有価証券報告書-第27期(2023/10/01-2024/09/30)
業績等の概要
(1)財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における我が国経済は、経済活動等の正常化が進み、雇用・所得環境が改善していく中で、緩やかに回復しております。一方で、不安定な世界情勢の長期化を受けた物価上昇や世界的な金融引き締めに伴う影響により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く国内のインターネット関連市場では、動画視聴やEC(インターネット通販)サービス、Fintech関連サービスの拡大・成長傾向が継続しております。また、消費者の広告内容の真偽に対する注目が集まり、広告審査業務への需要も高まりを見せています。
今後もインターネットにおける技術革新はますます進み、様々なサービスが展開されていくものと予想されますが、IoT(※1)の進展によりあらゆるものがサイバー攻撃のリスクにさらされる中、その脅威は年々拡大しております。また、国や地方自治体のサイバーセキュリティ対策の強化に向けた動きが加速するとともに、サプライチェーンリスクなどを背景として、全ての企業・組織がその対策を行うことが急務となっております。
用語説明
(※1)Internet of Things(モノのインターネット)の略称。建物、車、及び電子機器等の様々なモノをネットワークによりサーバーやクラウドサービスへ接続し、相互に情報交換する仕組み。
このような市場環境のもと、当社グループは経営理念「We Guard All」を掲げる総合ネットセキュリティ企業として、「AIと人のハイブリッド」を強みに、高品質かつ高効率のセキュリティワンストップサービスを提供してまいりました。
当連結会計年度においては、EC・フリマ向けのカスタマーサポートが伸長いたしました。また、営業体制を強化し、顧客との関係構築に注力した結果、下期以降は既存顧客の新規案件獲得が進捗し、第4四半期の売上高が前年を上回りました。しかし、上期の既存顧客の売上高の減少を吸収できず、減収となりました。サイバーセキュリティ事業では、脆弱性診断やWAF(※2)の拡販により大きく伸長いたしました。
さらに、株式会社チェンジホールディングス(以下「チェンジHD」といいます。)との協業に関する取り組みに関してもソーシャルサポート等の主力事業及びサイバーセキュリティ事業において、チェンジHDグループの既存外注業務の当社への移管、相互の顧客基盤を活用した共同提案を開始いたしました。
株主優待費用の見積額を計上したため、営業利益は減益となりましたが、採用及び教育を中心とした社内体制強化への取り組みを行うとともに、顧客との価格交渉、各センターの採算性強化に注力した結果、対前年同期比で売上総利益率が改善し、売上総利益額は増加いたしました。
用語説明
(※2)Web Application Firewallの略称。ウェブアプリケーションの脆弱性を悪用する攻撃を検出・防御し、ウェブサイトを保護するためのセキュリティ製品。
この結果、当連結会計年度における売上高は11,391,768千円(前年同期比4.3%減)、営業利益は1,705,852千円(前年同期比4.1%減)、経常利益は1,708,532千円(前年同期比5.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,057,692千円(前年同期比14.0%減)となりました。
当社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はありません。業務の種類別の業績は以下の通りであります。
① ソーシャルサポート
ソーシャルサポートは、ソーシャルWebサービス等の様々なインターネットサービスを対象に、投稿監視、カスタマーサポート及び風評調査等を提供しております。
当連結会計年度においては、EC・フリマ向けのカスタマーサポートが伸長いたしました。また、Fintech関連サービスにおいて、本人確認や加盟店審査、監視業務の新規案件獲得が着実に進捗いたしました。さらに、営業体制を強化し、顧客との関係構築に注力した結果、下期以降は既存顧客の新規案件獲得が進捗し、第4四半期の売上高が前年を上回りました。
加えて、チェンジHDとの協業として、チェンジHDグループの既存外注業務の当社への移管が進捗するとともに、エンタープライズ系デジタルBPO領域の拡大に向け、既存顧客への深耕及び新規案件の獲得に取り組みました。しかし、既存顧客の売上高の減少を吸収できず、減収となりました。
その結果、売上高は6,758,216千円(前年同期比1.3%減)となりました。
② ゲームサポート
ゲームサポートは、ソーシャルゲームを対象に、主にカスタマーサポート及びデバッグ業務等を提供しております。
当連結会計年度においては、引き続き海外ゲーム会社のローカライズ案件(言語翻訳や調整等の支援)からのクロスセル展開、及び既存顧客からの案件創出に注力いたしました。しかしながら、国内ゲーム市場は変わらずその規模は大きいものの、大型のヒットタイトルに恵まれず、ゲームサポートは減収となりました。
その結果、売上高は1,578,083千円(前年同期比15.8%減)となりました。
③ アド・プロセス
アド・プロセスは、インターネット広告審査業務及び運用代行業務を提供しております。
当連結会計年度においては、インフルエンサーマーケティングなどの需要を捉えた顧客開拓に注力し、新規案件の獲得に取り組みました。しかし、既存顧客の売上高の減少を吸収できず、減収となりました。
その結果、売上高は1,407,383千円(前年同期比8.3%減)となりました。
④ サイバーセキュリティ
サイバーセキュリティは、主に脆弱性診断、WAF、セキュリティの経営課題を解決するコンサルティングサービスを提供しております。
当連結会計年度においては、脆弱性診断、WAFの拡販により、大きく伸長いたしました。また、クラウド型WAF「SiteGuard Cloud Edition」の拡販が着実に進捗いたしました。さらに、セキュリティエンジニアを中心とした採用、教育の強化やマーケティング施策を実施いたしました。加えて、チェンジHDとの共同提案等の取り組みに注力いたしました。
その結果、売上高は903,516千円(前年同期比16.8%増)となりました。
⑤ その他
その他は、主にハードウェアに対するデバッグ業務を提供しております。
完全子会社であるEGテスティングサービス株式会社が、長年のノウハウと信頼・実績を強みとして新規開拓に努めましたが、減収となりました。
その結果、売上高は744,568千円(前年同期比15.2%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は10,402,138千円となり、前連結会計年度末における資金5,749,760千円に対し、4,652,378千円の増加となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は1,741,391千円(前連結会計年度は1,262,484千円の収入)となりました。
これは、税金等調整前当期純利益の計上1,639,349千円があったものの、法人税等の支払額178,114千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出された資金は48,171千円(前連結会計年度は140,580千円の支出)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出27,412千円、無形固定資産の取得による支出25,154千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は2,957,486千円(前連結会計年度は328,837千円の支出)となりました。
これは主に、第三者割当により、株式の発行による収入3,206,675千円を計上したこと、配当金の支払いによる支出253,716千円があったことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社グループは、生産に該当する事項はありませんので生産実績は記載しておりません。
(2)受注実績
当社グループのインターネットセキュリティ事業は、主に一般利用者から投稿されたコメント、画像等により業務が実施され、その処理件数に対して課金するシステムを採用しているとともに、受注から販売までの所要日数が短く常に受注残高は僅少であり、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績を業務の種類別に示すと、以下の通りであります。
(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下の通りであります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。
この連結財務諸表の作成にあたりましては、部分的に資産・負債、収益・費用の数値に影響を与えるような見積り等の介在が不可避となりますが、当社経営陣は過去の実績や提出日現在の状況等を勘案し、会計基準の許容する範囲内かつ合理的にそれらの判断を行っております。
なお、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は11,870,273千円となり、前連結会計年度末における流動資産7,404,023千円に対し、4,466,250千円の増加(前年同期比60.3%増)となりました。
これは主に、現金及び預金が第三者割当増資により4,652,378千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産の残高は1,490,092千円となり、前連結会計年度末における固定資産1,708,932千円に対し、218,839千円の減少(前年同期比12.8%減)となりました。
これは主に、建物が26,356千円、工具、器具及び備品が37,694千円、のれんが96,253千円減少したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度末における総資産は、13,360,366千円(前連結会計年度末比46.6%増)となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債の残高は1,956,206千円となり、前連結会計年度末における負債1,726,791千円に対し、229,415千円の増加(前年同期比13.3%増)となりました。
これは主に、未払法人税等が402,501千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は11,404,159千円となり、前連結会計年度末における純資産7,386,163千円に対し、4,017,995千円の増加(前年同期比54.4%増)となりました。
これは主に、剰余金の配当264,802千円を実施した一方、第三者割当増資による新株式の発行に伴い資本金及び資本剰余金がそれぞれ1,603,337千円増加、親会社株主に帰属する当期純利益1,057,692千円を計上したことによるものであります。
(3)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は11,391,768千円(前連結会計年度比4.3%減)となりました。
(売上原価)
当連結会計年度における売上原価は8,024,330千円(前連結会計年度比6.2%減)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は3,367,438千円(前連結会計年度比0.3%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,661,585千円(前連結会計年度比5.2%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は1,705,852千円(前連結会計年度比4.1%減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は1,708,532千円(前連結会計年度比5.4%減)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は1,639,349千円(前連結会計年度比2.7%減)となりました。
(法人税等)
当連結会計年度における法人税等は581,657千円(前連結会計年度比27.8%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,057,692千円(前連結会計年度比14.0%減)となりました。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載の通りであります。
(5)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載の通りであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
1.各指標の算出方法は以下の通りであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(注5)利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(6)経営戦略の現状と見通し
当社グループの事業領域であるインターネット関連市場は、スマートフォンを中心としたソーシャルメディアやソーシャルゲームといったソーシャルWebサービスに加え、FintechやIoTなど、引き続きこれまで以上の成長が予想されます。
サイバーセキュリティ事業を除く既存事業におきましては、市場の成長、新たなサービスや技術の登場、規制強化などの契機を捉えるとともに、誹謗中傷やなりすまし広告などの被害の拡大や人手不足などの社会情勢を背景に、継続的な成長による収益貢献を見込んでおります。また、引き続き営業組織の体制強化に取り組み、顧客の潜在的なニーズを汲み取ることで、新たな案件創出に注力いたします。さらに、チェンジHDグループの既存外注業務の当社への移管を拡大するとともに、同社の顧客基盤を活用してサービスの拡販・提供に取り組むことで、これまで以上に市場、顧客の要望に合わせたサービスの提供を目指します。
サイバーセキュリティ事業におきましては、サイバー攻撃による情報漏えいやウェブサイトの改ざんなどの被害拡大を背景に企業、学校、病院、地方自治体などあらゆる組織のサイバーセキュリティ対策に関する旺盛な需要を受け、既存サービスである脆弱性診断、WAF、コンサルティングサービスを軸に、市場の需要に応じてワンストップでサイバーセキュリティサービスを提供できるよう、サービスラインナップの拡充を続けてまいります。加えて、更なる成長に向けて、新卒採用、中途採用の両軸での人材の確保に注力し、当社のノウハウとチェンジHDが有するデジタル人材育成力を活用することで、セキュリティ人材として成長できる体制を構築いたします。また、マーケティング施策に引き続き注力することで、業績拡大に繋げるとともに、当社のブランドイメージ向上を目指します。
今後、各種施策を推進し、日本のサイバーセキュリティ分野におけるトップクラスのセキュリティベンダーとなることを目指すとともに、さらなる企業価値向上に向けて取り組んでまいります。
(1)財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における我が国経済は、経済活動等の正常化が進み、雇用・所得環境が改善していく中で、緩やかに回復しております。一方で、不安定な世界情勢の長期化を受けた物価上昇や世界的な金融引き締めに伴う影響により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く国内のインターネット関連市場では、動画視聴やEC(インターネット通販)サービス、Fintech関連サービスの拡大・成長傾向が継続しております。また、消費者の広告内容の真偽に対する注目が集まり、広告審査業務への需要も高まりを見せています。
今後もインターネットにおける技術革新はますます進み、様々なサービスが展開されていくものと予想されますが、IoT(※1)の進展によりあらゆるものがサイバー攻撃のリスクにさらされる中、その脅威は年々拡大しております。また、国や地方自治体のサイバーセキュリティ対策の強化に向けた動きが加速するとともに、サプライチェーンリスクなどを背景として、全ての企業・組織がその対策を行うことが急務となっております。
用語説明
(※1)Internet of Things(モノのインターネット)の略称。建物、車、及び電子機器等の様々なモノをネットワークによりサーバーやクラウドサービスへ接続し、相互に情報交換する仕組み。
このような市場環境のもと、当社グループは経営理念「We Guard All」を掲げる総合ネットセキュリティ企業として、「AIと人のハイブリッド」を強みに、高品質かつ高効率のセキュリティワンストップサービスを提供してまいりました。
当連結会計年度においては、EC・フリマ向けのカスタマーサポートが伸長いたしました。また、営業体制を強化し、顧客との関係構築に注力した結果、下期以降は既存顧客の新規案件獲得が進捗し、第4四半期の売上高が前年を上回りました。しかし、上期の既存顧客の売上高の減少を吸収できず、減収となりました。サイバーセキュリティ事業では、脆弱性診断やWAF(※2)の拡販により大きく伸長いたしました。
さらに、株式会社チェンジホールディングス(以下「チェンジHD」といいます。)との協業に関する取り組みに関してもソーシャルサポート等の主力事業及びサイバーセキュリティ事業において、チェンジHDグループの既存外注業務の当社への移管、相互の顧客基盤を活用した共同提案を開始いたしました。
株主優待費用の見積額を計上したため、営業利益は減益となりましたが、採用及び教育を中心とした社内体制強化への取り組みを行うとともに、顧客との価格交渉、各センターの採算性強化に注力した結果、対前年同期比で売上総利益率が改善し、売上総利益額は増加いたしました。
用語説明
(※2)Web Application Firewallの略称。ウェブアプリケーションの脆弱性を悪用する攻撃を検出・防御し、ウェブサイトを保護するためのセキュリティ製品。
この結果、当連結会計年度における売上高は11,391,768千円(前年同期比4.3%減)、営業利益は1,705,852千円(前年同期比4.1%減)、経常利益は1,708,532千円(前年同期比5.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,057,692千円(前年同期比14.0%減)となりました。
当社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はありません。業務の種類別の業績は以下の通りであります。
① ソーシャルサポート
ソーシャルサポートは、ソーシャルWebサービス等の様々なインターネットサービスを対象に、投稿監視、カスタマーサポート及び風評調査等を提供しております。
当連結会計年度においては、EC・フリマ向けのカスタマーサポートが伸長いたしました。また、Fintech関連サービスにおいて、本人確認や加盟店審査、監視業務の新規案件獲得が着実に進捗いたしました。さらに、営業体制を強化し、顧客との関係構築に注力した結果、下期以降は既存顧客の新規案件獲得が進捗し、第4四半期の売上高が前年を上回りました。
加えて、チェンジHDとの協業として、チェンジHDグループの既存外注業務の当社への移管が進捗するとともに、エンタープライズ系デジタルBPO領域の拡大に向け、既存顧客への深耕及び新規案件の獲得に取り組みました。しかし、既存顧客の売上高の減少を吸収できず、減収となりました。
その結果、売上高は6,758,216千円(前年同期比1.3%減)となりました。
② ゲームサポート
ゲームサポートは、ソーシャルゲームを対象に、主にカスタマーサポート及びデバッグ業務等を提供しております。
当連結会計年度においては、引き続き海外ゲーム会社のローカライズ案件(言語翻訳や調整等の支援)からのクロスセル展開、及び既存顧客からの案件創出に注力いたしました。しかしながら、国内ゲーム市場は変わらずその規模は大きいものの、大型のヒットタイトルに恵まれず、ゲームサポートは減収となりました。
その結果、売上高は1,578,083千円(前年同期比15.8%減)となりました。
③ アド・プロセス
アド・プロセスは、インターネット広告審査業務及び運用代行業務を提供しております。
当連結会計年度においては、インフルエンサーマーケティングなどの需要を捉えた顧客開拓に注力し、新規案件の獲得に取り組みました。しかし、既存顧客の売上高の減少を吸収できず、減収となりました。
その結果、売上高は1,407,383千円(前年同期比8.3%減)となりました。
④ サイバーセキュリティ
サイバーセキュリティは、主に脆弱性診断、WAF、セキュリティの経営課題を解決するコンサルティングサービスを提供しております。
当連結会計年度においては、脆弱性診断、WAFの拡販により、大きく伸長いたしました。また、クラウド型WAF「SiteGuard Cloud Edition」の拡販が着実に進捗いたしました。さらに、セキュリティエンジニアを中心とした採用、教育の強化やマーケティング施策を実施いたしました。加えて、チェンジHDとの共同提案等の取り組みに注力いたしました。
その結果、売上高は903,516千円(前年同期比16.8%増)となりました。
⑤ その他
その他は、主にハードウェアに対するデバッグ業務を提供しております。
完全子会社であるEGテスティングサービス株式会社が、長年のノウハウと信頼・実績を強みとして新規開拓に努めましたが、減収となりました。
その結果、売上高は744,568千円(前年同期比15.2%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は10,402,138千円となり、前連結会計年度末における資金5,749,760千円に対し、4,652,378千円の増加となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は1,741,391千円(前連結会計年度は1,262,484千円の収入)となりました。
これは、税金等調整前当期純利益の計上1,639,349千円があったものの、法人税等の支払額178,114千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出された資金は48,171千円(前連結会計年度は140,580千円の支出)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出27,412千円、無形固定資産の取得による支出25,154千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は2,957,486千円(前連結会計年度は328,837千円の支出)となりました。
これは主に、第三者割当により、株式の発行による収入3,206,675千円を計上したこと、配当金の支払いによる支出253,716千円があったことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社グループは、生産に該当する事項はありませんので生産実績は記載しておりません。
(2)受注実績
当社グループのインターネットセキュリティ事業は、主に一般利用者から投稿されたコメント、画像等により業務が実施され、その処理件数に対して課金するシステムを採用しているとともに、受注から販売までの所要日数が短く常に受注残高は僅少であり、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績を業務の種類別に示すと、以下の通りであります。
| 区分 | 当連結会計年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) | 前年同期比(%) |
| ソーシャルサポート(千円) | 6,758,216 | △1.3 |
| ゲームサポート(千円) | 1,578,083 | △15.8 |
| アド・プロセス(千円) | 1,407,383 | △8.3 |
| サイバーセキュリティ(千円) | 903,516 | 16.8 |
| その他(千円) | 744,568 | △15.2 |
| 合計(千円) | 11,391,768 | △4.3 |
(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下の通りであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 売上高(千円) | 割合(%) | 売上高(千円) | 割合(%) | |
| TikTok Pte Ltd. | 1,760,750 | 14.8 | 1,606,788 | 14.1 |
| 株式会社メルカリ | - | - | 1,224,216 | 10.7 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。
この連結財務諸表の作成にあたりましては、部分的に資産・負債、収益・費用の数値に影響を与えるような見積り等の介在が不可避となりますが、当社経営陣は過去の実績や提出日現在の状況等を勘案し、会計基準の許容する範囲内かつ合理的にそれらの判断を行っております。
なお、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は11,870,273千円となり、前連結会計年度末における流動資産7,404,023千円に対し、4,466,250千円の増加(前年同期比60.3%増)となりました。
これは主に、現金及び預金が第三者割当増資により4,652,378千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産の残高は1,490,092千円となり、前連結会計年度末における固定資産1,708,932千円に対し、218,839千円の減少(前年同期比12.8%減)となりました。
これは主に、建物が26,356千円、工具、器具及び備品が37,694千円、のれんが96,253千円減少したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度末における総資産は、13,360,366千円(前連結会計年度末比46.6%増)となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債の残高は1,956,206千円となり、前連結会計年度末における負債1,726,791千円に対し、229,415千円の増加(前年同期比13.3%増)となりました。
これは主に、未払法人税等が402,501千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は11,404,159千円となり、前連結会計年度末における純資産7,386,163千円に対し、4,017,995千円の増加(前年同期比54.4%増)となりました。
これは主に、剰余金の配当264,802千円を実施した一方、第三者割当増資による新株式の発行に伴い資本金及び資本剰余金がそれぞれ1,603,337千円増加、親会社株主に帰属する当期純利益1,057,692千円を計上したことによるものであります。
(3)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は11,391,768千円(前連結会計年度比4.3%減)となりました。
(売上原価)
当連結会計年度における売上原価は8,024,330千円(前連結会計年度比6.2%減)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は3,367,438千円(前連結会計年度比0.3%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,661,585千円(前連結会計年度比5.2%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は1,705,852千円(前連結会計年度比4.1%減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は1,708,532千円(前連結会計年度比5.4%減)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は1,639,349千円(前連結会計年度比2.7%減)となりました。
(法人税等)
当連結会計年度における法人税等は581,657千円(前連結会計年度比27.8%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,057,692千円(前連結会計年度比14.0%減)となりました。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載の通りであります。
(5)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載の通りであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2021年9月期 | 2022年9月期 | 2023年9月期 | 2024年9月期 | |
| 自己資本比率(%) | 71.9 | 77.0 | 81.0 | 85.4 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 446.4 | 341.5 | 292.9 | 151.6 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 10,056.6 | 352,082.6 | 0.0 | 0.0 |
1.各指標の算出方法は以下の通りであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(注5)利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(6)経営戦略の現状と見通し
当社グループの事業領域であるインターネット関連市場は、スマートフォンを中心としたソーシャルメディアやソーシャルゲームといったソーシャルWebサービスに加え、FintechやIoTなど、引き続きこれまで以上の成長が予想されます。
サイバーセキュリティ事業を除く既存事業におきましては、市場の成長、新たなサービスや技術の登場、規制強化などの契機を捉えるとともに、誹謗中傷やなりすまし広告などの被害の拡大や人手不足などの社会情勢を背景に、継続的な成長による収益貢献を見込んでおります。また、引き続き営業組織の体制強化に取り組み、顧客の潜在的なニーズを汲み取ることで、新たな案件創出に注力いたします。さらに、チェンジHDグループの既存外注業務の当社への移管を拡大するとともに、同社の顧客基盤を活用してサービスの拡販・提供に取り組むことで、これまで以上に市場、顧客の要望に合わせたサービスの提供を目指します。
サイバーセキュリティ事業におきましては、サイバー攻撃による情報漏えいやウェブサイトの改ざんなどの被害拡大を背景に企業、学校、病院、地方自治体などあらゆる組織のサイバーセキュリティ対策に関する旺盛な需要を受け、既存サービスである脆弱性診断、WAF、コンサルティングサービスを軸に、市場の需要に応じてワンストップでサイバーセキュリティサービスを提供できるよう、サービスラインナップの拡充を続けてまいります。加えて、更なる成長に向けて、新卒採用、中途採用の両軸での人材の確保に注力し、当社のノウハウとチェンジHDが有するデジタル人材育成力を活用することで、セキュリティ人材として成長できる体制を構築いたします。また、マーケティング施策に引き続き注力することで、業績拡大に繋げるとともに、当社のブランドイメージ向上を目指します。
今後、各種施策を推進し、日本のサイバーセキュリティ分野におけるトップクラスのセキュリティベンダーとなることを目指すとともに、さらなる企業価値向上に向けて取り組んでまいります。