有価証券報告書-第54期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益や雇用情勢の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移しましたが、通商問題の動向による先行き不透明な状況に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により、足下で大幅に下押しされており、厳しい状況となりました。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のためのイベントなどの自粛により、常駐システム部門において臨時警備が中止となるなど一部で影響が出始めておりますが、当連結会計年度における影響は極めて軽微であります。
このような経済情勢の中、安全・安心に対する社会的ニーズは、ますます多様化・高度化しており、当社グループは、“いつでも、どこでも、誰もが「安全・安心・快適・便利」に暮らせる社会”を実現する「社会システム産業」の構築を目指し、質の高いサービスを提供することにより、業績向上に努めてまいりました。
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ 191百万円(0.8%)増収の 24,360百万円となりました。営業利益は、前連結会計年度に比べ 22百万円(0.5%)減益の 4,462百万円、経常利益は前連結会計年度に比べ 6百万円(0.1%)減益の 4,564百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、296百万円(9.6%)減益の 2,793百万円となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ 941百万円(1.8%)増加し 52,793百万円となりました。負債総額は、前連結会計年度末に比べ 501百万円(7.2%)減少し 6,470百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べ 1,443百万円(3.2%)増加し 46,323百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
当連結会計年度における連結ベースでの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローで 5,048百万円の資金増加、投資活動によるキャッシュ・フローで 1,981百万円の資金減少、財務活動によるキャッシュ・フローで 1,230百万円の資金減少となり、前連結会計年度末に比べ 1,836百万円増加し、当連結会計年度末には 14,484百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは生産活動を行っておりませんが、当連結会計年度末現在実施中の主な部門別契約件数は次のとおりであります。
当連結会計年度の部門別販売実績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
[経営成績の分析]
当連結会計年度における売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響による各種イベントなどの自粛により、常駐システム部門の3月の臨時警備が一部中止となったものの、事業所向け・家庭向けのオンライン・セキュリティシステムの契約が順調に増加したほか、安全商品売上部門の増収などにより、売上高は、前連結会計年度に比べ 191百万円(0.8%)増収の 24,360百万円となりました。営業利益は「サービス品質の維持・向上」と「セコムらしい人財基盤の確立」の取り組みとして、グループ各社の各種手当の拡充や昨年新設した研修施設である「セコム上信越グループ・技術センター」を中心とした研修強化に加え、事業所の再編や移転、老朽化した設備の更新など事業所環境の整備・強化を行った結果、前連結会計年度に比べ 22百万円(0.5%)減益の 4,462百万円、経常利益は前連結会計年度に比べ 6百万円(0.1%)減益の 4,564百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失で投資有価証券評価損 407百万円を計上したことなどにより、296百万円(9.6%)減益の 2,793百万円となりました。
当社グループの過去5年の営業利益率の推移は以下の通りであります。
営業利益率の推移の主な要因は、2016年度の一部契約先のシステム設備の一斉更新、2017~2018年度にかけて実施したグループ各社の給与ベースアップなどの他、当連結会計年度における各種整備・強化による減価償却費の増加などによるものです。
また、優先的に対処すべき課題に記載の通り、「サービス品質の維持・向上」と「セコムらしい人財基盤の確立」のための取り組みは、当社グループが将来に渡り安定的かつ着実な成長をするために必要不可欠なものと考えており、収益の拡大とともに引き続き行ってまいります。
また、当社グループはさまざまな経営環境に対応すべく、指標経営にとらわれない柔軟な経営判断を行うことにしていることから、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等は定めておりませんが、“「正しい仕事」「良い仕事」を通じて社会に貢献する”という企業理念の下、「安全・安心・快適・便利」な社会を実現する「社会システム産業」の構築を目指してまいります。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、2 「事業等のリスク」を参照ください。
部門別の状況について
<セキュリティ事業>セントラライズドシステム部門
既存のお客様への訪問活動を強化し、お客様満足度の向上を図るとともに、新たなご契約先の拡大に注力しました。事業所向けでは、従来の高度な画像認識技術による無人時の異常監視に加え、入退室管理システムや働き方改革を支援する勤怠管理システム、スマートフォンによる監視カメラの画像確認など、昼間帯・有人時のセキュリティ強化や利便性向上につながるセコムならではの安全のノウハウをオールインワンでご提供する、システムセキュリティ「AZ」の販売を開始しました。また、サプライチェーン等に関わる施設の安全性を積極的かつグローバルに発信できる「SGSセキュリティ認証取得」をサポートするサービス「セコム・サプライチェーンセキュリティ・セレクト」をスタートし、施設管理・サプライチェーン管理等に対する提案力を強化しました。家庭向けでは、「健康管理」や「救急対応」が可能なウェアラブル端末「セコム・マイドクターウォッチ」を付加できるほか、コミュニケーションロボット「Xperia Hello!」と連携し「楽しさ」や「便利さ」そして「ゆるやかな見守り」につなげることができる、超高齢社会にも対応した「セコム・ホームセキュリティG-カスタム」や「セコム・ホームセキュリティ NEO」、このほか「セコムみまもりホン」の拡販に努めてまいりました。
また、全国各地を襲った自然災害により、BCP対策としての「セコム安否確認サービス」などの受注が増加しております。
その結果、オンライン・セキュリティシステムの契約件数が順調に増加したこと等により、同部門の売上高は前連結会計年度に比べ 92百万円(0.6%)増収の 16,055百万円となりました。
常駐システム部門
既存の契約内容の拡大や臨時警備の増加等により、同部門の売上高は前連結会計年度に比べ 50百万円(1.1%)増収の 4,633百万円となりました。
翌連結会計年度については、新型コロナウイルス感染症の影響により、既に当社エリア内で2020年度の夏の大型イベントを中心に中止が発表されており、臨時警備の減少が見込まれますが、売上高合計に占める当部門の臨時警備の割合は数%であり、影響は軽微であります。
現金護送システム部門
契約件数の減少により、同部門の売上高は前連結会計年度に比べ 84百万円(7.0%)減収の 1,131百万円となりました。
安全商品売上部門
食品製造工場を中心に衛生管理の強化に伴う出入管理システムや監視カメラの需要が高まり、同部門の売上高は前連結会計年度に比べ 122百万円(5.6%)増収の 2,309百万円となりました。
これらの結果、セキュリティ事業の売上高は前連結会計年度に比べ 180百万円(0.8%)増収の 24,130百万円となりました。なお、全売上高に占める当事業の売上高比率は 99.1%(前連結会計年度 99.1%)となっております。
<その他の事業>その他の事業の売上高は、メディカル事業部門が増収となったことにより、前連結会計年度に比べ 11百万円(5.1%)増収の 230百万円となりました。
[財政状態の分析]
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ 941百万円(1.8%)増加し 52,793百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ 1,345百万円(3.6%)増加し 39,022百万円となりました。現金及び預金が 1,377百万円増加したこと等によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ 403百万円(2.8%)減少し 13,770百万円となりました。投資有価証券が 348百万円及び退職給付に係る資産が 323百万円減少したこと等によるものです。一方で、有形固定資産は老朽化した設備の更新や研修施設の設備投資等により、前連結会計年度末に比べ 306百万円(3.6%)の増加となりました。
当連結会計年度末の負債総額は、前連結会計年度末に比べ 501百万円(7.2%)減少し 6,470百万円となりました。現金護送業務用預り金が 330百万円及び未払金が 153百万円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ 1,443百万円(3.2%)増加し 46,323百万円となりました。当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益 2,793百万円等によるものです。なお、2019年7月1日付で自己株式の無償割当てを実施した結果、利益剰余金及び自己株式がそれぞれ 2,186百万円減少しております。以上の結果、自己資本比率は 86.7%、1株当たり純資産額は 3,558円27銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動の結果得られた資金は 5,048百万円の資金増加(前連結会計年度は 4,914百万円の資金増加)となりました。主な資金増加要因は、税金等調整前当期純利益 4,154百万円及び減価償却費 1,821百万円であり、主な資金減少要因は、法人税等の支払額 1,391百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動の結果支出した資金は 1,981百万円の資金減少(前連結会計年度は 2,625百万円の資金減少)となりました。主な資金減少要因は、経常的に発生するセキュリティシステムの購入の他、老朽化した設備の更新や研修施設の設備投資等の有形固定資産の取得による支出 2,453百万円です。
財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動の結果支出した資金は 1,230百万円の資金減少(前連結会計年度は 4,307百万円の資金減少)となりました。主な資金減少要因は、配当金の支払額 1,191百万円です。
なお、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、サービス提供に関わる人件費、売却商品購入費用、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用のうち主なものは、営業活動等に関わる人件費、親会社への技術援助料及び各種業務委託料となっております。
また、設備投資需要については、セキュリティサービス提供に際して、ご契約先に設置する警報機器の購入費用や、これらを監視する警報設備の購入費用等が主なものであります。
さらに、第2 「事業の状況」の1 「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した課題解決への投資を当社が持続的に成長し続けるための投資と考えております。
これらの資金については、自己資金又は借入金により資金調達することを基本方針としております。なお、当連結会計年度末現在においては、短期借入金及び長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の残高はありません。
なお、当社の配当に対する基本方針については、第4 「提出会社の状況」の3 「配当政策」に記載しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症拡大による会計上の見積りへの影響については、第5 「経理の状況」の連結財務諸表の「追加情報」に記載のとおりであります。
連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針は、第5 「経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(退職給付費用及び退職給付債務)
退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、昇給率及び期待運用収益率などの要素が含まれており、割引率及び期待運用収益率は、金利の変動を含む現在の市場動向などを考慮して決定しております。
実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付費用及び退職給付債務に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益や雇用情勢の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移しましたが、通商問題の動向による先行き不透明な状況に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により、足下で大幅に下押しされており、厳しい状況となりました。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のためのイベントなどの自粛により、常駐システム部門において臨時警備が中止となるなど一部で影響が出始めておりますが、当連結会計年度における影響は極めて軽微であります。
このような経済情勢の中、安全・安心に対する社会的ニーズは、ますます多様化・高度化しており、当社グループは、“いつでも、どこでも、誰もが「安全・安心・快適・便利」に暮らせる社会”を実現する「社会システム産業」の構築を目指し、質の高いサービスを提供することにより、業績向上に努めてまいりました。
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ 191百万円(0.8%)増収の 24,360百万円となりました。営業利益は、前連結会計年度に比べ 22百万円(0.5%)減益の 4,462百万円、経常利益は前連結会計年度に比べ 6百万円(0.1%)減益の 4,564百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、296百万円(9.6%)減益の 2,793百万円となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ 941百万円(1.8%)増加し 52,793百万円となりました。負債総額は、前連結会計年度末に比べ 501百万円(7.2%)減少し 6,470百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べ 1,443百万円(3.2%)増加し 46,323百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
| (単位:百万円) | |||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 4,914 | 5,048 | 134 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △2,625 | △1,981 | 644 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △4,307 | △1,230 | 3,077 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | △2,019 | 1,836 | 3,855 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 14,666 | 12,647 | △2,019 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 12,647 | 14,484 | 1,836 |
当連結会計年度における連結ベースでの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローで 5,048百万円の資金増加、投資活動によるキャッシュ・フローで 1,981百万円の資金減少、財務活動によるキャッシュ・フローで 1,230百万円の資金減少となり、前連結会計年度末に比べ 1,836百万円増加し、当連結会計年度末には 14,484百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは生産活動を行っておりませんが、当連結会計年度末現在実施中の主な部門別契約件数は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) | |
| 件数(件) | 前期比(%) | |
| [セキュリティ事業] | ||
| セントラライズドシステム部門 | 92,348 | 2.3 |
| 常駐システム部門 | 274 | △0.4 |
| 現金護送システム部門 | 2,045 | △4.5 |
| 合計 | 94,667 | 2.1 |
当連結会計年度の部門別販売実績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |||
| 金額 | 構成比(%) | 前期比 | 前期比(%) | |
| [セキュリティ事業] | [24,130] | [99.1] | [180] | [0.8] |
| セントラライズドシステム部門 | 16,055 | 65.9 | 92 | 0.6 |
| 常駐システム部門 | 4,633 | 19.0 | 50 | 1.1 |
| 現金護送システム部門 | 1,131 | 4.7 | △84 | △7.0 |
| 安全商品売上部門 | 2,309 | 9.5 | 122 | 5.6 |
| [その他の事業] | [230] | [0.9] | [11] | [5.1] |
| メディカル事業部門 | 181 | 0.7 | 20 | 12.8 |
| 一般電気工事・建築事業部門 | 48 | 0.2 | △9 | △16.5 |
| 合計 | 24,360 | 100.0 | 191 | 0.8 |
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
[経営成績の分析]
当連結会計年度における売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響による各種イベントなどの自粛により、常駐システム部門の3月の臨時警備が一部中止となったものの、事業所向け・家庭向けのオンライン・セキュリティシステムの契約が順調に増加したほか、安全商品売上部門の増収などにより、売上高は、前連結会計年度に比べ 191百万円(0.8%)増収の 24,360百万円となりました。営業利益は「サービス品質の維持・向上」と「セコムらしい人財基盤の確立」の取り組みとして、グループ各社の各種手当の拡充や昨年新設した研修施設である「セコム上信越グループ・技術センター」を中心とした研修強化に加え、事業所の再編や移転、老朽化した設備の更新など事業所環境の整備・強化を行った結果、前連結会計年度に比べ 22百万円(0.5%)減益の 4,462百万円、経常利益は前連結会計年度に比べ 6百万円(0.1%)減益の 4,564百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失で投資有価証券評価損 407百万円を計上したことなどにより、296百万円(9.6%)減益の 2,793百万円となりました。
当社グループの過去5年の営業利益率の推移は以下の通りであります。
| 2015年度 | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | |
| 営業利益率 | 19.5% | 19.1% | 19.0% | 18.6% | 18.3% |
営業利益率の推移の主な要因は、2016年度の一部契約先のシステム設備の一斉更新、2017~2018年度にかけて実施したグループ各社の給与ベースアップなどの他、当連結会計年度における各種整備・強化による減価償却費の増加などによるものです。
また、優先的に対処すべき課題に記載の通り、「サービス品質の維持・向上」と「セコムらしい人財基盤の確立」のための取り組みは、当社グループが将来に渡り安定的かつ着実な成長をするために必要不可欠なものと考えており、収益の拡大とともに引き続き行ってまいります。
また、当社グループはさまざまな経営環境に対応すべく、指標経営にとらわれない柔軟な経営判断を行うことにしていることから、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等は定めておりませんが、“「正しい仕事」「良い仕事」を通じて社会に貢献する”という企業理念の下、「安全・安心・快適・便利」な社会を実現する「社会システム産業」の構築を目指してまいります。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、2 「事業等のリスク」を参照ください。
部門別の状況について
<セキュリティ事業>セントラライズドシステム部門
既存のお客様への訪問活動を強化し、お客様満足度の向上を図るとともに、新たなご契約先の拡大に注力しました。事業所向けでは、従来の高度な画像認識技術による無人時の異常監視に加え、入退室管理システムや働き方改革を支援する勤怠管理システム、スマートフォンによる監視カメラの画像確認など、昼間帯・有人時のセキュリティ強化や利便性向上につながるセコムならではの安全のノウハウをオールインワンでご提供する、システムセキュリティ「AZ」の販売を開始しました。また、サプライチェーン等に関わる施設の安全性を積極的かつグローバルに発信できる「SGSセキュリティ認証取得」をサポートするサービス「セコム・サプライチェーンセキュリティ・セレクト」をスタートし、施設管理・サプライチェーン管理等に対する提案力を強化しました。家庭向けでは、「健康管理」や「救急対応」が可能なウェアラブル端末「セコム・マイドクターウォッチ」を付加できるほか、コミュニケーションロボット「Xperia Hello!」と連携し「楽しさ」や「便利さ」そして「ゆるやかな見守り」につなげることができる、超高齢社会にも対応した「セコム・ホームセキュリティG-カスタム」や「セコム・ホームセキュリティ NEO」、このほか「セコムみまもりホン」の拡販に努めてまいりました。
また、全国各地を襲った自然災害により、BCP対策としての「セコム安否確認サービス」などの受注が増加しております。
その結果、オンライン・セキュリティシステムの契約件数が順調に増加したこと等により、同部門の売上高は前連結会計年度に比べ 92百万円(0.6%)増収の 16,055百万円となりました。
常駐システム部門
既存の契約内容の拡大や臨時警備の増加等により、同部門の売上高は前連結会計年度に比べ 50百万円(1.1%)増収の 4,633百万円となりました。
翌連結会計年度については、新型コロナウイルス感染症の影響により、既に当社エリア内で2020年度の夏の大型イベントを中心に中止が発表されており、臨時警備の減少が見込まれますが、売上高合計に占める当部門の臨時警備の割合は数%であり、影響は軽微であります。
現金護送システム部門
契約件数の減少により、同部門の売上高は前連結会計年度に比べ 84百万円(7.0%)減収の 1,131百万円となりました。
安全商品売上部門
食品製造工場を中心に衛生管理の強化に伴う出入管理システムや監視カメラの需要が高まり、同部門の売上高は前連結会計年度に比べ 122百万円(5.6%)増収の 2,309百万円となりました。
これらの結果、セキュリティ事業の売上高は前連結会計年度に比べ 180百万円(0.8%)増収の 24,130百万円となりました。なお、全売上高に占める当事業の売上高比率は 99.1%(前連結会計年度 99.1%)となっております。
<その他の事業>その他の事業の売上高は、メディカル事業部門が増収となったことにより、前連結会計年度に比べ 11百万円(5.1%)増収の 230百万円となりました。
[財政状態の分析]
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ 941百万円(1.8%)増加し 52,793百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ 1,345百万円(3.6%)増加し 39,022百万円となりました。現金及び預金が 1,377百万円増加したこと等によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ 403百万円(2.8%)減少し 13,770百万円となりました。投資有価証券が 348百万円及び退職給付に係る資産が 323百万円減少したこと等によるものです。一方で、有形固定資産は老朽化した設備の更新や研修施設の設備投資等により、前連結会計年度末に比べ 306百万円(3.6%)の増加となりました。
当連結会計年度末の負債総額は、前連結会計年度末に比べ 501百万円(7.2%)減少し 6,470百万円となりました。現金護送業務用預り金が 330百万円及び未払金が 153百万円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ 1,443百万円(3.2%)増加し 46,323百万円となりました。当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益 2,793百万円等によるものです。なお、2019年7月1日付で自己株式の無償割当てを実施した結果、利益剰余金及び自己株式がそれぞれ 2,186百万円減少しております。以上の結果、自己資本比率は 86.7%、1株当たり純資産額は 3,558円27銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動の結果得られた資金は 5,048百万円の資金増加(前連結会計年度は 4,914百万円の資金増加)となりました。主な資金増加要因は、税金等調整前当期純利益 4,154百万円及び減価償却費 1,821百万円であり、主な資金減少要因は、法人税等の支払額 1,391百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動の結果支出した資金は 1,981百万円の資金減少(前連結会計年度は 2,625百万円の資金減少)となりました。主な資金減少要因は、経常的に発生するセキュリティシステムの購入の他、老朽化した設備の更新や研修施設の設備投資等の有形固定資産の取得による支出 2,453百万円です。
財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動の結果支出した資金は 1,230百万円の資金減少(前連結会計年度は 4,307百万円の資金減少)となりました。主な資金減少要因は、配当金の支払額 1,191百万円です。
なお、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、サービス提供に関わる人件費、売却商品購入費用、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用のうち主なものは、営業活動等に関わる人件費、親会社への技術援助料及び各種業務委託料となっております。
また、設備投資需要については、セキュリティサービス提供に際して、ご契約先に設置する警報機器の購入費用や、これらを監視する警報設備の購入費用等が主なものであります。
さらに、第2 「事業の状況」の1 「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した課題解決への投資を当社が持続的に成長し続けるための投資と考えております。
これらの資金については、自己資金又は借入金により資金調達することを基本方針としております。なお、当連結会計年度末現在においては、短期借入金及び長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の残高はありません。
なお、当社の配当に対する基本方針については、第4 「提出会社の状況」の3 「配当政策」に記載しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症拡大による会計上の見積りへの影響については、第5 「経理の状況」の連結財務諸表の「追加情報」に記載のとおりであります。
連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針は、第5 「経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(退職給付費用及び退職給付債務)
退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、昇給率及び期待運用収益率などの要素が含まれており、割引率及び期待運用収益率は、金利の変動を含む現在の市場動向などを考慮して決定しております。
実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付費用及び退職給付債務に影響を与える可能性があります。