有価証券報告書-第175期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい状況が続いたものの、ワクチン接種の促進等により、社会経済活動が正常化に向かうなかで、個人消費、企業の生産活動や設備投資に持ち直しの動きがみられました。一方で、一部製造部品の供給不足や原材料価格の上昇等の景気下振れ要因があり、依然として先行き不透明な状況で推移しました。
このような経済情勢にあって、物流業界では、輸出入貨物や国内貨物の動きが鈍化したほか、燃油費等のコスト上昇が継続し、不動産業界では、都市部におけるオフィスビルの空室率が上昇傾向で推移し、賃料相場も下落するなど、いずれも厳しい状況が続きました。
こうした事業環境のもと、当社グループは、2021年5月11日に発表した当期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「澁澤倉庫グループ中期経営計画2023」で掲げた事業戦略に基づき、物流事業においては、競争力のある物流サービスの提供や業域の拡大に向けて、国内外の拠点における新規営業活動に努めたほか、先進的な荷役機器を導入する等、業務の効率化を一層推進し、採算性の向上に努めてまいりました。また、不動産事業においては、既存施設の計画的な保守および改良工事を実施し、安定的な収益基盤の維持強化に努めました。
この結果、当連結会計年度の営業収益は、不動産事業で、一部賃貸スペースの解約等による減少はあったものの、物流事業で、倉庫、港湾運送、陸上運送および国際輸送の各業務で取扱いが増加したことに加えて、海上・航空運賃単価が上昇したほか、中国の現地法人を連結対象としたことにより、前期比64億1千7百万円(9.8%)増の717億4千6百万円となり、営業利益は、同8億8千9百万円(24.5%)増の45億1千6百万円、経常利益は、持分法による投資利益の増加や為替差損益の改善もあり、同29億9千5百万円(76.2%)増の69億2千4百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に発生した投資有価証券売却益の解消や、一部資産の減損損失を計上したものの、同25億7百万円(91.1%)増の52億5千7百万円となりました。
当社グループのセグメントの概況は、次のとおりでございます。
1.物流事業
倉庫業務は、飲料や新規に取扱いを開始した輸入雑貨等の入出庫、流通加工業務が好調に推移したことにより、営業収益は前期比1億6千3百万円(1.0%)増の158億3千8百万円となりました。
港湾運送業務は、船内荷役業務や自動車部品関連等の荷捌業務の取扱いが増加したほか、輸出沿岸荷役業務が好調に推移したことにより、営業収益は前期比7億2千7百万円(12.2%)増の66億8千1百万円となりました。
陸上運送業務は、飲料や非鉄金属製品等の輸配送業務に加えて、引越業務やフェリー輸送業務が増加したことにより、営業収益は前期比8億9千9百万円(2.9%)増の315億8千2百万円となりました。
国際輸送業務は、輸出入航空貨物、輸出入海上貨物、香港やベトナムの海外現地法人の取扱いが増加したことに加えて、海上・航空運賃単価が上昇したほか、中国の現地法人を連結対象としたことにより、営業収益は前期比45億7千7百万円(90.4%)増の96億4千3百万円となりました。
その他の物流業務は、中部地区や大阪地区等で前期中に物流施設賃貸業務を開始したことにより、営業収益は前期比1億5千3百万円(7.1%)増の23億1千1百万円となりました。
この結果、物流事業全体の営業収益は前期比65億2千1百万円(11.0%)増の660億5千6百万円となりました。営業費用は、取扱い増加に伴う作業費、単価上昇による海上・航空運賃や燃油費のほか、施設賃借費用等が増加したことにより、前期比57億1千6百万円(10.0%)増の627億2千6百万円となりました。以上により、営業利益は前期比8億5百万円(31.9%)増の33億3千万円となりました。
2.不動産事業
一部賃貸スペースの解約により不動産賃貸収入が減少したほか、空調使用料等の不動産付帯収入が減少し、営業収益は前期比1億5千2百万円(2.5%)減の58億3千8百万円となりました。営業費用は、賃貸ビルの補修工事費等が減少し、前期比1億9千8百万円(6.6%)減の28億1千1百万円となりました。以上により、営業利益は前期比4千5百万円(1.5%)増の30億2千6百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の連結キャッシュ・フローは、投資活動によるキャッシュ・フローおよび財務活動によるキャッシュ・フローの減少がありましたが、営業活動によるキャッシュ・フローの増加により、全体で15億3千7百万円の増加となり、現金及び現金同等物の期末残高は201億4千6百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払いがあったものの、税金等調整前当期純利益および減価償却費の計上による資金留保等により、60億3千3百万円の増加となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローが前連結会計年度に比べ9億1千8百万円下回りましたのは、税金等調整前当期純利益が増加したものの、売上債権が増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入があったものの、投資有価証券の取得による支出、有形固定資産の取得による支出および定期預金の預入による支出等があったため、8億6千8百万円の減少となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローが前連結会計年度に比べ24億1千6百万円上回りましたのは、投資有価証券の取得による支出が増加したものの、有形固定資産の取得による支出が減少したことや定期預金の払戻による収入が増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入があったものの、長期借入金の返済による支出および配当金の支払い等により、36億8千6百万円の減少となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローが前連結会計年度に比べ50億4千8百万円下回りましたのは、長期借入れによる収入が増加したものの、長期借入金の返済による支出が増加したこと等によるものであります。
③ 生産、受注および販売の実績
(1) セグメントごとの主要業務の営業収益内訳
当連結会計年度の営業収益をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)最近2連結会計年度の主な相手先の営業収益および当該営業収益の連結営業収益合計に対する割合は次のとおりであります。
(2) セグメントごとの主要業務の取扱高
1.物流事業
(イ) 倉庫業務
1) 所管倉庫明細
(注)1.保管面積は倉庫業法に基づく保管用面積(野積面積を除く)であります。
2.上表のほか、保管施設として上屋(港湾運送事業)16,743㎡があります。
2) 入出庫高および保管残高
3) 貨物回転率
(ロ) 港湾運送業務
(ハ) 陸上運送業務
2.不動産事業
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態の分析
当社グループの連結会計年度末の資産の残高は、前連結会計年度末に比べ45億9千4百万円(4.4%)増加して1,089億9千1百万円となりました。このうち流動資産は28億8千3百万円(8.4%)増加し370億9千4百万円となりました。この主な要因は、受取手形及び取引先未収金や立替金等の未収債権並びに現金及び預金の残高が増加したこと等によるものであります。固定資産は17億2千2百万円(2.5%)増加し718億6千8百万円となりました。固定資産のうち有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ17億3千万円(3.4%)減少して496億3千5百万円となりました。この主な要因は、物流事業および不動産事業に関する設備更新のために投資を実施した一方、減価償却費が計上されたことによるものであります。また、投資その他の資産は37億2千3百万円(21.4%)増加し211億4千9百万円となりましたが、この主な要因は、関連会社株式の購入やそれに伴い負ののれんが計上されたこと、また株式相場の上昇により投資有価証券の時価が増加したこと等によるものであります。
連結会計年度末の負債の残高は、前連結会計年度末に比べ8億9百万円(1.4%)減少して553億3千6百万円となりました。このうち流動負債は57億1千6百万円(26.6%)減少し157億4千万円となり、固定負債は49億7百万円(14.1%)増加し395億9千5百万円となりました。流動負債の減少の主な要因は、未払法人税等の残高が増加した一方、1年以内返済予定の長期借入金の残高が返済により減少したことや未払消費税等の残高が減少したこと等によるものであり、固定負債の増加の主な要因は、長期借入を実施したこと、長期預り金の残高が増加したこと及び投資有価証券の時価評価増に係る繰延税金負債が増加したこと等によるものであります。
連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ54億3百万円(11.2%)増加して536億5千5百万円となりました。この主な要因は、配当金の支払いがあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益が計上されたことやその他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものであります。
上記の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の45.9%から48.9%となり、また、1株当たり純資産額は3,150円74銭から3,507円76銭となりました。
なお、キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況」の「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況」の「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態および経営成績の状況」に記載のとおり、物流業界では、輸出入貨物や国内貨物の動きが鈍化したほか、燃油費等のコスト上昇が継続し、不動産業界では、都市部におけるオフィスビルの空室率が上昇傾向で推移し、賃料相場も下落するなど、いずれも厳しい状況が続きました。
こうした事業環境のもと、当社グループは、新型コロナウイルスの感染拡大防止策を講じながら、物流事業においては、流通加工業務の拡充、消費財を中心とした新設拠点の稼働による取扱量の拡大に加え、業務の効率化や費用の削減に取り組み、収益性の向上をはかってまいりました。また、不動産事業においては、既存施設の計画的な保守および改良工事を実施し、現有資産の付加価値向上や安定的な収益基盤の維持に努めてまいりました。
2021年5月11日に発表した当期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「澁澤倉庫グループ中期経営計画2023」で掲げた事業戦略に基づき、物流事業においては、競争力のある物流サービスの提供や業域の拡大に向けて、国内外の拠点における新規営業活動に努めたほか、先進的な荷役機器を導入する等、業務の効率化を一層推進し、採算性の向上に努めてまいりました。また、不動産事業においては、既存施設の計画的な保守および改良工事を実施し、安定的な収益基盤の維持強化に努めました。
この結果、当連結会計年度の営業収益は、不動産事業で、一部賃貸スペースの解約等による減少はあったものの、物流事業で、倉庫、港湾運送、陸上運送および国際輸送の各業務で取扱いが増加したことに加えて、海上・航空運賃単価が上昇したほか、中国の現地法人を連結対象としたことにより、前期比64億1千7百万円(9.8%)増の717億4千6百万円となり、営業利益は、同8億8千9百万円(24.5%)増の45億1千6百万円、経常利益は、持分法による投資利益の増加や為替差損益の改善もあり、同29億9千5百万円(76.2%)増の69億2千4百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に発生した投資有価証券売却益の解消や、一部資産の減損損失を計上したものの、同25億7百万円(91.1%)増の52億5千7百万円となりました。
なお、営業収益営業利益率は6.3%、営業収益経常利益率は9.7%、総資産経常利益率は6.5%、自己資本当期純利益率は10.4%となっております。
また、主な事業セグメントでは、物流事業の営業収益は前期比65億2千1百万円(11.0%)増の660億5千6百万円、営業利益は前期比8億5百万円(31.9%)増の33億3千万円、営業収益営業利益率は5.0%となりました。不動産事業の営業収益は前期比1億5千2百万円(2.5%)減の58億3千8百万円、営業利益は前期比4千5百万円(1.5%)増の30億2千6百万円、営業収益営業利益率は51.8%となりました。
③ 資本の財源および資金の流動性
ⅰ) 資金需要
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、物流事業に関わる倉庫荷役費、港湾荷捌費、陸上運送費および不動産事業に関わる不動産維持費、付帯費ならびに各事業についての販売費及び一般管理費があります。
また、設備資金需要としては、物流施設・機器および不動産施設への投資ならびにシステム開発等があります。
ⅱ) 財務政策
当社グループの事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用および金融機関からの借入ならびに社債の発行により資金を調達しており、運転資金および設備資金につきましては、国内・海外子会社のものを含め当社において一元管理しております。
資金調達に際しては、将来の金利上昇リスクを避けるために、一部金利スワップを利用しており、調達コストの低減に努めております。
また、運転資金の効率的な調達を行うため、金融機関と当座貸越契約およびシンジケーション方式によるコミットメントライン契約を締結しております。
④ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
① 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい状況が続いたものの、ワクチン接種の促進等により、社会経済活動が正常化に向かうなかで、個人消費、企業の生産活動や設備投資に持ち直しの動きがみられました。一方で、一部製造部品の供給不足や原材料価格の上昇等の景気下振れ要因があり、依然として先行き不透明な状況で推移しました。
このような経済情勢にあって、物流業界では、輸出入貨物や国内貨物の動きが鈍化したほか、燃油費等のコスト上昇が継続し、不動産業界では、都市部におけるオフィスビルの空室率が上昇傾向で推移し、賃料相場も下落するなど、いずれも厳しい状況が続きました。
こうした事業環境のもと、当社グループは、2021年5月11日に発表した当期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「澁澤倉庫グループ中期経営計画2023」で掲げた事業戦略に基づき、物流事業においては、競争力のある物流サービスの提供や業域の拡大に向けて、国内外の拠点における新規営業活動に努めたほか、先進的な荷役機器を導入する等、業務の効率化を一層推進し、採算性の向上に努めてまいりました。また、不動産事業においては、既存施設の計画的な保守および改良工事を実施し、安定的な収益基盤の維持強化に努めました。
この結果、当連結会計年度の営業収益は、不動産事業で、一部賃貸スペースの解約等による減少はあったものの、物流事業で、倉庫、港湾運送、陸上運送および国際輸送の各業務で取扱いが増加したことに加えて、海上・航空運賃単価が上昇したほか、中国の現地法人を連結対象としたことにより、前期比64億1千7百万円(9.8%)増の717億4千6百万円となり、営業利益は、同8億8千9百万円(24.5%)増の45億1千6百万円、経常利益は、持分法による投資利益の増加や為替差損益の改善もあり、同29億9千5百万円(76.2%)増の69億2千4百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に発生した投資有価証券売却益の解消や、一部資産の減損損失を計上したものの、同25億7百万円(91.1%)増の52億5千7百万円となりました。
当社グループのセグメントの概況は、次のとおりでございます。
1.物流事業
倉庫業務は、飲料や新規に取扱いを開始した輸入雑貨等の入出庫、流通加工業務が好調に推移したことにより、営業収益は前期比1億6千3百万円(1.0%)増の158億3千8百万円となりました。
港湾運送業務は、船内荷役業務や自動車部品関連等の荷捌業務の取扱いが増加したほか、輸出沿岸荷役業務が好調に推移したことにより、営業収益は前期比7億2千7百万円(12.2%)増の66億8千1百万円となりました。
陸上運送業務は、飲料や非鉄金属製品等の輸配送業務に加えて、引越業務やフェリー輸送業務が増加したことにより、営業収益は前期比8億9千9百万円(2.9%)増の315億8千2百万円となりました。
国際輸送業務は、輸出入航空貨物、輸出入海上貨物、香港やベトナムの海外現地法人の取扱いが増加したことに加えて、海上・航空運賃単価が上昇したほか、中国の現地法人を連結対象としたことにより、営業収益は前期比45億7千7百万円(90.4%)増の96億4千3百万円となりました。
その他の物流業務は、中部地区や大阪地区等で前期中に物流施設賃貸業務を開始したことにより、営業収益は前期比1億5千3百万円(7.1%)増の23億1千1百万円となりました。
この結果、物流事業全体の営業収益は前期比65億2千1百万円(11.0%)増の660億5千6百万円となりました。営業費用は、取扱い増加に伴う作業費、単価上昇による海上・航空運賃や燃油費のほか、施設賃借費用等が増加したことにより、前期比57億1千6百万円(10.0%)増の627億2千6百万円となりました。以上により、営業利益は前期比8億5百万円(31.9%)増の33億3千万円となりました。
2.不動産事業
一部賃貸スペースの解約により不動産賃貸収入が減少したほか、空調使用料等の不動産付帯収入が減少し、営業収益は前期比1億5千2百万円(2.5%)減の58億3千8百万円となりました。営業費用は、賃貸ビルの補修工事費等が減少し、前期比1億9千8百万円(6.6%)減の28億1千1百万円となりました。以上により、営業利益は前期比4千5百万円(1.5%)増の30億2千6百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の連結キャッシュ・フローは、投資活動によるキャッシュ・フローおよび財務活動によるキャッシュ・フローの減少がありましたが、営業活動によるキャッシュ・フローの増加により、全体で15億3千7百万円の増加となり、現金及び現金同等物の期末残高は201億4千6百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払いがあったものの、税金等調整前当期純利益および減価償却費の計上による資金留保等により、60億3千3百万円の増加となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローが前連結会計年度に比べ9億1千8百万円下回りましたのは、税金等調整前当期純利益が増加したものの、売上債権が増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入があったものの、投資有価証券の取得による支出、有形固定資産の取得による支出および定期預金の預入による支出等があったため、8億6千8百万円の減少となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローが前連結会計年度に比べ24億1千6百万円上回りましたのは、投資有価証券の取得による支出が増加したものの、有形固定資産の取得による支出が減少したことや定期預金の払戻による収入が増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入があったものの、長期借入金の返済による支出および配当金の支払い等により、36億8千6百万円の減少となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローが前連結会計年度に比べ50億4千8百万円下回りましたのは、長期借入れによる収入が増加したものの、長期借入金の返済による支出が増加したこと等によるものであります。
③ 生産、受注および販売の実績
(1) セグメントごとの主要業務の営業収益内訳
当連結会計年度の営業収益をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 営業収益(百万円) | 前連結会計年度比増減 | ||
| 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 金額 (百万円) | 比率 (%) | |
| 物流事業 | 59,535 | 66,056 | 6,521 | 11.0 |
| (倉庫業務) | 15,675 | 15,838 | 163 | 1.0 |
| (港湾運送業務) | 5,954 | 6,681 | 727 | 12.2 |
| (陸上運送業務) | 30,682 | 31,582 | 899 | 2.9 |
| (国際輸送業務) | 5,065 | 9,643 | 4,577 | 90.4 |
| (その他の物流業務) | 2,157 | 2,311 | 153 | 7.1 |
| 不動産事業 | 5,991 | 5,838 | △152 | △2.5 |
| 報告セグメント計 | 65,526 | 71,895 | 6,368 | 9.7 |
| セグメント間の内部営業収益又は 振替高 | △197 | △148 | 49 | - |
| 合計 | 65,328 | 71,746 | 6,417 | 9.8 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先の営業収益および当該営業収益の連結営業収益合計に対する割合は次のとおりであります。
| 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | ||
| 相手先 | 金額(百万円) | 割合(%) | 連結損益計算書の売上高の10%を占める顧客が存在しないため記載を省略しております。 |
| P&Gジャパン合同会社 | 6,765 | 10.3 | |
(2) セグメントごとの主要業務の取扱高
1.物流事業
(イ) 倉庫業務
1) 所管倉庫明細
| 項目 | 面積(㎡) | 前連結会計年度比増減 | ||
| 前連結会計年度 (2021年3月31日現在) | 当連結会計年度 (2022年3月31日現在) | 面積 (㎡) | 比率 (%) | |
| 所有庫 | 261,223 | 261,223 | - | - |
| 借庫 | 216,453 | 207,706 | △8,747 | △4.0 |
| 計 | 477,676 | 468,929 | △8,747 | △1.8 |
| 貸庫 | - | - | - | - |
| 合計 | 477,676 | 468,929 | △8,747 | △1.8 |
(注)1.保管面積は倉庫業法に基づく保管用面積(野積面積を除く)であります。
2.上表のほか、保管施設として上屋(港湾運送事業)16,743㎡があります。
2) 入出庫高および保管残高
| 項目 | 数量(トン) | 前連結会計年度比増減 | |||
| 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 数量 (トン) | 比率 (%) | ||
| 入庫高 | 2,506,399 | 2,450,453 | △55,946 | △2.2 | |
| 出庫高 | 2,482,875 | 2,451,492 | △31,383 | △1.3 | |
| 合計 | 4,989,274 | 4,901,945 | △87,329 | △1.8 | |
| 月末保管残高 | 年間合計 | 2,508,144 | 2,672,639 | 164,495 | 6.6 |
| 年間平均 | 209,012 | 222,720 | 13,708 | 6.6 | |
3) 貨物回転率
| 項目 | 貨物回転率(%) | 前連結会計年度比増減 (ポイント) | |
| 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | ||
| 数量 | 99.5 | 91.7 | △7.8 |
| (注)算定方式 | 貨物回転率 = | (年間入庫高+年間出庫高)×1/2 | × 100 |
| 月末保管残高年間合計 |
(ロ) 港湾運送業務
| 項目 | 取扱数量(トン) | 前連結会計年度比増減 | ||
| 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 取扱数量 (トン) | 比率 (%) | |
| 船内荷役 | 692,817 | 898,855 | 206,038 | 29.7 |
| はしけ運送 | - | - | - | - |
| 沿岸荷役 | 484,146 | 451,954 | △32,192 | △6.6 |
| 合計 | 1,176,963 | 1,350,809 | 173,846 | 14.8 |
(ハ) 陸上運送業務
| 項目 | 数量(トン) | 前連結会計年度比増減 | ||
| 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 数量 (トン) | 比率 (%) | |
| 数量 | 7,274,354 | 7,576,096 | 301,742 | 4.1 |
2.不動産事業
| 項目 | 面積(㎡) | 前連結会計年度比増減 | ||
| 前連結会計年度 (2021年3月31日現在) | 当連結会計年度 (2022年3月31日現在) | 面積 (㎡) | 比率 (%) | |
| 賃貸ビル面積(契約面積) | 94,779 | 93,133 | △1,646 | △1.7 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態の分析
当社グループの連結会計年度末の資産の残高は、前連結会計年度末に比べ45億9千4百万円(4.4%)増加して1,089億9千1百万円となりました。このうち流動資産は28億8千3百万円(8.4%)増加し370億9千4百万円となりました。この主な要因は、受取手形及び取引先未収金や立替金等の未収債権並びに現金及び預金の残高が増加したこと等によるものであります。固定資産は17億2千2百万円(2.5%)増加し718億6千8百万円となりました。固定資産のうち有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ17億3千万円(3.4%)減少して496億3千5百万円となりました。この主な要因は、物流事業および不動産事業に関する設備更新のために投資を実施した一方、減価償却費が計上されたことによるものであります。また、投資その他の資産は37億2千3百万円(21.4%)増加し211億4千9百万円となりましたが、この主な要因は、関連会社株式の購入やそれに伴い負ののれんが計上されたこと、また株式相場の上昇により投資有価証券の時価が増加したこと等によるものであります。
連結会計年度末の負債の残高は、前連結会計年度末に比べ8億9百万円(1.4%)減少して553億3千6百万円となりました。このうち流動負債は57億1千6百万円(26.6%)減少し157億4千万円となり、固定負債は49億7百万円(14.1%)増加し395億9千5百万円となりました。流動負債の減少の主な要因は、未払法人税等の残高が増加した一方、1年以内返済予定の長期借入金の残高が返済により減少したことや未払消費税等の残高が減少したこと等によるものであり、固定負債の増加の主な要因は、長期借入を実施したこと、長期預り金の残高が増加したこと及び投資有価証券の時価評価増に係る繰延税金負債が増加したこと等によるものであります。
連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ54億3百万円(11.2%)増加して536億5千5百万円となりました。この主な要因は、配当金の支払いがあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益が計上されたことやその他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものであります。
上記の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の45.9%から48.9%となり、また、1株当たり純資産額は3,150円74銭から3,507円76銭となりました。
なお、キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況」の「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況」の「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態および経営成績の状況」に記載のとおり、物流業界では、輸出入貨物や国内貨物の動きが鈍化したほか、燃油費等のコスト上昇が継続し、不動産業界では、都市部におけるオフィスビルの空室率が上昇傾向で推移し、賃料相場も下落するなど、いずれも厳しい状況が続きました。
こうした事業環境のもと、当社グループは、新型コロナウイルスの感染拡大防止策を講じながら、物流事業においては、流通加工業務の拡充、消費財を中心とした新設拠点の稼働による取扱量の拡大に加え、業務の効率化や費用の削減に取り組み、収益性の向上をはかってまいりました。また、不動産事業においては、既存施設の計画的な保守および改良工事を実施し、現有資産の付加価値向上や安定的な収益基盤の維持に努めてまいりました。
2021年5月11日に発表した当期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「澁澤倉庫グループ中期経営計画2023」で掲げた事業戦略に基づき、物流事業においては、競争力のある物流サービスの提供や業域の拡大に向けて、国内外の拠点における新規営業活動に努めたほか、先進的な荷役機器を導入する等、業務の効率化を一層推進し、採算性の向上に努めてまいりました。また、不動産事業においては、既存施設の計画的な保守および改良工事を実施し、安定的な収益基盤の維持強化に努めました。
この結果、当連結会計年度の営業収益は、不動産事業で、一部賃貸スペースの解約等による減少はあったものの、物流事業で、倉庫、港湾運送、陸上運送および国際輸送の各業務で取扱いが増加したことに加えて、海上・航空運賃単価が上昇したほか、中国の現地法人を連結対象としたことにより、前期比64億1千7百万円(9.8%)増の717億4千6百万円となり、営業利益は、同8億8千9百万円(24.5%)増の45億1千6百万円、経常利益は、持分法による投資利益の増加や為替差損益の改善もあり、同29億9千5百万円(76.2%)増の69億2千4百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に発生した投資有価証券売却益の解消や、一部資産の減損損失を計上したものの、同25億7百万円(91.1%)増の52億5千7百万円となりました。
なお、営業収益営業利益率は6.3%、営業収益経常利益率は9.7%、総資産経常利益率は6.5%、自己資本当期純利益率は10.4%となっております。
また、主な事業セグメントでは、物流事業の営業収益は前期比65億2千1百万円(11.0%)増の660億5千6百万円、営業利益は前期比8億5百万円(31.9%)増の33億3千万円、営業収益営業利益率は5.0%となりました。不動産事業の営業収益は前期比1億5千2百万円(2.5%)減の58億3千8百万円、営業利益は前期比4千5百万円(1.5%)増の30億2千6百万円、営業収益営業利益率は51.8%となりました。
③ 資本の財源および資金の流動性
ⅰ) 資金需要
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、物流事業に関わる倉庫荷役費、港湾荷捌費、陸上運送費および不動産事業に関わる不動産維持費、付帯費ならびに各事業についての販売費及び一般管理費があります。
また、設備資金需要としては、物流施設・機器および不動産施設への投資ならびにシステム開発等があります。
ⅱ) 財務政策
当社グループの事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用および金融機関からの借入ならびに社債の発行により資金を調達しており、運転資金および設備資金につきましては、国内・海外子会社のものを含め当社において一元管理しております。
資金調達に際しては、将来の金利上昇リスクを避けるために、一部金利スワップを利用しており、調達コストの低減に努めております。
また、運転資金の効率的な調達を行うため、金融機関と当座貸越契約およびシンジケーション方式によるコミットメントライン契約を締結しております。
④ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。