四半期報告書-第222期第1四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものである。
(1) 経営成績の状況
都市ガスの販売については、高気温影響等により家庭用の需要が減少したものの、発電向け需要の増加等により工業用の需要が増加したこと等から、都市ガス販売量は前年同期比7.1%増の2,845百万m3となったが、原料価格下落の影響等に伴う原料費調整による売上単価減等の影響により、ガス売上高は前年同期に比べ11,702百万円減少し、273,278百万円となった。海外事業及び不動産事業の売上高が増加したものの、ガス売上高の減少の影響が大きく、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期に比べ7,443百万円減少し、408,211百万円となった(前年同期比1.8%減)。
一方、原油価格下落影響等によりガスの原材料費等が減少したことにより、営業費用は前年同期に比べ5,166百万円減少し、383,018百万円となった(前年同期比1.3%減)。
この結果、営業利益は前年同期に比べ2,277百万円減少し、25,192百万円となり(前年同期比8.3%減)、また、経常利益も4,963百万円減少し、23,100百万円となった(前年同期比17.7%減)。前年同期は特別損失として減損損失4,788百万円を計上したが、当第1四半期連結累計期間では特別損益の計上がなかったことから、法人税等を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は569百万円減少し、15,808百万円となった(前年同期比3.5%減)。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は10,579百万円減少し、営業利益、経常利益はそれぞれ574百万円減少した。
セグメント別の業績は、次のとおりである。
① ガス
ガスセグメントの主要事業である都市ガス事業の販売量について、家庭用は新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛(いわゆる「巣ごもり」)による需要の一部解消に加え、前年と比較して気温が高かった影響で主に給湯需要が減少したこと等により、前年同期に比べ11.9%減少の722百万m3となった。また、業務用は高気温影響があったものの、前期の新型コロナウイルス影響等による需要減からの回復傾向により3.5%増加し440百万m3、工業用は発電向け需要の増加等により28.4%増加し1,324百万m3、他事業者向け供給は5.6%減少し359百万m3となり、合計では7.1%増加し2,845百万m3となった。
都市ガス販売量は増加したものの、原料費調整に伴う売上単価減等により、ガスセグメント全体の売上高は273,278百万円となり、前年同期に比べ11,702百万円減少した(前年同期比4.1%減)。
一方、原油価格下落影響等により原材料費が減少したこと等により、営業費用は5,210百万円減少した(前年同期比2.0%減)。この結果、セグメント利益は21,279百万円と前年同期に比べ6,491百万円減少した(前年同期比23.4%減)。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は1,111百万円減少し、営業利益は67百万円減少した。
② 電力
電力販売量について、小売は件数増等による増加があるものの、収益認識会計基準等の適用により、前年同期に比べ2.6%減少し、2,091百万kWhとなった。また、卸他は22.2%増加し3,766百万kWhとなり、合計では12.0%増加し5,858百万kWhとなった。
小売への収益認識会計基準等の適用及び新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛(いわゆる「巣ごもり」)による需要の一部解消による販売量減等により、売上高は81,231百万円と前年同期に比べ7,890百万円減少した(前年同期比8.9%減)。営業費用は8,461百万円減少した(前年同期比9.8%減)。この結果、セグメント利益は3,554百万円と前年同期に比べ571百万円増加した(前年同期比19.1%増)。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は9,269百万円減少し、営業利益は531百万円減少した。
③ 海外
売上高は20,573百万円と前年同期に比べ8,583百万円増加した(前年同期比71.6%増)。営業費用は5,995百万円増加した(前年同期比64.3%増)。持分法による投資利益は517百万円と前年同期に比べ390百万円増加した(前年同期比305.3%増)。この結果、セグメント利益は5,772百万円と前年同期に比べ2,978百万円増加した(前年同期比106.5%増)。なお、収益認識会計基準等の適用による、売上高及び営業利益への影響は生じていない。
④ エネルギー関連
売上高は69,247百万円と前年同期に比べ3,433百万円減少した(前年同期比4.7%減)。営業費用は4,200百万円減少した(前年同期比5.9%減)。この結果、セグメント利益は2,182百万円と前年同期に比べ766百万円増加した(前年同期比54.1%増)。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は331百万円減少したが、営業利益への影響は発生していない。
⑤ 不動産
売上高は14,013百万円と前年同期に比べ2,899百万円増加した(前年同期比26.1%増)。営業費用は1,852百万円増加した(前年同期比22.9%増)。持分法による投資利益は225百万円と前年同期に比べ20百万円減少した(前年同期比7.8%減)。この結果、セグメント利益は4,296百万円と前年同期に比べ1,026百万円増加した(前年同期比31.4%増)。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は52百万円減少したが、営業利益への影響は発生していない。
⑥ その他
売上高は24,009百万円と前年同期に比べ2,673百万円減少した(前年同期比10.0%減)。営業費用は433百万円減少した(前年同期比1.7%減)。持分法による投資利益は8百万円と前年同期に比べ19百万円増加した。この結果、セグメント損失は886百万円(前年同期はセグメント利益1,333百万円)となった。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は170百万円減少したが、営業利益は24百万円増加した。
なお、参考のため、セグメント別の売上高及び構成比を示す。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はない。
株式会社の支配に関する基本方針について重要な変更はない。
(3) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費総額は1,426百万円である。
主な研究開発活動は主力事業であるガス事業を中心に行われており、1,419百万円である。
ガス以外の事業については、当該事業を営む連結子会社が中心となって、商品化開発等を行っている。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
事業推進上の外部リスク要因
① 原料購入価格変動リスク
当社が供給する都市ガスの主要原料であるLNGは海外から輸入しており、ドル建ての売買契約になっているため、円/ドル為替の変動リスクを受ける。また、ドル建てのLNG価格は主として原油価格に連動して決定されるため、国際原油価格市場の変動リスクも受ける。
ただし、原料購入価格が変動しても変動分について最大5ヶ月遅れ(注1)で都市ガス料金に反映する「原料費調整制度(注2)」が適用されるため、年度を区切ると回収超過や回収不足が発生する(スライドタイムラグ)が、中長期的には収支への影響は軽微である。
為替及び原油価格の変動が第2四半期連結会計期間以後の当連結会計年度の売上総利益に与える影響額は、以下のとおりである。
為替:1円/ドルの円安により、約800百万円減
原油価格:1ドル/バレルの価格上昇により、約1,500百万円減
当連結会計年度見通しにおける年平均為替相場と原油価格は、前連結会計年度がそれぞれ106.10円/ドル、43.35ドル/バレルであったのに対し、それぞれ109.88円/ドル、65.48ドル/バレルを想定している。
(注)1 都市ガス料金への反映は、契約により5ヶ月遅れではない場合もある。
2 調整の上限がある。
② 気温変動リスク
当社グループの年度売上高の過半が都市ガスの販売によるもので、その販売量は気温の影響を受ける。家庭用においては、主な都市ガスの利用目的は給湯・暖房であるため、暖冬の場合には都市ガスの販売量が減少し減収・減益要因となる。業務用においては、主な利用目的が空調であるため、夏場においては気温が低い場合、冬場においては気温が高い場合に、それぞれ都市ガス販売量が減少し減収・減益要因となる。
当第1四半期連結累計期間の平均気温(※)は17.8℃だったが、当連結会計年度の平均気温は通期で16.4℃を想定している。
(※)平均気温は、お客さまそれぞれの、ご使用期間(前月の検針日から当月の検針日まで)における気温を平均したもの。
③ 金利変動リスク
当社の有利子負債は、長期・短期ともに概ね固定金利であるため、借入れ期間中の金利変動リスクは軽微である。しかし、借換え時等においては金利変動のリスクを受ける可能性がある。
④ 株価変動リスク
当社の保有する株式のうち、上場株式の株価はマーケットリスクにさらされている。保有株式の取扱いについては、管理規則を設けている。
(5) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末から99,576百万円(3.6%)増加し、2,837,924百万円となった。これは、季節要因による受取手形、売掛金及び契約資産残高の減少があったものの、その他流動資産残高の増加があったこと等によるものである。
負債は、前連結会計年度末から73,774百万円(4.7%)増加し、1,633,851百万円となった。これは、借入金の返済や支払手形及び買掛金残高の減少があったものの、コマーシャル・ペーパーの発行等によりその他流動負債残高の増加があったこと等によるものである。
純資産は、前連結会計年度末から25,801百万円(2.2%)増加し、1,204,072百万円となった。これは、剰余金の配当(13,229百万円)があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上(15,808百万円)があったこと等によるものである。
総資産の増加率に比べ、自己資本(株主資本及びその他の包括利益累計額の合計)の増加率が小さかった結果、自己資本比率は41.6%と0.5ポイント減少した。
(6) 経営計画上の客観的な指標等
2020年3月25日発表の「東京ガスグループ 2020-2022年度 中期経営計画」に基づき、持続的成長に向け積極的な原資投入を行うとともに、投資・資本効率性、財務体質、株主還元にも留意し、長期的な企業価値向上に資するバランスのとれた財務戦略を実現していく。
① 投資・資本効率性
投資に伴うリスク及び採算性に留意し個別の投資判断を行うとともに、投資効率の維持・向上及び株主資本の有効活用に努める。
具体的には、ROA(総資産利益率)・ROE(自己資本利益率)を主要経営指標と位置付け、2022年度における目標を、ROAは4%程度、ROEは8%程度と定め上記の実現を図る。
② 財務体質
現在の資金調達力を維持し財務健全性を確保するとともに、資本コストを意識した最適な資本構成の実現に努める。
具体的には、D/Eレシオ(負債資本倍率)を主要経営指標と位置付け、2022年度に至るまで各年度0.9倍程度を目標と定め上記の実現を図る。
③ 株主還元
経営の成果を、お客さまサービス向上と持続可能な社会の実現に振り向けるとともに、株主のみなさまに適切・タイムリーに配分する。
株主のみなさまには、配当に加え、消却を前提とした自社株取得を株主還元の一つとして位置付け、総分配性向(連結当期純利益に対する配当と自社株取得の割合)の目標を、2022年度に至るまで各年度6割程度とする。
また、配当については、安定配当を維持しつつ、中長期の利益水準を総合的に勘案し、成長に合わせて緩やかな増配を実現していく。
n年度総分配性向=((n年度の年間配当金総額)+(n+1年度の自社株取得額))÷n年度連結当期純利益
なお、上記の株主還元政策に関しては現在見直しを検討中であり、方針が確定した時点で速やかに公表する。(2020年11月30日プレスリリース「コロナ禍を踏まえた東京ガスグループ経営改革の取り組みについて」参照)
(1) 経営成績の状況
都市ガスの販売については、高気温影響等により家庭用の需要が減少したものの、発電向け需要の増加等により工業用の需要が増加したこと等から、都市ガス販売量は前年同期比7.1%増の2,845百万m3となったが、原料価格下落の影響等に伴う原料費調整による売上単価減等の影響により、ガス売上高は前年同期に比べ11,702百万円減少し、273,278百万円となった。海外事業及び不動産事業の売上高が増加したものの、ガス売上高の減少の影響が大きく、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期に比べ7,443百万円減少し、408,211百万円となった(前年同期比1.8%減)。
一方、原油価格下落影響等によりガスの原材料費等が減少したことにより、営業費用は前年同期に比べ5,166百万円減少し、383,018百万円となった(前年同期比1.3%減)。
この結果、営業利益は前年同期に比べ2,277百万円減少し、25,192百万円となり(前年同期比8.3%減)、また、経常利益も4,963百万円減少し、23,100百万円となった(前年同期比17.7%減)。前年同期は特別損失として減損損失4,788百万円を計上したが、当第1四半期連結累計期間では特別損益の計上がなかったことから、法人税等を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は569百万円減少し、15,808百万円となった(前年同期比3.5%減)。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は10,579百万円減少し、営業利益、経常利益はそれぞれ574百万円減少した。
セグメント別の業績は、次のとおりである。
① ガス
ガスセグメントの主要事業である都市ガス事業の販売量について、家庭用は新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛(いわゆる「巣ごもり」)による需要の一部解消に加え、前年と比較して気温が高かった影響で主に給湯需要が減少したこと等により、前年同期に比べ11.9%減少の722百万m3となった。また、業務用は高気温影響があったものの、前期の新型コロナウイルス影響等による需要減からの回復傾向により3.5%増加し440百万m3、工業用は発電向け需要の増加等により28.4%増加し1,324百万m3、他事業者向け供給は5.6%減少し359百万m3となり、合計では7.1%増加し2,845百万m3となった。
都市ガス販売量は増加したものの、原料費調整に伴う売上単価減等により、ガスセグメント全体の売上高は273,278百万円となり、前年同期に比べ11,702百万円減少した(前年同期比4.1%減)。
一方、原油価格下落影響等により原材料費が減少したこと等により、営業費用は5,210百万円減少した(前年同期比2.0%減)。この結果、セグメント利益は21,279百万円と前年同期に比べ6,491百万円減少した(前年同期比23.4%減)。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は1,111百万円減少し、営業利益は67百万円減少した。
② 電力
電力販売量について、小売は件数増等による増加があるものの、収益認識会計基準等の適用により、前年同期に比べ2.6%減少し、2,091百万kWhとなった。また、卸他は22.2%増加し3,766百万kWhとなり、合計では12.0%増加し5,858百万kWhとなった。
小売への収益認識会計基準等の適用及び新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛(いわゆる「巣ごもり」)による需要の一部解消による販売量減等により、売上高は81,231百万円と前年同期に比べ7,890百万円減少した(前年同期比8.9%減)。営業費用は8,461百万円減少した(前年同期比9.8%減)。この結果、セグメント利益は3,554百万円と前年同期に比べ571百万円増加した(前年同期比19.1%増)。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は9,269百万円減少し、営業利益は531百万円減少した。
③ 海外
売上高は20,573百万円と前年同期に比べ8,583百万円増加した(前年同期比71.6%増)。営業費用は5,995百万円増加した(前年同期比64.3%増)。持分法による投資利益は517百万円と前年同期に比べ390百万円増加した(前年同期比305.3%増)。この結果、セグメント利益は5,772百万円と前年同期に比べ2,978百万円増加した(前年同期比106.5%増)。なお、収益認識会計基準等の適用による、売上高及び営業利益への影響は生じていない。
④ エネルギー関連
売上高は69,247百万円と前年同期に比べ3,433百万円減少した(前年同期比4.7%減)。営業費用は4,200百万円減少した(前年同期比5.9%減)。この結果、セグメント利益は2,182百万円と前年同期に比べ766百万円増加した(前年同期比54.1%増)。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は331百万円減少したが、営業利益への影響は発生していない。
⑤ 不動産
売上高は14,013百万円と前年同期に比べ2,899百万円増加した(前年同期比26.1%増)。営業費用は1,852百万円増加した(前年同期比22.9%増)。持分法による投資利益は225百万円と前年同期に比べ20百万円減少した(前年同期比7.8%減)。この結果、セグメント利益は4,296百万円と前年同期に比べ1,026百万円増加した(前年同期比31.4%増)。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は52百万円減少したが、営業利益への影響は発生していない。
⑥ その他
売上高は24,009百万円と前年同期に比べ2,673百万円減少した(前年同期比10.0%減)。営業費用は433百万円減少した(前年同期比1.7%減)。持分法による投資利益は8百万円と前年同期に比べ19百万円増加した。この結果、セグメント損失は886百万円(前年同期はセグメント利益1,333百万円)となった。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は170百万円減少したが、営業利益は24百万円増加した。
なお、参考のため、セグメント別の売上高及び構成比を示す。
| セグメント | 前第1四半期連結累計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年6月30日) | 当第1四半期連結累計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年6月30日) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| ガス | 284,980 | 57.5 | 273,278 | 56.6 |
| 電力 | 89,121 | 17.9 | 81,231 | 16.8 |
| 海外 | 11,990 | 2.4 | 20,573 | 4.3 |
| エネルギー関連 | 72,680 | 14.6 | 69,247 | 14.4 |
| 不動産 | 11,114 | 2.2 | 14,013 | 2.9 |
| その他 | 26,682 | 5.4 | 24,009 | 5.0 |
| 合計 | 496,570 | 100.0 | 482,353 | 100.0 |
| 調整額 | △80,916 | ― | △74,141 | ― |
| 連結 | 415,654 | ― | 408,211 | ― |
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はない。
株式会社の支配に関する基本方針について重要な変更はない。
(3) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費総額は1,426百万円である。
主な研究開発活動は主力事業であるガス事業を中心に行われており、1,419百万円である。
ガス以外の事業については、当該事業を営む連結子会社が中心となって、商品化開発等を行っている。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
事業推進上の外部リスク要因
① 原料購入価格変動リスク
当社が供給する都市ガスの主要原料であるLNGは海外から輸入しており、ドル建ての売買契約になっているため、円/ドル為替の変動リスクを受ける。また、ドル建てのLNG価格は主として原油価格に連動して決定されるため、国際原油価格市場の変動リスクも受ける。
ただし、原料購入価格が変動しても変動分について最大5ヶ月遅れ(注1)で都市ガス料金に反映する「原料費調整制度(注2)」が適用されるため、年度を区切ると回収超過や回収不足が発生する(スライドタイムラグ)が、中長期的には収支への影響は軽微である。
為替及び原油価格の変動が第2四半期連結会計期間以後の当連結会計年度の売上総利益に与える影響額は、以下のとおりである。
為替:1円/ドルの円安により、約800百万円減
原油価格:1ドル/バレルの価格上昇により、約1,500百万円減
当連結会計年度見通しにおける年平均為替相場と原油価格は、前連結会計年度がそれぞれ106.10円/ドル、43.35ドル/バレルであったのに対し、それぞれ109.88円/ドル、65.48ドル/バレルを想定している。
(注)1 都市ガス料金への反映は、契約により5ヶ月遅れではない場合もある。
2 調整の上限がある。
② 気温変動リスク
当社グループの年度売上高の過半が都市ガスの販売によるもので、その販売量は気温の影響を受ける。家庭用においては、主な都市ガスの利用目的は給湯・暖房であるため、暖冬の場合には都市ガスの販売量が減少し減収・減益要因となる。業務用においては、主な利用目的が空調であるため、夏場においては気温が低い場合、冬場においては気温が高い場合に、それぞれ都市ガス販売量が減少し減収・減益要因となる。
当第1四半期連結累計期間の平均気温(※)は17.8℃だったが、当連結会計年度の平均気温は通期で16.4℃を想定している。
(※)平均気温は、お客さまそれぞれの、ご使用期間(前月の検針日から当月の検針日まで)における気温を平均したもの。
③ 金利変動リスク
当社の有利子負債は、長期・短期ともに概ね固定金利であるため、借入れ期間中の金利変動リスクは軽微である。しかし、借換え時等においては金利変動のリスクを受ける可能性がある。
④ 株価変動リスク
当社の保有する株式のうち、上場株式の株価はマーケットリスクにさらされている。保有株式の取扱いについては、管理規則を設けている。
(5) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末から99,576百万円(3.6%)増加し、2,837,924百万円となった。これは、季節要因による受取手形、売掛金及び契約資産残高の減少があったものの、その他流動資産残高の増加があったこと等によるものである。
負債は、前連結会計年度末から73,774百万円(4.7%)増加し、1,633,851百万円となった。これは、借入金の返済や支払手形及び買掛金残高の減少があったものの、コマーシャル・ペーパーの発行等によりその他流動負債残高の増加があったこと等によるものである。
純資産は、前連結会計年度末から25,801百万円(2.2%)増加し、1,204,072百万円となった。これは、剰余金の配当(13,229百万円)があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上(15,808百万円)があったこと等によるものである。
総資産の増加率に比べ、自己資本(株主資本及びその他の包括利益累計額の合計)の増加率が小さかった結果、自己資本比率は41.6%と0.5ポイント減少した。
(6) 経営計画上の客観的な指標等
2020年3月25日発表の「東京ガスグループ 2020-2022年度 中期経営計画」に基づき、持続的成長に向け積極的な原資投入を行うとともに、投資・資本効率性、財務体質、株主還元にも留意し、長期的な企業価値向上に資するバランスのとれた財務戦略を実現していく。
① 投資・資本効率性
投資に伴うリスク及び採算性に留意し個別の投資判断を行うとともに、投資効率の維持・向上及び株主資本の有効活用に努める。
具体的には、ROA(総資産利益率)・ROE(自己資本利益率)を主要経営指標と位置付け、2022年度における目標を、ROAは4%程度、ROEは8%程度と定め上記の実現を図る。
② 財務体質
現在の資金調達力を維持し財務健全性を確保するとともに、資本コストを意識した最適な資本構成の実現に努める。
具体的には、D/Eレシオ(負債資本倍率)を主要経営指標と位置付け、2022年度に至るまで各年度0.9倍程度を目標と定め上記の実現を図る。
③ 株主還元
経営の成果を、お客さまサービス向上と持続可能な社会の実現に振り向けるとともに、株主のみなさまに適切・タイムリーに配分する。
株主のみなさまには、配当に加え、消却を前提とした自社株取得を株主還元の一つとして位置付け、総分配性向(連結当期純利益に対する配当と自社株取得の割合)の目標を、2022年度に至るまで各年度6割程度とする。
また、配当については、安定配当を維持しつつ、中長期の利益水準を総合的に勘案し、成長に合わせて緩やかな増配を実現していく。
n年度総分配性向=((n年度の年間配当金総額)+(n+1年度の自社株取得額))÷n年度連結当期純利益
なお、上記の株主還元政策に関しては現在見直しを検討中であり、方針が確定した時点で速やかに公表する。(2020年11月30日プレスリリース「コロナ禍を踏まえた東京ガスグループ経営改革の取り組みについて」参照)