半期報告書-第30期(2026/01/01-2026/12/31)

【提出】
2026/08/10 16:30
【資料】
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【項目】
37項目
文中の将来に関する事項は、当半期報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。
(1) 経営成績の分析
当社グループは、経営者が意思決定する際に使用する社内指標(以下「Non-GAAP指標」)及びIFRS会計基準に基づく指標の双方によって、連結経営成績を開示しています。
Non-GAAP営業利益は、IFRS会計基準に基づく営業利益(以下「IFRS営業利益」)から、当社グループが定める非経常的な項目やその他の調整項目を控除したものです。経営者は、Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当社グループの恒常的な経営成績や将来見通しを理解する上で有益な情報を提供できると判断しています。なお、非経常的な項目とは、将来見通し作成の観点から一定のルールに基づき除外すべきと当社グループが判断する一過性の利益や損失のことです。その他の調整項目とは、適用する会計基準等により差異が生じ易く企業間の比較可能性が低い、株式報酬費用や子会社取得時に認識した無形資産償却費を指します。
(注) Non-GAAP指標の開示に際しては、米国証券取引委員会(U.S. Securities and Exchange Commission)が定める基準を参照していますが、同基準に完全に準拠しているものではありません。
① 当中間連結会計期間の経営成績(Non-GAAPベース)
当中間連結会計期間における世界経済は、緩やかに持ち直している一方、中東情勢をはじめ世界経済の不透明感が続いており、その先行きについては、金融資本市場の変動の影響等に留意する必要があります。日本経済については、個人消費には持ち直しの動きがみられる等景気は緩やかに回復しており、先行きについても、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されています。
「情報通信白書」(注)によると、人口減少下にあり、地域や社会の課題が多様化・複雑化する日本が、その成長力を維持していくためには、生成AIをはじめとするデジタル技術を徹底的に活用し、DXの加速化を図ることが必要であり、その実現に不可欠となるデジタルインフラの重要性が高まっているとされています。総務省はこうした状況を踏まえ、2025年6月に「デジタルインフラ整備計画2030」を策定し、高品質な通信サービスの普及拡大やBeyond 5Gの研究開発・社会実装等を推進することにより、AI社会を支えるデジタル基盤の整備を推進していくこととしています。
このような環境下、当社グループは、メンバーシップ、オンライン・オフライン双方で展開する様々なサービスによって蓄積される質・量ともに圧倒的なデータを生かしたAI等の先進的技術を活用したサービスの開発及び展開、モバイルサービスにおけるネットワーク品質の向上、ユーザー獲得等を積極的に進めています。楽天エコシステムを更に進化・拡大させることで、当社グループの競争力を高めていくとともに、インターネットサービス、フィンテック、モバイル等の多岐にわたるサービスを通じて蓄積したユニークなデータ資産を保有している当社グループだからこそ可能であるソリューションサービスを提供していくことで「AIエンパワーメントカンパニー」としても進化し、人々の生活をより便利で豊かにすることを目指しています。加えて、この度、2026年10月1日を効力発生日として予定しているフィンテック事業の再編により、フィンテックサービスにおけるAI活用が更に深化していくことを期待しています。また、足元において物価上昇、為替変動等の景気の先行きへの不透明感が伴う中、多種多様な事業ポートフォリオを有する当社グループが強みとして発揮できる相乗効果を最大限生かすことで、消費者動向やニーズを的確に把握し、更なる成長機会を捉えていきます。
グループを挙げて、AIを活用した売上収益の伸長及びコスト削減に取り組む中、インターネットサービスにおいては、流通総額及び売上収益の更なる成長のために、新規顧客の獲得及びロイヤルユーザーの育成、モバイルユーザーを軸としたクロスユースの促進、各事業における収益改善の取組等に注力した結果、増収増益を達成しました。フィンテックにおいては、各サービスにおける顧客基盤及び取扱高の拡大、サービス間でのクロスユースの促進に努めた結果、更なる売上高の伸長とセグメント利益の拡大につながりました。また、モバイルにおいては、継続的な通信品質改善とその認知促進、各種マーケティング活動の結果、契約回線数が増加し売上収益が拡大しました。コスト面においては、販促力強化のためのマーケティング費用は増加したものの、その他のコストについては従来の水準を維持したことで、セグメント損失は引き続き縮小しています。
この結果、当社グループの当中間連結会計期間における売上収益は1,309,052百万円(前年同期比12.9%増)、Non-GAAP営業利益は78,334百万円(前年同期比296.6%増)となりました。
(注) 出典:「令和7年版 情報通信白書」(総務省)
(Non-GAAPベース)
(単位:百万円)
前年同期当期増減額増減率
(前中間連結
会計期間)
(当中間連結
会計期間)
売上収益1,159,0731,309,052149,97912.9%
Non-GAAP営業利益19,75178,33458,583296.6%

② Non-GAAP営業利益からIFRS営業利益への調整
当中間連結会計期間において、Non-GAAP営業利益で控除される無形資産償却費は812百万円、株式報酬費用は9,060百万円となりました。前中間連結会計期間に計上された非経常的な項目には、国内スポーツ事業において、過去に締結したチーム運営に重要な影響を及ぼすコンサルティング契約を、チームの運営方針の変更を契機に解約したことによる中途解約金2,459百万円、カード債権流動化における資金調達取引に係る消費税の更正通知の受領に起因した過年度分を含む追徴税額及び延滞税額の納付予定額4,943百万円、証券事業における不正アクセスに伴う顧客取引の補償に係る損失引当額1,058百万円、過去に売却した子会社の債務の支払請求訴訟に係る引当金繰入額等が含まれています。なお、要約中間連結損益計算書において、カード債権流動化における資金調達取引に係る消費税の更正通知の受領に起因した過年度分を含む追徴税額及び延滞税額の納付予定額は営業費用に、それ以外の収益及び費用は主にその他の収益及びその他の費用に計上されています。また、当中間連結会計期間に計上された非経常的な項目には、一部欧州マーケットプレイス事業の撤退に伴う固定資産の減損1,019百万円、ロジスティクス事業における倉庫の自社利用転換による将来収益の減少に伴う固定資産の減損等17,000百万円が含まれています。なお、要約中間連結損益計算書において、これらの費用は主にその他の費用に含まれています。
(単位:百万円)
前年同期当期増減額
(前中間連結会計期間)(当中間連結会計期間)
Non-GAAP営業利益19,75178,33458,583
無形資産償却費△2,600△8121,788
株式報酬費用△8,446△9,060△614
非経常的な項目△15,315△18,022△2,707
IFRS営業利益又は損失(△)△6,61050,44057,050

③ 当中間連結会計期間の経営成績(IFRS会計基準ベース)
当中間連結会計期間における売上収益は1,309,052百万円(前年同期比12.9%増)、IFRS営業利益は50,440百万円(前年同期は6,610百万円の損失)、中間損失(親会社の所有者帰属)は10,941百万円(前年同期は124,435百万円の損失)となりました。なお、当中間連結会計期間において、税引前中間利益及び中間利益は、2019年中間連結会計期間以来7年ぶりに黒字化を達成しました。
(IFRS会計基準ベース)
(単位:百万円)
前年同期当期増減額増減率
(前中間連結
会計期間)
(当中間連結
会計期間)
売上収益1,159,0731,309,052149,97912.9%
IFRS営業利益又は損失(△)△6,61050,44057,050-%
中間損失(△)
(親会社の所有者帰属)
△124,435△10,941113,494-%


(2) セグメント別業績
各セグメントにおける業績は次のとおりです。なお、IFRS会計基準上のマネジメントアプローチの観点から、セグメント損益をNon-GAAP営業損益ベースで表示しています。
第1四半期連結会計期間より、各セグメントの経営管理及び業績評価の適正化を目的として、従前各セグメントに配分していなかった一部のAI関連の開発費用を各セグメントの責任範囲及び利用実態に基づき、各セグメント損益に反映しています。これに伴い、前中間連結会計期間のセグメント情報についても、同様の方法により遡及修正を行っています。この変更により、前中間連結会計期間のセグメント損益は、「インターネットサービス」において825百万円、「フィンテック」において296百万円、「モバイル」において145百万円減少し、「内部取引等」においてそれらの合計額が増加しています。なお、本変更による連結上の売上収益、営業損益への影響はありません。
(インターネットサービス)
主力サービスである国内ECにおいては、新規顧客の獲得及びロイヤルユーザーの育成、モバイルユーザーを軸としたクロスユースの促進等に注力しました。インターネット・ショッピングモール『楽天市場』においては、顧客の利便性や満足度の向上を追求した各種施策を行った結果、流通総額及び売上収益が成長し、マーケティング効率の改善により収益性が向上し増益となりました。インターネット旅行予約サービス『楽天トラベル』においては、訪日外国人によるサービス利用が引き続き拡大したことに加え、国内旅行の取扱高も堅調に推移し、大幅な増収増益となりました。また、成長投資ビジネスにおいては、各事業における収益性改善の取組が奏功し、着実な損失改善を実現しました。
海外インターネットサービスを運営するインターナショナル部門においては、米国のオンライン・キャッシュバック・サービス『Rakuten Rewards』を含むオープンコマースにおいて、一部サービスの閉鎖により売上収益は一時的に影響を受けたものの、各種コストコントロールや前年同期に計上した事業再編費用の反動等により増益となりました。ビデオストリーミングサービスの『Rakuten Viki』においては、プラン料金の改定と各種コスト削減の相乗効果により増益となる等、各事業の成長と利益創出の両立が着実に進んでいます。
この結果、インターネットサービスセグメントにおける売上収益は655,760百万円(前年同期比4.1%増)、セグメント利益は44,227百万円(前年同期比67.2%増)となりました。
(単位:百万円)
前年同期当期増減額増減率
(前中間連結
会計期間)
(当中間連結
会計期間)
セグメントに係る売上収益630,016655,76025,7444.1%
セグメント損益
考慮前33,90952,49218,58354.8%
モバイルエコシステム貢献額△7,451△8,265△814-%
考慮後26,45844,22717,76967.2%


(フィンテック)
フィンテックにおいては、クレジットカード関連サービス、銀行サービス、証券サービス、保険サービス、ペイメントサービス等の国内主要サービスの全てにおいて増益となりました。クレジットカード関連サービスにおいては、引き続き『楽天カード』の顧客基盤が拡大し、ショッピング取扱高が順調に伸長したことで手数料収益が増加し、増収増益となりました。銀行サービスにおいては、顧客基盤の拡大に伴う運用資産の増加に加え、日銀の政策金利の引き上げに伴う運用利回りの向上により、資金運用収益が大幅に拡大し、事業規模の拡大による効率化の進展も伴って大幅な増益を実現しました。証券サービスにおいては、顧客基盤の継続的な拡大と活発な株式市況を受けて大幅な増収増益となりました。保険サービスにおいては、商品ポートフォリオの選択と集中を進めたことで、収益性が改善しました。ペイメントサービスにおいては、『楽天ペイ』のユーザー数増加に伴い取扱高が増加し、効率的なマーケティング施策との相乗効果により増収増益となりました。
この結果、フィンテックセグメントにおける売上収益は570,751百万円(前年同期比25.1%増)、セグメント利益は127,708百万円(前年同期比46.9%増)となりました。
(単位:百万円)
前年同期当期増減額増減率
(前中間連結
会計期間)
(当中間連結
会計期間)
セグメントに係る売上収益456,263570,751114,48825.1%
セグメント損益
考慮前95,893140,59844,70546.6%
モバイルエコシステム貢献額△8,933△12,890△3,957-%
考慮後86,960127,70840,74846.9%

(モバイル)
モバイルにおいては、『楽天モバイル』を中心に売上収益の拡大と損失の縮小が着実に進捗しました。『楽天モバイル』は、継続的な通信品質の向上及びその認知拡大に向けた活動に取り組むとともに、『楽天市場』や『楽天カード』をはじめ楽天エコシステムの各種サービスとのクロスユースを推進したマーケティング施策等を展開した結果、契約回線数が継続的に増加し、収益拡大と損失改善につながりました。
この結果、モバイルセグメントにおける売上収益は252,541百万円(前年同期比13.3%増)、セグメント損失は71,080百万円(前年同期は88,457百万円の損失)となりました。
今後も更なる通信品質改善に向けた設備投資を継続するとともに、端末ラインアップの拡充や法人向けのソリューションサービスの強化等を通じ、契約回線数の増加及び顧客満足度の更なる向上を図ります。
(単位:百万円)
前年同期当期増減額増減率
(前中間連結
会計期間)
(当中間連結
会計期間)
セグメントに係る売上収益222,828252,54129,71313.3%
セグメント損益
考慮前△104,841△92,23512,606-%
モバイルエコシステム貢献額16,38421,1554,77129.1%
考慮後△88,457△71,08017,377-%


(3) 財政状態の分析
(資産)
当中間連結会計期間末の資産合計は31,135,930百万円となり、前連結会計年度末の資産合計28,804,400百万円と比べ、2,331,530百万円増加しました。これは主に、現金及び現金同等物が1,347,089百万円減少した一方で、証券事業の金融資産が2,983,897百万円増加、銀行事業の貸付金が550,016百万円増加したことによるものです。
(負債)
当中間連結会計期間末の負債合計は29,817,714百万円となり、前連結会計年度末の負債合計27,450,168百万円と比べ、2,367,546百万円増加しました。これは主に、銀行事業の借入金が633,032百万円減少した一方で、証券事業の金融負債が2,937,950百万円増加したことによるものです。
(資本)
当中間連結会計期間末の資本合計は1,318,216百万円となり、前連結会計年度末の資本合計1,354,232百万円と比べ、36,016百万円減少しました。これは主に、当中間連結会計期間における非支配持分に帰属する中間利益を36,370百万円計上したこと、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産の公正価値の上昇及び円安の影響による為替換算調整勘定の変動等によりその他の資本の構成要素が62,699百万円増加した一方で、その他の資本性金融商品から社債への振替によりその他の資本性金融商品が80,811百万円減少、資本剰余金が36,099百万円減少したことによるものです。
(4) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,347,089百万円減少し、4,490,477百万円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、301,671百万円の資金流出(前年同期は133,960百万円の資金流出)となりました。これは主に、証券事業の金融負債の増加による資金流入が2,937,815百万円、銀行事業の預金の増加による資金流入が392,644百万円、減価償却費及び償却費が141,635百万円となった一方で、証券事業の金融資産の増加による資金流出が2,983,984百万円、銀行事業の貸付金の増加による資金流出が548,028百万円、銀行事業のコールローンの増加による資金流出が246,000百万円となったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、82,825百万円の資金流出(前年同期は454,975百万円の資金流出)となりました。これは主に、有価証券の売却及び償還による資金流入が199,311百万円となった一方で、銀行事業の有価証券の取得及び売却等によるネットの資金流出が141,493百万円(取得による資金流出が1,005,618百万円、売却及び償還による資金流入が864,125百万円)、無形資産の取得による資金流出が84,895百万円、有形固定資産の取得による資金流出が59,869百万円となったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、967,419百万円の資金流出(前年同期は193,070百万円の資金流出)となりました。これは主に、銀行事業の長期借入金の返済による資金流出が586,600百万円、銀行事業の短期借入金の減少による資金流出が269,796百万円となったことによるものです。
(5) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの要約中間連結財務諸表は、IFRS会計基準に準拠して作成しています。この要約中間連結財務諸表の作成にあたり採用した重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第4 経理の状況 1 要約中間連結財務諸表 要約中間連結財務諸表注記 3. 重要な会計上の見積り及び判断」をご参照ください。
(6) 経営方針、経営戦略並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、経営方針、経営戦略並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(7) 研究開発活動
当社の研究開発活動は、当社及び当社グループの開発業務への貢献を目的とし、個々の事業とは別に研究を行っています。なお、研究開発活動の状況については、前連結会計年度より重要な変更はありません。
当中間連結会計期間における、当社グループが支出した研究開発費の総額は15,733百万円です。
(8) 従業員数
当中間連結会計期間において、連結会社又は提出会社の従業員数の著しい増減はありません。
(9) 生産、受注及び販売の実績
当中間連結会計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい増減はありません。
(10) 主要な設備
当中間連結会計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。

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