有価証券報告書-第88期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い経済活動が大きく制限され、非常に厳しい状況で推移いたしました。5月の緊急事態宣言の解除後は、経済活動の再開に伴い企業活動や個人消費に持ち直しの動きが見られたものの、新型コロナウイルス感染症が再拡大し、先行きは極めて不透明な状況で推移いたしました。
このような状況のなか、当社グループにおきましては、お客様や従業員の安全を第一に考え、政府による緊急事態宣言と自治体の休業要請を受け、大部分の施設にて臨時休業等を実施いたしました。緊急事態宣言解除後は、政府、自治体及び関係団体からのガイドラインに基づき、適切な感染対策に取り組んでまいりましたが、営業上の制約や感染不安による外出自粛等の影響により、映像事業やライフ・デザイン事業の売上高は大幅な減少となりました。
この結果、売上高は21,664百万円(前年同期比34.0%減)、営業損失は1,257百万円(前年同期は1,827百万円の営業利益)、経常損失は1,388百万円(前年同期は1,755百万円の経常利益)となりましたが、固定資産の一部譲渡に伴う特別利益を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は549百万円(前年同期比21.9%減)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態の状況については、次のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、次のとおりであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの各事業は、受注生産形態をとらないため、生産、受注及び販売の状況については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ①経営成績の分析」における各セグメントの経営成績に関連付けて示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
① 経営成績の分析
当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
≪映像事業≫
当連結会計年度における映画興行界は、爆発的な人気により歴代興行収入1位となった「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」や、「今日から俺は!!劇場版」「パラサイト 半地下の家族」などの大ヒット作品が生まれたものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により業界全体として極めて厳しい状況で推移いたしました。
当社におきましては、来場されるお客様にご満足いただけるよう劇場設備の強化と充実をはかり、「109シネマズ二子玉川」(東京都世田谷区)において最新鋭上映システム「IMAX®レーザー」を、「109シネマズ明和」(三重県多気郡明和町)において3面マルチプロジェクション・映画上映システム「ScreenX」を導入いたしました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛や、政府による緊急事態宣言と自治体の休業要請を受けた臨時休業、洋画作品を中心とした新作映画の公開延期、感染対策としての座席の間引き販売等の影響から映画館の動員が大きく落ち込みました。一方で、各映画館ではお客様に安心してご鑑賞いただけるよう換気やアルコール消毒、サーモカメラによる体温確認などの感染対策を行うとともに、映画館の安全性を伝える啓蒙活動を行ってまいりました。
この結果、売上高は11,415百万円(前年同期比45.2%減)となり、営業損失は925百万円(前年同期は1,841百万円の営業利益)となりました。
≪ライフ・デザイン事業≫
ライフ・デザイン事業におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛等の影響を大きく受け、事業環境は極めて厳しい状況で推移いたしました。
ボウリング事業、スポーツコート事業、フィットネス事業、コミュニティカフェ事業におきましては、政府による緊急事態宣言と自治体の休業要請を受け、すべての施設にて臨時休業を実施いたしました。緊急事態宣言解除後は、適切な感染対策に取り組んでまいりましたが、営業時間の短縮など営業上の制約や感染不安による外出自粛等の影響により、売上高は大きく減少いたしました。一方で、フィットネス事業におきましては、新たに「エニタイムフィットネス元住吉店」(神奈川県川崎市)、「エニタイムフィットネス溝の口店」(神奈川県川崎市)の2店舗を出店し、事業拡大をはかってまいりました。ホテル事業におきましては、感染対策を行いながら営業を継続してまいりましたが、入国制限措置や都道府県をまたぐ移動自粛により、インバウンドやビジネス、観光等の需要が激減し、極めて厳しい状況が続きました。
この結果、売上高は2,035百万円(前年同期比46.3%減)となり、営業損失は389百万円(前年同期は135百万円の営業利益)となりました。
≪不動産事業≫
不動産事業におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を最小限にとどめるべく、当社直営ビル及びマスターリースビルの双方においてテナントの個々の状況を勘案し、賃料の支払い猶予などの柔軟な対応を行うことで、テナントとの協力関係を保ち、入居率の維持に努めてまいりました。また、2019年に取得した「道玄坂TRビル」(東京都渋谷区)と2019年にリニューアルオープンした「南町田グランベリーパーク ワンダーシアター棟」(東京都町田市)の2物件も収益に寄与いたしました。
この結果、売上高は6,694百万円(前年同期比0.5%増)となり、営業利益は1,428百万円(前年同期比13.2%増)となりました。
≪その他≫
ビル管理事業におきましては、2019年に受注したビルメンテナンス契約が売上に寄与したものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、主要顧客であるホテルの稼働率が低下したことから客室整備の受注が減少いたしました。
この結果、売上高は1,519百万円(前年同期比1.3%減)となり、営業利益は127百万円(前年同期比1.5%増)となりました。
翌連結会計年度以降のわが国経済は、政府による各種経済・金融政策や海外経済の改善を背景に回復基調となることが期待されるものの、未だ新型コロナウイルス感染症収束の見通しは立っておらず、感染症拡大による経済活動への影響が長期化することが懸念されます。また、2021年1月の政府による緊急事態宣言の再発出により厳しい状況が続いていると認識しており、売上高減少等の影響は一定期間継続すると予測されます。
このような状況のなか、当社グループといたしましては、外部環境等を的確に把握し、万全な感染対策により事業継続を行うとともに、感染拡大収束後の速やかな業績回復に向けて強固な経営基盤の構築を目指してまいります。
なお、中長期的な経営戦略については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載しております。
② 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、短期貸付金1,410百万円の増加と、有形固定資産2,901百万円、無形固定資産297百万円、差入保証金224百万円の減少等により43,827百万円(前年同期比2,436百万円減)となりました。
負債は、買掛金901百万円、借入金807百万円、再評価に係る繰延税金負債573百万円の減少等により15,168百万円(前年同期比2,871百万円減)となりました。
純資産は、利益剰余金1,753百万円の増加、土地再評価差額金1,299百万円の減少等により28,658百万円(前年同期比434百万円増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度に比べ32百万円増加し704百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、増加要因として、減価償却費1,821百万円、減損損失1,158百万円、税金等調整前当期純利益959百万円等があったものの、固定資産売却益3,972百万円、仕入債務の減少1,171百万円等により、1,609百万円の支出(前年同期は2,617百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得や貸付けによる支出があったものの、固定資産の売却及び建設仮勘定の精算により、2,576百万円の収入(前年同期は1,495百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金やファイナンス・リース債務の返済等により935百万円の支出(前年同期は1,191百万円の支出)となりました。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
イ.財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、財務の健全性を保ち、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことにより、当社グループの成長を維持するための将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能であると考えております。また、資産の有効活用と収益基盤の強化をはかりつつ、適正な手元資金の水準について検証を実施し、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することが、長期安定的な株主還元に繋がると考えております。
ロ.資金調達の方法及び状況
当社グループは、運転資金及び設備投資資金などは、内部資金又は金融機関等からの借入金により資金を調達することとしております。また、当社グループは、東急グループのCMS(キャッシュマネジメントシステム)に参加しており、一時的な余剰資金の預け入れや短期的な運転資金はCMSにより運用・調達しております。
なお、当連結会計年度末における借入金については、次のとおりであります。
ハ.資金需要の主な内容
当社グループの資金需要の主な内容は、運転資金では、映画館の運営に関わる不動産賃借料、人件費等の販売費及び一般管理費があります。設備投資資金では、歌舞伎町一丁目地区開発計画や、映画館等の設備改修等があります。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループにおきましては、主幹事業である映像事業が映画興行市場の影響を受けやすく、予想と実績の乖離が生じやすい事業であるため、売上高ではなく営業利益を経営指標に設定しております。また、事業活動から生み出されるキャッシュ・フローを新たな設備投資に充当し、価値あるサービスを提供することで持続的成長をはかっていく方針であるため、EBITDA(営業利益+減価償却費)を補助指標として管理をしております。
当連結会計年度における営業利益及びEBITDAは次のとおりであります。
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による営業上の制約や感染不安による外出自粛等の影響により、映像事業やライフ・デザイン事業を中心に大幅な減益となりました。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症が会計上の見積りに与える影響に関しては「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)(会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、 帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。事業計画や経営環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産については、将来の事業計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について計上しております。なお、当該課税所得を見積るにあたって前提とした条件や仮定に変更が生じ、これが減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い経済活動が大きく制限され、非常に厳しい状況で推移いたしました。5月の緊急事態宣言の解除後は、経済活動の再開に伴い企業活動や個人消費に持ち直しの動きが見られたものの、新型コロナウイルス感染症が再拡大し、先行きは極めて不透明な状況で推移いたしました。
このような状況のなか、当社グループにおきましては、お客様や従業員の安全を第一に考え、政府による緊急事態宣言と自治体の休業要請を受け、大部分の施設にて臨時休業等を実施いたしました。緊急事態宣言解除後は、政府、自治体及び関係団体からのガイドラインに基づき、適切な感染対策に取り組んでまいりましたが、営業上の制約や感染不安による外出自粛等の影響により、映像事業やライフ・デザイン事業の売上高は大幅な減少となりました。
この結果、売上高は21,664百万円(前年同期比34.0%減)、営業損失は1,257百万円(前年同期は1,827百万円の営業利益)、経常損失は1,388百万円(前年同期は1,755百万円の経常利益)となりましたが、固定資産の一部譲渡に伴う特別利益を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は549百万円(前年同期比21.9%減)となりました。
| 売上高 (百万円) | 営業利益又は 営業損失(△) (百万円) | 経常利益又は 経常損失(△) (百万円) | 親会社株主に 帰属する 当期純利益 (百万円) | 1株当たり 当期純利益 (円) | |
| 当連結会計年度 | 21,664 | △1,257 | △1,388 | 549 | 86.06 |
| 前連結会計年度 | 32,806 | 1,827 | 1,755 | 703 | 110.13 |
| 増減率(%) | △34.0 | - | - | △21.9 | △21.9 |
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態の状況については、次のとおりであります。
| 資産合計 (百万円) | 負債合計 (百万円) | 純資産合計 (百万円) | 自己資本比率 (%) | 1株当たり 純資産 (円) | |
| 当連結会計年度末 | 43,827 | 15,168 | 28,658 | 65.1 | 4,469.39 |
| 前連結会計年度末 | 46,264 | 18,039 | 28,224 | 60.9 | 4,414.67 |
| 増減率(%) | △5.3 | △15.9 | 1.5 | - | 1.2 |
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、次のとおりであります。
| 営業活動による キャッシュ・フロー (百万円) | 投資活動による キャッシュ・フロー (百万円) | 財務活動による キャッシュ・フロー (百万円) | 現金及び現金同等物の期末残高 (百万円) | |
| 当連結会計年度 | △1,609 | 2,576 | △935 | 704 |
| 前連結会計年度 | 2,617 | △1,495 | △1,191 | 672 |
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの各事業は、受注生産形態をとらないため、生産、受注及び販売の状況については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ①経営成績の分析」における各セグメントの経営成績に関連付けて示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
① 経営成績の分析
当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
| 売上高 | 営業利益又は営業損失(△) | |||||
| 前連結 会計年度 (百万円) | 当連結 会計年度 (百万円) | 増減率 (%) | 前連結 会計年度 (百万円) | 当連結 会計年度 (百万円) | 増減率 (%) | |
| 映像事業 | 20,812 | 11,415 | △45.2 | 1,841 | △925 | - |
| ライフ・ デザイン事業 | 3,792 | 2,035 | △46.3 | 135 | △389 | - |
| 不動産事業 | 6,660 | 6,694 | 0.5 | 1,261 | 1,428 | 13.2 |
| その他 | 1,539 | 1,519 | △1.3 | 125 | 127 | 1.5 |
| 全社・消去 | - | - | - | △1,535 | △1,498 | - |
| 連結計 | 32,806 | 21,664 | △34.0 | 1,827 | △1,257 | - |
≪映像事業≫
当連結会計年度における映画興行界は、爆発的な人気により歴代興行収入1位となった「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」や、「今日から俺は!!劇場版」「パラサイト 半地下の家族」などの大ヒット作品が生まれたものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により業界全体として極めて厳しい状況で推移いたしました。
当社におきましては、来場されるお客様にご満足いただけるよう劇場設備の強化と充実をはかり、「109シネマズ二子玉川」(東京都世田谷区)において最新鋭上映システム「IMAX®レーザー」を、「109シネマズ明和」(三重県多気郡明和町)において3面マルチプロジェクション・映画上映システム「ScreenX」を導入いたしました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛や、政府による緊急事態宣言と自治体の休業要請を受けた臨時休業、洋画作品を中心とした新作映画の公開延期、感染対策としての座席の間引き販売等の影響から映画館の動員が大きく落ち込みました。一方で、各映画館ではお客様に安心してご鑑賞いただけるよう換気やアルコール消毒、サーモカメラによる体温確認などの感染対策を行うとともに、映画館の安全性を伝える啓蒙活動を行ってまいりました。
この結果、売上高は11,415百万円(前年同期比45.2%減)となり、営業損失は925百万円(前年同期は1,841百万円の営業利益)となりました。
≪ライフ・デザイン事業≫
ライフ・デザイン事業におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛等の影響を大きく受け、事業環境は極めて厳しい状況で推移いたしました。
ボウリング事業、スポーツコート事業、フィットネス事業、コミュニティカフェ事業におきましては、政府による緊急事態宣言と自治体の休業要請を受け、すべての施設にて臨時休業を実施いたしました。緊急事態宣言解除後は、適切な感染対策に取り組んでまいりましたが、営業時間の短縮など営業上の制約や感染不安による外出自粛等の影響により、売上高は大きく減少いたしました。一方で、フィットネス事業におきましては、新たに「エニタイムフィットネス元住吉店」(神奈川県川崎市)、「エニタイムフィットネス溝の口店」(神奈川県川崎市)の2店舗を出店し、事業拡大をはかってまいりました。ホテル事業におきましては、感染対策を行いながら営業を継続してまいりましたが、入国制限措置や都道府県をまたぐ移動自粛により、インバウンドやビジネス、観光等の需要が激減し、極めて厳しい状況が続きました。
この結果、売上高は2,035百万円(前年同期比46.3%減)となり、営業損失は389百万円(前年同期は135百万円の営業利益)となりました。
≪不動産事業≫
不動産事業におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を最小限にとどめるべく、当社直営ビル及びマスターリースビルの双方においてテナントの個々の状況を勘案し、賃料の支払い猶予などの柔軟な対応を行うことで、テナントとの協力関係を保ち、入居率の維持に努めてまいりました。また、2019年に取得した「道玄坂TRビル」(東京都渋谷区)と2019年にリニューアルオープンした「南町田グランベリーパーク ワンダーシアター棟」(東京都町田市)の2物件も収益に寄与いたしました。
この結果、売上高は6,694百万円(前年同期比0.5%増)となり、営業利益は1,428百万円(前年同期比13.2%増)となりました。
≪その他≫
ビル管理事業におきましては、2019年に受注したビルメンテナンス契約が売上に寄与したものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、主要顧客であるホテルの稼働率が低下したことから客室整備の受注が減少いたしました。
この結果、売上高は1,519百万円(前年同期比1.3%減)となり、営業利益は127百万円(前年同期比1.5%増)となりました。
翌連結会計年度以降のわが国経済は、政府による各種経済・金融政策や海外経済の改善を背景に回復基調となることが期待されるものの、未だ新型コロナウイルス感染症収束の見通しは立っておらず、感染症拡大による経済活動への影響が長期化することが懸念されます。また、2021年1月の政府による緊急事態宣言の再発出により厳しい状況が続いていると認識しており、売上高減少等の影響は一定期間継続すると予測されます。
このような状況のなか、当社グループといたしましては、外部環境等を的確に把握し、万全な感染対策により事業継続を行うとともに、感染拡大収束後の速やかな業績回復に向けて強固な経営基盤の構築を目指してまいります。
なお、中長期的な経営戦略については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載しております。
② 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、短期貸付金1,410百万円の増加と、有形固定資産2,901百万円、無形固定資産297百万円、差入保証金224百万円の減少等により43,827百万円(前年同期比2,436百万円減)となりました。
負債は、買掛金901百万円、借入金807百万円、再評価に係る繰延税金負債573百万円の減少等により15,168百万円(前年同期比2,871百万円減)となりました。
純資産は、利益剰余金1,753百万円の増加、土地再評価差額金1,299百万円の減少等により28,658百万円(前年同期比434百万円増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度に比べ32百万円増加し704百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、増加要因として、減価償却費1,821百万円、減損損失1,158百万円、税金等調整前当期純利益959百万円等があったものの、固定資産売却益3,972百万円、仕入債務の減少1,171百万円等により、1,609百万円の支出(前年同期は2,617百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得や貸付けによる支出があったものの、固定資産の売却及び建設仮勘定の精算により、2,576百万円の収入(前年同期は1,495百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金やファイナンス・リース債務の返済等により935百万円の支出(前年同期は1,191百万円の支出)となりました。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
イ.財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、財務の健全性を保ち、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことにより、当社グループの成長を維持するための将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能であると考えております。また、資産の有効活用と収益基盤の強化をはかりつつ、適正な手元資金の水準について検証を実施し、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することが、長期安定的な株主還元に繋がると考えております。
ロ.資金調達の方法及び状況
当社グループは、運転資金及び設備投資資金などは、内部資金又は金融機関等からの借入金により資金を調達することとしております。また、当社グループは、東急グループのCMS(キャッシュマネジメントシステム)に参加しており、一時的な余剰資金の預け入れや短期的な運転資金はCMSにより運用・調達しております。
なお、当連結会計年度末における借入金については、次のとおりであります。
| 前連結会計年度末 (百万円) | 当連結会計年度末 (百万円) | 増減額 (百万円) | |
| 短期借入金 | - | - | - |
| 1年内返済予定の 長期借入金 | 807 | 4 | △802 |
| 長期借入金 | 40 | 36 | △4 |
| 合計 | 847 | 40 | △807 |
ハ.資金需要の主な内容
当社グループの資金需要の主な内容は、運転資金では、映画館の運営に関わる不動産賃借料、人件費等の販売費及び一般管理費があります。設備投資資金では、歌舞伎町一丁目地区開発計画や、映画館等の設備改修等があります。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループにおきましては、主幹事業である映像事業が映画興行市場の影響を受けやすく、予想と実績の乖離が生じやすい事業であるため、売上高ではなく営業利益を経営指標に設定しております。また、事業活動から生み出されるキャッシュ・フローを新たな設備投資に充当し、価値あるサービスを提供することで持続的成長をはかっていく方針であるため、EBITDA(営業利益+減価償却費)を補助指標として管理をしております。
当連結会計年度における営業利益及びEBITDAは次のとおりであります。
| 当連結会計年度 実績 (百万円) | 当連結会計年度 計画 (百万円) | 増減額 (百万円) | 増減率 (%) | |
| 営業利益又は 営業損失(△) | △1,257 | 1,537 | △2,795 | - |
| EBITDA | 341 | 3,519 | △3,177 | △90.3 |
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による営業上の制約や感染不安による外出自粛等の影響により、映像事業やライフ・デザイン事業を中心に大幅な減益となりました。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症が会計上の見積りに与える影響に関しては「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)(会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、 帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。事業計画や経営環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産については、将来の事業計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について計上しております。なお、当該課税所得を見積るにあたって前提とした条件や仮定に変更が生じ、これが減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。