四半期報告書-第16期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、本文中の記載金額は、億円単位の表示は億円未満四捨五入とし、百万円単位の表示は百万円未満切捨てとし
ております。
(1) 経営成績
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和される中で個人消費をはじめ景気の持ち直しがみられております。 当社グループを取り巻く環境としては、メディア事業の分野では既存の有料放送市場が成熟している一方で、定額制又は無料のインターネット動画配信サービス市場は拡大を続けており、コンテンツ獲得及び顧客獲得の両面で国内外の事業者との激しい競争が続いております。宇宙事業の分野では船舶・航空機向けの移動体衛星通信や5G(第5世代移動通信システム)を活用した新たなサービスの登場による携帯電話基地局向けバックホール回線の需要が拡大する一方で、グローバルマーケットにおいて海外衛星オペレーターとの厳しい価格競争に直面しております。また、ベンチャー投資の増加に伴い、世界レベルで新たな事業者が宇宙ビジネスに参入し、安価なロケットの開発や大規模な低軌道衛星通信システムプロジェクトを推進するなど、ビジネスの環境が大きく変化しております。
このような経済状況の下、当第1四半期連結累計期間における当社グループの経営成績は次のとおりとなりました。
なお、EBITDAは前年同四半期比5億円減少し、115億円となっております。
(注)EBITDAは、親会社株主に帰属する四半期純利益、法人税等合計、支払利息、減価償却費、のれん償却額の合計として算定しております。
当社グループのセグメント別の概況は次のとおりです。(経営成績については、セグメント間の内部営業収益等を含めて記載しております。)
<メディア事業>・放送事業・配信事業
2022年シーズンプロ野球では、昨シーズンに引き続き「プロ野球セット」でセ・パ12球団の公式戦全試合を生放送・配信しております。海外サッカー「ドイツ ブンデスリーガ」では、全試合の放送・配信にとどまらず、一部クラブの公式関連グッズの日本販売も開始しております。また、「スカパー!基本プラン無料ではじめトク!キャンペーン」及び有料配信「SPOOXバリュープラン割」キャンペーン等を通じて加入基盤の拡大を図っております。
・FTTH事業
光ファイバーによる地上デジタル・BSデジタル等の再送信サービスでは着実に提供エリア拡大を進めており、2022年6月末時点における提供エリアは35都道府県にわたり、提供可能世帯数は約3,400万世帯、契約世帯数は256万世帯に達しております。
当第1四半期連結累計期間における加入件数は次のとおりとなりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間のメディア事業の経営成績は次のとおりとなりました。
契約世帯数の増加等によりFTTH事業収入が1億円増加した一方で、累計加入件数減少等の影響で基本料・視聴料収入が5億円減少したこと等により、営業収益、営業利益及びセグメント利益が減少いたしました。
<宇宙事業>・既存事業の強化
国内衛星ビジネスにおいては、総務省が運用するC帯静止衛星監視設備の整備事業を2022年6月に受注いたしました。茨城ネットワーク管制センター内にC帯静止衛星監視設備を設置し、2024年4月より運用を開始いたします。通信衛星及び回線の運用を通じて得たノウハウを活かし電波監視機能を高めることで、安全で公平な周波数利用環境の維持に貢献してまいります。
グローバル・モバイルビジネスにおいては、事業拡大及び競争力強化を目的として打ち上げたハイスループット衛星JCSAT-1Cを利用し、インドネシアのデジタルデバイド地域における高速通信サービスの提供を、PT. INDO PRATAMA TELEGLOBALとのパートナーシップにより2022年4月から開始いたしました。新たにサービスを開始した超高速海洋ブロードバンドサービス「JSATMarine」においてもJCSAT-1Cの活用を予定しており、同じくハイスループット衛星であるHorizons 3eとともに、今後の収益拡大を見込んでおります。
・新たな技術の活用や事業領域拡大への取り組み
日本電信電話㈱とのビジネス協業については、2021年5月の業務提携以降、「宇宙統合コンピューティング・ネットワーク」構想の実現に向けた検討を進めてまいりましたが、合弁会社「㈱Space Compass」の設立について2022年4月に合意し、7月に設立いたしました。新たな宇宙インフラの構築に挑戦し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の宇宙事業の経営成績は次のとおりとなりました。
Horizons 3e等の外部顧客への収益が増加した一方で、放送トラポン収入が減少したこと等により、営業収益は前年同四半期とほぼ同水準となりましたが、減価償却費の減少3億円及びのれん償却額の減少2億円等により、営業利益が増加いたしました。
しかしながら、前年同四半期において連結子会社の解散に伴う税金費用の減少9億円があったため、セグメント利益は減少しております。
(2) 財政状態
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は3,824億円となり、前連結会計年度末比(以下「前期比」)42億円増加いたしました。
流動資産は、Xバンド事業に関する債権回収等により売掛金が54億円減少いたしましたが、現金及び現金同等物の増加102億円等により前期比72億円増加いたしました。
有形固定資産及び無形固定資産は、設備投資により12億円増加いたしましたが、減価償却費53億円等により前期比41億円減少いたしました。
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は1,379億円となり、前期比28億円増加いたしました。
主な増加は前受収益126億円であり、主な減少は社債の償還及びXバンド事業に関する借入金の返済等による有利子負債の減少66億円、未払金の減少49億円であります。
当第1四半期連結会計期間末における非支配株主持分を含めた純資産は2,445億円となり、前期比14億円増加いたしました。
主な増加は親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等による利益剰余金の増加14億円であります。また、自己資本比率は63.6%となり、前期比0.4ポイント減少いたしました。
(3) キャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益、減価償却費、のれん償却額の合計113億円に加え、売上債権の減少54億円及び前受収益の増加126億円がありましたが、未払金の減少49億円等により、231億円の収入(前年同四半期は82億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出18億円等により18億円の支出(前年同四半期は32億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出38億円、社債の償還による支出50億円、配当金支払による支出26億円等により114億円の支出(前年同四半期は63億円の支出)となりました。
以上の結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前期比102億円増加し、961億円となりました。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、12百万円であります。
なお、本文中の記載金額は、億円単位の表示は億円未満四捨五入とし、百万円単位の表示は百万円未満切捨てとし
ております。
(1) 経営成績
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和される中で個人消費をはじめ景気の持ち直しがみられております。 当社グループを取り巻く環境としては、メディア事業の分野では既存の有料放送市場が成熟している一方で、定額制又は無料のインターネット動画配信サービス市場は拡大を続けており、コンテンツ獲得及び顧客獲得の両面で国内外の事業者との激しい競争が続いております。宇宙事業の分野では船舶・航空機向けの移動体衛星通信や5G(第5世代移動通信システム)を活用した新たなサービスの登場による携帯電話基地局向けバックホール回線の需要が拡大する一方で、グローバルマーケットにおいて海外衛星オペレーターとの厳しい価格競争に直面しております。また、ベンチャー投資の増加に伴い、世界レベルで新たな事業者が宇宙ビジネスに参入し、安価なロケットの開発や大規模な低軌道衛星通信システムプロジェクトを推進するなど、ビジネスの環境が大きく変化しております。
このような経済状況の下、当第1四半期連結累計期間における当社グループの経営成績は次のとおりとなりました。
区分 | 前第1四半期 連結累計期間 (百万円) | 当第1四半期 連結累計期間 (百万円) | 前年同四半期比 (百万円) | 増減率 (%) | |
営業収益 | 29,078 | 28,806 | △272 | △0.9 | % |
営業利益 | 5,493 | 5,551 | 57 | 1.1 | % |
経常利益 | 5,868 | 5,924 | 56 | 1.0 | % |
税金等調整前四半期純利益 | 5,868 | 5,924 | 56 | 1.0 | % |
親会社株主に帰属する四半期純利益 | 4,929 | 4,033 | △895 | △18.2 | % |
なお、EBITDAは前年同四半期比5億円減少し、115億円となっております。
(注)EBITDAは、親会社株主に帰属する四半期純利益、法人税等合計、支払利息、減価償却費、のれん償却額の合計として算定しております。
当社グループのセグメント別の概況は次のとおりです。(経営成績については、セグメント間の内部営業収益等を含めて記載しております。)
<メディア事業>・放送事業・配信事業
2022年シーズンプロ野球では、昨シーズンに引き続き「プロ野球セット」でセ・パ12球団の公式戦全試合を生放送・配信しております。海外サッカー「ドイツ ブンデスリーガ」では、全試合の放送・配信にとどまらず、一部クラブの公式関連グッズの日本販売も開始しております。また、「スカパー!基本プラン無料ではじめトク!キャンペーン」及び有料配信「SPOOXバリュープラン割」キャンペーン等を通じて加入基盤の拡大を図っております。
・FTTH事業
光ファイバーによる地上デジタル・BSデジタル等の再送信サービスでは着実に提供エリア拡大を進めており、2022年6月末時点における提供エリアは35都道府県にわたり、提供可能世帯数は約3,400万世帯、契約世帯数は256万世帯に達しております。
当第1四半期連結累計期間における加入件数は次のとおりとなりました。
新規 | 解約 | 純増減 | 累計 | |
当期 | 137千件 | 157千件 | △20千件 | 2,989千件 |
前年同四半期比 | △3千件 | 8千件 | △10千件 | △104千件 |
以上の結果、当第1四半期連結累計期間のメディア事業の経営成績は次のとおりとなりました。
前第1四半期 連結累計期間 (百万円) | 当第1四半期 連結累計期間 (百万円) | 前年同四半期比 (百万円) | 増減率 (%) | ||
営業収益 | |||||
外部顧客への営業収益 | 17,100 | 16,691 | △409 | △2.4 | % |
セグメント間の内部営業収益等 | 795 | 772 | △22 | △2.8 | % |
計 | 17,896 | 17,463 | △432 | △2.4 | % |
営業利益 | 2,193 | 1,598 | △595 | △27.1 | % |
セグメント利益(親会社株主に帰属する四半期純利益) | 1,652 | 1,159 | △493 | △29.9 | % |
契約世帯数の増加等によりFTTH事業収入が1億円増加した一方で、累計加入件数減少等の影響で基本料・視聴料収入が5億円減少したこと等により、営業収益、営業利益及びセグメント利益が減少いたしました。
<宇宙事業>・既存事業の強化
国内衛星ビジネスにおいては、総務省が運用するC帯静止衛星監視設備の整備事業を2022年6月に受注いたしました。茨城ネットワーク管制センター内にC帯静止衛星監視設備を設置し、2024年4月より運用を開始いたします。通信衛星及び回線の運用を通じて得たノウハウを活かし電波監視機能を高めることで、安全で公平な周波数利用環境の維持に貢献してまいります。
グローバル・モバイルビジネスにおいては、事業拡大及び競争力強化を目的として打ち上げたハイスループット衛星JCSAT-1Cを利用し、インドネシアのデジタルデバイド地域における高速通信サービスの提供を、PT. INDO PRATAMA TELEGLOBALとのパートナーシップにより2022年4月から開始いたしました。新たにサービスを開始した超高速海洋ブロードバンドサービス「JSATMarine」においてもJCSAT-1Cの活用を予定しており、同じくハイスループット衛星であるHorizons 3eとともに、今後の収益拡大を見込んでおります。
・新たな技術の活用や事業領域拡大への取り組み
日本電信電話㈱とのビジネス協業については、2021年5月の業務提携以降、「宇宙統合コンピューティング・ネットワーク」構想の実現に向けた検討を進めてまいりましたが、合弁会社「㈱Space Compass」の設立について2022年4月に合意し、7月に設立いたしました。新たな宇宙インフラの構築に挑戦し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の宇宙事業の経営成績は次のとおりとなりました。
前第1四半期 連結累計期間 (百万円) | 当第1四半期 連結累計期間 (百万円) | 前年同四半期比 (百万円) | 増減率 (%) | ||
営業収益 | |||||
外部顧客への営業収益 | 11,977 | 12,114 | 137 | 1.1 | % |
セグメント間の内部営業収益等 | 1,866 | 1,726 | △139 | △7.5 | % |
計 | 13,843 | 13,841 | △2 | △0.0 | % |
営業利益 | 3,480 | 4,128 | 647 | 18.6 | % |
セグメント利益(親会社株主に帰属する四半期純利益) | 3,380 | 2,938 | △441 | △13.1 | % |
Horizons 3e等の外部顧客への収益が増加した一方で、放送トラポン収入が減少したこと等により、営業収益は前年同四半期とほぼ同水準となりましたが、減価償却費の減少3億円及びのれん償却額の減少2億円等により、営業利益が増加いたしました。
しかしながら、前年同四半期において連結子会社の解散に伴う税金費用の減少9億円があったため、セグメント利益は減少しております。
(2) 財政状態
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は3,824億円となり、前連結会計年度末比(以下「前期比」)42億円増加いたしました。
流動資産は、Xバンド事業に関する債権回収等により売掛金が54億円減少いたしましたが、現金及び現金同等物の増加102億円等により前期比72億円増加いたしました。
有形固定資産及び無形固定資産は、設備投資により12億円増加いたしましたが、減価償却費53億円等により前期比41億円減少いたしました。
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は1,379億円となり、前期比28億円増加いたしました。
主な増加は前受収益126億円であり、主な減少は社債の償還及びXバンド事業に関する借入金の返済等による有利子負債の減少66億円、未払金の減少49億円であります。
当第1四半期連結会計期間末における非支配株主持分を含めた純資産は2,445億円となり、前期比14億円増加いたしました。
主な増加は親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等による利益剰余金の増加14億円であります。また、自己資本比率は63.6%となり、前期比0.4ポイント減少いたしました。
(3) キャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益、減価償却費、のれん償却額の合計113億円に加え、売上債権の減少54億円及び前受収益の増加126億円がありましたが、未払金の減少49億円等により、231億円の収入(前年同四半期は82億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出18億円等により18億円の支出(前年同四半期は32億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出38億円、社債の償還による支出50億円、配当金支払による支出26億円等により114億円の支出(前年同四半期は63億円の支出)となりました。
以上の結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前期比102億円増加し、961億円となりました。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、12百万円であります。