有価証券報告書-第16期(令和1年9月1日-令和2年8月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)におけるわが国経済は、消費税増税にともなう駆け込み需要の反動減に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況が続いております。社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていくなかで、各種政策の効果もあって、持ち直しに向かうことが期待されますが、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。
当社グループの主力事業であるソリューション事業の属するスマートフォン関連市場においては、IoT(※)やAI(人工知能)技術の急速な進化により事業環境は目まぐるしく変化し、企業間競争は激化しております。そのようななか、経済産業省発表の2020年9月の特定サービス産業動態統計月報によれば、情報サービス産業の売上高合計は前年同月比6.7%減少と大幅に悪化しております。飲食関連事業の主たる市場である外食産業市場においては、人材採用関連コストの上昇や消費者ニーズの多様化、食材価格の高騰に加えて消費税率引上げによる外食離れが起きているところに新型コロナウイルス感染症の影響が重なり、事業環境は極めて厳しい状況です。また、教育関連事業の属する人材育成及び研修サービス市場においては、企業が求める人材の変化や個人の能力開発の自己責任化、働き方改革による認識の変化などによって需要は変化し、市場規模は拡大傾向にあるものの、新型コロナウイルス感染症の影響も現れています。
このような状況のなか、当社グループは、「スマートフォンに関わるすべての人たちに、最高の発想を提供し、人に優しい技術やサービスの開発を支え、豊かで快適な社会の実現を目指す」という経営理念の下、既存事業については費用の圧縮を図りつつ売上最大化に取り組んでまいりました。
新たな取組みとしては、当社グループの成長を加速させるため、ビンゴカジノ事業への関与の深度を深めることを目的として、2020年2月29日付で、グアムでビンゴ会場の賃貸・管理及びビンゴの運営支援サービスの提供を行うTTK, LLCを連結子会社化いたしました。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、当社グループが行う事業のうち、実店舗における集客が必要な事業である飲食関連事業、教育関連事業及びビンゴゲーミング事業については、各国政府及び各自治体から出された外出自粛要請等を受け、各国の規制及び感染拡大防止への配慮から、株式会社渋谷肉横丁や株式会社インタープランをはじめとする当社グループの営業施設において臨時休業等を実施いたしました。また、新型コロナウイルス感染症の影響が当面は続くことを踏まえて、当社グループの固定資産の回収可能性等を慎重に検討した結果、臨時休業等による損失23百万円、減損損失296百万円、のれん償却額300百万円等の合計620百万円を特別損失に計上しております。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は1,147百万円(前期比26.2%減)、営業損失は431百万円(前期は営業損失103百万円)、経常損失は451百万円(前期は経常損失71百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,050百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失278百万円)、EBITDAは241百万円の赤字(前期は70百万円の黒字)となりました。
また、販売費及び一般管理費においては、業務効率化や費用の見直し等に取り組み、727百万円(前期比4.9%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(ソリューション事業)
ソリューション事業は、スマートフォン向けプラットフォームソリューションやIoT関連ソリューション、ビンゴ向けシステム開発等を展開する「プラットフォーム」分野、ソーシャルゲームやアプリ関連、ゲーム受託開発等を行う「コンテンツサービス」分野及びその他受託開発案件等を行っております。
プラットフォーム分野においては、安定的な収益軸のひとつである携帯電話販売店の店頭デモ端末管理システム「Multi-package Installer for Android」等は堅調に推移し、ストック型ビジネスとして継続しております。
また、中長期的な成長を目指し、「インターホン向けIoT(※)システム」や「i・Ball Technical Pitch」の開発など、システム開発を基盤とした事業の拡大に向けた取り組みも継続して進めております。「インターホン向けIoT(※)システム」においては、従来の集合住宅向けのサービスについては年々継続的に成長しております。警備用途などB2B向けに大きな需要が見込まれる「SIM インターホン IoT システム(仮称)」については、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、事業展開に時間を要しております。「i・Ball Technical Pitch」においては、新たにバレーボールやサッカーへの展開に向けた開発に取り組むとともに、軟式野球ボールタイプの軟式M号球及びJ号球の販売を開始いたしました。また、ボールに内蔵するセンサーからの情報を行動認識AIにより、個人の投球パフォーマンスが診断可能な「アスリーテックラボ」をauスマートパスプレミアム会員向けに提供開始いたしました。
コンテンツサービスの分野においては、複数のプラットフォームでソーシャルゲームやアプリを提供し、市場獲得に取り組んでおります。2011年12月のサービス開始よりコアなファンを持つ「サッカー日本代表2020ヒーローズ」では一人でもチームを構成して参加できる新イベント「ソロSBC」が好評を博すとともに、新たにアバターを導入するなど、収益向上に向けた取り組みを進めました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は701百万円(前期比34.4%減)、セグメント利益は14百万円(前期比95.0%減)となりました。
(飲食関連事業)
飲食関連事業は、商標権の管理、不動産のサブリース及び飲食業等を行っております。情報の発信地「渋谷」において年間50万人の顧客動員数を誇る「渋谷肉横丁」商標権の管理を行い、そのブランド知名度と実店舗への集客力を生かした新たな連携による展開を目指しております。不動産のサブリースでは、首都圏に7店舗を展開しております。飲食業では、東京都渋谷区のちとせ会館の「渋谷肉横丁」において運営している直営店は、2019年11月29日に公表しているとおり、3店舗を追加した結果8店舗となりました。また、ごまそば、北前そばの専門店チェーン「高田屋」のうち3店舗を運営しております。直営店については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大にともなう政府等の自粛要請も踏まえて5月末まで全店舗を閉鎖いたしましたが、6月以降順次営業を再開しております。費用面においては、キャッシュをともなわない費用であるのれん償却額30百万円及び減価償却費19百万円を計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は320百万円(前年同期比21.8%減)、セグメント損失は55百万円(前年同期はセグメント利益18百万円)となりました。
(教育関連事業)
教育関連事業は、主に訓練期間を約半年とする求職者向けITスクールのセミナーを行っております。新宿校において3教室を開講し、訓練期間を約半年としてIT分野の教育訓練を実施しております。新型コロナウイルス感染症の感染拡大にともなう監督官庁の自粛要請のため5月末まで全教室を閉鎖いたしましたが、6月以降は平常通り教室を再開しております。このところの失業率の悪化傾向にともない、受講希望者が増加した結果、教室の空席の減少により業績が改善傾向に転じております。また、新たな取り組みとして教育関連事業を行う株式会社インタープランは厚生労働大臣より有料職業紹介業の許可を取得し、さらなる成長を目指しております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は60百万円(前年同期比15.6%増)、セグメント利益は7百万円(前年同期はセグメント損失5百万円)となりました。
(注)※ IoT
モノのインターネット(Internet of Things)。
従来は主にパソコンやサーバー、プリンタ等のIT関連機器が接続されていたインターネットに、それ以外の各種家電製品、生活環境などの情報を取得する各種のセンサー等、さまざまな"モノ"を接続する技術。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、591百万円となり、前連結会計年度末より136百万円増加となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は199百万円(前年同期41百万円の収入)となりました。これは主に、減損損失296百万円、のれん償却額402百万円及び減価償却費89百万円等の収入があった一方で、資金減少要因として税金等調整前当期純損失1,041百万円等の支出があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は265百万円(前年同期449百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産取得による支出20百万円及び無形固定資産取得による支出135百万円、貸付による支出96百万円、敷金・保証金の差入による支出13百万円及び事業譲受による支出145百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は602百万円(前年同期527百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入による収入284百万円、新株発行による収入150百万円及び新株予約権の行使による株式の発行による収入247百万円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。
(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは、その他におきましてTTK, LLC.を連結子会社化したことによるものであります。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注状況は、次のとおりであります。
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
(注)1.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、その他におきまして、TTK, LLC.を連結子会社化したことによるものであります。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
当社グループの当連結会計年度の経営成績は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
当社グループにおいて当連結会計年度は第三創業期の3年目となり、抜本的な改革の元、中期経営計画に基づき事業活動を推進してまいりました。特にM&Aの戦略実行による足元のキャッシュ・フローを固める施策を優先したため、のれんの償却に係るコストが増えることを想定しておりました。そのような状況から重要な経営指標といたしましてEBITDAの黒字化を最優先課題として取り組んでまいりましたが、主として新型コロナウイルス感染症の影響により、241百万円のEBITDAの赤字となりました。
連結損益計算書における売上高及び利益につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、ソリューション事業においては営業活動が停滞したことからスポーツIoTやインターホン向けIoTシステムが計画未達となったほか受託開発が低調な結果となり、飲食関連事業における直営店舗の閉鎖やビンゴ事業におけるビンゴ会場の閉鎖の影響により、業績予想に対して未達となりました。
b. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ407百万円減少し1,147百万円(前期比26.2%減)となりました。これは主に、ソリューション事業のきせかえサービスの縮小と受託開発の受注減少に加え、飲食関連事業の直営店舗の閉鎖やビンゴ事業の会場閉鎖にともなう売り上げの減少があったためであります。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ41百万円減少し851百万円(前期比4.6%減)、売上総利益は前連結会計年度に比べ365百万円減少し295百万円(前期比55.3%減)となりました。
(営業利益及び営業損失)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ37百万円減少し727百万円(前期比4.9%減)となりました。その内訳として、販売手数料、給料手当及びのれん償却額が主たるものとなりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業損失は、431百万円(前期は営業損失103百万円)となりました。
(経常利益及び経常損失)
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ37百万円減少し15百万円(前期比69.9%減)となりました。営業外費用は、前連結会計年度に比べ14百万円増加し36百万円(前期比64.0%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常損失は、451百万円(前期は経常損失71百万円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度に比べ17百万円減少し31百万円(前期比36.1%減)となりました。特別損失は、前連結会計年度に比べ387百万円増加し620百万円(前期比165.9%増)となりました。
また、法人税等として8百万円を計上しております。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、1,050百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失278百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は822百万円となり、前連結会計年度末に比べ6百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が136百万円、商品及び製品が13百万円増加したことによるものであります。固定資産は801百万円となり、前連結会計年度末に比べ543百万円減少いたしました。これは主にのれんが298百万円、ソフトウエアが58百万円及びソフトウエア仮勘定が68百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、1,623百万円となり、前連結会計年度末に比べ537百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における負債は651百万円となり、前連結会計年度末に比べ112百万円増加いたしました。これは主に借入金が171百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は971百万円となり、前連結会計年度末に比べ650百万円減少いたしました。これは主に利益剰余金が1,050百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は58.5%(前連結会計年度末は73.9%)となりました。
b. キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
c. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、ソフトウェア開発の製造原価に当たる人件費並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規ソフトウェア開発投資、情報機器の設備投資、M&A等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することが重要と考え、主にEBITDAを重視しつつ、営業キャッシュ・フローの安定した黒字化に努めてまいりました。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響の終息時期は予測が難しいため、2020年6月15日を割当日として発行した第三者割当による新株及び第11回新株予約権については資金使途に当社の運転資金を含めたほか、新たに金融機関からの長期借入資金も調達し、手元流動性の確保に努めております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は459百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び預金の残高は591百万円となっております。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループにおいて、当連結会計年度は第三創業期の3年目となり、初年度から継続して経営基盤の抜本的な強化に努めてまいりました。これに取り組むにあたり、企業の継続にとって最も重要である「本業の儲け」を表す指標とされるEBITDAを重要な経営指標とし、EBITDAの黒字化及び継続的な成長を目標としておりますが、主として新型コロナウイルス感染症の影響により、241百万円のEBITDAの赤字となりました。
引き続き、既存事業の強化や新規事業の取得を進めることにより、持続的な成長を図り、経営指標の改善に努めてまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。
また、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)におけるわが国経済は、消費税増税にともなう駆け込み需要の反動減に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況が続いております。社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていくなかで、各種政策の効果もあって、持ち直しに向かうことが期待されますが、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。
当社グループの主力事業であるソリューション事業の属するスマートフォン関連市場においては、IoT(※)やAI(人工知能)技術の急速な進化により事業環境は目まぐるしく変化し、企業間競争は激化しております。そのようななか、経済産業省発表の2020年9月の特定サービス産業動態統計月報によれば、情報サービス産業の売上高合計は前年同月比6.7%減少と大幅に悪化しております。飲食関連事業の主たる市場である外食産業市場においては、人材採用関連コストの上昇や消費者ニーズの多様化、食材価格の高騰に加えて消費税率引上げによる外食離れが起きているところに新型コロナウイルス感染症の影響が重なり、事業環境は極めて厳しい状況です。また、教育関連事業の属する人材育成及び研修サービス市場においては、企業が求める人材の変化や個人の能力開発の自己責任化、働き方改革による認識の変化などによって需要は変化し、市場規模は拡大傾向にあるものの、新型コロナウイルス感染症の影響も現れています。
このような状況のなか、当社グループは、「スマートフォンに関わるすべての人たちに、最高の発想を提供し、人に優しい技術やサービスの開発を支え、豊かで快適な社会の実現を目指す」という経営理念の下、既存事業については費用の圧縮を図りつつ売上最大化に取り組んでまいりました。
新たな取組みとしては、当社グループの成長を加速させるため、ビンゴカジノ事業への関与の深度を深めることを目的として、2020年2月29日付で、グアムでビンゴ会場の賃貸・管理及びビンゴの運営支援サービスの提供を行うTTK, LLCを連結子会社化いたしました。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、当社グループが行う事業のうち、実店舗における集客が必要な事業である飲食関連事業、教育関連事業及びビンゴゲーミング事業については、各国政府及び各自治体から出された外出自粛要請等を受け、各国の規制及び感染拡大防止への配慮から、株式会社渋谷肉横丁や株式会社インタープランをはじめとする当社グループの営業施設において臨時休業等を実施いたしました。また、新型コロナウイルス感染症の影響が当面は続くことを踏まえて、当社グループの固定資産の回収可能性等を慎重に検討した結果、臨時休業等による損失23百万円、減損損失296百万円、のれん償却額300百万円等の合計620百万円を特別損失に計上しております。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は1,147百万円(前期比26.2%減)、営業損失は431百万円(前期は営業損失103百万円)、経常損失は451百万円(前期は経常損失71百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,050百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失278百万円)、EBITDAは241百万円の赤字(前期は70百万円の黒字)となりました。
また、販売費及び一般管理費においては、業務効率化や費用の見直し等に取り組み、727百万円(前期比4.9%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(ソリューション事業)
ソリューション事業は、スマートフォン向けプラットフォームソリューションやIoT関連ソリューション、ビンゴ向けシステム開発等を展開する「プラットフォーム」分野、ソーシャルゲームやアプリ関連、ゲーム受託開発等を行う「コンテンツサービス」分野及びその他受託開発案件等を行っております。
プラットフォーム分野においては、安定的な収益軸のひとつである携帯電話販売店の店頭デモ端末管理システム「Multi-package Installer for Android」等は堅調に推移し、ストック型ビジネスとして継続しております。
また、中長期的な成長を目指し、「インターホン向けIoT(※)システム」や「i・Ball Technical Pitch」の開発など、システム開発を基盤とした事業の拡大に向けた取り組みも継続して進めております。「インターホン向けIoT(※)システム」においては、従来の集合住宅向けのサービスについては年々継続的に成長しております。警備用途などB2B向けに大きな需要が見込まれる「SIM インターホン IoT システム(仮称)」については、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、事業展開に時間を要しております。「i・Ball Technical Pitch」においては、新たにバレーボールやサッカーへの展開に向けた開発に取り組むとともに、軟式野球ボールタイプの軟式M号球及びJ号球の販売を開始いたしました。また、ボールに内蔵するセンサーからの情報を行動認識AIにより、個人の投球パフォーマンスが診断可能な「アスリーテックラボ」をauスマートパスプレミアム会員向けに提供開始いたしました。
コンテンツサービスの分野においては、複数のプラットフォームでソーシャルゲームやアプリを提供し、市場獲得に取り組んでおります。2011年12月のサービス開始よりコアなファンを持つ「サッカー日本代表2020ヒーローズ」では一人でもチームを構成して参加できる新イベント「ソロSBC」が好評を博すとともに、新たにアバターを導入するなど、収益向上に向けた取り組みを進めました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は701百万円(前期比34.4%減)、セグメント利益は14百万円(前期比95.0%減)となりました。
(飲食関連事業)
飲食関連事業は、商標権の管理、不動産のサブリース及び飲食業等を行っております。情報の発信地「渋谷」において年間50万人の顧客動員数を誇る「渋谷肉横丁」商標権の管理を行い、そのブランド知名度と実店舗への集客力を生かした新たな連携による展開を目指しております。不動産のサブリースでは、首都圏に7店舗を展開しております。飲食業では、東京都渋谷区のちとせ会館の「渋谷肉横丁」において運営している直営店は、2019年11月29日に公表しているとおり、3店舗を追加した結果8店舗となりました。また、ごまそば、北前そばの専門店チェーン「高田屋」のうち3店舗を運営しております。直営店については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大にともなう政府等の自粛要請も踏まえて5月末まで全店舗を閉鎖いたしましたが、6月以降順次営業を再開しております。費用面においては、キャッシュをともなわない費用であるのれん償却額30百万円及び減価償却費19百万円を計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は320百万円(前年同期比21.8%減)、セグメント損失は55百万円(前年同期はセグメント利益18百万円)となりました。
(教育関連事業)
教育関連事業は、主に訓練期間を約半年とする求職者向けITスクールのセミナーを行っております。新宿校において3教室を開講し、訓練期間を約半年としてIT分野の教育訓練を実施しております。新型コロナウイルス感染症の感染拡大にともなう監督官庁の自粛要請のため5月末まで全教室を閉鎖いたしましたが、6月以降は平常通り教室を再開しております。このところの失業率の悪化傾向にともない、受講希望者が増加した結果、教室の空席の減少により業績が改善傾向に転じております。また、新たな取り組みとして教育関連事業を行う株式会社インタープランは厚生労働大臣より有料職業紹介業の許可を取得し、さらなる成長を目指しております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は60百万円(前年同期比15.6%増)、セグメント利益は7百万円(前年同期はセグメント損失5百万円)となりました。
(注)※ IoT
モノのインターネット(Internet of Things)。
従来は主にパソコンやサーバー、プリンタ等のIT関連機器が接続されていたインターネットに、それ以外の各種家電製品、生活環境などの情報を取得する各種のセンサー等、さまざまな"モノ"を接続する技術。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、591百万円となり、前連結会計年度末より136百万円増加となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は199百万円(前年同期41百万円の収入)となりました。これは主に、減損損失296百万円、のれん償却額402百万円及び減価償却費89百万円等の収入があった一方で、資金減少要因として税金等調整前当期純損失1,041百万円等の支出があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は265百万円(前年同期449百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産取得による支出20百万円及び無形固定資産取得による支出135百万円、貸付による支出96百万円、敷金・保証金の差入による支出13百万円及び事業譲受による支出145百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は602百万円(前年同期527百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入による収入284百万円、新株発行による収入150百万円及び新株予約権の行使による株式の発行による収入247百万円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) | 前年同期比(%) | |
| ソリューション事業 | (千円) | 506,864 | 86.8 |
| 飲食関連事業 | (千円) | 230,907 | 98.4 |
| 教育関連事業 | (千円) | 42,154 | 94.3 |
| その他 | (千円) | 19,628 | 318.4 |
| 合計(千円) | 799,555 | 91.9 | |
(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは、その他におきましてTTK, LLC.を連結子会社化したことによるものであります。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注状況は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| ソリューション事業 | 305,761 | 56.6 | 35,465 | 87.3 |
| 教育関連事業 | 3,439 | 48.8 | 900 | - |
| その他 | 1,450 | 123.9 | - | - |
| 合計 | 310,650 | 56.6 | 36,365 | 89.5 |
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) | 前年同期比(%) | |
| ソリューション事業 | (千円) | 701,446 | 65.6 |
| 飲食関連事業 | (千円) | 320,133 | 78.2 |
| 教育関連事業 | (千円) | 60,718 | 115.6 |
| その他 | (千円) | 64,863 | 272.0 |
| 合計(千円) | 1,147,162 | 73.8 | |
(注)1.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、その他におきまして、TTK, LLC.を連結子会社化したことによるものであります。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年9月1日 至 2019年8月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| KDDI株式会社 | 151,328 | 9.7 | 185,784 | 16.2 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
当社グループの当連結会計年度の経営成績は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
当社グループにおいて当連結会計年度は第三創業期の3年目となり、抜本的な改革の元、中期経営計画に基づき事業活動を推進してまいりました。特にM&Aの戦略実行による足元のキャッシュ・フローを固める施策を優先したため、のれんの償却に係るコストが増えることを想定しておりました。そのような状況から重要な経営指標といたしましてEBITDAの黒字化を最優先課題として取り組んでまいりましたが、主として新型コロナウイルス感染症の影響により、241百万円のEBITDAの赤字となりました。
連結損益計算書における売上高及び利益につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、ソリューション事業においては営業活動が停滞したことからスポーツIoTやインターホン向けIoTシステムが計画未達となったほか受託開発が低調な結果となり、飲食関連事業における直営店舗の閉鎖やビンゴ事業におけるビンゴ会場の閉鎖の影響により、業績予想に対して未達となりました。
b. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ407百万円減少し1,147百万円(前期比26.2%減)となりました。これは主に、ソリューション事業のきせかえサービスの縮小と受託開発の受注減少に加え、飲食関連事業の直営店舗の閉鎖やビンゴ事業の会場閉鎖にともなう売り上げの減少があったためであります。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ41百万円減少し851百万円(前期比4.6%減)、売上総利益は前連結会計年度に比べ365百万円減少し295百万円(前期比55.3%減)となりました。
(営業利益及び営業損失)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ37百万円減少し727百万円(前期比4.9%減)となりました。その内訳として、販売手数料、給料手当及びのれん償却額が主たるものとなりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業損失は、431百万円(前期は営業損失103百万円)となりました。
(経常利益及び経常損失)
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ37百万円減少し15百万円(前期比69.9%減)となりました。営業外費用は、前連結会計年度に比べ14百万円増加し36百万円(前期比64.0%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常損失は、451百万円(前期は経常損失71百万円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度に比べ17百万円減少し31百万円(前期比36.1%減)となりました。特別損失は、前連結会計年度に比べ387百万円増加し620百万円(前期比165.9%増)となりました。
また、法人税等として8百万円を計上しております。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、1,050百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失278百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は822百万円となり、前連結会計年度末に比べ6百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が136百万円、商品及び製品が13百万円増加したことによるものであります。固定資産は801百万円となり、前連結会計年度末に比べ543百万円減少いたしました。これは主にのれんが298百万円、ソフトウエアが58百万円及びソフトウエア仮勘定が68百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、1,623百万円となり、前連結会計年度末に比べ537百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における負債は651百万円となり、前連結会計年度末に比べ112百万円増加いたしました。これは主に借入金が171百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は971百万円となり、前連結会計年度末に比べ650百万円減少いたしました。これは主に利益剰余金が1,050百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は58.5%(前連結会計年度末は73.9%)となりました。
b. キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
c. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、ソフトウェア開発の製造原価に当たる人件費並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規ソフトウェア開発投資、情報機器の設備投資、M&A等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することが重要と考え、主にEBITDAを重視しつつ、営業キャッシュ・フローの安定した黒字化に努めてまいりました。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響の終息時期は予測が難しいため、2020年6月15日を割当日として発行した第三者割当による新株及び第11回新株予約権については資金使途に当社の運転資金を含めたほか、新たに金融機関からの長期借入資金も調達し、手元流動性の確保に努めております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は459百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び預金の残高は591百万円となっております。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループにおいて、当連結会計年度は第三創業期の3年目となり、初年度から継続して経営基盤の抜本的な強化に努めてまいりました。これに取り組むにあたり、企業の継続にとって最も重要である「本業の儲け」を表す指標とされるEBITDAを重要な経営指標とし、EBITDAの黒字化及び継続的な成長を目標としておりますが、主として新型コロナウイルス感染症の影響により、241百万円のEBITDAの赤字となりました。
引き続き、既存事業の強化や新規事業の取得を進めることにより、持続的な成長を図り、経営指標の改善に努めてまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。
また、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。