有価証券報告書-第49期(令和2年3月1日-令和3年2月28日)

【提出】
2021/05/28 14:20
【資料】
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【項目】
150項目
(業績等の概要)
(1) 当期の業績の概況及び財政状態
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、昨年4月に緊急事態宣言が発出されるなど、経済活動が停滞し厳しい状況で推移いたしました。その後、大都市を中心とした外出自粛や飲食店への協力要請等もあり、一時的な持ち直しの動きもみられましたが、再度の感染拡大に伴い今年の1月には緊急事態宣言が再発出され3月には宣言の解除となるも、経済情勢は引き続き低迷しており、先行きは不透明な状況で推移いたしました。
当警備業界におきましても各種イベントの延期や中止、営業活動の鈍化など、多大な影響が出ました。一方、お客さまに安全・安心を提供する本業界といたしましては、社員の感染による警備サービスの提供停止あるいは規模の縮小は、お客さまに多大な影響を及ぼすため、徹底した感染予防と拡大防止の対応を現在に至るまで継続しており、極めて緊迫した状況に置かれております。
このような状況の中、当社グループは中期経営計画「Creative 2023」に基づき、常駐警備と画像関連サービスを活用した機械警備を融合した新しいビジネスモデルを構築し、マーケットの拡大を図っております。また警備業界を取り巻く環境変化にも柔軟に対応できるよう、引き続き最新の技術をいち早く取り込み、お客さまの期待を超える「技術サービス企業」を目指して、事業を展開してまいりました。
鉄道関連施設を中心として、前年度好調であった大型の臨時警備の反動及び新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響により、常駐警備では前年比で減収となりました。一方、機械警備では駅、車両基地、変電所、線路沿線等の防犯カメラの一部をネットワーク化した「セキュリティセンター」を昨年より本格稼働いたしました。
また、機械警備における指令業務の品質向上とコスト削減を目的として、首都圏近郊の指令センターを統合し、「首都圏指令センター」として昨年の10月に開設しました。これにより業務の効率化と合わせて個別の指令センターでかかっていた維持費等のコストの削減を図ってまいります。
警備員の人員不足対策や警備品質の更なる向上を目指すために、警備ロボットの開発を推進し東日本旅客鉄道株式会社の高輪ゲートウェイ駅での実証配置を実施いたしました。今後の警備サービスへの本格導入を目指してまいります。
東日本旅客鉄道株式会社、東京都交通局、東京地下鉄株式会社との共同事業であります、改札通過通知サービス「まもレール」につきましては、今年の1月12日より「シニア(65歳以上)」と「障害をお持ちの方」まで見守り対象を拡大し、首都圏の496駅にてサービス提供を開始しました。
当社で約25年間着用してきた警備用の制服を、今年の2月から新しいデザインの制服にリニューアルいたしました。この新制服は、常駐警備、機械警備、運輸警備とそれぞれ個別のデザインであった制服を統一し、各警備事業の更なる融合を目指すとともに、機能性向上を第一に素材とデザインをゼロから見直し、当社グループの提供する警備サービスのブランド力強化を図りました。
(セキュリティ事業)
常駐警備部門につきましては、前年度好調であった臨時警備の反動により、売上高は343億7千4百万円(前連結会計年度比6.7%減)となりました。
機械警備部門につきましては、画像関連サービスが好調に推移したことから、売上高は210億1千1百万円(前連結会計年度比10.5%増)となりました。
運輸警備部門につきましては、緊急事態宣言下における契約先の休業対応等の影響により、売上高は37億7千7百万円(前連結会計年度比1.5%減)となりました。
工事・機器販売部門につきましては、防犯カメラの設置販売を中心とした画像関連システムなどが堅調に推移し、売上高は65億7千5百万円(前連結会計年度比1.6%増)となりました。
これらの結果、当連結会計年度のセキュリティ事業セグメントの売上高は657億3千8百万円(前連結会計年度比0.6%減)、セグメント利益(営業利益)は41億7千6百万円(前連結会計年度比7.9%増)となりました。
(ビル管理・不動産事業)
ビル管理・不動産事業につきましては、清掃業務や電気設備の保安業務等の建物総合管理サービス及び不動産賃貸を中心に事業を行っております。当連結会計年度のビル管理・不動産事業セグメントの売上高は17億4百万円(前連結会計年度比3.2%増)、セグメント利益(営業利益)は4億5百万円(前連結会計年度比4.9%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は674億4千3百万円(前連結会計年度比0.5%減)、利益面につきましては、営業利益は45億8千4百万円(同7.6%増)、経常利益は49億8千6百万円(同7.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億2千8百万円(同8.9%増)となりました。
また資産は、前連結会計年度末に比べ44億円増加し、616億1千2百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ8億4千5百万円増加し、301億8千7百万円となりました。一方、純資産は、前連結会計年度末に比べ35億5千5百万円増加し、314億2千4百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローで68億4千3百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローで44億4千万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローで6億6千4百万円の減少の結果、前連結会計年度末に比べ17億3千8百万円増加し、97億4千万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動で得られた資金は前連結会計年度に比べ17億9千9百万円増加し68億4千3百万円(前連結会計年度比35.7%増)であり、その主な内容は、税金等調整前当期純利益49億8千8百万円、減価償却による資金の内部留保27億2千5百万円、固定資産除去損1億5百万円、仕入債務の減少2億1千7百万円、売上債権の増加1億8千9百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果支出した資金は前連結会計年度に比べ14億2千9百万円増加し44億4千万円(同47.5%増)であり、その主な内容は、有形固定資産の取得による支出43億8千7百万円、無形固定資産の取得による支出4億5千7百万円、投資有価証券の売却による収入2億3千9百万円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果減少した資金は前連結会計年度に比べ10億9千1百万円減少し、6億6千4百万円(前連結会計年度は4億2千7百万円の増加)であり、その主な内容は、長期借入れによる収入27億8千万円、長期借入金の返済による支出15億3千6百万円、リース債務の返済による支出7億4千1百万円、配当金の支払5億8千4百万円、短期借入金の減額5億3千万円などによるものであります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんが、当連結会計年度末日現在実施中のセグメントごとの契約件数は、次のとおりであります。
セグメント名称及び業務別名称契約件数(件)前年同期比(%)
(セキュリティ事業)
常駐警備85599.2
機械警備136,054101.6
運輸警備3,95695.3
小計140,865101.4
(ビル管理・不動産事業)7,113107.9
合計147,978101.7

(2) 販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの業務別販売実績は、次のとおりであります。
セグメント名称及び業務別名称金額(千円)前年同期比(%)
(セキュリティ事業)
常駐警備34,374,00193.3
機械警備21,011,710110.5
運輸警備3,777,71798.5
工事・機器販売6,575,446101.6
小計65,738,87599.4
(ビル管理・不動産事業)1,704,349103.2
合計67,443,22499.5

(注) 1 上記金額には消費税等を含んでおりません。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
東日本旅客鉄道㈱13,720,40820.211,694,42017.3


(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析及び今後の方針)
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されており、連結財務諸表の作成にあたっては連結決算日における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用の数値に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積りを行った上で、継続して評価を行っております。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績については以下のとおりです。
① 概要
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高674億4千3百万円(前連結会計年度比0.5%減)、営業利益は45億8千4百万円(同7.6%増)、経常利益は49億8千6百万円(同7.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億2千8百万円(同8.9%増)となりました。
以下、連結財務諸表に重要な影響を与えた要因について分析いたします。
② 売上高
売上高は、前連結会計年度に比較して3億7千万円の減収となりました。セキュリティ事業の常駐警備部門において、24億6千3百万円の減収(前連結会計年度比6.7%減)、機械警備部門において、19億9千万円の増収(同10.5%増)、運輸警備部門において、5千7百万円の減収(同1.5%減)、工事・機器販売部門において、1億6百万円の増収(同1.6%増)となったことが主な要因であります。
③ 売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益
売上総利益は前連結会計年度に比較して7億5千5百万円の増益(同5.4%増)、売上総利益率は21.8%となり、前連結会計年度に比較して1.2ポイント増加しました。
また、販売費及び一般管理費は、地代家賃1億円の増加などがあり、前連結会計年度に比較して4億3千1百万円の増加(同4.4%増)、売上高に対する販売費及び一般管理費の構成比率は15.0%(0.7ポイント増加)となりました。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比較して3億2千3百万円の増益(同7.6%増)となりました。
④ 営業外損益、経常利益
当連結会計年度は、受取保険料5千2百万円の減少などにより、営業外収益は前連結会計年度に比較して2千1百万円減少しました。一方、営業外費用は前連結会計年度に比較して4千5百万円の減少となりました。その結果、経常利益は前連結会計年度に比較して3億4千7百万円の増益(同7.5%増)となりました。
⑤ 特別損益、税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益は、投資有価証券売却益1億3千3百万円の増加により、前連結会計年度に比較して1億3千3百万円増加しました。一方、特別損失は、前連結会計年度に比較して1億2千万円の増加となりました。その結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比較して3億6千万円の増益(同7.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比較して2億5千6百万円の増益(同8.9%増)となりました。
(3) 当連結会計年度末の財政状態の分析
当社グループの当連結会計年度末の財政状態は以下のとおりです。
総資産は、現金及び預金の増加21億7千1百万円、警報機器及び運搬具の増加22億1百万円、投資有価証券の増加9億9千8百万円、未収警備料の増加2億7千6百万円、退職給付に係る資産の増加2億5千1百万円、貯蔵品の減少7億2千4百万円、立替金の減少4億2千2百万円、土地の減少2億2千万円、建物及び構築物の減少1億8千3百万円などにより、前連結会計年度末に比べ44億円増加し、616億1千2百万円(前連結会計年度比7.7%増)となりました。
負債は、長期借入金の増加8億7百万円、繰延税金負債の増加5億4千4百万円、預り金の減少4億9千9百万円、買掛金の減少2億1千7百万円などにより、前連結会計年度末に比べ8億4千5百万円増加し、301億8千7百万円(同2.9%増)となりました。
純資産は、利益剰余金の増加25億4千3百万円、その他有価証券評価差額金の増加7億4千6百万円、退職給付に係る調整累計額の増加1億7百万円などにより、前連結会計年度末に比べ35億5千5百万円増加し、314億2千4百万円(同12.8%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は47.7%、1株当たり純資産は2,015円55銭となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ17億9千9百万円増加し68億4千3百万円(前連結会計年度比35.7%増)であります。その主な内容は、税金等調整前当期純利益49億8千8百万円、減価償却による資金の内部留保27億2千5百万円、固定資産除却損1億5百万円、仕入債務の減少2億1千7百万円、売上債権の増加1億8千9百万円などであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ使用した資金が14億2千9百万円増加し44億4千万円(同47.5%増)であり、その主な内容は、有形固定資産の取得による支出43億8千7百万円、無形固定資産の取得による支出4億5千7百万円、投資有価証券の売却による収入2億3千9百万円などであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ10億9千1百万円減少し6億6千4百万円(前連結会計年度は4億2千7百万円増加)であります。その主な内容は、長期借入れによる収入27億8千万円、長期借入金の返済による支出15億3千6百万円、リース債務の返済による支出7億4千1百万円、配当金の支払5億8千4百万円、短期借入金の減額5億3千万円などによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローで68億4千3百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローで44億4千万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローで6億6千4百万円の減少の結果、前連結会計年度末に比べ17億3千8百万円増加し、97億4千万円となりました。
② 資金需要について
当連結会計年度の設備投資として、機械警備先の増加に伴う警備先に設置する警報装置及びこれに対応するセンター装置の増設などに39億9千万円、総額50億7千3百万円を支出いたしました。
次期の当社グループの資金需要については、当連結会計年度に引き続き機械警備設備などに18億円、総額26億円の設備投資を予定しております。なお、この設備投資につきましては自己資金及び長期借入金によって賄う予定であります。
(5) 経営者の問題認識について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が挙げられます。同感染症については、世界規模で感染が拡大しており現時点で、同感染症の終息見込みは立っておらず、感染者数の拡大に伴う経済活動停滞の長期化が懸念されます。
当社グループの業績への影響につきましては、警備契約の大半が保有契約(臨時的な警備契約等を除く)であり、短期的な景気変動による影響は受けづらいものと考えております。ただし、経済活動の停滞により、当社の成長が一時的に鈍化する恐れはあります。これは、一部の取引先との商談の長期化や各種のイベント・プロジェクト等の中止が懸念されるためです。また、中長期的にはお客さま企業の業績の落ち込みによる警備業務の縮小の要請も懸念されます。
このような影響への対策といたしまして、当社グループは警備サービスの品質維持・向上に努め、徹底した感染予防により当社グループの従業員から感染者を出さないことがもっとも重要であると考えております。また、お客さまにご満足いただける警備サービスを提供し続けるために、感染対策を考慮した警備サービスの検討を推進するとともに、従来から取り組んでまいりました、人による警備から“機械化・効率化”にもさらに注力してまいります。

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