四半期報告書-第43期第2四半期(平成28年7月1日-平成28年9月30日)

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2016/11/14 15:28
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財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、企業収益や雇用情勢は堅調に推移したものの、実質所得の伸び悩みなどから個人消費の回復は鈍く、景気は足踏み状態が続いております。また、中国をはじめとする新興国や資源国等の減速に加えて、英国のEU離脱問題による欧州経済の先行き不透明感など、不安定な状況が続いております。
この様な経済環境のもと、当社グループが属するセールスプロモーション市場におきましては、消費マインドを刺激するために、各企業がセールスプロモーションに積極的な姿勢を維持していることから、市場は堅調に推移しております。特に当社グループも関連するインターネット広告市場は、スマートフォン市場の成長や動画広告、新しいテクノロジーを活用した広告配信の浸透等を背景に急速な広がりを見せており、多様化する顧客ニーズを捉えることで今後もさらなるビジネスチャンスが期待されます。一方で、セールスプロモーション市場での顧客ニーズは常に変化し続けており、参入企業には変化への柔軟な対応力と継続的な機能強化が求められる厳しい競争環境となっております。
この様な環境の中、当社グループでは顧客の営業上の課題を見つけ出し営業戦略・解決策を提供するとともに、新しいビジネスモデルを提案し市場を創造していく、営業支援型の商社を目指しております。そのために、これまで当社の強みであった各種景品などのセールスプロモーショングッズの企画・供給に加え、WEB、システム開発、サプライチェーンマネジメント、営業代行(販路開拓)などの機能を備え、顧客課題に合わせた戦略が提供できるよう機能の拡充及び複合化を図っております。特に、インターネット広告市場の急速な広がりに対応するため、業務提携等によりネットユーザの特性や嗜好などに関するデータに基づいた、より精度の高いターゲット選定やプロモーション企画を行える体制を整え、WEB領域での対応力を着実に伸ばしてきております。当社グループにおいてはWEB系を専門とする代理店との差別化を図るため、当社グループが得意とする既存の店頭プロモーション活動とWEBプロモーションとを連動させるO2O(Online to Offline)ビジネスに絡めて、デジタル領域全般に積極的に踏み込んで顧客の営業活動を強力にサポートしてまいります。
次に、業界別の販売状況としましては、流通・小売業界において、差別化と情報力の強化に注力しながらトータルプロモーションの提案を行った結果、顧客との関係性をより強固にでき、大型のキャンペーン企画を複数受注できました。さらにファッション・アクセサリー業界において当社顧客のグローバル展開による海外需要を取り込めたことにより、売上を大幅に伸ばすことができ下期においても引き合いは好調で大型案件の獲得を予定しております。一方、当社の主力販売先である製薬業界においては、前年7月に発表された薬品・医療用分野で使用するプロモーショングッズの取扱いに関するルールの改定により、当第2四半期連結累計期間における前年同期比のプロモーショングッズの売上が減少いたしましたが、疾患啓発向けWEB施策やOTC領域での売上の拡大を図っており新たな需要の創出に注力しております。さらに飲料嗜好品業界においては、競合激化による受注案件の減少により厳しい状況が続いておりますが、顧客課題を上流から捉えたトータルプロモーションの実現により差別化できるよう努めております。
この結果、当第2四半期連結累計期間における連結業績は、流通・小売業界やファッション・アクセサリー業界向けを中心に他の業界向けでも売上を大きく伸ばし、売上高は5,036百万円(前年同期比9.9%増)と増収になりました。また、当年度においては受注案件ごとの採算管理を重視したことにより、売上総利益率も前期を上回る結果となりました。一方、販売費及び一般管理費においては、東京本社を増床したことに伴い地代家賃が増加し、1,217百万円(同14.1%増)となりましたが、増収増益効果が販売費及び一般管理費の増加分を吸収することとなり、営業利益は246百万円(同6.7%増)となりました。しかしながら急激な円高に伴い、為替レート換算による14百万円の為替差損を計上したことにより経常利益は238百万円(同0.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は170百万円(同9.7%減)となりました。
なお、当社グループは、顧客の営業上の課題に基づいたセールスプロモーションの企画及び提案を行う単一の事業分野において営業活動を行っておりますので、セグメント情報の記載は行っておりません。
(2) 財政状態の分析
(流動資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産の残高は5,346百万円(前連結会計年度末5,757百万円)となり、410百万円減少しました。主な要因は、制作支出金が65百万円、その他流動資産が41百万円増加しましたが、売上債権の回収により受取手形及び売掛金が541百万円減少したためであります。
(固定資産)
当第2四半期連結会計期間末における固定資産の残高は1,060百万円(同1,005百万円)となり、55百万円増加しました。主な要因は、東京本社増床等により有形固定資産が50百万円増加したためであります。
(流動負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債の残高は1,461百万円(同1,872百万円)となり、411百万円減少しました。主な要因は、支払手形及び買掛金が355百万円、その他流動負債が41百万円減少したためであります。
(固定負債)
当第2四半期連結会計期間末における固定負債の残高は291百万円(同278百万円)となり、12百万円増加しました。主な要因は、繰延税金負債が5百万円、退職給付に係る負債3百万円、役員退職慰労引当金が3百万円増加したためであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は4,654百万円(同4,611百万円)となり、43百万円増加しました。主な要因は、その他有価証券評価差額金が13百万円増加、利益剰余金が剰余金の配当により151百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益の獲得により170百万円増加したためであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の増加221百万円、投資活動による資金の減少52百万円、財務活動による資金の減少136百万円等により、前連結会計年度末と比較して29百万円増加し、1,801百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において営業活動による資金の増加は221百万円(前年同四半期連結累計期間は388百万円の増加)となりました。主な要因は、法人税等の支払による支出が94百万円、仕入債務の減少額が355百万円、たな卸資産の増加額が71百万円、その他流動資産の増加額が42百万円となりましたが、税金等調整前四半期純利益が250百万円となり、売上債権の減少額が541百万円となったこと等により増加したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において投資活動による資金の減少は52百万円(同142百万円の増加)となりました。主な要因は、東京本社増床等に伴う有形固定資産の取得による支出が61百万円となったことにより減少したためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において財務活動による資金の減少は136百万円(同157百万円の減少)となりました。主な要因は、配当金の支払による支出が151百万円あったことにより減少したためであります。
(4) 生産、仕入及び販売の実績
当社グループは、顧客の営業上の課題に基づいたセールスプロモーションの企画及び提案を行う単一の事業分野において営業活動を行っており、単一セグメントであるため、セグメント別の情報は記載はしておりません。
① 生産実績
当社グループの販売するセールスプロモーショングッズは広範囲かつ多種多様であり、同様の製品であっても仕様が一様ではなく、また、ポケットティッシュ以外の受注商品の製作につきましては全て外注先に委託しております。なお、当社グループで販売するポケットティッシュについて、その多くを当社の連結子会社である㈱岐阜クリエートにおいて生産しております。当第2四半期連結累計期間における、当社グループで生産しているポケットティッシュの生産実績を示すと、次のとおりであります。
品目生産高(千個)前年同四半期比
(%)
ポケットティッシュ74,854131.4
合計74,854131.4

(注) 千個未満は切り捨てております。
② 仕入実績
当社グループでは価格競争力を強化するため、一部の商品について中国より直接購買を行っております。当第2四半期連結累計期間における、当社グループにおける国内での仕入実績及び中国からの仕入実績を示すと、次のとおりであります。
地域仕入高(千円)前年同四半期比
(%)
国内仕入3,212,124110.9
海外(中国)仕入385,626134.4
合計3,597,751113.0

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当第2四半期連結累計期間における、当社分類による顧客所属業種別に販売状況を示すと、次のとおりであります。
分野販売高(千円)前年同四半期比
(%)
流通・小売業820,880255.6
自動車・関連品682,347143.0
薬品・医療用品555,99882.1
情報・通信378,555100.8
化粧品・トイレタリー360,90094.7
飲料・嗜好品310,96862.4
金融・保険305,12295.1
ファッション・アクセサリー277,093190.9
外食・各種サービス246,772150.7
不動産・住宅設備211,82472.9
食品182,239178.2
その他704,21384.9
合計5,036,917109.9

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当第2四半期連結累計期間において、ファッション・アクセサリーの金額的重要性が増したことから別掲開示しております。
(5) 主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変動はありません。