四半期報告書-第79期第1四半期(平成30年4月1日-平成30年6月30日)

【提出】
2018/08/13 12:49
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27項目
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間の日本経済は、雇用・所得環境の改善が続くなか、緩やかな回復基調が続いています。
広告業界におきましては、東京地区のスポット広告の出稿量が前年同期を下回るなど、引き続き厳しい状況となりました。
このような経済状況のなか、当第1四半期連結累計期間の売上高は719億4千8百万円(前年同期比△3.7%)、売上原価、販売費及び一般管理費の合計が693億6千3百万円(同+0.7%)となりました結果、営業利益は25億8千5百万円(同△55.8%)となりました。また、経常利益は39億3百万円(同△44.0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は24億8千6百万円(同△48.6%)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①テレビ放送事業
タイム収入は、アドバタイザーの宣伝活動において柔軟性と効率性を重視する動きから、引き続き固定費削減傾向がみられ、レギュラー番組のセールスでは減収となったものの、単発番組につきましては、「2018FIFAワールドカップロシア」「AFC女子アジアカップ2018 FIFA女子ワールドカップアジア最終予選」などで増収となりました。以上の結果、タイム収入合計は222億7千1百万円(前年同期比+2.4%)となりました。
スポット収入は、東京地区の広告出稿量が前年同期を下回ったことなどから減収となりました。業種別では、「飲料・嗜好品」「家庭用品」などが好調な一方で、「趣味・スポーツ用品」「金融・保険」「不動産・住宅設備」などは減収となりました。以上の結果、スポット収入は244億5百万円(同△6.2%)となりました。
また、BS・CS収入は65億8千1百万円(同+4.0%)、番組販売収入は31億2千3百万円(同△3.8%)、その他収入は50億1千9百万円(同+6.4%)となりました。
以上により、テレビ放送事業の売上高は614億円(同△1.0%)、番組制作費の増加などにより営業費用は595億8千万円(同+4.8%)となりました結果、営業利益は18億2千万円(同△65.1%)となりました。
②音楽出版事業
前年同期に開催した「ケツメイシ」のコンサートツアーの反動減などにより、音楽出版事業の売上高は16億8千2百万円(前年同期比△53.1%)、営業費用は16億8百万円(同△50.4%)となりました結果、営業利益は7千4百万円(同△78.3%)となりました。
③その他事業
前年同期に開催した「ポール・マッカートニー ワン・オン・ワン ジャパン・ツアー2017」の反動減などによりイベント事業が減収となったものの、出資映画事業やDVD販売が好調に推移しました。
以上により、その他事業の売上高は116億7千3百万円(前年同期比△3.0%)、営業費用は109億1千2百万円(同△6.4%)となりました結果、営業利益は7億6千万円(同+104.3%)となりました。
当第1四半期連結会計期間末の財政状態は、次のとおりであります。
当第1四半期連結会計期間末の総資産は前連結会計年度末比22億7千3百万円増の4,377億6千2百万円となりました。これは、現金及び預金が64億3百万円減少したものの、投資有価証券が73億8千4百万円増加したことなどによります。
負債合計は、前連結会計年度末比11億6千1百万円減の941億6千6百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が8億8千4百万円減少したことなどによります。また、純資産合計は、前連結会計年度末比34億3千4百万円増の3,435億9千6百万円となりました。この結果、自己資本比率は77.8%となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
また、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を以下のとおり定めております。
<当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針>当社は民間放送局を傘下にもつ認定放送持株会社として、放送法・電波法・国民保護法の要請をはじめとして、放送の公共性・公益性を常に自覚し、事業子会社が国民生活に必要な情報と健全な娯楽を提供することによる文化の向上に努め、不偏不党の立場を堅持し、民主主義の発展に貢献することができるよう持株会社としての管理を行い、適切・公正な手法により利潤を追求しております。また、傘下の放送を担う子会社が、放送の公共的使命を果たしながら企業活動を行い、共通の理念を持つ人材の育成と確保、ステークホルダーとの信頼関係の保持、放送局・報道機関としての使命の全う、及び、これらを前提にして、社会のニーズに適うコンテンツを制作・発信し続けることができるよう、適切な管理を行っていくことが企業価値の源泉であると確信し、事業活動を行っております。
さらに、当社及び当社グループ会社(以下「当社グループ」といいます。)が構築してきたコーポレートブランドや当社の企業価値・株主共同の利益を、確保・向上させていくために、(ⅰ)放送・その他の事業を通じて子会社が提供する情報やコンテンツが社会から信頼され、求められていることが、当社グループの存立基盤であるとの認識を持って、企業活動を発展的に継承していくこと、(ⅱ)さらに、これら一連の企業活動は、当社グループの中核となる放送事業の特質を活かしながら、その他の事業とともに、情報・コンテンツをさらに魅力的かつ社会から求められるようにするために行われるものであること、(ⅲ)そのために必要な企業活動の基盤を整備すること、及び(ⅳ)安定的な財務体質を維持することが必要不可欠であると考えております。
以上のような基本方針に沿って、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として、当社は中長期的戦略目標とこれを実現するための経営計画を立案、実行するとともに、取締役会の監督機能の強化などコーポレート・ガバナンスの向上を図り、放送事業者を傘下に持つ認定放送持株会社としての公共性・公益性の堅持を前提としたうえで、当社グループの企業価値ひいては株主をはじめとするステークホルダーの利益の長期安定的な向上に努めております。
なお、当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社の取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。
また、株式会社の支配権の移転をともなう買付提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えています。
しかしながら、株式の大量取得行為の中には、対象会社の企業価値・株主共同の利益を害するおそれのあるものも少なくありません。このため、当社取締役会は、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なう大量取得行為に対しては、必要かつ相当な対抗をすること等適切な措置を講ずることにより、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
従って、大量取得行為を行おうとする者に対しては、大量取得行為の是非を株主のみなさまが適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主のみなさまの検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
なお、上記の取り組みは、当社の基本方針に沿うものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(3) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は3百万円であります。