有価証券報告書-第94期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャ
ッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
①経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、2020年から続く新型コロナウイルス感染症の影響が一時緩和して、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催により広告需要が後押しされたこともあり、広告市場は大きく回復して2021年の国内総広告費は前年比110.4%となった。媒体別ではインターネット広告費が、ラジオ・テレビ・新聞・雑誌のマスコミ四媒体合計の広告費を初めて上回り、社会のデジタル化が加速した。その結果、連結売上高は7,117,830千円(前期同期比6.3%増)、連結経常損失は110,550千円(前期は経常損失538,420千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は45,985千円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益67,265千円)となった。
当社グループは、新しい催事のあり方や、リモート出演を積極的に取り入れた新しい番組制作の手法、テレワーク・リモート会議といった対面ではない業務、ネットメディアへの対応など、様々な局面で「ニューノーマル」への対応を進めてきた。7月には、新社屋のテラスや放送スタジオを会場に、ラジオ放送・テレビ放送・インターネット配信を組み合わせた無観客の「おうちでtbc夏まつり」を開催し、ウィズコロナ時代への適応を促進してきた。発災から11年を経た東日本大震災の記憶の風化を防ぐとともに、宮城を未来へ導く情報発信を継続し、幅広い年代の県民の方々から支持をいただけるようにラジオ、テレビ番組の制作に取り組んできた。SDGメディア・コンパクト加盟の報道機関として、ラジオ、テレビ番組でSDGsに関する特集を随時放送し、フードドライブ事業にも参加するなどSDGsへの取り組みを推進した。
また、当社は12月の臨時株主総会で資本金の減少を承認可決いただき、企業規模等に鑑みた適切な税制の適用による財務内容の健全性の維持に努めた。さらに、連結子会社2社は4月に企業合併して「tbc Az株式会社」として事業を開始し、グループ内の取引強化やグループ外への積極的な営業活動を通じて、グループ全体の業績向上を図った。
なお、セグメントごとの経営成績は、次の通りである。
(放送事業)
当連結会計年度は、コロナ禍の反動による増収を見込み、ラジオは、媒体価値の向上とリスナー層の拡大を図り、収入目標額を前連結会計年度比104.6%とし、テレビは世帯視聴率・個人視聴率アップを目指しスポットシェアアップによる増収を図り、タイムと合わせた収入目標額を前連結会計年度比105.3%としていた。
ラジオ放送収入は、タイムセールスが健康食品の通販や行政のコロナ関連広報などが増収要因となり前連結会計年度比100.6%、スポットセールスも飲食デリバリー関連の新規スポンサーと法律事務所関連の出稿が数字を押し上げて前連結会計年度比110.7%、ラジオ全体では前連結会計年度比で103.5%となった。テレビ放送収入は、タイムセールスが「仙台国際ハーフマラソン大会」が2年連続の中止となったことに加え、企業が固定費を削減する傾向が強まりレギュラータイムの提供降板などで苦戦した一方、自社制作の新番組などをセールスに結び付け、前連結会計年度比102.1%となった。スポットセールスは、タイムセールス同様コロナ禍で市況が低迷して厳しい状況だったが、情報・通信や金融・保険などの出稿増により東京支社を中心に好転も見られ前連結会計年度比110.9%となり、テレビ全体では前連結会計年度比107.2%となった。
その結果、放送事業の売上高は6,852,647千円(前期同期比6.1%増)で、費用面では、ラジオがネット配分費や番組制作費、テレビが購入番組費やニュース費が減少となったものの、新社屋が完成し固定資産税の計上による一般管理費の増加や、放送収入に連動した代理店手数料の増加他により、営業損失が110,216千円(前期同期は営業損失596,945千円)となった。このため、経営方針、経営環境及び対処すべき課題でも記載したが、ラジオ放送収入は、ラジオの媒体価値や聴取率向上により、テレビ放送収入は、テレビの世帯視聴率・個人視聴率のアップによるスポットシェア拡大により、事業関連収入ではイベント集客増を図ることで増収を目指す。
(その他の事業)
当連結会計年度におけるイベント企画運営や保険代理業務、映像制作など、その他の事業における売上高は265,183千円(前年同期比12.9%増)で、営業損失は21,038千円(前年同期は営業損失23,617千円)を計上することとなった。
②キャッシュ・フローの状況・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況・検討内容
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純損失が106,275千円(前年同期は税金等調整前当期純利益686,352千円)と減少し、前連結会計年度末に比べ545,619千円減少し、当連結会計年度末は2,749,460千円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、349,841千円(前年同期比45.7%減)となった。これは、放送事業における連結経常利益の減少及び当連結会計年度の法人税等の支払いがあるものの、非資金取引である減価償却費等の計上によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、701,130千円(前年同期は384,165千円の資金の増加)となった。これは、放送事業における有形固定資産の取得による支出等の他に、旧社屋解体による整備工事などの支払いによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の減少は、194,330千円(前年同期は1,303,830千円の資金の減少)となった。これは、放送事業における配当金の支払いのほか、新社屋建設資金としての借入金を約定通りに返済したこと等によるものである。
b. 資本の財源及び資金の流動性
(契約債務)
2022年3月31日現在の契約債務は以下のとおりである。
上記の表において、連結貸借対照表の1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めている。
(財務政策)
当社グループの運転資金は内部資金により対応し、設備資金のうち新社屋に関する支出の一部は金融機関からの借入による資金調達を行い、それ以外の設備資金は内部資金等で対応することとしている。
なお、当社グループの資本の財源および資金の流動性については、運転資金の需要として放送費、技術費、販売費および一般管理費の営業費用等があり、投資を目的とした需要は、放送設備等の設備投資等によるものである。
当社グループでは、手許流動性を維持し、流動性リスクを管理している。
③重要な会計方針及び見積り並びに当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されている。この作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用等、開示に影響を与える判断と見積りが必要となる。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合がある。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として以下のものがあると考えている。
a. 固定資産の減損
当社グループは、収益性の低下した事業用資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該額を減損損失として計上している。なお、回収可能価額は、使用価値により算定している。新型コロナウイルス感染症拡大を含む今後の経済状況による影響は不確定要素が多く、事業計画の見直し等により固定資産の減損損失の計上が必要となる可能性がある。
④販売の実績
a. 販売実績
当連結会計年度における販売実績を報告セグメントごとに示すと、次の通りである。
b. 主要顧客に対する販売実績
⑤ 財政状態の分析
a.流動資産
当連結会計年度末における流動資産は、5,244,740千円(前年同期比3.2%減)となった。これは、放送事業において連結売上高が前年同期比増で売掛債権が増加したものの、設備投資や新社屋建設資金の借入金の約定通り返済などで現金及び預金が減少したことによるものである。
b.固定資産
当連結会計年度末における固定資産は、10,109,760千円(前年同期比4.6%減)となった。これは、放送事業における新社屋関連TOWERエリア整備工事等で設備が増加したものの、償却額が上回ったことや投資有価証券の評価損等により減少したことによるものである。
c.流動負債
当連結会計年度末における流動負債は、1,018,875千円(前年同期比26.4%減)となった。これは、放送事業において前連結会計年度末は未払法人税等であったものが当連結会計年度末では未収法人税等として計上されたことや、旧社屋解体工事が終了したことにより本社移転損失引当金を取り崩したこと等によるものである。
d.固定負債
当連結会計年度末における固定負債は、3,369,951千円(前年同期比4.0%減)となった。これは、放送事業における、新社屋建設資金としての長期借入金を約定通りに返済したこと等によるものである。
e.純資産
当連結会計年度末における純資産は、10,965,673千円(前年同期比1.4%減)となった。これは、当連結会計年度において、親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことや、その他有価証券評価差額金が減少したこと等によるものである。
⑥ 経営成績の分析
a.売上高
当連結会計年度における売上高は、7,117,830千円(前期同期比6.3%増)となった。
2021年の国内総広告費は、新型コロナウイルス感染症の影響が一時緩和して、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催により広告需要が後押しされたこともあり、広告市場は大きく回復した。当社グループの放送事業は、ラジオ放送収入は、タイムセールスが健康食品の通販や行政のコロナ関連広報などが増収要因となり前連結会計年度比100.6%、スポットセールスも飲食デリバリー関連の新規スポンサーと法律事務所関連の出稿が数字を押し上げて前連結会計年度比110.7%、ラジオ全体では前連結会計年度比で103.5%となった。テレビ放送収入は、タイムセールスが「仙台国際ハーフマラソン大会」が2年連続の中止となったことに加え、企業が固定費を削減する傾向が強まりレギュラータイムの提供降板などで苦戦した一方、自社制作の新番組などをセールスに結び付け、前連結会計年度比102.1%となった。スポットセールスは、タイムセールス同様コロナ禍で市況が低迷して厳しい状況だったが、情報・通信や金融・保険などの出稿増により東京支社を中心に好転も見られ前連結会計年度比110.9%となり、テレビ全体では前連結会計年度比107.2%となった。その結果、当連結会計年度の放送事業は、6,852,647千円(前年同期比6.1%増)の売上を計上した。また、その他の事業は、265,183千円(前年同期比12.9%増)の売上を計上した。
b.売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度における売上原価、販売費及び一般管理費は、7,247,854千円(前年同期比0.8%減)となった。これは、放送事業において、ラジオのネット配分費や番組制作費、テレビの購入番組費やニュース費が減少となったものの、新社屋が完成し固定資産税の計上による一般管理費の増加や、放送収入に連動した代理店手数料の増加等によるものである。
c.営業損失
当連結会計年度における営業損失は、130,024千円(前年同期は620,400千円の営業損失)となった。これは、主に放送事業において売上高が前年同期比で増加し、bに記載した科目で費用が減少してはいるが、新社屋の減価償却費の負担が重いこと等によるものである。
d.経常損失
営業外収益に放送事業における受取配当金等が計上されているものの、営業外費用に借入金の支払利息等を計上した結果、当連結会計年度における経常損失は、110,550千円(前年同期は538,420千円の経常損失)となった。
e.親会社株主に帰属する当期純損失
特別利益として本社移転損失引当金戻入の計上があったことと、法人税等還付税額の計上があったこと等により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は、45,985千円(前年同期は67,265千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となった。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャ
ッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
①経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、2020年から続く新型コロナウイルス感染症の影響が一時緩和して、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催により広告需要が後押しされたこともあり、広告市場は大きく回復して2021年の国内総広告費は前年比110.4%となった。媒体別ではインターネット広告費が、ラジオ・テレビ・新聞・雑誌のマスコミ四媒体合計の広告費を初めて上回り、社会のデジタル化が加速した。その結果、連結売上高は7,117,830千円(前期同期比6.3%増)、連結経常損失は110,550千円(前期は経常損失538,420千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は45,985千円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益67,265千円)となった。
当社グループは、新しい催事のあり方や、リモート出演を積極的に取り入れた新しい番組制作の手法、テレワーク・リモート会議といった対面ではない業務、ネットメディアへの対応など、様々な局面で「ニューノーマル」への対応を進めてきた。7月には、新社屋のテラスや放送スタジオを会場に、ラジオ放送・テレビ放送・インターネット配信を組み合わせた無観客の「おうちでtbc夏まつり」を開催し、ウィズコロナ時代への適応を促進してきた。発災から11年を経た東日本大震災の記憶の風化を防ぐとともに、宮城を未来へ導く情報発信を継続し、幅広い年代の県民の方々から支持をいただけるようにラジオ、テレビ番組の制作に取り組んできた。SDGメディア・コンパクト加盟の報道機関として、ラジオ、テレビ番組でSDGsに関する特集を随時放送し、フードドライブ事業にも参加するなどSDGsへの取り組みを推進した。
また、当社は12月の臨時株主総会で資本金の減少を承認可決いただき、企業規模等に鑑みた適切な税制の適用による財務内容の健全性の維持に努めた。さらに、連結子会社2社は4月に企業合併して「tbc Az株式会社」として事業を開始し、グループ内の取引強化やグループ外への積極的な営業活動を通じて、グループ全体の業績向上を図った。
なお、セグメントごとの経営成績は、次の通りである。
(放送事業)
当連結会計年度は、コロナ禍の反動による増収を見込み、ラジオは、媒体価値の向上とリスナー層の拡大を図り、収入目標額を前連結会計年度比104.6%とし、テレビは世帯視聴率・個人視聴率アップを目指しスポットシェアアップによる増収を図り、タイムと合わせた収入目標額を前連結会計年度比105.3%としていた。
ラジオ放送収入は、タイムセールスが健康食品の通販や行政のコロナ関連広報などが増収要因となり前連結会計年度比100.6%、スポットセールスも飲食デリバリー関連の新規スポンサーと法律事務所関連の出稿が数字を押し上げて前連結会計年度比110.7%、ラジオ全体では前連結会計年度比で103.5%となった。テレビ放送収入は、タイムセールスが「仙台国際ハーフマラソン大会」が2年連続の中止となったことに加え、企業が固定費を削減する傾向が強まりレギュラータイムの提供降板などで苦戦した一方、自社制作の新番組などをセールスに結び付け、前連結会計年度比102.1%となった。スポットセールスは、タイムセールス同様コロナ禍で市況が低迷して厳しい状況だったが、情報・通信や金融・保険などの出稿増により東京支社を中心に好転も見られ前連結会計年度比110.9%となり、テレビ全体では前連結会計年度比107.2%となった。
その結果、放送事業の売上高は6,852,647千円(前期同期比6.1%増)で、費用面では、ラジオがネット配分費や番組制作費、テレビが購入番組費やニュース費が減少となったものの、新社屋が完成し固定資産税の計上による一般管理費の増加や、放送収入に連動した代理店手数料の増加他により、営業損失が110,216千円(前期同期は営業損失596,945千円)となった。このため、経営方針、経営環境及び対処すべき課題でも記載したが、ラジオ放送収入は、ラジオの媒体価値や聴取率向上により、テレビ放送収入は、テレビの世帯視聴率・個人視聴率のアップによるスポットシェア拡大により、事業関連収入ではイベント集客増を図ることで増収を目指す。
(その他の事業)
当連結会計年度におけるイベント企画運営や保険代理業務、映像制作など、その他の事業における売上高は265,183千円(前年同期比12.9%増)で、営業損失は21,038千円(前年同期は営業損失23,617千円)を計上することとなった。
②キャッシュ・フローの状況・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況・検討内容
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純損失が106,275千円(前年同期は税金等調整前当期純利益686,352千円)と減少し、前連結会計年度末に比べ545,619千円減少し、当連結会計年度末は2,749,460千円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、349,841千円(前年同期比45.7%減)となった。これは、放送事業における連結経常利益の減少及び当連結会計年度の法人税等の支払いがあるものの、非資金取引である減価償却費等の計上によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、701,130千円(前年同期は384,165千円の資金の増加)となった。これは、放送事業における有形固定資産の取得による支出等の他に、旧社屋解体による整備工事などの支払いによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の減少は、194,330千円(前年同期は1,303,830千円の資金の減少)となった。これは、放送事業における配当金の支払いのほか、新社屋建設資金としての借入金を約定通りに返済したこと等によるものである。
b. 資本の財源及び資金の流動性
(契約債務)
2022年3月31日現在の契約債務は以下のとおりである。
| 年度別要支払額(千円) | |||||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超2年以内 | 2年超3年以内 | 3年超4年以内 | 4年超5年以内 | 5年超 |
| 長期借入金 | 2,610,000 | 145,000 | 145,000 | 145,000 | 145,000 | 145,000 | 1,885,000 |
| リース債務 | 9,457 | 4,330 | 4,074 | 1,052 | - | - | - |
上記の表において、連結貸借対照表の1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めている。
(財務政策)
当社グループの運転資金は内部資金により対応し、設備資金のうち新社屋に関する支出の一部は金融機関からの借入による資金調達を行い、それ以外の設備資金は内部資金等で対応することとしている。
なお、当社グループの資本の財源および資金の流動性については、運転資金の需要として放送費、技術費、販売費および一般管理費の営業費用等があり、投資を目的とした需要は、放送設備等の設備投資等によるものである。
当社グループでは、手許流動性を維持し、流動性リスクを管理している。
③重要な会計方針及び見積り並びに当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されている。この作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用等、開示に影響を与える判断と見積りが必要となる。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合がある。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として以下のものがあると考えている。
a. 固定資産の減損
当社グループは、収益性の低下した事業用資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該額を減損損失として計上している。なお、回収可能価額は、使用価値により算定している。新型コロナウイルス感染症拡大を含む今後の経済状況による影響は不確定要素が多く、事業計画の見直し等により固定資産の減損損失の計上が必要となる可能性がある。
④販売の実績
a. 販売実績
当連結会計年度における販売実績を報告セグメントごとに示すと、次の通りである。
| セグメントの名称 | 売上区分 | 金額(千円) | 前年同期増減比(%) |
| 外部売上 | 6,852,647 | 6.1 | |
| 放送事業 | セグメント間売上 | 46,763 | △6.9 |
| 計 | 6,899,410 | 6.0 | |
| 外部売上 | 265,183 | 12.9 | |
| その他の事業 | セグメント間売上 | 236,900 | 44.0 |
| 計 | 502,083 | 25.7 | |
| 合計 | 外部売上 | 7,117,830 | 6.3 |
| セグメント間売上 | 283,664 | 32.1 |
b. 主要顧客に対する販売実績
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| ㈱電通 | 1,127,290 | 16.8 | 1,388,901 | 19.5 |
| ㈱TBSテレビ | 1,124,930 | 16.8 | 1,146,246 | 16.1 |
| ㈱博報堂DYメディアパートナーズ | 982,555 | 14.6 | 953,880 | 13.4 |
⑤ 財政状態の分析
a.流動資産
当連結会計年度末における流動資産は、5,244,740千円(前年同期比3.2%減)となった。これは、放送事業において連結売上高が前年同期比増で売掛債権が増加したものの、設備投資や新社屋建設資金の借入金の約定通り返済などで現金及び預金が減少したことによるものである。
b.固定資産
当連結会計年度末における固定資産は、10,109,760千円(前年同期比4.6%減)となった。これは、放送事業における新社屋関連TOWERエリア整備工事等で設備が増加したものの、償却額が上回ったことや投資有価証券の評価損等により減少したことによるものである。
c.流動負債
当連結会計年度末における流動負債は、1,018,875千円(前年同期比26.4%減)となった。これは、放送事業において前連結会計年度末は未払法人税等であったものが当連結会計年度末では未収法人税等として計上されたことや、旧社屋解体工事が終了したことにより本社移転損失引当金を取り崩したこと等によるものである。
d.固定負債
当連結会計年度末における固定負債は、3,369,951千円(前年同期比4.0%減)となった。これは、放送事業における、新社屋建設資金としての長期借入金を約定通りに返済したこと等によるものである。
e.純資産
当連結会計年度末における純資産は、10,965,673千円(前年同期比1.4%減)となった。これは、当連結会計年度において、親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことや、その他有価証券評価差額金が減少したこと等によるものである。
⑥ 経営成績の分析
a.売上高
当連結会計年度における売上高は、7,117,830千円(前期同期比6.3%増)となった。
2021年の国内総広告費は、新型コロナウイルス感染症の影響が一時緩和して、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催により広告需要が後押しされたこともあり、広告市場は大きく回復した。当社グループの放送事業は、ラジオ放送収入は、タイムセールスが健康食品の通販や行政のコロナ関連広報などが増収要因となり前連結会計年度比100.6%、スポットセールスも飲食デリバリー関連の新規スポンサーと法律事務所関連の出稿が数字を押し上げて前連結会計年度比110.7%、ラジオ全体では前連結会計年度比で103.5%となった。テレビ放送収入は、タイムセールスが「仙台国際ハーフマラソン大会」が2年連続の中止となったことに加え、企業が固定費を削減する傾向が強まりレギュラータイムの提供降板などで苦戦した一方、自社制作の新番組などをセールスに結び付け、前連結会計年度比102.1%となった。スポットセールスは、タイムセールス同様コロナ禍で市況が低迷して厳しい状況だったが、情報・通信や金融・保険などの出稿増により東京支社を中心に好転も見られ前連結会計年度比110.9%となり、テレビ全体では前連結会計年度比107.2%となった。その結果、当連結会計年度の放送事業は、6,852,647千円(前年同期比6.1%増)の売上を計上した。また、その他の事業は、265,183千円(前年同期比12.9%増)の売上を計上した。
b.売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度における売上原価、販売費及び一般管理費は、7,247,854千円(前年同期比0.8%減)となった。これは、放送事業において、ラジオのネット配分費や番組制作費、テレビの購入番組費やニュース費が減少となったものの、新社屋が完成し固定資産税の計上による一般管理費の増加や、放送収入に連動した代理店手数料の増加等によるものである。
c.営業損失
当連結会計年度における営業損失は、130,024千円(前年同期は620,400千円の営業損失)となった。これは、主に放送事業において売上高が前年同期比で増加し、bに記載した科目で費用が減少してはいるが、新社屋の減価償却費の負担が重いこと等によるものである。
d.経常損失
営業外収益に放送事業における受取配当金等が計上されているものの、営業外費用に借入金の支払利息等を計上した結果、当連結会計年度における経常損失は、110,550千円(前年同期は538,420千円の経常損失)となった。
e.親会社株主に帰属する当期純損失
特別利益として本社移転損失引当金戻入の計上があったことと、法人税等還付税額の計上があったこと等により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は、45,985千円(前年同期は67,265千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となった。