有価証券報告書-第37期(2024/06/01-2025/05/31)

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2025/08/27 16:21
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155項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド消費の拡大、賃上げによる雇用・所得環境の改善等により、引き続き景気回復の動きが継続しております。一方で、米国の関税等の政策による世界的な景気後退リスク、金融資本市場の変動リスク、国内の物価上昇の懸念等により先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような経済情勢の下、当社グループに関連するITサービス業界は、デジタルを活用した業務効率化の他、カスタマーエクスペリエンス(注1)提供を目的としたニーズの高まりを背景に、生成AI等最新テクノロジーの活用促進、企業のDX(注2)投資等により堅調に拡大しております。
これらの状況において、当社グループといたしましては、クリエーション事業(コンテンツサービス、ビジネスサポートサービス等)及びソリューション事業(システム開発サービス、業務支援サービス、その他サービス)を推進し、事業規模及び収益拡大に努めてまいりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
<クリエーション事業>自社で保有する権利や資産を活用したサービスを提供する当事業は、一般消費者向け「コンテンツサービス」においては、月額コンテンツがプロモーション強化で増加に転じた他、通信キャリアの定額制コンテンツが販促強化及び新タイトル投入により増収となりました。
法人向け「ビジネスサポートサービス」においては、交通情報、キッティング支援(ツール販売)が増加したものの、キッティング支援(代行サービス)、コミュニケーション及びEC・ASPサービス等の減少により減収となりました。
以上の結果、クリエーション事業の売上高は17億99百万円(前連結会計年度比1.1%増)、セグメント利益は3億68百万円(同20.0%減)となりました。
<ソリューション事業>法人向けシステムの受託開発・運用を主な業務とする当事業は、「システム開発サービス」においては、サステナビリティ経営に向けた企業のDX推進に伴い、AIやIoT(注3)等、様々な技術を組み合わせたシステム開発の需要が増大する中、スマートフォンアプリ及びサーバ構築の豊富なノウハウと実績が評価され、アプリ開発、WEB構築、サーバ構築、システム運用・監視、デバッグ、ユーザーサポート、販売促進等クリエーション事業で培ったノウハウを活かした受託開発・ラボ型開発(注4)を推し進めたものの、復調の遅れ等により減収となりました。
人手不足問題にマッチした「業務支援サービス」においては、大手通信キャリア等に対し、高度IT人材による上流工程の常駐型支援サービス等の増進により増収となりました。
また「その他サービス」においては、ガラスコーティング剤の販売等が伸長したものの、前第1四半期連結累計期間における特需(ソリューション関連機器)の剥落等により減収となりました。
以上の結果、ソリューション事業の売上高は26億42百万円(前連結会計年度比9.4%減)、セグメント利益は2億75百万円(同26.5%減)となりました。
<連結決算の概況>当連結会計年度における売上高は44億42百万円(前連結会計年度比5.4%減)、営業利益は67百万円(同74.4%減)、経常利益は89百万円(同68.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は21百万円(同89.6%減)となりました。
売上高については、「コンテンツサービス」「業務支援サービス」が増加したものの、「システム開発サービス」「ビジネスサポートサービス」「その他サービス」の減少に伴い減収となりました。
営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益については、通信キャリアの定額制コンテンツ、キッティング支援(ツール販売)等の増収が収益の改善に寄与したものの、システム開発サービスの復調の遅れ等による売上高が減収した他、定額制コンテンツにおける運営管理費の増加、月額コンテンツ会員を拡大路線へ転換させる積極的な広告宣伝費の投下及びベースアップ実施に伴う人件費の増加等に伴い減益となりました。
(注1)商品やサービスを購入し、使用・利用、アフターサポートまでの過程における体験にフォーカスを
当てるマーケティング手法
(注2)「Digital Transformation」の略
「ITの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念
(注3)「Internet of Things」の略
モノをインターネットに接続して制御・認識などを行う仕組み
(注4)専任のITエンジニアチームによる開発支援形態
②財政状態
当連結会計年度末における資産、負債、純資産の状況は以下のとおりです。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して3億60百万円減少し、55億91百万円となりました。流動資産は、主に現金及び預金の減少額5億63百万円、電子記録債権の減少額36百万円により前連結会計年度末と比較して5億94百万円減少し、47億11百万円となりました。固定資産においては、主に投資有価証券の増加額2億14百万円及び無形固定資産の増加額53百万円により前連結会計年度末と比較して2億34百万円増加し、8億80百万円となりました。
負債につきましては、主に1年内返済予定の長期借入金の減少額21百万円、長期借入金の減少額1億38百万円により前連結会計年度末と比較して1億88百万円減少し、6億94百万円となりました。また、純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上がありましたが、その他有価証券評価差額金の減少額88百万円及び剰余金の配当により前連結会計年度末と比較して1億72百万円減少し、48億96百万円となりました。
なお、安全性に関する指標は、自己資本比率84.7%、流動比率774.3%、固定比率18.6%となり健全な水準を維持しております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益92百万円(前連結会計年度比69.8%減)、減価償却費1億11百万円(同3.5%増)、売上債権の減少額57百万円(前連結会計年度は売上債権の増加額1億41百万円)等による資金の増加が、法人税等の支払額88百万円(同79.0%増)等の資金の減少を上回ったことにより、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは1億57百万円の資金の増加(前連結会計年度は2億72百万円の資金の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却による収入2億2百万円(同51.6%減)がありましたが、クリエーション事業に係るソフトウエア開発を中心に無形固定資産の取得による支出1億27百万円(同68.3%増)、投資有価証券の取得による支出5億3百万円(同28.7%増)等により、当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは4億36百万円の資金の減少(前連結会計年度は74百万円の資金の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
株主の皆様への利益還元といたしまして配当に1億15百万円(同50.6%増)を支出したことに加え、長期借入金の返済による支出1億59百万円(同580.6%増)等により、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは2億86百万円の資金の減少(前連結会計年度は1億8百万円の資金の減少)となりました。
以上のとおり、当連結会計年度は営業活動で増加した資金を効果的な設備投資に投入するとともに、株主の皆様への利益還元として配当に充当いたしました。これにより、当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末比5億64百万円減少し、38億24百万円となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、自社で保有する権利や資産を活用するサービスや、受託開発等のITソリューションの提供により、クライアントのニーズに合った価値を提案し、新たなライフスタイル、ビジネススタイルを創造する事業を主体とする企業であり、生産設備を保有していないため生産実績の記載はしておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年6月1日
至 2025年5月31日)
仕入実績(千円)前年同期比(%)
クリエーション事業192,899110.4
ソリューション事業17,602123.3
合計210,501111.4

(注)1.上記の仕入実績は、情報等使用料及び商品仕入であります。
2.情報等使用料とは、当社グループが配信する画像、ゲーム、音楽著作物及びソフトウエアの権利保持者及び代理人に支払う料金であります。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年6月1日
至 2025年5月31日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
クリエーション事業1,800,389101.12,700135.0
ソリューション事業2,642,78190.253,659100.4

d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年6月1日
至 2025年5月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
クリエーション事業1,799,689101.1
ソリューション事業2,642,56590.6
合計4,442,25594.6

(注)主な販売先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
会計期間相手先金額(千円)割合(%)
前連結会計年度
(自 2023年6月1日
至 2024年5月31日)
株式会社NTTドコモ
UTグループ株式会社
トレンドマイクロ株式会社
1,137,690
219,625
192,540
24.2
4.7
4.1
当連結会計年度
(自 2024年6月1日
至 2025年5月31日)
株式会社NTTドコモ
NTTコミュニケーションズ株式会社
株式会社KDDIテクノロジー
1,214,587
192,317
162,656
27.3
4.3
3.7

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 [経理の状況] 1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表] [注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項」及び「第5 「経理の状況」 1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表] [注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績等に関する認識及び分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」及び「②財政状態」に記載のとおりであります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループ経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 [事業の状況] 3[事業等のリスク]」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 [事業の状況] 4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、人件費、外注費や販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、新規及び機能の追加等によるソフトウエアの開発費用等によるものであります。
当社グループにおける現在の現預金残高を考慮しますと、当面の運転資金は自己資金で賄う予定でありますが、将来の収益に繋がる設備投資や利益成長が見込める分野への投資につきましては、当座勘定借越契約を活用した銀行借入金など、資金需要に合った対応を図ってまいります。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は38億24百万円となっております。
d.経営者の問題認識と今後の方針
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 [事業の状況] 1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」に記載のとおりであります。
e.中長期的な会社の経営戦略
わが国の景気は緩やかな回復が続くと期待されているものの、各国の通商政策等の影響を受けた海外の経済・物価動向を巡る不確実性は極めて高く、景気の先行きは依然として不透明な状況が続くと予想されます。
このような状況下、当社グループは、自社IPを活用したサービスの提供を通じて新しいライフスタイルを創造するクリエーション事業と、ITソリューションを通じてお客様のビジネスに新しい価値を提供するソリューション事業を積極的に推進してまいります。
<クリエーション事業>一般消費者向け「コンテンツサービス」については、月額コンテンツのバリュー向上と広告投資の最適化により増収トレンドへ大きく飛躍させるとともに、引き続き定額制コンテンツの販促強化及び新タイトル投入等により、大幅な増収を図ってまいります。
法人向け「ビジネスサポートサービス」については、キッティング支援、交通情報等を積極的に推進してまいります。特に、キッティング支援については、ツール販売、代行サービスともに既存顧客への深耕により拡販させるとともに、かねてより推進してきたクライアントのニーズに合わせたオーダーメイド型カスタムツールの販路拡大で、増収してまいります。
<ソリューション事業>法人向けシステムの受託開発・運用を主な業務とする「システム開発サービス」については、AI、IoT関連システムなど企業によるIT投資は引き続き増加傾向にあり、総合的な技術と顧客業務へのコンサルティングが求められるDX関連開発に対し、クリエーション事業で培ったノウハウを活かしたトータルソリューションサービスを通じて、お客様のビジネスに新しい価値を提供してまいります。
人手不足問題にマッチした「業務支援サービス」については、高度IT人材の継続的な採用・育成に注力する他、金融・生成AIをはじめとした顧客ニーズに合った領域へサービスを広げることで更なる増収を推し進めてまいります。

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