有価証券報告書-第37期(令和1年12月1日-令和2年11月30日)
経営成績等の状況の概要
(1)当期の経営成績の概況
当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策の効果もあり、個人消費や設備投資が上向き、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、米中貿易摩擦の長期化など、海外の不安定な政治動向や地政学リスクが与える影響の懸念などもあり、景気の先行きは依然不透明な状態が続きました。
このような事業環境において、当社は4月に、eラーニングコンテンツの開発を行う株式会社クシム(旧社名アイスタディ株式会社、以下クシム)及び、その子会社でシステム開発会社の株式会社クシムソフト(旧社名株式会社エイム・ソフト、以下クシムソフト)との間で業務提携を行いました。この業務提携により、今般の新型コロナウイルス感染症対策として増加する、在宅勤務などのテレワークを導入する企業や、様々なサービスのオンライン化を検討する企業や学校教育機関などに対し、必要となる端末やネットワーク機器、ソフトウェア、セキュリティを合わせて販売するための共同マーケティングなどを行っております。
加えて、本業務提携を行う中で、5月には当社子会社の株式会社ケア・ダイナミクスの株式をクシムソフトに、同じく当社子会社の株式会社イーフロンティアの株式をクシムに、それぞれ譲渡いたしました。本件で得た譲渡金につきましては、当社グループが注力するIoT関連事業における、既存製品の追加開発及び、現在開発を進めているエッジAI端末「NCXX AI BOX」*1の開発に投下することで、開発スピードをあげ、早期のサービスインを目指しております。
株式会社ネクス(以下ネクス)では、在宅勤務などのテレワークに対応した追加サービスとして、USB型 LTE/3G データ通信端末「UX302NC-R」に2段階認証機能を搭載した「セキュアアクセスパッケージ」を6月にリリースしました。さらに、文部科学省が教育改革案として推奨している学校のICT化「GIGAスクール構想」における「1人1台の学習者用PCと高速ネットワーク環境などを整備する5年間の計画」に標準仕様として提示されているGoogleのChrome OSを搭載したコンピューター「Chromebook」に対応する機能の追加開発を行いました。
また、法的規制強化と車両管理業務の効率化、ドライバーの減少・高齢化など市場を取り巻く社会環境の影響で、需要が増加傾向にあるクラウド型車両管理・動態管理システムにおいて、通信機能を持ち市場を確保しているOBDⅡ型自動車テレマティクスデータ収集ユニット「GX410NC/GX420NC」の後継機種として、NTT docomo/KDDI/ SoftBankや、みちびき(準天頂衛星システム)など、国内の主なLTE周波数である5方式のGNSS*2に対応し、より多くの衛星測位システムを使うことで、ビルや樹木などで視界が狭くなる都市部や山間部でも測位の安定性が向上した「GX700NC」を開発し、8月にリリースしております。
セキュアアクセスパッケージ OBDⅡデータ通信端末「GX700NC」
*1 「NCXX AI BOX」とは、NVIDIA Corporationが提供する高性能なGPUと、SIERRAWIRELESS製のマルチキャリア対応LTE通信モジュールを搭載し、多彩な外部インターフェースを持つ、高性能なエッジAI端末
*2 「GNSS」とは「Global Navigation Satellite System(全球測位衛星システム)」の略で、GPS、GLONASS、Galileo、準天頂衛星 (QZSS)等の衛星測位システムの総称です。
連結業績につきましては、ネクスにおいて、2019年11月にLTE/3G USBデータ通信端末「UX302NC-R」が株式会社NTTドコモ(以下ドコモ)の相互接続性試験をクリアし、ドコモの取り扱い製品として同社製品サイトに掲載されるとともに全国のドコモショップ及びドコモオンラインショップにて販売されており、PC/タブレットでの利用やIoT/M2M分野において、電力設備、複合機、医療機器の遠隔監視やメンテナンス、食品の温度管理、監視カメラなど、幅広く展開されております。また、今般の新型コロナウイルスの感染症対策として、在宅勤務などのテレワークの導入企業の増加に伴い通信端末の販売が伸長しており、売上・利益ともに大きく増加しました。
一方で、インターネット旅行事業は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、第1四半期の海外旅行とGoToトラベルキャンペーンを中心にした国内旅行にとどまり、大幅な売上減少となりました。
また、株式会社チチカカ(以下チチカカ)においては、営業自粛要請による時短営業及び来店客数減少に加え、緊急事態宣言により72店舗(全店舗数の80%)が休業となりましたが、6月には緊急事態宣言解除を受けて全店での営業を再開し、揺り戻しの需要などもあり売上高は大きく改善しました、しかし7月以降は新型コロナウイルス感染症の再拡大により9月まで来店客数が再度減少をし、売上高及び利益は予定を下回りました。
上記の結果、売上高は、6,561百万円(対前期比32.2%減)となりました。営業損失は620百万円(前期は営業損失633百万円)、経常損失は597百万円(前期は経常損失678百万円)、税金等調整前当期純損失は1,318百万円(前期は税金等調整前当期純損失1,218百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,361百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失1,272百万円)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントごとの業績は以下のとおりであります。
(IoT関連事業)
ネクスは、培ってきた自動車テレマティクスをはじめとする様々な分野に対するIoT技術をベースに「IoT×ブロックチェーン技術」、「IoT×AI技術」など、「IoT×新技術」を活用した新たなサービスの提供を目指します。
具体的には、大量のデータを判別・収集するAI学習の「目」となる画像認識分野においては、AIコンピューティングの分野で様々なプラットフォームを提供しているNVIDIA Corporationが提供するGPU(画像処理やディープラーニングに不可欠な並列演算処理を行う演算装置)を利用した、リアルタイム画像認識技術の開発を行っています。リアルタイム画像認識技術は、顔認証システムや監視カメラの映像分析などのセキュリティ分野での活用や工場ラインでの不良品検出、自動車の自動運転や運転アシストなど様々な分野に活用できる技術となります。
画像認識に関する研究開発については前期より本格的に開始しており、自社の農業ICT事業において、トマトの画像と糖度を学習させることで糖度計を使用せずに非接触でのトマトの糖度を識別する仕組みや、圃場の中に収穫期を迎えたトマトがどこにあるかの検知、最終的には自動収穫を行うロボットの開発を行う予定です。
プライバシーに配慮した行動解析 画像認識による姿勢や転倒などの解析
既存製品につきましては、2018年8月、2019年度米国国防権限法(NDAA2019)の成立により、華為技術(Huawei)や中興通訊(ZTE)、監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術(HIKVISION)、浙江大華技術(Dahua Technology)、海能達通信(Hytera)の計5社への締め付けが大幅に強化され、2019年8月、米国政府機関による上記5社からの調達を禁ずる措置が発効され、さらに2020年8月13日より上記5社に加え、新たに米国の技術を使用した部品等を開発・製造を阻止する目的で、華為技術(Huawei)の関連企業38社が対象に追加されました。ネクスでは、現在販売中の全ての製品において、2019年度米国防権限法(NDAA2019)に関わる上記5社への製造委託や上記5社及び2020年8月13日に施行された米国輸出管理を目的として新たに追加された対象38社についても、製造委託や部品の採用は行っておらず、安心して使用していただけるため、上記5社の製品からの切替需要が増加しております。
また、働き方改革の推進、今般の新型コロナウイルスの感染症対策として、在宅勤務などのテレワークを導入する企業が増加しており、在宅勤務で使用するPC/タブレットからの企業ネットワークへの接続などで幅広く利用されることによる需要が増加しております。
今後の動向につきましては引き続き注視しながら、製造委託先の継続的な管理・監督とともに、信頼できる新規製造委託先の開拓を進め、国内メーカーとして市場のニーズに対応した製品群のさらなる拡充に取り組み、国内外の市場に向けて今後普及が見込まれるLPWA*3や次世代通信規格5Gなど、モバイルコンピューティングや高付加価値通信デバイスとソフトウェアの融合により自動車テレマティクスソリューションやその他の様々なソリューションの提供を行ってまいります。
農業ICT事業(NCXX FARM)につきましては、農作物の生産、加工、販売を行う「6次産業化事業」と、特許農法による「化学的土壌マネジメント」+ICTシステムによる「デジタル管理」のパッケージ販売を行う「フランチャイズ事業」の事業化を推進しております。
「6次産業化事業」では、5色のミニトマトの栽培に加え、2018年より販売を開始したスーパーフードとして人気の高いGOLDEN BERRY(食用ほおずき)の専用のサイト(https://farm.ncxx.co.jp/services/goldenberry/)を設け、青果に加えて加工品の「GOLDEN BERRYアイス」の販売を開始し好評をいただいております。また、9月には本社のある岩手県花巻市の地場の企業との協業により、ゴールデンベリーのクラフトビールを製造いたしました。
「GOLDEN BERRY」 「GOLDEN BERRYクラフトビール」
*3 「LPWA」とは、「Low Power Wide Area」の略で、「低消費電力で長距離の通信」ができる無線通信技術の総称。
フランチャイズ事業では、自社試験圃場での栽培実績をもとに、自社独自の特許農法(多段式ポット)とICTシステムの提供に加えて、お客様の要望に沿った多種多様な農法・システム・農業関連製品の提供を行う農業総合コンサルティングサービスを開始しました。自社製品にとどまらず、様々な規模や要望に対応できるよう多種多様な農法とシステムの提案と提供を行っております。
この結果、当連結会計年度の売上高は1,356百万円(対前期比9.1%増)、営業利益は204百万円(対前期比76.6%増)となりました。
(インターネット旅行事業)
インターネット旅行事業のイー・旅ネット・ドット・コム株式会社(以下イー・旅ネット・ドット・コム)及びその子会社では、コロナ禍による旅行需要の大幅な変化の中、国内旅行の強化と収束後に向けた海外旅行の情報提供、オンラインでのセミナー開催などに資源を集中しました。
イー・旅ネット・ドット・コムでは、サイトのフルリニューアルと自治体向けの情報提供サービスを開始しました。
株式会社グロリアツアーズ(以下グロリアツアーズ)においては、2021年に延期になった東京パラリンピックの開催に向け、主に国内の大会のサポートや強化合宿の需要が増えました。また、パラスポーツ選手・人材をキャスティングするサービスやパラスポーツの普及に向けたYouTube動画の公式チャンネルでの配信を開始しました。
また、フランス語留学においては、国内でのスクーリング授業の開催や現地とのオンライン留学を開催しました。
※パラスポーツ(イメ-ジ)
株式会社ウェブトラベル(以下ウェブトラベル)では、GoToトラベルキャンペーンにおいてオーダーメイドでの国内旅行の積極的な取り組みを始め、分散型旅の「海外旅行のように過ごす新しい国内旅行」やワーケーション、日本一周など他社との差別化を意識したサイトを立ち上げました。また、トラベルコンシェルジュが旅行以外の特技を活かせる場として始めましたクラウドソーシング事業もさらに対応できる幅を広げるため、スキルを重視したクラウドソーシング専門のコンシェルジュの募集を新たに実施し、グループ内からの受注を強化するとともに、グループ外の営業を始めております。
売上高は、第1四半期の海外旅行とGoToトラベルキャンペーンを中心にした国内旅行が主となり、海外旅行事業売上が517百万円(対前期比79.0%減)、国内旅行事業売上が107百万円(対前期比37.0%減)となりました。年間の総取扱件数は1,319件(対前期比55.2%減)となり、年間の総取扱人員数は3,317名(対前期比57.1%減)となりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は625百万円(対前期比76.3%減)、営業損失は140百万円(前期は営業損失13百万円)となりました。
(ブランドリテールプラットフォーム事業)
チチカカは、店舗事業においては2019年10月末時点の92店舗から今期20店舗の閉店により2020年10月末時点で72店舗体制、またEC事業においては8店舗体制となっています。前期に引き続き、不採算店舗の閉店や人員体制の見直しなどによる構造改革を進めております。
店舗事業においては新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、売上計画比80%という不本意な結果になりました。当社のビジネスモデルは海外生産に依存していたため、中国で新型コロナウイルス感染症が拡大した1月後半から納期遅延という形で影響が出始めました。3月に入ると営業自粛要請から時短営業及び来店客数減少による売上減少が始まりました。4月7日の緊急事態宣言により72店舗(全店舗数の80%)が休業を行い、この結果、週間売上が前年比で最大90%減の状態まで至りました。6月には緊急事態宣言解除に伴う反動需要及び6月13日~6月22日までに実施した創業祭により売上は好調に推移(店舗売上前年比105.4%)しました。しかしながら7月に新型コロナウイルス感染症の再拡大により、9月までお客様数が再度減少しました。10月は前年度消費増税の反動かつ同16日~31日まで実施した決算セールにより好調に推移(店舗売上前年比104.5%)しました。
一方でオンライン事業は計画比113%と好調に推移しました。緊急事態宣言による自粛期間から始めたスタッフによるコーディネイトでお客様が増加しました。また、追加施策として、店舗で撮影した商品詳細がわかる動画をオンライン店舗及び自社アプリに掲載し、さらなる売上向上を図っております。
この結果、当連結会計年度の売上高は4,540百万円(対前期比21.4%減)、営業損失は364百万円(前期は営業損失423百万円)となりました。
(暗号資産・ブロックチェーン事業)
本事業では、引き続きAI技術を利用した暗号資産のトレーディングシステムの開発を継続してまいります。開発に伴うトレーディングシステムの試験運用に関しましては、暗号資産市場の動向と資金効率をふまえた運用を行ってまいります。
この結果、当連結会計年度の売上高は30百万円(対前期比213.4%増)、営業利益は18百万円(前期は営業損失16百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下資金)の期末残高は、前連結会計年度末と比べて97百万円増加し、1,011百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により支出した金額は285百万円(前年同期は602百万円の資金支出)となりました。これは主に、資金の増加要因として減損損失191百万円、投資有価証券評価損205百万円、たな卸資産の減少額359百万円、前渡金の減少額197百万円、未払金の増加額178百万円があり、減少要因として税金等調整前当期純損失1,318百万円があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により獲得した金額は680百万円(前年同期は1,230百万円の資金獲得)となりました。これは主に、資金の増加要因として投資有価証券の売却による収入600百万円、差入保証金の回収による収入106百万円があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した金額は297百万円(前年同期は733百万円の資金支出)となりました。これは主に、資金の増加要因として長期借入れによる収入450百万円があり、減少要因として短期借入金の純減502百万円、長期借入金の返済による支出243百万円があったことによります。
(3)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 インターネット旅行事業、暗号資産・ブロックチェーン事業及びその他事業については、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
2 金額は、製造原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 インターネット旅行事業、ブランドリテールプラットフォーム事業、暗号資産・ブロックチェーン事業及びその他事業については、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。なお、キャッシュ・フローの状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。
また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りにつきましては「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (注記事項)(追加情報)」に記載の通りであります。
繰延税金資産
企業会計上の収益・費用と、課税所得計算上の益金又は損金の認識時点が異なることから、会計上の資産・負債と課税上の資産・負債の額に一時的な差異が生じる場合において、一定期間内における回収可能性に基づき貸借対照表への繰延税金資産計上の要否を検討しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積りが減少した場合は、繰延税金資産が減少され、税金費用が計上される可能性があります。
貸倒引当金
当社グループは、債権に対し貸倒引当金を計上しております。貸倒引当金は、過去の貸倒損失の実績及び回収可能性に疑義がある債権の個別評価に基づいて計上しております。入手可能な情報に基づき貸倒引当金は十分であると考えておりますが、将来、債権先の財政状態が悪化し、支払能力が低下した場合、追加の引当が必要となる可能性があります。
有価証券
当社グループは、時価を把握することが極めて困難と認められる投資有価証券を保有しております。これらの投資有価証券につきましては、実質価額が著しく低下し、かつ回復する見込みがないと判断した場合には、減損処理が必要となる可能性があります。
②財政状態
(資産)
資産の残高は、前連結会計年度末と比較して1,904百万円減少し、4,780百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が97百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が115百万円減少、商品及び製品が373百万円減少、前渡金が196百万円減少、有形固定資産が211百万円減少、投資有価証券が936百万円減少し、差入保証金が93百万円減少したことによります。
(負債) 負債の残高は、前連結会計年度末と比較して494百万円減少し、3,955百万円となりました。この主な要因は、未払金が168百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が224百万円減少、前受金が258百万円減少し、資産除去債務が65百万円減少したことによります。
(純資産) 純資産の残高は、前連結会計年度末と比較して1,409百万円減少し、825百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が1,361百万円減少、その他有価証券評価差額金が30百万円減少し、新株予約権が19百万円減少したことによります。
③経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度における経営成績は、以下のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、6,561百万円(対前期比32.2%減)となりました。
詳細につきましては「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)当期の経営成績の概況」に記載したとおりであります。
(売上総利益)
売上高総利益率は、前連結会計年度より5.9ポイント増加し、46.8%となり、売上総利益は、3,073百万円(対前期比22.3%減)となりました。
(営業損益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より減少し、3,694百万円(対前期比19.5%減)となりました。
以上の結果、売上高営業利益率は、前連結会計年度より2.9ポイント減少し、△9.5%となり、営業損失は620百万円(前期は633百万円の営業損失)となりました。
(経常損益)
営業外収益は67百万円(対前期比51.3%増)となりました。これは主に受取保険金、為替差益の増加によるものであります。営業外費用は44百万円(対前期比50.3%減)となりました。これは主に為替差損の減少によるものであります。
以上の結果、経常損失は597百万円(前期は678百万円の経常損失)となりました。
(特別損益)
特別利益は117百万円(前期は0百万円の特別利益)となりました。これは主に助成金収入、新株予約権戻入益、投資有価証券売却益の増加によるものであります。特別損失は837百万円(前期は540百万円の特別損失)となりました。これは主に投資有価証券評価損の増加によるものであります。
(税金等調整前当期純損益)
以上の結果、税金等調整前当期純損失は1,318百万円(前期は1,218百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は1,361百万円(前期は1,272百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループは現在、必要な運転資金、設備投資及び投融資資金については、自己資金、借入、社債の発行、及び保有株式の売却といった資金調達方法の中から、諸条件を総合的に勘案し、最も合理的な方法を選択して調達していく方針であります。当連結会計年度におきましては、金融機関から450百万円の長期借入を行い、当連結会計年度末においては、短期借入金372百万円、1年内返済予定の長期借入金326百万円、長期借入金725百万円となりました。
当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金等を調達していく方針であります。
⑤戦略的現状と見通し及び今後の方針について
当社では、自動車テレマティクスをはじめとするIoT関連サービスの拡充、「IoT×ブロックチェーン技術」、「IoT×AI技術」など、「IoT×新技術」を活用した新たなサービスの提供を目指します。 デバイス事業で培った技術資産を活かすことで、効率的に新たな技術の習得と活用を行うとともに、グループ会社や業務提携先を通してサービスインに向けたテストマーケティングを実施し、高付加価値なサービスを早期に市場へ導入することを目指します。 また、事業成長及び規模拡大を目指すために、内部管理体制の強化と上場企業としての法令の遵守を徹底してまいります。
(1)当期の経営成績の概況
当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策の効果もあり、個人消費や設備投資が上向き、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、米中貿易摩擦の長期化など、海外の不安定な政治動向や地政学リスクが与える影響の懸念などもあり、景気の先行きは依然不透明な状態が続きました。
このような事業環境において、当社は4月に、eラーニングコンテンツの開発を行う株式会社クシム(旧社名アイスタディ株式会社、以下クシム)及び、その子会社でシステム開発会社の株式会社クシムソフト(旧社名株式会社エイム・ソフト、以下クシムソフト)との間で業務提携を行いました。この業務提携により、今般の新型コロナウイルス感染症対策として増加する、在宅勤務などのテレワークを導入する企業や、様々なサービスのオンライン化を検討する企業や学校教育機関などに対し、必要となる端末やネットワーク機器、ソフトウェア、セキュリティを合わせて販売するための共同マーケティングなどを行っております。
加えて、本業務提携を行う中で、5月には当社子会社の株式会社ケア・ダイナミクスの株式をクシムソフトに、同じく当社子会社の株式会社イーフロンティアの株式をクシムに、それぞれ譲渡いたしました。本件で得た譲渡金につきましては、当社グループが注力するIoT関連事業における、既存製品の追加開発及び、現在開発を進めているエッジAI端末「NCXX AI BOX」*1の開発に投下することで、開発スピードをあげ、早期のサービスインを目指しております。
株式会社ネクス(以下ネクス)では、在宅勤務などのテレワークに対応した追加サービスとして、USB型 LTE/3G データ通信端末「UX302NC-R」に2段階認証機能を搭載した「セキュアアクセスパッケージ」を6月にリリースしました。さらに、文部科学省が教育改革案として推奨している学校のICT化「GIGAスクール構想」における「1人1台の学習者用PCと高速ネットワーク環境などを整備する5年間の計画」に標準仕様として提示されているGoogleのChrome OSを搭載したコンピューター「Chromebook」に対応する機能の追加開発を行いました。
また、法的規制強化と車両管理業務の効率化、ドライバーの減少・高齢化など市場を取り巻く社会環境の影響で、需要が増加傾向にあるクラウド型車両管理・動態管理システムにおいて、通信機能を持ち市場を確保しているOBDⅡ型自動車テレマティクスデータ収集ユニット「GX410NC/GX420NC」の後継機種として、NTT docomo/KDDI/ SoftBankや、みちびき(準天頂衛星システム)など、国内の主なLTE周波数である5方式のGNSS*2に対応し、より多くの衛星測位システムを使うことで、ビルや樹木などで視界が狭くなる都市部や山間部でも測位の安定性が向上した「GX700NC」を開発し、8月にリリースしております。
セキュアアクセスパッケージ OBDⅡデータ通信端末「GX700NC」*1 「NCXX AI BOX」とは、NVIDIA Corporationが提供する高性能なGPUと、SIERRAWIRELESS製のマルチキャリア対応LTE通信モジュールを搭載し、多彩な外部インターフェースを持つ、高性能なエッジAI端末
*2 「GNSS」とは「Global Navigation Satellite System(全球測位衛星システム)」の略で、GPS、GLONASS、Galileo、準天頂衛星 (QZSS)等の衛星測位システムの総称です。
連結業績につきましては、ネクスにおいて、2019年11月にLTE/3G USBデータ通信端末「UX302NC-R」が株式会社NTTドコモ(以下ドコモ)の相互接続性試験をクリアし、ドコモの取り扱い製品として同社製品サイトに掲載されるとともに全国のドコモショップ及びドコモオンラインショップにて販売されており、PC/タブレットでの利用やIoT/M2M分野において、電力設備、複合機、医療機器の遠隔監視やメンテナンス、食品の温度管理、監視カメラなど、幅広く展開されております。また、今般の新型コロナウイルスの感染症対策として、在宅勤務などのテレワークの導入企業の増加に伴い通信端末の販売が伸長しており、売上・利益ともに大きく増加しました。
一方で、インターネット旅行事業は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、第1四半期の海外旅行とGoToトラベルキャンペーンを中心にした国内旅行にとどまり、大幅な売上減少となりました。
また、株式会社チチカカ(以下チチカカ)においては、営業自粛要請による時短営業及び来店客数減少に加え、緊急事態宣言により72店舗(全店舗数の80%)が休業となりましたが、6月には緊急事態宣言解除を受けて全店での営業を再開し、揺り戻しの需要などもあり売上高は大きく改善しました、しかし7月以降は新型コロナウイルス感染症の再拡大により9月まで来店客数が再度減少をし、売上高及び利益は予定を下回りました。
上記の結果、売上高は、6,561百万円(対前期比32.2%減)となりました。営業損失は620百万円(前期は営業損失633百万円)、経常損失は597百万円(前期は経常損失678百万円)、税金等調整前当期純損失は1,318百万円(前期は税金等調整前当期純損失1,218百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,361百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失1,272百万円)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントごとの業績は以下のとおりであります。
(IoT関連事業)
ネクスは、培ってきた自動車テレマティクスをはじめとする様々な分野に対するIoT技術をベースに「IoT×ブロックチェーン技術」、「IoT×AI技術」など、「IoT×新技術」を活用した新たなサービスの提供を目指します。
具体的には、大量のデータを判別・収集するAI学習の「目」となる画像認識分野においては、AIコンピューティングの分野で様々なプラットフォームを提供しているNVIDIA Corporationが提供するGPU(画像処理やディープラーニングに不可欠な並列演算処理を行う演算装置)を利用した、リアルタイム画像認識技術の開発を行っています。リアルタイム画像認識技術は、顔認証システムや監視カメラの映像分析などのセキュリティ分野での活用や工場ラインでの不良品検出、自動車の自動運転や運転アシストなど様々な分野に活用できる技術となります。
画像認識に関する研究開発については前期より本格的に開始しており、自社の農業ICT事業において、トマトの画像と糖度を学習させることで糖度計を使用せずに非接触でのトマトの糖度を識別する仕組みや、圃場の中に収穫期を迎えたトマトがどこにあるかの検知、最終的には自動収穫を行うロボットの開発を行う予定です。
プライバシーに配慮した行動解析 画像認識による姿勢や転倒などの解析既存製品につきましては、2018年8月、2019年度米国国防権限法(NDAA2019)の成立により、華為技術(Huawei)や中興通訊(ZTE)、監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術(HIKVISION)、浙江大華技術(Dahua Technology)、海能達通信(Hytera)の計5社への締め付けが大幅に強化され、2019年8月、米国政府機関による上記5社からの調達を禁ずる措置が発効され、さらに2020年8月13日より上記5社に加え、新たに米国の技術を使用した部品等を開発・製造を阻止する目的で、華為技術(Huawei)の関連企業38社が対象に追加されました。ネクスでは、現在販売中の全ての製品において、2019年度米国防権限法(NDAA2019)に関わる上記5社への製造委託や上記5社及び2020年8月13日に施行された米国輸出管理を目的として新たに追加された対象38社についても、製造委託や部品の採用は行っておらず、安心して使用していただけるため、上記5社の製品からの切替需要が増加しております。
また、働き方改革の推進、今般の新型コロナウイルスの感染症対策として、在宅勤務などのテレワークを導入する企業が増加しており、在宅勤務で使用するPC/タブレットからの企業ネットワークへの接続などで幅広く利用されることによる需要が増加しております。
今後の動向につきましては引き続き注視しながら、製造委託先の継続的な管理・監督とともに、信頼できる新規製造委託先の開拓を進め、国内メーカーとして市場のニーズに対応した製品群のさらなる拡充に取り組み、国内外の市場に向けて今後普及が見込まれるLPWA*3や次世代通信規格5Gなど、モバイルコンピューティングや高付加価値通信デバイスとソフトウェアの融合により自動車テレマティクスソリューションやその他の様々なソリューションの提供を行ってまいります。
農業ICT事業(NCXX FARM)につきましては、農作物の生産、加工、販売を行う「6次産業化事業」と、特許農法による「化学的土壌マネジメント」+ICTシステムによる「デジタル管理」のパッケージ販売を行う「フランチャイズ事業」の事業化を推進しております。
「6次産業化事業」では、5色のミニトマトの栽培に加え、2018年より販売を開始したスーパーフードとして人気の高いGOLDEN BERRY(食用ほおずき)の専用のサイト(https://farm.ncxx.co.jp/services/goldenberry/)を設け、青果に加えて加工品の「GOLDEN BERRYアイス」の販売を開始し好評をいただいております。また、9月には本社のある岩手県花巻市の地場の企業との協業により、ゴールデンベリーのクラフトビールを製造いたしました。
「GOLDEN BERRY」 「GOLDEN BERRYクラフトビール」*3 「LPWA」とは、「Low Power Wide Area」の略で、「低消費電力で長距離の通信」ができる無線通信技術の総称。
フランチャイズ事業では、自社試験圃場での栽培実績をもとに、自社独自の特許農法(多段式ポット)とICTシステムの提供に加えて、お客様の要望に沿った多種多様な農法・システム・農業関連製品の提供を行う農業総合コンサルティングサービスを開始しました。自社製品にとどまらず、様々な規模や要望に対応できるよう多種多様な農法とシステムの提案と提供を行っております。
この結果、当連結会計年度の売上高は1,356百万円(対前期比9.1%増)、営業利益は204百万円(対前期比76.6%増)となりました。
(インターネット旅行事業)
インターネット旅行事業のイー・旅ネット・ドット・コム株式会社(以下イー・旅ネット・ドット・コム)及びその子会社では、コロナ禍による旅行需要の大幅な変化の中、国内旅行の強化と収束後に向けた海外旅行の情報提供、オンラインでのセミナー開催などに資源を集中しました。
イー・旅ネット・ドット・コムでは、サイトのフルリニューアルと自治体向けの情報提供サービスを開始しました。
株式会社グロリアツアーズ(以下グロリアツアーズ)においては、2021年に延期になった東京パラリンピックの開催に向け、主に国内の大会のサポートや強化合宿の需要が増えました。また、パラスポーツ選手・人材をキャスティングするサービスやパラスポーツの普及に向けたYouTube動画の公式チャンネルでの配信を開始しました。
また、フランス語留学においては、国内でのスクーリング授業の開催や現地とのオンライン留学を開催しました。
※パラスポーツ(イメ-ジ)株式会社ウェブトラベル(以下ウェブトラベル)では、GoToトラベルキャンペーンにおいてオーダーメイドでの国内旅行の積極的な取り組みを始め、分散型旅の「海外旅行のように過ごす新しい国内旅行」やワーケーション、日本一周など他社との差別化を意識したサイトを立ち上げました。また、トラベルコンシェルジュが旅行以外の特技を活かせる場として始めましたクラウドソーシング事業もさらに対応できる幅を広げるため、スキルを重視したクラウドソーシング専門のコンシェルジュの募集を新たに実施し、グループ内からの受注を強化するとともに、グループ外の営業を始めております。
売上高は、第1四半期の海外旅行とGoToトラベルキャンペーンを中心にした国内旅行が主となり、海外旅行事業売上が517百万円(対前期比79.0%減)、国内旅行事業売上が107百万円(対前期比37.0%減)となりました。年間の総取扱件数は1,319件(対前期比55.2%減)となり、年間の総取扱人員数は3,317名(対前期比57.1%減)となりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は625百万円(対前期比76.3%減)、営業損失は140百万円(前期は営業損失13百万円)となりました。
(ブランドリテールプラットフォーム事業)
チチカカは、店舗事業においては2019年10月末時点の92店舗から今期20店舗の閉店により2020年10月末時点で72店舗体制、またEC事業においては8店舗体制となっています。前期に引き続き、不採算店舗の閉店や人員体制の見直しなどによる構造改革を進めております。
店舗事業においては新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、売上計画比80%という不本意な結果になりました。当社のビジネスモデルは海外生産に依存していたため、中国で新型コロナウイルス感染症が拡大した1月後半から納期遅延という形で影響が出始めました。3月に入ると営業自粛要請から時短営業及び来店客数減少による売上減少が始まりました。4月7日の緊急事態宣言により72店舗(全店舗数の80%)が休業を行い、この結果、週間売上が前年比で最大90%減の状態まで至りました。6月には緊急事態宣言解除に伴う反動需要及び6月13日~6月22日までに実施した創業祭により売上は好調に推移(店舗売上前年比105.4%)しました。しかしながら7月に新型コロナウイルス感染症の再拡大により、9月までお客様数が再度減少しました。10月は前年度消費増税の反動かつ同16日~31日まで実施した決算セールにより好調に推移(店舗売上前年比104.5%)しました。
一方でオンライン事業は計画比113%と好調に推移しました。緊急事態宣言による自粛期間から始めたスタッフによるコーディネイトでお客様が増加しました。また、追加施策として、店舗で撮影した商品詳細がわかる動画をオンライン店舗及び自社アプリに掲載し、さらなる売上向上を図っております。
この結果、当連結会計年度の売上高は4,540百万円(対前期比21.4%減)、営業損失は364百万円(前期は営業損失423百万円)となりました。
(暗号資産・ブロックチェーン事業)
本事業では、引き続きAI技術を利用した暗号資産のトレーディングシステムの開発を継続してまいります。開発に伴うトレーディングシステムの試験運用に関しましては、暗号資産市場の動向と資金効率をふまえた運用を行ってまいります。
この結果、当連結会計年度の売上高は30百万円(対前期比213.4%増)、営業利益は18百万円(前期は営業損失16百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下資金)の期末残高は、前連結会計年度末と比べて97百万円増加し、1,011百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により支出した金額は285百万円(前年同期は602百万円の資金支出)となりました。これは主に、資金の増加要因として減損損失191百万円、投資有価証券評価損205百万円、たな卸資産の減少額359百万円、前渡金の減少額197百万円、未払金の増加額178百万円があり、減少要因として税金等調整前当期純損失1,318百万円があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により獲得した金額は680百万円(前年同期は1,230百万円の資金獲得)となりました。これは主に、資金の増加要因として投資有価証券の売却による収入600百万円、差入保証金の回収による収入106百万円があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した金額は297百万円(前年同期は733百万円の資金支出)となりました。これは主に、資金の増加要因として長期借入れによる収入450百万円があり、減少要因として短期借入金の純減502百万円、長期借入金の返済による支出243百万円があったことによります。
(3)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| IoT関連事業 | 868,732 | 86.4 |
| ブランドリテールプラットフォーム事業 | 1,726,827 | 70.8 |
| 合計 | 2,595,559 | 75.3 |
(注)1 インターネット旅行事業、暗号資産・ブロックチェーン事業及びその他事業については、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
2 金額は、製造原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| IoT関連事業 | 1,215,909 | 119.4 | 138,986 | 80.6 |
| 合計 | 1,215,909 | 119.4 | 138,986 | 80.6 |
(注)1 インターネット旅行事業、ブランドリテールプラットフォーム事業、暗号資産・ブロックチェーン事業及びその他事業については、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| IoT関連事業 | 1,356,753 | 109.1 |
| インターネット旅行事業 | 625,275 | 23.7 |
| ブランドリテールプラットフォーム事業 | 4,540,575 | 78.6 |
| 暗号資産・ブロックチェーン事業 | 30,959 | 313.4 |
| その他 | 7,447 | 98.7 |
| 合計 | 6,561,011 | 67.8 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。なお、キャッシュ・フローの状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。
また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りにつきましては「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (注記事項)(追加情報)」に記載の通りであります。
繰延税金資産
企業会計上の収益・費用と、課税所得計算上の益金又は損金の認識時点が異なることから、会計上の資産・負債と課税上の資産・負債の額に一時的な差異が生じる場合において、一定期間内における回収可能性に基づき貸借対照表への繰延税金資産計上の要否を検討しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積りが減少した場合は、繰延税金資産が減少され、税金費用が計上される可能性があります。
貸倒引当金
当社グループは、債権に対し貸倒引当金を計上しております。貸倒引当金は、過去の貸倒損失の実績及び回収可能性に疑義がある債権の個別評価に基づいて計上しております。入手可能な情報に基づき貸倒引当金は十分であると考えておりますが、将来、債権先の財政状態が悪化し、支払能力が低下した場合、追加の引当が必要となる可能性があります。
有価証券
当社グループは、時価を把握することが極めて困難と認められる投資有価証券を保有しております。これらの投資有価証券につきましては、実質価額が著しく低下し、かつ回復する見込みがないと判断した場合には、減損処理が必要となる可能性があります。
②財政状態
(資産)
資産の残高は、前連結会計年度末と比較して1,904百万円減少し、4,780百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が97百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が115百万円減少、商品及び製品が373百万円減少、前渡金が196百万円減少、有形固定資産が211百万円減少、投資有価証券が936百万円減少し、差入保証金が93百万円減少したことによります。
(負債) 負債の残高は、前連結会計年度末と比較して494百万円減少し、3,955百万円となりました。この主な要因は、未払金が168百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が224百万円減少、前受金が258百万円減少し、資産除去債務が65百万円減少したことによります。
(純資産) 純資産の残高は、前連結会計年度末と比較して1,409百万円減少し、825百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が1,361百万円減少、その他有価証券評価差額金が30百万円減少し、新株予約権が19百万円減少したことによります。
③経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度における経営成績は、以下のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、6,561百万円(対前期比32.2%減)となりました。
詳細につきましては「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)当期の経営成績の概況」に記載したとおりであります。
(売上総利益)
売上高総利益率は、前連結会計年度より5.9ポイント増加し、46.8%となり、売上総利益は、3,073百万円(対前期比22.3%減)となりました。
(営業損益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より減少し、3,694百万円(対前期比19.5%減)となりました。
以上の結果、売上高営業利益率は、前連結会計年度より2.9ポイント減少し、△9.5%となり、営業損失は620百万円(前期は633百万円の営業損失)となりました。
(経常損益)
営業外収益は67百万円(対前期比51.3%増)となりました。これは主に受取保険金、為替差益の増加によるものであります。営業外費用は44百万円(対前期比50.3%減)となりました。これは主に為替差損の減少によるものであります。
以上の結果、経常損失は597百万円(前期は678百万円の経常損失)となりました。
(特別損益)
特別利益は117百万円(前期は0百万円の特別利益)となりました。これは主に助成金収入、新株予約権戻入益、投資有価証券売却益の増加によるものであります。特別損失は837百万円(前期は540百万円の特別損失)となりました。これは主に投資有価証券評価損の増加によるものであります。
(税金等調整前当期純損益)
以上の結果、税金等調整前当期純損失は1,318百万円(前期は1,218百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は1,361百万円(前期は1,272百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループは現在、必要な運転資金、設備投資及び投融資資金については、自己資金、借入、社債の発行、及び保有株式の売却といった資金調達方法の中から、諸条件を総合的に勘案し、最も合理的な方法を選択して調達していく方針であります。当連結会計年度におきましては、金融機関から450百万円の長期借入を行い、当連結会計年度末においては、短期借入金372百万円、1年内返済予定の長期借入金326百万円、長期借入金725百万円となりました。
当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金等を調達していく方針であります。
⑤戦略的現状と見通し及び今後の方針について
当社では、自動車テレマティクスをはじめとするIoT関連サービスの拡充、「IoT×ブロックチェーン技術」、「IoT×AI技術」など、「IoT×新技術」を活用した新たなサービスの提供を目指します。 デバイス事業で培った技術資産を活かすことで、効率的に新たな技術の習得と活用を行うとともに、グループ会社や業務提携先を通してサービスインに向けたテストマーケティングを実施し、高付加価値なサービスを早期に市場へ導入することを目指します。 また、事業成長及び規模拡大を目指すために、内部管理体制の強化と上場企業としての法令の遵守を徹底してまいります。