有価証券報告書-第163期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概況
当連結会計年度における当社企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日)におけるわが国経済は、コロナ禍からの社会経済活動の正常化に伴うサービス需要やインバウンド需要の回復を背景に緩やかな回復基調となりました。一方、今年に入り、賃上げの動きが見られるものの、物価高の影響から個人消費は一部に弱い動きが見られることに加え、円安も進行するなど、先行き不透明な状況が続いていると認識しております。
このような状況の下、当社企業グループの事業拠点である新潟港全体の貨物取扱量は、前連結会計年度比で減少し、当社企業グループの運輸部門の貨物取扱量も減少いたしました。ホテル事業部門では、業績は回復基調で推移し、前連結会計年度比で増収増益となりました。
この結果、当連結会計年度の当社企業グループの売上高は131億1千万円(前連結会計年度比2.5%の減収)、営業利益は1億5千2百万円(前連結会計年度比26.8%の減益)、経常利益は2億7千4百万円(前連結会計年度比35.9%の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億5千7百万円(前連結会計年度比47.6%の減益)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(運輸部門)
当社企業グループの事業拠点である新潟港の貨物取扱量が前連結会計年度比で減少した中、同部門の貨物取扱数量も、一般貨物、コンテナ貨物共に減少し、525万2千トン(前連結会計年度比9.6%の減少)となりました。
一般貨物については、主要貨物である素材原料の需要の減少、取引先工場の定期修繕の長期化の影響を受け、コンテナ貨物については、輸入を中心に取扱数量が減少しました。これらに加えて、フォワーディング事業も海上コンテナ運賃の市況が落ち着いた影響などにより、同事業の収受料金が低下したことなどにより、同部門の売上高は、前連結会計年度比で減収となりました。また、利益面では、物価の上昇に伴う下払費や人件費の増加などにより、前連結会計年度比で減益となりました。
この結果、同部門の売上高は95億8千7百万円(前連結会計年度比7.5%の減収)、セグメント損失は1億3千8百万円(前連結会計年度は1億1千万円の利益)となりました。
(不動産部門)
商品土地の販売が不動産賃貸の大口契約終了などによる賃貸収入の減収をカバーした結果、売上高は2億9千万円(前連結会計年度比10.4%の増収)、セグメント利益は1億3千万円(前連結会計年度比6.5%の増益)となりました。
(ホテル事業部門)
新型コロナウイルス感染症が5類へ移行した後、人流の回復、インバウンドの需要拡大等により社会経済活動の正常化が一段と進んだことに伴い、ホテル需要も回復基調で推移いたしました。宿泊については、新潟市内の各種イベント等により客室稼働が高水準で推移し、また、宴会利用も法人客を中心に増加傾向で推移し、同部門の業績回復につながりました。この結果、売上高は21億5千5百万円(前連結会計年度比18.8%の増収)、セグメント利益は5千5百万円(前連結会計年度は1億2千3百万円の損失)となりました。
(関連事業部門)
自動車・建設機械整備、木材リサイクルが堅調に推移したことなどにより、同部門の売上高は11億3千4百万円(前連結会計年度比7.6%の増収)、セグメント利益は1億2千3百万円(前連結会計年度比24.4%の増益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローが14億2百万円の収入超過、投資活動によるキャッシュ・フローが5億9千万円の支出超過、財務活動によるキャッシュ・フローが11億8千9百万円の支出超過となったことにより、前連結会計年度末に比べて3億7千6百万円減少し、3億5千6百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益、減価償却費、売上債権の減少額等の資金の増加要因が、受取利息受取配当金、有形固定資産売却益、仕入債務の減少額等の資金の減少要因を大きく上回ったことにより、14億2百万円の収入超過(前連結会計年度比11.0%の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出5億5千9百万円等の資金の減少要因が、有形固定資産の売却による収入等の資金の増加要因を上回ったことから、5億9千万円の支出超過(前連結会計年度は1千8百万円の支出超過)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期及び長期の借入金及び社債の純減額7億1千8百万円、自己株式の取得による支出2億6千5百万円等により、11億8千9百万円の支出超過(前連結会計年度は9億5百万円の支出超過)となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×自己株式を除く期末発行済株式数により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③ 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は385億8千9百万円となり、前連結会計年度比4.4%、16億2千6百万円増加しました。資産の増加の主な要因は、流動資産が9億1千7百万円減少した一方、固定資産が25億4千1百万円増加したことなどによるものであります。
負債純資産の増加の主な要因は、負債が1億8千万円減少した一方、純資産が18億7百万円増加したことによるものであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は35億5千6百万円となり、前連結会計年度比20.5%、9億1千7百万円減少しました。この減少の主な要因は、現金及び預金が3億7千6百万円、受取手形、営業未収入金及び契約資産が5億1千5百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は350億2千2百万円となり、前連結会計年度比7.8%、25億4千1百万円増加しました。この増加の主な要因は、投資有価証券が時価の上昇等により25億4千3百万円増加したことなどであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は69億9百万円となり、前連結会計年度比4.2%、3億5百万円減少しました。この減少の主な要因は、一年内償還社債が1億円増加した一方、営業未払金が1億2千1百万円、短期借入金が2億5千万円、未払法人税等が6千4百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は138億2千7百万円となり、前連結会計年度比0.9%、1億2千4百万円増加しました。この増加の主な要因は、長期借入金が7億2千万円、退職給付に係る負債が9千2百万円、それぞれ減少した一方、社債が1億7千万円、繰延税金負債が7億5千1百万円、それぞれ増加したことなどによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は178億5千2百万円となり、前連結会計年度比11.3%、18億7百万円増加しました。この増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益3億5千7百万円、株式給付信託(従業員持株会処分型)の導入に伴う自己株式2億6千5百万円の計上、その他有価証券評価差額金の増加16億8千9百万円などによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社企業グループは受注生産形態をとらない業種のため、生産実績及び受注実績は記載しておりません。なお、販売実績については「① 経営成績の状況」におけるセグメントの業績に含めて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の状況)
当社企業グループの当連結会計年度の経営成績等の概要は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における売上高は、131億1千万円(前連結会計年度比2.5%の減収)となりました。セグメント別では、運輸部門の外部顧客への売上高が、貨物取扱量の減少などにより95億8千5百万円(前連結会計年度比7.5%の減収)となりました。また、ホテル事業部門の外部顧客への売上高が、ホテル需要の回復に伴う利用客数の増加などにより21億4千7百万円(前連結会計年度比18.8%の増収)となりました。
販売費及び一般管理費は、13億1千7百万円(前連結会計年度比3.8%の増加)となりました。人件費の増加が主な要因であります。
営業利益は1億5千2百万円(前連結会計年度比26.8%の減益)となりました。セグメント別では、ホテル事業部門のセグメント利益は5千5百万円(前連結会計年度は1億2千3百万円の損失)となり、前連結会計年度と比べ改善した一方、運輸部門のセグメント損益は1億3千8百万円の損失(前連結会計年度は1億1千万円の利益)となったことが主な減益要因となりました。
経常利益は2億7千4百万円(前連結会計年度比35.9%の減益)となり、営業外収益の助成金収入の減少が主な減益要因となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は3億5千7百万円(前連結会計年度比47.6%の減益)となりました。特別利益の固定資産売却益が増加した一方、関係会社株式売却益の減少などにより前連結会計年度比で53.0%減少したことが主な減益要因となりました。
各セグメントの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
[運輸部門]
同部門の中心拠点である新潟港の荷動きは、中国や東南アジアを中心とした諸外国の経済状況、新潟県内に工場を持つ企業の生産活動、小売業者の事業活動や消費者動向、さらに同港に寄港する船会社の再編、スケジュール等に影響されます。また、物流業界では2024年問題への対応が課題となっており、同部門にとっても今後の荷役・輸送体制の維持における課題と認識しております。
このような事業環境のもと、同部門の外部顧客への売上高は95億8千5百万円(前連結会計年度比7億7千4百万円、7.5%の減収)、セグメント損益は1億3千8百万円の損失(前連結会計年度は1億1千万円の利益)となりました。
当連結会計年度は中国経済の停滞や円安の進行などの影響から、特に輸入コンテナ貨物を中心に取扱数量は減少しました。加えて一般貨物も、主要貨物である素材原料が県内取引先の在庫状況や工場の稼働状況の影響から需要が伸びず、取扱数量は減少いたしました。また、前連結会計年度に高騰したコンテナ海上運賃は、当連結会計年度では、その市況の停滞により下落し、収受料金の低下に繋がりました。
今後も、日本経済は緩やかな回復基調で推移する見通しでありますが、物価の高止まり、円安の進行などが当社企業グループの取扱数量に影響を及ぼすことが懸念されます。また、引き続き、ロシア・ウクライナ情勢にも留意する必要があります。
そのような中、同部門の収益基盤の安定・強化のため、優先して取り組む課題については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題」に記載したように、2023年4月に新設した「再生可能エネルギー推進部」を中心に営業活動を強化し、臨港埠頭・自社倉庫や豊富な荷役経験・物流知識を持つ人材を活かし、今後、新潟港や新潟県胎内沖で計画されているバイオマス・風力発電など再生可能エネルギー事業の関連貨物獲得を目指します。また、2024年問題対策として、低炭素輸送の推進、モーダルシフト輸送への貢献を目指し、2023年12月より開始された「日本海・九州航路」の集荷代理店として環境負荷低減に繋がる物流サービスを展開して参ります。
[不動産部門]
同部門では、当社が保有する不動産の賃貸収入や当社保有の不動産の販売が主な収入源となります。
同部門の外部顧客への売上高は2億8千3百万円(前連結会計年度比3千2百万円、12.8%の増収)、セグメント利益は1億3千万円(前連結会計年度比7百万円、6.5%の増益)となりました。
当連結会計年度は、大口の賃貸契約の終了などにより賃貸収入は減収となりましたが、商品土地の販売収入が増収となったことなどにより、増収増益となりました。
同部門では、当社が保有する不動産の有効活用を継続し、売却を含めて収益確保を図って参ります。特に保有する賃貸物件については適切な修繕、維持管理を進める一方で、低収益不動産の売却と高収益賃貸物件の入替を進め、安定収益確保に努めて参ります。さらに、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題」に記載したように、当社企業グループの既存の固定資産について、現状の用途にとらわれず、自社施設を利用した再生可能エネルギー(太陽光等)の発電・売電、人口減少の中でも強いニーズのある不動産開発など、潜在的な収益力を掘り起こす利用方法の見直しの検討をすすめ、連結全体の資産の有効活用に取り組んで参ります。
[ホテル事業部門]
同部門の外部顧客への売上高は21億4千7百万円(前連結会計年度比3億3千9百万円、18.8%の増収)、セグメント利益は5千5百万円(前連結会計年度は1億2千3百万円の損失)となりました。
当連結会計年度は、コロナウイルス感染症が5類へ移行した後、人流の回復などを背景に利用客数は増加いたしました。とりわけ法人客を中心に宴会需要が大きく回復し、収支改善の大きな要因となりました。また、宿泊、レストランも収支は回復基調で推移し、特に宿泊は新潟市内の各種イベント等による集客効果もあり客室稼働率は高水準で推移いたしました。
今後につきましては「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題」に記載しましたように、客室改装や大宴会場のLED照明化などによりホテルの保有設備のアップデートを実施し、客室グレード・単価の差別化、新潟市内一番の大宴会場、バラエティ溢れるレストラン・バーで独自の“おもてなし”を提供し、付加価値の高いサービスの創出と需要拡大に取り組み、新潟市内シティホテルのNO.1のステイタスの維持を図って参ります。
[関連事業部門]
同部門には、機械整備販売業、保険代理店業、木材リサイクルを中心とした産業廃棄物の処理業、商品販売業が含まれ、ゼネコン業者や土木建設業者の事業活動、住宅着工件数や解体件数の動向などが、同部門の収益に影響を及ぼします。
同部門の外部顧客への売上高は10億9千3百万円(前連結会計年度比7千万円、6.9%の増収)、セグメント利益は1億2千3百万円(前連結会計年度比2千4百万円、24.4%の増益)となりました。
当連結会計年度は、木材リサイクルは年間を通じて堅調に推移し、また自動車・建設機械整備も徐々に取扱いを伸ばし増収増益に寄与いたしました。今後につきましては、機械整備販売業については他社が持たない建機整備のノウハウを一層アピールすることによる整備件数の増加、木材リサイクルは立地の優位性を活かした廃材受入量と木材チップの販売増加、保険代理店業、商品販売業については他のセグメント部門と連携した販路拡大に取り組むことにより、収益確保に努めて参ります。
(財政状態の状況)
当社企業グループの当連結会計年度末の財政状態の概要は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ 財政状態の状況」に記載の通りであります。
当連結会計年度の総資産は385億8千9百万円(前連結会計年度末比16億2千6百万円、4.3%の増加)、負債は207億3千6百万円(前連結会計年度末比1億8千万円、0.9%の減少)、純資産は178億5千2百万円(前連結会計年度末比18億7百万円、11.2%の増加)となりました。
その結果、自己資本比率が46.4%となり、前期の43.4%よりも2.9ポイント増加しました。これは、株価の上昇により、その他有価証券評価差額金が前連結会計年度末に比べて16億8千9百万円増加したことが主な要因であります。
企業継続のため財務基盤の安定向上は優先すべき課題として認識しており、全事業部門でコスト管理を徹底し、収益獲得の機会を的確に捉えて、利益の積み増しと剰余金の安定配当に努めて参ります。
当社企業グループの当連結会計年度末の財政状態の概要は、「(1)経営成績等の状況の概況 ③ 財政状態の状況」に記載の通りであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度では、税金等調整前当期純利益4億1千1百万円のほか、減価償却費7億2百万円などにより、営業活動によるキャッシュ・フローは14億2百万円の収入超過となりました。また、コロナ禍により抑えていた設備投資を前連結会計年度より再開しておりますが、当連結会計年度は更に加速したことなどから、投資活動によるキャッシュ・フローは5億9千万円の支出超過となり、フリー・キャッシュ・フロー(注)は、8億1千1百万円の収入超過となりました。当社企業グループでは、財務基盤の安定に向けて、営業活動から稼得するキャッシュ・フローを勘案した設備投資を行い、借入金の抑制に取組む方針であります。
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フローの金額と投資活動によるキャッシュ・フローの金額の合計
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社企業グループは、事業活動に必要な資金と資金の流動性を維持するとともに健全な財政状態を目指すため、安定的な営業キャッシュ・フローを稼得することが資本財源の基本と考えております。
(資金需要の主な内容)
当社企業グループの運転資金需要のうち主なものは、運輸部門の作業諸掛、ホテル事業部門の料理原材料等の仕入、関連事業部門の建設機械の仕入、建設資材の仕入などであり、共通するものとしては人件費等であります。また、投資を目的とした資金需要の主なものは、事業用の設備投資であります。
(資金調達)
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本とし、既存の借入金の約定返済や設備投資のため、金融機関等による固定金利の長期借入や社債による資金調達も行います。また、当社が連結子会社を含めたグループ内の運転資金の一元管理を行い、グループ内の資金の過不足を調整しております。
2024年3月31日現在の有利子負債の概要は以下のとおりであります。
(注)1.「長期借入金」及び「社債」には「1年内返済予定の長期借入金」及び「1年内償還予定の社債」が、それぞれ含まれております。
2.長期借入金のうち266百万円は「株式給付信託(従業員持株会処分型)」に係るものであり、分割返済日ごとの金額の定めがないため、期末の借入金残高を最終返済日に一括して返済した場合を想定しております。
当社企業グループの第三者に対する保証は、連結子会社であるリンコー運輸株式会社の全国通運への交互計算精算債務に対する債務保証であります。保証した債務の債務不履行が発生した場合、当社企業グループが代わりに弁済する義務があり、2024年3月31日現在の債務保証は172百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び予測を行う必要があります。よって、見積りや予測の持つ特有の不確実性により、実際の結果はこれらの見積りや予測と異なる場合があります。
なお、当社企業グループが、特に重要であると考える会計上の見積りは次のとおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産の回収可能性の評価については、将来減算一時差異の回収可能性について慎重に検討し、繰延税金資産を計上しております。この繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りを前提とするため、この見積りは取締役会で承認された収支計画を基準としており、その前提条件や仮定に変更が生じた場合には、繰延税金資産を取り崩す必要があり、税金費用が増加する可能性があります。
(固定資産の減損)
当社企業グループでは、固定資産のうち、減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回り、さらに回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上いたします。
減損の兆候判定、減損損失の認識及び測定については、将来キャッシュ・フローの見積りが重要になりますが、この見積りは取締役会で承認された収支計画を基準としており、経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、当初の見積りが著しく低下することが見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(退職給付費用及び退職給付債務)
退職給付費用及び退職給付債務の算定に使用される見積りには、年金資産の長期期待運用収益率、割引率、平均残存勤務年数等を計算基礎としており、当社企業グループは、この数理計算上の仮定は適切であると認識しておりますが、年金資産の運用実績の結果や一定の仮定の変動は将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼします。なお、退職給付費用及び退職給付債務に関する見積りや数理計算上の計算基礎については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (退職給付関係)」を参照願います。
(貸倒引当金)
当社企業グループは、信用調査会社を通じてお客様の信用情報を入手し、支払履歴も考慮して与信管理を行っております。また、貸倒引当金については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 4 会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に基づき、計上しております。
現在の貸倒引当金の金額は、過去の貸倒実績率に基づき算出しており、今後、取引先の債権の支払状況によって貸倒実績率が高くなる場合や、多額の破産更生債権等が発生した場合には貸倒引当金が増加し、当社企業グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日)におけるわが国経済は、コロナ禍からの社会経済活動の正常化に伴うサービス需要やインバウンド需要の回復を背景に緩やかな回復基調となりました。一方、今年に入り、賃上げの動きが見られるものの、物価高の影響から個人消費は一部に弱い動きが見られることに加え、円安も進行するなど、先行き不透明な状況が続いていると認識しております。
このような状況の下、当社企業グループの事業拠点である新潟港全体の貨物取扱量は、前連結会計年度比で減少し、当社企業グループの運輸部門の貨物取扱量も減少いたしました。ホテル事業部門では、業績は回復基調で推移し、前連結会計年度比で増収増益となりました。
この結果、当連結会計年度の当社企業グループの売上高は131億1千万円(前連結会計年度比2.5%の減収)、営業利益は1億5千2百万円(前連結会計年度比26.8%の減益)、経常利益は2億7千4百万円(前連結会計年度比35.9%の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億5千7百万円(前連結会計年度比47.6%の減益)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(運輸部門)
当社企業グループの事業拠点である新潟港の貨物取扱量が前連結会計年度比で減少した中、同部門の貨物取扱数量も、一般貨物、コンテナ貨物共に減少し、525万2千トン(前連結会計年度比9.6%の減少)となりました。
一般貨物については、主要貨物である素材原料の需要の減少、取引先工場の定期修繕の長期化の影響を受け、コンテナ貨物については、輸入を中心に取扱数量が減少しました。これらに加えて、フォワーディング事業も海上コンテナ運賃の市況が落ち着いた影響などにより、同事業の収受料金が低下したことなどにより、同部門の売上高は、前連結会計年度比で減収となりました。また、利益面では、物価の上昇に伴う下払費や人件費の増加などにより、前連結会計年度比で減益となりました。
この結果、同部門の売上高は95億8千7百万円(前連結会計年度比7.5%の減収)、セグメント損失は1億3千8百万円(前連結会計年度は1億1千万円の利益)となりました。
(不動産部門)
商品土地の販売が不動産賃貸の大口契約終了などによる賃貸収入の減収をカバーした結果、売上高は2億9千万円(前連結会計年度比10.4%の増収)、セグメント利益は1億3千万円(前連結会計年度比6.5%の増益)となりました。
(ホテル事業部門)
新型コロナウイルス感染症が5類へ移行した後、人流の回復、インバウンドの需要拡大等により社会経済活動の正常化が一段と進んだことに伴い、ホテル需要も回復基調で推移いたしました。宿泊については、新潟市内の各種イベント等により客室稼働が高水準で推移し、また、宴会利用も法人客を中心に増加傾向で推移し、同部門の業績回復につながりました。この結果、売上高は21億5千5百万円(前連結会計年度比18.8%の増収)、セグメント利益は5千5百万円(前連結会計年度は1億2千3百万円の損失)となりました。
(関連事業部門)
自動車・建設機械整備、木材リサイクルが堅調に推移したことなどにより、同部門の売上高は11億3千4百万円(前連結会計年度比7.6%の増収)、セグメント利益は1億2千3百万円(前連結会計年度比24.4%の増益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローが14億2百万円の収入超過、投資活動によるキャッシュ・フローが5億9千万円の支出超過、財務活動によるキャッシュ・フローが11億8千9百万円の支出超過となったことにより、前連結会計年度末に比べて3億7千6百万円減少し、3億5千6百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益、減価償却費、売上債権の減少額等の資金の増加要因が、受取利息受取配当金、有形固定資産売却益、仕入債務の減少額等の資金の減少要因を大きく上回ったことにより、14億2百万円の収入超過(前連結会計年度比11.0%の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出5億5千9百万円等の資金の減少要因が、有形固定資産の売却による収入等の資金の増加要因を上回ったことから、5億9千万円の支出超過(前連結会計年度は1千8百万円の支出超過)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期及び長期の借入金及び社債の純減額7億1千8百万円、自己株式の取得による支出2億6千5百万円等により、11億8千9百万円の支出超過(前連結会計年度は9億5百万円の支出超過)となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 39.3 | 37.5 | 41.5 | 43.4 | 46.3 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 16.6 | 17.4 | 13.0 | 11.4 | 11.3 |
| 債務償還年数(年) | 14.1 | 18.4 | 12.1 | 8.5 | 7.1 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 10.6 | 8.2 | 12.0 | 17.5 | 19.5 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×自己株式を除く期末発行済株式数により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③ 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は385億8千9百万円となり、前連結会計年度比4.4%、16億2千6百万円増加しました。資産の増加の主な要因は、流動資産が9億1千7百万円減少した一方、固定資産が25億4千1百万円増加したことなどによるものであります。
負債純資産の増加の主な要因は、負債が1億8千万円減少した一方、純資産が18億7百万円増加したことによるものであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は35億5千6百万円となり、前連結会計年度比20.5%、9億1千7百万円減少しました。この減少の主な要因は、現金及び預金が3億7千6百万円、受取手形、営業未収入金及び契約資産が5億1千5百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は350億2千2百万円となり、前連結会計年度比7.8%、25億4千1百万円増加しました。この増加の主な要因は、投資有価証券が時価の上昇等により25億4千3百万円増加したことなどであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は69億9百万円となり、前連結会計年度比4.2%、3億5百万円減少しました。この減少の主な要因は、一年内償還社債が1億円増加した一方、営業未払金が1億2千1百万円、短期借入金が2億5千万円、未払法人税等が6千4百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は138億2千7百万円となり、前連結会計年度比0.9%、1億2千4百万円増加しました。この増加の主な要因は、長期借入金が7億2千万円、退職給付に係る負債が9千2百万円、それぞれ減少した一方、社債が1億7千万円、繰延税金負債が7億5千1百万円、それぞれ増加したことなどによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は178億5千2百万円となり、前連結会計年度比11.3%、18億7百万円増加しました。この増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益3億5千7百万円、株式給付信託(従業員持株会処分型)の導入に伴う自己株式2億6千5百万円の計上、その他有価証券評価差額金の増加16億8千9百万円などによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社企業グループは受注生産形態をとらない業種のため、生産実績及び受注実績は記載しておりません。なお、販売実績については「① 経営成績の状況」におけるセグメントの業績に含めて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の状況)
当社企業グループの当連結会計年度の経営成績等の概要は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における売上高は、131億1千万円(前連結会計年度比2.5%の減収)となりました。セグメント別では、運輸部門の外部顧客への売上高が、貨物取扱量の減少などにより95億8千5百万円(前連結会計年度比7.5%の減収)となりました。また、ホテル事業部門の外部顧客への売上高が、ホテル需要の回復に伴う利用客数の増加などにより21億4千7百万円(前連結会計年度比18.8%の増収)となりました。
販売費及び一般管理費は、13億1千7百万円(前連結会計年度比3.8%の増加)となりました。人件費の増加が主な要因であります。
営業利益は1億5千2百万円(前連結会計年度比26.8%の減益)となりました。セグメント別では、ホテル事業部門のセグメント利益は5千5百万円(前連結会計年度は1億2千3百万円の損失)となり、前連結会計年度と比べ改善した一方、運輸部門のセグメント損益は1億3千8百万円の損失(前連結会計年度は1億1千万円の利益)となったことが主な減益要因となりました。
経常利益は2億7千4百万円(前連結会計年度比35.9%の減益)となり、営業外収益の助成金収入の減少が主な減益要因となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は3億5千7百万円(前連結会計年度比47.6%の減益)となりました。特別利益の固定資産売却益が増加した一方、関係会社株式売却益の減少などにより前連結会計年度比で53.0%減少したことが主な減益要因となりました。
各セグメントの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
[運輸部門]
同部門の中心拠点である新潟港の荷動きは、中国や東南アジアを中心とした諸外国の経済状況、新潟県内に工場を持つ企業の生産活動、小売業者の事業活動や消費者動向、さらに同港に寄港する船会社の再編、スケジュール等に影響されます。また、物流業界では2024年問題への対応が課題となっており、同部門にとっても今後の荷役・輸送体制の維持における課題と認識しております。
このような事業環境のもと、同部門の外部顧客への売上高は95億8千5百万円(前連結会計年度比7億7千4百万円、7.5%の減収)、セグメント損益は1億3千8百万円の損失(前連結会計年度は1億1千万円の利益)となりました。
当連結会計年度は中国経済の停滞や円安の進行などの影響から、特に輸入コンテナ貨物を中心に取扱数量は減少しました。加えて一般貨物も、主要貨物である素材原料が県内取引先の在庫状況や工場の稼働状況の影響から需要が伸びず、取扱数量は減少いたしました。また、前連結会計年度に高騰したコンテナ海上運賃は、当連結会計年度では、その市況の停滞により下落し、収受料金の低下に繋がりました。
今後も、日本経済は緩やかな回復基調で推移する見通しでありますが、物価の高止まり、円安の進行などが当社企業グループの取扱数量に影響を及ぼすことが懸念されます。また、引き続き、ロシア・ウクライナ情勢にも留意する必要があります。
そのような中、同部門の収益基盤の安定・強化のため、優先して取り組む課題については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題」に記載したように、2023年4月に新設した「再生可能エネルギー推進部」を中心に営業活動を強化し、臨港埠頭・自社倉庫や豊富な荷役経験・物流知識を持つ人材を活かし、今後、新潟港や新潟県胎内沖で計画されているバイオマス・風力発電など再生可能エネルギー事業の関連貨物獲得を目指します。また、2024年問題対策として、低炭素輸送の推進、モーダルシフト輸送への貢献を目指し、2023年12月より開始された「日本海・九州航路」の集荷代理店として環境負荷低減に繋がる物流サービスを展開して参ります。
[不動産部門]
同部門では、当社が保有する不動産の賃貸収入や当社保有の不動産の販売が主な収入源となります。
同部門の外部顧客への売上高は2億8千3百万円(前連結会計年度比3千2百万円、12.8%の増収)、セグメント利益は1億3千万円(前連結会計年度比7百万円、6.5%の増益)となりました。
当連結会計年度は、大口の賃貸契約の終了などにより賃貸収入は減収となりましたが、商品土地の販売収入が増収となったことなどにより、増収増益となりました。
同部門では、当社が保有する不動産の有効活用を継続し、売却を含めて収益確保を図って参ります。特に保有する賃貸物件については適切な修繕、維持管理を進める一方で、低収益不動産の売却と高収益賃貸物件の入替を進め、安定収益確保に努めて参ります。さらに、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題」に記載したように、当社企業グループの既存の固定資産について、現状の用途にとらわれず、自社施設を利用した再生可能エネルギー(太陽光等)の発電・売電、人口減少の中でも強いニーズのある不動産開発など、潜在的な収益力を掘り起こす利用方法の見直しの検討をすすめ、連結全体の資産の有効活用に取り組んで参ります。
[ホテル事業部門]
同部門の外部顧客への売上高は21億4千7百万円(前連結会計年度比3億3千9百万円、18.8%の増収)、セグメント利益は5千5百万円(前連結会計年度は1億2千3百万円の損失)となりました。
当連結会計年度は、コロナウイルス感染症が5類へ移行した後、人流の回復などを背景に利用客数は増加いたしました。とりわけ法人客を中心に宴会需要が大きく回復し、収支改善の大きな要因となりました。また、宿泊、レストランも収支は回復基調で推移し、特に宿泊は新潟市内の各種イベント等による集客効果もあり客室稼働率は高水準で推移いたしました。
今後につきましては「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題」に記載しましたように、客室改装や大宴会場のLED照明化などによりホテルの保有設備のアップデートを実施し、客室グレード・単価の差別化、新潟市内一番の大宴会場、バラエティ溢れるレストラン・バーで独自の“おもてなし”を提供し、付加価値の高いサービスの創出と需要拡大に取り組み、新潟市内シティホテルのNO.1のステイタスの維持を図って参ります。
[関連事業部門]
同部門には、機械整備販売業、保険代理店業、木材リサイクルを中心とした産業廃棄物の処理業、商品販売業が含まれ、ゼネコン業者や土木建設業者の事業活動、住宅着工件数や解体件数の動向などが、同部門の収益に影響を及ぼします。
同部門の外部顧客への売上高は10億9千3百万円(前連結会計年度比7千万円、6.9%の増収)、セグメント利益は1億2千3百万円(前連結会計年度比2千4百万円、24.4%の増益)となりました。
当連結会計年度は、木材リサイクルは年間を通じて堅調に推移し、また自動車・建設機械整備も徐々に取扱いを伸ばし増収増益に寄与いたしました。今後につきましては、機械整備販売業については他社が持たない建機整備のノウハウを一層アピールすることによる整備件数の増加、木材リサイクルは立地の優位性を活かした廃材受入量と木材チップの販売増加、保険代理店業、商品販売業については他のセグメント部門と連携した販路拡大に取り組むことにより、収益確保に努めて参ります。
(財政状態の状況)
当社企業グループの当連結会計年度末の財政状態の概要は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ 財政状態の状況」に記載の通りであります。
当連結会計年度の総資産は385億8千9百万円(前連結会計年度末比16億2千6百万円、4.3%の増加)、負債は207億3千6百万円(前連結会計年度末比1億8千万円、0.9%の減少)、純資産は178億5千2百万円(前連結会計年度末比18億7百万円、11.2%の増加)となりました。
その結果、自己資本比率が46.4%となり、前期の43.4%よりも2.9ポイント増加しました。これは、株価の上昇により、その他有価証券評価差額金が前連結会計年度末に比べて16億8千9百万円増加したことが主な要因であります。
企業継続のため財務基盤の安定向上は優先すべき課題として認識しており、全事業部門でコスト管理を徹底し、収益獲得の機会を的確に捉えて、利益の積み増しと剰余金の安定配当に努めて参ります。
当社企業グループの当連結会計年度末の財政状態の概要は、「(1)経営成績等の状況の概況 ③ 財政状態の状況」に記載の通りであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度では、税金等調整前当期純利益4億1千1百万円のほか、減価償却費7億2百万円などにより、営業活動によるキャッシュ・フローは14億2百万円の収入超過となりました。また、コロナ禍により抑えていた設備投資を前連結会計年度より再開しておりますが、当連結会計年度は更に加速したことなどから、投資活動によるキャッシュ・フローは5億9千万円の支出超過となり、フリー・キャッシュ・フロー(注)は、8億1千1百万円の収入超過となりました。当社企業グループでは、財務基盤の安定に向けて、営業活動から稼得するキャッシュ・フローを勘案した設備投資を行い、借入金の抑制に取組む方針であります。
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フローの金額と投資活動によるキャッシュ・フローの金額の合計
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社企業グループは、事業活動に必要な資金と資金の流動性を維持するとともに健全な財政状態を目指すため、安定的な営業キャッシュ・フローを稼得することが資本財源の基本と考えております。
(資金需要の主な内容)
当社企業グループの運転資金需要のうち主なものは、運輸部門の作業諸掛、ホテル事業部門の料理原材料等の仕入、関連事業部門の建設機械の仕入、建設資材の仕入などであり、共通するものとしては人件費等であります。また、投資を目的とした資金需要の主なものは、事業用の設備投資であります。
(資金調達)
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本とし、既存の借入金の約定返済や設備投資のため、金融機関等による固定金利の長期借入や社債による資金調達も行います。また、当社が連結子会社を含めたグループ内の運転資金の一元管理を行い、グループ内の資金の過不足を調整しております。
2024年3月31日現在の有利子負債の概要は以下のとおりであります。
| 年度別要支払額(百万円) | |||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超3年以内 | 3年超5年以内 | 5年超 |
| 短期借入金 | 1,450 | 1,450 | - | - | - |
| 長期借入金(注1,2) | 6,930 | 2,516 | 3,433 | 981 | - |
| 社債(注1) | 1,170 | 280 | 560 | 330 | - |
| リース債務 | 399 | 122 | 168 | 85 | 23 |
| 合計 | 9,950 | 4,368 | 4,162 | 1,396 | 23 |
(注)1.「長期借入金」及び「社債」には「1年内返済予定の長期借入金」及び「1年内償還予定の社債」が、それぞれ含まれております。
2.長期借入金のうち266百万円は「株式給付信託(従業員持株会処分型)」に係るものであり、分割返済日ごとの金額の定めがないため、期末の借入金残高を最終返済日に一括して返済した場合を想定しております。
当社企業グループの第三者に対する保証は、連結子会社であるリンコー運輸株式会社の全国通運への交互計算精算債務に対する債務保証であります。保証した債務の債務不履行が発生した場合、当社企業グループが代わりに弁済する義務があり、2024年3月31日現在の債務保証は172百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び予測を行う必要があります。よって、見積りや予測の持つ特有の不確実性により、実際の結果はこれらの見積りや予測と異なる場合があります。
なお、当社企業グループが、特に重要であると考える会計上の見積りは次のとおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産の回収可能性の評価については、将来減算一時差異の回収可能性について慎重に検討し、繰延税金資産を計上しております。この繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りを前提とするため、この見積りは取締役会で承認された収支計画を基準としており、その前提条件や仮定に変更が生じた場合には、繰延税金資産を取り崩す必要があり、税金費用が増加する可能性があります。
(固定資産の減損)
当社企業グループでは、固定資産のうち、減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回り、さらに回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上いたします。
減損の兆候判定、減損損失の認識及び測定については、将来キャッシュ・フローの見積りが重要になりますが、この見積りは取締役会で承認された収支計画を基準としており、経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、当初の見積りが著しく低下することが見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(退職給付費用及び退職給付債務)
退職給付費用及び退職給付債務の算定に使用される見積りには、年金資産の長期期待運用収益率、割引率、平均残存勤務年数等を計算基礎としており、当社企業グループは、この数理計算上の仮定は適切であると認識しておりますが、年金資産の運用実績の結果や一定の仮定の変動は将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼします。なお、退職給付費用及び退職給付債務に関する見積りや数理計算上の計算基礎については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (退職給付関係)」を参照願います。
(貸倒引当金)
当社企業グループは、信用調査会社を通じてお客様の信用情報を入手し、支払履歴も考慮して与信管理を行っております。また、貸倒引当金については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 4 会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に基づき、計上しております。
現在の貸倒引当金の金額は、過去の貸倒実績率に基づき算出しており、今後、取引先の債権の支払状況によって貸倒実績率が高くなる場合や、多額の破産更生債権等が発生した場合には貸倒引当金が増加し、当社企業グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。