有価証券報告書-第36期(平成30年12月1日-令和1年11月30日)

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2020/02/27 16:30
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経営成績等の状況の概要
(1)当期の経営成績の概況
当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策の効果もあり、個人消費や設備投資が上向き、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、米中貿易摩擦の長期化など、海外の不安定な政治動向や地政学リスクが与える影響の懸念などもあり、景気の先行きは依然不透明な状態が続きました。
政府が成長戦略に盛り込む第4次産業革命では、車や家電などすべてのものがインターネットに接続され、現実世界(Physical Part)の制御対象の様々な状態を数値化し、仮想世界(Cyber Part)において定量的に分析することで新しい知見を引き出し、さらに現実世界へフィードバック及び制御するCyber-Physical Systemが実現されることになり、現実世界のビッグデータをIoT技術によって保持、収集する能力、それらを仮想世界においてAIやブロックチェーンによって管理、分析する能力が重要と言われています。
当社が注力するCPS/IoTの市場規模は、2016年に世界で194.0兆円、日本で11.1兆円にあがり、2030年には世界で404.4兆円、日本で19.7兆円とそれぞれ成長することが見込まれています。また、日本国内で成長率の著しい分野として「農業」が、年平均20.2%の伸び率となっております(出所:一般社団法人電子情報技術産業協会「注目分野に関する動向調査2017」)。
また、第5世代移動通信システム(以下5G)は、4Gを上回る高速化を実現するとともに多数同時接続、超低遅延といった特徴を持ち、2020年春頃から商用サービスを開始するとの報道がなされております。
このような事業環境において、株式会社ネクス(以下ネクス)では、2019年11月にLTE/3G USBデータ通信端末「UX302NC-R」が株式会社NTTドコモ(以下ドコモ)の相互接続性試験をクリアし、ドコモの取り扱い製品として同社製品サイトに掲載されるとともに全国のドコモショップ及びドコモオンラインショップにて販売されており、PC/タブレットでの利用やIoT/M2M分野において、これまでよりも幅広く展開されることが期待されます。
また、法的規制強化と車両管理業務の効率化、ドライバーの減少・高齢化など市場を取り巻く社会環境の影響で、需要が増加傾向にあるクラウド型車両管理・動態管理システムにおいて、通信機能を持ち市場を確保しているOBDⅡ型自動車テレマティクスデータ収集ユニット「GX410NC/GX420NC」は、各通信事業者の3G回線の停波時期の発表や新規の複数年契約の抑制などを見据えて、マルチキャリアLTE対応版の開発を開始しており2020年度リリースを予定しております。
連結業績につきましては、ネクスにおいて、小売業界向けの大型案件の受注が決まったことと、2019年8月米政府機関による華為技術(Huawei)や中興通訊(ZTE)を含む5社からの調達を禁ずる措置が発効されたことを受け、当社が5社への製造委託や部品の採用を行っておらず、安心して使用していただける製品ということで5社の製品からの切替需要が増加したことにより、売上・利益ともに大きく増加しました。また、インターネット旅行事業は、今期のゴールデンウィーク10連休が良い影響を及ぼし、大幅な売上増加となりました。
一方で、株式会社チチカカ(以下チチカカ)においては、2019年7月の天候不順や今期にキャッシュ・フロー改善を目的とした仕入額の見直しによる在庫の圧縮を実施したことにより売上が落ち込み、8月のセール期に値引きを実施したものの想定するほどの回復がなかったため、店舗販売の売上・利益ともに減少しました。
株式会社イーフロンティア(以下イーフロンティア)は、前期において、暗号資産向けのAIトレーディングシステムの運用の実績により売上と営業利益を計上しておりましたが、今期に関してはリスクを抑え小さな利ザヤを積み上げる運用を行っており、売上・営業利益ともに前期を大きく下回る結果となりました。
上記の結果、売上高は、9,670百万円(対前期比13.1%減)となりました。営業損失は633百万円(前期は営業利益419百万円)、経常損失は678百万円(前期は経常損失47百万円)、税金等調整前当期純損失は1,218百万円(前期は税金等調整前当期純損失265百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,272百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失473百万円)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントごとの業績は以下のとおりであります。
(IoT関連事業)
ネクスは、培ってきた自動車テレマティクスをはじめとする様々な分野に対するIoT技術をベースに「IoT×ブロックチェーン技術」、「IoT×AI技術」など、「IoT×新技術」を活用した新たなサービスの提供を目指します。
具体的には、大量のデータを判別・収集するAI学習の「目」となる画像認識分野においては、AIコンピューティングの分野で様々なプラットフォームを提供しているNVIDIA Corporationが提供するGPU(画像処理やディープラーニングに不可欠な並列演算処理を行う演算装置)を利用した、リアルタイム画像認識技術の開発を行っています。リアルタイム画像認識技術は、顔認証システムや監視カメラの映像分析などのセキュリティ分野での活用や工場ラインでの不良品検出、自動車の自動運転や運転アシストなど様々な分野に活用できる技術となります。
画像認識に関する研究開発については前期より本格的に開始しており、自社の農業ICT事業において、トマトの画像と糖度を学習させることで糖度計を使用せずに非接触でのトマトの糖度を識別する仕組みや、圃場の中に収穫期を迎えたトマトがどこにあるかの検知、最終的には自動収穫を行うロボットの開発を行う予定です。
0102010_001.png 0102010_002.png画像認識によるトマトの選果 画像認識による交通解析
既存製品につきましては、2018年8月、2019年度米国国防権限法(NDAA2019)の成立により、華為技術(Huawei)や中興通訊(ZTE)、監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術(HIKVISION)、浙江大華技術(Dahua Technology)、海能達通信(Hytera)の計5社への締め付けが大幅に強化され、2019年8月、米国政府機関による上記5社からの調達を禁ずる措置が発効されました。ネクスでは、現在販売中の全ての製品において、今回成立した2019年度米国防権限法(NDAA2019)に関わる上記5社への製造委託や上記5社からの部品の採用は行っておらず、安心して使用していただけるため、上記5社の製品からの切替需要が増加しております。
今後の動向につきましては引き続き注視しながら、製造委託先の継続的な管理・監督とともに、信頼できる新規製造委託先の開拓を進め、国内メーカーとして市場のニーズに対応した製品群のさらなる拡充に取り組み、国内外の市場に向けて今後普及が見込まれるLPWAや次世代通信規格5Gなど、モバイルコンピューティングや高付加価値通信デバイスとソフトウェアの融合により自動車テレマティクスソリューションやその他の様々なソリューションの提供を行ってまいります。
株式会社ケア・ダイナミクス(以下ケア・ダイナミクス)では、介護事業者向けASPシステムの提供を行い、既に400以上の介護施設にシステムの導入実績がありますが、介護ロボットの導入支援や介護ICTの提供などのサービスを開始し「総合介護事業支援企業」へと進化いたしました。
介護事業者支援サービスとして様々な介護ロボットの販売代理を行い、マンガを使った法人案内リーフレット、広告作成サービスなどの提供を行っております。また、介護送迎車用のOBDⅡソリューション「ドライブケア」の導入先施設での見学会を継続開催し、無料トライアルを行っております。
また、介護施設の電気代削減を支援するための電力会社見直し及び、切り替えサポートサービスのほか、節水システム紹介サービス、法人向けネットワーク構築サポートサービスならびに睡眠管理システムの販売も行っております。
新たに、株式会社SmartHRと顧客紹介契約を締結し、同社が提供するクラウド人事・労務ソフトの紹介を開始いたしました。
イーフロンティアは、グラフィックデザイン制作用ソフトウェアを中心にクリエイター向けのソフトウェアを各種販売しております。また、クリエイター向けに多くの周辺機器を開発するOWC社(Other World Computing, Inc.)と日本国内総代理店契約を締結しており、日本国内向けにThunderbolt 3*1製品やeGPU*2などのコンピュータ周辺機器の販売及び付帯サービスを行っております。今夏に取扱いを始めた新ブランドの「Akitio」を含め、従前のAmazon.comでの販売に追加して、2019年10月からYahooショップを新たに開店し、商品数630点の販売を開始して収益増加に貢献し始めております。2020年1月からは販売店経由で楽天市場でも販売を開始しております。
また、自社開発ゲームのAI麻雀、AI将棋、AI囲碁を販売しており、2018年末に株式会社スクウェア・エニックスの運営する大手オンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」の「ドマ式麻雀」ゲームの基幹エンジンとして「AI麻雀」プログラムの提供を行うなど、引き続き顧客獲得の拡大を目指しております。
*1「Thunderbolt 3」とは、インテルとアップルが共同開発した高速汎用データ伝送技術で、USB Type-Cを使用するもの。
*2「eGPU」とは、ノートパソコンなどでも利用できる、外付けのGPUユニットのこと。
農業ICT事業(NCXX FARM)につきましては、農作物の生産、加工、販売を行う「6次産業化事業」と、特許農法による「化学的土壌マネジメント」+ICTシステムによる「デジタル管理」のパッケージ販売を行う「フランチャイズ事業」の事業化を推進しております。
「6次産業化事業」では、5色のミニトマトの栽培に加え、2018年より販売を開始したスーパーフードとして人気の高いGOLDEN BERRY(食用ほおずき)の専用のサイト(https://farm.ncxx.co.jp/services/goldenberry/)を設け、青果に加えて加工品の「GOLDEN BERRYアイス」の販売を開始し好評をいただいております。現在は供給が不足しているために、来期より圃場面積を5倍強に増加して供給量の確保を図ります。
0102010_003.png 0102010_004.png「GOLDEN BERRY」 「GOLDEN BERRYアイス」
フランチャイズ事業では、野菜の生長に必要な要素と健康管理に必要な要素を複合的に組み合わせて環境管理を自動的に行う「環境管理予測システム NCXX FARM」を導入し、制御の効果について引き続き検証を行っております。また、ミニトマトに比べて総収穫量は少ないものの、収量が安定し利益率も高い「GOLDEN BERRY(食用ほおずき)」用のフランチャイズシステムを商品化し販売を開始します。
この結果、当連結会計年度の売上高は1,243百万円(対前期比30.8%増)、営業利益は115百万円(対前期比137.6%増)となりました。
(インターネット旅行事業)
インターネット旅行事業のイー・旅ネット・ドット・コム株式会社及びその子会社では、新たな旅行サービスが乱立するなか、インターネットによるオーダーメイド旅行の見積りサービスに特化し、年々厳しく高度化している消費者ニーズに対応すべく、見積り依頼のチャット対応やAIコンシェルジュ対応などユーザビリティの向上を図るとともに見積り依頼の獲得に向けた業務提携も強化しました。
株式会社グロリアツアーズ(以下グロリアツアーズ)においては、2020年の東京パラリンピックの開催に向け国内外の大会のサポートの需要が増えました。また、パラスポーツ選手・人材をキャスティングするサービスやパラアスリートによる講演会・体験会など企画運営サービスを開始しました。今後も様々な障がい者スポーツのマーケットにさらに力を入れてまいります。
0102010_005.jpg※パラスポーツ(イメ-ジ)
株式会社ウェブトラベル(以下ウェブトラベル)においては、トラベルコンシェルジュ事業を柱に、さらに魅力あるサービスにすべく取り組んだコンシェルジュのレベルアップ、スピードアップ、サポート体制の強化などにより、受注率のアップやリピーター獲得に効果が出ております。コンシェルジュが旅行以外の特技を活かせる場として始めましたクラウドソーシング事業も堅調に推移しております。また、2018年2月より進めてまいりましたセゾンUCカードとの業務提携は順調に伸びており、今後は新たなマーケット開拓を実施しさらなる関係強化を構築する予定です。
売上高は、ゴールデンウィーク10連休の好影響や消費税率引き上げ前の駆け込み需要等により、創業以来初めて20億円の大台を超えることができ、海外旅行事業売上が2,461百万円、国内旅行事業売上が171百万円となりました。年間の総取扱件数は2,947件(対前期比6.0%増)となり、年間の総取扱人員数も7,726名(対前期比3.7%増)となりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は2,632百万円(対前期比11.2%増)、営業損失は13百万円(前期は営業利益38百万円)となりました。
(ブランドリテールプラットフォーム事業)
チチカカは、店舗事業においては2018年10月末時点の94店舗から今期1店舗の閉店(吉祥寺店)により2019年10月末時点で93店舗体制、またEC事業においては8店舗体制となっています。前期に引き続き、不採算店舗の閉店や人員体制の見直しなどによる構造改革を進めております。
今期最大の取組みとしては営業キャッシュ・フロー改善を設定しました。具体的には、在庫回転率の低い食器等の生活雑貨から在庫回転率の高い衣料・服飾雑貨に仕入・販売をシフトすることで、仕入と売上のバランスの再構築を行いました。この結果、2018年10月期の営業キャッシュ・フロー△378百万円に対し、2019年10月期は△16百万円と大幅な改善効果が出ております。
営業面においては、不採算店舗閉店(吉祥寺店)と売上前期比が90%でも耐えられる組織構造改革を行ってまいりました。新しい取組みとして、9月4日から9月10日に梅田阪急の「ラテン的多彩な暮らし」の催事出店、9月28日、9月29日にトヨタグループのサンクスセールの出店等も行っています。全社売上高は2018年10月期5,759百万円に対し、2019年10月期5,151百万円(対前期比10.5%減)と厳しいものでしたが、想定内の減少幅でコントロールできております。
バックオフィスにおいては、2019年9月に本社オフィスを新横浜から東京日本橋の馬喰町に移転しました。グループアパレル会社とのシナジー効果の実現、取引業者との物理的距離を近くすることによる商品情報の早期取得、首都圏の優秀な人材確保を意図しており、様々な面で効果が表れつつあります。また、海外仕入先企業との支払サイト見直し交渉によるキャッシュ・フローをさらに改善する取組み、すべての海外仕入先と商品別納期契約書を締結することによる納期遅延防止の取組みも開始しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は5,776百万円(対前期比10.4%減)、営業損失は423百万円(前期は営業損失460百万円)となりました。
(仮想通貨・ブロックチェーン事業)
イーフロンティアでは、引き続きAI技術を利用した暗号資産のトレーディングシステムの開発を継続してまいります。今後は、提携するフィスコ仮想通貨取引所、フィスコ仮想通貨取引所が運営を引きついだZaifの取引データを蓄積・学習することでより精緻なAI技術を利用した暗号資産のトレーディングシステムの開発を進め、暗号資産市場の動向をふまえた資金効率を意識した運用を可能とするシステムを目指してまいります。
この結果、当連結会計年度の売上高は9百万円(対前期比99.3%減)、営業損失は16百万円(前期は営業利益1,320百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下資金)の期末残高は、前連結会計年度末と比べて108百万円減少し、914百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により支出した金額は602百万円(前年同期は981百万円の資金獲得)となりました。これは主に、資金の増加要因として減価償却費112百万円、減損損失124百万円、投資有価証券売却損381百万円があり、減少要因として税金等調整前当期純損失1,218百万円があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により獲得した金額は1,230百万円(前年同期は1,099百万円の資金支出)となりました。これは主に、資金の増加要因として投資有価証券の売却による収入1,056百万円、長期貸付金の回収による収入580百万円があり、減少要因として有形固定資産の取得による支出85百万円、長期貸付けによる支出332百万円があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した金額は733百万円(前年同期は1,389百万円の資金支出)となりました。これは主に、資金の増加要因として長期借入れによる収入110百万円があり、減少要因として短期借入金の純減33百万円、長期借入金の返済による支出807百万円があったことによります。
(3)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
IoT関連事業1,005,279149.7
インターネット旅行事業2,232,479112.1
ブランドリテールプラットフォーム事業2,440,44576.4
仮想通貨・ブロックチェーン事業23,223101.5
その他--
合計5,701,42896.9

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製造原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
IoT関連事業1,018,065144.8172,470117.5
合計1,018,065144.8172,470117.5

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
IoT関連事業1,243,704130.8
インターネット旅行事業2,632,953111.2
ブランドリテールプラットフォーム事業5,776,14589.6
仮想通貨・ブロックチェーン事業9,8770.7
その他7,54121.5
合計9,670,22386.9

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。なお、キャッシュ・フローの状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
①重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。
繰延税金資産
企業会計上の収益・費用と、課税所得計算上の益金又は損金の認識時点が異なることから、会計上の資産・負債と課税上の資産・負債の額に一時的な差異が生じる場合において、一定期間内における回収可能性に基づき貸借対照表への繰延税金資産計上の要否を検討しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積りが減少した場合は、繰延税金資産が減少され、税金費用が計上される可能性があります。
貸倒引当金
当社グループは、債権に対し貸倒引当金を計上しております。貸倒引当金は、過去の貸倒損失の実績及び回収可能性に疑義がある債権の個別評価に基づいて計上しております。入手可能な情報に基づき貸倒引当金は十分であると考えておりますが、将来、債権先の財政状態が悪化し、支払能力が低下した場合、追加の引当が必要となる可能性があります。
有価証券
当社グループは、時価を把握することが極めて困難と認められる投資有価証券を保有しております。これらの投資有価証券につきましては、実質価額が著しく低下し、かつ回復する見込みがないと判断した場合には、減損処理が必要となる可能性があります。
②財政状態
(資産)
資産の残高は、前連結会計年度末と比較して2,617百万円減少し、6,685百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が108百万円減少、商品及び製品が104百万円減少、短期貸付金が1,015百万円減少、有形固定資産が
165百万円減少、投資有価証券が523百万円減少、長期貸付金が634百万円減少、差入保証金が94百万円減少したこ
とによります。
(負債) 負債の残高は、前連結会計年度末と比較して899百万円減少し、4,450百万円となりました。この主な要因は、支
払手形及び買掛金が53百万円増加したものの、借入金残高(※)が731百万円減少、未払金が43百万円減少、前受
金が63百万円減少、資産除去債務(固定)が42百万円減少、繰延税金負債が39百万円減少したことによります。
(純資産) 純資産の残高は、前連結会計年度末と比較して1,718百万円減少し、2,234百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が1,272百万円減少、その他有価証券評価差額金が458百万円減少したことによります。
(※)短期借入金、1年内返済予定の長期借入金、長期借入金の合計
③経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度における経営成績は、以下のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、9,670百万円(対前期比13.1%減)となりました。
詳細につきましては「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
(売上総利益)
売上高総利益率は、前連結会計年度より7.3ポイント減少し、40.9%となり、売上総利益は、3,956百万円(対前期比26.2%減)となりました。
(営業損益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より減少し、4,589百万円(対前期比7.1%減)となりました。
以上の結果、売上高営業利益率は、前連結会計年度より10.3ポイント減少し-6.5%となり、営業損失は633百万円(前期は419百万円の営業利益)となりました。
(経常損益)
営業外収益は44百万円(対前期比34.7%減)となりました。これは主に店舗閉鎖損失引当金戻入額の減少によるものであります。営業外費用は90百万円(対前期比83.1%減)となりました。これは主に仮想通貨売却損、仮想通貨評価損の減少によるものであります。
以上の結果、経常損失は678百万円(前期は47百万円の経常損失)となりました。
(特別損益)
特別利益は0百万円(対前期比99.9%減)となりました。これは主に投資有価証券売却益の減少によるものであります。特別損失は540百万円(前期は1,131百万円の特別損失)となりました。これは主に減損損失の減少によるものであります。
(税金等調整前当期純損益)
以上の結果、税金等調整前当期純損失は1,218百万円(前期は265百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は1,272百万円(前期は473百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループは現在、必要な運転資金、設備投資及び投融資資金については、自己資金、借入、社債の発行、及び保有株式の売却といった資金調達方法の中から、諸条件を総合的に勘案し、最も合理的な方法を選択して調達していく方針であります。当連結会計年度におきましては、金融機関から110百万円の長期借入を行い、当連結会計年度末においては、短期借入金350百万円、1年内返済予定の長期借入金901百万円、長期借入金211百万円となりました。
当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金等を調達していく方針であります。
⑤戦略的現状と見通し及び今後の方針について
当社では、自動車テレマティクスをはじめとするIoT関連サービスの拡充、「IoT×ブロックチェーン技術」、「IoT×AI技術」など、「IoT×新技術」を活用した新たなサービスの提供を目指します。 デバイス事業で培った技術資産を活かすことで、効率的に新たな技術の習得と活用を行うとともに、グループ会社や業務提携先を通してサービスインに向けたテストマーケティングを実施し、高付加価値なサービスを早期に市場へ導入することを目指します。 また、事業成長及び規模拡大を目指すために、内部管理体制の強化と上場企業としての法令の遵守を徹底してまいります。

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