有価証券報告書-第172期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
36.金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、中長期的な企業価値の向上のために、健全な財務体質を維持しつつ、資本効率性を高めることを資本管理の基本方針としています。
資本管理においてモニタリングする指標は、資本(親会社の所有者に帰属する持分)、調整後ROE(親会社所有者帰属持分調整後当期利益率)であり、各年度の数値は以下のとおりであります。
(注) 調整後ROEの分子となる調整後当期利益(親会社所有者帰属分)は、当期利益(親会社所有者帰属分)から、営業利益に係る調整項目、条件付対価・株式買取債務の再評価損益、これらに係る税金相当・非支配持分損益相当等を排除した、親会社所有者に帰属する恒常的な損益を測る指標であります。当期利益(親会社所有者帰属分)から調整後当期利益(親会社所有者帰属分)への調整は、以下のとおりであります。
(2) 金融商品に関するリスク管理の基本方針
当社グループは、事業活動を行う過程において財務上のリスクに晒されており、当該リスクを回避または低減するために、一定の方針に基づきリスク管理を行っております。
また、デリバティブ取引は、投機的な取引および短期的な売買差益を得ることを目的として行うことを禁止しており、実需の範囲で行うこととしております。
(3) 信用リスク
① 信用リスク管理
営業債権である受取手形及び売掛金を含む償却原価で測定される金融資産は、顧客の信用リスクに晒されておりますが、与信管理の規則に沿ってリスク低減を図っております。
当社グループは、与信管理規程に従い、新規取引先等の審査および与信管理を行っております。また、経理規程に従い、各事業部門における管理部門と経理部門の協働により、取引先ごとに期日および残高の管理をするとともに、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングすることにより、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。また、連結子会社においても、与信管理、債権管理を行っており、一定の重要な取引および事象については報告や承認を必要とする管理体制をとっております。
なお、当社グループでは特定の相手先に対する過度に集中した信用リスクはありません。
② 信用リスクに対する最大エクスポージャー 保証債務を除き、当社グループの信用リスクに対する最大エクスポージャーは、以下のとおりであります。 保証債務に係る信用リスクの最大エクスポージャーは、「38.偶発負債」に記載される債務保証等の残高であります。
③ 営業債権等の期日別分析
④ 貸倒引当金の増減分析
当社グループは、取引先の信用状態に応じて営業債権等の回収可能性を検討し、貸倒引当金を計上しております。貸倒引当金の増減は、以下のとおりであります。
当社グループが期中に直接償却したものの、履行強制活動の対象としている金融資産の契約上の未回収残高は
以下のとおりです。
(単位:百万円)
(4) 流動性リスク
① 流動性リスク管理
当社グループは、各部署からの報告に基づき資金管理部門が適宜に資金繰り計画を作成・更新し、収支の状況に応じた手元流動性を確保すること等により、流動性リスクを管理しております。
当社グループは、運転資金につきましては、内部資金、社債、コマーシャル・ペーパーまたは短期借入金により調達することとしております。
また、当社グループは、海外事業において、複数の金融機関との間でノンリコースの債権流動化を実施してお
ります。債権の流動化取引は、資金管理部門によって集中管理されております。なお本流動化取引はノンリコー
ス契約であることから、流動化した債権については債権の消滅を認識しております。
さらに当社グループは、流動性を確保するため銀行融資枠(コミットメント・ライン)を設定しております。
② 金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高
金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(2019年12月31日)
当連結会計年度(2020年12月31日)
③ 未使用の信用枠
未使用の信用枠は、前連結会計年度および当連結会計年度においてそれぞれ、342,582百万円および547,313百万円であります。
未使用の信用枠にはコミットメント・ライン、当座借越枠およびコマーシャル・ペーパーの発行枠が含まれております。
(5) 為替リスク
① 為替リスク管理
外貨建金銭債権債務は為替の変動リスクに晒されております。当社グループでは、通貨別月別に把握された為替の変動リスクに対して、先物為替予約を利用しております。
また、一定金額を上回る外貨建取引については、経理規程に従い、先物為替予約や借入金等を利用してヘッジすることとしております。
なお、当社グループの一部の連結子会社では、為替の変動リスクのうち重要なものに対して、先物為替予約や借入金等を利用しております。
② 為替感応度分析
当社グループが各年度末において保有する金融商品において、他のすべての変数が一定であると仮定した上で、機能通貨(円)が米ドルまたはユーロに対して1%増価した場合の税引前利益に与える影響は、以下のとおりであります。なお、機能通貨建ての金融商品、および在外営業活動体の資産および負債を円貨に換算する際の影響は含んでおりません。
(6) 金利リスク
① 金利リスク管理
当社グループの一部の借入金は変動金利であり、金利の変動リスクに晒されております。借入金に係る金利の変動リスクについては、金利スワップ取引等を利用して支払利息の固定化を実施しております
② 金利感応度分析
当社グループが各年度末において保有する金融商品において、金利が100bps上昇した場合の、連結損益計算書の税引前利益に与える影響額は、以下のとおりであります。
金利変動の影響を受ける金融商品(借入金)を対象としており、為替変動の影響等その他の要因は一定であることを前提としております。
③ IBOR(銀行間調達金利指標)改革
当社グループは、ヘッジ取引において現在IBOR改革が行われているロンドン銀行間貸出金利(以下、LIBOR)の
影響を受けます。LIBORが廃止予定となる2021年末以降に満期を迎えるLIBORを利用したヘッジ手段の名目取引額
は2019年12月31日現在148,657百万円、2020年12月31日現在172,099百万円です。これらのヘッジ手段は、LIBORの変動による変動金利での借入金による特定のキャッシュフローをヘッジする手段として指定されていま
す。
当社グループでは、IBOR改革の影響を評価するとともに、SONIA(ポンド翌日物平均金利)やSOFR(担保付き翌
日物資金調達金利)といった想定される代替的な金利指標へのスムーズな移行に取り組みます。
当社グループは、IBOR改革に伴う不確実性が終了するまで、改訂されたIAS第39号を引き続き適用します。
当社グループは、IBORを参照する契約が、金利ベンチマークが置き換えられる日付、代替ベンチマーク金利の
キャッシュフローおよび関連するスプレッド調整を指定するように修正されるまで、この不確実性は終了しない
と想定しております。
(7) ヘッジ会計
主なヘッジ手段の想定元本及び平均価格は次のとおりであります。
当社および一部の連結子会社の、ヘッジ手段の帳簿価額は次のとおりであります。前連結会計年度末および当連結会計年度末において、ヘッジの非有効部分に関して純損益として認識した金額に重要性はありません。
(単位:百万円)
(注)「その他の金融資産(流動)」、「その他の金融資産(非流動)」、「借入金(流動)」、「その他の金融負債(流動)」、「社債及び借入金(非流動)」および「その他の金融負債(非流動)」に含まれております。
当社および一部の連結子会社の、キャッシュ・フロー・ヘッジ及び在外営業活動体に対する純投資のヘッジについて、連結包括利益計算書上、その他の包括利益に計上された金額(税効果考慮前)は次のとおりであります。
前連結会計年度(2019年12月31日)
当連結会計年度(2020年12月31日)
キャッシュ・フロー・ヘッジ及び在外営業活動体に対する純投資のヘッジについて、連結財政状態計算書上、その他の資本の構成要素に計上された金額の増減の内訳は次のとおりであります。
前連結会計年度(2019年12月31日)
当連結会計年度(2020年12月31日)
当期利益への振替修正額の主な内容は、ヘッジ対象が純損益に影響を与えたことによる組替修正であります。
非金融資産または非金融負債の取得・発生をヘッジ対象とする、非常に可能性の高い予定取引の実行に伴い、当該非金融資産または非金融負債の当初取得原価に加減算された金額は、前連結会計年度において2,323百万円(減算)、当連結会計年度において2,500百万円(減算)であります。
(8) 金融商品の帳簿価額および公正価値
金融商品の帳簿価額および公正価値は、以下のとおりであります。
なお、長期借入金および社債以外の償却原価で測定する金融資産および金融負債の公正価値は帳簿価額と近似しております。
(注) 1年内に返済予定の残高を含んでおります。
長期借入金の公正価値については、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定する方法によっております。
長期借入金の公正価値ヒエラルキーはレベル3に該当しております。
社債の公正価値については、市場価格に基づき算定する方法によっております。また、公正価値ヒエラルキーはレベル2に該当しております。
(9) 金融商品の公正価値ヒエラルキー
当初認識後に経常的に公正価値で測定する金融商品は、測定に使用したインプットの観察可能性および重要性に応じて、公正価値ヒエラルキーの3つのレベルに分類しております。公正価値のヒエラルキーは以下のように定義しております。
レベル1: 活発な市場における公表価格により測定した公正価値
レベル2: レベル1以外の直接または間接的に観察可能なインプットを使用して測定した公正価値
レベル3: 観察可能でないインプットを使用して測定した公正価値
公正価値の測定に複数のインプットを使用している場合には、その公正価値の測定の全体において重要な最も低いレベルのインプットに基づいて公正価値のレベルを決定しております。
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、各四半期の期首時点で発生したものとして認識しております。
なお、前連結会計年度および当連結会計年度において、レベル1とレベル2の間における振替はありません。また、以下の表には株式買取債務を含めております。
前連結会計年度(2019年12月31日)
当連結会計年度(2020年12月31日)
デリバティブ資産およびデリバティブ負債に含まれる金利スワップ、為替予約等の公正価値は、金融機関より入手した見積価格または観察可能な市場データを用いて算定した金額で評価しているため、レベル2に分類しております。
株式およびその他(金融資産)のうち活発な市場が存在する銘柄の公正価値は市場価格に基づいて算定しているため、レベル1に分類しております。また、活発な市場が存在しない銘柄のうち、公正価値を観察可能な市場データを用いて算定した金額で評価した銘柄についてレベル2に分類し、公正価値を観察不能なインプットを用いて主としてインカム・アプローチ(DCF法)及びマーケット・アプローチ(類似企業比較法)で算定した金額で評価した銘柄についてレベル3に分類しております。
インカム・アプローチ(DCF法)において重要な観察不能なインプットは主としてExit倍率(企業価値/収益)及び
割引率であり、公正価値はExit倍率の上昇(低下)により増加(減少)し、割引率の上昇(低下)により減少(増
加)することとなります。使用したExit倍率(企業価値/収益)及び割引率は、それぞれ4.6倍及び6.9%~20%でありま
す。なお、インカム・アプローチ(DCF法)の対象銘柄については、直近で参照可能な類似取引が存在しなかったこ
とから、当連結会計年度において評価技法をマーケット・アプローチ(類似取引比較法)からインカム・アプロー
チ(DCF法)に変更しております。
マーケット・アプローチ(類似企業比較法)において重要な観察不能なインプットは主として企業価値/売上高、企業価値/営業利益、株価純資産倍率等の評価倍率であり、公正価値は当該評価倍率の上昇(低下)により増加(減
少)することとなります。当連結会計年度において使用した評価倍率は、企業価値/売上高0.94~2.87倍、企業
価値/営業利益15.05~17.73倍であります。前連結会計年度において使用した株価純資産倍率は0.60倍であり
ます。
株式買取債務およびその他(金融負債)の公正価値等は、観察不能なインプットを用いて割引キャッシュ・フ
ロー法で算定した金額で評価しているため、レベル3に分類しております。重要な観察不能なインプットは、主
として将来時点における利益水準および割引率であり、公正価値等は、利益水準の改善(悪化)により増加(減
少)し、割引率の上昇(下落)により減少(増加)することとなります。利益水準が100bps改善もしくは悪化した場
合には、公正価値等は、前連結会計年度においては2,481百万円増加もしくは2,474百万円減少、当連結会計年度に
おいては1,230百万円増加もしくは1,272百万円減少することとなります。割引率が100bps上昇もしくは下落した場
合には、公正価値等は、前連結会計年度においては2,152百万円減少もしくは2,210百万円増加、当連結会計年度に
おいては 945百万円減少もしくは983百万円増加することとなります。
レベル3に区分された資産、負債については公正価値測定の評価方針および手続きに従い、担当部署が対象資
産、負債の評価方法を決定し、公正価値を測定しております。公正価値の測定結果については適切な責任者が承認
しております。
レベル3に分類された金融商品の増減は、以下のとおりであります。
(注) 1 その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものであり、その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動に含まれております。
2 損益を通じて公正価値で測定する金融負債に関するものであり、金融収益または金融費用に含まれております。損益のうち、連結会計年度末において保有する金融商品に係るものは、前連結会計年度および当連結会計年度においてそれぞれ26,718百万円(金融費用)および13,678百万円(金融収益)であります。
3 2020年4月15日に、当社の完全子会社であったOrangeCo Merger Sub, Inc.がマークル社を吸収合併したこ
とに伴い、マークル社株主が保有していた自己の保有するマークル社株式を取得することを請求することが
できる権利(プットオプション)が消滅し、支払金額が確定したことから、当連結会計年度において、株式
買取債務85,730百万円をレベル3に分類された金融負債から除いております。
(10)金融資産および金融負債の相殺
前連結会計年度末および当連結会計年度末において、同一の取引相手先に対して認識した金融資産および金融負債のうち、金融資産と金融負債の相殺の要件に従って相殺された金融商品の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(単位:百万円)
なお、強制可能なマスターネッティング契約又は類似の契約の対象であるが、金融資産と金融負債の相殺の要件の一部または全部を満たさないため相殺していない金額に、重要性はありません。
(1) 資本管理
当社グループは、中長期的な企業価値の向上のために、健全な財務体質を維持しつつ、資本効率性を高めることを資本管理の基本方針としています。
資本管理においてモニタリングする指標は、資本(親会社の所有者に帰属する持分)、調整後ROE(親会社所有者帰属持分調整後当期利益率)であり、各年度の数値は以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2019年12月31日) | 当連結会計年度 (2020年12月31日) | |
資本(親会社の所有者に帰属する持分) | 974,977 | 756,870 |
調整後ROE(%) | 7.5 | 8.1 |
(注) 調整後ROEの分子となる調整後当期利益(親会社所有者帰属分)は、当期利益(親会社所有者帰属分)から、営業利益に係る調整項目、条件付対価・株式買取債務の再評価損益、これらに係る税金相当・非支配持分損益相当等を排除した、親会社所有者に帰属する恒常的な損益を測る指標であります。当期利益(親会社所有者帰属分)から調整後当期利益(親会社所有者帰属分)への調整は、以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | |
当期損失(△)(親会社所有者帰属分) | △80,893 | △159,596 |
(調整項目) | ||
営業利益に係る調整項目 | 144,110 | 264,605 |
条件付対価・株式買取債務の再評価損益 | 26,718 | △13,678 |
持分法で会計処理されている投資に係る減損損失 | - | 958 |
関連会社株式売却益 | - | △144 |
段階取得に係る再測定による利益 | △2,175 | △44 |
上記に関連する税金費用による影響 | △9,094 | △21,223 |
上記に関連する非支配株主持分損益 | △2,544 | △987 |
調整後当期利益(親会社所有者帰属分) | 76,120 | 69,890 |
(2) 金融商品に関するリスク管理の基本方針
当社グループは、事業活動を行う過程において財務上のリスクに晒されており、当該リスクを回避または低減するために、一定の方針に基づきリスク管理を行っております。
また、デリバティブ取引は、投機的な取引および短期的な売買差益を得ることを目的として行うことを禁止しており、実需の範囲で行うこととしております。
(3) 信用リスク
① 信用リスク管理
営業債権である受取手形及び売掛金を含む償却原価で測定される金融資産は、顧客の信用リスクに晒されておりますが、与信管理の規則に沿ってリスク低減を図っております。
当社グループは、与信管理規程に従い、新規取引先等の審査および与信管理を行っております。また、経理規程に従い、各事業部門における管理部門と経理部門の協働により、取引先ごとに期日および残高の管理をするとともに、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングすることにより、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。また、連結子会社においても、与信管理、債権管理を行っており、一定の重要な取引および事象については報告や承認を必要とする管理体制をとっております。
なお、当社グループでは特定の相手先に対する過度に集中した信用リスクはありません。
② 信用リスクに対する最大エクスポージャー 保証債務を除き、当社グループの信用リスクに対する最大エクスポージャーは、以下のとおりであります。 保証債務に係る信用リスクの最大エクスポージャーは、「38.偶発負債」に記載される債務保証等の残高であります。
③ 営業債権等の期日別分析
(単位:百万円) | |||||||||
前連結会計年度(2019年12月31日) | |||||||||
貸倒引当金を12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産 | 貸倒引当金を全期間にわたる予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産 | 合計 | |||||||
信用リスクが当初認識以降に著しく増大した金融資産 | 信用減損している金融資産 | 顧客との契約から生じた債権 | |||||||
延滞なし | 66,905 | ― | ― | 1,171,369 | 1,238,275 | ||||
期日経過30日以内 | ― | ― | ― | 107,600 | 107,600 | ||||
期日経過30日超90日以内 | ― | ― | ― | 74,924 | 74,924 | ||||
期日経過90日超 | ― | ― | 695 | 54,915 | 55,611 | ||||
合計 | 66,905 | ― | 695 | 1,408,810 | 1,476,411 |
(単位:百万円) | |||||||||
当連結会計年度(2020年12月31日) | |||||||||
貸倒引当金を12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産 | 貸倒引当金を全期間にわたる予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産 | 合計 | |||||||
信用リスクが当初認識以降に著しく増大した金融資産 | 信用減損している金融資産 | 顧客との契約から生じた債権 | |||||||
延滞なし | 80,057 | ― | ― | 1,157,090 | 1,237,148 | ||||
期日経過30日以内 | ― | ― | ― | 63,034 | 63,034 | ||||
期日経過30日超90日以内 | ― | ― | ― | 22,278 | 22,278 | ||||
期日経過90日超 | ― | ― | 697 | 17,746 | 18,443 | ||||
合計 | 80,057 | ― | 697 | 1,260,150 | 1,340,906 |
④ 貸倒引当金の増減分析
当社グループは、取引先の信用状態に応じて営業債権等の回収可能性を検討し、貸倒引当金を計上しております。貸倒引当金の増減は、以下のとおりであります。
(単位:百万円) | |||||||||
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | |||||||||
12ヶ月の予想信用損失 | 全期間にわたる予想信用損失 | 合計 | |||||||
信用リスクが当初認識以降に著しく増大した金融資産 | 信用減損している金融資産 | 顧客との契約から生じた債権 | |||||||
期首残高 | 264 | ― | 44 | 21,914 | 22,223 | ||||
期中増加額 | 40 | ― | 672 | 5,922 | 6,635 | ||||
期中減少額(目的使用) | △20 | ― | ― | △4,409 | △4,430 | ||||
期中減少額(戻入) | △142 | ― | ― | △969 | △1,112 | ||||
その他の増減 | 64 | ― | △20 | △439 | △396 | ||||
期末残高 | 207 | ― | 695 | 22,017 | 22,920 |
(単位:百万円) | |||||||||
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | |||||||||
12ヶ月の予想信用損失 | 全期間にわたる予想信用損失 | 合計 | |||||||
信用リスクが当初認識以降に著しく増大した金融資産 | 信用減損している金融資産 | 顧客との契約から生じた債権 | |||||||
期首残高 | 207 | ― | 695 | 22,017 | 22,920 | ||||
期中増加額 | 180 | ― | 67 | 5,790 | 6,039 | ||||
期中減少額(目的使用) | △2 | ― | ― | △10,230 | △10,233 | ||||
期中減少額(戻入) | △10 | ― | △10 | △38 | △59 | ||||
その他の増減 | 81 | ― | △55 | △601 | △575 | ||||
期末残高 | 456 | ― | 697 | 16,936 | 18,090 |
当社グループが期中に直接償却したものの、履行強制活動の対象としている金融資産の契約上の未回収残高は
以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | |
契約上の未回収残高 | 3,927 | 8,519 |
(4) 流動性リスク
① 流動性リスク管理
当社グループは、各部署からの報告に基づき資金管理部門が適宜に資金繰り計画を作成・更新し、収支の状況に応じた手元流動性を確保すること等により、流動性リスクを管理しております。
当社グループは、運転資金につきましては、内部資金、社債、コマーシャル・ペーパーまたは短期借入金により調達することとしております。
また、当社グループは、海外事業において、複数の金融機関との間でノンリコースの債権流動化を実施してお
ります。債権の流動化取引は、資金管理部門によって集中管理されております。なお本流動化取引はノンリコー
ス契約であることから、流動化した債権については債権の消滅を認識しております。
さらに当社グループは、流動性を確保するため銀行融資枠(コミットメント・ライン)を設定しております。
② 金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高
金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(2019年12月31日)
(単位:百万円) | ||||||||
帳簿価額 | 契約上の キャッシュ・フロー | 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 | |
非デリバティブ金融負債 | ||||||||
営業債務及びその他の債務 | 1,390,778 | 1,390,778 | 1,390,778 | ― | ― | ― | ― | ― |
買収に伴う条件付対価等 | 68,470 | 68,470 | 22,491 | 17,071 | 21,339 | 4,135 | 3,431 | ― |
株式買取債務 | 140,488 | 140,488 | 7,460 | 92,570 | 24,632 | 4,332 | 8,817 | 2,673 |
借入金 | 544,142 | 581,162 | 198,638 | 41,317 | 68,428 | 42,552 | 124,022 | 106,203 |
社債 | 79,785 | 81,363 | 192 | 192 | 192 | 35,186 | 154 | 45,446 |
小計 | 2,223,664 | 2,262,263 | 1,619,561 | 151,152 | 114,593 | 86,207 | 136,425 | 154,323 |
デリバティブ負債 | 3,624 | 3,624 | 251 | 309 | 852 | ― | 576 | 1,634 |
合計 | 2,227,288 | 2,265,888 | 1,619,812 | 151,461 | 115,445 | 86,207 | 137,002 | 155,958 |
当連結会計年度(2020年12月31日)
(単位:百万円) | ||||||||
帳簿価額 | 契約上の キャッシュ・フロー | 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 | |
非デリバティブ金融負債 | ||||||||
営業債務及びその他の債務 | 1,247,172 | 1,247,172 | 1,247,172 | ― | ― | ― | ― | ― |
買収に伴う条件付対価等 | 127,988 | 127,988 | 104,225 | 14,059 | 5,713 | 3,990 | ― | ― |
株式買取債務 | 33,963 | 33,963 | 2,121 | 3,770 | 2,897 | 1,925 | 8,641 | 14,608 |
借入金 | 385,328 | 396,909 | 73,310 | 66,155 | 34,202 | 120,975 | 35,549 | 66,715 |
社債 | 199,478 | 204,703 | 628 | 628 | 35,622 | 590 | 70,536 | 96,698 |
小計 | 1,993,931 | 2,010,737 | 1,427,457 | 84,614 | 78,435 | 127,480 | 114,726 | 178,021 |
デリバティブ負債 | 17,093 | 17,093 | 6,162 | 1,101 | 203 | 1,601 | 3,868 | 4,156 |
合計 | 2,011,025 | 2,027,831 | 1,433,619 | 85,716 | 78,639 | 129,082 | 118,595 | 182,178 |
③ 未使用の信用枠
未使用の信用枠は、前連結会計年度および当連結会計年度においてそれぞれ、342,582百万円および547,313百万円であります。
未使用の信用枠にはコミットメント・ライン、当座借越枠およびコマーシャル・ペーパーの発行枠が含まれております。
(5) 為替リスク
① 為替リスク管理
外貨建金銭債権債務は為替の変動リスクに晒されております。当社グループでは、通貨別月別に把握された為替の変動リスクに対して、先物為替予約を利用しております。
また、一定金額を上回る外貨建取引については、経理規程に従い、先物為替予約や借入金等を利用してヘッジすることとしております。
なお、当社グループの一部の連結子会社では、為替の変動リスクのうち重要なものに対して、先物為替予約や借入金等を利用しております。
② 為替感応度分析
当社グループが各年度末において保有する金融商品において、他のすべての変数が一定であると仮定した上で、機能通貨(円)が米ドルまたはユーロに対して1%増価した場合の税引前利益に与える影響は、以下のとおりであります。なお、機能通貨建ての金融商品、および在外営業活動体の資産および負債を円貨に換算する際の影響は含んでおりません。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | |
米ドル | △80 | 28 |
ユーロ | △4 | △6 |
(6) 金利リスク
① 金利リスク管理
当社グループの一部の借入金は変動金利であり、金利の変動リスクに晒されております。借入金に係る金利の変動リスクについては、金利スワップ取引等を利用して支払利息の固定化を実施しております
② 金利感応度分析
当社グループが各年度末において保有する金融商品において、金利が100bps上昇した場合の、連結損益計算書の税引前利益に与える影響額は、以下のとおりであります。
金利変動の影響を受ける金融商品(借入金)を対象としており、為替変動の影響等その他の要因は一定であることを前提としております。
(単位:百万円) |
前連結会計年度 (2019年12月31日) | 当連結会計年度 (2020年12月31日) | |
税引前利益 | △416 | △311 |
③ IBOR(銀行間調達金利指標)改革
当社グループは、ヘッジ取引において現在IBOR改革が行われているロンドン銀行間貸出金利(以下、LIBOR)の
影響を受けます。LIBORが廃止予定となる2021年末以降に満期を迎えるLIBORを利用したヘッジ手段の名目取引額
は2019年12月31日現在148,657百万円、2020年12月31日現在172,099百万円です。これらのヘッジ手段は、LIBORの変動による変動金利での借入金による特定のキャッシュフローをヘッジする手段として指定されていま
す。
当社グループでは、IBOR改革の影響を評価するとともに、SONIA(ポンド翌日物平均金利)やSOFR(担保付き翌
日物資金調達金利)といった想定される代替的な金利指標へのスムーズな移行に取り組みます。
当社グループは、IBOR改革に伴う不確実性が終了するまで、改訂されたIAS第39号を引き続き適用します。
当社グループは、IBORを参照する契約が、金利ベンチマークが置き換えられる日付、代替ベンチマーク金利の
キャッシュフローおよび関連するスプレッド調整を指定するように修正されるまで、この不確実性は終了しない
と想定しております。
(7) ヘッジ会計
主なヘッジ手段の想定元本及び平均価格は次のとおりであります。
前連結会計年度 | ||||||
(2019年12月31日) | ||||||
内容 | 想定元本及び平均価格 | 1年以内 | 1年超5年以内 | 5年超 | ||
キャッシュ・フロー・ヘッジ | 金利リスク | 金利 スワップ | 想定元本(百万円) | 30,000 | 60,000 | ― |
固定金利の平均レート | 0.60% | 0.77% | ― | |||
想定元本(百万米ドル) | 400 | 400 | 100 | |||
固定金利の平均レート | 1.45% | 2.24% | 3.13% | |||
想定元本(百万英ポンド) | ― | ― | 650 | |||
固定金利の平均レート | ― | ― | 1.70% | |||
為替リスク | 為替予約(買建) | 想定元本(百万米ドル) | 148 | 186 | 74 | |
平均為替レート(円/米ドル) | 91.45 | 75.22 | 85.69 | |||
想定元本(百万英ポンド) | 2 | 3 | ― | |||
平均為替レート(円/英ポンド) | 139.89 | 137.51 | ― | |||
金利リスクおよび為替リスク | 通貨金利スワップ | 想定元本(百万米ドル) | 144 | ― | ― | |
固定金利の平均レート | 1.14% | ― | ― | |||
平均為替レート(英ポンド/米ドル) | 0.65 | ― | ― | |||
在外営業活動体に対する純投資のヘッジ | 為替リスク | 通貨金利スワップ | 想定元本(百万ユーロ) | 110 | ― | ― |
平均為替レート(英ポンド/ユーロ) | 0.85 | ― | ― | |||
長期借入金 | 想定元本(百万米ドル) | ― | 400 | 100 |
当連結会計年度 | ||||||
(2020年12月31日) | ||||||
内容 | 想定元本及び平均価格 | 1年以内 | 1年超5年以内 | 5年超 | ||
キャッシュ・フロー・ヘッジ | 金利リスク | 金利 スワップ | 想定元本(百万円) | 30,000 | 30,000 | ― |
固定金利の平均レート | 0.65% | 0.86% | ― | |||
想定元本(百万米ドル) | ― | 400 | 100 | |||
固定金利の平均レート | ― | 2.24% | 3.13% | |||
想定元本(百万英ポンド) | ― | 250 | 400 | |||
固定金利の平均レート | ― | 2.10% | 1.42% | |||
為替リスク | 為替予約(買建) | 想定元本(百万米ドル) | 203 | 321 | 266 | |
平均為替レート(円/米ドル) | 80.88 | 102.31 | 96.64 | |||
想定元本(百万英ポンド) | 2 | 1 | ― | |||
平均為替レート(円/英ポンド) | 137.99 | 136.58 | ― | |||
想定元本(百万ユーロ) | 1 | 5 | 4 | |||
平均為替レート(円/ユーロ) | 116.18 | 116.02 | 114.34 |
当社および一部の連結子会社の、ヘッジ手段の帳簿価額は次のとおりであります。前連結会計年度末および当連結会計年度末において、ヘッジの非有効部分に関して純損益として認識した金額に重要性はありません。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (2019年12月31日) | 当連結会計年度 (2020年12月31日) | 連結財政状態計算書上の 主な表示科目 | |||
帳簿価額 | 帳簿価額 | ||||
資産 | 負債(△) | 資産 | 負債(△) | ||
キャッシュ・フロー・ヘッジ | |||||
金利リスク | △612 | △3,462 | ― | △10,397 | (注) |
為替リスク | 13,200 | △61 | 9,374 | △7,705 | (注) |
合計-キャッシュ・フロー・ヘッジ | 12,588 | △3,523 | 9,374 | △18,102 | |
在外営業活動体に対する純投資のヘッジ | |||||
為替リスク | 39 | △54,090 | ― | ― | (注) |
合計-在外営業活動体に対する純投資のヘッジ | 39 | △54,090 | ― | ― | |
ヘッジ会計を適用している金融商品合計 | 12,627 | △57,613 | 9,374 | △18,102 |
(注)「その他の金融資産(流動)」、「その他の金融資産(非流動)」、「借入金(流動)」、「その他の金融負債(流動)」、「社債及び借入金(非流動)」および「その他の金融負債(非流動)」に含まれております。
当社および一部の連結子会社の、キャッシュ・フロー・ヘッジ及び在外営業活動体に対する純投資のヘッジについて、連結包括利益計算書上、その他の包括利益に計上された金額(税効果考慮前)は次のとおりであります。
前連結会計年度(2019年12月31日)
(単位:百万円) | |||
その他の包括利益 発生額 | その他の包括利益 から当期利益への 組替修正額 | 組替修正額の連結 包括利益計算書上 の主な表示科目 | |
キャッシュ・フロー・ヘッジ | |||
金利リスク | △3,765 | 641 | 金融費用 |
為替リスク | △651 | △422 | 収益 |
合計 ― キャッシュ・フロー・ヘッジ | △4,417 | 219 | |
在外営業活動体に対する純投資のヘッジ | |||
為替リスク | 1,145 | ― | ― |
合計 ― 在外営業活動体に対する純投資のヘッジ | 1,145 | ― |
当連結会計年度(2020年12月31日)
(単位:百万円) | |||
その他の包括利益 発生額 | その他の包括利益 から当期利益への 組替修正額 | 組替修正額の連結 包括利益計算書上 の主な表示科目 | |
キャッシュ・フロー・ヘッジ | |||
金利リスク | △6,471 | 452 | 金融費用 |
為替リスク | △6,514 | 1,997 | 収益 |
合計 ― キャッシュ・フロー・ヘッジ | △12,986 | 2,449 | |
在外営業活動体に対する純投資のヘッジ | |||
為替リスク | △2,127 | ― | ― |
合計 ― 在外営業活動体に対する純投資のヘッジ | △2,127 | ― |
キャッシュ・フロー・ヘッジ及び在外営業活動体に対する純投資のヘッジについて、連結財政状態計算書上、その他の資本の構成要素に計上された金額の増減の内訳は次のとおりであります。
前連結会計年度(2019年12月31日)
(単位:百万円) | |||
キャッシュ・フロー・ヘッジ | 在外営業活動体に対する 純投資のヘッジ | ||
金利リスク | 為替リスク | 為替リスク | |
期首残高 | △364 | 6,729 | △1,038 |
当期発生額 | △3,052 | △716 | 1,157 |
当期利益への組替修正額 | 381 | △25 | ― |
期末残高 | △3,036 | 5,988 | 119 |
当連結会計年度(2020年12月31日)
(単位:百万円) | |||
キャッシュ・フロー・ヘッジ | 在外営業活動体に対する 純投資のヘッジ | ||
金利リスク | 為替リスク | 為替リスク | |
期首残高 | △3,036 | 5,988 | 119 |
当期発生額 | △5,686 | △5,859 | ― |
当期利益への組替修正額 | 452 | 2,742 | △119 |
期末残高 | △8,270 | 2,871 | ― |
当期利益への振替修正額の主な内容は、ヘッジ対象が純損益に影響を与えたことによる組替修正であります。
非金融資産または非金融負債の取得・発生をヘッジ対象とする、非常に可能性の高い予定取引の実行に伴い、当該非金融資産または非金融負債の当初取得原価に加減算された金額は、前連結会計年度において2,323百万円(減算)、当連結会計年度において2,500百万円(減算)であります。
(8) 金融商品の帳簿価額および公正価値
金融商品の帳簿価額および公正価値は、以下のとおりであります。
なお、長期借入金および社債以外の償却原価で測定する金融資産および金融負債の公正価値は帳簿価額と近似しております。
(単位:百万円) |
前連結会計年度 (2019年12月31日) | 当連結会計年度 (2020年12月31日) | |||
帳簿価額 | 公正価値 | 帳簿価額 | 公正価値 | |
長期借入金 | 483,197 | 484,374 | 345,636 | 349,013 |
社債 | 79,785 | 80,147 | 199,478 | 200,133 |
(注) 1年内に返済予定の残高を含んでおります。
長期借入金の公正価値については、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定する方法によっております。
長期借入金の公正価値ヒエラルキーはレベル3に該当しております。
社債の公正価値については、市場価格に基づき算定する方法によっております。また、公正価値ヒエラルキーはレベル2に該当しております。
(9) 金融商品の公正価値ヒエラルキー
当初認識後に経常的に公正価値で測定する金融商品は、測定に使用したインプットの観察可能性および重要性に応じて、公正価値ヒエラルキーの3つのレベルに分類しております。公正価値のヒエラルキーは以下のように定義しております。
レベル1: 活発な市場における公表価格により測定した公正価値
レベル2: レベル1以外の直接または間接的に観察可能なインプットを使用して測定した公正価値
レベル3: 観察可能でないインプットを使用して測定した公正価値
公正価値の測定に複数のインプットを使用している場合には、その公正価値の測定の全体において重要な最も低いレベルのインプットに基づいて公正価値のレベルを決定しております。
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、各四半期の期首時点で発生したものとして認識しております。
なお、前連結会計年度および当連結会計年度において、レベル1とレベル2の間における振替はありません。また、以下の表には株式買取債務を含めております。
前連結会計年度(2019年12月31日)
(単位:百万円) | ||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
金融資産 | ||||
デリバティブ資産 | ― | 12,815 | ― | 12,815 |
株式 | 297,224 | ― | 77,348 | 374,572 |
その他 | 1,186 | 2,702 | 18,628 | 22,517 |
合計 | 298,411 | 15,518 | 95,977 | 409,906 |
金融負債 | ||||
デリバティブ負債 | ― | 3,624 | ― | 3,624 |
株式買取債務 | ― | ― | 140,488 | 140,488 |
その他(主に条件付対価) | ― | ― | 68,470 | 68,470 |
合計 | ― | 3,624 | 208,959 | 212,583 |
当連結会計年度(2020年12月31日)
(単位:百万円) | ||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
金融資産 | ||||
デリバティブ資産 | ― | 8,333 | ― | 8,333 |
株式 | 87,682 | ― | 77,760 | 165,442 |
その他 | 1,697 | 2,892 | 21,100 | 25,691 |
合計 | 89,380 | 11,226 | 98,861 | 199,467 |
金融負債 | ||||
デリバティブ負債 | ― | 17,093 | ― | 17,093 |
株式買取債務 | ― | ― | 33,963 | 33,963 |
その他(主に条件付対価) | ― | ― | 42,258 | 42,258 |
合計 | ― | 17,093 | 76,221 | 93,315 |
デリバティブ資産およびデリバティブ負債に含まれる金利スワップ、為替予約等の公正価値は、金融機関より入手した見積価格または観察可能な市場データを用いて算定した金額で評価しているため、レベル2に分類しております。
株式およびその他(金融資産)のうち活発な市場が存在する銘柄の公正価値は市場価格に基づいて算定しているため、レベル1に分類しております。また、活発な市場が存在しない銘柄のうち、公正価値を観察可能な市場データを用いて算定した金額で評価した銘柄についてレベル2に分類し、公正価値を観察不能なインプットを用いて主としてインカム・アプローチ(DCF法)及びマーケット・アプローチ(類似企業比較法)で算定した金額で評価した銘柄についてレベル3に分類しております。
インカム・アプローチ(DCF法)において重要な観察不能なインプットは主としてExit倍率(企業価値/収益)及び
割引率であり、公正価値はExit倍率の上昇(低下)により増加(減少)し、割引率の上昇(低下)により減少(増
加)することとなります。使用したExit倍率(企業価値/収益)及び割引率は、それぞれ4.6倍及び6.9%~20%でありま
す。なお、インカム・アプローチ(DCF法)の対象銘柄については、直近で参照可能な類似取引が存在しなかったこ
とから、当連結会計年度において評価技法をマーケット・アプローチ(類似取引比較法)からインカム・アプロー
チ(DCF法)に変更しております。
マーケット・アプローチ(類似企業比較法)において重要な観察不能なインプットは主として企業価値/売上高、企業価値/営業利益、株価純資産倍率等の評価倍率であり、公正価値は当該評価倍率の上昇(低下)により増加(減
少)することとなります。当連結会計年度において使用した評価倍率は、企業価値/売上高0.94~2.87倍、企業
価値/営業利益15.05~17.73倍であります。前連結会計年度において使用した株価純資産倍率は0.60倍であり
ます。
株式買取債務およびその他(金融負債)の公正価値等は、観察不能なインプットを用いて割引キャッシュ・フ
ロー法で算定した金額で評価しているため、レベル3に分類しております。重要な観察不能なインプットは、主
として将来時点における利益水準および割引率であり、公正価値等は、利益水準の改善(悪化)により増加(減
少)し、割引率の上昇(下落)により減少(増加)することとなります。利益水準が100bps改善もしくは悪化した場
合には、公正価値等は、前連結会計年度においては2,481百万円増加もしくは2,474百万円減少、当連結会計年度に
おいては1,230百万円増加もしくは1,272百万円減少することとなります。割引率が100bps上昇もしくは下落した場
合には、公正価値等は、前連結会計年度においては2,152百万円減少もしくは2,210百万円増加、当連結会計年度に
おいては 945百万円減少もしくは983百万円増加することとなります。
レベル3に区分された資産、負債については公正価値測定の評価方針および手続きに従い、担当部署が対象資
産、負債の評価方法を決定し、公正価値を測定しております。公正価値の測定結果については適切な責任者が承認
しております。
レベル3に分類された金融商品の増減は、以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
金融資産 | 前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) |
期首残高 | 81,110 | 95,977 |
その他の包括利益(注)1 | △3,541 | △10,914 |
購入または取得 | 19,601 | 12,847 |
売却または決済 | △288 | △2,066 |
その他 | △905 | 3,018 |
期末残高 | 95,977 | 98,861 |
(単位:百万円) | ||
金融負債 | 前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) |
期首残高 | 190,083 | 208,959 |
損益(注)2 | 26,718 | △13,678 |
購入 | 22,883 | 4,303 |
売却または決済 | △27,621 | △30,533 |
その他(注)3 | △3,103 | △92,828 |
期末残高 | 208,959 | 76,221 |
(注) 1 その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものであり、その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動に含まれております。
2 損益を通じて公正価値で測定する金融負債に関するものであり、金融収益または金融費用に含まれております。損益のうち、連結会計年度末において保有する金融商品に係るものは、前連結会計年度および当連結会計年度においてそれぞれ26,718百万円(金融費用)および13,678百万円(金融収益)であります。
3 2020年4月15日に、当社の完全子会社であったOrangeCo Merger Sub, Inc.がマークル社を吸収合併したこ
とに伴い、マークル社株主が保有していた自己の保有するマークル社株式を取得することを請求することが
できる権利(プットオプション)が消滅し、支払金額が確定したことから、当連結会計年度において、株式
買取債務85,730百万円をレベル3に分類された金融負債から除いております。
(10)金融資産および金融負債の相殺
前連結会計年度末および当連結会計年度末において、同一の取引相手先に対して認識した金融資産および金融負債のうち、金融資産と金融負債の相殺の要件に従って相殺された金融商品の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (2019年12月31日) | 当連結会計年度 (2020年12月31日) | |
現金及び現金同等物 | 現金及び現金同等物 | |
認識した金融資産の総額 | 65,939 | 113,577 |
金融資産と金融負債の相殺の要件に従って相殺している金額 | △50,496 | △87,633 |
連結財政状態計算書上に表示されている純額 | 15,443 | 25,944 |
(単位:百万円)
前連結会計年度 (2019年12月31日) | 当連結会計年度 (2020年12月31日) | |
借入金(流動) | 借入金(流動) | |
認識した金融負債の総額 | 51,374 | 87,633 |
金融資産と金融負債の相殺の要件に従って相殺している金額 | △50,496 | △87,633 |
連結財政状態計算書上に表示されている純額 | 877 | ― |
なお、強制可能なマスターネッティング契約又は類似の契約の対象であるが、金融資産と金融負債の相殺の要件の一部または全部を満たさないため相殺していない金額に、重要性はありません。