四半期報告書-第12期第1四半期(平成30年4月1日-平成30年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、個人消費の持ち直しの動きや、国内の企業収益、雇用環境の改善を背景として、緩やかに回復しております。
当社グループを取り巻く環境としては、メディア事業の分野では既存の有料放送市場が成熟している一方で、巨大資本を背景としたインターネット動画配信事業者が次々と参入し、コンテンツ獲得及び加入者獲得の両面で競争が激化しております。宇宙事業の分野では船舶・航空機向けの移動体衛星通信や携帯電話基地局向けバックホール回線需要が拡大する一方で、グローバルマーケットにおいて海外衛星オペレーターとの厳しい価格競争に直面しております。また、世界レベルで多くのベンチャー企業が立ち上がるとともに新たな事業者が宇宙ビジネスに参入し、安価なロケットの開発や大規模な低軌道衛星通信システムプロジェクトを推進するなど、ビジネスの環境が大きく変化しようとしております。
このような経済状況の下、当第1四半期連結累計期間における当社グループの連結経営成績は、次のとおりとなりました。
累計加入件数減少により視聴料収入が11億円減少いたしましたが、Xバンド衛星通信中継機能等の整備・運営事業(以下「Xバンド事業」)の衛星1号機引渡による売上230億円により、営業収益が216億円増加いたしました。
当社グループのセグメント別の概況は次のとおりです。(業績については、セグメント間の内部営業収益等を含めて記載しております。)
なお、当第1四半期連結会計期間より、従来「宇宙・衛星事業」としていた報告セグメントの名称を「宇宙事業」に変更しておりますが、セグメント別の業績に与える影響はありません。
<メディア事業>・コンテンツの差別化
オリジナル番組投入による競合サービスとの差別化として、BSスカパー!初のオリジナルアニメ「グラゼニ」を放送いたしました。
またスポーツコンテンツでは、昨シーズンに続き、プロ野球2018年シーズンのセ・パ12球団公式戦全試合を視聴できる「スカパー!プロ野球セット」を販売し、加入者の維持・拡大を図っております。
・サービスの差別化
平成29年12月1日より平成30年3月31日まで実施し好評を博した「スカパー!新基本パック複数台無料キャンペーン」を平成30年9月末日まで延長いたしました。ご家庭内の複数のお部屋で視聴出来る環境を増やし、接触人数・接触時間の増加及び満足度の向上を図り、解約抑止と加入者数の増加を目指します。
・新たな収益の獲得
平成30年6月に株式会社電通、株式会社アカツキ、株式会社東北新社と共同でTHReee entertainment社を設立いたしました。THReee entertainment社は、音楽ライブコンテンツの海外向け放送権・配信権の販売、スポーツ・音楽におけるファンコミュニケーションアプリの開発提供など、エンタテインメント領域においてコンテンツホルダーと共にコンテンツの企画・制作・運用を行うことを目的として設立した新会社であり、当社グループは、今後THReee entertainment社との連携により、新規事業領域への取り組み強化を図ってまいります。
また、平成30年5月よりスカパー!のお客様に向けた付加価値サービスとして福利厚生サービス「スカパー!ベネフィット」を、7月より電子雑誌読み放題サービス「スカパー!マガジン」の提供を開始しております。
当第1四半期連結累計期間における加入件数は次のとおりとなりました。
前年同四半期比では、新規加入及び再加入件数は25千件増、解約件数は11千件増、純増減数は14千件増となりました。また、累計加入件数は前年同四半期末比44千件減となりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間のメディア事業の経営成績は次のとおりとなりました。
累計加入件数減少等により、視聴料収入が11億円減少し、番組供給料が9億円減少いたしました。
<宇宙事業>・宇宙・防衛ビジネス
防衛省より受注したXバンド事業衛星1号機につきましては、平成30年4月の打ち上げに成功しております。
また、政府の宇宙開発案件への取り組みに関して、総務省公募案件「衛星通信における量子暗号技術の研究開発」への参画が決定いたしました。本研究開発においては、超小型衛星に搭載可能な量子暗号通信技術を開発し、安全性の高い衛星通信網の実現を目指します。
・グローバル・モバイルビジネス
インド洋や太平洋の船舶向けインターネット接続サービスとして、従来の「OceanBB」よりも高速な通信を実現する次世代サービス「OceanBB plus」の提供を平成30年4月より開始いたしました。
また、航空機向けインターネット接続サービス事業者に対する衛星回線の提供については、導入機数の増加や機内利用の拡大により、堅調に推移しております。
・新たな技術の活用や事業領域拡大への取り組み
Planet Labs Inc.の保有する多数の超小型地球観測衛星群により高頻度で撮影された衛星画像販売サービスに関しては、政府系機関を中心に、民間でも農業・災害対策・遠隔監視等の分野で需要が拡大しており、順調に契約を獲得しております。
・衛星運用の安定性及び信頼性の確保と効率化
平成30年4月にSuperbird-B2(軌道位置:東経162度)の後継衛星であるSuperbird-8(軌道上名称:Superbird-B3)の打ち上げに成功し、7月より運用を開始しております。この衛星はKuバンドとKaバンド高性能トランスポンダを搭載し、主に国内のお客様向けに衛星通信サービスを提供いたします。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の宇宙事業の経営成績は次のとおりとなりました。
Xバンド事業衛星1号機引渡により営業収益が230億円、同衛星の売上原価計上等により営業費用が225億円増加いたしました。
なお、上記に記載した項目以外の主な損益の状況は、次のとおりであります。
・営業外損益
有利子負債の増加により支払利息は前年同四半期比1億円増加の3億円となりましたが、Xバンド事業債権に係る受取利息増加等により受取利息は前年同四半期比2億円増加の5億円となったこと等により営業外損益は純額で4億円の利益となりました。
・法人税等合計
税金等調整前四半期純利益51億円に対し、法人税等合計17億円(税効果会計適用後の法人税等の負担率は34.2%)を計上いたしました。
また、EBITDAは前年同四半期比4億円増加の113億円となっております。
(注)EBITDAは、親会社株主に帰属する四半期純利益、法人税等合計、支払利息、減価償却費、のれん償却額の合計として算定しております。
(2) 財政状態
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は3,689億円となり、前期比96億円増加いたしました。
流動資産は、現金及び預金と有価証券の合計額が前期比68億円増加したこと等により、前期比88億円増加いたしました。なお、仕掛品がJCSAT-17の調達に係る支払による増加や、Xバンド事業衛星1号機打ち上げに伴う売上原価への振替による減少等により純額で192億円減少した一方で、売掛金及びリース債権の合計がXバンド事業衛星2号機に係る債権回収や、Xバンド事業衛星1号機打ち上げに伴う債権計上等により純額で231億円増加しております。
有形固定資産及び無形固定資産は、設備投資55億円があった一方で、減価償却費57億円、のれん償却額2億円等により、前期比5億円減少いたしました。
投資その他の資産は、当社グループとIntelsat S.A.が共同事業(以下「Horizons 3e事業」)を行う目的で設立した持分法適用関連会社Horizons-3 Satellite LLCへの投資及び貸付等により、投資有価証券が6億円、長期貸付金が15億円増加したため、前期比13億円増加いたしました。
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は1,492億円となり、前期比95億円増加いたしました。
主な増加はXバンド事業やHorizons 3e事業に関する借入れ等による有利子負債の増加121億円であり、主な減少は未払金の減少33億円であります。なお、Xバンド事業やHorizons 3e事業に必要となる資金調達は、取引銀行と締結したコミットメントライン契約によっております。
当第1四半期連結会計期間末における非支配株主持分を含めた純資産は2,197億円となり、前期比1億円増加いたしました。主な要因は親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加6億円であります。また、自己資本比率は58.8%となり、前期比1.5ポイント減少いたしました。
(3) キャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益、減価償却費、のれん償却額の合計111億円に加え、前受収益の増加54億円がありましたが、未払金の減少33億円及び法人税等の支払30億円等により、79億円の収入(前年同四半期は119億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出67億円、長期貸付けによる支出23億円、関係会社株式の取得による支出12億円等により、101億円の支出(前年同四半期は48億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入135億円、長期借入金の返済による支出17億円、配当金支払による支出26億円等により、91億円の収入(前年同四半期は40億円の収入)となりました。
以上の結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前期比68億円増加し、531億円となりました。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針については以下のとおりグループ理念を変更いたしました。
(会社の経営の基本方針)
動画配信サービスや静止衛星の技術革新、低軌道衛星による新たなビジネスの台頭など、当社グループを取り巻く競争環境が大きく変わりつつある中、この変化をチャンスととらえ、加速するデジタル社会の進展とあらゆる空間におけるビジネスフィールドの拡張を見据え、当社グループの果たすべき役割を再定義した新たなグループミッションを定めました。
Space for your Smile
不安が「安心」に変わる社会へ
不便が「快適」に変わる生活へ
好きが「大好き」に変わる人生へ
Space for your Smileには、私たちの目指す世界が描かれています。宇宙も、空も、海も、陸も、家族が集うリビングも、ひとりの自由な場所も、これらすべてのSpaceが笑顔で満たされるように。日常のちょっとした幸せから、まだ見ぬ未来の幸せまで、ひとりひとりの明日がよりよい日になっていく、そんな世界を創りつづけます。
このミッションを実現し、企業価値の増大を図ってまいります。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、連結会計年度に掲げた課題のうち、(4)衛星運用の安定性及び信頼性の確保と効率化については、当第1四半期連結累計期間において、次の通り対処しております。
平成30年4月に、Superbird-B2(軌道位置:東経162度)の後継衛星であるSuperbird-8(軌道上衛星名:Superbird-B3)の打ち上げに成功し、7月より運用を開始しております。
(6) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、37百万円であります。
(7) 生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、宇宙事業の販売実績は33,708百万円であり、対前年同四半期比23,133百万円(218.8%)増と、著しく増加しました。内容については「(1)経営成績」に記載のとおりであります。
(1) 経営成績
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、個人消費の持ち直しの動きや、国内の企業収益、雇用環境の改善を背景として、緩やかに回復しております。
当社グループを取り巻く環境としては、メディア事業の分野では既存の有料放送市場が成熟している一方で、巨大資本を背景としたインターネット動画配信事業者が次々と参入し、コンテンツ獲得及び加入者獲得の両面で競争が激化しております。宇宙事業の分野では船舶・航空機向けの移動体衛星通信や携帯電話基地局向けバックホール回線需要が拡大する一方で、グローバルマーケットにおいて海外衛星オペレーターとの厳しい価格競争に直面しております。また、世界レベルで多くのベンチャー企業が立ち上がるとともに新たな事業者が宇宙ビジネスに参入し、安価なロケットの開発や大規模な低軌道衛星通信システムプロジェクトを推進するなど、ビジネスの環境が大きく変化しようとしております。
このような経済状況の下、当第1四半期連結累計期間における当社グループの連結経営成績は、次のとおりとなりました。
区分 | 前第1四半期 連結累計期間 (百万円) | 当第1四半期 連結累計期間 (百万円) | 前年同四半期比 (百万円) | 増 減 率 (%) |
営業収益 | 37,195 | 58,772 | 21,577 | 58.0% |
営業利益 | 4,334 | 4,646 | 311 | 7.2% |
経常利益 | 4,535 | 5,090 | 555 | 12.2% |
税金等調整前四半期純利益 | 4,535 | 5,096 | 561 | 12.4% |
親会社株主に帰属する 四半期純利益 | 2,941 | 3,321 | 380 | 12.9% |
累計加入件数減少により視聴料収入が11億円減少いたしましたが、Xバンド衛星通信中継機能等の整備・運営事業(以下「Xバンド事業」)の衛星1号機引渡による売上230億円により、営業収益が216億円増加いたしました。
当社グループのセグメント別の概況は次のとおりです。(業績については、セグメント間の内部営業収益等を含めて記載しております。)
なお、当第1四半期連結会計期間より、従来「宇宙・衛星事業」としていた報告セグメントの名称を「宇宙事業」に変更しておりますが、セグメント別の業績に与える影響はありません。
<メディア事業>・コンテンツの差別化
オリジナル番組投入による競合サービスとの差別化として、BSスカパー!初のオリジナルアニメ「グラゼニ」を放送いたしました。
またスポーツコンテンツでは、昨シーズンに続き、プロ野球2018年シーズンのセ・パ12球団公式戦全試合を視聴できる「スカパー!プロ野球セット」を販売し、加入者の維持・拡大を図っております。
・サービスの差別化
平成29年12月1日より平成30年3月31日まで実施し好評を博した「スカパー!新基本パック複数台無料キャンペーン」を平成30年9月末日まで延長いたしました。ご家庭内の複数のお部屋で視聴出来る環境を増やし、接触人数・接触時間の増加及び満足度の向上を図り、解約抑止と加入者数の増加を目指します。
・新たな収益の獲得
平成30年6月に株式会社電通、株式会社アカツキ、株式会社東北新社と共同でTHReee entertainment社を設立いたしました。THReee entertainment社は、音楽ライブコンテンツの海外向け放送権・配信権の販売、スポーツ・音楽におけるファンコミュニケーションアプリの開発提供など、エンタテインメント領域においてコンテンツホルダーと共にコンテンツの企画・制作・運用を行うことを目的として設立した新会社であり、当社グループは、今後THReee entertainment社との連携により、新規事業領域への取り組み強化を図ってまいります。
また、平成30年5月よりスカパー!のお客様に向けた付加価値サービスとして福利厚生サービス「スカパー!ベネフィット」を、7月より電子雑誌読み放題サービス「スカパー!マガジン」の提供を開始しております。
当第1四半期連結累計期間における加入件数は次のとおりとなりました。
新規加入件数 | 再加入件数 | 解約件数 | 純増減数 | 累計加入件数 |
108,561件 | 46,006件 | 147,122件 | 7,445件 | 3,269,838件 |
前年同四半期比では、新規加入及び再加入件数は25千件増、解約件数は11千件増、純増減数は14千件増となりました。また、累計加入件数は前年同四半期末比44千件減となりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間のメディア事業の経営成績は次のとおりとなりました。
前第1四半期 連結累計期間 (百万円) | 当第1四半期 連結累計期間 (百万円) | 前年同四半期比 (百万円) | 増 減 率 (%) | |
営業収益 | ||||
外部顧客への営業収益 | 26,620 | 25,064 | △1,555 | △5.8% |
セグメント間の内部営業収益等 | 804 | 792 | △11 | △1.5% |
計 | 27,424 | 25,857 | △1,567 | △5.7% |
セグメント利益 | 1,005 | 797 | △208 | △20.7% |
累計加入件数減少等により、視聴料収入が11億円減少し、番組供給料が9億円減少いたしました。
<宇宙事業>・宇宙・防衛ビジネス
防衛省より受注したXバンド事業衛星1号機につきましては、平成30年4月の打ち上げに成功しております。
また、政府の宇宙開発案件への取り組みに関して、総務省公募案件「衛星通信における量子暗号技術の研究開発」への参画が決定いたしました。本研究開発においては、超小型衛星に搭載可能な量子暗号通信技術を開発し、安全性の高い衛星通信網の実現を目指します。
・グローバル・モバイルビジネス
インド洋や太平洋の船舶向けインターネット接続サービスとして、従来の「OceanBB」よりも高速な通信を実現する次世代サービス「OceanBB plus」の提供を平成30年4月より開始いたしました。
また、航空機向けインターネット接続サービス事業者に対する衛星回線の提供については、導入機数の増加や機内利用の拡大により、堅調に推移しております。
・新たな技術の活用や事業領域拡大への取り組み
Planet Labs Inc.の保有する多数の超小型地球観測衛星群により高頻度で撮影された衛星画像販売サービスに関しては、政府系機関を中心に、民間でも農業・災害対策・遠隔監視等の分野で需要が拡大しており、順調に契約を獲得しております。
・衛星運用の安定性及び信頼性の確保と効率化
平成30年4月にSuperbird-B2(軌道位置:東経162度)の後継衛星であるSuperbird-8(軌道上名称:Superbird-B3)の打ち上げに成功し、7月より運用を開始しております。この衛星はKuバンドとKaバンド高性能トランスポンダを搭載し、主に国内のお客様向けに衛星通信サービスを提供いたします。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の宇宙事業の経営成績は次のとおりとなりました。
前第1四半期 連結累計期間 (百万円) | 当第1四半期 連結累計期間 (百万円) | 前年同四半期比 (百万円) | 増 減 率 (%) | |
営業収益 | ||||
外部顧客への営業収益 | 10,574 | 33,708 | 23,133 | 218.8% |
セグメント間の内部営業収益等 | 1,949 | 1,833 | △116 | △6.0% |
計 | 12,524 | 35,541 | 23,016 | 183.8% |
セグメント利益 | 3,531 | 4,034 | 502 | 14.2% |
Xバンド事業衛星1号機引渡により営業収益が230億円、同衛星の売上原価計上等により営業費用が225億円増加いたしました。
なお、上記に記載した項目以外の主な損益の状況は、次のとおりであります。
・営業外損益
有利子負債の増加により支払利息は前年同四半期比1億円増加の3億円となりましたが、Xバンド事業債権に係る受取利息増加等により受取利息は前年同四半期比2億円増加の5億円となったこと等により営業外損益は純額で4億円の利益となりました。
・法人税等合計
税金等調整前四半期純利益51億円に対し、法人税等合計17億円(税効果会計適用後の法人税等の負担率は34.2%)を計上いたしました。
また、EBITDAは前年同四半期比4億円増加の113億円となっております。
(注)EBITDAは、親会社株主に帰属する四半期純利益、法人税等合計、支払利息、減価償却費、のれん償却額の合計として算定しております。
(2) 財政状態
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は3,689億円となり、前期比96億円増加いたしました。
流動資産は、現金及び預金と有価証券の合計額が前期比68億円増加したこと等により、前期比88億円増加いたしました。なお、仕掛品がJCSAT-17の調達に係る支払による増加や、Xバンド事業衛星1号機打ち上げに伴う売上原価への振替による減少等により純額で192億円減少した一方で、売掛金及びリース債権の合計がXバンド事業衛星2号機に係る債権回収や、Xバンド事業衛星1号機打ち上げに伴う債権計上等により純額で231億円増加しております。
有形固定資産及び無形固定資産は、設備投資55億円があった一方で、減価償却費57億円、のれん償却額2億円等により、前期比5億円減少いたしました。
投資その他の資産は、当社グループとIntelsat S.A.が共同事業(以下「Horizons 3e事業」)を行う目的で設立した持分法適用関連会社Horizons-3 Satellite LLCへの投資及び貸付等により、投資有価証券が6億円、長期貸付金が15億円増加したため、前期比13億円増加いたしました。
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は1,492億円となり、前期比95億円増加いたしました。
主な増加はXバンド事業やHorizons 3e事業に関する借入れ等による有利子負債の増加121億円であり、主な減少は未払金の減少33億円であります。なお、Xバンド事業やHorizons 3e事業に必要となる資金調達は、取引銀行と締結したコミットメントライン契約によっております。
当第1四半期連結会計期間末における非支配株主持分を含めた純資産は2,197億円となり、前期比1億円増加いたしました。主な要因は親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加6億円であります。また、自己資本比率は58.8%となり、前期比1.5ポイント減少いたしました。
(3) キャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益、減価償却費、のれん償却額の合計111億円に加え、前受収益の増加54億円がありましたが、未払金の減少33億円及び法人税等の支払30億円等により、79億円の収入(前年同四半期は119億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出67億円、長期貸付けによる支出23億円、関係会社株式の取得による支出12億円等により、101億円の支出(前年同四半期は48億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入135億円、長期借入金の返済による支出17億円、配当金支払による支出26億円等により、91億円の収入(前年同四半期は40億円の収入)となりました。
以上の結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前期比68億円増加し、531億円となりました。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針については以下のとおりグループ理念を変更いたしました。
(会社の経営の基本方針)
動画配信サービスや静止衛星の技術革新、低軌道衛星による新たなビジネスの台頭など、当社グループを取り巻く競争環境が大きく変わりつつある中、この変化をチャンスととらえ、加速するデジタル社会の進展とあらゆる空間におけるビジネスフィールドの拡張を見据え、当社グループの果たすべき役割を再定義した新たなグループミッションを定めました。
Space for your Smile
不安が「安心」に変わる社会へ
不便が「快適」に変わる生活へ
好きが「大好き」に変わる人生へ
Space for your Smileには、私たちの目指す世界が描かれています。宇宙も、空も、海も、陸も、家族が集うリビングも、ひとりの自由な場所も、これらすべてのSpaceが笑顔で満たされるように。日常のちょっとした幸せから、まだ見ぬ未来の幸せまで、ひとりひとりの明日がよりよい日になっていく、そんな世界を創りつづけます。
このミッションを実現し、企業価値の増大を図ってまいります。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、連結会計年度に掲げた課題のうち、(4)衛星運用の安定性及び信頼性の確保と効率化については、当第1四半期連結累計期間において、次の通り対処しております。
平成30年4月に、Superbird-B2(軌道位置:東経162度)の後継衛星であるSuperbird-8(軌道上衛星名:Superbird-B3)の打ち上げに成功し、7月より運用を開始しております。
(6) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、37百万円であります。
(7) 生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、宇宙事業の販売実績は33,708百万円であり、対前年同四半期比23,133百万円(218.8%)増と、著しく増加しました。内容については「(1)経営成績」に記載のとおりであります。