訂正有価証券報告書-第9期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/08/08 13:48
【資料】
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【項目】
116項目

対処すべき課題

経済の先行きに不透明感が続く中、半導体市場においても成長の道筋が見通しにくい状況が継続するものと考えております。このような状況の中で、当社グループは、既存の人的能力と設備能力を最大限に引き出し、企業価値の向上を目指してまいります。
具体的には、テストとWLP・BUMPの両分野において技術提案力、開発力、治工具設計力と、高品質で効率的なオペレーションを実現してまいります。そのために、工程運営能力を有する経験豊富なエンジニアと、世界的な規模を有するメモリテスタを中心に各種のテスタを備えた日本と台湾の生産拠点を活用し、他社との差別化を図り、顧客開拓、受託製品の増加を目指してまいります。特に、当社グループが有するテスト技術と信頼性の高いWLP技術の組み合わせによるターンキーサービスの積極的な営業活動を展開してまいります。
また、当社グループが対処すべき課題については、以下のような施策を実行してまいります。
(1) 新たな市場の開拓
当社グループは、特定の顧客や製品分野への依存度が高いことから、新規顧客・分野への展開が必要と考えております。
テストに関しては、既に国内顧客の海外展開に合わせ、台湾子会社においてISO/TS16949(自動車産業向け品質マネジメントシステム)の認証を取得しており、今後は日本と台湾の両拠点で車載半導体のテスト受託を強化してまいります。
WLPに関しては、顧客の製品付加価値を高められる新技術の開発により、幅広い半導体製品への展開を行い、新市場の創出を目指してまいります。また、青梅事業所の生産能力の見直しを含め、財務体質の健全性に留意しつつ国内外での事業展開の見直しを積極的にすすめ、ターンキーサービスを拡充してまいります。
さらに、今後は平成26年2月に新設した先行技術開発室を中心に、ソフトウエアの開発、販売など新たな分野へ積極的に進出してまいります。
具体的には、顔認証技術をマイコンに組み込み、様々な機器への採用を目指してまいります。また、長期的な目標として生体信号を用いたヒューマンインターフェイス技術の研究を進めてまいります。
(2) 更なる生産性の向上
当社グループの事業の特徴として、設備の固定費負担が大きく、稼動状況が収益に大きく影響いたします。
既存の保有設備においては、その稼動率向上に向けた営業活動の強化や、グループ全体での生産体制の見直し、他社との協力関係の構築などにより、安定的に高稼動率を維持できる体制の構築を目指します。
また、グループ全体の人員配置を見直し、業務の効率化と経費の削減を推進してまいります。