有価証券報告書-第33期(2022/01/01-2022/12/31)

【提出】
2023/03/24 15:25
【資料】
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【項目】
129項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社グループは、グループの使命・存在意義である経営理念として、下記のとおり掲げております。
①我々は、エプコグループで働く情熱ある社員とその家族の幸福を追求します。
②エプコグループの存在目的は、社会問題を解決し、国民生活に貢献することです。
③エプコグループは、世界の人々の住まい、暮らしを支えるインフラ企業を目指します。
[行動規範]お客様からパートナーと認められる思考と行動をする。
[提供価値]社会問題を解決するサービス・技術を提供する。
[企業像] 人々の暮らしを支える強固な社会インフラ企業を目指す。
[経営目標]エプコのサービスを世界の人々の住まいや暮らしにインサイドさせる。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2025年に向けた新たな中期経営計画(2021年~2025年度)を2021年2月12日に発表しました。当該計画における基本方針及びセグメント別の事業方針は下記のとおりです。
<中期経営計画(2021年~2025年度)の基本方針>デジタル技術を活用して設計から工事、アフターメンテナンスまでの情報をクラウドで一元管理できるプラットフォームを提供することで、住宅ライフサイクル全体の最適化とSDGsへの取組みを実現する。
[SDGsへの取組み]
当社が取組む3つの事業(設計サービス/メンテナンスサービス/省エネサービス事業)を通じてSDGsを実現
①プレファブ化による産業廃棄物の削減
②メンテナンスによる持続可能な住まいづくり
③電化住宅による脱炭素社会づくり
<セグメント別の事業方針>
設計サービス事業BIMクラウドにより設計データの3次元化し建築工事のプレファブ領域拡大と設計情報の共有で建築工事を合理化し、少子高齢化時代の建築現場を支援する。
メンテナンスサービス事業CRMクラウドにより居住者と修理関係者の情報共有を図りメンテ業務を効率化すると共に、修理データのAI解析と家歴化で住宅資産の維持管理容易性を向上させる。
省エネサービス事業省エネ機器と電気料金をセットにした省エネ機器のサブスクモデルを提供することで、電化住宅の普及に貢献し脱炭素社会の実現と自然災害に強い住まいを提供する。


(3) 目標とする経営指標
中期経営計画(2021年~2025年度)における定量目標は下記のとおりです。
建築DXで既存モデルを高付加価値化し、高成長・高収益化を目指す。
連結業績2020年度実績
(2020.1~2020.12)
2025年度目標
(2025.1~2025.12)
年平均成長率
売上高43.8億円100億円+17.9%
経常利益率10.6%20.0%
ROE11.8%20.0%

<セグメント別売上高目標>
2020年度実績
(2020.1~2020.12)
2025年度目標
(2025.1~2025.12)
年平均成長率
設計サービス事業22.2億円43億円+14.1%
メンテナンスサービス事業12.2億円38億円+25.3%
省エネサービス事業5.2億円19億円+29.1%

<セグメント別営業利益率・持分法投資損益目標>
2020年度実績
(2020.1~2020.12)
2025年度目標
(2025.1~2025.12)
設計サービス事業20.8%26.0%
メンテナンスサービス事業26.7%27.0%
省エネサービス事業2.6%6.0%
持分法投資損益
(TEPCOホームテック(株))
-0.1億円2.0億円


(4) 会社の経営環境及び対処すべき課題
1.当社グループを取り巻く外部環境
2022年は、新型コロナウイルス感染症にかかる行動制限の緩和等により各種経済活動が再開され、景気は緩やかに持ち直しの動きを見せています。一方で、長期化するロシア・ウクライナ情勢の影響により原材料・エネルギー価格が高騰し、米国の金利上昇に伴う急激な円安が進行するなど、経済の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループの主力市場である日本の新築住宅市場においては、建築資材の高騰等により住宅の販売価格が上昇傾向にあることを受けて、2022年における持家の新設住宅着工戸数は12カ月連続して前年比マイナスで推移するなど、予断を許さない状況であると認識しております。
また、地球温暖化による自然災害が多発しており、地球温暖化防止に貢献する脱炭素社会の実現に向けた取組みを加速させることが求められております。
当社グループの新たな事業領域であるエネルギー業界においては、燃料価格の高騰や電力スポット価格の上昇に伴い、電力小売り自由化後に参入した新電力会社の中で事業撤退の動きが進んでおり、大手電力会社においても大幅な赤字決算となる電力会社が相次ぐなど、厳しい経営環境が続いております。
このような事業環境において電力及びガス会社は、温室効果ガスの削減につながる脱炭素事業へとビジネスモデルを転換し始めており、太陽光発電システムや蓄電池といった省エネ設備に販路を広げ、自社の事業構造を変革し、時代の潮流に適したエネルギー会社への変貌を成し遂げようとしております。
また、中国においても脱炭素化に向けた取組みが推進されており、中国政府より2060年のカーボンニュートラル実現にむけた再生可能エネルギーの普及拡大の方針が打ち出されております。昨年発表された「第14次5か年再生可能エネルギー発展計画」においては、2021年から2025年の5か年において太陽光と風力による発電量を倍増させる目標が明記され、中国国内における再生可能エネルギー事業はこれから成長が加速していくことが予想されます。
これまでエプコは、ベース事業(設計サービス事業及びメンテナンスサービス事業)にて、大手住宅会社向けに新築時の設備設計及び引き渡し後のメンテナンスサービスを提供することで、安定的な成長を果たしてまいりました。そうした中、現在はビジネスモデルを転換する時期を迎えており、ベース事業で培った様々なノウハウを活かして、成長事業である省エネサービス事業に対して経営資源を優先的に投入してまいります。
2.省エネサービス事業の業況と対策
省エネサービス事業では、再生可能エネルギーの普及を促進するために、太陽光発電システムや蓄電池等の設備について設置工事を中心とする様々なサービスを提供しております。
(日本市場における取組み)
日本市場においては、東京電力エナジーパートナー株式会社と当社との合弁で設立したTEPCOホームテック株式会社(以下、TEPCOホームテック)、そして当社100%子会社である株式会社ENE's(以下、ENE’s)が事業の中心となります。
脱炭素社会の実現に向けた取組みは我が国のみならず世界的な潮流となっており、TEPCOホームテックが手掛ける省エネサービス事業に対する社会的な関心は高まっております。なかでも、住宅設備の定額利用サービスである「エネカリ」は、大手不動産・分譲住宅会社からの受託が急拡大しております。エネルギー価格の高騰や電力需給の逼迫、東京都の太陽光パネル設置義務化等の自治体の制度による後押しもあり、TEPCOホームテックは今後更なる成長が見込まれています。当社としましても、TEPCOホームテックの事業推進を積極的に支援していく所存です。
当社とTEPCOホームテックの戦略的施工会社であるENE'sにおきましても、TEPCOホームテックの事業拡大に伴い受注量が増加しており、省エネ設備工事の更なる受注拡大に向けて、拠点や人員の拡充、施工効率の向上、M&Aを含めた他社との業務・資本提携を進めてまいります。
(中国市場における取組み)
また、2023年1月には、香港市場に上場している中国最大の住設管材メーカーであるCHINA LESSO GROUP(以下、LESSO)との間で太陽光発電事業を推進するための合弁会社(班皓艾博科新能源設計(深圳)有限公司)を立ち上げ、中国市場にて省エネサービス事業を展開する機会を得ました。
当社グループは、2011年以来、LESSOとの間で給排水設備分野において緊密な協業関係を構築しており、LESSOが中国市場における太陽光発電事業に本格参入したことを受けて、LESSOより当社グループに対して合弁事業化の申し入れを受けたことが発端となります。
LESSOは、大規模な太陽光パネルの生産能力を有するとともに、中国全土に販売代理店ネットワークを有していることが強みであり、また、中国は、太陽光発電システムの設置容量が世界最大であり、今後も国策として太陽光発電の普及を強力に推進する方針であることから、中国市場における太陽光発電事業は有望な事業分野と捉えております。
3.メンテナンスサービス事業の業況と対策
メンテナンスサービス事業は、住宅のアフターメンテナンス全般に関わるハウスマネジメントサービスであり、既存住宅を対象としている積み上げ式のストック型ビジネスであることから、業績は安定して推移しております。また、今後の受託拡大を見据えて、事業継続体制を強化する観点から、昨年、石川県金沢市に新たなメンテナンスサービス拠点を設立し、複数拠点にて安定的にサービス提供できる体制整備を進めております。
新築住宅の減少が鮮明になる中、当社グループの主要顧客である大手ハウスメーカーも既存顧客との関係性を活かしたリフォーム需要の創出に活路を見出そうとしております。そのためには居住者の修理データを「家歴」としてクラウド上で管理し、アプリを通じて居住者と住宅会社がコミュニケーションを図ることで、メンテナンスからリフォームへの好循環を図るサービスを提供してまいります。
また、メンテナンスサービス事業は、TEPCOホームテックを始めとする当社の様々なグループ企業と連携することでさらなる受託拡大が見込めるサービスであります。従前の主力事業である住宅分野におけるメンテナンスサービス事業だけでなく、エネルギー分野のメンテナンスサービス事業に注力することで、さらなる事業拡大を目指してまいります。
4.設計サービス事業の業況と対策
新築住宅の設備設計サービスが主体である設計サービス事業を取り巻く経営環境としては、住宅産業が抱える構造的課題である少子高齢化等の影響により、中長期的には新設住宅着工戸数の下降トレンドは不可避であることが予想されます。また、当社の主要な設計拠点である中国における物価水準の上昇及び円安の進行は、当社グループにおける設計費用の増加要因となります。
このような厳しい事業環境の変化に対応するため、当社グループでは経済社会情勢を踏まえた価格の適正化を発注者にご理解いただく努力を進めるとともに、主力設計拠点である中国・吉林CADセンターにおいては、設計業務の自動化を継続的に進めることにより設計業務の効率化を図りつつ、日本及び中国の設計拠点における役割分担の最適化を進めることで、設計費用の抑制を図る方針であります。
また、住宅産業は少子高齢化に対処するために抜本的な事業構造の変革に着手し、業務効率化と経営合理化を図る必要があります。当社グループが取組むBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)サービスは、これらを解決する手段の1つになりうると考えており、設計データを3次元化し、そこに様々な属性情報を加えることで建築ライフサイクル全般を効率化することが可能となります。
当社グループは、デジタル技術を活用した「脱炭素×建築DX」によって住宅産業に関わるサプライチェーン全体の効率化及び脱炭素化を推進してまいります。

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