有価証券報告書-第19期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/22 10:35
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146項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社は「インターネットで可能性をつなげる、ひろげる」というミッションのもと、主に個人の表現活動を支援 するための様々なウェブサービス及びスマートフォンアプリを提供しています。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、3月に予定していた「minneのハンドメイドマーケット2020」を中止いたしましたが、4月の緊急事態宣言後には、オフラインからオンラインへの流れが加速したこともありネットショップ作成サービス「カラーミーショップ」への申込みが増加するなど、ストックサービスの契約件数は堅調に推移しました。また、外出自粛に伴う「巣ごもり需要」拡大後もEC利用は高い水準で推移していることから「SUZURI」や「minne」のようなフロー型ECサービスの流通額は好調に推移しました。
一方で、フリーランス向けファクタリングサービス「FREENANCE」について、第1四半期連結累計期間においては、昨年から引き続き体制強化及び広告投資を行った結果、利用者数や買取請求額が増加したものの、4月の緊急事態宣言以降、企業の経営悪化や方針転換などによるフリーランスへの発注額の減少や単価の下落、国や行政による給付金の利用拡大により利用者数が減少し、請求書買取額の伸びが鈍化しました。
その結果、当連結会計年度における業績は、売上高11,014,036千円(前年同期比23.2%増)、営業利益927,246千円(前年同期比18.3%増)、経常利益983,746千円(前年同期比17.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益829,917千円(前年同期比52.9%増)となりました。
また、当社は知名度及び社会的信用力を高め、企業価値の向上を図ることを目的に2020年12月11日をもって、東京証券取引所市場第二部から東京証券取引所市場第一部銘柄に指定されました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、第2四半期連結会計期間より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
(ホスティング事業)
ホスティング事業には、個人からビジネスまで幅広い用途にご利用頂けるレンタルサーバーサービス「ロリポップ!」及びドメイン取得代行サービス「ムームードメイン」等が属しております。「ロリポップ!」の契約件数におきましては、各プランのスペックアップや価格改定に加え、初期費用無料キャンペーンを継続的に実施した結果、417,117件(前年同期末比2.9%増)となり、顧客単価は371円(前年同期比0.5%増)となりました。
「ムームードメイン」におきましては、過去に実施した新ドメインの割引キャンペーンで取得されたドメインの更新率が低かったことなどにより、登録ドメイン数は1,201,695件(前年同期末比1.2%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高4,567,651千円(前年同期比1.8%増)、セグメント利益は1,361,987千円(前年同期比0.3%減)となりました。
(EC支援事業)
EC支援事業には、月額制ネットショップ作成サービスにおける国内店舗数No.1の「カラーミーショップ」及びオリジナルグッズ作成・販売サービス「SUZURI」等が属しております。「カラーミーショップ」におきましては、4月の緊急事態宣言以降に実店舗を運営されている方からのオンラインショップ開設の需要が拡大しましたが、第1四半期末までの減少が大きく、契約件数は41,059件(前年同期末比0.3%減)となりました。また、継続的なアップセル及びクロスセル施策に加え、巣ごもり需要拡大後もEC利用が堅調に推移していることを背景に流通金額が増加し、流通金額に応じて決済代行会社から受領する手数料が増加したことにより、顧客単価は3,374円(前年同期比25.6%増)と大きく増加しました。
「SUZURI」におきましては、継続的な新アイテムの追加やSNS内で影響力のあるクリエイターの誘致を行ったことに加えて、夏に実施したTシャツセールなど各種セールやキャンペーンなどが奏功し、会員数は70万人(前年同期末比80.1%増)、流通額は24億円(前年同期比174.4%増)と大幅に増加しました。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は4,069,771千円(前年同期比61.5%増)、セグメント利益は1,212,092千円(前年同期比38.2%増)となりました。
(ハンドメイド事業)
ハンドメイド事業には、国内最大のハンドメイドマーケットサービス「minne」が属しております。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、3月開催予定であった大規模オフラインイベント「minneのハンドメイドマーケット2020」を中止いたしました。一方で、外出自粛による「巣ごもり需要」の拡大や緊急事態宣言後のEC利用の堅調な推移に加え、各種クーポンやキャンペーン、TVCMなどの販促活動を行ったことに伴い、当連結会計年度における流通金額は149億円(前年同期比24.5%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は1,990,792千円(前年同期比24.2%増)、セグメント利益は226,733千円(前年同期比139.5%増)となりました。
(金融支援事業)
金融支援事業には、連結子会社であるGMOクリエイターズネットワーク株式会社が運営するフリーランス向けファクタリングサービス「FREENANCE」が属しております。2018年10月より提供している「FREENANCE」におきましては、事業拡大に伴う人員増加に加えて、継続的な機能開発及びWebプロモーションなどの投資を行っており、第1四半期連結累計期間まで順調に利用者数や請求書買取額が増加していました。しかし、4月の緊急事態宣言以降、企業の経営悪化や方針転換などによるフリーランスへの発注額の減少や単価の下落、国や行政による給付金の利用拡大により利用者数が減少し、請求書買取額の伸びが鈍化しました。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は127,796千円(前年同期比177.4%増)、セグメント損失は299,382千円(前年同期間におけるセグメント損失は178,629千円)となりました。
(その他)
その他には、当社が運営するブログサービス「JUGEM」に加えて、連結子会社であるGMOクリエイターズネットワーク株式会社が運営するWebコンテンツ制作事業が属しております。
当連結会計年度におけるセグメント売上高は258,025千円(前年同期比10.1%減)、セグメント利益は47,025千円(前年同期比8.3%増)となりました。
当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況は次のとおりであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は6,648,664千円(前連結会計年度末比1,732,187千円増)となりました。これは、主に現金及び預金が718,895千円、売掛金が513,020千円及び関係会社預け金が450,000千円増加したことによるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は1,562,994千円(同107,663千円増)となりました。これは、主にソフトウエアが81,028千円及び工具、器具及び備品が57,353千円増加した一方で、繰延税金資産が14,924千円及び投資有価証券が9,108千円減少したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は5,640,164千円(同1,065,253千円増)となりました。これは、主に未払金が490,713千円、前受金が240,613千円、預り金が84,717千円、営業未払金が77,707千円及び未払法人税等が44,207千円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は27,089千円(同84千円増)となりました。これは、資産除去債務が84千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は2,544,405千円(同774,513千円増)となりました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益計上に伴い利益剰余金が829,917千円、第三者割当増資等により資本剰余金が110,052千円及び資本金が102,547千円増加した一方で、配当金の支払いにより利益剰余金が338,870千円減少したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,168,895千円増加し、3,622,457千円となりました。各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は1,253,362千円となりました。
これは、主に売上債権の増加額513,020千円による減少の一方で、税金等調整前当期純利益1,234,273千円及び未払金の増加額471,398千円による増加の結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は5,646千円となりました。
これは、主に投資有価証券の売却による収入267,497千円及び投資事業組合からの分配による収入95,633千円による増加の一方で、無形固定資産の取得による支出201,034千円、有形固定資産の取得による支出159,821千円及び投資有価証券の取得による支出8,000千円による減少の結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は78,821千円となりました。
これは、主に株式の発行による収入205,094千円及びストックオプションの行使による収入55,140千円による増加の一方で、配当金の支払額338,660千円による減少の結果であります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当社グループは、インターネットを利用したホスティング事業、EC支援事業、ハンドメイド事業、金融支援事業に加えて、その他の事業の提供を行っており、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b. 受注実績
当社グループでは、概ね受注から役務提供開始までの期間が短いため、受注状況に関する記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
販売高(千円)前期比(%)
ホスティング事業4,567,651+1.8
EC支援事業4,069,771+61.5
ハンドメイド事業1,990,792+24.2
金融支援事業127,796+177.4
その他258,025△10.1
合計11,014,036+23.2

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財務状態の分析
当連結会計年度末の財政状態は、流動資産6,648,664千円、固定資産1,562,994千円、流動負債5,640,164千円、固定負債27,089千円、純資産2,544,405千円となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」において記載しております。
b. 経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態宣言などに伴い、巣ごもり需要やEC利用が拡大し、ネットショップ作成サービス「カラーミーショップ」、オリジナルグッズ作成・販売サービス「SUZURI」、ハンドメイドマーケット「minne」といったEC関連サービスの流通金額が拡大するとともにストックビジネスであるホスティング事業が堅調に推移したことにより、11,014,036千円となりました。
売上原価は、ムームードメインのドメイン登録手数料等の支払手数料が2,159,595千円になったこと、SUZURIの流通金額拡大に伴い外注加工費が1,174,716千円になったこと、従業員の増加や待遇改善に伴う人件費(賃金・法定福利費・退職給付費用)が566,981千円となったこと等により、4,532,503千円となりました。
販売費及び一般管理費については、従業員の増加や待遇改善に伴う人件費(給料手当・賞与・賞与引当金繰入額・法定福利費・退職給付費用)が1,799,112千円、サービス利用料金回収代行業者への支払手数料等が1,423,091千円、好調のEC関連サービスを中心としたプロモーションコスト(広告宣伝費、販売促進費及びポイント引当金繰入額)が1,033,743千円になったこと等により、5,554,286千円となりました。
また、営業外収益は、投資事業組合運用益が44,918千円であったこと等により、77,383千円となりました。営業外費用は、支払手数料が10,949千円であったこと等により、20,884千円となりました。
そして、特別利益は、投資有価証券売却益が263,813千円となりました。特別損失は、イベント中止損失が13,286千円となりました。
これに法人税、住民税及び事業税403,387千円及び法人税等調整額967千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は829,917千円となりました。
c. キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、3,622,457千円となりました。
詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」において記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループは、今後も更なる収益基盤の安定化及び持続的な成長を図るために、自社による新規事業の創出及び拡大のみならず、既存サービスのブランド力、顧客基盤や運営ノウハウとのシナジーが見込める業務提携、M&A等を積極的に取り組んでいく方針であります。
そのため、当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及びM&Aになります。また、当社グループの資金の源泉は、主として、営業活動によるキャッシュ・フローによるものです。なお、新規サービスの急拡大やM&Aなどにより、資金が必要となった場合には銀行借入に加え、親会社GMOインターネット株式会社のCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)からの調達など、資金調達の多様化を図っております。
d. 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループ経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう努めております。
当社グループの経営環境をとりまく諸要素に鑑みますと、ホスティング、EC支援及びハンドメイドの事業領域における市場環境はいまだ活況であり、今後も新規参入及び価格競争激化の可能性がございます。当社グループといたしましては、高付加価値のサービスを提供し続ける企業として、市場での確固たるポジションを確立するために、経営効率の向上と適切な経営判断に努めてまいります。
e. 事業等のリスクに記載した重要事項等の分析及び検討内容並びに対応策
当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの業績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性がありますが、当社グループは、当該状況を解消及び改善すべく、以下のとおり対応してまいります。
創業時より当社はホスティング事業への依存度が高くなっておりますが、近年は、EC支援事業及びハンドメイド事業領域において、集客力の強化と流通額の拡大に注力しております。今期は、巣ごもり需要やEC利用の拡大もあり、EC支援事業及びハンドメイド事業の全事業に対する売上高の構成比が前々年度は44.1%、前年度は46.1%、当連結会計年度では55.1%と過半数を超える水準まで増加しました。
技術革新の分野においては、WEBアプリケーションのみならず、モバイルアプリケーション分野の技術力を向上させるための活動への支援や、開発体制の強化による継続的な運用が可能な体制づくりを行っております。また、システムトラブルへの対策については、サーバー再構築や恒常的な構成改善によってシステムトラブル発生の軽減に努めており、引き続きサービスの安定的な提供のための対策を進めてまいります。

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