有価証券報告書-第92期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャ
ッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
①経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、米中貿易摩擦や新型コロナウイルス感染症の世界的流行に端を発した不透明な世界経済や相次ぐ自然災害、消費税率変更に伴う個人消費の減退の影響により、弱含みの展開となった。
2019年の国内総広告費は、初めてインターネット広告費がテレビメディア広告費を超えたこともあり、総広告費全体を押し上げ、8年連続でプラス成長となったが、放送業界はラジオ広告費、地上波テレビ広告費ともに前連結会計年度を下回り、自然災害や経済状況の影響を受けた。
このような環境のもと、当社グループは、テレビ60周年を記念して、ドラマ「小さな神たちの祭り」を制作し、令和元年度(第74回)文化庁芸術祭テレビ・ドラマ部門優秀賞を受賞し、震災を風化させないという地元放送局の思いを伝えた。1月には本社新社屋が竣工し、CI(コーポレートアイデンティティ)を新たに制定し、地域唯一のラジオ・テレビ兼営局であることを十分に活かし、聴取率・視聴率の向上に取り組んだ。しかしながら、ラジオ広告費、地上波テレビ広告費の減少、台風19号や新型コロナウイルス感染症等による放送業界の市況低迷の影響を受け、連結売上高は7,803,549千円(前期同期比5.0%減)、連結経常利益は135,910千円(前期同期比64.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は60,589千円(前期同期比72.7%減)となった。
セグメントごとの経営成績は、次の通りである。
(放送事業)
当連結会計年度は、テレビ60周年関連事業を成功に導き収益につなげ、ラジオは、新規スポンサーを開拓し増収を図り、収入目標額を前連結会計年度比100.5%とし、テレビは各営業拠点の在仙4局スポットシェア目標値の達成、タイムと合わせた収入目標額を前連結会計年度比100.6%としていた。
しかし、ラジオ放送収入のタイムセールスは、上期で前連結会計年度比約95%で推移し、下期は低下傾向に歯止めを掛けられず、スポットセールスの上期は前連結会計年度比110%で推移したが、下期は状況が一転して前連結会計年度を下回り減収となった。テレビ放送収入のタイムセールスは、年末年始や各種単発番組で数字を積み上げたが、前連結会計年度の各種大型単発セールスの穴を埋めるまでには至らず、スポットセールスは、広告主のデジタルシフトが続く中で、ラグビーW杯をはじめ大型スポーツ単発番組に広告費が集中した面もあり、当連結会計年度も全国的に低迷し、減収となった。
その結果、放送事業の売上高は、7,557,317千円(前期同期比5.0%減)で、費用面ではテレビ開局放60周年などのテレビ番組制作費の費用増があったものの、放送収入に連動した代理店手数料の減少の他、ラジオのネット配分費や番組制作費、テレビニュース費、イベント催事費での減少となり、営業利益が82,995千円(前期同期比75.3%減)となった。このため、経営方針、経営環境及び対処すべき課題でも記載したが、ラジオ放送収入は、ラジオの媒体価値や聴取率向上により、テレビ放送収入は、テレビの世帯視聴率・個人視聴率のアップによるスポットシェア拡大により、事業関連収入ではイベント集客増を図ることで増収を目指す。
(その他の事業)
当連結会計年度におけるイベント企画運営や保険代理業務、映像制作など、その他の事業における売上高は、246,232千円(前年同期比4.9%減)で、映像制作やイベント企画運営の受注減により、営業損失は、9,145千円(前年同期は営業損失17,778千円)を計上することとなった。
②キャッシュ・フローの状況・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況・検討内容
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が118,007千円(前年同期比68.0%減)と減少したが、前連結会計年度末に比べ1,453,830千円増加し、当連結会計年度末は3,570,223千円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、291,181千円(前年同期比63.5%減)となった。これは、放送事業における連結経常利益が減少しているものの、非資金取引である減価償却費が増加していること、当連結会計年度の未払消費税等が減少したこと等による。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、2,803,910千円(前年同期は3,457,476千円の資金の減少)となった。これは、放送事業における有形固定資産の取得による支出があること等によるもので、特に新社屋建設の工事完了とテレビマスターの更新の支払いによる。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の増加は、3,966,560千円(前年同期は50,597千円の資金の減少)となった。これは、放送事業における配当金の支払額等はあるものの新社屋建設資金として4,000,000千円の借入れによる資金調達を実行したことによるものである。
b. 資本の財源及び資金の流動性
(契約債務)
2020年3月31日現在の契約債務は以下のとおりである。
上記の表において、連結貸借対照表の1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めている。
(財務政策)
当社グループの運転資金は内部資金により対応し、設備資金のうち新社屋に関する支出はその一部は金融機関からの借入による資金調達を行い、それ以外の設備資金は内部資金等で対応することとしている。
なお、当社グループの資本の財源および資金の流動性については、運転資金の需要として放送費、技術費、販売費および一般管理費の営業費用等があり、投資を目的とした需要は、放送設備等の設備投資等によるものである。
当社グループでは、手許流動性を維持し、流動性リスクを管理している。
③重要な会計方針及び見積り並びに当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用等、開示に影響を与える判断と見積りが必要となる。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合がある。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として以下のものがあると考えている。
a. 貸倒引当金
一般債権については、過去の貸倒実績率によりその回収不能見込額を計上している。また、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上している。そのため、債務者の財政状態あるいは経済環境の悪化により、さらに、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、追加の引当が必要となる可能性がある。
b. 有価証券
当社グループは、市場価格のある有価証券と、市場価格のない有価証券を保有している。これらの有価証券については、決算日現在で下落が一時的でないと判断した場合、減損処理を行っている。そのため、将来の市場環境の悪化又は投資先の業績不振等により、さらに、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、評価損の計上が必要となる可能性がある。
c. 繰延税金資産
企業会計上の利益と課税所得との間の一時差異については、税効果会計を適用し、繰延税金資産を計上している。その計上にあたっては、当連結会計年度末時点で入手可能な外部の情報等を踏まえて、一定期間にわたり新型コロナウイルス感染症拡大による影響が継続するとの仮定のもと課税所得などを検討し、会計上の見積りを行っている。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確定要素が多く、繰延税金資産の取り崩しが必要となる可能性がある。
④販売の実績
a. 販売実績
当連結会計年度における販売実績を報告セグメントごとに示すと、次の通りである。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれていない。
b. 主要顧客に対する販売実績
(注)上記の金額には、消費税等は含まれていない。
⑤ 財政状態の分析
a.流動資産
当連結会計年度末における流動資産は、6,143,345千円(前年同期比36.9%増)となった。これは、放送事業において連結売上高が前年同期比減であり売掛債権が減少しているものの新社屋建設資金としての長期借入により現金及び預金が増加していることによるものである。
b.固定資産
当連結会計年度末における固定資産は、11,754,068千円(前年同期比26.6%増)となった。これは、放送事業における新社屋完成による建物等の増加やテレビマスター更新での機械装置及び運搬具の増加していること等によるものである。
c.流動負債
当連結会計年度末における流動負債は、1,009,814千円(前年同期比8.0%増)となった。これは、放送事業において当連結会計年度末は、課税所得の減少により未払法人税等の減少及び新社屋等の多額の設備投資による未払消費税等の減少があったものの、新社屋建設資金としての長期借入金のうち1年以内返済予定の金額があること等によるものである。
d.固定負債
当連結会計年度末における固定負債は、4,790,457千円(前年同期比418.1%増)となった。これは、放送事業における、新社屋建設資金としての長期借入金が発生したことのほか、上場株式の評価額の上昇により繰延税金負債が増加していること等によるものである。
e.純資産
当連結会計年度末における純資産は、12,097,141千円(前年同期比1.6%増)となった。これは、当連結会計年度においてその他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものである。
⑥ 経営成績の分析
a.売上高
当連結会計年度における売上高は、7,803,549千円(前期同期比5.0%減)となった。
2019年の国内総広告費は8年連続でプラス成長となったが、放送業界では、ラジオ広告費、地上波テレビ広告費ともに前年を下回った。当社グループの放送事業は、ラジオ放送収入はタイムセールスの上期で前年比約95%で推移し下期も低下傾向に歯止めを掛けられず、スポットセールスの上期で前年比110%で推移したが下期は状況が一転して前期を下回った。テレビ放送収入のタイムセールスは、年末年始や各種単発番組で数字を積み上げたが前年の各種大型単発セールスの穴を埋めるまでには至らず、スポットセールスでも広告主のデジタルシフトが続く中でラグビーW杯をはじめ大型スポーツ単発に広告費が集中した面もあり当期も全国的に低迷した。その結果、当連結会計年度の放送事業は、7,557,317千円(前年同期比5.0%減)の売上を計上した。また、その他の事業は、映像制作やイベント企画運営の受注減により246,232千円(前年同期比4.9%減)の売上を計上した。
b.売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度における売上原価、販売費及び一般管理費は、7,732,755千円(前年同期比2.1%減)となった。これは、放送事業において、テレビ開局60周年記念ドラマ制作によりテレビ番組制作費が増加しているものの、放送収入の減少に連動して代理店手数料が減少したほか、ラジオのネット配分費や番組制作費、テレビニュース費、イベント催事費での減少等によるものである。
c.営業利益
当連結会計年度における営業利益は、70,793千円(前年同期比77.6%減)となった。これは、放送事業における売上原価などの費用の減少はあるものの放送収入の減少が大きかったこと等によるものである。
d.経常利益
当連結会計年度における経常利益は、135,910千円(前年同期比64.9%減)となった。これは、放送事業における借入金の支払利息を計上したほか、テープ素材ファイリング化費用が減少していること等によるものである。
e.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、60,589千円(前年同期比72.7%減)となった。これは、前連結会計年度と比較すると投資有価証券売却益の計上があるものの、ソフトウェア更新費用などが増加していること等によるものである。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャ
ッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
①経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、米中貿易摩擦や新型コロナウイルス感染症の世界的流行に端を発した不透明な世界経済や相次ぐ自然災害、消費税率変更に伴う個人消費の減退の影響により、弱含みの展開となった。
2019年の国内総広告費は、初めてインターネット広告費がテレビメディア広告費を超えたこともあり、総広告費全体を押し上げ、8年連続でプラス成長となったが、放送業界はラジオ広告費、地上波テレビ広告費ともに前連結会計年度を下回り、自然災害や経済状況の影響を受けた。
このような環境のもと、当社グループは、テレビ60周年を記念して、ドラマ「小さな神たちの祭り」を制作し、令和元年度(第74回)文化庁芸術祭テレビ・ドラマ部門優秀賞を受賞し、震災を風化させないという地元放送局の思いを伝えた。1月には本社新社屋が竣工し、CI(コーポレートアイデンティティ)を新たに制定し、地域唯一のラジオ・テレビ兼営局であることを十分に活かし、聴取率・視聴率の向上に取り組んだ。しかしながら、ラジオ広告費、地上波テレビ広告費の減少、台風19号や新型コロナウイルス感染症等による放送業界の市況低迷の影響を受け、連結売上高は7,803,549千円(前期同期比5.0%減)、連結経常利益は135,910千円(前期同期比64.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は60,589千円(前期同期比72.7%減)となった。
セグメントごとの経営成績は、次の通りである。
(放送事業)
当連結会計年度は、テレビ60周年関連事業を成功に導き収益につなげ、ラジオは、新規スポンサーを開拓し増収を図り、収入目標額を前連結会計年度比100.5%とし、テレビは各営業拠点の在仙4局スポットシェア目標値の達成、タイムと合わせた収入目標額を前連結会計年度比100.6%としていた。
しかし、ラジオ放送収入のタイムセールスは、上期で前連結会計年度比約95%で推移し、下期は低下傾向に歯止めを掛けられず、スポットセールスの上期は前連結会計年度比110%で推移したが、下期は状況が一転して前連結会計年度を下回り減収となった。テレビ放送収入のタイムセールスは、年末年始や各種単発番組で数字を積み上げたが、前連結会計年度の各種大型単発セールスの穴を埋めるまでには至らず、スポットセールスは、広告主のデジタルシフトが続く中で、ラグビーW杯をはじめ大型スポーツ単発番組に広告費が集中した面もあり、当連結会計年度も全国的に低迷し、減収となった。
その結果、放送事業の売上高は、7,557,317千円(前期同期比5.0%減)で、費用面ではテレビ開局放60周年などのテレビ番組制作費の費用増があったものの、放送収入に連動した代理店手数料の減少の他、ラジオのネット配分費や番組制作費、テレビニュース費、イベント催事費での減少となり、営業利益が82,995千円(前期同期比75.3%減)となった。このため、経営方針、経営環境及び対処すべき課題でも記載したが、ラジオ放送収入は、ラジオの媒体価値や聴取率向上により、テレビ放送収入は、テレビの世帯視聴率・個人視聴率のアップによるスポットシェア拡大により、事業関連収入ではイベント集客増を図ることで増収を目指す。
(その他の事業)
当連結会計年度におけるイベント企画運営や保険代理業務、映像制作など、その他の事業における売上高は、246,232千円(前年同期比4.9%減)で、映像制作やイベント企画運営の受注減により、営業損失は、9,145千円(前年同期は営業損失17,778千円)を計上することとなった。
②キャッシュ・フローの状況・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況・検討内容
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が118,007千円(前年同期比68.0%減)と減少したが、前連結会計年度末に比べ1,453,830千円増加し、当連結会計年度末は3,570,223千円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、291,181千円(前年同期比63.5%減)となった。これは、放送事業における連結経常利益が減少しているものの、非資金取引である減価償却費が増加していること、当連結会計年度の未払消費税等が減少したこと等による。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、2,803,910千円(前年同期は3,457,476千円の資金の減少)となった。これは、放送事業における有形固定資産の取得による支出があること等によるもので、特に新社屋建設の工事完了とテレビマスターの更新の支払いによる。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の増加は、3,966,560千円(前年同期は50,597千円の資金の減少)となった。これは、放送事業における配当金の支払額等はあるものの新社屋建設資金として4,000,000千円の借入れによる資金調達を実行したことによるものである。
b. 資本の財源及び資金の流動性
(契約債務)
2020年3月31日現在の契約債務は以下のとおりである。
| 年度別要支払額(千円) | |||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超3年以内 | 3年超5年以内 | 5年超 |
| 長期借入金 | 4,000,000 | 200,000 | 400,000 | 400,000 | 3,000,000 |
| リース債務 | 18,117 | 4,330 | 8,660 | 5,127 | - |
上記の表において、連結貸借対照表の1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めている。
(財務政策)
当社グループの運転資金は内部資金により対応し、設備資金のうち新社屋に関する支出はその一部は金融機関からの借入による資金調達を行い、それ以外の設備資金は内部資金等で対応することとしている。
なお、当社グループの資本の財源および資金の流動性については、運転資金の需要として放送費、技術費、販売費および一般管理費の営業費用等があり、投資を目的とした需要は、放送設備等の設備投資等によるものである。
当社グループでは、手許流動性を維持し、流動性リスクを管理している。
③重要な会計方針及び見積り並びに当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用等、開示に影響を与える判断と見積りが必要となる。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合がある。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として以下のものがあると考えている。
a. 貸倒引当金
一般債権については、過去の貸倒実績率によりその回収不能見込額を計上している。また、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上している。そのため、債務者の財政状態あるいは経済環境の悪化により、さらに、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、追加の引当が必要となる可能性がある。
b. 有価証券
当社グループは、市場価格のある有価証券と、市場価格のない有価証券を保有している。これらの有価証券については、決算日現在で下落が一時的でないと判断した場合、減損処理を行っている。そのため、将来の市場環境の悪化又は投資先の業績不振等により、さらに、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、評価損の計上が必要となる可能性がある。
c. 繰延税金資産
企業会計上の利益と課税所得との間の一時差異については、税効果会計を適用し、繰延税金資産を計上している。その計上にあたっては、当連結会計年度末時点で入手可能な外部の情報等を踏まえて、一定期間にわたり新型コロナウイルス感染症拡大による影響が継続するとの仮定のもと課税所得などを検討し、会計上の見積りを行っている。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確定要素が多く、繰延税金資産の取り崩しが必要となる可能性がある。
④販売の実績
a. 販売実績
当連結会計年度における販売実績を報告セグメントごとに示すと、次の通りである。
| セグメントの名称 | 売上区分 | 金額(千円) | 前年同期増減比(%) |
| 外部売上 | 7,557,317 | △5.0 | |
| 放送事業 | セグメント間売上 | 66,409 | 0.9 |
| 計 | 7,623,726 | △5.0 | |
| 外部売上 | 246,232 | △4.9 | |
| その他の事業 | セグメント間売上 | 249,238 | 2.0 |
| 計 | 495,470 | △1.5 | |
| 合計 | 外部売上 | 7,803,549 | △5.0 |
| セグメント間売上 | 315,647 | 1.8 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれていない。
b. 主要顧客に対する販売実績
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| ㈱電通 | 1,379,285 | 16.7 | 1,383,958 | 17.7 |
| ㈱TBSテレビ | 1,230,941 | 14.9 | 1,211,691 | 15.5 |
| ㈱博報堂DYメディアパートナーズ | 1,183,442 | 14.3 | 994,959 | 12.7 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれていない。
⑤ 財政状態の分析
a.流動資産
当連結会計年度末における流動資産は、6,143,345千円(前年同期比36.9%増)となった。これは、放送事業において連結売上高が前年同期比減であり売掛債権が減少しているものの新社屋建設資金としての長期借入により現金及び預金が増加していることによるものである。
b.固定資産
当連結会計年度末における固定資産は、11,754,068千円(前年同期比26.6%増)となった。これは、放送事業における新社屋完成による建物等の増加やテレビマスター更新での機械装置及び運搬具の増加していること等によるものである。
c.流動負債
当連結会計年度末における流動負債は、1,009,814千円(前年同期比8.0%増)となった。これは、放送事業において当連結会計年度末は、課税所得の減少により未払法人税等の減少及び新社屋等の多額の設備投資による未払消費税等の減少があったものの、新社屋建設資金としての長期借入金のうち1年以内返済予定の金額があること等によるものである。
d.固定負債
当連結会計年度末における固定負債は、4,790,457千円(前年同期比418.1%増)となった。これは、放送事業における、新社屋建設資金としての長期借入金が発生したことのほか、上場株式の評価額の上昇により繰延税金負債が増加していること等によるものである。
e.純資産
当連結会計年度末における純資産は、12,097,141千円(前年同期比1.6%増)となった。これは、当連結会計年度においてその他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものである。
⑥ 経営成績の分析
a.売上高
当連結会計年度における売上高は、7,803,549千円(前期同期比5.0%減)となった。
2019年の国内総広告費は8年連続でプラス成長となったが、放送業界では、ラジオ広告費、地上波テレビ広告費ともに前年を下回った。当社グループの放送事業は、ラジオ放送収入はタイムセールスの上期で前年比約95%で推移し下期も低下傾向に歯止めを掛けられず、スポットセールスの上期で前年比110%で推移したが下期は状況が一転して前期を下回った。テレビ放送収入のタイムセールスは、年末年始や各種単発番組で数字を積み上げたが前年の各種大型単発セールスの穴を埋めるまでには至らず、スポットセールスでも広告主のデジタルシフトが続く中でラグビーW杯をはじめ大型スポーツ単発に広告費が集中した面もあり当期も全国的に低迷した。その結果、当連結会計年度の放送事業は、7,557,317千円(前年同期比5.0%減)の売上を計上した。また、その他の事業は、映像制作やイベント企画運営の受注減により246,232千円(前年同期比4.9%減)の売上を計上した。
b.売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度における売上原価、販売費及び一般管理費は、7,732,755千円(前年同期比2.1%減)となった。これは、放送事業において、テレビ開局60周年記念ドラマ制作によりテレビ番組制作費が増加しているものの、放送収入の減少に連動して代理店手数料が減少したほか、ラジオのネット配分費や番組制作費、テレビニュース費、イベント催事費での減少等によるものである。
c.営業利益
当連結会計年度における営業利益は、70,793千円(前年同期比77.6%減)となった。これは、放送事業における売上原価などの費用の減少はあるものの放送収入の減少が大きかったこと等によるものである。
d.経常利益
当連結会計年度における経常利益は、135,910千円(前年同期比64.9%減)となった。これは、放送事業における借入金の支払利息を計上したほか、テープ素材ファイリング化費用が減少していること等によるものである。
e.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、60,589千円(前年同期比72.7%減)となった。これは、前連結会計年度と比較すると投資有価証券売却益の計上があるものの、ソフトウェア更新費用などが増加していること等によるものである。