有価証券報告書-第51期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和などを背景に、企業の業況判断や雇用情勢に改善が見られ、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。海外経済においては先進国を中心に着実な成長が見られるものの、米国の保護主義政策の動向や円高傾向が進む中で、我が国では景気の先行きに慎重な企業が増え、今後の景気を下押しするリスクとして懸念されております。
当情報サービス業界においては、システムの統合や更新需要の増加等により、企業のシステム投資は回復傾向が見られます。引き続き企業のニーズは「効率的でコストパフォーマンスの高い情報システム」にあり、さらなる顧客目線でのシステム提案が求められております。
当社は、このような状況の中、製販一体体制を継続し、顧客満足度を高めるべく努めてまいりました。当社の主力である統合業務ソフトウェア「OBIC7シリーズ」は、統合的に情報を管理するERPシステムとして、様々な業界・業種の企業に幅広く求められました。主な傾向として、大企業向けのシステム構築が引き続き順調に推移しております。業種・業務別のソリューションに関しても、金融業向け、サービス業向け、流通業向け、製造業向け等、業種を問わずシステム構築の引き合いが強まりました。高まりつつあるクラウドコンピューティングのニーズにも、顧客に合わせた提案で対応しております。また、システムサポート事業も安定的に伸長し、業績に寄与いたしました。
この結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高668億14百万円(前年同期比8.7%増)、営業利益323億25百万円(同16.1%増)、経常利益は355億70百万円(同10.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は262億68百万円(同12.5%増)となりました。
今後も当社は、顧客第一主義のもと、よりコストパフォーマンスの高いシステム提案ビジネスに注力し業績の向上に努めてまいる所存であります。
セグメントの業績は次の通りであります。
(A)システムインテグレーション事業
主力の統合業務ソフトウェア「OBIC7シリーズ」は、統合的に情報を管理するERPシステムとして、様々な業界・業種の企業に求められました。主な傾向として、大企業向けのシステム構築が引き続き順調に推移しております。
この結果、外部顧客に対する売上高は352億91百万円(前年同期比5.5%増)、営業利益は168億41百万円(同12.8%増)となりました。
(B)システムサポート事業
主力サービスであるシステムの「運用支援サービス」および「クラウドソリューション」が好調に推移いたしました。
この結果、外部顧客に対する売上高は234億24百万円(前年同期比14.5%増)、営業利益は143億23百万円(同20.8%増)となりました。
(C)オフィスオートメーション事業
主力の業務用パッケージソフトの販売に加え、印刷サプライやオフィス家具等の販売も堅調に推移いたしました。
この結果、外部顧客に対する売上高は80億98百万円(前年同期比7.3%増)、営業利益は11億59百万円(同9.9%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は1,094億58百万円となり、前連結会計年度末に比べ、113億36百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、261億7百万円(前年同期比22.5%増)であります。これは主に税金等調整前当期純利益が363億25百万円計上されたほか、利息及び配当金の受取額が14億74百万円計上された一方で、持分法による投資利益が28億19百万円計上されたこと及び法人税等の支払額が93億82百万円発生したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、63億20百万円(前年同期は23億14百万円の増加)であります。これは主に償却債権の回収による収入が8億88百万円発生した一方で、有形固定資産の取得による支出が70億2百万円発生したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、84億50百万円(前年同期は80億5百万円の減少)であります。これは主に配当金の支払額が84億50百万円発生したことによるものであります。
なお、今後とも資金を企業の業績伸長のため有効に使用しつつ、「効率経営」に努力をしてまいる所存であります。
③受注及び販売の状況
(A)受注状況
(注)1.金額は販売価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(B)販売実績
(注)1.金額は販売価額によっております。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度の当社グループにおける財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。
①財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計残高については、前連結会計年度末比で211億99百万円増加し2,212億60百万円となりました。これは主に、現預金が113億36百万円増加したこと、建設仮勘定が6,130百万円発生したこと及び投資有価証券が46億7百万円増加したことによるものであります。
負債合計残高は、13億5百万円増加し238億65百万円となりました。これは主に、未払法人税等が6億70百万円増加したことによるものであります。
純資産合計残高は、198億94百万円増加し1,973億94百万円となりました。これは主に、利益剰余金が178億18百万円増加したことによるものであります。結果、自己資本比率は89.2%となりました。
②経営成績の分析
当連結会計年度の連結業績は、売上高668億14百万円(前年同期比8.7%増)、営業利益323億25百万円(同16.1%増)、経常利益は355億70百万円(同10.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は262億68百万円(同12.5%増)となりました。
主力のシステムインテグレーション事業において、長年のシステム構築の実績と財務の安定性を土台に、製販一体での直販の営業力によって、企業の幅広いニーズを捉える顧客満足度の高い提案活動を続けております。またシステムサポート事業においても、主力サービスであるシステムの「運用支援サービス」および「クラウドソリューション」が好調に推移しております。オフィスオートメーション事業においては、付加価値の高い業務用パッケージソフトの提案に注力しております。
全体として営業利益率は48.4%となり、依然として業界トップクラスの高い収益性を確保しております。
なお、詳細な事業別の分析は、第3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)[経営成績等の状況の概要]①財政状態及び経営成績の状況の項目をご参照ください。
③関連会社株式について
グループ企業であります(株)オービックビジネスコンサルタントの株式は東京証券取引所市場第一部に上場しており、時価のある関連会社株式に該当します。当社の持分としては貸借対照表計上額が80億61百万円であるのに対して、期末の時価で算出すると925億43百万円となり、844億82百万円の含み益を有しています。グループ全体の時価として高い評価を得ております。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和などを背景に、企業の業況判断や雇用情勢に改善が見られ、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。海外経済においては先進国を中心に着実な成長が見られるものの、米国の保護主義政策の動向や円高傾向が進む中で、我が国では景気の先行きに慎重な企業が増え、今後の景気を下押しするリスクとして懸念されております。
当情報サービス業界においては、システムの統合や更新需要の増加等により、企業のシステム投資は回復傾向が見られます。引き続き企業のニーズは「効率的でコストパフォーマンスの高い情報システム」にあり、さらなる顧客目線でのシステム提案が求められております。
当社は、このような状況の中、製販一体体制を継続し、顧客満足度を高めるべく努めてまいりました。当社の主力である統合業務ソフトウェア「OBIC7シリーズ」は、統合的に情報を管理するERPシステムとして、様々な業界・業種の企業に幅広く求められました。主な傾向として、大企業向けのシステム構築が引き続き順調に推移しております。業種・業務別のソリューションに関しても、金融業向け、サービス業向け、流通業向け、製造業向け等、業種を問わずシステム構築の引き合いが強まりました。高まりつつあるクラウドコンピューティングのニーズにも、顧客に合わせた提案で対応しております。また、システムサポート事業も安定的に伸長し、業績に寄与いたしました。
この結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高668億14百万円(前年同期比8.7%増)、営業利益323億25百万円(同16.1%増)、経常利益は355億70百万円(同10.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は262億68百万円(同12.5%増)となりました。
今後も当社は、顧客第一主義のもと、よりコストパフォーマンスの高いシステム提案ビジネスに注力し業績の向上に努めてまいる所存であります。
セグメントの業績は次の通りであります。
(A)システムインテグレーション事業
主力の統合業務ソフトウェア「OBIC7シリーズ」は、統合的に情報を管理するERPシステムとして、様々な業界・業種の企業に求められました。主な傾向として、大企業向けのシステム構築が引き続き順調に推移しております。
この結果、外部顧客に対する売上高は352億91百万円(前年同期比5.5%増)、営業利益は168億41百万円(同12.8%増)となりました。
(B)システムサポート事業
主力サービスであるシステムの「運用支援サービス」および「クラウドソリューション」が好調に推移いたしました。
この結果、外部顧客に対する売上高は234億24百万円(前年同期比14.5%増)、営業利益は143億23百万円(同20.8%増)となりました。
(C)オフィスオートメーション事業
主力の業務用パッケージソフトの販売に加え、印刷サプライやオフィス家具等の販売も堅調に推移いたしました。
この結果、外部顧客に対する売上高は80億98百万円(前年同期比7.3%増)、営業利益は11億59百万円(同9.9%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は1,094億58百万円となり、前連結会計年度末に比べ、113億36百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、261億7百万円(前年同期比22.5%増)であります。これは主に税金等調整前当期純利益が363億25百万円計上されたほか、利息及び配当金の受取額が14億74百万円計上された一方で、持分法による投資利益が28億19百万円計上されたこと及び法人税等の支払額が93億82百万円発生したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、63億20百万円(前年同期は23億14百万円の増加)であります。これは主に償却債権の回収による収入が8億88百万円発生した一方で、有形固定資産の取得による支出が70億2百万円発生したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、84億50百万円(前年同期は80億5百万円の減少)であります。これは主に配当金の支払額が84億50百万円発生したことによるものであります。
なお、今後とも資金を企業の業績伸長のため有効に使用しつつ、「効率経営」に努力をしてまいる所存であります。
③受注及び販売の状況
(A)受注状況
セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
システムインテグレーション事業 | 24,552 | 75.6 | 3,768 | 26.0 |
システムサポート事業 | 26,718 | 119.5 | 25,030 | 115.2 |
オフィスオートメーション事業 | 8,184 | 107.2 | 762 | 112.7 |
合計 | 59,455 | 95.2 | 29,562 | 80.1 |
(注)1.金額は販売価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(B)販売実績
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) |
システムインテグレーション事業(百万円) | 35,291 | 105.5 |
システムサポート事業(百万円) | 23,424 | 114.5 |
オフィスオートメーション事業(百万円) | 8,098 | 107.3 |
合計(百万円) | 66,814 | 108.7 |
(注)1.金額は販売価額によっております。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度の当社グループにおける財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。
①財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計残高については、前連結会計年度末比で211億99百万円増加し2,212億60百万円となりました。これは主に、現預金が113億36百万円増加したこと、建設仮勘定が6,130百万円発生したこと及び投資有価証券が46億7百万円増加したことによるものであります。
負債合計残高は、13億5百万円増加し238億65百万円となりました。これは主に、未払法人税等が6億70百万円増加したことによるものであります。
純資産合計残高は、198億94百万円増加し1,973億94百万円となりました。これは主に、利益剰余金が178億18百万円増加したことによるものであります。結果、自己資本比率は89.2%となりました。
②経営成績の分析
当連結会計年度の連結業績は、売上高668億14百万円(前年同期比8.7%増)、営業利益323億25百万円(同16.1%増)、経常利益は355億70百万円(同10.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は262億68百万円(同12.5%増)となりました。
主力のシステムインテグレーション事業において、長年のシステム構築の実績と財務の安定性を土台に、製販一体での直販の営業力によって、企業の幅広いニーズを捉える顧客満足度の高い提案活動を続けております。またシステムサポート事業においても、主力サービスであるシステムの「運用支援サービス」および「クラウドソリューション」が好調に推移しております。オフィスオートメーション事業においては、付加価値の高い業務用パッケージソフトの提案に注力しております。
全体として営業利益率は48.4%となり、依然として業界トップクラスの高い収益性を確保しております。
なお、詳細な事業別の分析は、第3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)[経営成績等の状況の概要]①財政状態及び経営成績の状況の項目をご参照ください。
③関連会社株式について
グループ企業であります(株)オービックビジネスコンサルタントの株式は東京証券取引所市場第一部に上場しており、時価のある関連会社株式に該当します。当社の持分としては貸借対照表計上額が80億61百万円であるのに対して、期末の時価で算出すると925億43百万円となり、844億82百万円の含み益を有しています。グループ全体の時価として高い評価を得ております。