有価証券報告書-第18期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

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2020/03/31 10:00
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当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前事業年度との比較・分析の記載はしておりません。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社は、「インターネットで可能性をつなげる、ひろげる」というミッションのもと、主に個人の表現活動を支援するための様々なウェブサービス及びスマートフォンアプリを提供しております。当連結会計年度におきましては、レンタルサーバー「ロリポップ!」のプロモーション強化による契約件数増加及び2015年より積極投資を行ってきたハンドメイドマーケット「minne」の黒字化を主なテーマに掲げ、取り組んでまいりました。
当連結会計年度における「ロリポップ!」の契約件数はプロモーションの効果もあり、2018年12月末から堅調に増加いたしました。また、「minne」においてはプロモーションの抑制に加えて、収益性の改善に取り組んだ結果、増収増益となり、黒字化を達成いたしました。
その結果、当事業年度における当社の個別業績は、売上高8,738,337千円(前年同期比6.6%増)、営業利益1,005,095千円(前年同期比114.9%増)、経常利益941,983千円(前年同期比79.7%増)、当期純利益578,855千円(前年同期比23.9%増)となりました。
また、Webコンテンツ制作事業及びフリーランス向けファクタリングサービス「FREENANCE」を運営するGMOクリエイターズネットワーク株式会社の実施する第三者割当増資を当社が引受け、2019年2月18日付けで同社を子会社化いたしました。当該子会社を通じ、運営方法やマーケティングのノウハウなど、それぞれの持つサービス基盤や強みを活かし、シナジーを最大化させることで、引き続き個人の活動を支援し、事業拡大を図ります。
第2四半期から損益計算書を連結しているGMOクリエイターズネットワーク株式会社の個別業績は、フリーランス向けファクタリングサービス「FREENANCE」における積極的なプロモーション投資の結果、売上高204,851千円、営業損失216,785千円、経常損失218,944千円、当期純損失241,821千円となりました。
以上の結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高8,943,032千円、営業利益783,867千円、経常利益835,768千円、親会社株主に帰属する当期純利益542,746千円となりました。
また、当社は知名度及び社会的信用力を高め、企業価値の向上を図ることを目的に2019年12月24日をもって、東京証券取引所JASDAQ市場(スタンダード)から東京証券取引所市場第二部へ市場変更いたしました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(ホスティング事業)
ホスティング事業には、個人からビジネスまで幅広い用途にご利用頂けるレンタルサーバー「ロリポップ!」及びドメイン取得代行「ムームードメイン」等が属しております。
レンタルサーバー全体の契約件数は、プチ・ホームページサービスが2020年1月31日のサービス終了に向けて新規申込みを終了したこと及び退会が増加したことにより435,612件(前年同期末比664件減)となりましたが、「ロリポップ!」の契約件数はプロモーション強化が効果を発揮し、2018年12月末対比では729件増となりました。また、2019年9月にリリースした新プラン「ハイスピードプラン」などの上位プランの提供開始やオプション機能への誘導強化の結果、顧客単価は369円(前年同期比4.3%増)となりました。
「ムームードメイン」におきましては、継続的にキャンペーンを行い、新規顧客の獲得を図っているものの、2018年に実施した新ドメインの割引キャンペーンで取得されたドメインの更新率が低かったことにより、登録ドメイン数は1,216,447件(前年同期末比25,221件減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は4,487,246千円、セグメント利益は1,366,508千円となりました。
(EC支援事業)
EC支援事業には、国内最大級のネットショップ開業・作成サービス「カラーミーショップ」及びオリジナルグッズ作成・販売サービス「SUZURI」等が属しております。
「カラーミーショップ」におきましては、契約件数は41,181件(前年同期末比2,057件減)となりましたが、顧客単価は2,640円(前年同期比11.4%増)となりました。また、2019年5月には、第三者が開発したシステムや機能をショップオーナーに提供できる「カラーミーショップ アプリストア」をリリースし、2019年12月末までに13種類のアプリ提供を開始いたしました。
「SUZURI」におきましては、継続的な新アイテムの追加やスマホアプリの改善に加えて、2019年6月及び8月に実施したTシャツセールが奏功し、当連結会計年度における流通金額が過去最高の8億円(前年同期比110.8%増)を突破いたしました。また、会員数は堅調に推移し、累積会員数は39万人となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は2,520,291千円、セグメント利益は876,919千円となりました。
(ハンドメイド事業)
ハンドメイド事業には、国内最大のハンドメイドマーケット「minne」が属しております。
2019年12月期は、2015年から実施した大規模プロモーションによって築いた作家数、作品数及びダウンロード数等のサービス基盤をベースに、収益の複層化を図るとともに、セグメント利益に関しては、通期での黒字化を達成いたしました。また、初めての単独開催となった大規模オフラインイベント「minneのハンドメイドマーケット2019」やワークショップイベントなどの各種オフライン施策を積極的に展開し、ハンドメイド体験の機会創出を図りました。
プロモーションを抑制した結果、プロモーションコストは271,895千円(前年同期比71.3%減)となりましたが、プロモーション抑制の影響が想定を上回り、当連結会計年度における流通金額は119億円(前年同期比0.8%減)となりました。また、スマートフォンアプリの累計ダウンロード数は1,121万DL(前年同期末比9.1%増)、作家数は60万人(前年同期末比22.3%増)、作品数は1,077万点(前年同期末比18.0%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は1,602,481千円、セグメント利益は94,681千円となりました。
また、「minne」では、「CtoCハンドメイドマーケット」から「ものづくりの総合プラットフォーム」へと事業領域の拡大を図っています。具体的には、2019年7月から利用規約を変更し、「取扱領域の拡大」として、従来の「ハンドメイド=作家自身の手で作られた作品」だけではなく、3Dプリンターやレーザーカッターなどの工作機械の利用やスキルマッチングサービスなどを通じて製作の一部の工程を第三者に委託して作った作品も、「ものづくり」という表現活動の一つであると捉え、出品が可能となりました。さらに、取扱領域の拡大に伴い、「BtoCの展開」として「ものづくり」にこだわるブランドやメーカー等の企業も出品が可能となり、CtoC領域に加えて、BtoC領域にも展開を図っています。
(その他)
その他には、当社が運営するブログサービス「JUGEM」に加えて、連結子会社であるGMOクリエイターズネットワーク株式会社が運営するWebコンテンツ制作事業及びフリーランス向けファクタリングサービス「FREENANCE」等が属しております。2018年10月より提供を開始した「FREENANCE」におきましては、事業拡大に伴う人員増加に加えて、機能開発及びWebプロモーションなどの投資を行っております。「FREENANCE」の業績は第2四半期から連結しており、営業損失は173,434千円となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は333,013千円、セグメント損失は135,194千円となりました。
当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況は次のとおりであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は4,916,476千円となりました。主な内訳は、売掛金が2,043,295千円、現金及び預金が1,753,562千円、関係会社預け金が700,000千円であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は1,455,330千円となりました。主な内訳は、投資有価証券が682,223千円、ソフトウエアが317,839千円、工具、器具及び備品が222,337千円であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は4,574,910千円となりました。主な内訳は、前受金が1,752,570千円、未払金が1,620,261千円、預り金が382,770千円であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は27,004千円となりました。内訳は、資産除去債務が27,004千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は1,769,892千円となりました。主な内訳は、利益剰余金が1,723,191千円であります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、2,453,562千円となりました。各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は698,304千円となりました。
これは、主に売上債権の増加額107,383千円による減少の一方で、税金等調整前当期純利益720,836千円、減価償却費226,716千円、減損損失113,782千円による増加の結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は452,662千円となりました。
これは、主に無形固定資産の取得による支出243,153千円、投資有価証券の取得による支出175,712千円、有形固定資産の取得による支出124,053千円による減少の結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は494,372千円となりました。
これは、主に配当金の支払額276,754千円、自己株式の取得による支出249,966千円による減少の結果であります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当社グループは、インターネットを利用したホスティング事業、EC支援事業、ハンドメイド事業に加えて、その他の事業の提供を行っており、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b. 受注実績
当社グループでは、概ね受注から役務提供開始までの期間が短いため、受注状況に関する記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
販売高(千円)
ホスティング事業4,487,246
EC支援事業2,520,291
ハンドメイド事業1,602,481
その他333,013
合計8,943,032

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財務状態の分析
当連結会計年度末の財政状態は、流動資産4,916,476千円、固定資産1,455,330千円、流動負債4,574,910千円、固定負債27,004千円、純資産1,769,892千円となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」において記載しております。
b. 経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は、EC支援事業におけるSUZURIの売上増加や、ホスティング事業及びEC支援事業におけるカラーミーショップのアップセル施策の奏功により顧客単価が上昇したこと及び2019年2月にGMOクリエイターズネットワーク株式会社を連結子会社化したことなどが寄与し、結果として8,943,032千円となりました。
売上原価は、ムームードメインのドメイン登録手数料等の支払手数料が2,066,794千円になったこと、従業員の増加に伴う人件費(賃金・法定福利費・退職給付費用)が460,322千円となったこと等により、3,691,744千円となりました。
販売費及び一般管理費については、従業員の増加に伴う人件費(給料手当・賞与・賞与引当金繰入額・法定福利費・退職給付費用)が1,484,391千円、サービス料金回収代行業者への支払手数料等が1,064,051千円、minneにおけるプロモーションコスト(広告宣伝費、販売促進費及びポイント引当金繰入額)が313,073千円になったこと等により、4,467,420千円となりました。
また、営業外収益は、投資事業組合運用益が43,522千円であったこと等により、77,463千円となりました。営業外費用は、支払手数料が19,500千円であったこと等により、25,562千円となりました。
そして、特別利益は、投資有価証券売却益が11,671千円となりました。特別損失は、減損損失113,782千円等により126,603千円となりました。
これに法人税、住民税及び事業税248,334千円及び法人税等調整額△9,546千円を計上した結果、当期純利益は482,048千円、親会社株式に帰属する当期純利益は542,746千円となりました。
c. キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、2,453,562千円となりました。
詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」において記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループは、今後も更なる収益基盤の安定化及び持続的な成長を図るために、自社による新規事業の創出及び拡大のみならず、既存サービスのブランド力、顧客基盤や運営ノウハウとのシナジーが見込める業務提携、M&A等を積極的に取り組んでいく方針であります。
そのため、当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及びM&Aになります。また、当社グループの資金の源泉は、主として、営業活動によるキャッシュ・フローによるものです。なお、新規サービスの急拡大やM&Aなどにより、資金が必要となった場合には銀行借入に加え、親会社GMOインターネット株式会社のCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)からの調達など、資金調達の多様化を図っております。
d. 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループ経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう努めております。
当社グループの経営環境をとりまく諸要素に鑑みますと、ホスティング、EC支援及びハンドメイドの事業領域における市場環境はいまだ活況であり、今後も新規参入及び価格競争激化の可能性がございます。当社グループといたしましては、高付加価値のサービスを提供し続ける企業として、市場での確固たるポジションを確立するために、経営効率の向上と適切な経営判断に努めてまいります。
e. 事業等のリスクに記載した重要事項等の分析及び検討内容並びに対応策
当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの業績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性がありますが、当社グループは、当該状況を解消及び改善すべく、以下のとおり対応してまいります。
創業時より当社はホスティング事業への依存度が高くなっておりますが、近年は、EC支援事業及びハンドメイド事業領域において、集客力の強化と流通額の拡大に注力しております。その結果、EC支援事業及びハンドメイド事業の全事業に対する売上高の構成比が前々年度は41.0%、前年度は44.1%、当連結会計年度で46.1%と、徐々に割合を増やし、構成比が増加してきております。
技術革新の分野においては、WEBアプリケーションのみならず、モバイルアプリケーション分野の技術力を向上させるための活動への支援や、開発体制の強化による継続的な運用が可能な体制づくりを行っております。また、システムトラブルへの対策については、サーバー再構築や恒常的な構成改善によってシステムトラブル発生の軽減に努めており、引き続きサービスの安定的な提供のための対策を進めてまいります。

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