年度比1.6倍とする
・グループ企業の自律的経営を進めるべく、グループ各社における役員・部長のプロパー比率を向上します。
[KPI]2025年度のグループ会社プロパー比率 役員級40%/部長級70%
人的生産性の向上
・DXなどによる空港サービスのセルフ化・リモート化を進めるなど、「ANA Smart Travel」を推進し省人化を図るとともに、人は人でしかできないサービスに特化することでサービス品質の向上を追求します。
[KPI]2025年度のANAブランド稼働人員数 約29,000名
② DEI(多様性、公正性、受容・共生)
大きく変化するグローバル環境において、当社グループが持続的な成長と価値創造を実現し、よりよい社会と豊かな生活に貢献していくため、「多様化推進」(ジェンダー・障がいの有無・外国人従業員・キャリア人財・世代など)と「エクイティ・インクルージョン浸透」を進めています。その進捗状況を可視化し、指標に基づいた課題抽出と対応策を実施していきます。
ジェンダー平等
人事サポート制度の見直しや能力開発・意識醸成を進め、女性役員・女性管理職の比率を向上させ、意思決定の場における多様性を確保していきます。
[KPI]2020年代の可能な限り早い時期に当社グループの女性役員・女性管理職比率を30%以上とする
LGBTQ+
2022年度に「多様な性に関する基本ポリシー」を策定し、従業員がその性的指向や性自認に関わらず、いきいきと働くことが出来る環境整備と職場の理解促進に取り組んでいます。
多様な働き方(両立支援)の推進
従業員の育児や介護等と仕事との両立、一人一人の多様な働き方を支援する制度の整備と職場の意識醸成を進めています。2023年度から男性社員の「3日間の育児休暇制度」をグループ全体で整備し、男性の育児参画を促進することにより、従業員や家族の生活・人生の充実のサポートに取り組んでいます。
[KPI]「育児休暇制度」対象男性社員の休暇取得率100%
障がい者雇用の推進
障がい者雇用に関わる行動規範「3万6千人のスタート」を策定し、グループ全体で障がい者雇用に関わる理解促進を図っています。
[KPI]2025年のグループ全体の障がい者雇用率2.80%(2022年6月 2.75%)
③ 人権尊重
空港ハンドリングにかかわる当社グループの協力会社では、多数の外国人が就労しています。これらの人たちの雇用環境に問題がないかどうかを正確に把握するため、定期的に労働状況調査や本人への直接インタビュー等を実施しています。
また、国際線航空機を利用した違法な人身取引の防止を徹底するため、全客室乗務員に対して人身取引防止に関わる教育を行っています。
これらの人権尊重に関わる当社グループの活動を取りまとめた「人権報告書」を、2018年に企業としては日本で初めて発行しました。